章別会話/外伝６９　あなたがいるだけで

外伝６９　あなたがいるだけで†

[ルキナ]: 身近な人に
愛と感謝を伝える愛の祭り…
素晴らしいお祭りです！▼
[ルフレ]: 今日は朝から
はりきってますね。▼
[ルキナ]: ええ。この溢れる想いを
どうやって伝えたらいいのでしょう。
特にお父様には。▼
お花だけではなく、もっと特別な何か…！
うーん、ですが良いものが
思いつきません。▼
[ルフレ]: クロムさんはその気持ちだけで
十分喜んでくれますよ。
あまり凝らなくてもいいのでは？▼
[ルキナ]: そうだ！
特別な衣装を仕立てるというのは
どうでしょう？▼
お父様に似合いそうな服を
私がデザインして…
いい考えだと思いませんか？▼
[ルフレ]: え、ええと、そうですね…
確かに素敵ですけど、祭りは今日ですよ？
とても今からでは間に合いません。▼
[ルキナ]: それもそうですね…残念です。
では代わりに何か…
うーん……▼
[ルフレ]: 皆さんにも参考に
意見を聞いてみてはどうでしょう？▼
いいアイデアをもらえるかも
しれませんよ。▼
[ルキナ]: それはいい考えです！
さっそく聞きに行きましょう。▼

[ルフレ]: …という訳なんです。▼
[リズ]: お兄ちゃんが喜ぶものかぁ…
あ！　どんなに暴れても壊れない壁とか？▼
[ルフレ]: か、壁ですか？
それはちょっと贈るのは難しいですね。▼
[ウード]: 俺に任せてくれ！▼
やはり、ここは
武器にふさわしい名前をつけて
贈るのが一番だ。▼
物は名を持ってはじめて神の力を持ち、
無限の可能性を秘めた神器へと
生まれ変わる…▼
その名は…そうだな、
運命…ディスティニー…それはつまり…
ぶつぶつ……▼
[ルフレ]: えーっと…
長くなりそうですか？▼

[ルフレ]: なるほど。
クロムに特別な贈り物か…▼
[クロム]: 贈り物などなくても…
それよりお前に避けられた方が
俺はショックだったぞ。誤解とはいえ。▼
[ルキナ]: すみませんお父様。
そんなつもりではなかったのですが。▼
[ルフレ]: クロムさんのために
朝から一生懸命考えていたんですよ。▼
[クロム]: そうだな。
ありがとう、ルキナ。
その気持ちだけで十分嬉しい。▼
[ルキナ]: お父様には、
言葉にはできないくらい
たくさんのものを頂いてきました。▼
それを少しでも形にして
お返ししたいと思ったのですが…▼
[クロム]: ルキナ…
それを言うなら
俺だってもらっている。▼
生まれてきてくれたこと、
未来を生き抜いて
会いに来てくれたこと…▼
こうしてお前が目の前にいるだけで
俺は十分なんだ。▼
[ルキナ]: お父様…。そうですね。
大切な人と同じ時間を過ごせること…
それが何よりの贈り物なんですね。▼
[ルフレ]: 一件落着かな？
じゃあ、改めて祭りを楽しもう。▼
[ルフレ]: はい！　お邪魔じゃなければ
私もご一緒していいですか？▼
[ルキナ]: ええ、もちろん！
みんなで、大切な今日という日の
思い出をたくさん作りましょう。▼