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第4部 12章 悪夢のスカビオサ†
12章1節 鋼の世界†
オープニング†
- [アルフォンス]
- ここは…?▼
鋼鉄の塔…
なんて高さなんだ…
まるで天を貫くような…▼
これも…夢…?
でも、僕は…
どうしてこんな夢を…▼
- (画面が光った後、戦闘マップへ)
- [ヴェロニカ]
- ?
アルフォンス王子…
どうかしたの?▼
- [アルフォンス]
- さっき、休息中に
白昼夢のような…
不思議な夢を見たんだ。▼
天を貫く塔…
鉄でできた馬車…
あの世界は…▼
- [ピアニー]
- それって、鋼の世界ね。
フロージ様から聞いたことがあるわ。▼
とても便利になったかわりに、
みんな夢見ることを忘れてしまった…
妖精たちは生きられない灰色の世界…▼
- [アルフォンス]
- 鋼の世界…▼
- [ヴェロニカ]
- …夢の話はいいわ。
今は、目の前のあくむを
かたづける方が先…▼
- [ピアニー]
- ええ。
この世界の夢の門は…
うーんと…▼
- [フレイヤ]
- えとえと、
こっちですぅ…▼
- [ピアニー]
- そうなの?
ありがとうルピナス。▼
- [ルピナス]
- どういたしましむにゃむにゃ…▼
- [ヴェロニカ]
- おきて…ひっぱたくわよ。
…この子たちが
ほんとにたよりになるのかしら…?▼
クリア後†
- [ルピナス]
- むにゃむにゃ…
あっちですぅ…▼
- [ピアニー]
- あれれ?
さっき、
こっちって言ってなかった?▼
- [ルピナス]
- あ、そうでした…
こっちですぅ…▼
- [ピアニー]
- あれれ?
さっき、
こっちって言ってなかった?▼
- [ヴェロニカ]
- …………▼
12章2節 聖教会の妹†
オープニング†
- [フレン]
- 張り切って戦いますわよ。
何事も経験ですもの。▼
- (クリア後会話なし)
12章3節 聖教会の兄†
オープニング†
- [セテス]
- いずれの世界にあっても、
人同士の争いというのは絶えぬものだな…▼
クリア後†
- [フレイヤ]
- さあ、スカビオサ…
お行きなさい。▼
人間に味方する妖精たちを…
みんな殺してしまうの。▼
- [スカビオサ]
- はい、フレイヤ様…
行って参ります。▼
- [フレイヤ]
- …………▼
…スカビオサ。
- [スカビオサ]
- はい…?▼
- [フレイヤ]
- プルメリアもあなたも、
私の言葉に従う。
命を投げ出してまで…▼
私はあなたたちを犠牲にし、
使い捨てようとしている…
それなのに、どうして…?▼
- [スカビオサ]
- この命は…フレイヤ様のものです…
フレイヤ様が、
私たちにすべてをくださったのです。▼
フレイヤ様の御心を
お慰めできるのでしたら…
私はそれで十分です。▼
- [フレイヤ]
- 私への恩返し、ということ…?▼
- [スカビオサ]
- はい…▼
…いいえ。少し、違います。
申し上げるのは
畏れ多いことですが…▼
プルメリアと私は…
フレイヤ様をお慕いしています。▼
- [フレイヤ]
- 慕う…?
私を想っていると…?▼
- [スカビオサ]
- 私が人間だった頃の記憶は
夢のようにおぼろげですが…▼
好きな相手のために何かをしたい…
人間は、そう思うものなのでしょう…
たとえ報われることはなくても…▼
- [フレイヤ]
- …理解できないわ。▼
自分が死ねば、もう相手には会えない。
愛する相手と幸せにもなれない。
それでは何の意味もないでしょう?▼
それが、人間の愛…?
すぐに死ぬ脆い命だからそんなことを…?
私たち神々とは程遠い感情ね。▼
- [スカビオサ]
- はい、申し訳ありません…お耳汚しを。
それではフレイヤ様、
行って参ります…▼
- [フレイヤ]
- …………▼
12章4節 守ってあげたかった†
オープニング†
- [スカビオサ]
- …………▼
- [ピアニー]
- スカビオサ…
いいえ、あなたは…
私の…▼
- [スカビオサ]
- …私はずっと、無力だった。▼
妹がひどい目にあわされてるのに…
私はあの子のお姉ちゃんなのに…
何もできなかった…▼
そんな自分が許せなかった…▼
- [ピアニー]
- …………▼
- [スカビオサ]
- 夢の蜜を飲めば…
私が欲しかった力が手に入る。▼
私は世界を救う英雄…
ひどいことをする悪者を…
みんな…やっつける…▼
…殺す…
それが、私の夢…▼
クリア後†
- [スカビオサ]
- ……もう、力が……▼
ごめんね…
もっと…守って…
あげたかった…のに…▼
- [ピアニー]
- ……………………▼
…お姉…ちゃん…▼
- (場面転換。会話シーンへ)
- [???]
- あたしが、
えいゆうになりたい理由…?▼
あたしね…いもうとの
にこにこってする
かおが、だいすきだったの。▼
おひさまみたいにまぶしくて…
あたしは、あんなふうには、
わらえないから…▼
でも、あのこの
えがおは…あいつのせいで…
どんどん…どんどん…▼
…あたしがあのこのをまもるの。
どんなことしてでも…
ぜったい、まもってみせる…▼
でも、ね…▼
そんなことした、あたしに…
あの子はにこにこって
わらってくれるかなぁ…?▼
12章5節 あなたは誰†
オープニング†
- [ルピナス]
- やっと、つきましたぁ。
ここが夢の門ですぅ。▼
- [ピアニー]
- くんくん、くんくん…▼
フレイヤ様の悪夢の匂いはしないわ。
今のうちに…さあ、アルフォンスさん。
フロージ様の角笛を吹いて。▼
- [アルフォンス]
- わかった。やってみるよ。
確か、フロージ王は教えてくれた…▼
『眠りに落ちる前の自分を思い出し、
その世界に戻りたいと願うのだ』…▼
眠りに落ちる前の
僕の姿を思い出す…
そして、角笛を…▼
…… …… ……▼
- [ピアニー]
- …………▼
- [ヴェロニカ]
- …………▼
- [ルピナス]
- …………むにゃ…▼
- [アルフォンス]
- 何も…
起こらない…?▼
- [ピアニー]
- あれれ? どうして?
ルピナス、ねぼけて
違う場所に来ちゃった?▼
- [ルピナス]
- ち、ちがいますぅ。
場所はちゃんとここなんですぅ。▼
- [アルフォンス]
- だとしたら、なぜ…
僕の考えが間違っていたのか…?▼
- [ヴェロニカ]
- 何をしても…だめってこと…?
あくむからは…
えいえんに出られないの…?▼
- [アルフォンス]
- いや…まだだ。
考えるんだ…▼
僕の考えが
間違っていたのなら、
何が間違っていた…?▼
『眠りに落ちる前の自分を思い出し』…
僕は眠る前の
自分の姿を思い浮かべた…▼
でも…
眠る前の自分が、
今の自分じゃなかったとしたら…?▼
- [ヴェロニカ]
- え…?▼
- [アルフォンス]
- 隊長は言っていた。
リスになった夢を見ている間は、
自分はリスだと信じて疑わない…▼
その人になった夢を見ている間は、
自分はその人だと信じて疑わ…▼
!?▼
- [???]
- …………▼
- [アルフォンス]
- エクラ!
良かった、無事で…▼
- [ヴェロニカ]
- 待って、アルフォンス王子…▼
あのエクラ…
様子がおかしいわ。▼
- (場面転換。戦闘マップへ)
- [???]
- …………▼
- [アルフォンス]
- どうしたんだ、エクラ?
僕たちのことがわからないのか?▼
- [ピアニー]
- 悪夢の匂い…
あの人は
悪夢で操られてるわ…▼
- [ヴェロニカ]
- たたかうしかないわ…▼
運がよければ、
ころさずにすむかも…▼
クリア後†
- [???]
- ……っ……▼
……………………▼
- [ピアニー]
- 気を失っちゃったみたい…
大丈夫、
命に別状はないわ。▼
- [アルフォンス]
- 良かった…▼
- [ピアニー]
- そうだ。このフードを
脱がせてみましょう。
何かわかるかもしれないわ。▼
- [アルフォンス]
- 気を失ったエクラに
そんなことをするのは
気が引けるけど…▼
- [ピアニー]
- 大丈夫、きっと許してくれるわ。
エクラさんって
どんなお顔なのかしら?▼
さあ、見せて。
あなたのお顔は…▼
- (画面が白く光った後、会話シーンへ)
- [???]
- …………▼
- [ピアニー]
- え?
えええ?▼
アルフォンス…さん…?
どういうこと?
アルフォンスさんが…二人?▼
- [アルフォンス]
- …………▼
やっと、すべてわかった。▼
- [ピアニー]
- アルフォンスさん?▼
- [アルフォンス]
- なぜ僕自身が目の前にいるのか…
なぜザカリアと出会った時の記憶を
思い出せなかったのか…▼
そして、
なぜ鋼の世界の夢を見たのか…▼
ピアニー、
君が教えてくれたおかげだよ。▼
- [ピアニー]
- ??
どういうこと?▼
- [アルフォンス]
- 夢の中では、
なんでもできる。
なんにでもなれる…▼
- [ピアニー]
- あ、それって
前に私が言ったことね。▼
- [アルフォンス]
- 夢は不思議だ。
自分ではない誰かになったり、
現実ではありえないことができたり…▼
僕は――アルフォンスじゃない。▼
アルフォンスになった夢を
見ていたんだ…▼
- [ピアニー]
- えええええっ!?▼
じゃあ、あなたは…誰なの?
あなたの本当の名前は…?▼
- [――]
- …本当の…名前は…▼
…エクラ…▼
- (画面が白く光る)
- [フレイヤ]
- そう。
気づいたのね。
あなた自身の真実に…▼
- [ピアニー]
- …フレイヤ様…▼
- [フレイヤ]
- この世界には、実は
自分一人しか存在していなくて、
世界はすべて作り物かもしれない…▼
子供の頃、
あなたはそう感じたことは
なかったかしら?▼
本当は、人間は自分一人だけ、
他の人はすべて人形か何かかも…
そう思ったことはなかったかしら?▼
- [――]
- …………▼
- [フレイヤ]
- あなたがなぜ
こんな夢を見ているか、わかる?
教えてあげましょうか。▼
これは、あなたの願望なの。
アルフォンス王子に…
生きていて欲しいという願望…▼
現実ではもう
死んでしまった者と
幸せに暮らしたいという反実の夢…▼
- [ピアニー]
- ……え……?▼
- [フレイヤ]
- あの時、現実で何があったのか…
あなたは覚えていない。
思い出せば、この夢が壊れてしまうから。▼
あの人間が…
アルフォンス王子が死の王ヘルを討った後…
創造主アルフォズルは決めたの。▼
アルフォンス王子は、
存在してはならないと。▼
創造主が決めたことは、必ず起こる。
それは、逃れようがない事実。▼
アルフォンス王子は死んだ…
もういないの。▼
コメント†
Last-modified: 2021-10-07 (木) 15:49:22