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第4部 13章 現†
13章1節 それはあたかも夢のよう†
オープニング†
- [フレイヤ]
- アルフォンス王子は死んだ…▼
- [――]
- …………▼
- [フレイヤ]
- ええ、嘘だ…
あなたはそう思ったわ。
そう思いたかったの。▼
これは現実じゃない、
アルフォンス王子は
生きているって…▼
辛いでしょうね、悲しいでしょうね。
だから、あなたの心が作り出したの、
この夢の世界を…▼
そして、あなた自身が
亡くなったアルフォンス王子を
かわりに演じている…▼
- [ピアニー]
- う、嘘よ!
アルフォンスさんはきっと生きてる。
だまされないで。▼
- [ルピナス]
- わわ、わかんないですぅ。
わたしには、フレイヤ様の
お話がほんとうかうそか…▼
- [フレイヤ]
- さあ、
これでわかったでしょう?
この夢は永遠に続いた方がいいの。▼
エクラ…
あなたは夢の中にいるべきなの…▼
(戦闘マップへ)
- [フレイヤ]
- すべてをあきらめ…
私に身を委ねなさい…▼
それが、あなたの幸せよ。
エクラ…▼
クリア後†
- [フレイヤ]
- どうして…抗おうとするの?
私があなたを軽んじていたことを
怒っているの?▼
それなら、エクラ…
これまでの非礼を詫びましょう。▼
あなたは、あなただけは、
敬意を払うべき特別な人間…
そう認めてさしあげます。▼
だから…あなたにはわかるでしょう?
夢か、現か。
どちらを選ぶべきか。▼
永遠に夢の中にいるか、
夢を捨てて目覚めるか…▼
- [――]
- …………▼
- [フレイヤ]
- お兄様も言っていたでしょう?
あなたは世界の理から外れた者…
私たち神々とも違う、理外の者。▼
あなたの夢は、格別。
あなたの力があれば、
夢はこのまま永遠となるのです…▼
私とあなたの夢を叶えましょう。
お兄様を蘇らせ、
アルフォンス王子を蘇らせましょう…▼
世界のすべてを、
すべての世界を、
夢で塗り潰しましょう…▼
私と夢を選ぶなら、
あなたは永遠の幸せを得られる。
欲しいものはすべてあげましょう。▼
- [――]
- …………▼
- [フレイヤ]
- けれどもし…
もし現を選ぶというのなら。▼
目覚めた先に、
アルフォンス王子はいない。
あなたは絶望を見るでしょう。▼
そう…
それに現を選ぶというのなら、
私は妖精たちを皆、殺します。▼
たとえ私を討とうと、止められはしない。
妖精たちの命は…そのピアニーの命も、
私が授けたものなのだから…▼
それでも望むというのなら、来なさい…
私を討ってごらんなさい…▼
もっとも…
あなたが望もうと望むまいと
目を覚まさせはしないけれど…▼
13章2節 日々繰り返しそれは現れ†
オープニング†
- [ピアニー]
- フレイヤ様の御力を感じる…
あの方の力を弱めないと、
角笛は吹けないわ。▼
…エクラさん。
元の世界に戻りましょう。
私のことは気にしないでね。▼
きっと、あなたの目覚めを
待ってる人たちが
いっぱいいると思うから…▼
- [ヴェロニカ]
- …………。
…でも…もしも…▼
もしも…
フレイヤの話が
ほんとうだったら?▼
- [ルピナス]
- …あぅぅ…▼
- [ヴェロニカ]
- アルフォンス王子は死んだのかもしれない…
目がさめたら、そのことを
知ってしまうかもしれない…▼
それでも、
あなたは目ざめられるの?
エクラ…▼
クリア後†
- [シャロン]
- ……………………▼
- [ピアニー]
- どうしたの、シャロン?
こないだから、ずっと寂しそうな顔。▼
安心して。
アルフォンスさんのことなら、大丈夫。
目が覚めればきっとまた会えるわ。▼
- [シャロン]
- 本当…ですか…?▼
- [ピアニー]
- ええ。
だから、元気出して。
ほらほら、えいえいおー。▼
- [シャロン]
- …………
…ピアニーさん。▼
わたしが花園で遊んだ、
一番仲の良かった友達…▼
あなたですよね?▼
- [ピアニー]
- …うん、そうよ。
人間だった時の記憶はないけれど…
あなたのことは、おぼろげに覚えてるの。▼
だって、私たち
とっても仲良しだったものね。▼
- [シャロン]
- あの子…言ったんです。
とりかえっこ遊びをしてた時、
あの子はちょうどシャロンだったから…▼
夢の蜜…あなたの分も、
わたしがかわりにのんじゃった、って▼
わたし、あの時はずるいって、泣いたんです。
わたしも飲みたかったのに、
えいゆう、になりたかったのに…▼
でも…今は、わかります。
あの子はすべてを知ってて…
二度と人に戻れないと知ってて…▼
なんにもわかってなかった
わたしの分まで…
犠牲になったんです。▼
そうですよね、ピアニーさん…?▼
- [ピアニー]
- ……。
私ね、人に
幸せになって欲しかったの。▼
子供の頃からずっとそう思ってた。
それが私の幸せだったの。▼
だからね、
あなたが幸せでいてくれたら
私も嬉しいな。▼
- [シャロン]
- わたし…わからないんです。
ピアニーさん…▼
わたし、あなたと
夢でいっぱい遊んで、
何度も取り換え遊びをして…▼
お互いの思い出を教え合って…
入れ替わった自分を演じて…▼
あなたと出会う前、
いちばんはじめ…わたしは本当に
シャロン王女だったんでしょうか?▼
それとも本当はあなたが…
わたしを救うために…▼
- [ピアニー]
- はんぶんこ、よ。▼
- [シャロン]
- え…?▼
- [ピアニー]
- もともとはどっちだったかなんて、
どっちでもいいの。それはもう、
私にもあなたにもわからない…▼
あなたと私は、いっしょに遊んで、
お互いの心を行き来して…
そうして、二人ではんぶんこしたの。▼
私も、あなたも…
半分あなたで、半分私。▼
だから、半分ずつの私たちは
二人ともおんなじなの。▼
だから、安心して。
にこにこって笑って。
私はそれが一番好き。▼
- [シャロン]
- ピアニーさん…▼
13章3節 それこそ真と信じるが†
オープニング†
- [フレイヤ]
- …理解できないわ。▼
あの人間、どうして私に従わないの?
私がこんなに言葉を尽くしているのに。▼
スカビオサ、どうし…
…………▼
…そう、だったわね。
スカビオサも…プルメリアも…
私の命令で…▼
…どうでもいいことよ。
私にとって大切なのは
お兄様だけなのだから。▼
…ええ。
どうでも…いいこと…▼
(戦闘マップへ)
- [フレイヤ]
- 現に戻る理由など、
ありはしないでしょう?
エクラ…▼
幸せか、不幸か、
それを選ぶだけのこと…
現に何があるというのですか?▼
- [ピアニー]
- …待ってる人がいるわ。▼
- [フレイヤ]
- …………▼
- [ピアニー]
- アルフォンスさんは生きてる。
エクラさんを
きっと待ってる…▼
このまま目覚めなかったら、
アルフォンスさんと
エクラさんは…▼
もう二度と会えない。
いっしょにお話もできない。
そんなの、悲しいわ…▼
だから、目覚めるの、
エクラさん。
あなたを待ってる人がいるから…▼
クリア後†
- [ピアニー]
- フレイヤ様の力が弱まっていく…
エクラさん、
もうすぐよ。▼
もうすぐ、この夢もおしまい…▼
- [シャロン]
- ピアニーさん…▼
夢が終わったら…
ピアニーさんが殺されちゃうって
ほんとなんですか?▼
- [ピアニー]
- えっと、それは…▼
- [シャロン]
- いやです…
ピアニーさんが
またいなくなっちゃうなんて…▼
- [ピアニー]
- シャロン…
ありがとう。
私のことを思ってくれて。▼
私も寂しいわ。
できればあなたたちと
ずっと一緒にいたい…▼
でもね…
夢は、いつか終わるの。▼
安心して、シャロン。
夢から覚めた時はね、
きっとみんな忘れてしまうわ…▼
だからね、あなたは
寂しい思いはせずにすむから…▼
- [シャロン]
- いやです…そんなの!
そんなの…あの時と…
子供の時と一緒じゃないですか!▼
わたし、もう
友達をなくしたくないんです!▼
- [ピアニー]
- シャロン…▼
- [シャロン]
- 小さい頃、
あんなに仲良しだったのに…
それなのに…▼
わたし、あの時の
あなたの名前も思い出せないんです…
薄情ですよね、冷たいです。でも…▼
だから、もう、忘れたくない…
あなたのこと…!▼
- [ピアニー]
- シャロン…▼
泣かないで。
はい。これ、あげる。▼
- [シャロン]
- え…これって…▼
- [ピアニー]
- お花の指輪…一緒に遊んでた頃、
あなたが私に作ってくれたの。
私の宝物よ。▼
あなたは私に大切なものを
たくさんくれたの。
今だって、そうよ。▼
今あなたがくれた言葉は…ここにあるもの。
私の胸の奥の、大切なところに。
ずっとね…▼
忘れるってことは、
なかったことになるわけじゃない。▼
あの花園で会った時から、
私たちはともだち。
そうでしょう?▼
- [シャロン]
- ピアニーさん…▼
でも、わたし、それでもいやです…
ピアニーさんが死んじゃうなんて…▼
- [ピアニー]
- ありがとう…▼
夢はいつか終わる…
現に人は戻っていく…▼
でも、そうね…
あなたがもしも、
私のことを憶えててくれたら…▼
私たちは、
またどこかで会えるかもね…▼
だから、ね。
二人でそうお祈りしましょ。
それでもう安心…▼
- [シャロン]
- ピアニー…さん…▼
- [ピアニー]
- ふふっ、
もしほんとに
そうなったら嬉しいなあ…▼
13章4節 それを確かめる術はない†
オープニング†
- [フレイヤ]
- ……………………▼
…理解できないわ。
…何なの…この気持ち…▼
今まで…
こんなこと…
一度も…なかった…▼
あの子たちがいない…
ただ…
それだけのことなのに…▼
どうして…こんな…
……………………▼
(戦闘マップへ)
- [フレイヤ]
- これが最後です、
エクラ。▼
幸せな夢か、
虚ろな現か…
どちらを選ぶか…?▼
…それを決めるのは私。
あなたに選ばせはしない。▼
私の夢に沈みなさい…
エクラ…▼
クリア後†
- [フレイヤ]
- ああ…あああ…
どうしても…戻るというのですね。
現実に…▼
いいわ…味わわせてあげましょう。
妖精たちの死を。
私がお兄様を失ったように…▼
私の残る力…
すべてを使い果たして…▼
妖精たちの
命も…記憶も…存在も…
なにもかも…消してあげましょう…▼
なにも…かも…
…………▼
(場面転換)
- [ピアニー]
- あとは、角笛を吹くだけ。
それで、夢はおしまい…▼
私のことなら気にしないで。
ほら見て、私はこうして生きてるもの。
びんびんしてるでしょ?▼
- [――]
- …………▼
- [ピアニー]
- フレイヤ様は
私の命を消して…
なかったことにしてしまうから…▼
それはもう…
誰にも止めることは
できないから…▼
でもね…それでもいいの。▼
夢はいつか覚める…
子供は大人になる…
それでいいの。▼
幸せな夢を見た子は、
起きた時、少しだけ
幸せな気持ちになれる…▼
だから、
夢は消えても、無駄じゃない。
なかったことにはならない。▼
あなたの目覚めを…
きっと大切な人が
待っててくれる。▼
だから、吹いて。
角笛を。▼
今までありがとう、
エクラさん…▼
(画面が白く光る)
13章5節 夢の終焉を告げる世界、それが†
オープニング†
- [アルフォンス]
- エクラ…
エクラ…!▼
良かった、目が覚めたんだね!
エクラ!▼
?
どうしたんだい?
ぽかんとした顔をして…▼
- [アンナ]
- 良かったわ。
エクラが
目覚めて、これでやっと全員ね。▼
- [アルフォンス]
- もしかして…
君も、何も覚えていないのかい?▼
僕たちはみんな、
三日三晩眠り続けてたそうなんだ。
そして突然…次々と目を覚ました。▼
君が一番最後で…
君のすぐ前に目覚めたのが
シャロンだよ。▼
- [シャロン]
- ふわーあ…
良く寝ました。
おはようございます…▼
わたしたち、
ずっと眠ってたそうなんですよ。
どうしてなんでしょう?▼
何があったのか、
みんなぜんぜん覚えてないんです。
夢を見てたような気がするんですけど…▼
ま、いいか。
夢なんかより、今まで寝てた分、
取り戻さないとですよね。▼
わたし、今日の任務は
がんばっちゃいますよ!▼
(戦闘マップへ)
- [ロキ]
- あらん。こんにちは。
良いお天気ねえ。
ご機嫌いかがかしら?▼
- [アンナ]
- 現れたわね、ロキ…
このアスク王国で
今度はいったい何を始める気!?▼
- [ロキ]
- 私は何も。もし何かしたとしたら…
それはあなたたちが知らない新たな世界…
かしら、ねえ?▼
…あ、そうそう。
お帰りなさい、エクラ。
いい夢見たかしら?▼
クリア後†
- [シャロン]
- また逃げられちゃいました…
いつもいつも掴みどころがないです!▼
いつも…いつも…
……?▼
- [アルフォンス]
- シャロン…?▼
- [シャロン]
- わたし…前にも…
こんなこと…
いってたような…▼
あれは…夢…?
いつの…夢…?▼
- [アルフォンス]
- どうしたんだい?
もしかして、まだ調子が…▼
- [シャロン]
- あ…▼
これ…
お花で作った指輪…▼
あ、あれ…?
わたし、どうして…▼
胸の奥が…苦しいです…
心が…張り裂けそうです…▼
わたし…
わたし…▼
- [アンナ]
- シャロン、ちょっといい?
今、報告が入ったわ。▼
あなたの幼馴染だっていう人が
ここへ訪ねてきてるそうよ。▼
あ、来たわ。
ほら、彼女が…▼
- [シャロン]
- あ……▼
(画面が白く光る)
- [ピアニー]
- おはようございます!▼
私、幸夢のピアニー!
夢の国アルフの妖精よ。▼
(画面が白く光る)
- [プルメリア]
- …………
……ここ…は…?▼
- [スカビオサ]
- …………
…フレイヤ…様…?▼
- [フレイヤ]
- 目覚めたのね、二人とも。▼
- [プルメリア]
- フレイヤ様…?
どうして…私たち…▼
- [スカビオサ]
- …申し訳ありません。
すぐに戦いを…▼
- [フレイヤ]
- もう、いいの。
あなたたちはもう、
私に従わなくていい。▼
私は…もう…▼
- [プルメリア]
- フレイヤ様…!
そんな…お体が…▼
- [スカビオサ]
- …!
まさか、私たちに…
命を…▼
- [フレイヤ]
- ねえ、
スカビオサ…
プルメリア…▼
私はお兄様を愛していたわ…
お兄様だけを。
それが私のすべてだった。▼
あなたたちを愛してはいなかった…
お兄様以外は、
私にとって無価値だから。▼
- [スカビオサ]
- はい…心得ています。▼
それなのに、どうして…▼
- [フレイヤ]
- どうして…?
ふふ…前に私もあなたに聞いたわね。
それなのに、どうしてって…▼
どうしてかしら…
私にもわからないわ。
こんな、人間みたいな…▼
ずっと、お兄様の心がわからなかった…
人間なんかを慈しむなんて…
誰かのために命を捨てるなんて…▼
でも…▼
- [プルメリア]
- フレイヤ様…▼
- [フレイヤ]
- 夢はおしまい…
二人とも、どこへなりとお行きなさい。▼
私が欲しかったのは
人の身を捨ててくれる
愚かで都合の良い子供たち…▼
あなたたちはただ、私に利用されただけ。
それももう終わり。
だから、早く消えなさい。▼
- [プルメリア]
- いやです、そんなこと…!▼
- [スカビオサ]
- 私たちはフレイヤ様の妖精…
フレイヤ様のお傍を離れません。▼
- [フレイヤ]
- …無益なことよ。
私の命はもう尽きる…▼
- [プルメリア]
- そ、それなら、探します。
フレイヤ様の命を
蘇らせる方法を…▼
- [スカビオサ]
- はい、必ず…▼
- [フレイヤ]
- …………
…理解、できないわ。▼
私にとって
お兄様以外は何の価値もないのに…
それなのに…▼
……嬉しい……▼
……………………
……………………
……………………▼
- [プルメリア]
- …フレイヤ…様…▼
- [スカビオサ]
- …少しの間お待ちください、フレイヤ様。
再びお目覚めになるその時まで…
それまではどうか…▼
…幸せな、夢を…▼
コメント†
Last-modified: 2021-04-28 (水) 17:34:16