章別会話/9章無垢の女神ヘイズ

第7部 9章無垢の女神ヘイズ†

[グルヴェイグ]: …………▼
[セイズ]: ……グルヴェイグ……▼
[クワシル]: …………▼
[セイズ]: そんな…
そんなことが…▼
このクワシルが
成長した姿が…
私…▼
そして、
私が成長した姿が…
あなた…▼
[グルヴェイグ]: …………▼
[セイズ]: そんなこと…あり得ません！
私は世界を滅ぼすような
恐ろしい魔女になんて…！▼
[グルヴェイグ]: 私も昔…
あなたと同じことを言った。▼
[セイズ]: ……！▼
[グルヴェイグ]: セイズ。
過去はクワシルのいるべき場所。
あなたのいるべき場所ではない…▼
時を下り…
現在に戻りなさい。▼
そして、私がかつて体験した
すべてを味わうことになる…▼

[アンナ]: 逃げていくわ…
どうする？
追うべきかしら？▼
[アルフォンス]: ……。
今のは彼女の意志ではなく、
暴走しているような…▼
[ニョルズ]: …もはや、止められぬか…▼
[セイズ]: ニョルズ様！？
ヘイズの身に一体何が…！？▼
[ニョルズ]: 我が光の力を注ぐことで、
呪いを抑えてきたが…▼
黄金の魔女の呪いは、
もはや我が力をもってしても
どうにもならぬ…▼
セイズ…
せめてもの慈悲だ。
お前に命じる。▼
姉であるお前の手で、
ヘイズを永劫の苦しみから
解放するのだ…▼
[セイズ]: そん…な…▼

[セイズ]: …エクラ…
ヘイズは…私の妹なのです。▼
ずっと前から、二人一緒でした…
あの子の明るさに、私は何度救われたか…
ですから…▼
私はあの子を助けたい…
…そう…思って…いたのに…
私…▼
あ…すみません…
こんなふうに取り乱すなんて…
女神らしくありませんね…▼
私はあきらめません。
希望の光は消えません。
あきらめない限り…▼
この胸の…中に…▼

[セイズ]: ヘイズ…
ヘイズ…！
いや…です。▼
私はあなたの体を治したくて…
また二人で一緒に過ごしたくて…
そのために…今まで…▼
なのに、私が…
あなたの命を…▼
[ヘイズ]: お姉様…へいきです…
お姉様のせいでは
ないですから…ね？▼
どうか、
わすれないでください…▼
私、お姉様のこと…
ずっと大好きですから…ね？▼
…………
…………▼
[セイズ]: ヘイズ…▼
あ…あ……▼
[ニョルズ]: 上出来だ。
よくやったぞ、セイズよ。▼
[セイズ]: …ニョルズ…様…▼
[ニョルズ]: これで、ヘイズの中で育った
黄金の蛇は
お前へと入り込んだ。▼
私の企て通りにな。▼
[セイズ]: え…？▼
ニョルズ様…
な、何を…▼
[ニョルズ]: セイズよ。
お前は妹を救うため…
グルヴェイグを倒すため…戦った。▼
我が【櫂】を取り戻し、
我が光の力を得て…
そして、ヘイズを討った。▼
そのすべてが、
お前がグルヴェイグとなるために
必要な儀式なのだ。▼
[セイズ]: …ニョル…ズ様……？▼
[ニョルズ]: さて、仕上げだ。
黄金の蛇よ。▼
この女神の中でのたうつがいい。▼
この者こそが、
黄金の魔女となるために…！▼

[セイズ]: あ…あああっ…！
ああああああっ…！▼
[シャロン]: セイズさん！▼
[ニョルズ]: くくくく…良いぞ！
蛇がうごめいておる！
お前の中の黄金の蛇が！▼
お前が絶望するほどに、
蛇はお前に巻きつき、
お前の心を食らいつくすだろう！▼
その絶望の行き着く先こそが…
黄金の魔女グルヴェイグよ！
くははははははははっ！▼