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章別会話
未来の礎を築く者†
未来の礎を築く者†
オープニング†
- [レナック]
- ジャハナの王に即位、ねえ。
なーんか雰囲気が違うと思ったら
そういうことだったのか。▼
- [ネイミー]
- 私が知っているのは
傭兵のヨシュアさんだから…
お、驚きました。▼
- [ヨシュア]
- 肩書と背負うものは違うが
人間、そう簡単に変われるわけじゃない。▼
それに、この国では
王ではなく一人の英雄だ。
今までどおり、よろしく頼む。▼
- [アルフォンス]
- こちらこそ、よろしく。▼
人間、そう簡単に変わらないと
仰いましたが…。▼
以前とは違う、芯の強さを感じます。
ヨシュア王。▼
- [ヨシュア]
- アルフォンス王子が知る
以前の俺と今の俺…
どちらがいいか悪いかじゃない。▼
さっきも言ったとおり
肩書や背負うものが違うだけだ。▼
もしかすると
昔の俺のほうが怖いもの知らずゆえに
剣士としては強いかもしれんな。▼
- [レナック]
- しかしなぁ…異界に召喚されて
ようやく王女様たちから
逃げられたと思ったのによ。▼
まさかアスク王国まで
ご巡覧されているとは…。
これはあんまりじゃないの?▼
- [シャロン]
- ラーチェル王女が仰いましたよ!
そのうちレナックさんも絶対に
追いかけてくるはずだって!▼
- [レナック]
- エクラも
空気を読んでほしいねえ。▼
ラーチェル様とドズラのおっさんがいて
俺がいないってことは…
つまり、そういう意味なのよ。▼
- [ネイミー]
- わ、私もいきなり知らない異界に
呼ばれて不安になりましたけど…
コーマが一緒でよかったです。▼
- [コーマ]
- ……。▼
- [ネイミー]
- あ、あれっ? コーマ。
ぼーっとして、どうしたの?▼
- [コーマ]
- あ、いや…なんでもねえよ。▼
ったく、ネイミーは異界に来てまで
メソメソするんじゃねえよ。▼
- [ネイミー]
- べ、別にメソメソなんてしてないよ!
不安になっただけ!▼
- [コーマ]
- しゃあねえなあ。
きっとなんかの縁があるんだろ。▼
アスク王国の人たちのために
俺も雇われてやるよ。▼
- [ヨシュア]
- ……▼
- [コーマ]
- ……。▼
- [ネイミー]
- あ、あの、コーマ。
ちょっといいかな?▼
- [コーマ]
- なんだ? 寂しいから話相手に
なってくれってんならお断りだぜ。
俺は忙しいんだ。▼
- [ネイミー]
- そ、そんなんじゃないよ!
っていうか、忙しいとか言いながら
訓練もサボってぼーっとしてるし。▼
- [コーマ]
- さぼっているわけじゃねえ。
眠気と戦う訓練をしてるんだ。▼
- [ネイミー]
- コーマ、いいわけが雑だよ?▼
- [コーマ]
- ……▼
ヨシュアの兄貴って
王子様だったんだな。
おっと、今は王様か…▼
- [ネイミー]
- う、うん。私もびっくりしたよ。
賭け事が好きな傭兵さんって
思っていたから…▼
- [コーマ]
- アスク王国の人たちが
困っているのはわかる。
だから、俺も力を貸すことにした。▼
けどさ、もし国を救ったとしても
難しい歴史の本や伝承に残るのは
王様や貴族の名前だけなんだよな。▼
アルフォンス王子やヨシュア王みたいに
ご立派な英雄の名前だけが
語り継がれていくんだぜ?▼
- [ネイミー]
- そ、それはそうかもしれないけど…▼
- [コーマ]
- 別に俺も歴史に名前を
残したいってわけじゃねえけど…▼
ヨシュアの兄貴と違って
盗賊の俺はどこまでいっても
盗賊なんだなあって。▼
マギ・ヴァルだけの話じゃない。
異界に来ても…
そいつはたぶん変わらねえんだ。▼
- [ネイミー]
- ……▼
- (暗転)
- [レナック]
- 盗賊はどこまでいっても盗賊、ねえ。
何を一丁前に悩んでいるんだか。
若い、若いねぇ…▼
- [レナック]
- よう。今日もしみったれた
顔をしているな、貧乏小僧。▼
- [コーマ]
- あいかわらずムカつくおっさんだな。
アスク王国に来てまで
俺を貧乏呼ばわりしやがって!▼
なんであんたと一緒なんだ。
エクラは
ホントに空気が読めねぇな!▼
- [レナック]
- 少年、歴史に名を残したいのか?▼
- [コーマ]
- ……!?
ちっ、聞いていたのかよ。
そんなことには興味ねえよ。▼
- [レナック]
- おおかた、自分たちが必死に戦っても
おいしいところをもっていくのは
王様や名のある英雄たち。▼
そいつが気に食わないって
考えてるんだろ?▼
- [コーマ]
- そ、そんなんじゃねえよ!
そんなんじゃねえ。けどよ…▼
王様や名のある英雄は
戦いが終われば活躍を
褒めてくれる人たちもいるし…▼
国や家を復興したりして
未来に希望を持てる。
だけどよ…▼
俺とネイミーの村は
燃えちまって、もうないんだ。
村の人たちも二度と戻ってこない。▼
戦争を終わらせても…
俺たちには帰る場所もないんだ。▼
- [レナック]
- ふぅ、景気の悪い話を聞いてると
こっちの気分まで滅入ってくるねえ。▼
- [コーマ]
- 好きで景気が悪いわけじゃねえよ。
聞いてくれと頼んだわけでもねえ。▼
- [レナック]
- 少年、メシでも食いにいくか。
ネイミーも呼んでこいよ。▼
- [コーマ]
- 珍しいな、あんたが俺を
メシに誘うなんて。▼
- [レナック]
- 少年と違って人生に余裕があるからな。
気まぐれだよ、気まぐれ。
ほら、行くぞ。▼
- [コーマ]
- ……▼
- [コーマ]
- なんだよ、メシっていうから
食堂にでも行くのかと思ったら
どうして川辺なんかに?▼
- [ヨシュア]
- おっ、ちょうどいいところに来たな。
うまそうな魚が焼けたぜ。▼
- [ネイミー]
- ヨシュアさん…!?
いえっ、ヨシュア王。
こんなところでなにを…?▼
- [ヨシュア]
- なにって見てのとおりさ。▼
釣った魚を焼いて
これからお前たちと一緒に
食おうってところだよ。▼
- [コーマ]
- ヨシュアの兄貴…
王様になったんだろ?
こんなところで魚なんて…▼
- [ヨシュア]
- 王様ってのはみんな
お城で美味い料理を頬張るのが
当たり前と思うかい?▼
自分で釣った魚を焼いて食う。
そんな王様がいてもいいだろ。▼
- [レナック]
- こっちはもう焼けてるみたいだな。
遠慮なくいただくよ。▼
- (暗転)
- [ヨシュア]
- やっぱり俺は宮廷料理よりも
こっちのほうが性に合ってるな。▼
- [ネイミー]
- 私たちもこうやって
外で一緒にご飯を食べてる
ヨシュア王の印象しかなくて…▼
- [ヨシュア]
- 王になろうが、傭兵として
マギ・ヴァルを旅していた
俺がいなくなったわけじゃない。▼
人々がなにを求めていて
ジャハナをどう導くべきか。▼
王族としてじゃなく
一人の人間として見てきたつもりだ。▼
- [コーマ]
- ……▼
- [ヨシュア]
- 昔も今も、俺は自分が成すべきことを
成そうとしているだけさ。▼
歴史に名前を残すとか
贅沢な暮らしがしたいとか
そういうものとは関係なく、な。▼
- [レナック]
- 少年、お前さんがやりたいことはなんだ?
メシの代金だと思って聞かせろよ。▼
- [コーマ]
- ……▼
俺は弱い者が泣かなくていいような
世の中にしたい…▼
- [レナック]
- ネイミーもあるだろ?
やりたいことがさ。▼
- [ネイミー]
- わ、私は困っている人を
助けられる人間になりたいです。▼
シスターだったお母さんの優しさと
弓を教えてくれたおじいちゃんの想いを…
受け継ぎたいんです。▼
- [レナック]
- なるほどねえ。で、そいつは
王様や貴族じゃないとできないのか?▼
- [コーマ]
- ……▼
そうか。うん、そうだよな。
俺はなにをうじうじしてたんだ。▼
他人やまわりがどうだろうと関係ない。
自分が成すべきことをやる。
それでいいんだよな?▼
- [レナック]
- ちなみに俺は、じゃんじゃん金が
稼げればそれでいいのよ。ついでに
世の中が平和になれば言うことなしだ。▼
- [ヨシュア]
- 戦いが終われば、焼けた村も
再建されるはずだ。▼
それでも気に食わなければ
ネイミーと一緒にジャハナに来い。
きっとお前たちの居場所はある。▼
- [ヨシュア]
- ヨシュアの兄貴。
それにレナックも…▼
- [レナック]
- おっ、励ましてくれた
礼を言いたくなったか?▼
- [コーマ]
- 言わねえよ!
言わねえけど…▼
この借りは戦いできっちり返すからな!
行くぞ、ネイミー!▼
- [ネイミー]
- あっ、コーマ。待ってよ…。
お、お魚、おいしかったです。
ごちそうさまでした!▼
- [レナック]
- やれやれ、素直じゃないねえ。▼
- [ヨシュア]
- コーマのこと、教えてくれて助かった。
あの腕前、曇らせておくには
惜しいからな。▼
- [レナック]
- 他人を気遣える器の大きさ。それも
王として成長した証ってところかね。▼
んじゃ、約束どおり
マギ・ヴァルに戻ったらお礼は
たんまり弾んでくださいよ。▼
- [ヨシュア]
- ああ。▼
俺も、王としてどう歩むべきか。
自分の成すべきことを見極めて
一歩ずつ前に進むとするか…▼
泣き撃ちの狩人 ネイミー†
- [ネイミー]
- よーく狙って…
せいっ!▼
- [レベッカ]
- すごい! また命中!
これはネイミーさんの勝ちですね!▼
- [ノルン]
- 残念、負けちゃったかぁ。
今日はあたしのほうが
調子いいと思ったんだけどなー。▼
- [ネイミー]
- え、いえ、その…
た、たまたまです!▼
- [レベッカ]
- ネイミーさんは
とっても筋がよさそうですし
れっきとした実力では?▼
- [ネイミー]
- うぅ…。
訓練のときは、的もはっきり見えて
思い切り弓を引けるのですが…▼
実戦になると…
そ、その…▼
- [ノルン]
- 大丈夫だよ、気にしないで!▼
ネイミーはまだ
アスク王国に来たばかりだし
無理せずにがんばろ?▼
- [ネイミー]
- は、はいっ!▼
- (暗転)
- [レオ]
- あの子…。▼
訓練のときはすっごく冴えてるのに
実戦じゃ力を出し切れてないみたい。
残念よねえ。▼
- [タニア]
- ま、訓練と実戦では
空気や緊張感も違うからね。▼
- [レオ]
- 助け舟を出してあげたいけど
あの子、そういうのを
逆に気にしそうなタイプよねぇ。▼
- [タニア]
- うーん、アンナ隊長に
相談してみるかな…▼
- [スー]
- ……▼
- (暗転)
- [ネイミー]
- え? 狩り…ですか?▼
- [レオ]
- そうそう、訓練も兼ねてね。
城の近くに、狩りをするのに
もってこいの森があるのさ。▼
- [ロナン]
- アンナ隊長の許可は取ってあるし
ネイミーさんさえよければ…▼
- [ネイミー]
- は、はいっ、私は大丈夫です!
足手まといにならないように
頑張りますっ!▼
- [スー]
- …私もついていっても?▼
- [タニア]
- スーも来てくれるのかい。
あんたの目があれば
狩りも楽になるね!▼
- [スー]
- よろしく、ネイミー。▼
- [ネイミー]
- こ、こちらこそ
よろしくお願いしますっ!▼
- [ロナン]
- ネイミーさん、狩りの経験は?▼
- [ネイミー]
- 猟師のおじいちゃんに
弓の扱い方と一緒に
狩りのやり方も習いました。▼
- [タニア]
- じゃあ、ネイミーの弓の腕は
おじいちゃん譲りってわけか。▼
スーもおじいちゃんが
すごい人だったんだろ?
えーと、灰色の虎とかいう…▼
- [スー]
- 【灰色の狼】…▼
- [タニア]
- そうそれ!
あんたたち
育ちが似ているのかもね。▼
- [ネイミー]
- い、いえ…
私の腕前なんておじいちゃんの
足元にも全然及ばなくて▼
おじいちゃん、狩りに出るとき
矢を一本しか
持っていかないんです。▼
- [ロナン]
- 矢を…一本だけ?▼
- [ネイミー]
- 生きるために必要な分だけって。
でも、その一本の矢で
必ず仕留めていました…▼
- [ロナン]
- 狩人の鑑だ…
自然とともに生きる術を
心得ていたんだね。▼
- [スー]
- …大地の恵みに対する
敬意を感じるわ。
そして、並外れた集中力も。▼
- [ネイミー]
- いずれは私も、一本の矢だけで
射抜けるようになるといいのですが…▼
- [タニア]
- ……!
ネイミー、あそこ!
大きな雄鹿!▼
- [ネイミー]
- は、はいっ、やってみます!▼
意識を集中して、呼吸を整えて
的をしっかりと見る…
せいっ!▼
- [スー]
- ……!
命中よ。仕留めたみたいね。▼
- [ロナン]
- すごいね、ネイミーさん!
まるでおじいさまと同じじゃないか。▼
- [タニア]
- ……▼
- [ネイミー]
- や、やれた…みたいです。ほっ。▼
- [タニア]
- 狩りでも、訓練のときと
同じように実力を発揮できた…▼
ネイミー、あんたもしかして
弓を人に向けるのが、苦手なだけかい?▼
- [ネイミー]
- ……!
そ、その…ご、ごめんなさい。
得意では…ないです。▼
- [スー]
- ……▼
- [スー]
- …ネイミー、少しいい?▼
- [ネイミー]
- あ、スーさん。
はいっ、なんでしょうか?▼
- [スー]
- もしかして、あなたの祖父も
名のある英雄だったのでは?▼
- [ネイミー]
- え、えと、それは…
私も…詳しくは知らなくて
人づてに聞いたんですが…▼
おじいちゃんは
【一本矢のゼルヅァ】と
呼ばれていたらしいです。▼
「ゼルヅァに二の射ちいらず」と言われて
最初の一矢ですべてを仕留める
伝説の名人だったとか…▼
- [スー]
- ……▼
- [ネイミー]
- この金の刺繡が入った篭手も
おじいちゃんのものなんです。▼
弓の教えと一緒に…
私に授けてくれました。▼
ちょっとだけ大きかったので
自分用に小さくしちゃいましたけど…▼
- [スー]
- ……▼
ネイミー、あなたが人に弓を
向けられないというのは…
人として、正しい。▼
- [ネイミー]
- ……▼
- [スー]
- それでも今、戦わなくては
守れる命も守れなくなる。▼
私たちが弓を引かなければ
アスク王国で暮らす人々に
敵の矢が降り注ぐことになるから。▼
- [ネイミー]
- そう…ですよね。
シャロン王女から聞きました。
この国が危機にさらされてるって…▼
- [スー]
- ネイミーには戦う力、守る力がある。
あなたの祖父がどのような想いで
弓の技術とその篭手を託したのか。▼
それを今一度…
考えてみて。▼
- [ネイミー]
- ……▼
- [ネイミー]
- 私は…山賊に村を焼かれて
コーマと一緒に逃げ出して…▼
それからは、生きるために
必死に弓を引き続けました。▼
- [スー]
- ……▼
- [ネイミー]
- 弓を教わってなかったら
私はとっくの昔に…
命を落としていたはずなんです。▼
おじいちゃんはずっと…
私とコーマを守ってくれてたのかな…
ぐすっ…▼
- [スー]
- あなたたちの命だけじゃない。
あなたの祖父の教えは
もっと多くの命を守ってきたはずよ。▼
その教えを…
守る力に変えたのはネイミー
あなたの努力の賜物。▼
- [ネイミー]
- スーさん…▼
- [スー]
- あなたが教わった
弓の技術に磨きをかけ…
それを多くの人に伝えてほしいの。▼
そうすることで
もっと救える命があるから。▼
- [ネイミー]
- もっと多くの…命…▼
- [スー]
- 私もそうだった。
祖父から父、父から私へ。▼
そうやって、一族の武は受け継がれ
多くの命を守ってきたわ。▼
受け継がれた武は
自分一人のものではない。▼
これから先…人々に受け継がれ
多くの未来を守るはずよ。▼
- [ネイミー]
- 私にも…できるかな?
おじいちゃんの教えを…
みんなのために役立てること。▼
- [スー]
- あなたは奪うためではなく
守るために弓を引ける人間。▼
弓を引くことで、守れる命がある。
その想いは…きっと
多くの人に伝わると思うわ。▼
- [ネイミー]
- ありがとう、スーさん!
私…頑張ってみる。▼
おじいちゃんが遺してくれた
想いと一緒に!▼
決意の風来王 ヨシュア†
- [ユアン]
- 本当だってば! ヨシュアさんって
ジャハナの王子様だったんだよ!▼
- [テティス]
- こら、ユアン。冗談を言うにしても
お相手に迷惑がかかるような
冗談はダメって教えたでしょう?▼
- [ユアン]
- でも、アルフォンス王子や
エクラが
話しているのを聞いたんだよ!▼
- [テティス]
- …らしいわよ、マリカ。
ヨシュアが本当に
王子様だったらどうする?▼
あんな博打好きが王様になったら
国がすぐに傾いちゃうわよねぇ。▼
- [マリカ]
- 私はどうでもいい…。▼
傭兵だろうと王子だろうと
興味があるのは剣の腕だけ。▼
- [テティス]
- あなたの場合はそうよね。▼
って、あら?
ジスト隊長はどこにいったのかしら。
さっきから姿が見えないけど…。▼
- (暗転)
- [ジスト]
- ほう、変われば変わるものだな。▼
- [ヨシュア]
- あんたの目から見た俺は
変わったように見えるか?▼
- [ジスト]
- 一本、強い芯が
通ったように見えるな。▼
それがジャハナの王として生きる
決意の証…なのかもしれんな。▼
- [ヨシュア]
- 王として、か。▼
今の俺があるのは
傭兵時代の経験があってこそだ。▼
あんたたちとの交流は
俺に学ぶ機会を与えてくれた。▼
- [ジスト]
- ……▼
- [ヨシュア]
- 宿命から目を逸らさず
正々堂々と立ち向かった
エフラムやエイリーク。▼
部下たちを束ね、過酷な戦いに
挑むあんたの責任感。▼
一介の傭兵として目にしたものが
俺の財産になっているのさ。▼
- [ジスト]
- そうか、なるほどな。▼
アスク王国には別の異界から来た
昔のお前もいるが…
なにか伝えたいことはあるか?▼
- [ヨシュア]
- いや…
少しばかり先の未来は知っているが
俺と同じ道を辿るとは限らん。▼
それに、自分自身で
得なければ意味がない…
それがどんな痛みを伴おうとな…▼
- [ジスト]
- ヨシュア、ひとつ
聞きたいことがある。▼
- [ヨシュア]
- 俺に答えられることなら。▼
- [ジスト]
- 先のことをむやみに知ろうってのは
自然の理に反するかもしれんが…。▼
お前がジャハナ王国を継ぐ決意をしたのは、
イシュメア女王の身に
何か起きたからか?▼
- [ヨシュア]
- ……。
すべては、俺の甘さが原因だ。▼
ジャハナの王宮に駆けつけたとき
すべては手遅れだった。▼
王宮は焼け落ち
母上はひどい傷を負っていた。
俺の…相棒の手によってな。▼
- [ジスト]
- ……▼
- [ヨシュア]
- だが、ジャハナの未来は
まだ潰えてはいない。▼
俺は母上…先王の遺志を継ぎ
ジャハナの民をよりよい未来に導きたい。▼
だがそれは…
俺一人の力では難しい。▼
ジスト、改めて頼む。
アスク王国の戦いが集結し
マギ・ヴァルに戻れたら…▼
ジャハナ王国のために働いてくれないか?
俺に力を貸してほしい。▼
- [ジスト]
- なるほどな。
お前の決意、理解はできた。
だがひとつ、条件がある。▼
- [ヨシュア]
- 条件…? あんたのことだ。
金や名誉で動くはずはないが
話を聞こう。▼
- [ジスト]
- お前は言っていたな。
どんなに自分に力があっても
ツキがなけりゃそれまでだ、と。▼
たとえ王様だって、ツキがなけりゃ
国ごと滅びちまうこともある…▼
- [ヨシュア]
- 世の中そんなもんだ…とか
言ってたかな、昔の俺は。
でも、あんたは違っただろう。▼
運の良し悪しはあるだろうが
結果を決めるのは実力。
運を言い訳にはしたくないと。▼
- [ジスト]
- ああ。今も
その考えは変わっちゃいない。▼
変わっちゃいないが…
傭兵にとってツキのあるなしは
死活問題だ。▼
ツキのない雇い主についた日には
部下たちまで危険に晒しちまう。▼
- [ヨシュア]
- 読めたぜ。
王の俺にツキがあるかどうか
試したいってことか。▼
- [ジスト]
- このコインを投げて
表が出ればお前の勝ちだ。▼
イカサマはなしだ。
お前の下で働くかどうかは
こいつで決める。▼
- [ヨシュア]
- いいだろう。
ジャハナの未来を賭けた大勝負だな。
俺は、自分のツキを信じるぜ。▼
- [ジスト]
- そらっ…!
表か裏かっ!▼
- [ヨシュア]
- ……!▼
- [ジスト]
- これは…裏だな。
ヨシュア、お前の負けだ。▼
- [ヨシュア]
- ……▼
いや、運命は覆らない。
これも現実だ。
俺にツキがなかったってことさ。▼
- [ジスト]
- そうだな。お前にツキはなかった。
この勝負に勝った俺のほうに
ツキがあったってことだな。▼
ってことはだ。
ツキがある俺が手を貸せば
あとは実力次第ってわけだな。▼
- [ヨシュア]
- ジスト、あんた…。▼
そうだな…
運任せじゃ、国は造れない。▼
一番大事なのは
仲間と手を携えることだ。▼
今の俺は、そのことが
骨身に染みてわかっている。▼
- [ジスト]
- なら、仮契約だ。▼
たとえ、俺がお前とは別の異界の
マギ・ヴァルに戻ったとしても
俺はヨシュア王に手を貸そう。▼
- [ヨシュア]
- ああ、頼む!▼
嘆きの盗賊 レナック†
- [ラーチェル]
- 正義と秩序の使者…
ラーチェル、ここに参上ですわ!▼
ついにレナックもアスク王国に
招かれたと聞きましたの!▼
- [ドズラ]
- ガハハ! レナックよ。
また共にラーチェル様を
お支えしようではないか!▼
- [ラーチェル]
- って、あら?
レナックの姿が見えませんわね。▼
- [フィヨルム]
- じ、実はですね。レナックさんは
「なんだか悪寒がする」と
どこかへ走り去られまして…▼
- [ラーチェル]
- 悪寒!? まあ!
アスク王国に来て早々
風邪を引くなんて!▼
病は気から! わたくしの気合で
病魔を退散させてみせますわ!▼
- [フィヨルム]
- か、風邪を引かれているようには
見えませんでしたが…▼
- [ドズラ]
- ふーむ。
レナックめ、まーた逃げ出したか。
しょうがない奴じゃのう。▼
- (暗転)
- [レナック]
- ふぅ、ここまでくれば大丈夫か。
あいかわらず騒がしい王女様だ。
しかし、詰めが甘いね…▼
甘い、甘いなあ。干した果実を
砂糖壺でじっくりと寝かして作った
菓子より甘いよ…▼
ま、俺はこの世界に来てまで
王女様のわがままに振り回されるのは
御免こうむりたいわけよ。▼
さてと。商売のネタを探しに
城下町でも見て回るとしますか。▼
- [リシテア]
- ……▼
干した果実を砂糖壺で
じっくりと寝かして作った菓子。
興味ありますね…▼
- [レナック]
- しかし、このヴァイス・ブレイヴってのは
いろんな人間が集まってるんだな。▼
商人上がりの英雄はいるわ
盗賊を生業とする英雄もいるわで…
くせ者揃いって言葉が一番合うな。▼
- [リシテア]
- 失礼。わたしは金鹿の学級のリシテア。
少し、話をしてもよろしいですか?▼
- [レナック]
- 金鹿…ああ、ガルグ=マクとかいう
士官学校の生徒だっけ。
なんの用だい?▼
- [リシテア]
- あなたがつぶやいていた
干した果実を砂糖壺で
じっくりと寝かして作った菓子…▼
詳しく聞かせて頂けないでしょうか。▼
- [レナック]
- あんた、聞いてたのかい?
あれは確かにすごく甘いぜ。
マギ・ヴァルで一番甘い菓子だ。▼
- [リシテア]
- 一番の甘さ!?
ゴクリ…▼
- [レナック]
- しかしなあ…
タダで教えるわけにはいかないの。▼
よーく考えてみなさいよ。
価値ある情報は金になる。▼
- [リシテア]
- 対価が必要…と?▼
- [レナック]
- 世の中を回すのは金だよ、金。
味方同士だとしても
そこははっきりさせとかないとね。▼
- [ガイア]
- その情報代…
これで足りるか?▼
- [レナック]
- ん? あんたは見たところ
同業者みたいだが…▼
- [リシテア]
- ガイアさん!?
その金貨の入った袋は…▼
- [ガイア]
- 俺も菓子に興味がある。▼
手付金としてまず半額…
俺達に食べさせてくれれば
残りの金も払う。▼
- [リシテア]
- いいんですか、ガイアさん?
お金を出して頂いて…▼
- [ガイア]
- 俺もあんたも糖分の大切さを
知る者同士だ。遠慮するな。▼
- [レナック]
- 話がわかるね。金が絡むなら
こいつはれっきとした仕事だな。▼
いいぜ、任せときな!
あんたたちにマギ・ヴァルで一番甘い
極上の菓子を食べさせてやるよ。▼
- [レナック]
- 菓子の作り方は頭に入っているが
肝心の材料をどうするかな。▼
菓子に使われていた果実…
ありゃなんだったっけな。▼
マギ・ヴァルの英雄に聞けば…
おや、ちょうどいいところに!▼
- [ネイミー]
- あ、レナックさん。
なにか、ご用ですか?▼
- (暗転)
- [ネイミー]
- そうですね。あのお菓子に
使われていた果実は
ミーチュの実だった気がします。▼
紅くてツヤツヤしてて
そのまま食べると甘酸っぱい…。▼
- [レナック]
- ミーチュか、なるほどねえ。▼
問題はミーチュに似た果実が
アスク王国にあるかどうかだな。▼
- [ネイミー]
- アメリアに聞いてみますか?
彼女は私より先にアスク王国に来て
この国に詳しいですし。▼
彼女の鎧の色がミーチュの実に似てる…
そんな話をしたことがあるので。▼
- (暗転)
- [アメリア]
- ミーチュの実! 覚えているよ。
ネイミーとお話ししたもんね。▼
- [ネイミー]
- それでね、アスク王国に
ミーチュの実に似た果実はないかな?▼
- [レナック]
- ミーチュの実そのものがあれば
言うことないんだけどな▼
- [アメリア]
- えーっとね、ミーチュの木は
アスク王国にはないみたい。▼
- [ネイミー]
- そっか。そうだよね…。▼
- [アメリア]
- でもね、ミーチュの実の味に
そっくりな果実はあるの!▼
なんて名前かは知らないけど
勝手に「アスクミーチュ」って呼んで
ときどき食べてるよ!▼
- [レナック]
- ほほう、そいつは興味深い。▼
- [アメリア]
- ちょっと待ってね。
城の近くに木があったような…▼
- (暗転)
- [アメリア]
- はい、これだよ。
色もそっくりでしょ?▼
- [ネイミー]
- 本当だ。じゃあ、さっそく…。▼
んん~、甘くて酸っぱい!
これ、ミーチュの実そのものだよ!▼
- [レナック]
- 確かにこいつはそっくりだ…。
しかも、マギ・ヴァルで採れる
ミーチュの実よりも大きいな。▼
二人とも助かったぜ。
こいつは礼ね。とっときな。▼
- [ネイミー]
- え? いいんですか?
お金なんていりませんよ。▼
- [レナック]
- 俺だって、できればタダで済ませたいさ。
でもよ、超一流はこんなところで
ケチっちゃダメなのよ。▼
あんたたちは俺に有益な情報をくれた。
その見返りは受け取るべきだ。▼
逆に俺があんたたちに
有益な情報を渡すときは
きっちり金をもらうけどな。▼
- [アメリア]
- そ、そうなんですか?
じゃあ、このお金はそのときのために
とっておかないと…▼
- [レナック]
- ともあれ、助かったぜ…!
これで仕事もうまくいくってもんだ。▼
- [レナック]
- さあ、こいつが約束の菓子だ。
材料はちょいと違うが
俺が知る味と瓜ふたつさ。▼
- [リシテア]
- こ、この甘い香り…
食べる前から唾液が出ますね。▼
- [ガイア]
- では、一口もらおうか。▼
もぐ…。▼
- [リシテア]
- はむ…。▼
- [レナック]
- どうだい、お味は?▼
- [リシテア]
- ま、まるで蜜が全身を
駆け回るような重々しい甘さ!
夜中に食べると頭が冴えそうですね。▼
- [ガイア]
- こいつは驚いた…
口当たりも香りも文句なしだ。▼
マギ・ヴァルで一番甘い菓子というのは
どうやら本当らしいな。
残りの金も受け取ってくれ。▼
- [レナック]
- 毎度。確かに受け取ったぜ。▼
- [リシテア]
- ううっ、手が止まりませんよこれ。
病みつきになる甘さです!▼
- [レナック]
- そんなに気に入ってくれるとはなあ。
そうだ! この菓子をアスク王国で
売り出せば一儲けできるんじゃ!?▼
こいつぁ名案だよなあ。
俺にも運が向いて来たか!▼
- [ラーチェル]
- ならば…その運を
正義と秩序のために活かすべきですわ!▼
- [レナック]
- ひっ!? こ、この声は…。▼
- [ラーチェル]
- すっかり風邪も治ったようですわね。
息災でなによりですわ!▼
- [ドズラ]
- ようやっと見つけたぞ、レナック。▼
さあさあ、ラーチェル様と共に
アスクの民のために頑張ろうではないか!
ガハハ!▼
- [レナック]
- じょ、冗談だろ!?
アスクに来てまでラーチェル様の
お供は…。▼
- [ラーチェル]
- ドズラ、正義の名のもとに
速やかに確保ですわ!▼
- [ドズラ]
- 了解ですじゃ!
そら、観念するんじゃ。▼
- [レナック]
- 放せっ! いい儲け話があるのに
みすみすドブに捨てるなんざ…。▼
- [ドズラ]
- わしらの旅はアスク王国でも続くのじゃ。
ラーチェル様を支え、
どこまでも行こうぞ!▼
- [ラーチェル]
- さあ、皆がわたくしたちを
待っていますわよ!▼
麗しの絶世美少女一行の旅は
異界を超えて続くのですから!▼
- [レナック]
- つ、続かないでくれぇぇぇ~!▼
腕利きの盗賊 コーマ†
- [コーマ]
- ここがアンナ商会か。
アンナ隊長にそっくりの
店主がいるって聞いたけど…▼
- [アンナ]
- あら、来てくれたのね。
あなたがコーマ?▼
- [コーマ]
- 驚いたぜ。本当に
アンナ隊長にそっくりだな。▼
ってことは
あんたが俺を呼び出した
この店の店主ってことか?▼
- [アンナ]
- ええ。イーリス聖王国アンナ商会
アスク支店へようこそ。▼
エクラから
聞いたわよ。▼
あなた、情報を集めるのが
得意なんだってね?▼
- [コーマ]
- ま、どちらかっていえば
得意ってことになるかな。▼
エイリーク王女たちと旅したときも
耳寄り情報を届けていたもんさ。▼
- [アンナ]
- なるほど、噂は本当みたいね。▼
でね、あなたの腕を見込んで
頼みがあるの。
もちろん報酬も払うわ。▼
店の隅…
兜が並んだ棚の前に男がいるでしょ?
バレないようにこっそりと見て。▼
- [フォルカ]
- ……▼
- [コーマ]
- なんだか目つきの悪い男だな。
あのおっさんがどうかしたのか?▼
- [アンナ]
- 少し前からうちの店に
出入りしている客なんだけど…▼
城下町の路地裏で
なんだか怪しげな
取引をしてるって噂なのよ。▼
- [コーマ]
- 見るからに胡散臭いな…
で、俺に頼みたいのは
あいつの正体を探れってことか?▼
- [アンナ]
- ご明察。あの人が
どんな相手と取引しているのか
探ってほしいの。▼
- [コーマ]
- 取引の相手を調べるだけでいいのか?
そんなの朝飯前だ。▼
- [アンナ]
- おおっ、それは頼もしいわね!
起源は1週間。お願いできるかしら。
報酬は成功時に渡すってことでいい?▼
- [コーマ]
- まかせときな、1週間もいらねえ。
3日で十分さ!▼
- [フォルカ]
- ……▼
- [コーマ]
- ……▼
まわりに人が増えてきたな。
今度こそ見失わないように
気をつけねえと…▼
- [フォルカ]
- ……▼
- [コーマ]
- 3日もあれば十分とか
勢いで言っちまったが
今日で4日目…▼
くそっ、あいつは
いったい何者なんだ。▼
どんな人混みでもスルスル
滑るように動きやがる。▼
まばたきした瞬間
姿が消えてることもあるし
絶対ただ者じゃねえ…▼
- [フォルカ]
- ……▼
- [コーマ]
- なんだ?
ずいぶんとボロい
建物に入っていったな…▼
もしかして取引場所か!?
よし、現場を押さえてやるぜ…!▼
- (暗転)
- [コーマ]
- どういうことだ?
もぬけの殻じゃねえか!▼
あいつは確かに
ここに入っていった…
だけど人の気配がねえ。▼
建物を見張っていた間に
誰も出入りしていないはずだし…▼
くそっ! いったいどこに
消えちまったんだ!?▼
- [コーマ]
- まさか今日も同じ場所で
見失っちまうとは…。▼
約束の日まであと1日。
ちっ、あのおっさんは
いったい何者なんだよ!▼
絶対にあの建物の中に
入っていったはずなんだ。▼
このままじゃ約束を守れねえ。
なにかを守れねえ辛さってのは
身にしみてわかってるはずなのによ…▼
- [ネイミー]
- コーマ、なにかあったの?
城下町によく行ってるみたいだけど…。
な、なにか危ないこと…してないよね?▼
- [コーマ]
- 別にヤバいことはしてねえよ!▼
- [ネイミー]
- そ、そんなに怒鳴らなくても…
う、ううっ……ぐすっ…。▼
- [コーマ]
- お、おいっ!
泣くんじゃねえよ…!▼
いや、これはイラついてた俺が悪いな。
八つ当たりしてすまねえ。▼
- [ネイミー]
- ぐすっ…危ないことは…
してないんだよね?▼
- [コーマ]
- ああ、してないしてない。
だから泣くんじゃねえよ。▼
ネイミーに泣かれると
お前のじいさんがすっ飛んで来そうで
今も気が気じゃねえんだよ。▼
- [ネイミー]
- コーマ、よく私を泣かして
おじいちゃんに叱られてたもんね…▼
- [コーマ]
- お前のじいさん、
ネイミーが泣くと
どこでも駆けつけるからなあ。▼
凄腕の猟師なだけあるぜ。
目が良すぎるって…
!▼
- [ネイミー]
- コーマ…? ど、どうしたの?
いきなり真剣な顔…▼
- [コーマ]
- そういやネイミーのじいさんに
教えてもらったことがあったな…▼
野鳥には、天敵をあざむくために
わざと巣から離れたところに
降りる奴もいるって…▼
- [ネイミー]
- う、うん。巣にいる雛を守るために
巣とは違う場所に降りたように
見せかけるんだよね?▼
- [コーマ]
- それだ! おっさんが
これ見よがしにあの建物の前で
姿を消していたってことは…▼
きっと近くに知られたくない
取引現場があるってことだ!▼
ありがとな、ネイミー!
いい手がかりになったぜ!▼
- [ネイミー]
- い、意味わかんないよ…
でもコーマ。く、くれぐれも
危ないことはしないでね!▼
- [コーマ]
- やったぜアンナさん!
あのおっさんの取引相手
しっかりと目に焼き付けてきたぜ!▼
- [アンナ]
- 今日で7日目…
期限には間に合ったみたいね。
やるじゃない!▼
- [コーマ]
- あのおっさん、なんか
やべー奴と取引してたぞ?▼
凶悪な面構えの大男でさ。
手に小鳥なんか乗せてたけど
ありゃきっと非常食だな…▼
- [アンナ]
- 凶悪な面構えの大男…
あんな感じ?▼
- [ブノワ]
- ……▼
- [コーマ]
- そうそう、まさにあんな感じ…
ってオイ! どうして取引相手が
ここにいるんだよ!?▼
- [ブノワ]
- この小鳥は…俺の友達だ。
取って食うなんて酷いことはしない。▼
- [フォルカ]
- 思っていたよりは
勘がいいようだ。▼
- [コーマ]
- ええっ…!?
おっさんまで!
こりゃどういうことだよ?▼
- (暗転)
- [アンナ]
- ごめんね、あなたのことを
試させてもらってたの。▼
- [フォルカ]
- 使い物になるかどうか
それを確かめるために
俺とブノワは雇われてたのさ。▼
- [コーマ]
- やっぱりあんたの同業者だったのかよ。
ただ者じゃねえと思ってたけどさ。▼
で、あんたらから見て
俺は使い物になりそうかい?▼
- [アンナ]
- もちろん合格よ!
ちゃんと成果も出したし。▼
はい。これは約束の報酬ね!
試させてもらったお詫びよ。▼
- [フォルカ]
- 観察眼や状況判断、どちらも筋がいい。
お前なら密偵としても
アスク王国でも立ち回れるだろう。▼
- [アンナ]
- 実はエイリーク王女からも
推薦されててね。▼
コーマは機転が利くから
いろいろと役に立つはずだって。▼
- [コーマ]
- エイリーク様が…
試されたのは気に食わねえけど
期待されてるっていうなら悪くないな。▼
- [アンナ]
- アンナ商会は
ヴァイス・ブレイヴの任務以外にも
いろいろ仕事と請け負っているの。▼
これからも頼らせてもらうわよ。
もちろん、報酬は出すからね。▼
- [コーマ]
- よっし! 俄然やる気が出たぜ。▼
頼られているのならしょうがねえ。
俺のやり方で
みんなの力になってみせるぜ。▼
そして…俺ももっと成長して
今度こそ、大切なものを
守れるようにならなきゃな!▼
コメント†
Last-modified: 2022-10-06 (木) 08:07:10