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章別会話

共に手を重ねて

共に手を重ねて

オープニング

[エリンシア]
アスク王国…ここは素敵な国ですね。▼
長きに渡る戦乱の渦中にあっても
国民は希望を失ってはいない…
彼らの笑顔を見るとそう感じます。▼
[ルキノ]
なによりこの地には自由があります。▼
デインに占領されている
我がクリミアを思うと
あまりにもまぶしい光景です。▼
[セネリオ]
アスク王国は外敵が多いという話でしたが
荒廃した様子もありませんね。▼
特務機関ヴァイス・ブレイヴ…
彼らの活躍で表向きは
平和が保たれているのかもしれません。▼
[ソーンバルケ]
ヴァイス・ブレイヴには
腕の立つ英雄が揃っているのだろう。▼
人間だけでなく
さまざまな種族が集うとも聞く。
とても興味深い組織だ。▼
[ボーレ]
さまざまな種族が集うっていえば、
クリミア軍も…▼
[エリンシア]
はい。様々な方から
国を取り戻すために
お力添えを頂いております。▼
[セネリオ]
……▼
[ソーンバルケ]
私は当面、ヴァイス・ブレイヴに
手を貸そうと思うが
皆はどうするつもりだ?▼
[エリンシア]
私はアスク王国の民に請われ
平和を守るために
この地に喚ばれたと理解しております。▼
ヴァイス・ブレイヴの英雄たちも
おそらく同じ気持ちでしょう。
もちろん協力いたします。▼
[ルキノ]
私もエリンシア様と共に参ります。▼
[ボーレ]
おれもだ! ここでなら
傭兵として腕を磨けそうだしな。
で、セネリオはどうするんだ?▼
[セネリオ]
僕もそのつもりです。
先にこの地に来ていたアイクに
頼まれましたから。▼
ただ、さまざまな種族がいる
この組織で軍略を練るには…▼
これまでとは違う視点が
必要になるかもしれません。▼
[ソーンバルケ]
ベオクにラグズ…
それに未知の種族もいる。▼
それぞれの力を活かして戦うことが
ここでは求められるのだろうな。▼
[エリンシア]
あらゆる異界から集った多彩な顔触れ。
どんな英雄たちと出会えるのでしょう。
私もとても楽しみです。▼
(暗転)
[ボーレ]
ここにもいねえなあ…。
うーん、どこいっちまったんだ?▼
[ルキノ]
どうしたの、ボーレ。
誰かを探しているの?▼
[ボーレ]
実は昨日の夜から
セネリオの姿が見えないんだ。▼
[ソーンバルケ]
セネリオか?
詳しく話を聞かせてくれ。▼

C

[ボーレ]
セネリオが単独行動を取るのは
珍しくもないんだけどさ。▼
まだ右も左もわからない
アスク王国で姿を消すなんてなあ…▼
[エリンシア]
それは心配ですね…。▼
[ソーンバルケ]
ふむ、セネリオに
変わった様子はなかったか?▼
[ボーレ]
変わった様子はねぇ。
昨日、城にいたラグズたちを見て
なんか考え込んでるみたいだったな。▼
[ソーンバルケ]
……。▼
[ボーレ]
あっ、その後でえーと…
アシュだっけか、
そいつと話してるのを見たぞ。▼
[ルキノ]
では彼女に聞きましょう。
なにか手掛かりがあるかもしれないわ。▼
(暗転)
[アシュ]
セネリオ様…でありますか?
はい、たしかに
お話しさせていただきました。▼
[エリンシア]
どんなことを話したのか
伺ってもよろしいでしょうか?▼
[アシュ]
ヴァイス・ブレイヴにいる
英雄たちについて色々と
尋ねられた次第でありまして。▼
そうですね、
テリウス大陸のラグズ以外にも
化身できる英雄がいるか、とか…▼
[ソーンバルケ]
化身できる英雄…か。▼
[アシュ]
そうした英雄は大勢おりますと
お答えしました。
かくいう不肖私もできますので。▼
[ボーレ]
あっ! わかった!
アシュは牛に化身するんだろ?▼
[アシュ]
ご明察です。戦場では
牛の姿に化身し力を振るうのが
私の戦い方でございます。▼
[ボーレ]
やっぱそうか。その角を見て
そうじゃねえかなあと思ったんだ。
あと、尻尾な。▼
[アシュ]
人だけでなく、
竜に化身できる方や妖精さんがいたり
果ては神様まで名を連ねている…。▼
多様な種族が集まっていることは
ヴァイス・ブレイヴの
強さでもあります。▼
セネリオ様にはそうお話ししたのですが
なにか不都合なことでも
ございましたでしょうか。▼
[ソーンバルケ]
なるほど…。
話の内容そのものに問題はない。▼
だが、姿を消した理由とは
無関係ではないかもしれない。▼
[エリンシア]
どういうことでしょう?▼
[ソーンバルケ]
私は故あって、ベオクやラグズに
良い感情を抱いてはいない。
だからこそわかるのだ。▼
セネリオもラグズに対して
複雑な感情を抱えているだろうと。▼
[ルキノ]
アシュから化身する英雄の話を聞いて
セネリオにも思うところがあった、と?▼
[ボーレ]
それはあるかもな。
あいつ、ラグズに対しては
妙に突っ掛かるしなあ。▼
[アシュ]
私の発言が何か
セネリオ様のお気に障ったかも
しれないと…?▼
それが原因でセネリオ様が
いずこかへ姿を消されたと…▼
[ソーンバルケ]
まだそうと決まったわけではない。
ここはセネリオを探し
本人に話を聞いてみるべきだと思う。▼
[エリンシア]
私も賛成です。
さっそく手分けして探しましょう。▼
[アシュ]
では、私も同行させて頂けますか?
もしも私の言葉が原因でありましたら
私も何らかの責任を免れ得ぬものかと…▼
[ボーレ]
なんだか大事になっちまったな。
ったく、どこ行っちまったんだか…▼

B

[ボーレ]
ここがアスク王国の城下町か。
これだけ広い町でセネリオを
見つけるのは難しそうだぜ。▼
[アシュ]
おや? あそこにいらっしゃるのは
セネリオ様では?▼
[ボーレ]
いやいや、これだけの人だぜ。
そう簡単に見つかるわけが…▼
ありゃ!? 本当にセネリオだ!▼
[セネリオ]
ボーレにアシュ…
珍しい組み合わせですね。
どうかしましたか?▼
[ボーレ]
しましたかじゃねえっての!
連絡もなしに急にいなくなるから
みんなで手分けして探してたんだよ!▼
[セネリオ]
大げさですね…
僕は子供ではありません。▼
[アシュ]
セネリオ様、すみませんでした!
何とお詫びを申し上げればよいか…▼
[セネリオ]
…いきなりなんですか?
心当たりがありません。▼
[アシュ]
私がセネリオ様に何か
気に障る発言をしたことが原因で
城を出られたのではないかと…▼
[セネリオ]
……。▼
たしかにアシュから話を伺ったあと
僕は城下町に足を運びました。▼
でも、それは気分を
害したからではありませんよ。▼
[ボーレ]
でもお前…
アスク王国に来て
難しい顔してたじゃねえか。▼
なにかラグズのことで
悩んでるのかと思ってさ。▼
[セネリオ]
自分なりに考えていたのです。
グレイル傭兵団とは違う
新しい組織での戦い…▼
アスク王国でアイクの力になるには
どう振る舞えばいいのか、と。▼
[ボーレ]
じゃあ、ラグズと一緒に
戦うのが気に食わないとか
そういうことじゃないんだな?▼
[セネリオ]
ひと言でも
僕がそんなことを
言いましたか?▼
[ボーレ]
うっ、それはその…
おれたちの早とちりか。すまねえ。▼
[アシュ]
先ほどセネリオ様は
私と話したあと、ここに足を運んだと
おっしゃいましたが…。▼
[セネリオ]
あなたは教えてくれました。
多様な種族が集まっていることが
ヴァイス・ブレイヴの強さだと。▼
ヴァイス・ブレイヴには
化身できる者もいれば
久遠の時を生きる種族もいる。▼
人ならざる力を持つ英雄たち…
そんな彼らをアスク王国の人々は
どのように見ているのか…▼
それを確かめるために
ここに来ただけです。▼
[ボーレ]
なんだよ、人騒がせだな。
とにかくセネリオが見つかったこと
姫さんたちにも伝えなきゃ!▼
[アシュ]
そうでございましたか。
安心いたしました。▼
それで、セネリオ様から見た
アスク王国の人々は
いかがだったのでありますでしょうか?▼
[セネリオ]
アスク王国の平和のために戦う
英雄たちに純粋に感謝しているようです。
彼らの言葉の端々からそう感じました。▼
たとえ種族が違っても
人々はなんの偏見もありません。▼
この国はまたの名を
「開かれた国」というそうですが
その名に偽りはありませんでした。▼
あらゆる種族に門戸を開く国…
少なくとも僕はそう感じました。▼

A

[ソーンバルケ]
…先ほど戦った敵は
本隊ではなく囮だったようだな。
どうする、セネリオ?▼
[セネリオ]
問題ありません。
敵本隊の位置は読めました。
機動力でかき回しましょう。▼
ベルベットとニシキ、頼めますか?
あなた方の足を活かして
敵部隊を分断させてください。▼
[ベルベット]
ふうん、あなた…
タグエルをよくわかっているじゃない。
お安いご用だわ、任せてちょうだい。▼
[ニシキ]
うんうん、ちょうどいい機会だから
朴の毛並みを披露してやろうかな。
妖狐は世界一美しい種族だからね!▼
[セネリオ]
アシュは崖の上に待機。
敵本隊の隊列が乱れたのを見計らい
側面から突撃してください。▼
[アシュ]
委細承知致しました!
皆さまのお役に立てますよう
微力を尽くす次第でございます。▼
[ルキノ]
状況に応じた的確な判断…
さすがはアイク将軍を支える参謀ね。▼
私たちも参りましょう、エリンシア様。
セネリオの策のおかげで
勝ち筋は見えております。▼
[エリンシア]
…ねえ、ルキノ。
私はクリミア王家の生き残りとして
国の未来のために尽くしてきました。▼
一人ではなにもできない私が
挫けずにやってこられたのは
アイク様たちやガリアの人々がいたからよ。▼
今、そのことを実感しているわ。▼
[ルキノ]
はい。アスク王国に来て
私も同じ気持ちでおります。▼
[エリンシア]
平和を望む心に種族の違いは関係ない。
私たちが目指す未来は
きっと同じなのでしょうね。▼
(暗転)
[セネリオ]
お疲れさまでした、皆さん。▼
[ボーレ]
セネリオのおかげで大勝だったぜ!
お前も化身する英雄たちと
仲良くなったみたいだし、これで一安心だ。▼
[セネリオ]
馴れ合うつもりはありません。
戦場での適切な指示伝達を
行っただけのことです。▼
[ソーンバルケ]
しかし、この世界に来たとき
わだかまりもあったのではないか?▼
思うところがあったのは事実です。
ですが、ここにいる英雄たちは
皆、同じ志で戦っています。▼
足並みは揃っていたほうがいい。
ならば僕もそうするまでです。▼
[ルキノ]
守るもののために
種族を超えて手を取り合う。
私もそれでいいと思うわ。▼
[エリンシア]
持てる力を集めて未来を切り開く…
素晴らしいことですね。▼
[ボーレ]
おれには難しいことはわからねえけど
いろんな奴がいて
みんなで戦えるのは面白いと思うぜ!▼
[ソーンバルケ]
ふむ。
アスク王国に身を置くことは
私にとっても意義深いものになりそうだ…▼

比翼の清き心 エリンシア

C

[ジョフレ]
エリンシア姫!
アスク王国でもお仕えできること
臣下として無上の喜びです。▼
[ユリシーズ]
姫とともにルキノ殿まで
アスク王国に喚ばれるとは。▼
我輩も麗しの君との再会に
此の上ない喜びを感じておりますぞ。▼
[エリンシア]
あなたたちと異界で会えるなんて
なんだか不思議な気持ちね。▼
[ルキノ]
はい。まるでここが
クリミアの城かと錯覚しそうです。▼
[ユリシーズ]
我輩、姫の勇壮な姿に
これは夢かと驚きましたぞ。
本当にご立派になられましたな。▼
[ジョフレ]
たしかに。
一軍の将の
風格が感じられます。▼
[エリンシア]
風格…本当ですか?
これもご指導のおかげでしょうか。▼
[ユリシーズ]
ほほう…姫はどなたかに
師事されたということですかな?▼
[ルキノ]
エリンシア様は
ベグニオン帝国のタニス殿のもとで
修練を積まれたのよ。▼
[ユリシーズ]
なんと! 神使親衛隊の副隊長殿ですと?
なれば納得もできようもの。
努力されましたな、姫。▼
[エリンシア]
ありがとう。でも、まだまだだわ。
私はアスク王国でも修練を重ねて
クリミア王国再興に尽くすつもりよ。▼
[ルキノ]
エリンシア様…。▼
[ジョフレ]
このジョフレも王宮騎士として
粉骨砕身の覚悟でお支えしましょう。▼
[ユリシーズ]
我輩も姫の臣下として
お力になることを約束いたしますぞ。▼
[ルキノ]
私は…
今でこそエリンシア様のお側で
こうしてお守りできていますが…。▼
ひとときでも離ればなれになったこと
今も悔やんでなりません。▼
これからは片時も離れることなく
護衛にあたることを誓いましょう。▼
[エリンシア]
ええ。クリミア王国の希望は
あなたたちと共にあります。
これからもよろしく頼みますね。▼

B

[ルキノ]
おはようございます、エリンシア様。▼
[エリンシア]
おはよう、ルキノ。今日もいい朝ね。
さあ、今日は座学だったわね。
始めましょう。▼
(暗転)
[ルキノ]
エリンシア様。
そろそろ次のご予定が…。▼
[エリンシア]
あら、もうこんな時間だったのね…。▼
(暗転)
[ルキノ]
エリンシア様。
明日の予定をまとめておきました。▼
[エリンシア]
ありがとう、ルキノ。
いつも助かるわ。▼
[ルキノ]
いえ、臣下として当然のことです。▼
[ジョフレ]
……。▼
(暗転)
[ジョフレ]
ユリシーズ、今いいか?
相談したいことがあるのだが。▼
[ユリシーズ]
なんなりと、我が友よ。
して相談とは?▼
[ジョフレ]
最近の姉さんの振る舞いを
どう思う?▼
[ユリシーズ]
ずいぶん熱心にエリンシア様を
お世話をしている様子であるな。▼
[ジョフレ]
熱心どころか
四六時中ついて回ってるようだ。▼
さすがにエリンシア姫も
窮屈に感じられるのではないか?▼
[ユリシーズ]
なるほど…。
では姫にお伺いするとしよう。▼
(暗転)
[ユリシーズ]
…というわけで話を伺いに参った次第。
突然の来訪、ご容赦いただけますと。▼
[エリンシア]
えーと、ルキノは私のために
誠心誠意尽くしてくれていますよ?▼
[ジョフレ]
エリンシア姫はお優しい。
たとえ姉さんの行動に問題があっても
お言葉にはされないだろう。▼
[ルキノ]
あら? まるで私に
問題があるような言い方ね。▼
[ジョフレ]
問題というより、姉さんの世話が
少しばかり過剰ではないかと…▼
[エリンシア]
あ、あの…
二人とも落ち着いて…。▼
[ユリシーズ]
ではルキノ殿、日にちを決めて
ジョフレと代わってみるというのは
いかがですかな?▼
[ルキノ]
ジョフレの能力を疑う訳じゃないけど…
エリンシア様のお世話は私の役目。
ここは譲れないわ。▼
[エリンシア]
ルキノ…。▼
[ジョフレ]
姉さん、自分と手合わせしてくれないか。
こちらが一本取ることができたら
ユリシーズの言う通りにしてほしい。▼
[ルキノ]
…そこまでの覚悟ならいいでしょう。
受けて立つわ。▼

A

[ユリシーズ]
これより執り行われたるは
ルキノ殿とジョフレによる手合わせ。
一撃加えたほうを勝者としますぞ。▼
では…始め!▼
[ジョフレ]
はああっ!▼
(白く光る)
[ルキノ]
やるわね、ジョフレ。
だけど、勢いだけで崩せるほど
私は甘くないわよ。▼
[ジョフレ]
この槍が届かぬというのなら
届くまで振るい続けるのみ!▼
(白く光る)
[ルキノ]
エリンシア様を
お世話するのは私の役目!
届かせるわけにはいかないわ!▼
[ジョフレ]
俺もエリンシア姫の力になりたい!
そうあらねばならないっ!▼
[ルキノ]
エリンシア様のお側こそ
私の忠義を示す場所!
二度と離れないと誓ったのよっ!!▼
(白く光る)
[ユリシーズ]
これは両者とも
いささか力が入りすぎておりますな。
ケガをしなければよいのですが…。▼
[エリンシア]
二人とも! そこまでです!▼
[ジョフレ]
…!▼
[ルキノ]
エリンシア様…▼

S

[エリンシア]
二人がこの私を案じ
守ろうとしてくれる気持ちは
嬉しく思います。▼
ですが、そのことで争っては
意味がありません。▼
二人と私と、三人で仲良く…
それが私の幸福なのですから。▼
[ジョフレ]
エリンシア姫…
申し訳ありません…▼
[ルキノ]
姫様のお気持ちも考えず、
私たち姉弟は
なんと愚かな振る舞いを…▼
[ユリシーズ]
エリンシア様を
お守りしたい想いは皆同じ。▼
ならばその想いと責任も
分かち合っていきましょうぞ。▼
[ルキノ]
そうね、ユリシーズの言う通りだわ。
ごめんなさい、ジョフレ。
私は意固地になっていたみたい。▼
[ジョフレ]
いや、姉さんだけじゃない。
俺も大切なことを見失っていた。
…すまない。▼
[ルキノ]
さっきの戦いぶりを見て、安心したわ。
もし私に万が一のことがあっても…
あなたにならエリンシア様を任せられる。▼
[ジョフレ]
俺もだ。
姐さんが傍にいてくれる限り、
エリンシア姫はご無事だと確信できた。▼
[エリンシア]
二人とも…▼
[ユリシーズ]
いやはや…。
我らが麗しの姫はまことに
臣下から愛されておいでですなあ。▼
この絆をもってクリミアの未来を
盛り立てていきましょうぞ!▼

隠れ里の剣士 ソーンバルケ

C

[モゥディ]
…?
物陰に…ナにがイる…。
ダれだ?▼
[ソーンバルケ]
おっと…
こんな簡単に見つかるとはな。▼
はじめて出会ったとき
砂塵の中で私に気づいた
勘の鋭さを思い出すぞ、モゥディ。▼
[モゥディ]
ソーン!
お前もアスク王国に召喚されたのか。
マた会えてウれしいゾ。▼
[ソーンバルケ]
もう会うこともないと思っていたが
お前とは縁があるようだ。
こちらでもよろしく頼む。▼
[モゥディ]
オぉ!
モゥディもヨろしく頼む!▼
ムっ…思い出しタ…。▼
[ソーンバルケ]
ん? どうかしたのか?▼
[モゥディ]
お前と同じような
武器を使うヤツを見タ!▼
[ソーンバルケ]
私のヴァーグ・カティと?
それはたしかに気になるな。
テリウス大陸の英雄なのか?▼
[モゥディ]
チがう。ドこか…別の大陸…
別の異界からキたとイっていた。▼
[ソーンバルケ]
私の剣と似た武器を使う英雄、か。
祖先かと思ったが、
違う異界の者か…▼
モゥディ、その英雄には
どこで会える?▼

B

[ソーンバルケ]
緑が深く、澄んだ空気だ。
この森にヴァーグ・カティに
似た剣を使う者がいるのか?▼
[モゥディ]
コっちダ。
この時間なラ修行ヲ…▼
[ソーンバルケ]
むっ、あれは…。▼
[リン]
はぁぁぁ!
せい! やぁっ!▼
[ソーンバルケ]
あの娘の持っている剣…
たしかにヴァーグ・カティに似ている。
それに太刀筋も…▼
[リン]
……。
そこに…誰かいるわね?
隠れてないで出てきなさい。▼
[モゥディ]
リン、敵じゃナい。
モゥディ、ダ。▼
[リン]
あら、あなただったのね。
えーと、隣にいるのは?
見たことがない顔だけど…。▼
[ソーンバルケ]
私はソーンバルケ。
モゥディと同じく、
テリウス大陸から来た。▼
[モゥディ]
ソーンはモゥディのトモダチ。
イイやつ。▼
[リン]
私はロルカ族のリン。
エレブ大陸から来たの。
よろしくね、ソーンバルケ。▼
[ソーンバルケ]
やはり、テリウス大陸とは
異なる地の英雄か…▼
[リン]
それが…どうかしたの?▼
[ソーンバルケ]
モゥディから私のものと
似た剣を使う者がいると聞いたのだ。▼
確かに似ている…
形より、剣に宿る力そのものが…▼
[リン]
確かにそうね。
あなたの剣…
私のソール・カティとそっくり。▼
どうして違う異界、違う大陸に
同じような剣があるのかしら?
うーん…。▼
[モゥディ]
リン、ドうした?
ナにか気になるのカ?▼
[リン]
気になることはたくさんあるけど…。▼
[ソーンバルケ]
答えられることであればなんでも答えよう。
遠慮なく聞いてくれ。▼
[リン]
聞きたいことはいろいろあるんだけど
その前に…。▼
せっかく剣士が二人いるんだし、
まずは手合わせをお願いしてもいいかしら。▼

A

[モゥディ]
手合わせ…?
ナゼ二人とも剣を構える?
仲間同士ダ。▼
[ソーンバルケ]
私たちは剣士だ。
言葉よりも剣を交わすほうが
手っ取り早くわかり合える。▼
[リン]
その通り。
話が早くて助かるわ。
それじゃ行くわよ!▼
[ソーンバルケ]
よい気迫だ。来い!▼
(暗転)
[リン]
はぁ、はぁ…
強い…!
あと一歩が攻め込めない…▼
[ソーンバルケ]
…リン、ここまでにしておこう。
これ以上は、
命のやりとりになる。▼
[リン]
そうね…。
じゃあ今日は引き分けってことで。▼
[モゥディ]
イい勝負だったゾ!
二人とモ、頑張っタな!▼
[リン]
気のせいかしら…
私たち、剣だけじゃなく
戦い方も似てたわね。▼
[ソーンバルケ]
ああ、細かな違いはあるが
太刀筋や基本的な剣技は近いように
私も感じた。▼
[リン]
ところで、あなたの剣は
ずいぶん古い物のようだけど
どのくらい歴史があるものなの?▼
[ソーンバルケ]
定かにはわからぬが…
ヴァーグ・カティは神話の時代から
先祖代々受け継がれた剣だ。▼
さまざまな使い手に渡り
戦いの歴史を刻んできた。
未来を切り開くためにな。▼
見たところ、お前の剣も
かなりの年代物のようだな?▼
[リン]
ソール・カティは精霊の宿る剣…
サカにはほかにもよく似た剣があるの。
名前はマーニ・カティ。▼
マーニ・カティは
旅の安全を祈願する剣として
草原の民に崇められていたの。▼
[ソーンバルケ]
草原の民…。▼
[リン]
私たち草原の民は
風と草木とともに生き
自然との対話を尊ぶの。▼
だから自然を愛するモゥディに
親しみを感じるのよ。▼
[モゥディ]
ありガとウ。
モゥディもリンのこトが好きだゾ。▼
[ソーンバルケ]
エレブ大陸にもラグズ…
獣の姿に変身する種族はいるのか?▼
[リン]
竜に変身する英雄はいるけど
モゥディみたいに虎の姿になる
人は見たことないわ。▼
[ソーンバルケ]
リンはラグズが怖くないのか?▼
[リン]
ふふっ、変なこと聞くのね。
怖いわけないじゃない。▼
モゥディもラグズのみんなも
同じ大地に生きる大切な仲間よ。▼
[ソーンバルケ]
……。
同じ大地に生きる仲間か…。▼

S

[モゥディ]
ソーン!
コんなところにイたのカ?
モうすぐメシの時間だゾ。▼
[ソーンバルケ]
ああ、少し考え事をしていた。
すぐに行く。▼
[モゥディ]
モう、アスク王国にはナれたカ?▼
[ソーンバルケ]
おかげさまでな。
この国はなかなか居心地がいい。▼
[モゥディ]
もしかシて、まタ
リンの剣のこトを考えテいタのカ?▼
[ソーンバルケ]
ああ、考えれば考えるほど不思議だ。
剣だけでなく、太刀筋まで似ているとは。▼
もしかすると
テリウス大陸とエレブ大陸は遠い昔、
どこかで繋がっていたのかもしれない。▼
例えば、この
アスク王国のような世界を介して…▼
[モゥディ]
そうダったのカ!▼
[ソーンバルケ]
いや、モゥディ。
今のは私の推測にすぎない。
だが、たとえそうでなくても…▼
自分と似た剣と技を使う英雄が
別の種族であるラグズを
仲間と認めてくれているのは快かった。▼
[モゥディ]
リンはイいヤツだ。
ソーンもリンのことが好きだと
モゥディもウれしいゾ。▼
[ソーンバルケ]
私とリンは違う異界に生まれ
それぞれ違う人生を歩んできた。▼
それでも剣を通じて互いを理解し
わかり合うことができる。▼
[モゥディ]
リンは大切ナ仲間ダ。▼
いや、モゥディには
ヴァイス・ブレイヴのみんなガ
大切ナ仲間ダ。▼
[ソーンバルケ]
種族が違っても互いを尊重し
ともに手を携えることができる…。▼
それが、私がこの国に感じている
居心地のよさのひとつなのだろうな…▼

臆せぬ戦士 ボーレ

C

[ヨファ]
あーっ!
ボーレがアスク王国にいる!▼
[オスカー]
よく来たな、ボーレ。
変わらず元気そうでなによりだ。▼
[ボーレ]
うおっ!? なんだ、
兄貴とチビもこっちにいたのかよ!
って、その格好はなんだ?▼
[ヨファ]
これはその…
アスク王国のお祭りの衣装だよ。
それにチビって言わないでよ!▼
[ボーレ]
ははっ、おれが来たって聞きつけて
わざわざ迎えに来てくれたのか?▼
[オスカー]
いや、お前は目を離すと
考えなしに動くというか…
行き当たりばったりだからなあ。▼
放っておくのが心配で
急いで迎えにきたんだ。▼
[ボーレ]
またまた、
おれがいなくて寂しかったんだろ?
はっはっは!▼
とにかくこれで三兄弟が揃ったわけだ。
大船に乗ったつもりでいてくれよ!▼
[オスカー]
あ、ああ、まあ…そうだな…。▼
[ヨファ]
う、うん、そうだね。
そうかもしれないなー。▼
[ボーレ]
なんだその気まずそうな顔は…。
おれが来る前になにかあったのか?▼
[オスカー]
隠すようなことでもないか。
遅かれ早かれ、わかることだしな。▼
[ヨファ]
あのね、アスク王国にはもう
別のボーレが来てるんだよ。▼
[オスカー]
お前がいたテリウス大陸とは
別の異界から喚ばれたボーレだ。▼
[ボーレ]
な、なにーっ!?
先を越されてたのか!
そのボーレをすぐに連れてきやがれ!!▼
(暗転)
[ボーレ(幼少)]
なんだ、こいつ。
ずいぶんと締まりのない顔の
英雄が来たもんだな。▼
[ヨファ]
あのね、小さいボーレ。
こっちは未来の君…
成長したボーレなんだよ。▼
[ボーレ(幼少)]
えっ? 大きくなったおれ!?
この締まりのないヤツが?▼
[ボーレ]
み、見覚えあるぞ、この顔!
もしかして異界のおれって
チビだった頃のおれなのか!?▼

B

[ボーレ]
なんでチビのおれが
おれより先に来てんだよ。
物事には順序ってもんがあるだろ。▼
[オスカー]
召喚は異界の力によるもの…
私たちには計り知れない
理由があってのことだろう。▼
[ボーレ]
だけど、まだチビじゃねえか。▼
[ヨファ]
僕だって子供だけど召喚されてるよ?▼
[ボーレ]
横から口を挟んで話を
ややこしくするんじゃねえよ。▼
とにかく、どう考えたって
おれが先に喚ばれるべきだろ!▼
[ボーレ(幼少)]
お前が頼りなさそうだから
後回しにされたんじゃねえか?▼
お前がしっかりしてりゃあ
エクラさんだって
とっとと召喚してたんじゃねえの?▼
[ボーレ]
なっ!? おい、聞いたか!?
口の利き方を知らねえチビだな!
こんな生意気なヤツ見たことないぜ!▼
[オスカー]
昔のお前自身だろう?
生意気なところもそのままじゃないか。▼
[ボーレ(幼少)]
はぁ、やっぱり頼りねえなあ。▼
[ボーレ]
くぅぅぅ! なんだその呆れ顔は?
いいか! 戦場でおれの活躍を見れば
その生意気な口もきけなくなるはずだ!▼
[ボーレ(幼少)]
……。▼
(暗転)
[ボーレ]
うーしっ! こんなに早く
活躍のチャンスが来るなんてな!▼
いいか、チビのおれ。
この活躍をそのちっこい目に
しっかりと焼き付けとけよ!▼
[ボーレ(幼少)]
…どうだか。▼
[ボーレ]
さっそく敵のお出ましだな。
うおおおおおっ!!
おれが蹴散らしてやるぜ!▼
[オスカー]
あっ! おい、ボーレ!
一人で前に出るんじゃない!!▼
[ボーレ]
し、しまった!
敵に囲まれちまった…!▼
(白く光る)
[ボーレ]
ぐ、ぐわあっ!
なんの! まだまだっ!!▼
[ティアマト]
なにをやってるのボーレ!
はあっ!!▼
(白く光る)
[ティアマト]
大丈夫、ボーレ?
一人で突出するのは危険よ。▼
[ミスト]
傷を見せて。すぐに治すから。▼
[ボーレ]
す、すまねえ。
助かったよ、二人とも。▼
[ティアマト]
身勝手な行動は仲間に危険を及ぼすわ。
ちゃんと足並みを揃えて進みなさい。▼
[ミスト]
みんなで力を合わせて戦うのが
グレイル傭兵団の戦い方。
アスク王国でもそれは変わらないわ。▼
[ボーレ]
はい、気を付けます…。▼
[ボーレ(幼少)]
なにやってんだよ、あいつ。
傭兵団のみんなに
助けられてばかりじゃねえか…。▼

A

[ボーレ]
ちくしょう、
こんなはずじゃなかったのに…。▼
[オスカー]
なんだボーレ。
珍しく落ち込んでいるみたいだな。▼
[ボーレ]
おれだってたまには失敗して
落ち込むこともあるんだよ!▼
あのあとセネリオにも怒られたし
踏んだり蹴ったりだぜ…。▼
おれの活躍をみればチビのおれだって
見直すと思ったんだけどなあ。▼
[オスカー]
なあボーレ。自分のことより
あの小さいボーレのことを
考えてやってはどうだい?▼
[ボーレ]
どういう意味だよ?▼
[オスカー]
ああ見えて小さいボーレも
いろいろと悩んでいるようだった。▼
どうして子供の自分が
先に召喚されたんだろうってな。▼
[ボーレ]
……。▼
[オスカー]
あの子はまだ子供だ。
アスク王国に喚ばれた理由もわからず
きっと不安に思っているはずだ。▼
[ボーレ]
そうか…。
そうかもしれねえな。▼
[オスカー]
あれぐらいの年頃だった自分を
思い出してみたらどうだ。
少しは気持ちがわかるんじゃないか?▼
[ボーレ]
あの頃のおれは…
早く一人前になりたくて
がむしゃらに頑張ってた。▼
親もいなくなって、これから先は
兄弟だけで生きていかなきゃならねえ。
おれはその不安と必死に戦ってたんだ。▼
そんな不安を抱えたままあいつは
この世界に召喚されたんだ。
戸惑うに決まってるよな…。▼
[オスカー]
しかも、アスク王国には
自分が知るよりも成長した
兄と弟の姿があったんだ。▼
あの子なりに兄弟との差を埋めようと
頑張っていたんじゃないか?▼
[ボーレ]
生意気な口を利いていたけど
本当は焦ったり、心細かったり
したのかもしれねえな…。▼
なのに、おれは自分を大きく
見せようとしてばかりで…。▼
[オスカー]
そうだな。虚勢を張るよりも
大切なことがあるはずだ。▼
[ボーレ]
ああ。一人で頑張ってきたあいつを
支えてやらなくちゃな。▼
まずはおれのことを、
頼れる仲間だって
信頼してもらわねえと!▼

S

[ボーレ(幼少)]
今日もあんたと一緒に戦場か…。
大丈夫なんだろうな?▼
[ボーレ]
ああ、問題ねえよ。
お前は好きなように動いていいぞ。▼
[ボーレ(幼少)]
好きに動けって…
仲間と足並みを揃えて
戦えって言われただろ?▼
ティアマトさんに怒られても
知らねえからな。▼
[ボーレ]
大丈夫だ。お前のことは
ばっちりフォローしてやるからさ!▼
(暗転)
[ボーレ(幼少)]
たあっ!
せいっ!▼
(白く光る)
[ボーレ(幼少)]
へへっ、どうだ!
おれだって…▼
[ボーレ]
後ろだ!▼
[ボーレ(幼少)]
!?▼
[ボーレ]
やらせねえぜ、あらよっと!▼
(白く光る)
[ボーレ(幼少)]
……!!
た、助かった…▼
[ボーレ]
礼なんかいらねえよ。
さあ、敵を片付けようぜ!▼
あ、ちょっと待て。
調子に乗って強そうな奴に
一人で突っ込もうとするなよ。▼
[ボーレ(幼少)]
な、なんで…?▼
[ボーレ]
ははっ! 昔の自分のことだからな。
次にどう動くかなんて
手に取るようにわかるってもんだ!▼
(暗転)
[ボーレ(幼少)]
はぁはぁ、はぁ…。
やった、勝てたぞ!▼
[ボーレ]
ああ、おれたちの圧勝だ!
頑張ったな!▼
[ボーレ(幼少)]
あ、ありがとう…な。
今日はいろいろ助けてくれて。▼
[ボーレ]
お前、なかなか筋が良いぜ。
さすがはおれだな!▼
[ボーレ(幼少)]
……。▼
おれさ、早く強くなりたいんだ。
じゃないと、まだ小さいヨファを
守ってやれねえからさ。▼
[ボーレ]
知ってるよ。その気持ちが
背中を押してくれたから
おれはここまで強くなれたんだ。▼
[ボーレ(幼少)]
じゃあ、おれも
あんたみたいになれる…?▼
[ボーレ]
もちろんだ! そのためには
兄貴の料理をたくさん食べて
身体をデカくしないといけねえ!▼
[ボーレ(幼少)]
うん! おれ、がんばるぜ!▼
[オスカー]
だったら腕によりをかけて
どんどん料理を作ろう。▼
[ボーレ]
うわっ兄貴!
なんだよ、聞いてたのか!▼
[ヨファ]
オスカーおにいちゃんの料理は
とってもおいしいもんね!▼
[ボーレ]
はっはっは、違いねえ!
兄貴の料理は最高だ。
お前も知ってるだろ?▼
お前もアスク王国では大事な兄弟だ!
これからも仲良くやっていこうな!▼

孤影の参謀 セネリオ

C

[セネリオ]
強大な力を秘めた雷の魔道書…
これを使いこなせるかどうかで
アスク王国での戦い方は大きく変わる。▼
[イレース]
……▼
[セネリオ]
イレース、あなたもいたのですね。
僕になにか用ですか?▼
[イレース]
用と言うか…
お困りみたいだったので…▼
幸いご飯を食べたばかりで
お腹もいっぱいなので…
なにかお力になれるかと思って…▼
[セネリオ]
……。▼
[イレース]
それは…レクスボルト?
雷の魔道書…ですね。
とても強力な魔法です。▼
その魔道書が
困っている理由ですか…?▼
[セネリオ]
せっかく手に入れたこの魔道書…
どうすれば使いこなせるのだろうと
思案していたのです。▼
[イレース]
そういうことなら…
心配はいらないと思います…。▼
ヴァイス・ブレイヴには
さまざまな異界の英雄が
集っていますから…。▼
雷の魔道が得意な英雄もたくさんいますから
彼らの話を聞けば使いこなすきっかけが
掴めるのでは…?▼
[セネリオ]
なるほど…。
悪くないですね。▼
[イレース]
私の知り合いにも
何人かいます…
紹介しましょうか…?▼
[セネリオ]
ありがとうございます。
ぜひよろしくお願いします。▼
…ところで、
あなたは教えてくれないんですか?▼
[イレース]
お話ししている間に
もうお腹が空いてきたので…
教えるのは…無理かと…▼
[セネリオ]
……そうですか。▼

B

[イシュタル]
あなたがセネリオですね。
話はイレースから聞いています。
雷の魔道を学びたいとか…▼
[セネリオ]
はい。雷の魔道に関しては
あなたはヴァイスブレイヴでも
屈指の使い手だと伺っています。▼
[イシュタル]
まずはあなたの力を見せてください。
あの岩に向けて…▼
[セネリオ]
わかりました。轟け…雷よ!▼
(白く光る)
[セネリオ]
想定ほどの威力が出ない…
まだ魔道書の力を
引き出せていないのか。▼
[イシュタル]
いえ、あなた自身の魔力も
魔道書の力も
目を見張るものがあります。▼
魔力の操り方を少し変えれば
おのずと威力も上がるでしょう。▼
[セネリオ]
操り方、ですか?▼
[イシュタル]
見ていてください。
狙いを定め、魔力を一点に集中する…
雷よ!▼
(白く光る)
[セネリオ]
凄まじい威力だ…。
あの巨大な岩が跡形もなく…▼
これが【雷神】イシュタル王女の力…
まさに桁違いだ。▼
[イシュタル]
トールハンマーは私の祖先
魔法騎士トードが
神から授かったもの。▼
そして、あなたが持つ
その魔道書も
破格の力を秘めています。▼
あなたほどの魔道士なら
使いこなすことができるでしょう。▼
[セネリオ]
そう願いたいものです。
努力は惜しみません。▼
[イシュタル]
…ですが、ひとつだけ
気をつけてほしいことがあります。▼
あなたがこれから身に付ける力…
それを正しいことに使ってください。。▼
[セネリオ]
……。▼
[イシュタル]
かつて私は…
力を持つ者としての責任を
十分に果たせませんでした。▼
ですからあなたには、
世界をよりよくするために
力を使ってほしいのです。▼
[セネリオ]
…わかりました。約束します。▼
[イシュタル]
あなたの修練が
うまくいくことを祈っています。。
それから…▼
私の副官だったラインハルトも
【トードの再来】と呼ばれる雷の使い手。
彼にも会っておくといいでしょう。▼

A

[ラインハルト]
はじめまして、、セネリオ殿。
フリージの将、ラインハルトと申します。▼
お話はイシュタル様から伺っています。
雷の魔道を学んでおられると。▼
[セネリオ]
はい。イシュタル王女がおっしゃるには
あなたの雷の魔道からも
学べることがあるだろうと…。▼
[ラインハルト]
イシュタル様のあとに私ごときが
口を出すなど赤面の至りですが、
少しでもお役に立てれば幸いです。▼
では、さっそく
我が魔道をお見せしましょう。
はぁっ!▼
(白く光る)
[セネリオ]
一瞬で二つの雷を…!?
しかも、二つとも同じ的に…▼
この速さと正確さ…
相当の修練を積まれたのでしょう。▼
[ラインハルト]
たしかに魔道を修めるには
修練の積み重ねが必要でした。▼
しかしそれよりも私自身
大切にしていたものがあります。。▼
[セネリオ]
大切なもの? それは…。▼
[ラインハルト]
正しき目的のために力を振るうという
強い信念です。▼
そう信じることで迷いを断ち切り
集中力を高めるのです。▼
扱う力が大きくなればなるほど
使う者の心には迷いが生まれます。▼
[セネリオ]
……。▼
[ラインハルト]
自分にとっての正しき目的とはなにか。
それは大切なものを命を懸けて
守り抜くことだと思うのです。▼
人それぞれに守るべきものがある。
セネリオ殿も思い浮かべてください。
守るべき大切なものを。▼
[セネリオ]
ええ。僕にもあります。
守るべきもの、守りたいものが。▼
[ラインハルト]
ふふ…、その目を見るにあなたは
すでに強い信念をお持ちのようですね。▼
それをどうか大切にしてください。
魔道書も応えてくれることでしょう。▼

S

[シノン]
前方に敵影ありだ。
数は…予想の二割増しってとこか。
さてどうする?▼
[アイク]
予定通り、正面から叩き潰す。▼
[セネリオ]
後方の魔法部隊がやっかいですね。
敵の前衛にいる重騎士は僕が倒します。
アイクたちは後衛の魔道士を。▼
[アイク]
わかった。
グレイル傭兵団、、出撃するぞ!▼
(暗転)
[ボーレ]
うおおおお!
命が惜しくないヤツから
かかってこ…って、うひゃぁぁっ!?▼
(白く光る)
[ボーレ]
うわっ! あっぶねえ!
セネリオ、おれの近くに
雷を落とすんじゃねえ!▼
[セネリオ]
味方に当てたりしませんよ。
安心して前進してください。▼
[ボーレ]
そ、そうか?
その言葉、信じるからな!▼
[ガトリー]
セネリオ…
なんだか頼もしくなったっすね。▼
あの雷の魔法を使いこなすようになって
大魔道士っぽい風格が出てきたような…▼
[シノン]
アイクの野郎も
後ろはセネリオに任せて
思うままに暴れてやがる。▼
[ガトリー]
雷の隙間を縫うように
大暴れしてるっすね!▼
よっぽど肝が据わってるのか
セネリオを信頼してるのか…。▼
[ティアマト]
ふふ、両方でしょうね。
私たちもおしゃべりしてないで
アイクの背中に続きましょう!▼
[セネリオ]
敵が怯んでいます。
この機に総攻撃を!
押し切れば我々の勝利です。▼
[アイク]
援護は任せたぞ、セネリオ。
総員突撃だ!▼
[セネリオ]
……。
…あなたは振り向かなくていい。
あなたの背中は僕が守ります。▼
前を走るあなたを守るためなら…
僕はどこまでも強くなれる…。
いや、強くなってみせる…!▼

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Last-modified: 2025-10-21 (火) 10:14:22
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