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第6部 10章 開神アスク

10章1節 すべてが交わる世界

オープニング

[シャロン]
えええ!?
な、なんですかここって…
前も後ろも右も左も、
色々な景色がいっぱい見えて…▼
[アルフォンス]
あの景色一つ一つが
それぞれの世界へと
開かれた扉…?▼
[アスク]
あらゆる世界へと繋がる扉の世界…
すべてが交わる世界…▼
それが、私の世界だ。▼
[シャロン]
は、はえええ…
こんなにいっぱいの異界が…
言葉が出てきません。▼
[アシュ]
ええ、ええ、無理もございません。
人間の皆さまは一つの世界で
暮らすのが普通でありましょうから…▼
[アスク]
アルフォンス。
あそこにある樹が見えるかい?▼
[アルフォンス]

あれは、樹、なのですか…?▼
[アスク]
ああ、
あまりにも大きすぎるから
樹には見えないかもしれないね。▼
あれは、
ユグドラシル…
世界樹とよばれる樹。▼
九の世界すべてに
つながっている
大きな大きな木だよ。▼
[アルフォンス]
ユグドラシル…▼
[アスク]
私はあのユグドラシルから生まれた。
あの樹にはさまざまな世界と交わり、
影響を及ぼし合う力があるんだ。▼
あの樹のもとへ行こう。
世界樹ユグドラシルの鍵…
それこそが君たちを救う鍵となるはずだ。▼
[アルフォンス]
ありがとうございます。
神竜アスクよ…▼
[アシュ]
あの、アスク様、お話の最中に
まことに恐縮ではございますが…
お体はお変わりありませんでしょうか?▼
[アスク]
体?▼
[アルフォンス]
はい、エンブラは言っていました。
あなたが闇に身を浸して
弱ってきていると…▼
あなたは
僕たちを助けるために…▼
[アスク]
ははっ、なんだそんなことか。
見ての通り何も心配いらないよ。
さ、行こう。▼
[シャロン]
アスク様、
ご無事みたいで良かったですね!
お兄様。▼
[アルフォンス]
…そうだね。▼
(場面転換。戦闘マップへ)
[アンナ]
前方に敵影!
気を付けて。▼
[アスク]
どうやら、
エンブラが遣わした
招かれざる客人のようだね。▼

クリア後

(場面転換。会話シーンへ)
[ブルーノ]
……
神竜アスクよ、
貴方に聞きたいことがある。▼
[アスク]
エンブラが…
あんなふうになってしまった理由かい?▼
[ブルーノ]
……▼
[アスク]
わかった、話そう。
どうか…
君には信じてもらいたい。▼
エンブラも昔は…
ああではなかった。▼
私と同じように人間のことを…
君たちエンブラの民のことを
思っていたんだ。▼
[ブルーノ]
…………▼
[アスク]
かつて、私とエンブラは、
人間たちの繁栄のために
力を貸そうとしていた。▼
人々はそれぞれ、選んだ。
私、アスクのもとで生きるもの。
彼女、エンブラの下で生きるもの…▼
それぞれの民が
それぞれの地で、
幸せに暮らしていた。▼
[ブルーノ]
それが、なぜ…?▼
[アスク]
きっかけは、些細な事だ。
エンブラの民の一部が、
アスクの地へと移り住んだんだ。▼
彼らにとっては、
交流を尊ぶアスクの考え方が、
たまたま相性が良かったんだね。▼
だが、彼女は…
エンブラは激怒した。▼
[ブルーノ]
…………。▼
[アスク]
人間たちが、
自分を捨ててアスクを選んだ…
彼女はそれが許せなかったんだ。▼
それは誤解で
人間たちにそんな気持ちはなかった…
だが、彼女は信じなかった。▼
エンブラは民たちに
外の世界へ出ることを禁じた
逆らう者には厳しい罰を与えた。▼
人々はエンブラを恐れ、
ますます脱走する者が
跡を絶たなくなった…▼
[ブルーノ]
……当然の帰結だ……▼
[アスク]
エンブラの名誉のために言うなら、
彼女もまた、苦しんでいたんだ…▼
みんなが、離れていってしまう…
ひとりぼっちになってしまう…
その心中は察するに余りある。▼
私は協力を申し出たが、
エンブラは私を嫌い、拒絶した。
私の力不足だった…▼
最後には、
エンブラは、閉ざす力で
自分の世界を閉ざした。▼
自分のもといた人間たちが
もうどこへも逃げられないように。▼
そして人間も心に憑き、支配した。
もう決して裏切らないように…▼
[ブルーノ]
…………▼
[アスク]
それが、私の知る
憑竜エンブラだ…▼
エンブラは…
人間のことを
深く思っていたんだ。▼
[ブルーノ]
……だが……▼
[アスク]
ああ、だが、エンブラはもはや
越えてはならない一線を
越えてしまった。▼
私たちは戦わなければならない。
辛いことだけれど…
もう、あの頃には戻れない…▼
だが、私は今も時々
思ってしまうんだ。▼
いつか、昔のように…
エンブラと人々の
蜜月の日々に戻れたなら、と…▼

10章2節 光の系譜

オープニング

[セリス]
父上、母上…
私を見守ってください。▼

10章3節 受け継がれしもの

オープニング

[クロム]
平和のために
俺の力を求める者がいるなら、
どこへでもいこう。▼

クリア後

(場面転換。会話シーンへ)
[アルフォンス]
……▼
[アスク]
やあ、難しい顔をしているね。▼
[アルフォンス]
アスク様…失礼しました。
つい考え事を…▼
[アスク]
かしこまらなくていいよ。
神なんて呼ばれていても、
私は君達と何も違わない。▼
思い出すよ。
君の祖先…リーヴも、初めて会った時は
君みたいだったな。▼
何度も話すうちに、
私たちは友になった。
君ともそうなれたら嬉しいよ。▼
[アルフォンス]
ありがとうございます、アスク様。▼
[アスク]
君が悩んでいたのは、
闇に閉ざされてしまった
多くの民たち…▼
それから
君の友と、あの皇女のことだね。▼
[アルフォンス]
はい。▼
[アスク]
心配ないよ。
【鍵】があれば、きっと
彼らを救うことができる。▼
私にはわかる。
君たちならきっと大丈夫だ。
何もかもうまくいくよ。▼
[アルフォンス]
アスク様…▼
[アスク]
君を見てると、誇らしく思うよ。
私の友…リーヴの子孫は
今も生きている。▼
私の開く力と。
リーヴの人の思う心をもって▼
君の子も、その子もまた。
そうであることを願っているよ。▼

10章4節 神竜の目覚め

オープニング

[チキ]
眠っていたら、
大勢の人が呼ぶ声が聞こえた気がして…▼

クリア後

(場面転換。会話シーンへ)
[エルム]
ちっ…
なんて…
忌々しい日差しだ…▼
身体が…熱い…。
翼が焼けていく…▼
エンブラ様の眷属である僕が、
アスクの世界に入った以上…
僕の体は…じきに…▼
いいさ。
エンブラ様のお役に立てるなら…
僕はどうなったっていい…!▼

10章5節 ユグドラシルの鍵

オープニング

[アスク]
さあ、到着だ。
みんな、ここまで
よく頑張ってくれたね。▼
世界樹ユグドラシルの根本…
ここで、【開の儀】を執り行おう▼
[アルフォンス]
【開の儀】…▼
[アスク]
ああ、安心してくれていい。
儀式は私が行うからね。▼
私の助けを願う人間が。
傍にいてくれさえすれば、
【開の儀】は行える。▼
君たちはそのあたりで。
昼寝でもしながら、
のんびり寛いでいてくれ。▼
[アルフォンス]
そ。そういうわけには…▼
[アシュ]
アスク様、私も微力ではありますが
お手伝いをさせていただければと…▼
[アスク]
その気持ちだけでも十分だよ、アシュ。
君が参加すれば、
君はすべての力を失ってしまう。▼
君には君の役割があるだろう?
私の代わりに、アルフォンスたちを
守ってくれないか。▼
一つだけ、伝えておこう。
[アシュ]
し、承知致しました…▼
[アスク]
では、始めるとしようか。
堅苦しいのは苦手だけれど、
これも決まり事だからね。▼
「開神アスクの名において……
 人に授ける」▼
「我が願いであり
 人の願いであり
 九の世界の理想…」▼
「人が人たる
 自由を得る鍵を…」▼
(画面が白く)

[アスク]
さあ、これが
【ユグドラシルの鍵】だ。
アルフォンス、君に託そう。▼
[アルフォンス]
これは、果実…ですか?▼
[アスク]
ああ、
エンブラに憑かれる者は、
これを食べておくと良い。▼
エンブラに憑かれたその者が、
死の間際に…エンブラに負けぬほど、
強く自由を願った時…▼
世界樹ユグドラシルが
願いを叶える▼
肉体はすべて癒され、
精神はエンブラの憑依から
解き放たれるだろう。▼
そして、その者に、
エンブラが憑いていれば
エンブラも滅ぶことになる。▼
エンブラの閉ざす闇が
私を滅ぼす毒であるのと同じように…▼
ユグドラシルの開く光は、
エンブラにとって
闇を滅ぼす太陽となってしまうんだ。▼
[アルフォンス]
これを使えば
憑依を解くことも
エンブラを討つことも…▼
[アスク]
ああ、そしてエンブラを討てば、
君たちの生きる大地…
ミズガルズの闇を払うこともできる。▼
どう使うかは
君たちに任せるよ。▼
[アルフォンス]
ありがとうございます、アスク様。
では、ザカリア…▼
[ブルーノ]
この実を食せば…
エンブラの憑依から
自由になれる…▼
長い間探し求めていたものだ。
まさか、手にできるとは…▼
アルフォンス、これで…
エンブラを討つ光が見えた。▼
[アルフォンス]
ああ。
【鍵】のことを
エンブラはまだ知らない。▼
君と僕、それに
エクラで
策を考えれば、きっと…▼
[アシュ]
えー。お話し中、誠に申し訳ございません。
ただいま、こちらに近づく
闇の力を感じておりまして…▼
エンブラの眷属が、まもなく
こちらへやってくるものと思われます。
おそらく、ですが…▼
(場面転換。戦闘マップへ)
[エルム]
…妙だな。
お前たち、ここで何をしていた?
何を企んでた?▼
ま、教えるわけないか。
別にいいよ、
ここで殺せばすむ話さ!▼

クリア後

[アスク]
力を失った
エンブラの眷属が逃げていく…
ここからは攻守交代といこう。▼
あの眷属を追えば、
エンブラの下にたどり着ける。
エンブラの閉ざす道は私が開いた。▼
[アンナ]
急ぎましょう!
敵はあっという間に見えなくなるわ。▼
[アスク]
さて、申し訳ないが
私はここに残らせて貰おう。
儀式で少し眠くなってしまってね…▼
[アルフォンス]
色々とありがとうございます、アスク様。
このご恩は決して…▼
[アスク]
気にする事はないよ。
さあ、急いだ方がいい。
人間たちに幸あらんことを!▼
[アルフォンス]
行こう、皆!▼
(場面転換。会話シーンへ)
[アスク]
…行ったようだね、
幸運を祈っているよ。▼
私は…あとしばらく…▼
[アシュ]
…アスク様▼
[アスク]
アシュ、どうしたんだい?
君も急いだ方がいい、
置いていかれてしまうよ。▼
[アシュ]
アスク様…
私は不肖ながら
アスク様の眷属でありますから…▼
私は光の力を…
アスク様の大きなお力を
感じることができるわけであります。▼
ですが今、そのお力は…
今…▼
[アスク]
いいんだ。
エンブラの闇に足を踏み入れた時から…
こうなることはわかっていた。▼
君も知っての通り、
私は暗い雰囲気が苦手なんだよ…、
いつも明るく朗らかなのが好きなんだ。▼
出会いの時も…
別れの時も、ね。▼
[アシュ]
…アスク様…▼
[アスク]
そうだ、アシュ。
せっかく来てくれた君に
一つ頼みがあるんだ。▼
[アシュ]
は、はい…
私にできることでありましたら
なんなりとお申し付けを…▼
[アスク]
アルフォンスたちを見て、
改めて思ったよ。
人間たちの絆は美しい…▼
私はね、人間の絆…
人が互いを思うことの素晴らしさに、
憧れていた。▼
親友…
伴侶…
それに家族…▼
人間たちの関係でいうなら、
君は私の家族、私の一人娘だ。▼
だから、私のことを
父と呼んでくれないかな?▼
[アシュ]
そ、そのような畏れ多いこと。
とてもとても…▼
[アスク]
君の父親としては、
大したことはして
あげられなかったけれど…▼
[アシュ]
いいえ。いいえ。そのような…▼
お、お父様…と、
そうお呼びすれば
よろしいでしょうか?▼
[アスク]
ありがとう。
呼び方は君の自由で構わないよ。
親子とはたぶん、そういうものだろう。▼
父親はね、
娘にずっと笑顔でいて欲しいと
思っているものだ。▼
だから、アシュ。
どうか笑顔でいて欲しい。▼
私はいつでも
君を見守っているから…▼
(画面が白く)

[アシュ]
……ぁ……▼
………………▼
……おとう…さん……▼

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Last-modified: 2024-04-06 (土) 21:45:11
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