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章別会話

果たすべき責務

果たすべき責務

オープニング

[ライ]
…以上が、
このアスク王国を取り巻く状況です。▼
[レテ]
召喚されて日が浅いゆえ
集められる情報には限りがありましたが…▼
[カイネギス]
今後の動向を決める
判断材料としては十分であろう。
さすが、良い耳と目をしている。▼
[ライ]
お褒めに預かり光栄です、我が王。▼
[カイネギス]
では、決定を伝える。▼
我らガリアの民は
アスク王国と協定を結び、
彼らに協力、支援する。▼
[レテ]
はっ、我が王の仰せのままに。▼
[ライ]
現在のところアスク王国は善政を敷き、
特務機関の働きも
民たちから高い支持を得ています。▼
[カイネギス]
我らを召喚した
エクラにも
邪念は感じられなかった。▼
なにより、我らに先んじて
この地に呼ばれたグレイル傭兵団も
彼らに信をおいている。▼
[ライ]
はい。それこそがアスク王国が
信じるに値する国という
なによりの証左となるかと。▼
[モゥディ]
…………▼
[レテ]
どうした、モゥディ。
王の決定に不満でもあるのか?▼
[モゥディ]
イや、ソんなことはナい。
アスクにテを貸すことに
モゥディも賛成ダ。……▼
[ライ]
…………▼

C

[シャロン]
ライさんもレテさんもお疲れさまでした!
今日の戦いでも大活躍でしたね!▼
[ライ]
なぁに、獣牙族の本気を知るのは
まだまだこれからさ。▼
[レテ]
その通りだ。
王が先陣に立たれたとき、敵兵は
心の底から震え上がることになる。▼
[シャロン]
とても心強いです!
モゥディさんの
戦いぶりもすごかったですね!▼
[ライ]
……ああ。▼
なあレテ、気付いていたか?
アスク王国に来てから
モゥディの様子が少し変なんだ。▼
[レテ]
ああ、私もそう思っていた。
どこがとは具体的に言えないが
確かに様子がおかしい。▼
[シャロン]
え? そ、そうなんですか?
とっても強くて優しくて
立派な英雄さんだと思いますが…▼
[ライ]
いや、その優しさが問題なんだ、
モゥディの場合は。▼
あいつは…モゥディは
敵を倒す瞬間、目をつむってしまう…
相手の痛みを…感じてしまうから。▼
あいつはそういう奴なんだ。▼
[シャロン]
そうなんですか…
本当に優しい人なんですね。▼
[ライ]
今のモゥディの異変は
その優しさが原因かもしれないな…▼
[レテ]
だが、ここで
論じたところで意味はない。
私が直接聞いてこよう。▼
[ライ]
あ、おい、レテ…!
待てってば!▼

(場面転換)

[レテ]
…というわけだ、モゥディ。
なにか心配ごとでもあるのか?▼
[モゥディ]
…………▼
[レテ]
数々の戦いをくぐり抜けたお前だ。
この世界に来たところで、今さら
尻込みするようなこともないだろう。▼
[モゥディ]
タたかうことは…コわくない。▼
ダけど…モゥディは、悲しい。
この国でモ
戦いがオこっているコトが…▼
セカイの数ダケ…戦いガあるのカ、
いつにナってモ、戦いはツきないのカ…▼
[レテ]
…………▼
[モゥディ]
モゥディは、最初にアスクにキたとき
新しいセカイに来られテ、心が躍っタ。▼
ダけど…コのセカイでも
戦いハ終わらなイ…▼
[レテ]
なるほどな。
この世界に来てからずっと考えていた…
そういうわけか…▼

(場面転換)

[カイネギス]
…………▼

B

[カイネギス]
モゥディよ。
連日の働き、見事だ。▼
[モゥディ]
モったいナイお言葉…▼
[カイネギス]
モゥディよ、お前が危惧する通り
人が存在する限り、世界から
戦いは消えぬのかもしれぬ。▼
[モゥディ]
…………▼
[カイネギス]
だが、だからといって
我らが戦いから
逃げることは許されぬ。▼
我らには誇り高き牙がある。
なによりも鋭き爪がある。
戦うための力があるのだ。▼
力を持つ者は…嘆くよりも前に
果たさねばならぬ責務がある。▼
[モゥディ]
…責務…▼
[カイネギス]
いかに正義があろうとも戦う力を持たず
不条理に命を散らす者たちがいる。
それが戦争、戦いというものだ。▼
我らは彼らを救わねばならぬ。
力なき民が蹂躙されるのを
許してはならぬのだ。▼
世界を覆う戦いに絶望する前に
我らのこの牙と爪で、多くの命を
明日に遺さねばならぬ。▼
モゥディよ、お前には
それが可能なのだ。▼
[モゥディ]
我が王…▼
[カイネギス]
今は我ら一丸となり、戦うべき時だ。
終わらぬ戦いに絶望するより前に
我らには成すべきことがあるのだから。▼
[モゥディ]
…………▼
戦いはイヤだ。
デも、仲間が傷つクのは、
モっとイヤだ…▼
ダから、
モゥディは、戦う…▼
[カイネギス]
お前の優しさは弱さではない。
優しいからこそ見えるものもある。▼
それは必ず、この先にある
未来へ進む力となろう…▼

A

[シャロン]
今日のモゥディさん、大活躍でしたね!
向かうところ敵なしって感じで!▼
[モゥディ]
アりがトう、シャロン…
アルフォンス、ケが、ないカ?▼
[アルフォンス]
大丈夫、みんな無事だよ。
モゥディが頑張ってくれたおかげだ。▼
ありがとう、力を貸してくれて。
アスク王国に無関係だったガリアを
戦いに巻き込むのは心苦しいけれど…▼
[モゥディ]
マきこまれた、ノではナイ。
モゥディたちが力を貸しタい。
ダから、頑張っテる。▼
アルフォンスもシャロンも
エクラも…
モゥディの大切ナ仲間ダ。▼
仲間を守るのハ、力を持つモノの役目。
ダからモゥディは、命をカけて戦ウ。▼
[シャロン]
モゥディさん…! ありがとう!
わたしもモゥディさんのことを
大切な仲間だと思っています!▼
[レテ]
モゥディの様子も元に戻ったようだな。
目の輝きが明らかに変わった。▼
[ライ]
へぇー。お前もモゥディのこと
しっかりと見てくれているんだな。▼
[レテ]
わ、私の方が上官だからな!
心配するのは当たり前だ…!▼
[ライ]
わかったわかった!
そうムキになるなって。▼
[モゥディ]
ライ、レテ…心配かけタ。
モゥディ、もウ大丈夫ダ。▼
[ライ]
モゥディの気持ちもわかる。
戦わずに済むのなら
それに越したことはないよな。▼
だけど…
戦うべきときに戦わなければ
平和は手に入れられない。▼
[アルフォンス]
はい、僕もそう思います。▼
[カイネギス]
人が存在する限り
戦いは起こり続けるのかもしれぬ。▼
しかし、戦いを起こすのが人ならば
戦いを終わらせられるのもまた
人にしかできないことなのだ。▼
力を持つ者は歩みを止めてはならぬ。
果たすべき責務とともに
前に進まねばならぬのだから。▼
[アルフォンス]
はい…!▼

ガリアの獅子王 カイネギス

C

[アルフォンス]
感謝致します、カイネギス王。
アスク王国に協力していただき、
とても心強く思います。▼
[カイネギス]
うむ、我らがこの地に
呼ばれたのも天命であろう。▼
ガリアの民を代表し
平和のために尽力させてもらおう。▼
[アルフォンス]
王の戦い、
僕も学ばせていただきます。▼
[カイネギス]
だが、わしは今まで…
戦士よりも王として
振る舞わねばならぬことが多くてな。▼
一人の戦士として
戦場で暴れるのは久しぶりだ。
昔を思い出す…▼
アルフォンス王子。
そなたは王族でありながら
みずからも戦場に立つのだな。▼
[アルフォンス]
はい…
本来、王族が行うべきことでは
ないのかもしれませんが…▼
[カイネギス]
いや、みずからが戦場に立ち、
兵の士気を高める。
それもまた、王の振る舞いのひとつであろう。▼
ベオクの王の在り様はさまざまあろうが…
アルフォンス王子の振る舞いは、
我らラグズの気質に合うものではある。▼

B

[カイネギス]
わしが年老い、力を失った時…
ガリアには
わしの後継となる王が必要になる。▼
だが、わしの後継となるべき男も、
残念ながら
昔のわしのごとく愚か者でな…▼
[アルフォンス]
愚か者…ですか…
昔のカイネギス王も…?▼
[カイネギス]
ああ、
わしの後継たる男も、
若き頃のわしと同じ…▼
血気にあふれ、
真っ先に敵陣に飛び込み、
己が力ですべてを薙ぎ倒さんとする。▼
[アルフォンス]
獣牙族の王は、
世襲ではなく強者がなるもの…
そう伺いました。▼
ガリアの王には、
それゆえの圧倒的な強さが…▼
[カイネギス]
確かに、強い。
が…だからこそ、弱い。▼
己が力のみで戦に勝つほどに、
次もその次も勝てるものと驕る。
常勝を露ほども疑わぬようになる…▼
そして、それゆえに
いつか致命的な敗北を喫し…
すべてを失う。▼
[アルフォンス]
強いがゆえの、弱さ…
そのような王は、
どうあるべきだと?▼
[カイネギス]
敗北せねば変われぬ。
まだ王にならぬ
未熟者のうちにな…▼
その敗北で、若き日のわしや、
わしの後継が死んだとて構わぬ。
それもまた、ガリアのため…▼
敗北を乗り越えたならば…
我が後継も、少しは
ガリアの王に近づいたといえよう。▼

A

[カイネギス]
これはわしの考えではあるが…
戦場に立つ王にとって
最も肝要なこと…▼
それは決して死なぬことだ。▼
たとえどんなに苦しい選択を
迫られたとしても生き延びること。
それが王の務めだと、わしは考える。▼
どんなに惨めに敗れたとしても
王が生きていれば、次に希望を繋げる。
国も、民もまた同じこと…▼
[アルフォンス]
…………▼
[カイネギス]
わしにはジフカという影武者がいる。
影を身代わりに命を得られるならば、
わしはその決断を下すであろう。▼
民のためにも死ねぬ。
そのために
わしはあらゆる手段を講じるのだ。▼
[アルフォンス]
カイネギス王、ありがとうございます。▼
戦場の…いや、戦場以外においても
王としてどうあるべきなのか…
その覚悟の一端がわかった気がします。▼
僕にはまだまだ、足りないものが
たくさんあることがわかりました。▼
[カイネギス]
アルフォンス王子よ…
そなたは今、王へと続く
道半ばを歩いているのであろう。▼
王として自らに求められるものは何か…
ひとつひとつ拾い上げながら、
そなたの道を進むが良かろう。▼

S

[カイネギス]
アルフォンス王子よ。
良い機会だ。そなたに一つ
伝えておきたいことがある。▼
[アルフォンス]
お聞かせください。▼
[カイネギス]
すべての命は平等であってほしい。
これは希望ではあるが、真実ではない。▼
なぜなら、
兵一人の命と王の命、
その重さは明らかに違うからだ。▼
[アルフォンス]
…それは…▼
[カイネギス]
命そのものに優劣があるのではない。
違うのは背負うものの重さだ。▼
王の命は自分一人のものではない、
兵や民すべてを背負う命なのだ。
そのことを決して忘れてはならぬ。▼
己を律し、課された義務を果たし
兵や民のために生きねばならぬ。▼
その覚悟はあるか、
アルフォンス王子よ。▼
[アルフォンス]
この城に集う王たちに比べれば
僕はまだまだ未熟です、でも…▼
その覚悟は決して揺るぎません
そして、努力する意志も。▼
[カイネギス]
うむ。その誓いを忘れぬ限り
そなたは目指すべき王への道を
歩んでいけるであろう。▼
ここにはガリアの民もおらず
わしが治めている領土もない。▼
しかしそれでも
わしはガリアの王として戦い
必ず生き残り、勝利する。▼
わしの肩にはアスク王国のみならず、
ガリアの民の未来もかかっている。
この地においても、その事実は変わらぬ。▼
共に生き残り、そして勝利するのだ。
王としての役目を果たすためにな…▼

ガリアの女戦士 レテ

C

[ライ]
しかしお前、よくすんなりと
エクラの
求めに応じる気になったな。▼
[レテ]
それはどういうことだ?▼
[ライ]
以前なら
「なぜ能なしのベオクに協力など!」って
毛を逆立てていたはずなんだがな。▼
[レテ]
そ、それは昔のことだ!
今は状況も違えば、考え方も違う。▼
なにより王が決めたことだ。
そこに疑念を挟む余地はない。▼
[ライ]
へー、ふーん。
ずいぶんと丸くなったもんだ。▼
[レテ]
な、なんだと!
私をからかっているのか!▼
[シャロン]
あ、あのっ、昔のレテさんって
どんな感じだったんですか?▼
ライさんのお話を聞いていると
ずいぶん人柄が違うみたいですが
とっても興味があります!▼
[レテ]
……! む、昔のことは忘れた!▼
[シャロン]
あ! レテさん…!
あわわ、行っちゃいました…
わたし、怒らせてしまいました?▼
[ライ]
いやー、怒ったというより
いろいろと照れくさいんだろうな。
あいつも若かったってことさ。▼
素直じゃないところもあるけど
それもあいつの個性だ。
まあ、仲良くしてやってくれよ。▼
[シャロン]
はいっ! もちろんです!
ガリア王国のみなさんとは
もっともっと仲良くなりたいですから!▼

B

[シャロン]
というわけで…!
第一回「レテさんと仲良くなろう」
お茶会、始まりました!▼
[レテ]
…………▼
[フィヨルム]
アスク王国で採れた果物を使った
紅茶を用意してみました。
お口に合うといいのですが。▼
[レテ]
…………▼
[フィヨルム]
はっ!? もしかして
お茶会でなくて、一緒に狩りに
出かけたほうがよかったでしょうか…?▼
[レテ]
い、いや、心遣いは感謝する。
こういうのに慣れていなくてな…▼
[シャロン]
お菓子もたくさん用意しましたよ。
このマフィンはわたしが焼きました!
遠慮なく食べてくださいね!▼
あと、わたしのことは気軽に
シャロンと呼んでください!▼
[フィヨルム]
私もフィヨルムで結構です。
王女である前に今はともに
戦う仲間なのですから。▼
[レテ]
あなたがたは…不思議だな。
王族なのに気取ってないというか
親しみを感じてしまう。▼
[シャロン]
はい、よく言われます!▼
[レテ]
あなたがたと違う我々の姿…
耳や尻尾を見ても
警戒しないのか?▼
[シャロン]
え?
すごく素敵だと思いますよ!▼
[フィヨルム]
私もそう思います。
そのっ、揺れている尻尾を見ると
自然に頬が緩んでしまうというか…▼
[シャロン]
レテさんのお耳も
とっても可愛らしいですよね!▼
[レテ]
…せっかくだ。
お茶をいただこう。それと…▼
アスク王国のことを
もっと私に教えてくれないか。▼
[シャロン]
はいっ! 喜んで…!▼

A

[レテ]
シャロン、少し話しても
いいだろうか?▼
[シャロン]
レテさん…!
はい、よろこんで!▼
[レテ]
あなたがたは
自分たちと異なる者を
嫌わず、恐れず、友になろうとする。▼
種族や立場、身分、性別も関係なく
相手そのものを評価しているのだな。▼
私は昔、ラグズではなく
ベオクだというだけで…
相手に敵意を抱いていた。▼
初めて出会った相手…
どんな人柄なのかもわからない相手に
対しても…▼
[シャロン]
…………▼
[レテ]
ラグズとベオクの間には
長きに渡る
悲しい歴史が横たわっている。▼
互いを認め合うことができず…
支配する者と支配される者に分かれ
血で血を洗う争いを繰り返したのだ。▼
王は憎しみの連鎖を断ち切り
共存の道を探っていたが…
私には憎しみが残っていた。▼
[シャロン]
…それがライさんの言っていた、
昔のレテさん、なんですね。▼
[レテ]
そうだ。だが…今は違う。▼
我々は皆、一人一人違う。
憎むべきベオクもいれば、
信ずべきベオクもいる。▼
それを受け入れず、
種族を理由にすべてを拒絶するのは
愚か者のやることだ。▼
私はそのことを学んだ。
そして、ベオクとラグズがともに
歩いていける未来も…▼

S

[フィヨルム]
レテさん、ありがとうございます。
救援に来ていただいて
本当に助かりました。▼
[レテ]
礼には及ばない。
戦場を駆ける速さは
我々に利がある。▼
互いの個性を活かしながら戦えば
我々は数倍の力を出せる…
そうだろう、シャロン?▼
[シャロン]
はい!
それぞれの持ち味を活かすことで
わたしたちはもっと強くなれます!▼
[レテ]
…今なら、わかる気がする。▼
私たちの祖先に
真に必要だったのは…
互いを信頼する心だったのだろう。▼
種族や身分、立場、性別…
すべてを越えて信頼し合える心…▼
[フィヨルム]
…そうですね。
目には見えず、形もありませんが、
それは何よりも尊いものだと思います。▼
私もアスク王国のみなさんに
一生かかっても返せぬ
恩義を受けました。▼
だから私もお返ししようと思うのです。
王女としての立場ではなく
一人の人間として。▼
[シャロン]
レテさん、フィヨルムさん…▼
[レテ]
シャロン、私の爪と牙を
この国のために使ってほしい。▼
それが私の…
あなたがたに対する信頼の証だ。▼
[シャロン]
ありがとうございます…!
とっても心強いです!▼
[レテ]
戦いが終わったら
またお茶の席を設けてほしい。
楽しみにしている。▼
[シャロン]
はいっ! 約束です!▼

良き友 ライ

C

[ライ]
…軍隊ってのは普通、
鉄と血と…もっと嫌な匂いが
するもんなんだけどな。▼
どうしてだろうな。
この城に集まっている連中からは
そんな匂いがしない。▼
はじめて
グレイル傭兵団に
会ったときのような…▼
ふっ、アイクに初めて会ったのが
ずいぶん昔のようにも…
つい昨日のことのようにも思えるな…▼
[アンナ]
ん? ライじゃない。
こんなところにいるってことは
付近を調査中ってことかしら?▼
[ライ]
アンナ隊長…
まあ、そんなところさ。▼
もらった地図だけじゃ
わからないところもあるからな。
実際に自分の目で見ておきたいのさ。▼
[アンナ]
へー、用心深いのね。▼
[ライ]
まあね。しかい、ここはいい国だな。
城の中にも気持ちのいい
空気が流れている。▼
[アンナ]
ええ、私もいい国だと思うわ。
ガリア王国のみんなも
気に入ってくれるといいけど。▼
[ライ]
ああ、そうだな…
ぜひとも力添えさせてくれ。▼

B

[アンナ]
あら、ライじゃない!
今日もまた調査かしら?▼
[ライ]
んー、今日は城の英雄たちと
交流してたって感じかな。▼
みんな、俺の耳や尻尾を見ても
あんまり驚かないのな。▼
[アンナ]
そうね…
ここには違う姿に変身できる
英雄もたくさんいるし。▼
竜に変身する種族や、
妖狐や人狼もね。▼
[ライ]
そういや一人、変わった子を見かけたな。
俺の尻尾を見て「いい毛玉がとれそう」とか
言ってたっけ…▼
なんにせよ、ここは面白いな。
いろんな国の、いろんな英雄たちと
言葉を交わすことができる。▼
不思議なのは、英雄の中には
複雑な過去を持つ連中もいるのに…▼
この国じゃ、なんだかんだ言って
みんな前向きなのが
なんとも不思議だな。▼
[アンナ]
それはきっと
アルフォンスやシャロンたちの
影響なんじゃないかしら。▼
彼らの明るさとひたむきさに
みんな引っ張られているっていうか。
つい力を貸してあげたくなっちゃうのよー。▼
[ライ]
なるほどな。
この城の空気を作り出しているのは
アルフォンス王子たちってわけか。▼
ありがとう、アンナ隊長。
おもしろい話が聞けたよ。▼
[アンナ]
どういたしまして…!
なにかわからないことがあったら
なんでも聞いてね!▼
[ライ]
ああ、そうさせてもらうよ。▼

A

[シャロン]
ライさん、先ほどの戦いは
お疲れさまでした!
これお水です、どうぞ!▼
[ライ]
これはありがたい。
シャロン王女直々とは…▼
[シャロン]
そんな、これぐらいのことなら
いつでも遠慮なく!▼
[アルフォンス]
ガリアの民の勇敢な戦いぶりには
僕たちも勇気づけられるよ。▼
僕たちにできることがあれば
なんでも言ってほしい。
できる限り僕らも応えたいから。▼
[ライ]
アンナ隊長の言っていた
心地よい空気の源…
たしかに的を射ているようだ。▼
[アルフォンス]
?▼
[ライ]
ああ、アンナ隊長から聞いたのです。
アルフォンス王子、シャロン王女。▼
皆が前向きな気持ちで戦っている理由は、
あなたがたの明るさとひたむきさ。
その気概に引っ張られていると。▼
[アルフォンス]
そ、そうなのかな?
本当にみんなの役に立っているのなら
喜ばしいことだけど。▼
[シャロン]
英雄のみなさんには
いつもお世話になってますし
いくら感謝しても足りません!▼
これからも、ライさんたちとは
仲良くしていきたいです!
もっと気軽にお話してくださいね!▼
[ライ]
そりゃ助かる。
実のところ、堅苦しい話し方は
あまり得意じゃないんでね。▼
[アルフォンス]
僕たちは同じ目的に向かって
戦う仲間だからね。▼
[ライ]
了解だ。
これからもよろしく頼むよ、
お二人さん。▼
[シャロン]
はい、こちらこそ!
遠慮なく頼らせていただきますね!▼

S

[カイネギス]
…………▼
[ライ]
…アスク王国は、優しい国です。
王族であるアルフォンス王子も、
シャロン王女も…▼
彼らの優しさは、
身分の上下や種族の違いに関係なく、
すべての者たちに向けられています。▼
[カイネギス]
…………▼
[ライ]
とても素晴らしいことです。
ですが…▼
…優しい国は滅ぼされる。
強い国の力によって。
悪い国の策によって。▼
[カイネギス]
…そうだな。
我らを求めたアスク王国が、
そのような国であったこと…▼
それが、
なによりの僥倖であった。▼
傲慢なる大国でもなく、
非道なる強国でもなく。
この善良なる国にこそ…▼
[ライ]
はい。ガリアが
力を貸す価値があります。▼
[カイネギス]
ライよ…この地の大戦は、
幾多の世界の英雄が入り乱れる
壮絶なるものとなろう。▼
この先に待ち受けるのは
かつて大陸で経験した以上の
過酷な戦いかもしれぬ。▼
それでも覚悟を持って
我らは彼らとともに歩む…
良いな。▼
[ライ]
我が王の仰せのままに。▼
ともに手を携えて進むその先に
未来が拓けていることを信じて…▼

優しき背 モゥディ

C

[モゥディ]

ソこにイるのは…フィヨルム?▼
[フィヨルム]
あ、す、すみません!
驚かせるつもりはなかったのですが…▼
遠くから、動物に囲まれている
モゥディさんが見えて、その…▼
[モゥディ]
驚イてはイない。
近くにイるのは
ニおいでワかってイた。▼
[フィヨルム]
えっ!?
も、もしかして匂い…ますか?
毎日水浴びをして服も洗っていたのですが…▼
[モゥディ]
モゥディは鼻ガいいカら
遠くカラでも
いろんなニおいがワかる。▼
デモ、フィヨルムのニおい、
イやなニおいではナい。▼
[フィヨルム]
そ、そうでしたか。
それなら、よかったです…▼
それにしても
モゥディさんのまわりには
いつも動物がいるんですね。▼
小鳥たちやリス、シカ…
とても可愛らしいです。▼
[モゥディ]
ミんな、モゥディのトモダチ。
アスクのコト、オしえてくレる。▼
[フィヨルム]
本当に仲がいいんですね。
そんなに動物に好かれていて…
羨ましいです。▼
私の故郷は雪に囲まれていて
動物と戯れる機会は
あまりなかったのです。▼
だから…
こういう光景には憧れます。▼
[モゥディ]
ふム…キっとフィヨルムも
ミんなとナかよくナれる。
タめしてミるとイイ…▼
[フィヨルム]
は、はいっ!
ぜひとも…!▼

B

[フィヨルム]
あの、モゥディさん…
お伺いしても良いでしょうか?▼
[モゥディ]
モゥディが知ってルことナら
ナんでも答えル。▼
[フィヨルム]
その…動物と仲良くなるには
具体的にどうすればいいのでしょうか?▼
[モゥディ]
グタイテキ…?
言葉ハ、トきどきむずかシい。▼
[フィヨルム]
あ、そのっ…モゥディさんみたいに
動物と仲良くなるコツみたいなものが
あるのでしょうか?▼
[モゥディ]
ムぅ…コツ…▼
モゥディ、トくにコツなどナい。
気がツくと、イつも仲良くナってイる。▼
[フィヨルム]
そ、そうなんですか…▼
さっきも森に行ってみたのですが
動物たちも怖がっているのか
なかなか寄り付いてくれなくて…▼
[モゥディ]
スぐに仲良くナれなくテも
イつかはナれる…ハず。▼
[フィヨルム]
なるほど…
アドバイス、ありがとうございます。
もう一度、森に行ってみますね!▼
[モゥディ]
…………▼
[ライ]
よお、モゥディ…
さっきのはフィヨルム王女か?
何を話してたんだ?▼
[モゥディ]
フィヨルムは
トモダチをフやしたいラしい。▼
[ライ]
はぁ? 友だちって…
彼女、森の中に入っていったぞ?▼
[モゥディ]
フィヨルムがホしいのは
森のトモダチ。▼
[ライ]
ああ、そりゃ動物たちと
仲良くなりたい…ってことか。▼
でも、ラグズならともかく
ベオクにはなかなか
難しいんじゃないか?▼
[モゥディ]
ムぅ…▼

A

[レテ]
モゥディ、フィヨルム王女は
森で何をしているのだ?▼
[モゥディ]
……?▼
[レテ]
エサをまいたり、猫の耳のような
アクセサリーをつけてウロウロしたり…
何かの儀式でもやっているのか?▼
[モゥディ]
ムぅ…タぶん、フィヨルムは
トモダチをツくりたいダけ…▼
[レテ]
ベオクの考えはときどき
よくわからんな…▼

(場面転換)

[フィヨルム]
はぁ…だめです。動物たち、
まったく寄り付いてくれません。
怖がられているのでしょうか…▼
[モゥディ]
怖がられてイるのではナい。
タぶんミンナ、とまどってイる。▼
[フィヨルム]
モゥディさん…!▼
[モゥディ]
コちらから追いカけると
動物タチはニげる。▼
フィヨルムは
動物タチを追いカけている。
ダからミんな、とまどう。▼
[フィヨルム]
そ、そうだったんですね。
私の気持ちが前に出過ぎているから
逆に動物も警戒していたのかも…▼
[モゥディ]
…ナニもシない。
自然にスるのが、イチバン。▼
森の一部にナる。
ソうすればミんな、とまどわナい。▼
[フィヨルム]
自然に…なるほど!
ありがとうございます、モゥディさん。
もう一度、やってみます!▼
[モゥディ]
フィヨルムなら、ダいじょうぶ。
キっと、ミんなと仲良くナれる…▼

S

[ライ]
よぉ、モゥディ。
さっき森でフィヨルム王女を見たけどさ、
すっかり動物たちと仲良くなってたな。▼
[モゥディ]
ソうか。
ソれはヨかった。▼
[ライ]
フィヨルム王女、楽しそうだったぜ。
動物たちも懐いているようだっらし。▼
動物たちが心を開くってことは
彼女も信頼できるベオクってことだろうな。▼
[モゥディ]
フィヨルムは…ヤさしい。
モゥディ、わかっテた。▼

(場面転換)

[フィヨルム]
あ、モゥディさん…!
見てください。みんなが
こんなに懐いてくれて…!▼
小鳥もリスも…ふふっ
ウサギも可愛いです。こんなに
懐かれたのははじめてです。▼
[モゥディ]
フィヨルム、ヨかった…
ミんなと仲良くナれて。▼
[フィヨルム]
実は私、さっき森の中で
居眠り…しちゃってたんです。▼
それで目が覚めたら
まわりにみんながいたんです。
私に寄り添うようにして…▼
[モゥディ]
ソれは、フィヨルムが
森の一部にナってイたから。
だから、ミんなが安心シた。▼
[フィヨルム]
なるほど…!
偶然が、みんなとの距離を
縮めてくれたのですね。▼
こちらから追いかけるのではなく
自然な距離で歩み寄り、仲良くなる…▼
それは動物たちだけでなく
人間同士にも言えるかもしれません。▼
[モゥディ]
ソうだな…モゥディとフィヨルムも
イつのまにか仲良くナってる。▼
[フィヨルム]
はい! モゥディさんや
ガリアのみなさんとも
もっと仲良くなれるとうれしいです。▼
[モゥディ]
キっと、ナれる。
オたがい、歩みヨれば…
ミんな、仲良くナれる。▼

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Last-modified: 2020-09-24 (木) 18:47:38
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