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章別会話
極上のひとときを†
極上のひとときを†
オープニング†
- [サイラス]
- 伝説の茶葉…?
なんだかたいそうな名前だな。
なんだってそいつが必要なんだ?▼
- [フローラ]
- 日頃、お世話になっている
ヴァイス・ブレイヴの皆様がたに
癒しのティータイムを催したいのです。▼
そのために必要なのが、伝説の茶葉…
アスク王国の辺境の地で採取できると
アンナ隊長から伺いました。▼
伝説の茶葉を使った一杯があれば
日々の疲れも霧散するような
極上の歓待ができるのではないか、と。▼
- [オフェリア]
- なるほどっ、話は聞かせてもらったわ!
疲弊した魂たちをいたわる献身的な想い…
清廉な心のきらめきを感じる!▼
紅茶には私もうるさいの。琥珀色の奇跡…
【アンバーミラクル】を手に入れるため
この宵闇のオフェリアも力を貸すわ!▼
- [サイラス]
- 世話になっている人たちに恩を返す、か。
そうだな、戦い以外でも貢献できることが
あれば、それは喜ばしいことだ。▼
気に入った。俺も同行させてもらおう。
道案内はアルフォンスに頼もうか!▼
- [アルフォンス]
- そうだね…まだ君たちは
この世界の地理に疎いだろうし、
詳しい人間がいた方がいいだろうね。▼
- [サイラス]
- じゃあ決まりだな!
よろしく頼む、アルフォンス!▼
- [エポニーヌ]
- …………▼
…騎士と王子…
互いに肩に回した手と信頼のまなざし。
この組み合わせは…アリね!▼
ふふ…あたしもこっそりついていこうかしら。
樽の中に隠れて、あの二人の関係性が
どう変わっていくのか見守るのよ…!▼
- [アルフォンス]
- 目指すのは北方の連山か。
敵と遭遇する可能性も高い…
気をつけて進まないとね。▼
- [オフェリア]
- 問題ないわ…! この選ばれし乙女…
宵闇のオフェリアがともにある限り
すべての障害は灰塵に帰すのみ!▼
うっ…! さっそく私の中の宵闇の力が
溢れ出てしまいそう! まだ、まだよ…
時が来るまで闇の力を練り上げるの!▼
- [エポニーヌ]
- …あたし、知ってるわ。
あれってリライブとかでは
治らない厄介なヤツね…▼
なんでもイイけど、
あたしの妄想の邪魔だけは
しないでほしいわ…▼
- [サイラス]
- よし、それじゃあ出発だ!
アルフォンスの言うとおり
気を引き締めていこう。▼
- [フローラ]
- 皆様がた…お力添え、ありがとうございます。
それではさっそく参りましょう。
極上のティータイムのために。▼
- [サイラス]
- アルフォンスの言うとおりだったな。
行く先々で敵兵に
出くわすことになるとは…▼
- [フローラ]
- 今回は戦うことが目的ではありません。
できれば可能なかぎり平和裏に、かつ
速やかに目的を達したいのですが…▼
- [オフェリア]
- これは試練ね! 困難を乗り越えてこそ
私たちのオーラはさらに輝きを増すはずよ。
選ばれし頂きに至るには避けて通れぬ道…▼
でも油断は禁物…イヤな予感がするの。
この度に出てから、星たちが
妙にざわついているのよ…▼
- [サイラス]
- イヤな予感…?
なにか気になることでもあるのか?▼
- [オフェリア]
- 言うなれば、そうね…
背筋に冷たいものを感じたり
私の柔肌が寒さに凍えることがあるの。▼
むっ…!? い、今も感じるわっ!
みんな、気をつけて…! これは間違いなく
永久凍土より出でし氷の精霊の警告!▼
- [フローラ]
- それはもしかして…
私のせいではないでしょうか。▼
- [オフェリア]
- え? どういうこと?▼
- [フローラ]
- 私たち氷の部族は
もともと体温が極端に低いのです。
それも、周囲の気温を下げるほどに。▼
ためしに…
私の肌に触れてみてください。▼
- [オフェリア]
- ホ、ホントだ! すっごく冷たい!
ひんやりしてるぅーっ!▼
- [サイラス]
- じゃあ、オフェリアが感じていた
イヤな予感ってのは…
近くにフローラがいたから?▼
- [オフェリア]
- ふっ、ふふふ…
脅威は去ったようね!▼
迷える星々の羅針盤はここに定まれり!
私たちの崇高な使命は誰にも阻めないことを
あらためて宣誓するわ!▼
- [サイラス]
- 謎のポーズをとってごまかしているけど
危険はないってことか。▼
…って、アルフォンス。
気難しい顔をしてなにか考え事か?▼
- [アルフォンス]
- いやその…冷気とは別に
なにか妙な視線を感じるんだ…▼
- [サイラス]
- 視線? 誰かが俺たちを
見張っているとでも言うのか?▼
- [エポニーヌ]
- ……▼
- [サイラス]
- まわりには特に怪しい人影もないし
近くには樽が置いてあるくらいだ。▼
- [アルフォンス]
- うん、樽が置いてあるくらいだね…
僕の考え過ぎかな?▼
- [エポニーヌ]
- ほっ…▼
- [サイラス]
- 心配するな。俺がみんなを守り抜く。
騎士の誓いにかけてな…!▼
- [アルフォンス]
- 頼りにしているよ。
僕も気を抜くことなく
みんなを案内しよう。▼
- [エポニーヌ]
- …ああ、ひとつの目的に向かい深まる絆!
さらに強固に結ばれる男の子同士の友情!
コレっ! コレを見たかったのよ!▼
ふふふ…この調子で
二人にはもっと
イイ感じになってもらうわよ…!▼
- [エポニーヌ]
- …オフェリア、ちょっといい?▼
- [オフェリア]
- うわっ!? え? え? エポニーヌ、
樽の中から当然のように登場したけど
まさか今までそこに隠れていたわけ!?▼
- [エポニーヌ]
- そんなことはどうでもイイの。
少し…お願いがあるのよ。▼
あなたが…心と身体を入れ替える
秘術を使えるって
風の噂で聞いたの。▼
- [オフェリア]
- え、ええ、一応、使えるけど…
それがどうかしたの?▼
- [エポニーヌ]
- …使ってみてほしいのよ。
あの二人の心と身体を
入れ替えてほしいの。▼
- [オフェリア]
- …は? ど、どういうこと?
私の宵闇の力をもってしても
その意図が掴めないんだけど…▼
- [エポニーヌ]
- 俺がアイツでアイツが俺で……
入れ替わりネタはお宝本の定番。
一度は見たいと思うのが普通じゃない?▼
- [オフェリア]
- …なにを言ってるのか
まったくわからないし
期待に添えず申し訳ないけれど…▼
その秘術は、私自身と対象者の
心と身体を入れ替えるものなの。
だから、他人同士を入れ替えたりは…▼
- [エポニーヌ]
- …そう、それは残念だわ。▼
私はまた樽の中に戻って
彼らを温かく見守ることにするから。
このことは秘密にしてちょうだい。▼
- [オフェリア]
- ちょ、ちょっとエポニーヌ!▼
- [フローラ]
- …どうかなさいましたか?▼
- [オフェリア]
- あ…その、えーと…
なんかリライブとかでは治せない
重篤な魂に触れてしまい…▼
- [サイラス]
- 誰かと話していたような気がするが…
ふむ、樽があるだけだな。▼
- [アルフォンス]
- うん、樽があるだけだね…▼
- [エポニーヌ]
- ……▼
- [サイラス]
- それよりフローラ、お茶会を開くのに
どうしても伝説の茶葉が必要なのか?
普通の茶葉ではダメなのかと思ってさ。▼
- [フローラ]
- お茶会を開くのは
私ではなく妹のフェリシアに
お願いするつもりです。▼
姉の私が言うのもなんですが…
メイドとしてのフェリシアは粗相が多く
自信を失いかけています。▼
ですが、お茶会でお出しするのが
伝説の茶葉なら…▼
妹も自信をもって、皆様がたに
お茶を振る舞えると思うのです。▼
- [アルフォンス]
- なるほど…
フェリシアのために
伝説の茶葉が必要だったんだね。▼
- [サイラス]
- なんて妹想いの姉なんだ…
よしっ、なんとしてでも伝説の茶葉を
手に入れよう。なあ、アルフォンス!▼
- [アルフォンス]
- うん、目的地まではあともう一息だ。
みんなで頑張ろう!▼
- [エポニーヌ]
- …そうよ、頑張ってちょうだい
イロイロとね…! ふふふ…▼
- [サイラス]
- くそっ! ここも火の手が回ってる!
みんな、大丈夫か!?▼
- [アルフォンス]
- ああ、みんな無事のようだね。
エクラの
指揮で命拾いしたよ…▼
- [サイラス]
- まさか敵が
茶畑一帯に火をかけて
撤退するとはな…▼
- [オフェリア]
- せっかく目的地に到着したというのに
茶葉のすべてが獄炎に巻かれてしまうとは…
なんという悲劇!▼
この卑劣なる所業、許し難し!
究極奥義、煉獄のミステルトィン改で
浅慮なる罪人たちに暗紅の裁きを…!
- [フローラ]
- …火の手が強まっています。
敵を追うことよりも、
まずは安全を確保しましょう。▼
- [オフェリア]
- で、でも、せっかくここまで来たのに
悔しくないの…!?▼
- [フローラ]
- 伝説の茶葉よりも…
皆様がたの安全のほうが何倍も大切です。
さあ、こちらに…▼
(場面転換)
- [サイラス]
- 結局…茶葉は
全部燃えてしまったな…▼
- [フローラ]
- ……▼
- [オフェリア]
- くやしいよー! 皆で魂を高め合い
想いを集めながら、約束の地まで
たどり着いたのに…▼
- [アルフォンス]
- ん…?▼
なんだろう、この樽?
この前からずっと見かけるけど…▼
- [サイラス]
- お、おい! この中に詰まってるの
これは紅茶の茶葉じゃないのか!?▼
- [フローラ]
- …!▼
- [オフェリア]
- 茶葉から立ち昇る豊潤な香り…
これは間違いなく、命の葉より生まれし
琥珀色の奇跡。伝説の茶葉に相違なし!▼
- [アルフォンス]
- いったい、誰がこんな…▼
もしかして、
エクラが
集めてくれたのかい?
- [フローラ]
- エクラさんでも
ないのなら、いったい誰が…▼
- [サイラス]
- まあ、いいじゃないか!
誰ひとり欠けることなく
こうして茶葉は手に入った。▼
- [アルフォンス]
- 作戦は成功というわけだね。▼
- [オフェリア]
- あ、あれ…? そういやこの樽って
エポニーヌが入っていたはつじゃ…▼
- [フローラ]
- ありがとうございます、見知らぬ恩人。
これで妹と一緒に極上のティータイムを
催すことができそうです。▼
皆様がたも…危険を冒してまで
お力添え頂きありがとうございました。
このご恩はいつかお返しいたします。▼
- [サイラス]
- 気にしないでくれ。
お互い支え合うのが仲間だしな。
そうだろう、アルフォンス。▼
- [アルフォンス]
- そうだね。
それじゃあ、城まで帰るとしよう。
極上の茶葉を持って。▼
- [エポニーヌ]
- ……コレっ、コレよ! 困難を克服し
その先にある成功体験を経て
さらに深まる二人の絆…!▼
焼かれる前に茶葉を集められてよかったわ。
義賊生活で鍛えた素早さが
こんなところで活きるとはね…!▼
二人の距離がどれだけ近くなるのか…
これは帰り道も目が離せない…!
…うふふ…うふふふふ!▼
氷のメイド フローラ†
- [フローラ]
- エクラさん、
お忙しいときは、ぜひ私に
雑務を申し付けください。▼
私はカムイ様のメイドですが
あなたはこの世界の運命を
握っている大切なお方。▼
双子の妹であるフェリシアともども
助力になることができれば
幸いと考えております。▼
それで、その…
フェリシアは貴方に
ご迷惑をかけていませんでしょうか?▼
フェリシアはやる気はあるのですが
その…ときおり空回りを
してしまうことがあって…▼
もし、妹がなにか
粗相することがありましたら
遠慮なく私にお報せください。▼
できうる限り、私が
フォローさせていただきます。▼
本当は、私の支えがなくとも
フェリシア自身の力でご奉仕できれば
それが一番なのですが…▼
- [フローラ]
- フェリシアの手助けをすることは
私にとって苦痛ではありません。▼
フェリシアは、幼い頃から
一緒に過ごしてきた大切な妹。
私の半身とも言える存在…▼
妹の力に…支えになれることに
私はうれしさを感じます。
しかし…▼
フェリシアを助けることで
彼女の成長を阻害してはいないか…
そのことが心配なのです。▼
私の助け舟を
当たり前だと思ってしまうのではないか…
そう、危惧しているのです。▼
妹の失敗を助けるよりも
相応の叱責をしたほうが
彼女のためになるのでは…▼
…申し訳ありません、
エクラさん。
つい、話し込んでしまいました。▼
難しい…ですね。
他人の成長を願うということは。▼
- [フローラ]
- 以前にもフェリシアが失敗したとき
きつく叱責してみようと
考えたことがありました。▼
しかし、フェリシアは失敗したくて
失敗したわけではないのです。▼
彼女はいつも全力で一生懸命。
頑張った結果…残念ながら
失敗してしまっただけなのです。▼
彼女は絶対に手を抜きません。
どんなに苦手な家事でも…▼
私はいつも彼女を間近で見てきました。
だから、わかるのです。
妹は全力で頑張っている…▼
しかし、いまのままでは…
彼女から成長の機会を奪っている
可能性もある。▼
こういうとき…
エクラさんなら
どういう道を選ばれるのでしょうね。▼
…申し訳ありません、
また話し込んでしまいました。▼
よければまた…
お時間があるときにでも
相談にのってもらえると幸いです。▼
- [フローラ]
- ちゃんと成長…している?
エクラさんには
フェリシアはそう見えるのですね。▼
エクラさんは
先ほど言われましたね。▼
人の成長速度はそれぞれに違う。
そして、成長する方法も
それぞれ違う…と。▼
エクラさんの
言うとおり、フェリシアが
ちゃんと成長しているとしたら…▼
私はいまの距離感で
彼女を支えていこうと思います。▼
厳しい言葉を用いずとも
彼女はきっと成長してくれる。
私もそう…信じます。▼
私は、自分がフェリシアよりも
優れている人間だとは
微塵も思っていません。▼
家事は私のほうが得意ですが
戦いにおいては、私よりも
妹のほうが数段優れています。▼
父に褒められるフェリシアを見て
嫉妬したこともありました。
しかし…▼
それぞれに得手不得手あるからこそ
私たちは深く結びつき
互いを必要とする…▼
私がフェリシアを
支える行為こそが
絆の証だと…そう思うのです。▼
フェリシアは確かに成長している…
エクラさんの
その言葉、とてもうれしかったです。▼
私はフェリシアを尊敬し
フェリシアも私を慕ってくれています。▼
これからも私は大切な妹…
フェリシアを支え続けようと思います。
ともに、成長していくために。▼
邪な空想 エポニーヌ†
- [エポニーヌ]
- ううっ…私としたことが
よりによってあんな大切なものを
落としてしまうなんて…▼
弓と矢は非の打ちどころのない
尊い組み合わせ…でも最近は
矛と盾にも深い可能性を感じる…▼
そんなことを空想しながら
歩いていたから、うっかり
落としてしまったのね…▼
あっ、エクラ
いいところに。▼
こ、このあたりにそのっ…
なにか落ちてなかった?
たとえば、薄い本のような…▼
って! そ、それよぉっ!
エクラが
今、手に持ってるヤツ!!▼
それをこっちによこしなさいっ!
はやくっ! 今すぐにっ!
はぁはぁはぁっ…▼
も、もしかして中身…見た?▼
ちょ、ちょっと! なんなのよ
その微妙な表情は!?
どっちにとればいいのよっ!?▼
も、もしこの本の
中身を見ていたとしても
絶対に口外は無用よ!▼
このことが他人に知れたら
私は身の破滅を迎えてしまう
可能性もあるんだから!▼
- [エポニーヌ]
- あ、あの…エクラ
すこしいい?▼
このあいだは…ごめんなさい。
大切なものを拾ってくれたのに
お礼も言わなくて。▼
き、気にしないでって言われても
その…私はずっと気になってたの。
遅くなって悪かったわ。▼
もしかして貴方はあの本の中身を
見ちゃったかもしれないけど…▼
そうよ。あれは男の子同士の
友情を描いたお宝本…
私の大切な愛読書なの。▼
びっくり…したわよね。
あまり、世間に出回ってるような
本じゃないし…▼
え? 貴方は驚かないの?
もしかして貴方も…!▼
い、いや…なんでもないわ。普通の人を
無理して沼に引きずり込むようなことは
しちゃいけないわよね…▼
ごめんなさい、この話は忘れて。▼
あと、私がここにいるってこと…
樽の中に隠れて、後をつけてるってことは
みんなには秘密にしておいてね。▼
私はね…尊いものは
遠くからそっと見守りたいの。▼
- [エポニーヌ]
- え? 趣味を持つのは自由?
隠す必要はないって…▼
貴方はそう言ってくれるけど…
内容が内容だから、みんなの共感を
得られないのはわかってる。▼
でも自分は…男の子同士の仲が
深まっていくことで紡がれる物語が
本当に好きなの。▼
男の子同士であるからこそ
より純粋な関係を思い描ける。
想像の翼を羽ばたかせることができる。▼
いまさら、この趣味は変えられないわ。
私は誰にも迷惑をかけないように…
ひっそりとこの世界を楽しむから。▼
私…なにを言ってるんだろう。
こんなこと、人に話したことないのに。▼
貴方だから…かしら。貴方には不思議と
壁のようなものを感じない。
なぜか、気を許せてしまうのよ。▼
…え? このことを
アンナ隊長に話していいかって?▼
ちょっ、ちょっと待ってよ…!
いきなり、なにを言い出すわけ!?▼
アンナ隊長ならなんとかしてくれるって…
彼女の顔が広いのは知ってるけど
そんな簡単に…▼
……▼
わかったわ。貴方のその真剣な顔には
なにかイイ考えが…あるのね。▼
エクラに任せるわ。▼
想像の翼をもっと広い世界に
羽ばたかせることができるなら…
その可能性に賭けてみてもイイかも。▼
- [エポニーヌ]
- 聞いて、エクラ!
さっきアンナ隊長から
連絡があったの!▼
今度、同行の士が集まって
お宝本を取引する催しを
紹介してもらえることになったの!▼
アンナ隊長が独自のネットワークを
駆使して、ひっそりと開催されていた
催しを見つけ出してくれたのよ!▼
私は、ひとりじゃなかった…▼
私のように男の子同士の友情で
妄想を爆発させている同じ趣味の人が
ほかにも大勢いたの!▼
そうよね、お宝本があるってことは
それを描いている人間もいる。
そして読者もいるってこと…▼
みんなに理解してもらえるような
趣味じゃないけど…
私はひとりじゃない。▼
それがわかっただけでも、
私は迷わずこの道を歩いていける。
空想の羽根を広げながら!▼
ありがとう、エクラ。
私の背中を押してくれて。▼
この戦いが終わったら
お宝本の催しの場所を聞いて
急行しなきゃ。▼
ふふっ…急に世界が輝き出した気がする。
やっぱり、男の子同士の友情って
最高にイイわぁ!▼
乙女心の躍動 オフェリア†
- [オフェリア]
- ここにいたのね、
召喚の名を冠する選ばれし者よ…!▼
お願いがあるの! 貴方の神器
ブレイザブリクを私に貸して!
ねっねっ、少しでいいからー!▼
…え? 貸してくれるの?
ありがとー!▼
ふむふむ…これが貴方を
唯一無二の大英雄たらしめている
偉大な神器ね…▼
しかし! この私も輝きを持つ
選ばれし者! 貴方にできて
私にできないはずがなーい!▼
いくわよ! はぁぁぁぁぁぁっ!
今こそ私の呼びかけに応えよ、
神器ブレイザブリクよ…!▼
せいっ! ぐぬっ! うぬぬぬ…!
…ど、どういうこと!?
まったく引き金が動かないよーっ!▼
…最終手段よ。私の腕に刻まれた聖痕
ロイヤルブラッディ・マークの
封印を解くよりほかはない…!▼
はぁぁぁぁーーっ! いまこそ唸れ、
私の中に渦巻く宵闇のチカラーっ!
この手に奇跡を顕現させたまえ!▼
…………
……
…▼
ふ、ふん…どうやら今日は
星の巡りが悪いみたい。
これ、返すわね。▼
星々に選ばれた戦士である私は、
こんなことではあきらめない…
次こそ、輝いてみせるんだからーっ!▼
- [オフェリア]
- むー…! 納得いかないわ!
異界から英雄を召喚できる貴方こそが
この世界の選ばれし者じゃない!▼
どうしてその役割が
この宵闇のオフェリアじゃないのか…
やっぱり納得がいかなーい!▼
だいたい、ここには選ばれし者が
多すぎるわよ! 王子に王女、
王様に女王様が多すぎじゃない!?▼
右を向いても左を向いても
まとってるオーラがまるで違う
キラキラした人たちが歩いてるし…▼
おまけに数千年生きてる伝説の竜人たちや
それを統べる神話級の王女もいるとか…
存在感ありすぎて私が霞んじゃうよー!▼
しかも、彼らを召喚したのが貴方だと思うと
ますます唯一無二感が際立つ…うう。▼
え? 自分はただ召喚するだけで…
実際に世界の運命を変えるのは
私たち英雄ひとり一人の…ちから?▼
そう言われても、私はその他大勢じゃなく
運命に選ばれし乙女に…
唯一無二の輝きになりたいの…!▼
みんなを守れるような
特別な力を持ったまばゆい輝き…▼
いつか父さんのように
本物の輝ける星になりたいのよ!▼
- [オフェリア]
- どうしたの?
じーっと夜空を見上げて。▼
貴方も私と同じように
天空を彩る悠久の輝きから
力を得ているのかしら。▼
……▼
…そうね、夜空には
たくさんの星がある。▼
そして貴方が言うとおり
同じ星はひとつとしてなく…
それぞれが唯一無二の輝きをもっている。▼
私たち英雄も…
あの星たちと同じ…なのかな。▼
それぞれに違う輝きがあり
地位や身分、過去に関わらず…
いまこの瞬間、英雄として光を放ってる。▼
ひょっとして私たちは
今ここにいるという時点で
すでに選ばれし者になってるの…かな。▼
…………▼
私たちは星の導き…
貴方とこうして
この地で出会った。▼
それは偶然じゃなく
この世界で成すべきことのため…
運命により導かれたと貴方は言うのね。▼
なるほど、わかってきた…
私がこの世界でどうあるべきか、
どう輝くべきか…!▼
ふふ…そうよね。
私は私の内にある闇の力に従えば
よかったんだよね。▼
礼を言おう、召喚師よ…!
私の中の情熱が
再び躍動しはじめたわ!▼
- [オフェリア]
- 迷いをもたらせし暗雲は去り
私は進むべき真理の道を見い出した。
そう…!▼
私たり英雄ひとり一人が
それぞれ唯一無二の輝きを持つ…!▼
そしてみんなの輝きを集めれば…
それはもっと大きなきらめきとなる。▼
私たちは平和という光で
この地を照らすとめに集まった者。
全員が選ばれし闇の同胞たちなの!▼
…え? 闇じゃない? それはほら
言葉の勢いってやつね。▼
誰かがメインだとか、その多大勢だとか
そういう定義は必要ない。▼
それぞれの輝きは、平和を紡ぐために
必要な輝き。欠けていい輝きなんて
ひとつとしてない…▼
唯一無二の輝きだけに
みんなを守れる力が
あるわけじゃない。▼
今はささやかな輝きでも…
きっとなにかを…自分のまわりだけでも
照らすことはできるはず!▼
以前、我が父より
賜った言葉があるの。▼
たとえ自分が選ばれし者ではなくとも
選ばれし者を支えることはできる…▼
そして、脇役がかっこよければいいほど
主役の輝きは増していくと…!▼
私は貴方を支え
宵闇の力でこの地に平和を導くわ。▼
貴方に降り掛かる災いのすべてを
この私が駆逐してあげる。▼
うっ…真なる使命に目覚めた瞬間
私の中の宵闇の力がざわめきはじめた…
この力、かつてない猛りを感じる…!▼
さあ、ともに輝きましょう…!
選ばれし者として
その責務を果たすために…!▼
友情の騎士 サイラス†
- [サイラス]
- よう、エクラ。
なにか困っていることはないか?▼
些細なことでもいい。
気になることがあれば言ってくれ。
俺は、お前の力になりたいんだ。▼
え? 俺の寝ぐせが
気になっているって?▼
こ、これは寝ぐせじゃない。
れっきとした髪型だ!
き、気にしなくていいからな。▼
…そうか、今は別に
困っていることはないんだな。▼
俺は騎士として
ひとりでも多くの人の役に立ちたい。
そう、誓いを立てているんだ。▼
だから困っている人を見逃せないし
自分の力を人のために
役立てていきたい。▼
そういうわけで
エクラ、
遠慮することはないぞ。▼
困ったことがあれば、俺を頼ってくれ。
必ず力になるからな!▼
- [サイラス]
- 親友というのは素晴らしい存在だ。
ときに剣や鎧よりも、強い力となって
自分たちを支えてくれる…▼
だから俺は
エクラと
親友になりたいんだ。▼
ただ、一緒に戦うだけの仲間ではなく
なんでも話せるような親友にな。▼
俺は幼いころにカムイと出会い
親友となったことで運命が変わり
こうして騎士にもなれた。▼
親友という存在は
運命を好転させてくれる
きっかけにもなると思うんだ。▼
だけど俺は、まだ騎士としても
ひとりの人間としても未熟者だ…▼
だからこそ、互いに切磋琢磨し支え合い
一緒に歩んでいける親友が必要だ。
昨日の自分よりも強く…なるためにも。▼
え? 俺がなんだか…
焦っているようにも見える?▼
そ、そうか…
エクラには
そう見えるのか。▼
助けるよ、エクラ。
そういうふうに忌憚のない
意見を言ってくれて。▼
そうか…
焦り、か…
……▼
- [サイラス]
- どうした、エクラ
心配そうな顔をして。▼
困っていることがあれば言えって?
ふふっ、これじゃあこの前と逆だな。▼
そうだな…お前に言われたとおり
俺は焦っているのかもしれない。▼
この世界に来たものの、
新人騎士の自分に比べて
まわりは名だたる英雄ばかり…▼
暗夜や白夜の大英雄だけでなく
伝説にその名を刻んでいる
異界の英雄までいる…▼
その中にあって
俺の力が必要とされているのか…
そのことが不安だったのかもしれない。▼
エクラとの
距離を縮めたいと
強く思っていたのも…▼
誰かに必要とされたいと
無意識に焦っていた…
そのせいかもしれないな。▼
すまないな。逆に心配を
かけてしまって。▼
もっと強くならないとな。
なにがあっても揺るがない
たくましい心が持てるように…▼
- [サイラス]
- エクラ
俺になにか話があるって?▼
…そうか…▼
…英雄に貴賤などない…
ひとり一人が大切な仲間であり
かけがえのない存在…▼
お前は…
そう言いたいんだな。▼
そうだよな…
名だたる英雄たちの中にあっても
俺にしかできないことはあるはず。▼
お前は……そいつを一緒に
探してくれるのか?▼
エクラ、
ありがとう。やっぱりお前は
俺にとって大事な親友だ…!▼
いまはまだおぼろげでも
俺がこの世界に呼ばれた意味は
きっと見つかるはずだ。▼
力を蓄え、心を磨いて…
その使命を俺は必ず果たしてみせる。
騎士の誓いにかけてな。▼
俺は絶対に
お前の想いに応えてみせる。
親友として胸を張れるように。▼
これからも共に歩もう。
エクラ!▼
コメント†
Last-modified: 2020-09-24 (木) 18:39:28