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章別会話

未来への架け橋

未来への架け橋

オープニング

[マリアベル]
敵は総崩れですわ!
今がチャンスです!▼
[ソワレ]
よし、一気に突き崩そう!
突撃だ!▼
[デジェル]
母さん、待って!
ここからは私たちが行くわ。▼
[ブレディ]
あとは俺たちがきっちりと
カタにはめてやる。▼
[ベルベット]
どうして私たちが下がる必要が…?
皆で一斉に片付けてしまえばいいわ。▼
[シャンブレー]
あ、あのな、母ちゃん。
獲物ってのは追い詰められたときが
一番死にものぐるいで抵抗するんだ。▼
だからここは、俺たちに任せてくれよ。
…怖いけど。▼
[ノノ]
えー!
ノノ、まだ遊び足りなーい!
一緒に行くー!▼
[ンン]
お母さん、前にも言いましたけど
戦いは遊びではないのです。
お気楽な気持ちで戦われても困るのです。▼
[デジェル]
私たちは…幼い頃から
過酷な世界を生き抜いてきて
鍛え方には自信があります。▼
[ブレディ]
わかりやすく言うとだな…
母さんたちについて来られても
足手まといになるってんだよ。▼
[マリアベル]
なっ!? なんですってぇ……!
言うに事欠いて、足手まといとは
失礼にもほどがありますわよ!?▼
[ンン]
機を逃すと、敵が態勢を
立て直してしまうです。
皆さん、行きましょう。▼
[デジェル]
母さんたちは後方に下がって
負傷者の手当や敗残兵の
捜索をお願いします。▼
[ソワレ]
あっ、おい……!
ああ…行ってしまった。▼
[ノノ]
つまんなーい!
ノノ、置いてかれちゃった…▼
[ベルベット]
…………▼

(場面転換)

[シャロン]
ブレディさんたち、
大丈夫でしょうか?▼
[アルフォンス]
ブレディやデジェルたちは
元の世界でも…親たちに会うために
未来からやってきたらしいね。▼
でも、関係上は親と子だけど
目の前にいるのは同世代の英雄…
いろいろ思うところがあるのかもしれない。▼
[シャロン]
うーん、親と子で力をあわせて
仲良くやってくれるといいんですけど…▼

C

[マリアベル]
なんですの、あの態度!?
わたくしたちが足手まといですって!?
失礼にもほどがあります!▼
どういう育てられ方をされたのでしょう。
まったく、親の顔が見たいですわ!▼
[シャロン]
そ、そう気になさらずとも…
ブレディさんたちにもなにか考えが
あってのことだと思いますよ。▼
[ノノ]
ノノ、嫌われてるのかな?
もしかして未来のノノが
ンンからオヤツを取り上げたとか…▼
[ソワレ]
それはないんじゃないかな。
たしかンンは物心ついたときから
一人きりだったと言ってたような…▼
[ノノ]
じゃ、じゃあ、一人にしたことを
怒ってるのかな…? しゅーん…▼
[ベルベット]
気にすることはないわ、ノノ。
未来の自分の行動まで
今の自分が責任を持つことはない。▼
だけど…アスク王国でシャンブレーたちに
再会してから、なにか壁のようなものを
感じるようになったのは確かね。▼
[ソワレ]
ああ、それはボクも思っていたよ。
イーリスにいたころのデジェルは、いつも
ボクに手合わせを申し出てきていたのに…▼
この世界では、ほかの英雄たちとばかり
手合わせするようになってさ。
なんだか寂しいよ…▼
[ノノ]
ノノ、もっとンンと一緒に遊びたいのに
なんだかつまんない…▼
[ソワレ]
ま、まさかこれが…噂に聞く
反抗期というものだろうか?▼
もしそうだとしたら
ボクはどうすれば…!▼
[シャロン]
い、いや、反抗期とも
ちょっと違うような気もしますけど…▼
[マリアベル]
ここは態度を改めるように
ひと言ビシっと言っておいたほうが
よろしいのでしょうか。▼
[シャロン]
でしたら、わたしがブレディさんたちに
お話ししてみましょうか?
なにか事情があるのかもしれませんし!▼
[ベルベット]
そうね…
私たちが直接聞くよりも
いいかもしれないわね。▼
[マリアベル]
逆に意固地になられても困りますし…
シャロン王女、申し訳ありませんが
お願いしてもよろしくて?▼
[シャロン]
はいっ! お任せを!▼
[ノノ]
じゃあノノもついてくー!
はやく行こう!▼
[ソワレ]
あっ! ノノまで行ったら
シャロン王女にお願いする意味が!
…行ってしまった。▼
[マリアベル]
まったく…あの子たちは
なにを考えているのかしら。▼

B

[ブレディ]
しかしよ…本当に
この作戦でよかったのか?▼
[ンン]
これでいいのです。
問題ないのです。▼
[シャンブレー]
そ、そうだよな…▼
[デジェル]
母さんたちを危険に
晒すわけにはいかないの。
絶対に…私たちで守り抜かないと。▼
[ブレディ]
…だからって、
頑張ってる母さんに向かって
足手まといってのはな…▼
[ンン]
これも作戦のうちです。
あれくらい言わないと
お母さんたちは引き下がらないのです。▼
[デジェル]
…とにかく、私たちはもう二度と
あの悲劇を…繰り返しちゃいけないの。▼
強くなって、どんな危険からも
どんな脅威からも…
母さんたちを守らなきゃいけないのよ。▼
[ブレディ]
そうだな…
今度は俺が守る番だ。▼
[シャンブレー]
俺は母ちゃんに、親孝行のひとつも
してあげられなかった。だから今度こそ
母ちゃんには長生きしてほしいんだ。▼
[ンン]
お母さんは数千年を生きた
マムクートでしたが、まだ死ぬべき
運命ではなかったはずです。▼
もっといっぱい遊んで
いろいろなものを見て…
もっと長生き…できたはずなのです。▼
[ブレディ]
運命を変えてやろうじゃねぇか。
俺たちの手でな。▼
[デジェル]
ええ。たとえこの命に代えてでも。
今度は私たちが…▼

(場面転換)

[シャロン]
…皆さんが話していたこと、
聞こえました?▼
[ノノ]
うん。
ンンたちは、
ノノたちを守ろうとしてたんだね?▼
だからわざと戦いから
ノノたちを遠ざけるようなこと…
みんな…優しい子だね。▼
[シャロン]
親が子を想い、子が親を想う…
その心は、世界が変わっても
きっと同じなんですよね…!▼
わたしは、どちらか一方が
犠牲になる必要はないと思います!
きっとなにか…方法があるはずです!▼

A

[マリアベル]
ブレディ! ブレディはいますか!?
あなた、またやらかしやがりましたわね!▼
[ブレディ]
げっ、母さん!?
この剣幕、まさか…▼
[ベルベット]
シャンブレー…
私たちに話さなくては
いけないことがあるわよね?▼
[シャンブレー]
うっ! ど、どうしよう…
デジェル、俺たちの計画
バレちゃってるよ…▼
[デジェル]
くっ…!
どうして…?▼
[ノノ]
あ、あのっ、ごめんね。
ノノ、みんなのお話を
聞いちゃったの。それで…▼
[ンン]
私たちの作戦を
マリアベルさんたちに報告した…
というわけですか。▼
[シャロン]
ご、ごめんなさい!
偶然立ち聞きしちゃって…▼
[ソワレ]
ボクたちのことを気遣ってくれたのは
うれしいけど…デジェルたちのやり方は
間違っているよ。▼
[デジェル]
……▼
[マリアベル]
そもそも!
あなたたちに心配されるほど
わたくしたちはヤワではありませんの!▼
[ブレディ]
けどよ、
万が一のこともあるだろ!
今は戦争やってんだぜ!▼
[シャンブレー]
俺は…俺たちは
母ちゃんたちを…
二度も死なせたくないんだよ。▼
[シャロン]
シャンブレーさん…▼
[マリアベル]
その気持ちは理解できますわ。
ですが…!▼
わたくしたちが生き残ったとしても
あなたたちになにかがあったら…それは
わたくしたちの未来がなくなるのと同じこと!▼
そんな未来は、誰も望んでいませんの!▼
[ソワレ]
子どもたちを犠牲にして繋げる命に
なんの意味があるんだい?
ボクはそんなの認めないからね。▼
[ノノ]
どっちかが助かればいいなんて…
そんなの、ノノは嫌だよ。▼
どちらかがお腹いっぱい食べるよりも
二人で分け合って食べたほうが…
美味しいんだよ?▼
[ベルベット]
シャンブレー…
私たちにとっては、
あなたたちの命の方が大切なの。▼
[シャンブレー]
か、母ちゃん…!▼
[シャロン]
こうやって親と子が互いのことを
思いやる気持ち…それはなによりも強く
尊い絆だと思います!▼
ですから、お互いがお互いのことを
想うのなら…力を合せるべきでは
ないでしょうか!▼
[デジェル]
……
…母さん、ごめんなさい。
私たちは…▼
[ソワレ]
謝ることはないよ。
ボクは誇らしいな、こんなに
親孝行な子どもを持ててさ…!▼
[デジェル]
…母さん…▼
[ノノ]
ンンたちだけが頑張る必要はないよ?
ここには強い英雄のみんながいるんだから
力を合わせて頑張ろうよ。▼
ノノとンンは
すーっと一緒なんだからね。▼
[ンン]
はい…私ももう
ひとりぼっちは嫌です。
お母さんと一緒に…いたいです。▼
[マリアベル]
これで決まりですわね!
明日からは私たち親子が力を合わせて
前に進みますわよ!▼
運命を変えるのは
親と子の絆の力なのですから…!▼
[ブレディ]
へへっ、母さんにはかなわねぇな。
ああ、やってやんよ…!
力を合わせてな…!▼
[シャロン]
ふぅ…
一時はどうなることかと思いましたけど
これで万事解決ですね…!▼
親子の絆は
とっても素敵な未来への架け橋…
いつまでも受け継いでいきたいですね!▼
[マリアベル]
…お待ちください、シャロン王女。
まだ話は終わっていませんわ。▼
このあと、ブレディには
私を足手まとい呼ばわりしたこと
たっぷりとお説教してあげましてよ。▼
[ブレディ]
なんで俺だけ…!?▼

大人しい子供 ンン

C

[アルフォンス]
城の近くの森で…
正体不明の竜が暴れている?▼
[アンナ]
最近、同様の目撃情報が
何件も寄せられているの。▼
幸い、被害者はまだ出ていないけど
もしかすると、アスク王国に敵対する
マムクートかもしれないわね。▼
[アルフォンス]
わかりました。
調査に向かいます。
万が一、ということもあるので…▼
[シャンブレー]
な、なあ、アルフォンス王子…
俺も付いていっていいかな?▼
[アルフォンス]
助かるよ、シャンブレー。
タグエルはすごく耳がいいそうだし、
偵察任務にはうってつけじゃないかな。▼
[アンナ]
でも、どうして? あなたって
危険に首を突っ込むようなことは
しないタイプだと思ってたけど。▼
[シャンブレー]
ま、まあ、基本的には
危ないことには関わりたくないけど
ちょっと気になることがあってさ…▼
[アルフォンス]
被害が出ないうちに真相が知りたい。
準備が整い次第、
森へ向かうことにしよう。▼

B

[アルフォンス]
報告にあった場所は
このあたりのはずなんだけど…
シャンブレー、なにか聞こえるかい?▼
[シャンブレー]
ちょっと待ってくれよ。
よーく耳を澄まして…▼
……!?
アルフォンス王子、
向こうから木が倒れる音が!▼
[アルフォンス]
よし、行ってみよう。
いつでも戦闘態勢に入れるよう
警戒を怠らないように…▼

(場面転換)

[シャンブレー]
……! あそこだ!
土煙が上がっている!▼
[アルフォンス]
くっ! この地響き…
巨大な生き物がいるに違いない!
しかし、いったいなんの目的で…!?▼
[シャンブレー]
いた…!
そうか、やっぱりそうだったのか。▼
アルフォンス王子…
あの竜に見覚えがないか?▼
[アルフォンス]
見覚え…?
そういえば、あの鱗の色と
少し小さめの口はどこかで…▼
[シャンブレー]
おいっ、ンン!
ンンなんだろ!?
森にいたのはお前なんだな!▼
[ンン]
……! シャンブレー!
それにアルフォンス王子!?▼
ど、どうしてここにいるのですか…?▼
[シャンブレー]
森で大きな竜が暴れてるって
知らせがあったんだよ…
それを確かめに来たんだ。▼
[ンン]
そ、そうだったのですか…
まわりに人がいないことを
確認してから暴れてたのですが…▼
見られていただなんて
一生の不覚なのです。▼
[アルフォンス]
でも、どうしてンンは
変身して森で暴れていたんだい?▼
[ンン]
あ、あのっ、それはですね…
ファイアーサンダーウィンドブレスを
出す練習を…▼
[アルフォンス]
竜なのに電撃で
さらに風のブレスか…
なんだか、すごそうだね。▼
[シャンブレー]
違うだろ、ンン。▼
[ンン]
…うっ。▼
ごめんなのです、アルフォンス王子。
私は時々、身体がムズムズして
暴れたくなってしまうことがあるのです。▼
そんな日は竜になって、
ギャーと暴れると落ち着くですよ。▼
[アルフォンス]
そうだったのか…▼
[ンン]
めんぼくないのです。
ンンはまだマムクートとしては未熟で…▼
[アルフォンス]
でも、よかったよ。大事にならなくて。
じゃあ、今日は一緒に帰ろうか。
アンナ隊長も心配しているし。▼

A

[アルフォンス]
おや、ンン。
どうしたんだい?▼
[ンン]
アルフォンス王子…この前は
心配かけてもうしわけなかったのです。▼
[アルフォンス]
ああ、そのことか。
みんなにはちゃんと説明しておいたから
気にする必要はないよ。▼
[ンン]
それでもお騒がせしてしまったことには
間違いないのです。
森へ行くのは、もう控えるのです…▼
[アルフォンス]
あっ、ンン…!
行ってしまった…▼
[デジェル]
ンン…▼
[アルフォンス]
アスク王国に呼ばれて
彼女にもいろいろと
負担が掛かっていたのかもしれないな…▼
[デジェル]
あの子は真面目で頑張り屋だから
私たちの前でも弱いところを
見せようとしないの。▼
元いた世界では両親と死に別れたあと
よその家に引きとられて、そこでも
歓迎されていなかったと聞いたわ。▼
だから、あの子は自然と
人の顔色を伺いながら
生きるようになってしまった…▼
[アルフォンス]
そうだったんだね。
だからといって、森で暴れさせるのは
やっぱり難しいかな…▼
[デジェル]
でも、ンンの都合に合わせて
戦いが起きるわけでもないし…▼
[アルフォンス]
よし。なにかいい考えがないか
エクラに
相談してみるよ。▼
エクラなら
ンンの力になってくれるはずだよ。▼

S

[ンン]
フンフン♪ フフン♪▼
[ブレディ]
ンン、
ずいぶんと機嫌良さそうじゃねぇか。
菓子でももらったのか?▼
[ンン]
お菓子で喜ぶとか
お母さんと一緒にしないでほしいのです!
お菓子はお菓子で好きですけど…▼
実はエクラさんに
すごい場所に連れていってもらったのです!
空飛ぶお城なのです…!▼
[ブレディ]
おお、聞いたことあるぜ。
アスク王国の空には
お城が浮かんでるんだってな。▼
[アルフォンス]
飛空城のことだね。そうか…
ンンはエクラに
飛空城に連れていってもらったんだ。▼
[ンン]
はい! 空飛ぶお城には
腕自慢の英雄さんがたくさんいて
おもいっきり暴れられるのです!▼
[アルフォンス]
確かに…あそこなら
ンンが暴れる相手には
不自由しなさそうだね。▼
[ンン]
ありがとうなのです、アルフォンス王子!
これでもう森で暴れる必要もないのです!▼
次はいつ空飛ぶお城に行けるのか
エクラさんに
聞いてくるのです!▼
[アルフォンス]
ンン…
笑顔になってくれて良かった。
エクラのおかげだね。▼
戦いに勝ち、平和を守るのが
ヴァイス・ブレイヴの使命だけど…▼
みんなの日々の幸せを守るのも
僕たちの役目だ。▼
小さな幸せを積み重ねて
僕たちは前に進んでいきたい。
みんなの笑顔が曇らないように…ね。▼

強面の僧侶 ブレディ

C

[ブレディ]
おう…
あんた、ちょっといいか?▼
[フィヨルム]
…! な、なんでしょう?
ど、どうかなさいましたか?▼
[ブレディ]
ようやく見つけたぜ。
あんたがニフル王国のフィヨルム王女か。
話には聞いてるぜ…▼
[フィヨルム]
は、はい!
なにかご用…でしょうか?▼
[ブレディ]
なんつーかその…チッ…
うまく言えねーんだけどよ…▼
[フィヨルム]
す、すみません!
今はその…
ちょうど持ち合わせがなくて…!▼
[ブレディ]
……!?
そんなんじゃねーよ!
恐喝なんかしてねー!▼
[フィヨルム]
……▼
[ブレディ]
おい、目が泳いでんぞ?▼
[フィヨルム]
い、いえその…
なんでもありません…▼
[ブレディ]
しょうがねぇ…とにかくよ。
前々からあんたには
はっきり言ってやりてーことが…▼
[フィヨルム]
……!?
あ、あのっ、私、訓練があるので
これで失礼します…!▼
[ブレディ]
お、おいっ! 待てっ!
ちょっと…!▼
…ありゃ、完全に誤解してたな。
ちっ、俺はどうしていつも
こうなっちまうんだよ…!▼

B

[ブレディ]
……
こんなところに花が咲いてやがる。▼
誰も来ないような場所なのに
ひっそりと咲きやがって…▼
お前…頑張ってんな…
根性入ってんな…ぐすっ…▼
[シャロン]
あれ、ブレディさん?
こんなところでどうしたんですか。▼
[ブレディ]
シャロン王女…
な、なんでもねぇよ。▼
[シャロン]
誰かとお話ししていたように
見えましたけど…▼
[ブレディ]
そんなことねえよ。
さっきから俺は一人だったぜ。▼
[シャロン]
それならいいんですけど…▼
そういえばブレディさんって
一人でいることが多いですよね。▼
お城の広間でも
あまりお見かけしませんし…▼
[ブレディ]
ああ、余計な面倒事に
巻き込まれるのも面倒くせーし
一人でいるのが好きなだけだ。▼
[シャロン]
面倒事って? なにか
お困りごとでもあるのでしょうか?▼
[ブレディ]
困ってることなんてねーよ。▼
ただ、俺にはなぜか厄介ごとが
向こうからやってくるんだよ。
この風貌のせいでな。▼
あんたも…俺のことが
怖いんじゃねーのか?
無理に話しかけなくてもいいんだぜ。▼
[シャロン]
そんな、わたしは
無理なんてしてませんよ。▼
[ブレディ]
心配してくれるのはうれしいけどよ。
俺に関わるとロクなことになんねーぞ。
昔から…そうだったからな。▼
[シャロン]
あっ…!▼
ブレディさん…なんだか
悲しそうな顔をされていました。
なにか力になれるといいのですが。▼

A

[シャロン]
あのっ、ブレディさん…!▼
[ブレディ]
シャロン王女か。
言っただろ、俺にかまうなって。▼
[シャロン]
そうはいきませんよ!
ブレディさんは大切な仲間です。▼
仲間である以上、かまってかまって
かまいまくりますよ!▼
[ブレディ]
あんたも、相当変わってんな…▼
[シャロン]
もしかしてブレディさんは
ご自分のお顔のことを
気になされてるんですか?▼
[ブレディ]
まあ、そういうことだ…
ひでぇだろ? この凶悪な面構え。▼
未来から
母さんに会いに行ったときも
賊と間違えられたくらいだぜ!▼
[シャロン]
そ、そんな悲しい出来事が…
でも、本当はそうじゃないですよね?▼
わたしはまだまだ未熟ですけど
人物を見る目には自信があるんです!
これを…見てもらえますか?▼
[ブレディ]
英雄の…書?
これはあんたが書いたのか?▼
[シャロン]
はいっ! アスク王国に来てくれた
英雄のみなさんたちの人物像を
わたしなりに書き綴ったものです。▼
挿絵も頑張って描いてるんですよ。
えっへん!▼
[ブレディ]
これは…すごいな…
細かいところまでよく見ている。▼
げっ、俺のことまで!?▼
[シャロン]
もちろんです!
最近、書き足したものですけどね。▼
ほら、ブレディさんは…
仲間を思いやる優しい英雄って
ちゃーんと書いてありますよ!▼
[ブレディ]
くっ…
お、俺はそんなんじゃねーよ!▼
お、俺はそんな立派なモンじゃねぇ。
けど、心配してくれたことには…
感謝するぜ。▼
[シャロン]
えっ? なにか言いました?▼
[ブレディ]
なんでもねぇ!
用事を思い出したから
俺はもう行くぜ!▼
[シャロン]
大丈夫ですよ、ブレディさん!
あなたが優しい心の持ち主だってこと
みんな、わかってくれますよ…!▼

S

[フィヨルム]
ブレディさん…
先日はその…大変失礼しました。
私が勝手に誤解していたようで…▼
[ブレディ]
別に…俺は
気にしてないぜ。▼
[フィヨルム]
お詫びというわけではありませんが
お近づきのしるしです。
今日はお茶を振る舞わせてください。▼
[ブレディ]
…その必要はねぇ。▼
[フィヨルム]
え? や、やっぱり…
怒ってらっしゃるのでしょうか。▼
[ブレディ]
逆だ。茶には…自信があるからよ。
俺がフィヨルム王女に
茶を振る舞わせてもらってもいいか?▼
[フィヨルム]
そ、そういう意味だったのですね!
それではお言葉に甘えて…▼
[ブレディ]
ああ、任せときな。
うまい茶を飲ませてやるぜ…!▼
[フィヨルム]
でも、ブレディさん…
どうしてあのとき
私に声をかけられたのですか?▼
[ブレディ]
話を…聞いたんだよ。
ニフルとムスペルの戦いのことをよ。▼
絶望的な状況だってのによ
あんたは希望を捨てずに戦い抜き
自らの身を省みず…ぐすっ、ううっ…▼
と、とにかく、
俺は感動したってことを
伝えたかったんだよ。▼
[フィヨルム]
なるほど、そういうことだったのですか。▼
お顔はちょっと怖いですけど
やっぱりあなたは優しい方なんですね。▼
シャロン王女のように
私も人物を見る力を身につけないと…
あらためて勉強になりました。▼
[ブレディ]
やっぱり顔が怖かったのか…
まあいい、ちょっと待っててくれ。
とっておきの茶葉を取ってくるからよ!▼

(場面転換)

[シャロン]
どうやら誤解も解けたみたいで
めでたしめでたしです!▼
エクラさんが
連れてきた英雄さんはみんな素敵で
わたしたちの強い味方なのですから!▼
だからブレディさん。
今度はわたしにもおいしい紅茶を
淹れてくださいね!▼

怖がりタグエル シャンブレー

C

[デジェル]
重装兵の鎧を…
貸してほしい?▼
[シャンブレー]
ああ。前にデジェルに
訓練用の鎧を借りたことがあっただろ?▼
[デジェル]
でも、重装鎧が重すぎて
すぐ諦めたわよね?▼
[シャンブレー]
確かに、以前の俺は貧弱だった。
でも鍛えた今なら、少々重たい鎧でも
着こなせる気がするんだ。▼
[デジェル]
なるほどね。守備力を高めれば
生存率の高さにつながるのは確かよ。▼
…それじゃあ
元の世界から持ってきていた
予備の重装鎧を貸してあげる。▼
メタルギャリオンメイルって
名前がついているのだけど…
まあ、特に気にしなくてもいいわ。▼
[シャンブレー]
なんかすげぇ名前だな…
んっ? 思ったより重くないな…
これなら俺でも着こなせるかも!▼
それじゃデジェル。
この鎧、しばらく借りてもいいか?
ちゃんと動けるか試してみるからさ!▼
[デジェル]
ご自由に。
ただし、壊さないようにね。▼

(場面転換)

[デジェル]
…え? 鎧を返す?
気に入らなかったのかしら。▼
[シャンブレー]
いやあ、
気に入る気に入らないの
問題以前に…▼
俺、重装鎧を着たままじゃ
変身できないってことに気づいてさ。▼
変身しても、鎧が邪魔して
手足が変な方向に向いちまうんだよ…!
毛皮にも食い込んじまうしさ!▼
[デジェル]
それはまあ…そうよね。▼
[シャンブレー]
かといって、変身しないまま戦っても
持ち味の素早さを生かせないし…▼
[デジェル]
結論として…
シャンブレーは重装兵に
向いていないということね。▼

B

[ブレディ]
生き残りたい、か…
なら俺みたいに治癒の術を
使えるようになったらどうだ?▼
[シャンブレー]
治癒の術かぁ…▼
[ブレディ]
治癒の術には、
他人のケガだけじゃなく
自分のケガも同時に治せるものもある。▼
そいつを覚えておけば
そうそう死ぬことはねーよ。▼
[シャンブレー]
なるほど…
治癒の術、いいかもしれない…!▼
それに、自分のキズだけでなく
仲間のキズも治せれば…
みんなに感謝してもらえるしね。▼
それでブレディ、術を覚えるには
どれくらいかかる?▼
[ブレディ]
その気になったみてーだな。なぁに…
バイオリンを覚えるよりも簡単さ。▼
そうだな、お前なら…
早けりゃ数年ってところか。
遅けりゃ数十年だな。▼
[シャンブレー]
す、数十年!?
それじゃ術を覚える前に
俺が絶滅しちゃうよ!▼
[ブレディ]
敵と戦わなくても
治癒を使うだけで成長できるんだぜ?
お前にぴったりだと思うがな。▼
[シャンブレー]
それは魅力的だけど…
時間がかかりすぎるよ!▼

A

[ンン]
シャンブレーは絶滅するのが怖いのですね。
それなら、どんな状況でも生き残れる
サバイバル術を身につけるのが大事なのです。▼
[シャンブレー]
サバイバル術…?
それって具体的にはどんなもの?▼
[ンン]
生き物はお腹が減るのです。
お腹がペコペコになったら
力が出ないばかりか死んでしまうのです。▼
[シャンブレー]
まあ、そうだな。
…うん、それはわかる。▼
[ンン]
そこで大事なのは食料の確保なのです。
えり好みはせず、食べられるものは
なんでも食べる…この精神が必要なのです。▼
[シャンブレー]
うーん、確かに。いざというときに
食べ物なんて選んでいられないよな。▼
[ンン]
というわけで、シャンブレー。
これを噛んでみるのです。▼
[シャンブレー]
な、なんだコレ? 木の根っこか?
口に入れても大丈夫なのかよ…▼
[ンン]
死にはしないのです。
お腹が減ったら食べないと死ぬのです。
ささ、遠慮せずにがぶっと。▼
[シャンブレー]
遠慮って言うか躊躇してるんだけど…
ええい、ままよ!▼
うぇーっ! ぺっぺっ、
な、なんだよコレ!?
とても食えたものじゃないぞ!?▼
[ンン]
そうですか…?
奥歯でしっかりと噛めば…
もぐもぐ…▼
うん、素材の味がするのです。▼
[シャンブレー]
素材の味って言うより
素材しかないだろソレ!▼
いくらサバイバル術と言ったって
さすがにこれは無理だよ。▼
[ンン]
もぐもぐもぐ
慣れればおいしいのに…▼
シャンブレーは偏食家なのです。
そんなんじゃ絶滅の足音は
すぐそこまで迫っているのです。▼
[シャンブレー]
うーん。困っても木の根っこを
食べるようなハメにならないように…
頑張ろう、俺。▼

S

[デジェル]
結局、役立つ方法は
見つからなかったのね。▼
[シャンブレー]
うん…みんなにはいろんな意見を
出してもらったんだけど…▼
[ブレディ]
治癒の術を覚えるのは
マジおすすめなのによ…▼
[ンン]
木の根っこもおいしいのです…▼
[シャンブレー]
そ、それはもういいからさ!▼
でも俺、思ったんだよ。
絶滅しないための方法は
いろいろとあると思うけど…▼
みんなと一緒にいることが
一番だと思うんだ。▼
[デジェル]
一緒に…?▼
[シャンブレー]
なんだかんだいっても
みんな俺のことを心配してくれて
力になってくれる…▼
頼れる仲間がそばにいてくれたら
俺は前に歩いていけると思うんだ。▼
[ブレディ]
…まあ、ダチを支えるのは
当たり前だからよ。▼
[ンン]
種族が違っていようが
ンンとシャンブレーは仲間です。
この絆はなによりも強いのです。▼
[デジェル]
それは当然ね。
仲間を放ってはおけないわ。▼
[シャンブレー]
ありがとう、みんな…
俺一人だけじゃ、
絶滅しちまうかもしれない。▼
でも、みんなと一緒にいることで
お互いが支え合うことで…
未来は必ず拓けると思うんだ。▼
[ブレディ]
ああ、お前の母さんもそうやって
生き残ってきたんじゃねーのかな。▼
[ンン]
一人は辛く、寂しいものなのです。
お腹が減ると人は死にますが
寂しすぎると心が死んでしまうのです。▼
信じられる仲間と一緒にいること。
それが一番のサバイバル術なのです。▼
[デジェル]
私が着ている鎧は
自分だけを守るものではないわ。
これは仲間を守るための鎧…▼
だから何かあったら、シャンブレー。
私たちを頼ればいいわ。▼
[シャンブレー]
ありがとう!
なんか俺、
絶滅しない気がしてきた!▼
みんなと一緒に
いや…みんなで一緒に
この世界でも生き残ろうぜ!▼

正々堂々の デジェル

C

[デジェル]
装備品の手入れは万全。
体調も悪くない…これなら
訓練でもいい結果が出せそうね。▼
[シャロン]
今日は調子よさそうですね!
頑張りましょう、デジェルさん!▼
[デジェル]
シャロン王女も私と
同じ陣営だったのね。
ええ、期待に応えてみせるわ。▼
[シャロン]
今日の訓練は
廃村を戦場に見立てた模擬戦です。▼
村には重要拠点が6つ、
多く確保した陣営の勝利ですよ!▼
[デジェル]
いつもは一対一の手合わせが多いけど
実際の戦場ではなにが起こるかわからない。
実戦に則した訓練は腕がなるわ。▼
[シャロン]
はい、デジェルさん!
頼りにしてますからね!▼

(場面転換)

[デジェル]
う、うーん…▼
[シャロン]
…さんっ! デジェルさんっ!▼
[デジェル]
うっ、ううっ…こ、ここは…▼
[シャロン]
よかった…!
気がついたんですね!▼
[デジェル]
そうだ…! 私は…
模擬戦の途中で…▼
突然、民家から姿を現した
黒い鎧の騎士に…
一撃で倒され…▼
[シャロン]
はい、訓練はさきほど終了しました。
わたしたちの陣営は、重要拠点を
相手方に全部取られちゃいました…▼
[デジェル]
……
私は…なんの活躍もできないまま…
やられてしまったのね…▼
これまで寝る間も惜しんで鍛錬して
腕には自信があったのに…▼
[シャロン]
で、でも、次は負けませんよ!
今度は頑張りましょうね、
デジェルさん!▼
[デジェル]
くっ…ううっ…▼

B

[ンン]
デジェル、いい加減に
鎧の中から出てくるのです。▼
いくらそこが落ち着くとはいっても
ずっと入っているわけにはいかないですよ。▼
[シャンブレー]
そうだぞ。逃げたくなる気持ちも
わからなくはないけど…▼
そのまま鎧の中にいると
腹が減って絶滅しちまうぞ。▼
[デジェル]
別に…逃げてるわけじゃないわ。▼
[シャンブレー]
シャロン王女に話は聞いたぜ。
模擬戦でやられたからって
そんなに落ち込むなよ。▼
[デジェル]
その負け方が…問題なのよ。▼
同じ兵種の相手にああも
簡単に負けてしまうなんて…▼
[ンン]
勝負は時の運とも言うですよ?
次の機会に頑張れば…▼
[デジェル]
いいえ、あれは運なんかじゃない。
圧倒的な力量の差…
格の違いを感じざるをえなかった…▼
私は…今まで鍛錬を重ね
自分の腕に自信を持っていた。▼
けどそれは、自分の物差しで計って
強くなったと思っていた…だけなのよ。▼
[シャンブレー]
そ、そう、思い詰めるなよ。
デジェルの強さはわかってるぜ?▼
[デジェル]
ダメよ…もっと私は…
強くならなくてはいけないのに。▼
強くならないと
またあの悲劇を…繰り返してしまう。▼
[ンン]
デジェル…▼
[デジェル]
でも…どうやればこの差は埋まるの?
私には…なにが足りないというの…▼

A

[デジェル]
…私は…強くならなければならない。
異界の名だたる英雄たちに
引けをとらないほどに…▼
…だけど…
この差をどうすれば…▼
[ブレディ]
おお…いてぇ。
くっそ、手加減なしに
ボコボコにしやがって…▼
[デジェル]
ブレディ…? どうしたの?
ボロボロじゃない…▼
[ブレディ]
訓練だよ訓練。▼
あの坊さん、本当に癒し手かよ。
笑いながら
杖でボコボコにしてくれやがった。▼
[デジェル]
ブレディも…負けたのね…▼
[ブレディ]
ああ。負けたよ。
けどな、こいつは未来につながる負けだ。▼
[デジェル]
未来につながる…負け?▼
[ブレディ]
ここには伝説級に強ぇ英雄が揃ってる。
それこそ、下手すりゃ神話に
出てきそうなバケモンもいるしな。▼
一方、あいつらに比べりゃ
俺たちはまだまだヒヨッ子だ。▼
けどよ…まだ俺たちには
強くなれる伸びしろがある。▼
たとえ勝てなくても…
強ぇ英雄たちと手合わせできるのは
成長のチャンスなんじゃねぇのか。▼
[デジェル]
ブレディの言っていることは
私にも理解できるわ…
だけど、こうまで差を示されると…▼
[ブレディ]
頭ではわかってても
心が折れちまうってことか?▼
…もしかすると百回戦っても
百回負けちまうかもしれねぇ。▼
けどよ、百回ぶっ飛ばされたお前は
一回も戦わなかったお前よりも
強くなってるはずだぜ。▼
[デジェル]
…………▼
力は走り続ける者にのみ存在する…▼
たとえ負け続けていたとしても
それもまた走り続けるのと同じこと。
そのことを自分で忘れていたわ。▼
ふぅ…まさかブレディに
教えられることになるなんてね。
すっかり弱気になってたわ。▼
[ブレディ]
その言い方はどーなんだよ!?
でもまあ、お前は前向きなほうが
生き生きしてるぜ。▼
[デジェル]
未来につながる負け…か。▼
方法なんて選んでいられない。
私は必ず…強くなる!▼

S

[シャロン]
お疲れさまです、デジェルさん!▼
今日の模擬戦は惜しかったですね。
もう少しで勝てそうでしたのに…▼
[デジェル]
シャロン王女、お疲れさま。▼
私は今回は…カボチャを持った
悪魔のような巨漢に
ぶっ飛ばされてしまったわ。▼
…ヴァイス・ブレイヴは
本当にいろんな英雄がいるのね…▼
[シャロン]
大丈夫ですか? ケガしているのなら
ブレディさんを呼んできますけど?▼
[デジェル]
これぐらいのケガで
ブレディを呼ばれたら笑われてしまうわ。▼
たしかに私は
今日も満足な結果を残せなかった…▼
でも、勝つことが目的じゃない。
成長することが私の目的。
今日の模擬戦にも意味はあった。▼
[シャロン]
デジェルさん…
この前と違って目が輝いてますね!
すっごくキラキラしてます!▼
[ンン]
そうなのです。
デジェルはいつも前向きなほうが
似合っているのです。▼
[シャンブレー]
うんうん。落ち込んでいる
デジェルはらしくないよな…!▼
[デジェル]
みんな…ごめんなさい。
ずいぶん心配をかけちゃったわね。▼
[ブレディ]
力は走り続ける者のみに
存在するんだろ?▼
んじゃ俺たちも一緒に走るぜ。
強くなりたいのは
お前だけじゃねーからな。▼
[デジェル]
そうね…みんなにも
強くならなくてはいけない理由がある。▼
それに、一人で走るよりも
みんなで支え合って走るほうが
遠くまで行けるかもしれないわね。▼
[シャロン]
次の模擬戦も頑張りましょうね!
みなさんなら、きっとやれますよ!▼
[デジェル]
ええ、もちろんよ。
歩みは遅いかもしれないけど
一歩ずつ成長して…みせるから!▼

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Last-modified: 2020-09-24 (木) 18:50:06
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