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章別会話
暁風舞う学び舎†
暁風舞う学び舎†
オープニング†
- [ヒルダ]
- ちょっともー、何、さっきの人たち?
いきなり斬りかかってくるとか、
あり得ないんですけど!▼
- [ヒューベルト]
- 大修道院の敷地内で襲撃とは、
まさに神をも恐れぬ輩ですな。
くくく…▼
- [メルセデス]
- 他のみんなとは
はぐれちゃったみたいね~。
無事でいてくれるといいけど…▼
- [ヒルダ]
- あれ、そういえばペトラちゃんは?
さっきまで一緒にいたわよね?▼
- [ペトラ]
- …ただ今、合流する、しました。
皆、怪我、あります、ありませんか?▼
- [メルセデス]
- あっ、良かった~、
ペトラも無事だったのね。
私たちは大丈夫よ~。▼
- [ヒルダ]
- え…えっとー、
というか誰、その、後ろの人たち?▼
- [ペトラ]
- わたし、不審な輩、捕獲です。
襲撃者の仲間、可能性、高いです!▼
- [ヒューベルト]
- そうですか。
殺意の度合いがまるで違う気がしますがね。
ま、問いただすのであれば私にお任せを。▼
- [アンナ]
- …あ、あなたたち、いきなり何よー!
私たちは敵じゃないわ。
むしろ、あなたたちの味方よ!▼
- [アルフォンス]
- 話すと長くなるけど
僕たちは、異界から
君たちの救援に来たんだ。▼
- [メルセデス]
- う~ん、異界…?
ちょっとよくわからないのだけど…▼
- [ヒューベルト]
- ほう……たった4人で救援ですか。
どうにも信を置けませんな。▼
- [シャロン]
- うう、皆さんの視線が痛い…
わたしたち、完全に怪しまれてます-!▼
- [メルセデス]
- それにしても、異界だなんて…
なんだか、現実味がない話だわ~▼
- [ヒルダ]
- けど、先生とかクロードくんたちのことも
知ってるみたいだし-?
嘘ついてるようにも見えないっていうかー。▼
- [ペトラ]
- わたし、彼ら、敵、違う、思います。
捕獲する、失敗、でした。
謝罪します…▼
- [ヒューベルト]
- …それで、仮に貴殿らが本当に我々を
救援しに来たとして、どのような手段で
この状況を打開すると言うのですかな?▼
- [アルフォンス]
- 情報によると、敵の数はそう多くないはず。
僕たちだけで片づけられると思う。
君たちは、安全な場所で待っていてくれ。▼
- [シャロン]
- そうです!
ここはわたしたちにお任せください!▼
これでも、
アスク王国の特務機関として
異界の軍勢と何度も戦ってますからね!▼
- [ペトラ]
- しかし…
わたしたち、一度、戦う、戦いました。
敵、強敵、です!▼
- [メルセデス]
- う~ん…
もし、私たちに手伝えることがあるなら
手伝うけれど~▼
- [ヒルダ]
- ちょっとちょっとー。
せっかく、この人たちだけで片づけるって
言ってくれてるんだからー。▼
- [ヒューベルト]
- いえ、全力で排除すべきでしょう。
捨て置いてエーデルガルト様に
仇なすことがあっては困りますからな。▼
- [ヒルダ]
- ヒューベルトくんまで…
はー、もう、やるしかないかー。▼
- [アンナ]
- 本当?
それじゃ遠慮なく
手を貸してもらおうかしら!▼
あなたたちは
本当に優秀な生徒だと聞いているし…
頼りにさせてもらうわよ?▼
- [シャロン]
- ふう…
敵はこれで全部でしょうか?▼
- [ペトラ]
- 周囲、敵の気配、皆無です!
すべて、撤退する、しました!▼
- [ヒルダ]
- あー、もう、ほんっと疲れた!
本気出すつもりなんてなかったのにー…▼
- [アルフォンス]
- みんな、手を貸してもらえて助かったよ。
おかげで想定よりもずっと早く、
敵を追い払うことができた。▼
- [メルセデス]
- あらあら、お礼を言うのは私たちのほうよ。
あなたたちが来てくれなかったら、
きっとこんなに上手くはいかなかったわ~。▼
- [ペトラ]
- わたし、同感です。
窮地、救う…この恩、忘れません。▼
- [ヒューベルト]
- …さて、勝利に浸るのもいいですが、
そろそろ修道院に戻らねばなりませんよ。▼
- [ヒルダ]
- そうねー。
みんなあんまり心配してないといいけど…
捜索部隊とか組まれてたらおおごとだし。▼
- [シャロン]
- では、わたしたちもこれで!
アスク王国に帰ります!▼
- [ペトラ]
- はい、救援、感謝する、でした。
また会う、できる、できますか?
返礼、望みます!▼
- [メルセデス]
- もし、またフォドラに来ることがあったら
いつでも顔を出してちょうだいね。
お菓子を用意して待ってるわ~。▼
- [アルフォンス]
- ありがとう。
まあ…もちろん、もう来ることがない、
というのが一番なんだろうけどね。▼
- [アンナ]
- でも、いつかまた会うことがあったら
その時には、また頼りにさせてもらうわね。▼
- [ヒューベルト]
- くく…
それにしても、
また随分と早い再会でしたな。▼
- [メルセデス]
- ええ、まさか今度は私たちが
エクラたちの世界に
来るだなんて、想像していなかったわね~▼
- [アルフォンス]
- 突然呼び出す形になって、すまない。
君たちの力を、
今度は僕たちに貸してほしいんだ。▼
- [アンナ]
- あなたたちも知ってるでしょうけど、
異界の軍勢は一筋縄ではいかない相手。
一人でも多くの英雄の力が必要なの。▼
- [ヒルダ]
- あたしたちが英雄ねえ…。
いまいち実感が湧かないんですけど-。▼
- [ペトラ]
- 同意する、します。
状況、把握する、困難です…▼
しかし、わたし、嬉しく思います。
以前の救援、返礼する、可能です。
わたし、望み、力、貸します!▼
- [ヒューベルト]
- それは構いませんが、
やはりまずは状況を確認しませんと。▼
どのような者と、どのような理由で
戦っているか…それを知らなければ
力を貸すこともできません。▼
- [ヒルダ]
- あたしは適当にやりたいんだけどなー。
…でも、まあ、前のお礼くらいだったら
してあげてもいいけど。▼
- [メルセデス]
- ええ、私も異存はないけれど…本当に、
私たちのような士官学校の生徒が
みんなの役に立てるのかしら~?▼
- [シャロン]
- もっちろんです!
皆さんがすっごい英雄だというのは
前にこの目でばっちり見てますからね!▼
- [アルフォンス]
- 4人とも、これからよろしく。
君たちの力、頼りにしているよ。▼
冷酷陰険従者 ヒューベルト†
- [アルフォンス]
- 君は…よく一人でいる気がするね。
他の人と違って、交流しないというか。▼
- [ヒューベルト]
- そうかもしれませんな。
あまり気にしたことはありませんが。▼
交流が必要か不要かを判断した時に、
不要な場合が多いのでしょう、おそらくは。▼
- [アルフォンス]
- 僕もどちらかといえば不必要な交流は
しない性格だと思ってたけど…
君はより徹底している気がするよ。▼
- [ヒューベルト]
- くくく…。
それは否定させてもらいましょう。▼
私は確かに実利的で、
感情による判断を厭う性質ではありますが…▼
不要なものを徹底的に排除するような、
ある種の行き過ぎた判断はしません。▼
- [アルフォンス]
- そうなのかい?
理由を聞いても?▼
- [ヒューベルト]
- 自分が全能ではないからです。
私は己の領分には自信があります。
その範囲でなら徹底もするでしょう。▼
ですが、己の領外の物事が、
この世界には多すぎる…
貴殿はそうは思いませんか?▼
- [アルフォンス]
- それは…確かに。
自分のできないことは、たくさんある。▼
- [ヒューベルト]
- 必要な交流と不要な交流の間には、
必要か不要か判断できない交流が
あるとは思いませんか?▼
例えば…
今の貴殿とのこの会話のような、ですよ。▼
- [アルフォンス]
- 君の話には、
妙な説得力があるね…▼
- [ヒューベルト]
- くくくくくく…▼
- [アルフォンス]
- 何か面白いことでもあった?▼
- [ヒューベルト]
- いえ、大した話ではありませんよ。
私が「英雄」などと大仰に呼ばれるのに
慣れていないだけですので。▼
- [アルフォンス]
- それは…すまない。
異界から召喚された方々は
皆、等しく英雄なんだ。▼
異界での立場が何であれ、
今は共に戦う仲間だから。▼
- [ヒューベルト]
- 仲間、ですか。
まあ「英雄」と呼ばれるよりは、
遥かに良いですな。▼
- [アルフォンス]
- 英雄という言葉に、何か思うところが…?▼
- [ヒューベルト]
- ええ、そのとおりです。
フォドラでは、「英雄」は
特別な意味を持つ呼称なのですよ。▼
- [アルフォンス]
- 特別な意味、か…。▼
- [ヒューベルト]
- かつてフォドラに襲来した邪なる神と戦い、
討ち滅ぼしたとされる十人の英雄"十傑"。▼
フォドラで英雄といえば、
彼らのことを意味します。▼
十傑はそれぞれ人智を超えた武具を有し、
それらは十傑の子孫たちに代々受け継がれて
いるのです。"英雄の遺産"として…。▼
- [アルフォンス]
- 英雄の遺産…
神器のようなものだろうか。▼
- [ヒューベルト]
- ええ。
伝説が真実なら、ですがね…。▼
- [アルフォンス]
- …そうすると、今のフォドラには
英雄と呼ばれるような存在はいないんだね。▼
- [ヒューベルト]
- まあ、そうですな。
英雄の子孫を自称する有象無象はいますが、
それだけです。▼
大きな戦いといえば、海を越えて遠くの地の
軍勢が攻め寄せたくらいですが…▼
帝国は英雄の力ではなく、
軍隊の力でこれを破りました。
遺産の出る幕も、ありませんでしたとも。▼
- [アルフォンス]
- なるほど…。
隠す気もなさそうなので
聞いてしまうけれど…▼
英雄やその子孫、遺産のことを
嫌っているんだよね?
なぜなんだろう。▼
- [ヒューベルト]
- 確かに隠してはいませんが、
なかなかに単刀直入な物言いですな。
くく…いいでしょう。▼
一つは、
私が個人的に気に入らないからです。▼
英雄の血筋をありがたがるあまりに、
まともな思考もできず、正しく領地も
治められない腐った貴族どもを。▼
もう一つは、私が仕えている方が、
下らぬ英雄信仰や遺産のせいで、
苦難の道を歩んでいるからですよ。▼
- [アルフォンス]
- 二つ目のほうが重大じゃないかな。
…君の本音に初めて触れた気がするよ。▼
- [アルフォンス]
- …というわけなんだよ。
シャロンもなかなか無茶を言うだろう?▼
- [ヒューベルト]
- そうですな。
ところで…▼
貴殿はどちらかといえば不必要な交流は
しない性格だったのでは?▼
このところ、何やら私と話してばかりな
気がしますがね。▼
- [アルフォンス]
- うーん、そうかもしれないな。
でも、僕は不要とは思っていないよ。▼
英雄に対して、強く思い入れてしまう
ようなことは避けたい…
それが僕の考えなんだ。▼
君は僕たちに対してしっかりと線を引き、
常に感情ではなく理屈で話してくれる。▼
それがすごく心地が良いし…
だから、君とのやり取りは
不要と感じられないんだよ。▼
- [ヒューベルト]
- なるほど…。
他人に思い入れなど持たない私だからこそ、
逆に都合が良いと。▼
- [アルフォンス]
- 都合が良いっていうと、
ちょっと誤解を招きそうな表現だけど。▼
- [ヒューベルト]
- ただの照れ隠しですよ。
私との対話を望む人間など、
我が主以外では珍しいものですから。▼
- [アルフォンス]
- それはきっと、
皆もったいないことをしているね。▼
- [ヒューベルト]
- それはどうでしょうな。
くくくくくく…。▼
おっとり修道士 メルセデス†
- [シャロン]
- くんくん…
どこからか甘くて美味しそうな匂いが…
なんだかお腹が減ってきました…▼
…むむ、匂いの出どころは厨房ですね!
誰かがお菓子を作っているんでしょうか…?
お菓子作りが好きな英雄さんといえば…▼
- [メルセデス]
- …あらあら?
こんにちは、シャロン。
どうしたの~?▼
- [シャロン]
- あっ、やっぱりメルセデスさんでしたっ!
えへへ…美味しそうな匂いにつられて
遊びに来ちゃいました。▼
- [メルセデス]
- ふふっ、ちょうどよかったわ~。
ついさっき、焼き上がったところだったの。
シャロン、よかったら一つどうぞ。▼
- [シャロン]
- わーっ、感激です!
それでは一つ…▼
…………
お、おいひいです、メルセデスさん!
こんなお菓子、初めて食べました!▼
- [メルセデス]
- ふふっ、ありがとう。
そんなに褒めてもらえるなんて嬉しいわ~。▼
これはね、私のお家に伝わるお菓子を、
アスク王国の材料で
作り直してみたものなのよ。▼
そこまで褒めてくれるなんて、嬉しいわ~。
ねえシャロン、よかったら今度
一緒に作ってみない~?▼
- [シャロン]
- えっ、いいんですか!?
お家に伝わる秘伝のお菓子なんでしょう?▼
- [メルセデス]
- ふふっ、シャロンったら。
秘伝だなんて、おおげさよ~。▼
- [シャロン]
- うーん…なかなか
メルセデスさんのようにはいきません…▼
- [メルセデス]
- あらあら、練習すれば、
すぐに美味しく作れるようになるわよ~。▼
- [シャロン]
- 何事も、練習あるのみってことですね!
道のりは遠いですー…!▼
- [メルセデス]
- うーん…まあ、細かい手順が
普通のお菓子より複雑なのは確かよね~。▼
私もね、これだけは
上手く作れるようになりたくて
結構頑張ったのよ。▼
- [シャロン]
- そうなんですか?▼
- [メルセデス]
- ええ。前に言ったかしら~?
このお菓子は、
私の父の家に伝わるものだって。▼
お父様はね、私が生まれる少し前に
政争に巻き込まれて亡くなったの。
家も、爵位を取り上げられてしまったわ。▼
だから、お父様のことは顔も知らないし
形見や遺品も、何も残っていない。▼
唯一残っていたのは、歴代の当主様たちが
道楽で作っていたお菓子の焼き方だけ…
お母様が、お父様から教わったんですって。▼
…ふふっ、なんだかちょっと
締まらない話よね~。▼
でも、このお菓子は
私と家族を繋ぐ、唯一のものなの。▼
- [シャロン]
- …そうだったんですね。▼
そんなに大切なものを、
わたしなんかに
教えちゃってよかったんですか?▼
- [メルセデス]
- あら、もちろんよ~。
作り方を覚えて、
アルフォンスたちに振る舞ってあげて。▼
きっとそのほうが、
お父様も喜んでくださると思うから~。▼
- [シャロン]
- ぐぬぬ…
正直、ここまで上達できないとは
思ってませんでした!▼
- [メルセデス]
- そんなに落ち込むことないわよ~。
今日のは、上手く焼けた方だと思うわ~?▼
見た目はちょっと失敗しちゃったけれど、
味のほうはとっても美味しいじゃない。▼
- [シャロン]
- そ、そうかもしれませんけど…▼
- [メルセデス]
- そこまで焦らなくたっていいと思うわ~。
時間はたくさんあるんだから。
頑張っていれば何とかなるわよ~。▼
- [シャロン]
- メルセデスさん…▼
…はい! ここでめげちゃダメですよね!
今回は何が悪かったのか、考えてみます!▼
- [メルセデス]
- そうそう、その意気よ~。
折角頑張っているのだもの、
諦めてしまうなんてもったいないわ~。▼
ふふっ…
私もシャロンを見習わなくちゃね。▼
- [シャロン]
- えっ?
メルセデスさんがわたしを、ですか?▼
- [メルセデス]
- ええ! どんな時も諦めずに
頑張れるあなたは、
お城のみんなを元気にしてくれているわ。▼
もちろん、私のことも。
戦い続きの毎日でも、
諦めずに頑張ろうって思えるの。▼
私はいつも、
結局なるようにしかならないんだ~って
思っちゃうから…▼
シャロンの前向きなところは、
とっても素敵だと思うわ。▼
- [シャロン]
- す、素敵だなんて…
照れちゃいます…▼
- [メルセデス]
- …だから私、昔からね、
頑張ってもどうしようもないんだ~って、
ずっとそう思っていたのよ。▼
新しいお家で
つらい目に遭っていたお母様や弟を
助けてあげることもできなくて…▼
- [シャロン]
- メルセデスさん…▼
- [メルセデス]
- …駄目よね~、私。
みんなには「頑張れ」って言っておいて
自分は、すぐに諦めてしまうのだから。▼
- [シャロン]
- でもでも! メルセデスさんに
励まされて、頑張ろうって思った人は
たくさんいると思うんです!▼
わたしも、
お菓子を作る時、最初は失敗ばかりで
もう無理だって思ってましたけど…▼
今はほらっ、メルセデスさんのお菓子、
上手に作れるようになったじゃないですか!▼
- [メルセデス]
- ふふっ…ありがとう、シャロン。
そうね、あなたの作ってくれたお菓子、
とっても美味しいわ。▼
こうやって、ついいろんなお話を
してしまうのは、相手があなただからなのか
それともお菓子が美味しいからか…▼
…きっと、両方ね~。▼
そうだ、今度はアルフォンスたちも誘って
みんなでお茶会をするのはどうかしら?▼
- [シャロン]
- 名案ですね!
じゃあ、それまでに
もっとお菓子作りの練習をしないと!▼
あの、メルセデスさん。
これからも練習に付き合ってくれますか?▼
- [メルセデス]
- あらあら、もちろんよ~。
一緒に頑張りましょう、シャロン。▼
ものぐさ令嬢 ヒルダ†
- [ヒルダ]
- フンフンフーン。
あ、エクラ
ちょうどいいところに。▼
アンナ隊長に呼ばれてるんだけど
ちょーっと今、手が離せないから
ごめんなさいって伝えておいてくれる?▼
あれ、疑いの目…
本当に忙しいのよー?
ほら、見て見て!▼
今ね、髪飾りを作ってるんだー。
あたしってほら、手先が器用じゃない?
装飾品を手作りするのが趣味なのよねー。▼
で、こっちの世界の女の子たちを見てて
閃いちゃったんだなーこれが。
すっごく可愛い髪飾りができそうなの!▼
完成までもう少しなんだけど、
どうしても足りない部品があって、
これから探しに行こうかなーなんて。▼
…え、アンナ隊長のことは
ほっといてもいいのかって?▼
いいの、いいの!
どうせ訓練のお誘いなんだから。
最近よく誘ってくれちゃうのよねー。▼
でもあたし、そういう汗臭い努力は
できるだけしない主義っていうかー。
ここじゃ成績を気にする必要もないしー。▼
そういうわけだから、アンナ隊長には
適当に説得力のある言い訳をしといてね。
よろしくー!▼
- [ヒルダ]
- あ、エクラ…。
元気? あたしは元気じゃないけどー。▼
なんか最近、戦闘に呼ばれがちなのよー。
他に強そうな人たーっくさんいるのに…。
これって、もしかしてアンナ隊長の陰謀?▼
訓練のお誘いを断ってばかりいたから、
いっそ実戦で鍛えてくれるわー!って?
そういうこと? 愛のムチなの?▼
もー、そんな愛ならいらないんですけどー。
か弱い乙女を捕まえて、英雄とか言われても
正直、重いっていうかー。▼
みんなには幸せになってほしいけど、
それよりまず、自分が幸せになりたいのよ。
のんびり気楽に暮らしたいの。▼
そうそう、例の髪飾りだって
結局まだ未完成のままなんだからー。▼
装飾品作りって、細かい作業が多いから
けっこう神経を使うのよ。
だから疲れてるときは無理なのよねー。▼
…なーんて。
エクラに
愚痴っちゃ悪いか…。▼
あたしなんかより、
ずーっと忙しそうだもんねー。
ほーんと、感心しちゃう。▼
だからって見習いたいとか思わないけどー。
あ、アンナ隊長に伝えといてくれる?
ヒルダちゃんはお疲れ気味ですって…。▼
- [ヒルダ]
- あ、エクラ。
最近どう?
あたしは、相変わらず元気じゃないよー。▼
あたしが戦闘に呼ばれがちなのは、
アンナ隊長の愛のムチじゃなくて、
単に戦力として期待されてるからみたい。▼
まあ、普通の子なら、
期待に応えられるように頑張ろう!
って思うのかもしれないけど…▼
あたしは、そういうのないし…。
むしろ期待とかされたくないっていうかー。
無責任な立場でいたいの。楽だから。▼
もし、期待に応えられなくて
みんなにがっかりした顔されたら…
あー、想像しただけで憂鬱になる。▼
兄さんが、そうだったんだ。
すごく強いからみんなに期待されてて、
でもたまに失敗すると…▼
周りの人間は、
なんだ期待外れじゃないかって顔するの。
酷くない? そういうの。▼
あたしなら耐えられないなー。っていうか、
いまそういう状況になりつつあるけど…。
あー、やだやだやだやだ。▼
あなたは、そういうの平気そうね。
あたしよる全然責任重いはずなのに。
うーん、なんでだろ? …なんで?▼
- [ヒルダ]
- あ、エクラ。
…ごめんなさい、もしかしてあたしのこと
心配してくれてた?▼
でも、もう大丈夫だよー。
あたしね、もう周りの期待とか、
あんまり気にしないことにしたんだー。▼
やれることやって、みんなの役に立てれば
あたしも嬉しいけどー。もし失敗しても、
次にたくさん頑張ればトントンってことで。▼
そう思えるようになったのって、
あなたのおかげかもしれないな。▼
だって、あなたって、どんな時でも
淡々と自分の仕事をやってる感じじゃない?
周りの期待とか考えてないでしょ。▼
そういうとこは見習ってもいいかなって。
一応、お礼言っとくわねー。
ありがと、エクラ。▼
でね、気疲れもなくなったから、
装飾品作りを再開したんだー。
例の新作も、ついに完成したの!▼
でねでね、それを自分でつけてたら、
お洒落に目ざとい女の子たちの間で
すぐに話題沸騰、大評判!▼
次はどんなの作ろっかな…って、いけない!
アンナ隊長に呼ばれてたの忘れてたわ。
うーん…どうしよう…▼
ねえ、エクラ…
また何か言い訳をしといてくれないかな?
お願いねー!▼
異境の姫 ペトラ†
- [アンナ]
- あら、外に出ていたの?
何を…って、狩りみたいね。▼
- [ペトラ]
- はい、狩猟、基本です。
いついかなる時、必要、思う、思います。▼
- [アンナ]
- い、いついかなる時?
それはちょっと大げさな…▼
- [ペトラ]
- 大げさ、違います。
肉、わたしたち、食料、なります。
毛皮、骨、道具、作ります。▼
弓、短剣、鍛える、できます。
地形、把握する、必須です。
すべて…基本、なる、ですから。▼
- [アンナ]
- そう理路整然と並べられると、
すごい重大事な気がしてきたわ…。▼
特務機関の訓練内容に、
狩猟を加えるべきかしら…?▼
- [ペトラ]
- それ、素晴らしいです!
妙案、感服しました!▼
- [アンナ]
- そこまで言ってくれるの?
なら、すぐに実行に移しましょ。▼
- [ペトラ]
- はい。
わたし、結果、知る、願います。▼
もし、人、足りない、ありましたら、
手伝う、手伝います。
任せてください。▼
- [アンナ]
- ええ、それはもちろん。
あなた、本物の狩人みたいだもの。
こちらからお願いしちゃうわ。▼
- [ペトラ]
- わたし、力、及ばずでした。
無念、です…。▼
- [アンナ]
- いーえ、あなたのせいじゃないわ。
私の想定が甘かったのよ。▼
まさか狩猟があんなに大変だったなんてね。
森の中でドラゴンナイトを
相手にしたほうがマシよ。▼
- [ペトラ]
- そこまで…でしたか?▼
- [アンナ]
- ええ。
同じ弓でも、敵兵目がけて射るのと
動物を狙うのとでは、天と地の差が…。▼
わかってたつもりだったんだけど、
つもりだけでわかってなかったわねえ。▼
- [ペトラ]
- 仕方ありません。
戦闘、敵、見つかる、問題ないです。
狩猟、見つかる、終わりです。▼
戦闘、傷つける、重要です。
狩猟、傷つけない、重要ですから。▼
- [アンナ]
- そうなのよ。
頭で考えてはいても、とっさにいつもと
真逆のことはなかなかできないものよね。▼
- [ペトラ]
- 無念、ですが、くじけません。
わたし、燃えています!▼
- [アンナ]
- そうね。
一度の失敗でへこたれてなんか
いられないわ!▼
それに、皆の反応も
悪くなかったものね。▼
今回は上手くいかなかったけど、
いつもと違うことに挑戦できて
気分転換にはなったみたいだし。▼
- [ペトラ]
- はい、次こそ、獲物、上げて、
皆、宴、します!▼
- [アンナ]
- ええ、宴よ!▼
- [アンナ]
- そういえば、あなたって
士官学校の生徒なのよね?▼
貴族の子弟たちが通う学校って聞いたけど…
それにしては狩りが得意だったりして、
ちょっとイメージが違うわよね。▼
- [ペトラ]
- はい、それ、事実です。▼
- [アンナ]
- 事実?▼
- [ペトラ]
- 士官学校、フォドラ、あります。
わたし、フォドラの出身、違います。▼
フォドラより西、海、浮かぶ島々。
ブリギット、それ、わたしの故郷です。▼
ブリギット、緑豊かです。
猟、漁、行う、常、あります。
たとえ、ブリギットの王でも、です。▼
- [アンナ]
- へ~…
たくましいところなのねえ。▼
…って、王!?
まさかあなたが…▼
- [ペトラ]
- いいえ、わたし、違います。▼
- [アンナ]
- あ、そうなの。
まあ召喚される英雄には、若くして王と
なった人もいるから、まさかと思ったけど…▼
- [ペトラ]
- しかし、わたし、王の孫です。▼
- [アンナ]
- やっぱり!
そうすると、あなたはペトラ姫…
でいいのかしら?▼
- [ペトラ]
- 士官学校、身分、分け隔てません。
わたし、ペトラ、呼んでください。
ただのペトラ、です。▼
- [ペトラ]
- わたしたち、やりました!
収穫、大量です!▼
- [アンナ]
- ええ、今回の狩りは大成功ね!▼
- [ペトラ]
- はい、狩りの極意、伝える、
上手くいきました。
皆、素晴らしいです!▼
- [アンナ]
- 何と言っても、ペトラの獲物を見つける
嗅覚がすごかったわね。
おかげでうちの隊員も仕留められたもの。▼
豪勢な食卓で、みんなの士気も
上がっちゃうわね~。▼
- [ペトラ]
- 士気、大切、思います。
わたし、戦場、深く、知りません。
しかし…狩り、同じですから。▼
- [アンナ]
- そうねえ。
最初の、失敗した狩猟は
士気がどん底だったわね…。▼
ま、今回が上手くいったから、
よしとしましょう!▼
- [ペトラ]
- はい。
ブリギットの言葉、あります。▼
猛る空、割れ、必ず、陽、差す…
荒ぶる海、進み、必ず、陸、届く…
困難の先、成功、待っています。▼
- [アンナ]
- 空と海か…良い言葉じゃない。
それに、ブリギットも良いところみたいね。▼
- [ペトラ]
- はい!
いつか、見せる…わたし、願います!▼
コメント†
Last-modified: 2021-06-25 (金) 15:49:18