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章別会話

女神の僕たる者

女神の僕たる者

オープニング

[アンナ]
みんな、敵襲よ!
出撃の準備を急いで!▼
[セテス]
我々の力を役立てる時が来たか。
カトリーヌ、シャミア、この世界でも
存分にセイロス騎士団の力を示すといい。▼
[カトリーヌ]
ああ、誰が相手だろうと、
この剣で悔い改めさせてやるさ。
な、相棒?▼
[シャミア]
ま、報酬が出ればな。▼
[フレン]
お待ちになって!
わたくしも一緒に参りますわよ!▼
[セテス]
フレン!
危ないから、お前は部屋に戻っていなさい。▼
[フレン]
ま! わたくし子供じゃありませんのよ?
足手まといにはなりませんわ!▼
[セテス]
いいから、言うことを聞きなさい。
お前がいては、私も戦いに集中できない。▼
[カトリーヌ]
ほう、セテスも戦うのか?
珍しいな。▼
[セテス]
今、動けるのは我々だけだ。
流石の君たちでも、相手をできる数には
限りがあるだろう。▼
[フレン]
わたくしもいますわよ!▼
[セテス]
フレン! まだいたのか。
お前は物陰にでも隠れて…▼
[アンナ]
あなたたち、急いで!
敵はもう目前まで迫っているのよ!▼
[シャミア]
…だそうだ。▼
[カトリーヌ]
初動が遅れれば戦況に響く。
セテス、アタシらは先に行くぞ?▼
[セテス]
いや、私も行く。
フレン、今日のところは大人しく
ここで待っていてくれ。いいな?▼
[フレン]
…………。▼

C

[アンナ]
何とか敵勢を退けられたわね。
みんな、よく頑張ってくれたわ!▼
[セテス]
無事に務めを果たせて何よりだ。
我々だけでは心もとなかったが、
王子と王女の加勢を得られて助かったよ。▼
[アルフォンス]
いえ、我々の加勢などなくても
結果は同じだったと思います。▼
[シャロン]
そうですよ!
騎士団のお二方、とっても強いんですもん!
すっばらしい連携でしたね!▼
[カトリーヌ]
お褒めに預かり光栄だね。
ま、アタシ一人でも十分強いんだが…▼
[シャミア]
盗人も恐れて全裸で踊る、
"雷霆のカトリーヌ"様だからな。▼
[カトリーヌ]
何だよ、全裸で踊るって…
いや、とにかくこの失礼で不愛想な女が、
アタシにとっては無二の相棒でね。▼
背中を預けられる相棒がいりゃあ、
前だけ向いて戦える。
それがアタシらの強さの源ってわけ。▼
[シャロン]
相棒、ですか…。
いいなあ! 羨ましいです!▼
[カトリーヌ]
だろ? アンタも出会えるといいな、
そういう存在にさ。▼
[シャロン]
わたしにも出会えるでしょうか…。
いえ、出会っていせますよ! 必ず!▼
[シャミア]
…ところで、セテス。
フレンはどうした?▼
[セテス]
さて……
どこかで不貞腐れているんだろう。▼

B

[シャロン]
うーん…▼
[フレン]
うーん…▼
[シャロン]
あ…フレンさん。どうかしましたか?▼
[フレン]
あら、シャロン王女。聞いてくださる?
わたくしね、兄の事で困ってるんですの。▼
せっかく特務機関のお仲間にしていただいて
わたくし、戦う気マンマンですのに、
戦場に出ることを許してくれないんですの。▼
[シャロン]
きっとフレンさんのことが心配なんですね。
アルフォンスお兄様は、そこまでわたしを
心配していない気も…▼
[フレン]
その分、信頼してらっしゃるんですわ。
…ところで、あなたは?
何やら唸ってらしたけれど。▼
[シャロン]
ええ…実は相棒を探してまして。▼
[フレン]
相棒? どんな方なのかしら。▼
[シャロン]
いえ、その…
まだ見ぬ相棒を探しているところなんです。▼
[フレン]
ああ、そういうことですのね。
…でしたら、よろしくてよ。
わたくしが相棒になって差し上げますわ!▼
[シャロン]
え? フレンさんが?▼
[フレン]
ええ。頼もしい相棒がいれば、
お兄様も心配しなくて済みますもの。
そうなれば、わたくしも…▼
[セテス]
待ちなさい!
異世界の方と相棒の契りを結ぶなど
浅慮に過ぎるぞ!▼
[フレン]
お兄様!? どこから…
[セテス]
相棒とは戦場で支え合う同志のこと。
住む世界を異にする者ではどうにもならん!▼
[フレン]
では、同じ世界にいる間だけなら、
構わないということですわね?▼
[セテス]
屁理屈を言うものではない。
戦う必要のないお前に相棒は不要だ!▼
[フレン]
んま! 戦う必要があるから、
この世界に呼ばれたんじゃなくって?▼
[アルフォンス]
…シャロン、どうしたんだい?
何か揉めてるみたいだけど…。▼
[シャロン]
ごめんなさい…
わたしのせいだと思います…。▼

A

[アンナ]
ごめんなさい、うちのシャロンが
迷惑を掛けたみたいで…。▼
[セテス]
いや、迷惑などでは…▼
[カトリーヌ]
そうさ、シャロンは悪くないよ。
アタシが余計なこと言っちまったんだ。▼
[シャロン]
余計なことだなんて!
わたしはこれからも
相棒探しを諦めませんよ。▼
[フレン]
わたくしも、諦めませんわよ!▼
[カトリーヌ]
だが、相棒ってのは
探して見つかるもんじゃない。
不意に出会うもんなんだ。▼
[シャミア]
それに、出会ってすぐにはわからん。
絶対に相性が悪いと思ったヤツが
実はそういう相手のこともある。▼
[アルフォンス]
なるほど…
お二人の出会いもそうだったんですね。▼
[カトリーヌ]
だから無二の相棒が見つかるってのは、
奇跡みたいなもんなんだよ。
期待しないで待つしかないのさ。▼
[シャロン]
そんなあ…。▼
[アンナ]
…ま、あなたたち兄妹の関係は
相棒に近いと思うけどね。▼
[シャロン]
えー、それじゃ駄目ですよ。
やっぱり運命的な出会いを経ないと…。▼
[アンナ]
あるいは、あなたたちと
エクラの関係だって
相棒に近いものがあるんじゃない?▼
運命的な出会いを果たしてもいるわけだし。▼
[アルフォンス]
なるほど…
それは、そうかもしれませんね。▼
[シャロン]
そんな…! わたしと
エクラさんが
相棒なんて、恐れ多くて正気を保てません!▼
うーん…相棒が見つかるまでは、
お兄様で我慢します…▼
[アルフォンス]
……我慢……?▼

"雷霆"の騎士 カトリーヌ

C

[カトリーヌ]
…はあ…はあ。
鍛錬はここまでにしとくか。▼
で、アンタは何で見てんだ?
アタシと勝負でもしたいのか?▼
[アルフォンス]
いえ、見学させてもらっていただけです。
見たことのない剣筋だったので、
何か得られるものはないかな、と。▼
[カトリーヌ]
なるほどね。
アンタは王子なんだろ?
変な癖はつけないほうがいいさ。▼
[アルフォンス]
やはりそういうものでしょうか。▼
[カトリーヌ]
もちろん長所も短所もある…
けど、アタシはそう思うね。▼
自分の力になればいいからと
何でも取り込んじまった剣は…▼
確かに自由ではあるが…何というか、
研ぎ澄まされることがないんじゃないかな。
あと、剣が傷みやすいね。▼
[アルフォンス]
…ということは、
カトリーヌさんの剣は、
そういう剣なんですか?▼
[カトリーヌ]
さてね、アンタはどう感じた?
ずっと見てたんだ、わかるだろ。▼
[アルフォンス]
そうですね…▼
貴族の剣のような洗練された技があり、
騎士の剣のような武骨な動きがあり、
後は…何と言えばいいんでしょう。▼
どんな手でも使うようながむしゃらさが、
あったように思います。▼
[カトリーヌ]
ほう、たいした目をしてるじゃん。
やるねえ、アンタ。▼
ま、気が向いたらそのうち、
アタシの剣について教えてやるよ。▼

B

[アルフォンス]
…ふう。
ありがとうございました、
カトリーヌさん。▼
[カトリーヌ]
こちらこそ、面白かったよ。
アスク流の王宮剣術、か。▼
[アルフォンス]
そんなたいそうなものではありませんよ。
アスク王国に伝統的に伝わる
剣術というだけです。▼
[カトリーヌ]
それでも、知らない型や技を学べただけで
アタシには十分さ。▼
前にアンタが言ったとおり、
アタシは目的のためにどんな剣でも
取り込もうとしちまう。▼
[アルフォンス]
目的のため…
それって、どんな目的なんでしょう?▼
どんな手を使っても成し遂げたい目的…
何かを守りたいとか…?▼
[カトリーヌ]
あるいは復讐したい、とかな。▼
[アルフォンス]
復讐…▼
[カトリーヌ]
はっはっは、冗談だよ。
アンタの慧眼には恐れ入った。▼
アンタの考えたとおり、アタシには
何に代えても守りたいものがあるんだ。▼
そのためだけに剣を振るってる…
っていうと少し言い過ぎかもしれんが、
ま、ほとんどはそうだな。▼
[アルフォンス]
羨ましいような、そうでもないような…
悩ましいですね。
そういうのって。▼
僕には、守りたいものがたくさんあります。
この国も、民も、家族も、仲間も、
隣国や遠い異界でさえも…全部、守りたい。▼
[カトリーヌ]
だから、なのかねえ。
アンタの剣は重たいよ。▼

A

[カトリーヌ]
そういえば…
アンタの守りたいものを聞いたのに、
アタシの話はしてなかったよな。▼
[アルフォンス]
カトリーヌさんが何に代えても
守りたいもの、ですね。
お聞きしても…?▼
[カトリーヌ]
ああ、別に隠しちゃいないよ。
大司教のレア様さ。▼
アタシたちのいるフォドラは、
皆が女神様を信仰してるんだ。▼
その信仰を支えているのが
セイロス聖教会…セイロス教団で、
レア様が教団の指導者ってわけさ。▼
[アルフォンス]
なるほど…
重要な地位におられる方なんですね。▼
[カトリーヌ]
ああ。
けど、重要だから守ってるんじゃないよ?
アタシはレア様に心底惚れ込んでるんだ。▼
レア様はアタシの命の恩人だし、
アタシ以外にも多くの命を救ってきた
素晴らしい指導者なんだよ。▼
皆の憧れで、心の拠り所で、
常にフォドラの未来を思って
胸を痛めてるくらい慈悲深いんだ…!▼
それに物腰柔らかげに見えて、
実は魔道への造詣が深く、
剣の腕も立つときた!▼
そんなレア様を、守りたいって
思わないほうが無理だろ!?▼
[アルフォンス]
す、すごい熱意ですね。
思わず圧倒されてしまいました。▼
でも、あなたのような人にそれだけ
思われているというだけで、その方が
どれほどの人物なのか、わかる気がします。▼
僕も、ゆくゆくはそういう人間になりたい。
そう思いますよ。▼

S

[カトリーヌ]
アルフォンス王子か…どうした?
顔に悩みがあるって書いてあるけどさ。▼
[アルフォンス]
それほどですか?
すみません、いろいろと
考えることがあって…。▼
[カトリーヌ]
そういう時は、無心に剣を振りゃいいんだ。
アンタもアタシの鍛錬に付き合うか?▼
[アルフォンス]
…そうですね。
それもいいかもしれません。▼
[カトリーヌ]
そういや前に剣を合わせた時、
言ったよな、アタシ。
アンタの剣は重いって。▼
[アルフォンス]
はい、実は意味を聞きたかったんですが、
つい聞きそびれてしまいました。▼
[カトリーヌ]
アタシはさ、アンタがいろんなもんを
一人で背負いすぎてるんじゃないかって
思うんだよ。▼
アタシの剣はただ一人を守るためにある。
けど、その一人を守ることで、
きっと多くのものが守られると思ってる。▼
アタシには背中を預けられる相棒がいる。
アタシが自分を守らずにレア様だけを
見てられるのはアイツのおかげだ。▼
そうやって、守ることの連鎖が、
あるいは守り守られる関係が、
すべてを守ることに繋がるんじゃないか?▼
[アルフォンス]
守ることの連鎖…
守り守られる関係…▼
[カトリーヌ]
悪い、説教臭かったな。▼
こういうの、
アタシの柄じゃないんだけど、
たまにやっちゃうんだよね。▼
そういや、アンタにもいるんだっけ?
半身とも言うべき相棒が。
いるなら、がっつり甘えちまえばいい。▼
[アルフォンス]
いや、エクラとは
そういう…▼
[カトリーヌ]
ははっ、剣を構えな、王子。
女神の僕たるセイロス騎士団の剣、
鍛錬で味わってもらうよ!▼

おとぼけお嬢様 フレン

C

[フレン]
エクラさん、
ごきげんよう。
少しお話させていただいても?▼
わたくしね、あなたたちとお会いできて
本当に良かったと思っておりますのよ。▼
特務機関ヴァイス・ブレイヴの
隊員として働けること、
すごくやりがいを感じてますの。▼
…隊員じゃなくて英雄、ですの?
そこはよろしいんじゃなくて?▼
ヴァイス・ブレイヴも素敵ですけれど、
何といっても、特務の機関の隊員って
ところが気に入ってますのよ。▼
わたくしね、実はと組むという言葉も、
機関という言葉も、存じませんでしたの。
ついでに隊員という言葉も耳慣れず。▼
どれもかっこいい言葉ですのに、
それが3つも重なったら、もう最高!▼
特務機関隊員、特務機関隊員…
うふふ…何度唱えても飽きない
魔法の言葉ですわね。▼
さて、それでは
次の任地に参りましょうか。▼
特務機関ヴァイス・ブレイヴの
フレン隊員の活躍に、
乞うご期待ですわよ!▼

B

[フレン]
あら、伝説の召喚師、
エクラさん、
ごきげんよう。▼
わたくし、存じませんでしたけれど、
あなたって特務機関の中では
かなり特別な存在でいらしたのね。▼
伝説の召喚師だなんて、
いまいちな響きの肩書で呼ばれて、
同情を禁じえませんわ。▼
…よろしくてよ。
わたくしだけは、あなたを
こう呼んで差し上げます。▼
特務機関ヴァイス・ブレイヴの
エクラ隊員と!▼
うふふ、こっちのほうが、
俄然かっこいい響きですものね。▼
けれど、その上を行く肩書を
見つけてしまいましたの。▼
…そう、"隊長"ですわ。▼
隊員よりも明らかに格上、
それでいて公爵や伯爵などとは異なる、
実務然とした響き…▼
わたくしも、いつか呼ばれたい…
特務機関ヴァイス・ブレイヴの
フレン隊長と…!▼
とはいえ、アンナ隊長がいる限り、
わたくしにその席が回ってくることは
あり得ませんよね…くすん。▼
湿っぽい話になってしまって
申し訳ありません。
叶わぬ夢…切ないですわ…▼

A

[フレン]
あら、エクラ隊員。
ごきげんよう。▼
ちょっと聞いてくださる?
ほら、隊長と呼ばれたいという話…▼
そのことで、
良いことを思いつきましたの。▼
特務機関ヴァイス・ブレイヴで
隊長の座に就くのは▼
アンナ隊長がいる限り
現実問題として難しいと思いますの。▼
そのうえ、アスク王国には
アルフォンス王子やシャロン王女を始め
優秀な方々がたくさんいらっしゃるし…。▼
そもそも、わたくしは
仮初めの隊員…。▼
となれば、わたくしが
取るべき手段は一つ…。
もう、お分かりかしら?▼
そう、
わたくしが独自に、特務の機関を
創ってしまえばよろしいんじゃなくて?▼
幸いにしてフォドラには
特務の機関は一つも存在しませんの。▼
これはもう、早い者勝ち…
わたくしが「創りました」と宣言すれば
それで成立ですわ。▼
名前は…そうですわね。▼
伝説の召喚師の名を冠して、
特務機関エクラ・
ブレイヴ! いかがかしら?▼
そして、その初代隊長が、わたくし!
フレン隊長! うふふ、
楽しみになってまいりましたわ。▼

S

[フレン]
はああ…。
あら、エクラさん。
ごきげんよう。▼
ちょっと聞いてくださる?
ほら、フォドラに特務機関を創るという話…▼
早くも頓挫しそうですのよ。
士官学校の方々をお誘いしても
全然、興味を持ってくれないんですもの。▼
隊員がいてこその隊長ですのに、
わたくし一人では、
隊長になる意味がございませんでしょ?▼
あーもう、あなたのような召喚師の方が
隊員になってくだされば、
バンバン召喚して隊員を増やせますのに。▼
…あら? それって妙案ですわね!▼
エクラさんが、
わたくしの特務機関に
入隊していただけるなら、万事解決ですわ!▼
あなたなら戦場の指揮もお任せできるし…
いかがかしら? 隊員じゃご不満?
副隊長にして差し上げてもよくってよ?▼
ね、そうしましょう!
わたくしと一緒に戦いましょう!▼
…え? 誰と戦うのかって?
それは特務の機関ですから、異界の敵と…
でも、そうそうフォドラに来ないかしら。▼
それなら、他の異界を守るため…
…え? 「異界への扉を開く力」がないと
駄目なんですの?▼
うーん…。
結局は叶わぬ夢…切ないですわ…。▼

孤高の射手 シャミア

C

[シャロン]
シャミアさーん!▼
シャミアさーん?▼
…あれ? いませんね。
どこに行ってしまったんでしょう。▼
[シャミア]
呼んだか?▼
[シャロン]
うっひゃああ!?
…シャミアさん!
急に後ろに立たないでくださいよ!▼
わたしを驚かせるために
抜き足差し足で近づいてきたんですか?▼
[シャミア]
いや、ずっとそこにいたぞ。
その柱にもたれかかっていた。▼
[シャロン]
え?
その柱の前って…
わたしが何度か通り過ぎませんでしたか?▼
[シャミア]
通り過ぎた。
私を呼びながら、私に気づかないものだから
つい面白くなってしまってな。▼
すまん。
もっと早く声をかければ良かった。▼
[シャロン]
ほんとですよ。
それにしても全然、
気配を感じませんでしたね…。▼
[シャミア]
周囲を警戒して、
気配を殺していたからな。▼
[シャロン]
警戒? 何でそんなことを…。▼
[シャミア]
知らない人間が大勢いる。
英雄と呼ばれる連中らしいが、名ばかりの
可能性もあるだろ?▼
それに、誰にでも化けられる敵が、
いると聞いた。
警戒しないほうが無理だ。▼
[シャロン]
うっ…それを言われると弱いですけど…
でも、英雄の皆さんは素晴らしい方たち
ばかりですから!▼
警戒は程々にしておいてもらえると、
嬉しいですね…!▼
[シャミア]
わかった。
善処しよう。▼

B

[シャロン]
シャミアさん、ありがとうございます!▼
[シャミア]
ん…シャロンか。
何の話だ?▼
[シャロン]
この前の、警戒は程々にって
お願いした件ですよ。▼
英雄の皆さんが、シャミアさんの態度が
劇的に柔らかくなった…って、
驚いてましたよ?▼
今まではすこしよそよそしいというか、
刺々しいというか、誰にも心を許さない
感じだって意見が多かったんですが…▼
最近は、かなり馴れ馴れしいというか、
積極的というか、誰にでもぐいぐい
距離を詰めてくる感じだと評判で…▼
[シャミア]
…待て。▼
[シャロン]
はい、何ですか?▼
[シャミア]
最近とは、何の話だ?▼
[シャロン]
何の話って…、最近のシャミアさんが
他の英雄さんたちにどう接しているかの…▼
[シャミア]
それだ。
そこがおかしい。▼
私はこのところ、
ずっと山籠もりしていたぞ。
感覚が鈍りそうだったんでな。▼
確か…ちょうどあんたと話した
次の日くらいからだったと思う。▼
[シャロン]
…ええ!? 本当ですか!?▼
[シャミア]
ああ。
狩ってきた獲物の毛皮を板に張って、
乾かしているところだ。見るか?▼
[シャロン]
ちょっと気になりますけど、
今はそれどころじゃないです!▼
シャミアさんの偽物が
入り込んでたってことですよ!?
大事件じゃないですか!▼
お兄様とアンナ隊長にも報告しなきゃ!
曲者ですよー!▼

A

[シャロン]
はっ、シャミアさん…!
偽物ですか? 本物ですか?▼
[シャミア]
…知らん。
自分で判断しろ。▼
[シャロン]
そのつれない感じ…本物ですね!▼
[シャミア]
そうかもしれんが、偽物がしっかりと
相手を真似していたら区別できるのか?▼
例えば、あんたが偽物だったとしても、
私にはとても見抜けんさ。▼
[シャロン]
それは、そうかもしれませんね…。
ですけど、今のシャミアさんは
本物だって断言できますよ!▼
[シャミア]
ほう…その根拠は?▼
[シャロン]
勘です!▼
[シャミア]
勘、か…。▼
[シャロン]
あ、信じていませんね?
これでもたくさんの英雄の皆さんと出会い、
戦場を共にしてきたんです。▼
わたしの英雄を見る目は、確かなんですよ?
えっと、たぶん、ですが…。▼
[シャミア]
ふ…信じているさ。
案外、馬鹿にならないもんだ。
直感や野生の勘といったものは。▼
私も幾度となく助けられてきたよ。
自分の勘にな。▼
[シャロン]
そうなんですね。▼
シャミアさんって、自分の技術や経験に
絶対の自信も持ってそうでしたから…
勘に頼るなんて、ちょっとだけ意外です。▼
[シャミア]
子供の頃から戦場にいたからな。
勘が良くなきゃ、決して生き残れない。
そんなものだ。▼

S

[シャミア]
どうした、シャロン。▼
[シャロン]
…!
シャミアさん!?▼
[シャミア]
そうだが…何だ?
嬉しいことでもあったか?
侵入者を捕らえたか。▼
[シャロン]
違います!
今! 初めて!
シャミアさんから話しかけてくれたんです!▼
[シャミア]
初めて…まあいい。
そんなに驚くことか?▼
[シャロン]
そりゃそうですよ。▼
今まで一度だって
シャミアさんからわたしに
話しかけてくれたりしませんでしたし。▼
いえ、一度だけ話しかけてくれたことが
あったんですけど、それは偽物で…▼
…はっ!
もしかして、今のシャミアさんも…!?▼
[シャミア]
…あんたの勘はどこへいった。
見る目は確かなんだろ?▼
[シャロン]
それが…話しかけられて感激しちゃって、
全然働かないんです!
前の時もそうでした…。▼
[シャミア]
勘は感激に負ける、か。
フフフ…▼
[シャロン]
シャミアさん?
今の笑い方、ちょっと悪者っぽく
なかったですか? やっぱり偽物なんじゃ…▼
[シャミア]
そう思うならそれで構わん。
で、どうするんだ?
捕らえるなら抵抗するが。▼
[シャロン]
そのつっけんどんな感じ…!
本物ですね! 間違いないです!▼

聖教会の石頭 セテス

C

[アンナ]
セテスさん、
次の任務のことで相談が…
あら、仕事中だった?▼
[セテス]
かまわない。
手慰みに書き物をしていただけだ。▼
[アンナ]
書き物? あー、なるほど。
フォドラの士官学校で使う教本ね?▼
[セテス]
いや、そんなものを書いたことはない。
私はセイロス聖教会の大司教補佐であって
士官学校の教師ではないからな。▼
[アンナ]
ふーん、そうなの。
じゃあ、何を…▼
[セテス]
…そんな事よりも、
一つ聞きたいことがあったのだが。▼
[アンナ]
あら、何かしら。▼
[セテス]
君には姉妹がいるだろうか。
背格好のよく似た…▼
[アンナ]
ああ、あなたの世界にも、
私によく似たアンナって人が
いるっていう話?▼
どうせ、お金が大好きな
行商人だったりするんでしょう?▼
[セテス]
その通りだ。
知っているということは、
やはり姉妹なのか?▼
[アンナ]
それは…ご想像にお任せするわ。
だけど、これだけは覚えておいて。▼
みんな似ているようで、それぞれ違うのよ。
お金儲けのことしか考えていない人も
多いけど、私はお金なんて…▼
どうでもいい、とまでは言わないけれど、
特務機関の使命を果たすことが第一だから。▼
[セテス]
なるほど、覚えておこう。▼

B

[アンナ]
セテスさん、また書き物?▼
[セテス]
ああ、空いた時間がもったいなくてな。
どうも私は、のんびりと過ごすことが
苦手な性分らしい。▼
[アンナ]
何か趣味でも持ったらいいんじゃない?
…ああ、それが書き物ってことかしら。▼
[セテス]
ほかに釣りも少しは嗜むが…
趣味と言えるのは、
やはり書き物くらいだろうな。▼
[アンナ]
へえ…それで、何を書いているのかしら?
教本じゃないのよね。聖典?▼
[セテス]
聖典を趣味で書くわけがないだろう…。
私が書いているのは、寓話だよ。▼
[アンナ]
寓話?
子供向けの創作話ってこと?▼
[セテス]
ああ。
昔、妹に読み聞かせてやっていてね。
今でも思いつくと書いている。▼
妹はもう大きくなってしまったが、
大修道院では子供たちも暮らしているから
彼らに読んでもらおうと思っているよ。▼
[アンナ]
へえ、以外ね…
だけど素敵なことだと思うわ。
よかったら、私にも読ませてもらえる?▼
[セテス]
子供向けに書いているから
大人の君が読んでも面白くはないと思うが。▼
[アンナ]
いいの、いいの。
セテスさんがどんなお話を書いているのか
気になるじゃない。▼
[セテス]
いいだろう。
読んだら感想を聞かせてもらえると助かる。
参考にしたい。▼
[アンナ]
わかったわ。
さっそく読ませてもらうわね。▼

A

[セテス]
アンナ、
私が書いた寓話は読んでくれたのか?▼
[アンナ]
ええ、もちろん。
とっくに読み終わってるわよ。▼
[セテス]
読んだら感想を、と言ってあっただろう。
なぜ来てくれなかった?▼
[アンナ]
まだ返すわけにはいかなかったからよ。
借りたお話をもとに、
いろいろと試算してたものだから。▼
[セテス]
試算?▼
[アンナ]
あなたの作品を書物の形にして、
あちこちの異界で売るための試算よ。
きっと売れるわ。バカ売れよ。▼
読む前は、手慰み品質かと侮ってたけれど、
あんなに機知と教訓にあふれた作品を
私は読んだことがない…!▼
[セテス]
そう思ってもらえるのはうれしいが、
売り物にするつもりは…▼
[アンナ]
あんなに素晴らしい作品を、
埋もれさせておく手はないわ。
もっと多くの子供たちに届けないと!▼
ただ…
一つ問題があるのよね。▼
[セテス]
…一応、聞こうか。▼
[アンナ]
手間と雑費を考えると、ある程度
まとまった数の寓話を一つの書物にして
売ったほうがいいと思うの。▼
今借りているお話の長さを基準にすると、
あと九話…全十話で売りたいところね。
お願いできるかしら?▼
[セテス]
…用意できなくはないが、
どうも売るというのは賛同しかねるな。
わたしは貧しい子供たちにこそ寓話を…▼
[アンナ]
異世界にも学校や孤児院はあるし、
そこに寄付する親切なお金持ちもいる。
大丈夫、私に任せて!▼

S

[アンナ]
セテスさん!
大成功、バカ売れよ!▼
[セテス]
そうか…
ちゃんと異世界の貧しい子供たちにも
届いているのだろうな?▼
[アンナ]
もちろんよ。
評判が評判を呼んで、一度に何十冊も
買ってくれる人もいたのよ。▼
みんな、貧しい子供たちのいる施設に
寄贈してくれるって。
よかったわね、セテスさん。▼
[セテス]
ああ、それなら私も書いた甲斐があった。
…それで、売り上げた金は?▼
[アンナ]
ちゃんと保管してあるわ。
取り分は…4:6でどうかしら。
もちろん私が4で、あなたが6。▼
[セテス]
…………。▼
[アンナ]
だめ…?
私もけっこう苦労したんだけどな。
じゃあ、3:7でどう?▼
[セテス]
…………。▼
[アンナ]
私もね、私腹を肥やしたいわけじゃないの。
特務機関の慢性的な資金不足を
少しでも解消したいだけなのよ!▼
[セテス]
…君のおかげで異世界の子供たちに
作品を届けられた。それは感謝する。
だが…譲って、2:8だな。▼
それで私の取り分は
アスク王国の子供たちのために
使ってくれ。どうだ?▼
[アンナ]
くっ…そんなこと言われたら、
2割だって受け取りづらいじゃない…。
もう、全額寄付すればいいんでしょう!▼
[セテス]
ふ…金儲けが好きだが、根は優しい。
やはり君は、私の世界のアンナと
よく似ている。他の姉妹もそうなんだろう?▼
[アンナ]
そうかもしれないけど、私は本当に
あなたの作品を広めたかっただけで…
儲けのことは、ついでというか…▼
[セテス]
わかっている。
君の取り分は遠慮なく好きに使ってくれ。
また新作が書けたら君に預けよう。▼
[アンナ]
わお! 本当に?
ありがとう、セテスさん!
じゃあこれからも売りまくるわよ!▼

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Last-modified: 2021-04-28 (水) 17:38:54
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