章別会話
10章 命の取引 → 11章 刃の【葬り手】 → 12章 毒の【葬り手】
第8部 11章 刃の【葬り手】†
1節 姉妹の再会†
オープニング†
- [アルフォンス]
- 急ごう、僕たちの体の
毒が回りきる前に
ヘイズルーンのもとへ…▼
!▼
- [フレスベルグ]
- ……。
私は任務を果たす。
父さんに与えられた任務を…▼
私たちは、家族だから…▼
- [ラタトスク]
- お姉ちゃん、聞いて!
あたしたちは…▼
- [フレスベルグ]
- …ラタトスク…
…ごめんなさい。▼
私は【葬り手】…
任務を果たさなければ…▼
私か、あなた…
どちらかは倒れて…
もう二度と会えなく…なる…▼
でも、それが…
父さんの命令だから…▼
- [ラタトスク]
- …お姉ちゃんっ…!▼
- (場面転換。戦闘マップへ)
- [フレスベルグ]
- 私は刃の【葬り手】…
父さんのために、家族のために…▼
クリア後†
- [フレスベルグ]
- まだ…私は戦える。
父さんのために…▼
- (場面転換。会話シーンへ)
- [ヘイズルーン]
- あら、ラタトスク…
皆さんも、どうされたのですか?▼
- [ラタトスク]
- おおおお姉ちゃんっ!
ききき聞いてっ!▼
- [アルフォンス]
- 手短に話すよ。
レーラズの毒を受けた。▼
- [ヘイズルーン]
- そんな…▼
- [アルフォンス]
- 君の蜜をお願いしたい。
エクラを
救ってくれた時のように…▼
- [ヘイズルーン]
- わかりました。
私の蜜で誰かを癒せるなら…
喜んでお手伝い致します。▼
- (暗転)
- [ヘイズルーン]
- いかがでしょうか?
身体の具合は…▼
- [アルフォンス]
- ありがとう。
さっきより体が動く…
効いているみたいだ。▼
- [シャロン]
- はい、なんだか
いけそうな気がしてきました!▼
- [ヘイズルーン]
- 良かった…
ですが、おそらく効果は
一時的なものです。▼
その効果が切れる前に、
お父様の毒を
完全に解毒しなくては…▼
- [アルフォンス]
- …わかった。
ところで、彼…
エイクスルニルは?▼
- [ヘイズルーン]
- あちらへ…
根の方へ戻ると言っていました。
詳しいことは私も…▼
2節 麗しの珍獣騎士†
オープニング†
- [メリン]
- 僕の相棒のオオカミは、
我が姫より賜った大切な存在なのです。▼
3節 みんな大好き†
オープニング†
- [レーラズ]
- …………▼
- [王]
- どうだ、レーラズよ。
わしの命を永らえる術は
見つかったか?▼
急げ。急がねば明日の朝、
たった一人残った
お前の最後の子の首が飛ぶぞ。▼
- [レーラズ]
- …やめてくれ…やめて……▼
…もう…
…もうお許しを…▼
私はすべてを話した。
私の知る癒しの術のすべてを
あなたに伝えた…▼
これ以上、私から得られるものはない。
あなたを不老不死にすることなど、
私にはできない…▼
できないのだ!
できるのなら、とっくにやっている!
あの子たちを殺される前に!▼
なのに…
なのにどうして…まだ私を…!▼
- [王]
- 良いか、レーラズよ。
お前がいかに嘆こうと訴えようと、
わしには何の痛痒もない。▼
お前の心も、
お前たちの大切な子の命も、
わしにはどうでもいいこと。▼
わしを不老不死とせよ。
できぬなら明日、
お前の最後の子の首を刎ねる。▼
- [レーラズ]
- …王…▼
- [王]
- わしを癒さねば良かった、か?
【癒し手】よ。▼
わしを救いになど来なければ、
お前の子たちは死ぬことはなかった…
今もお前と共に幸せに暮らせたであろうな。▼
- [レーラズ]
- …………▼
- [王]
- だが、【癒し手】の望みは、
あらゆる世界の苦しむ人々を
みな癒すこと…だったな?▼
ならば、これはお前自身が招いたこと。
己を恨め。
お前が殺した子らに詫びるがいい…▼
- [レーラズ]
- ……王……▼
今から…
三つ数える。▼
- [王]
- …何?▼
- [レーラズ]
- 三つ数えると、
あなたはその両手で
あなたの両目を抉り取る。▼
1…
2…▼
- [王]
- ば、ばかげた脅しを…
まさか、あり得ぬ…▼
ユグドラシルの【癒し手】は、
その存在ゆえ
決して人を傷つけることは…▼
- [レーラズ]
- 私はもう、【癒し手】ではない。
お前が、人間が…そう変えた。▼
…3。▼
- (白く光る)
- [王]
- ぎゃああああぁぁぁぁっ…!▼
- [レーラズ]
- 私の子をここへ。
さもなくば、お前を殺す。▼
- [王]
- …あ…がぁぁ…
…ば…馬鹿な…こんな…▼
- [レーラズ]
- 急げ。
死にたくなければ、
私の子をこの手に戻せ。▼
- [王]
- そ、それは…できぬ…
…できぬのだ…▼
- [レーラズ]
- 何…?▼
- [王]
- お前の子を
捕らえたというのは…
嘘だ…▼
はじめから、
皆殺しにしてやったわ…
もう一人も生きてはおらん…▼
- [レーラズ]
- ……………………▼
お前は殺す。
考え得る限り、
最も惨たらしい方法で。▼
だが…その後…
私は…どうすればいい…?▼
私は…▼
- (白く光る)
- (場面転換。戦闘マップへ)
- [フォガート]
- いつも城を放って旅をしているけど…
今回は、ちょっと遠くまで
来すぎちゃったかもなあ。▼
4節 闘いの熱砂†
オープニング†
- [ミスティラ]
- 我がソルム王国には、
紋章士アイクの宿る指輪が
託されていたの。▼
5節 家族†
オープニング†
- [ラタトスク]
- あ、あああそこ!
お兄ちゃんは、
いつもあそこで鍛錬を…▼
- [アルフォンス]
- !
ラタトスク、危ない…!▼
- (白く光る)
- [フレスベルグ]
- …………▼
- [ラタトスク]
- お姉ちゃん…▼
- [フレスベルグ]
- ラタトスク…
もう、私を姉と呼ぶのはやめて…▼
私の刃が…
鈍ってしまうから…▼
- [ラタトスク]
- …お姉ちゃん…▼
- [フレスベルグ]
- 私は、心を決めている。
父さんの命令に従う。
一番大切なのは、家族だから…▼
- [エイクスルニル]
- …それは違う、フレスベルグ。▼
- [フレスベルグ]
- …兄さん…?▼
邪魔をしないで。
父さんの命令に背くなら、
たとえ兄さんでも…▼
- [エイクスルニル]
- …フレスベルグ。
レーラズ様は、
お前の家族ではない。▼
- [フレスベルグ]
- …え…?▼
- [ラタトスク]
- え?▼
- [エイクスルニル]
- …………▼
- [フレスベルグ]
- …何を言ってるの?
そんな言葉で
私が動揺すると…▼
- [エイクスルニル]
- お前だけではない。
俺も、ラタトスクも皆…
あの方の子供ではない。▼
- [ラタトスク]
- お兄…ちゃん…?▼
- [エイクスルニル]
- あの方は、
家族を取り戻すのだと言った。
その家族とは誰のことだ?▼
フレスベルグ、
お前は知っているか?▼
- [フレスベルグ]
- …………▼
- [エイクスルニル]
- 俺は知っている…
いや、知ってしまった…
知らぬ方が良いことを。▼
かつて、レーラズ様は子を失った。
暴虐の王によって、
子を皆殺しにされたのだ…▼
- [フレスベルグ]
- 皆殺し…?
何の話…?
私たちはこうして生きて…▼
- [エイクスルニル]
- 違う。
子は殺された…
もうこの世にはいない。▼
- [フレスベルグ]
- 何を…言ってるの…?▼
では私たちは
いったい誰だと…▼
- [エイクスルニル]
- レーラズ様は、
心を植えつけることができる…▼
自分を模した心を
ヘンリエッテ女王に
植えつけることも…▼
亡くなった子供を模した心を
赤の他人に
植えつけることも…▼
- [フレスベルグ]
- …………!▼
- [エイクスルニル]
- 俺たちは皆、誰でもない…
まがいものなのだ。▼
レーラズ様の子供…
そう思い込むように
心を植えつけられた…▼
- [フレスベルグ]
- ……あ…あ……▼
- [エイクスルニル]
- 自分たちは家族と信じていた、
哀れな人形たちだ…▼
- (場面転換。戦闘マップへ)
- [フレスベルグ]
- そんな…
そんなこと…信じないわ。
私たちは家族…▼
父さんは私たちを育ててくれた、
私たちに微笑んでくれた…
【癒し手】のあるべき姿を教えてくれた…▼
私は憶えている…!
この胸に、確かに記憶が…
思い出がある…!▼
- [エイクスルニル]
- 俺も憶えている。
だがそれこそ、レーラズ様が
植えつけた偽りの心だ…▼
俺たちには、
本当はそんな過去はない。
死んだ別人の思い出に過ぎない…▼
- [フレスベルグ]
- …そんな…▼
- [エイクスルニル]
- それだけではない。レーラズ様は、
心を植えつけた偽りの子たちに命じてきた。
暗殺成功の後、みずからの命を絶て、と。▼
【癒し手】が【葬り手】と変わってから…
これまで暗殺は何度も行われてきた。
そして、偽りの子たちは…▼
俺たちは、
何人目だと思う…?▼
- [フレスベルグ]
- 嘘…う…そ…▼
- [エイクスルニル]
- 俺もお前も皆…
あの方の子の代わりですらない。▼
心を植えつけられ、
用済みとなって
捨てられてきた者たちと同じ…▼
やがて、俺たちも捨てられる。
そして心を植えつけられた別の者たちが
新たな家族を演じる…▼
- [フレスベルグ]
- …嘘…
…嘘を…つかないで…!▼
クリア後†
- [フレスベルグ]
- そんなはず…ない…
父さんは…いつも優しくて…▼
私に…
微笑んで…くれた…▼
- [ラタトスク]
- お姉ちゃん…!
待って…もうやめて…!▼
あたしはお姉ちゃんに
生きててほしいの!
そのためにあたしは…あたしは…!▼
- [フレスベルグ]
- ああ…
ラタトスク…あなたは…
私の…大切な妹…▼
私たちはみんな…
家族…▼
- [ラタトスク]
- うん…うん…!
だから…だからもうやめよう、
こんなこと!▼
- [フレスベルグ]
- …………
ラタトスク…▼
わかったわ…
あなたの…言う通りに…▼
- [ラタトスク]
- 良かった…
お姉ちゃんっ…!▼
- [レーラズ]
- おや、残念だね。▼
- [アルフォンス]
- !?▼
- [フレスベルグ]
- …父さん…
ごめんなさい…
私は…もう…▼
- [レーラズ]
- フレスベルグ、君は私に背いた。
もう私の家族ではないということだね。
それなら…▼
君はもう、いらない。▼
- (白く光る)
- [フレスベルグ]
- …………▼
……ぁ……ぁ……
…………▼
- [ラタトスク]
- お姉ちゃん…!?
お姉ちゃんっ…!▼
- [アルフォンス]
- レーラズ、何を…!?▼
- [レーラズ]
- 誤解しないでくれたまえ。
私は何もしていない。
ただ、元に戻してあげただけだよ。▼
植えつけた偽りの心を消し去り、
かつての本物の心に
戻してあげたんだ。▼
みずから死を望むほどの重傷を負い…
あまりの痛みに耐えきれず
廃人同然となっていた心に…ね。▼
- [ラタトスク]
- …そん…な…
お姉ちゃんっ!▼
- [フレスベルグ]
- …………
…………▼
- [レーラズ]
- 君の声はもう聞こえないよ。
もう彼女は何も見えない、聞こえない、
話すこともできない。▼
虚ろな目で天井を見上げるだけの…
ただ、息をしているだけの死人だ。▼
かわいそうに。
君たちが、いっそ一想いに
殺してやってはどうかね?▼
- [アルフォンス]
- レーラズっ!▼
- [レーラズ]
- また会いに来るよ。
エクラ。
君が私の望みを叶えてくれるまで…▼
- (場面転換。会話シーンへ)
- [エイクスルニル]
- …………▼
- [ラタトスク]
- お兄ちゃん…本当…なの?▼
お兄ちゃんも、
お姉ちゃんも、
あたしも…▼
あたしたちみんな…
家族でも…
なんでもなかったの…?▼
仲良しだった…
たくさんの思い出も…
全部…嘘だったの…?▼
- [エイクスルニル]
- …そうだ。▼
- [ラタトスク]
- あたしたちは…
ほんとは誰なの?▼
- [エイクスルニル]
- 瀕死の傷を負った者…
重い病を患った者…
心が壊れた者…▼
もはや助かる見込みはなく、
意識すら戻ることもなかった、
死体同然の者たち…▼
レーラズ様は
俺たちを癒し、
ユグドラシルの力を与え…▼
そして、俺たちに
偽りの心を植えつけた。▼
- [ラタトスク]
- …………▼
- [エイクスルニル]
- お前たちには知らせたくなかった。
知らずに生きていけるなら…
その方が良かった。▼
俺たちは皆…
既に亡くなった子供を
演じる人形…▼
レーラズ様の望みは、本物の家族。
代用品の俺たちのことなど、
愛してはいない…▼
そんなことは…
知らなければ良かった…▼
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