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章別会話
暁が照らす未来†
暁が照らす未来†
オープニング†
- [シャロン]
- あっ、ミカヤさんたち
こちらにいらしたのですね。▼
皆さん、アスク王国での生活には
もう慣れましたか?▼
- [ミカヤ]
- はい。とてもよい国ですね…
町も少し見てきましたが
民の表情に明るさがありました。▼
- [アルフォンス]
- 城下町にも
足を運んでくれたんだね。▼
- [レオナルド]
- 僕たちが暮らすデインの民は
ベグニオン帝国の圧政に
怯えながら暮らしていたからね。▼
- [サザ]
- 激しい戦いが続いているにも関わらず
民が希望を抱けているのは
英雄たちの存在が大きいんだろうな。▼
- [エディ]
- いろいろな異界から
英雄が集まっているんだろ?
おれたちもその中の一人らしいけど…▼
- [アルフォンス]
- アスク王国に召喚された英雄たちは
ヴァイス・ブレイヴという
特務機関に所属しているんだ。▼
よければ、君たち【暁の団】にも
仲間に加わってほしい。▼
- [シャロン]
- 【暁の団】は
苦境にあえぐ民のために
戦っているんですよね?▼
皆さんにお力添えいただければ
とっても心強いです!▼
- [エディ]
- けど、ヴァイス・ブレイヴには
ベグニオンの人間もいるんだろう?▼
- [アルフォンス]
- そうだね。
多くの英雄たちの
助力を得ているよ。▼
- [レオナルド]
- …ヴァイス・ブレイヴに入れば、
僕たちデインに圧制を敷いたベグニオンと
手を組むことになります。▼
- [エディ]
- おれたちデインの民は
奴らから受けた仕打ちを
そう簡単に許せやしない。▼
- [アルフォンス]
- 当事者にしかわからない
問題があるようだね。
だが、これだけは知っておいてほしい。▼
ヴァイス・ブレイヴに集う英雄たちは
利害を超えて、アスク王国のために
力を貸してくれているんだ。▼
- [ミカヤ]
- …………▼
- [サザ]
- ……。
今の俺たちは、デインのために誰かと
手を組む必要があるわけじゃない。▼
俺たちは、もっと身近で、
もっと小さなもののために戦いたい。▼
- [エディ]
- ヴァイス・ブレイヴに入らなくたって
おれたちで困っている人を
助けることはできるしな!▼
- [レオナルド]
- うん。僕も同じ意見だよ。
僕たちは、普段通りに
行動していればいいと思う。▼
- [レオナルド]
- あいつが最後の賊だな。
まずは僕の弓矢で…それっ!▼
- (白く光る)
- [レオナルド]
- よしっ、足止めはできた。
あとは任せたよ、エディ。▼
- [エディ]
- 引き受けた!
でえぇぇいっ!▼
- (白く光る)
- [エディ]
- …ふうっ。どうだ、ミカヤ。
援護を受けながら剣でとどめを刺す。
これでいいんだよな?▼
- [ミカヤ]
- ええ。安心して見ていられたわ。
二人とも、見事な連携だった。▼
- [エディ]
- へへっ。
成果が出てきたみたいで
うれしいぜ。▼
- [レオナルド]
- これで近くの村や街道が
安全になればいいんだけど。▼
- [ミカヤ]
- 地道な活動かもしれないけれど
一人でも助かる民がいるのなら
私たちは戦い続けるだけ…▼
- [サザ]
- ミカヤの言う通りだ。
…すっかり日が暮れたな。
今日はこのあたりで休むとしよう。▼
- [ミカヤ]
- …………▼
- [サザ]
- ミカヤ…?
なんだか顔色が優れないな。
どこか具合でも悪いのか?▼
- [ミカヤ]
- だ、大丈夫よ。
野営の準備をしましょう。▼
- (暗転)
- [エディ]
- アルフォンス王子には悪いけど
おれたち【暁の団】の力だけでも
十分に戦っていけるな!▼
- [レオナルド]
- そうだね。ベグニオン帝国と
力を合わせなくても
アスクの人たちを助けることはできるよ。▼
- [ミカヤ]
- ……。▼
- [サザ]
- 大丈夫か、ミカヤ。
疲れが溜まっているのなら
先に休んだほうがいい。▼
- [ミカヤ]
- いいえ、そうじゃないの。▼
ただ、さっきから悪い予感が
頭から離れなくて…▼
- [レオナルド]
- 悪い予感?
それはちょっと気になるね。
ミカヤの占いはよく当たるから。▼
- [サザ]
- 荷物をまとめよう。
すぐにでもここから
移動したほうがよさそうだ。▼
- [エディ]
- わ、わかった。
ちぇっ、今日はもう
休めると思ったのにな。▼
- [サザ]
- …………▼
- [レオナルド]
- サザ、どうしたんだい?
ずいぶん険しい顔をして。▼
- [サザ]
- そこの茂みに誰かがいる!
何者だ、姿を現せっ!!▼
- [ユンヌ]
- 大丈夫、警戒しないでいいわ。
私は、あなたたちの敵じゃないもの。▼
- [エディ]
- お、女の子?
なんでこんなところに…▼
- [ミカヤ]
- !? ど、どうしたのユンヌ?
ほら、おとなしくして!▼
- [レオナルド]
- ミカヤの小鳥が
こんなに騒ぐなんてめずらしいな。▼
- [サザ]
- …騒いでいるというよりも
ひどく動揺しているように見えるな。▼
この少女、なにかあるのかもしれん。
このまま警戒を解くな。▼
- [ユンヌ]
- なによそれ。
私があなたたちを
取って食べるように見える?▼
- [サザ]
- そうは見えないが…
普通じゃない気配を感じるのは確かだ。▼
- [ユンヌ]
- 私は、あなたたちに
聞きたいことがあって来ただけよ。▼
- [エディ]
- 聞きたいこと?
いきなり現れて怪しいな。▼
もしかしてミカヤの言ってた
悪い予感って…▼
- [ミカヤ]
- 大丈夫よ、エディ。
彼女は悪い人ではないみたい。
ユンヌも落ち着いてきたわ…▼
- [ユンヌ]
- ねえ、教えて。
あなたたちはなんのために…
この世界で戦うの?▼
- [サザ]
- 俺たちが戦う理由?
それを知ってどうするつもりだ。▼
- [ユンヌ]
- これを聞くのは…
あなたたちのためでもあるのよ。
ねえ、どうなの?▼
- [ミカヤ]
- アスク王国に暮らす
人々の力になるため。▼
終わりの見えない戦いから
一人でも多く救えるように…▼
私たち【暁の団】は
そのために戦っているわ。▼
- [ユンヌ]
- ふうん…。▼
でもそれって
ヴァイス・ブレイヴの
みんなと同じ目的じゃない。▼
なのに、どうして
あなたたちだけで
戦おうとしているの?▼
- [サザ]
- …………▼
- [ユンヌ]
- 一緒に戦ったほうが、
もっとたくさんの人を
救えるかもしれないのに。▼
なんだかおかしいわね。
どうして?▼
- [ミカヤ]
- それは…▼
- [エディ]
- そうはいかない理由があるんだよ。
お嬢ちゃんに言ったところで
わからないだろうけどさ。▼
- [レオナルド]
- 僕たちはベグニオンに
大切なものを奪われ、
未来をも奪われようとしている。▼
彼らの行いを許せはしない。
協力なんて絶対に無理だ。▼
- [ユンヌ]
- ふぅん。
でもそれって
自分たちの都合でしょ?▼
アスク王国の民にとって
あなたたちがベグニオンを
嫌っていることなんて関係ないもの。▼
- [エディ]
- そ、それはそうかも
しれないけどさ…▼
- [ミカヤ]
- ……っ……▼
- [サザ]
- どうしたミカヤ?
さっきよりも顔色が…▼
- [ミカヤ]
- ダメ…このままでは…
嫌な予感が…強く……▼
- [サザ]
- なんだって!?
エディ、レオナルド、気をつけろ!
危険が迫っているようだ。▼
- [エディ]
- ええっ!?
お、おうっ!▼
- [レオナルド]
- ……!?
あれは…▼
- [サザ]
- 賊の仲間か…
それもかなりの数だ…▼
- [エディ]
- くそっ。なんて数だ!
これじゃキリがないぜ。▼
- [レオナルド]
- ずいぶん倒したはずなのに
まるで数が減ったように感じない。▼
- [サザ]
- 追い詰められるのも時間の問題か。
ミカヤ、俺の後ろに。▼
- [ミカヤ]
- ありがとう、サザ。
でも、このままじゃみんな…▼
……?
さっきの悪い予感とは…
別の何かが…▼
- [???]
- ここは我らに任せてもらおう!
はぁぁぁっ!▼
- (白く光る)
- [タニス]
- よし、まずは一人!▼
- [シグルーン]
- ふぅ、なんとか
間に合ったようですわね。▼
- [ミカヤ]
- あなたたちは…
ベグニオン帝国の…!?▼
- [サナキ]
- よくやった、二人とも。
まだ犠牲は出ておらぬようじゃな。▼
- [サザ]
- ベグニオン帝国皇帝…
女神の神使まで!?▼
- [サナキ]
- よし!
このまま野盗どもの
殲滅にあたるのじゃ。▼
- [アイク]
- いや、敵の数が多すぎる。
天馬騎士団は守りを固めてくれ。
俺たちが突入する。▼
- [サザ]
- アイク…団長!▼
- [セネリオ]
- 敵も混乱しているようですね。
押し切るなら今です。▼
- [ティアマト]
- 攻め入るには好機…というわけね。▼
- [レテ]
- 我らも行くぞ!
獣牙族の誇りにかけ
後れを取るわけにはいかない!▼
- [ライ]
- やれやれ…
そんなことで
張り合ってどうするんだよ。▼
- [レオナルド]
- ガリア王国のラグズたちまで!
僕たちを助けにきてくれたのか?▼
- [アルフォンス]
- 【暁の団】のみんなは無事かい?
大規模な賊が動いていると聞いて
救援に来たんだ。▼
- [シャロン]
- ここはみんなで力を合わせましょう!
いきますよー!▼
- [サザ]
- あれだけいた賊たちが
あっという間に片付けられていく。
これがヴァイス・ブレイヴの力…▼
- (暗転)
- [ミカヤ]
- 助けていただき
ありがとうございます。▼
でも、どうしてみなさんが
私たちを助けたのですか?▼
- [サナキ]
- 仲間だから助けた。それだけじゃ。
そなたらもアスク王国の平和のために
戦っておったのじゃろう。▼
我らも志は同じ。
ここにはテリウス大陸に引かれた
国境線などないのじゃからな。▼
- [アイク]
- 互いに思うところはあるだろう。
だが、今はわだかまりを捨て
力を合わせるべきだと俺は思う。▼
- [ライ]
- 一人でも多くのアスクの民を救うため
悪くない提案だと思うけどな。▼
- [エディ]
- そんなこと
急に言われたって…なあ?▼
- [レオナルド]
- ああ。簡単に
割り切れるものでもない。▼
- [サザ]
- ミカヤはどう考えているんだ?▼
- [ミカヤ]
- 私たちが助けられたのは事実。
そして、彼らの言葉に嘘はないと思う…▼
- [アルフォンス]
- 僕からもあらためて頼む。
ヴァイス・ブレイヴに力を
貸してくれないか。▼
- [サザ]
- ……。▼
俺はアスク王国にいる間なら
ヴァイス・ブレイヴに
協力してもいいと思っている。▼
- [エディ]
- まあ、仕方ないか。
恩知らずと思われたくないしな。▼
- [レオナルド]
- わかったよ、サザ。
僕も従おう。▼
- [シャロン]
- よかった!
これからよろしくお願いしますね!▼
- [ミカヤ]
- …………▼
- [サザ]
- どうかしたのか、ミカヤ。▼
- [ミカヤ]
- さっきの女の子は
どこに行ったのかしら。▼
- [サザ]
- 戦いがはじまったときには
姿が見えなくなっていた気が…▼
- [ミカヤ]
- あの子はこうなることが
わかっていたのかしら。
不思議な子…。▼
- (暗転)
- [ユンヌ]
- 遠回りしたみたいだけど
あるべき形に落ち着いたみたい。▼
人にとって
揺るがぬ意志、曲がらぬ信念は
尊いものかもしれないけど…。▼
こうして変わっていけるところも
人の面白いところなのよね、ふふっ。▼
義に厚き剣士 エディ†
- [エディ]
- アスク王国って…すごいよな。
城を歩いている人間のほとんどが
名だたる英雄だもんな。▼
- [レオナルド]
- 僕も驚いているよ。
でも、これはいい機会だと思う。▼
彼らと交流することで
成長するきっかけが
得られるんじゃないかな。▼
- [エディ]
- ああ、実はもう
シャロン王女に頼んで
剣の達人たちに会ってきたんだ。▼
- [レオナルド]
- へえ、それは剣士として
学びがあっただろうね。▼
- [エディ]
- 学びかぁ…
まあ、うん。そうだなあ…。▼
- (暗転)
- [シャナン]
- 剣術の腕を上げたい…か。
ならば、信念を忘れぬことだ。
幼きあの日より、私はそうしてきた。▼
- (暗転)
- [レンハ]
- 修羅の道に身を置き続けよ。
さすれば武人としての覚悟も固まり
迷いも断ち切れよう。▼
- (暗転)
- [エディ]
- 話を聞かせてもらって
人それぞれだなあと思ったけど
正直、おれには難しかったよ…。▼
- [レオナルド]
- 僕らのような若輩者では
達人の言葉を理解することは
難しいのかもしれないね。▼
- [エディ]
- うーん、すごく大事なことを
教えてもらった気がするけど
簡単には参考になりそうにないや。▼
- [レオナルド]
- そっか。たとえばさ
達人たちになにか共通点は
見つからなかったのかい?▼
- [エディ]
- 共通点…。そいつがわかれば
なにかの参考になりそうだよな。▼
うーん…ううーん…そういや
みんな凛々しかったな。▼
- [レオナルド]
- それは剣の腕を上げるために
必要なことかい?▼
- [エディ]
- あっ!? 武器だ!
みんな、伝説の剣って感じの
すっげえ武器を持ってた!▼
- [レオナルド]
- なるほど。
誰もが一目置かれる剣の達人だ。▼
この世に二振りとない名剣や名刀を
携えているのは当然かもしれないね。▼
- [エディ]
- 俺もすごい剣を手に入れれば
もっと高みを目指せるかも!▼
アスク王国には商隊の
ジョージも来てるらしいんだ。
ちょっと話を聞いてくるぜ!▼
- [レオナルド]
- エディ!
武器を手に入れるったって
先立つものがないと!▼
ああ、行っちゃった…。
まったくエディらしいな。▼
- [ジョージ]
- 剣の達人が持っているような
業物ねえ…。▼
- [エディ]
- うん。そこらの店では
お目に掛かれないようなやつ!▼
- [ジョージ]
- だったら、うちの店主に
話を聞いてみたらどうだ。
なにか知ってるかもしれないぜ?▼
- [エディ]
- 店主? アスク王国での
ジョージの雇い主ってことか。▼
- [アンナ]
- はじめまして。
イーリス聖王国アンナ商会
アスク支店を取り仕切っているアンナよ。▼
ジョージにはお店を
手伝ってもらってるの。▼
- [エディ]
- 【暁の団】のエディです。
よろしく、アンナさん!▼
おれ、テリウス大陸で
アンナさんによく似た人に
戦い方の基礎を習った気が…。▼
- [アンナ]
- それはきっと私の姉妹ね。
今度会うことがあったら
よろしく伝えておいてね。▼
- [エディ]
- わかりました!
ところでアンナさんに
聞きたいことがあるんだけど…。▼
- (暗転)
- [アンナ]
- 伝説に登場する聖剣。
名工が鍛えた名剣。
禁忌の術を宿した邪剣。▼
そういった強力な剣は
家柄や血筋で
受け継がれることが多いわね。▼
なにかしらの試練を
乗り越えたことで
授かる場合もあるみたいだけど。▼
- [エディ]
- どっちにしろ
簡単には手に入らないってことか。
やっぱそうだよなあ。▼
- [ジョージ]
- ならさ、武器を
錬成するってのはどうだ?▼
- [アンナ]
- それが現実的かしら。
アスク王国では
英雄の武器の錬成もできるから。▼
- [ジョージ]
- ほら、ダニエルが得意だっただろ?
武器を鍛えて強くする。
あれと似たようなものさ。▼
- [エディ]
- なるほどな!
じゃあ、さっそくやってくれよ!▼
- [アンナ]
- そう簡単にはいかないわ。
錬成には素材が必要だもの。
錬成するための武器も必要だわ。▼
- [エディ]
- うーん。なんだか
道は険しそうだな…。▼
- [アンナ]
- だけど、アンナ商会から
素材を集めるための
仕事を斡旋することはできるわ。▼
- [エディ]
- 本当かっ!? ぜひお願いします!
おれにできることなら
なんでもやるからさ!▼
- [アンナ]
- 代わりといってはなんだけど
空いた時間に商会の仕事の
手伝いをしてもらえると助かるわ。▼
- [エディ]
- 了解だ!
なんでも言ってくれよな。▼
- [アンナ]
- ふふっ、商談成立ね。
それじゃ、よろしく頼むわ。▼
- [エディ]
- よっ、ほっ…っと。
頼まれてた荷物
ここに置いとくぜ!▼
- [ジョージ]
- おう、助かるよ。▼
- [エディ]
- えーっと、次はこの箱を
倉庫に運べばいいんだな。
あらよっ…と!▼
- [ジョージ]
- エディ、昨日も戦場に出たんだろ?
疲れが残ってるんじゃないか?▼
- [エディ]
- ぜんぜん!
元気で頑丈なのが
おれの取り柄だからな。▼
- [ジョージ]
- 商会に斡旋された仕事…
さらには闘技場にまで顔を出して
素材を集めているそうじゃないか。▼
無理しすぎて倒れちまうと
元も子もないぞ。▼
- [エディ]
- これぐらいなんてことないさ!
…って、おっとと。▼
- [ジョージ]
- 足にキテるじゃねえか。
カワイイ女の子ならともかく
俺は野郎は助けないからな。▼
なあ、エディ。
なんでそこまで頑張れるんだ?
なにか理由があるのか?▼
- [エディ]
- おれはデインの平民の出身だからさ。
血筋や家柄なんかは
逆立ちしてもどうにもならない。▼
先祖に伝説の英雄がいたとか
親が王家の血を引いていたとか
そんな都合のいい話もないしな。▼
だけど、自分の努力次第で
どうにかなるんだったら
精一杯、頑張ってみたいんだ。▼
- [ジョージ]
- 血筋や家柄じゃなく
自分自身で勝負したいってわけか。▼
- [エディ]
- もしおれが剣の達人になったら
【暁の団】を守ることができる。▼
おれにとって【暁の団】は
家族みたいなものだからさ。▼
家族を守るために努力することは
おかしいことじゃないだろ?▼
- [ジョージ]
- なるほどな…。
お前の背中を押しているものが
よくわかったよ。▼
働きぶりについては
商売には厳しい
あのアンナさんも評価してたしな。▼
- [エディ]
- へへっ…そうか。
これからも任せておけって!▼
- [アンナ]
- 錬成は完成したわ。
エディ、これがあなたの剣よ。▼
- [エディ]
- わっ…! すげえ…!
こんな強そうな剣…
これが、ほんとにおれの…?▼
- [アンナ]
- もちろん。錬成された武器は、
それを使う英雄に
ふさわしい姿になるの。▼
これは、
あなたがいたテリウス大陸の
デインに伝わる宝剣…▼
【カラドボルグ】よ。▼
- [エディ]
- カラドボルグ…▼
- [ジョージ]
- そいつを錬成した素材には、
レオナルドからの分も
入ってるんだぜ。▼
頑張っているお前の姿を見て
【暁の団】のやつらと一緒に
集めてくれたのさ。▼
- [エディ]
- おれのために…みんなが?▼
- [ジョージ]
- 驚くことはないだろ。
お前にとってあいつらが家族なら
あいつらにとっても同じってことさ。▼
- [アンナ]
- それに、
ジョージも協力してくれたのよ。▼
- [エディ]
- えっ、ジョージも!?▼
- [ジョージ]
- 俺も【暁の団】には
行商隊の仲間を助けてもらった
恩があるからな。▼
- [エディ]
- ジョージ…。
おれたちのためにありがとう!▼
- [アンナ]
- あら。私だって
エディのことは認めているんだからね。
報酬にイロつけてあげてたのよ?▼
- [エディ]
- アンナさんもありがとう!
おれ、とってもうれしいよ!▼
- [ジョージ]
- はっはっは、まあ気にするな!
これでジョージは友だち思いだって
いい評判が広まるはずだ。▼
そうすれば、
女の子の好感度が急上昇すること
間違いなしだからな!▼
- [エディ]
- な、なんだよそれー。
おれ、感動して損したよ。▼
だけど…みんなが
協力してくれたことは
とってもうれしいよ!▼
- [アンナ]
- エディが強くなってくれれば
【暁の団】だけじゃなく
アスク王国のみんなも助かるしね。▼
- [エディ]
- うん! 強い武器を
手に入れたって終わりじゃない。
あくまで夢への第一歩だ。▼
みんなの期待に応えられるよう
強い武器を使いこなせる
剣の達人になってみせるよ!▼
暁に走る風 サザ†
- [サザ]
- これで城の中は
あらかた見て回ったか…▼
しかし、広い城だな。
完全に場所を把握するには
もう少しかかりそうだ。▼
- [フィヨルム]
- はじめまして、サザさん。
テリウス大陸からようこそ。
あなたを歓迎します。▼
- [サザ]
- あんたは?▼
- [フィヨルム]
- 私はニフル王国の第二王女、
フィヨルムと申します。▼
祖国の危機を
ヴァイス・ブレイヴに助けてもらい
今はアスク王国に協力しております。▼
- [サザ]
- その王女が…
俺になにか用ですか?▼
- [フィヨルム]
- あなたのお知り合いを
連れてきたんです。▼
- [サザ]
- 俺の知り合い?
まさか【暁の団】がほかにも
この世界に来ているのか?▼
- [ミカヤ]
- ふふふ…。
サザ、会えてよかったわ。▼
- [サザ]
- ミ、ミカヤ!?▼
- [ミカヤ]
- 私はサザより少し前に
ここへ来ていたの。▼
- [サザ]
- そうだったのか…。
大丈夫だったか?
危ない目にはあわなかったか?▼
- [ミカヤ]
- ええ、みんな親切で助かってる。▼
- [サザ]
- そうか、ならよかった。
ところで…
どうしたんだ、その服は?▼
- [ミカヤ]
- これのこと?
今まで着ていた服が
傷んだから…▼
ヴァイス・ブレイヴの
アンナ隊長に頼んで
用意してもらったの。▼
- [サザ]
- 気のせいか…
俺の装束に似ている気がする。▼
- [ミカヤ]
- 私はこの服、気に入っているわ。
これを着ていると、いつもサザと
一緒にいるような気がするから。▼
- [フィヨルム]
- ふふっ、ミカヤさん。
私から見てもとっても
似合っていると思います。▼
- [サザ]
- ……▼
- [サザ]
- ……。▼
- [フィヨルム]
- サザさん。こんにちは!
アスク王国にはもう慣れましたか?▼
- [サザ]
- ん? あ、ああ…
フィヨルム王女か。▼
- [フィヨルム]
- どうしたんですか?
なにか考え事でも?
困ったことがあれば相談に乗りますよ。▼
- [サザ]
- 困っているわけではないんだ。
とまどっているといったほうが
正しいかもしれない。▼
- [フィヨルム]
- とまどっている?
わ、私でもなにか力に
なれることはありますか?▼
- [サザ]
- ……。
考えていたのは
ミカヤのことなんだ。▼
- [フィヨルム]
- ミカヤさんが、何か…?▼
- [サザ]
- あの服を着ていると
俺と一緒にいられる気がすると
ミカヤが言ってくれたこと…▼
それはうれしい。
けど…▼
- [フィヨルム]
- なにか気になることが
あるんですね?▼
- [サザ]
- つい…考えてしまうんだ。
俺はいつまでミカヤのそばに
いてやれるんだろう、と。▼
- [フィヨルム]
- それは、
どういう意味でしょう?▼
何か、ミカヤさんのそばから
離れなくてはいけない事情が
あるのでしょうか…?▼
- [サザ]
- あまりおおっぴらにしたくはないが
ミカヤは生まれつき
不思議な力を持っている…▼
- [フィヨルム]
- 私も少しだけ伺いました。
ちょっと先に起こる出来事を
予感として察することができるとか?▼
他人の傷を自分に移し
癒すこともできるそうですね。▼
- [サザ]
- ほかにもミカヤには
不思議な力がいくつもある。▼
もっとも…
俺もミカヤのすべてを
知っているわけじゃないが。▼
- [フィヨルム]
- ……▼
- [サザ]
- ずっと昔の話だ。▼
孤児だった俺は幼い頃に
デイン王国の王都で
ミカヤに拾われた。▼
それ以来、ミカヤは
実の弟のように俺を可愛がり
育ててくれた。▼
俺もミカヤのことは
本当の姉のように思ってきた。
……。▼
- [フィヨルム]
- サザさん、どうかしましたか?▼
- [サザ]
- フィヨルム王女。
ミカヤと俺は姉弟に見えるか?▼
- [フィヨルム]
- え…?
は、はい!▼
顔は似ていませんが
お二人の雰囲気からすると
歳の近い姉弟のように見えます。▼
- [サザ]
- 俺がミカヤと出会ってから、
もう何年も経った…▼
でも、ミカヤの姿は
まったく変わっていないんだ。▼
- [フィヨルム]
- えっ!?▼
- [サザ]
- 理由はわからないが…
おそらく不思議な力が
関係しているんだろうな。▼
- [フィヨルム]
- もしかしてミカヤさんは
永き時を生きる神竜族のように
長命な存在なのでしょうか?▼
- [サザ]
- ミカヤの正体は…俺にもわからない。
だが、これだけははっきりと言える。▼
きっと俺は
ミカヤより先に老いて
この世を去るだろう。▼
俺はずっとミカヤのそばにはいられないし
ミカヤの最期まで守ってやることも出来ない。
そのことが…気がかりなんだ。▼
- [サザ]
- せやぁっ! くらえ!▼
- (白く光る)
- [フィヨルム]
- サザさん、東の敵も片付きました!
これでほとんどの敵は退けたかと!▼
- [サザ]
- よし、拠点に戻ろう。
早く無事な姿を見せて
ミカヤを安心させたい。▼
- [フィヨルム]
- …あの、サザさん。▼
- [サザ]
- どうした、フィヨルム王女。▼
- [フィヨルム]
- この間、サザさんの話を聞いてから
お二人のことを考えていたんです。▼
- [サザ]
- 俺がミカヤよりも先に老いて
死ぬかもしれない…という話か?▼
- [フィヨルム]
- 自分がいなくなったあとにも
大切な人を守る方法がないか
私なりに考えたんです。▼
- [サザ]
- ……▼
- [フィヨルム]
- 永き時を生きる神々や神竜族と違い
人間の命は、あまりにも短いです。
肉体もいずれ滅ぶ。▼
でも、形を失っても
残り続けるものがあると思うんです。▼
- [サザ]
- ……▼
- [フィヨルム]
- サザさんが歳を重ね、世界から去っても
ミカヤさんはずっとサザさんのことを
覚えていると思うんです。▼
ミカヤさんを想って
サザさんが投げかけた言葉や
一緒に過ごした思い出は…。▼
いつまでもミカヤさんの中に
残り続けるはずです。▼
どんなに月日が流れても
そのことはミカヤさんの魂を
守ってくれるんじゃないかなって。▼
- [サザ]
- 想いがミカヤを
守り続けるというわけか。▼
- [フィヨルム]
- す、すみません!
あくまでも、これは私の考えで…。▼
- [サザ]
- ありがとう、フィヨルム王女。
俺たちのことを真剣に考えてくれて。
あんたは本当に心根が優しい人のようだ。▼
- [フィヨルム]
- そ、そうでしょうか?▼
- [サザ]
- おかげで吹っ切れた。
何十年も先のことを心配するなんて
バカバカしい話だ。▼
俺が今、出来ることをやるしかない。
ミカヤのために、なにができるか。
ミカヤのためになにをするべきなのか。▼
その積み重ねが…
きっとミカヤを守り続ける。
そうだろう? フィヨルム王女。▼
- [フィヨルム]
- はい!
私もそう思います。▼
- [サザ]
- 俺はミカヤを守り抜く。
この命が尽きるその日まで。▼
心正しき弓使い レオナルド†
- [エディ]
- よう、レオナルド。
今日の訓練は終わったのか?▼
- [レオナルド]
- 今、訓練場から戻ってきたところだよ。
それにしてもすごいね、アスク王国は…。▼
テリウス大陸にも弓の達人はいたけど
ここには異界からあらゆる
弓の達人が集まってるのかと錯覚するよ。▼
- [エディ]
- へえ。そんなにすごい使い手が
訓練場に集まっていたのかい?▼
- [レオナルド]
- 何人かに話しかけてみたけど
みんな、なんとも言えない
凄みがあったよ。▼
- (暗転)
- [ジョルジュ]
- 大陸一の弓使い…?
そんな異名は忘れてくれ。
名声好きの一族の連中が流したものだ。▼
オレにできるのは、先を読むことくらいだ。
放った矢が、どのような風に乗り、
動いている敵とどの点で交わるか…▼
- (暗転)
- [イグレーヌ]
- 私が弓を手にするのは
守るべきもののため。▼
守りたいという覚悟を矢に込めて…
私は弓を引いているの。▼
- (暗転)
- [レオ]
- 弓の腕? そりゃ自信あるわよ。
だって、バルボの兄貴の
役に立たなきゃ傍にいられないわ。▼
あら? レオナルドって言うの?
アタシと名前が似てるわね。ふふっ…
なんだか親近感を覚えちゃうわぁ。▼
- (暗転)
- [レオナルド]
- それぞれ戦う理由は違うけど
腕前は誰もが超一流…
まさしく弓の達人ばかりだったよ。▼
- [エディ]
- おれたちも
地道に練習を続けていけば
いつか達人になれるのかねえ…。▼
- [レオナルド]
- なにか効果的な訓練方法が
あればいいんだけど…
そう簡単にはいかないよね。▼
- [エディ]
- しばらく訓練場に通い続けてみるか?
もしかしたら、いいきっかけが
見つかるかもしれないぜ。▼
- [レオナルド]
- そうだね。
しばらく通ってみようと思う。▼
- (暗転)
- [レオナルド]
- 今日はちょっと早く来過ぎたかな。
こんな早朝だと、さすがに誰も…。▼
- [エーティエ]
- はっ…ほっ!▼
- [レオナルド]
- ん? 誰だろう…。
奇妙な動きをしているけど
あの人も弓の使い手なのかな。▼
- [エーティエ]
- ふっ…はっ!▼
- [レオナルド]
- ……。▼
- [エーティエ]
- そこのあなた。
あたくしになにかご用かしら。
それとも筋肉体操に興味がおあり?▼
- [レオナルド]
- 筋肉…体操…?
先ほどの見慣れぬ動きは
体操だったのですか?▼
- [エーティエ]
- もちろんですわ。その名のとおり
筋肉を育むための体操ですの。▼
あたくしの祖国、フィレネ王国の
由緒正しき体操ですのよ。▼
- [レオナルド]
- 筋肉をつけるための体操…
それは興味深いですね。▼
僕はテリウス大陸のデインから来た
レオナルドと言います。▼
実は今、強くなるための
訓練方法を探しているところで…。▼
- [エーティエ]
- そういうことでしたの。
それなら、いい提案がありますわ。▼
基礎固めをするならば、
小手先の訓練を重ねるよりも
筋肉の鍛錬が一番です。▼
すべての基本は筋肉。
筋肉は裏切りません。
筋肉はすべてを解決しますわ!▼
- [レオナルド]
- た、たしかに
弓を正確に射るためには
筋肉が必要だとは思いますが…。▼
- [エーティエ]
- どうやらあなたの心には
筋肉の大切さが、これっぽっちも
響いていないようですわね。▼
ご覧くださいな。そちらに
斧が置いてありますでしょう?▼
- [レオナルド]
- 大きな斧ですね。
まるで巨人が使うような。▼
- [エーティエ]
- 筋肉を鍛えればこのように
片手で楽々と持つこともできますわ。▼
- [レオナルド]
- すごい!
僕より小柄なのに
楽々と持ち上げるなんて。▼
よ、よく見ると
腹筋もバキバキに割れて
なんて鍛えられた身体なんだ!▼
- [エーティエ]
- 敵の鎧を貫く強力な矢を放つには
一も二もなくまずは筋肉!▼
弓を引きしぼり、ミシミシと唸りを上げる
筋肉から放たれる一撃こそ…
弓兵にとって至高の矢!!▼
よろしければ、あたくしが
筋肉の鍛錬方法を
教えて差し上げましょうか?▼
- [レオナルド]
- 今まで経験したことのない訓練…
ぜひともお願いいたします!▼
- [エーティエ]
- いいですこと?
訓練場だけが鍛錬の場ではありませんわ。▼
日常のいたるところに、
筋肉に磨きをかける
機会がございますの。▼
- [レオナルド]
- いついかなるときでも
身体を鍛えるということですか?▼
- [エーティエ]
- あたくしのお勧めは、特別製の
ティーカップで紅茶を嗜むことですわ。
こちらをお持ちになって。▼
- [レオナルド]
- くっ!? 見た目よりも重い!
これは手首に負荷がかかりますね。▼
- [エーティエ]
- 工夫次第で、いくらでも
鍛錬はできるものですわよ。
それでは、励んでくださいまし。▼
- (暗転)
- [エディ]
- ……。▼
- [レオナルド]
- ズズ…ズズズ…。▼
- [エディ]
- なあ、レオナルド。
そんなしかめっ面をして
なにを飲んでるんだ?▼
- [レオナルド]
- これかい?
これはエーティエさん特製の
筋肉増強剤を飲んでいるのさ。▼
あまりよい味じゃないが
力がみなぎる気がする…。▼
- [エディ]
- だ、大丈夫か?
手がすげえプルプルしているけど。▼
- [レオナルド]
- あ、ああ…
グラスを…とても重いものに
変えたからね…。▼
これを楽々と…
使いこなせるように…
ならないと…くぅっ。▼
- [エディ]
- ふ、ふーん…
なんかいろいろ大変そうだな。▼
- [レオナルド]
- そ、そうだ。
頼んでおいたビンは
用意してもらえたかい?▼
- [エディ]
- ああ。蓋が固くて
開けられないビンだよな?▼
城下町に行って集めてきたんだ。
そこにまとめて置いてあるぜ。▼
- [レオナルド]
- ありがとう、助かるよ。
ふんっ! ぐぐぐ…!▼
- [エディ]
- ええっ!?
片っ端から開けていくつもりか!?▼
- [レオナルド]
- その…つもりだよ。
この積み重ねが…
いい筋肉を作るはずだから。▼
- (暗転)
- [レオナルド]
- 鍛錬をはじめて数日が経ったけど
このまま続けていくことで
本当に成果が出るのかな…。▼
いや、考えたって仕方がない。
答えは筋肉が出してくれる。▼
筋肉体操を続けよう。
はっ…ほっ!▼
- [アルフレッド]
- うん、実に心地いい調べだ。
筋肉の喜びの声が聞こえてくるよ。
だが…悩んでいる声も聞こえるね。▼
- [レオナルド]
- あなたは?▼
- [アルフレッド]
- 失礼。僕は通りすがりの筋肉愛好家さ。▼
ひとつ、聞かせてもらってもいいかい?
君が強くなりたいのには、
どんな理由があるんだい?▼
- [レオナルド]
- 強くなる理由…
それは戦争で大きな傷を負った
祖国の復興のため。▼
そして、身寄りのない僕にとって
家族同様である【暁の団】を守るため。
大切な存在を守る力が欲しいからです。▼
- [アルフレッド]
- なるほど。
素晴らしい回答だね。▼
君は強くなれる。
なぜなら筋肉は必ず…
君の想いに応えてくれるからだ!▼
- [レオナルド]
- 想いに…筋肉が応える?▼
- [アルフレッド]
- 筋肉が大きくなるための条件を
君はすでに心に宿しているんだ。▼
その心の声に従えばいい。
自ずと道は拓かれるはずさ。
強靭な肉体のためのね!▼
それではまた。
君の成功を祈っているよ。▼
- [レオナルド]
- 通りすがりの筋肉愛好家…。▼
言っていることは
よくわからなかったけど
きっと名のある英雄なのだろう。▼
- [ミカヤ]
- レオナルド…
なんだかアスク王国に来てから
たくましくなったような気がするわ。▼
- [サザ]
- ああ。戦場でも
今のレオナルドには頼もしさを感じる。▼
- [レオナルド]
- 本当かい?
木っと鍛錬の成果が出たと言うことだね。▼
- [エディ]
- よかったじゃん!
あの特訓は無駄じゃなかったんだな。▼
- [レオナルド]
- そうだね。これで僕も
【暁の団】の力になれそうだよ。▼
- (暗転)
- [エーティエ]
- 今日も弓の訓練ですのね?
筋肉も仕上がってきているようですわ。▼
- [レオナルド]
- エーティエさん!
自分なりのやり方ですが
日々鍛錬を続けています。▼
- [エーティエ]
- 素晴らしいですわ。
これでやっと、基礎ができましたわね。▼
- [レオナルド]
- 基礎…ですか?▼
- [エーティエ]
- ええ。レオナルドさんは、
やっと最低限の身体作りができた状態…
学ぶための準備ができたところですわ。▼
学びを活かすための筋肉がなければ
戦いで実践することも叶いません。▼
- [レオナルド]
- たしかにそうですね。▼
- [エーティエ]
- 今のレオナルドさんでしたら
弓兵として必要なものを学び、
それを実践できることでしょう。▼
ヴァイス・ブレイヴには
お手本となる弓の達人が
沢山いらっしゃいますわ。▼
彼らから学んだことを、
その鍛え上げた肉体を以てして
我がものとしていってくださいな。▼
- [レオナルド]
- そうか…エーティエさんは僕が
英雄たちから学ぶための身体づくりを
手伝ってくれていたのですね?▼
- [エーティエ]
- そういうことですわね。
折角ですし、腕力を確認したいですわ。
弓を引いてみせてくださいまし。▼
- [レオナルド]
- は、はい。
それでは…はあっ!▼
- (白く光る)
- [レオナルド]
- こ、これは…!▼
- [エーティエ]
- 良いですわ…良い剛弓になりましたわね。
お見事です。あたくしも
うかうかしていられませんわ。▼
これからも共に歩みましょう、
終わりなき筋肉鍛錬の道を。▼
強靭な肉体のために!▼
- [レオナルド]
- 強靭な肉体のために!▼
ありがとうございます、エーティエさん。
このご恩は、
戦場で必ずお返しいたします!▼
暁に想う巫女 ミカヤ†
- [ミカヤ]
- アスク王国に来てから
胸の中に不思議なざわめきが
続いている…▼
でもこれはけっして
悪いことが起こる予感じゃない。▼
むしろ、私たちを
良い未来へ導いてくれる
きっかけのような…▼
- [アシュ]
- おや?
そこいくあなた様は
先日アスク王国に召喚された…▼
- [ミカヤ]
- ミカヤ…です。
テリウス大陸から来た
【暁の団】の一員です。▼
- [アシュ]
- 私はアシュと申します。
今はヴァイス・ブレイヴに
お世話になっている身でありまして。▼
万が一のこともありますので
お伺いする次第でありますが
誰かをお探しですか?▼
それとも、もしかして
道に迷われておりますか?
視線を彷徨わせておられたような…▼
- [ミカヤ]
- い、いえ…。
アスク王国が珍しくて
いろいろと見て回っていたの。▼
- [アシュ]
- そうでありましたか。
お困りではないようでなによりです。▼
- [ミカヤ]
- 心配してくれてありがとう、アシュ。
あら、その耳とツノとしっぽ…
あなたはラグズなのかしら?▼
どこの国の出身なの?
ガリア? それともハタリ?▼
- [アシュ]
- ああ、私の姿が
誤解を生んでしまったようで、
まことに申し訳ございません。▼
人間とは違う耳と尻尾がございますが
テリウス大陸のラグズの皆様とは
出自が異なりまして…▼
私はこのアスク王国の
名の由来でもある
開神アスク様の眷属なのです。▼
- [ミカヤ]
- そうだったの?
ごめんなさい、私ったら…▼
- [アシュ]
- いえいえ!
誤解なさるのも
無理なからぬことかと。▼
私も戦いのときは
ラグズの皆様と同じく牛の姿に化身し
本来の力を発揮する次第でありまして。▼
- [ミカヤ]
- 牛の姿に化身する…
本当にラグズに似ているのね。▼
この世界には
あなたのような存在が
ほかにもいるのかしら?▼
- [アシュ]
- アスク王国にはさまざまな
異界の英雄が集まっています。▼
テリウス大陸のラグズ以外にも
動物に化身できる英雄は
たくさんいらっしゃる次第でして。▼
動物や竜に化身する方以外にも
小柄な小人族や背の高い巨人族、
夢の国の妖精さんもいらっしゃいます。▼
- [ミカヤ]
- 異界や種族の壁を越えて
英雄たちが力を合わせて戦う。
アスク王国ならそれが可能なのね…▼
- [ミカヤ]
- それがアシュから聞いた話よ。▼
- [サザ]
- なるほど…アスク王国には
ラグズのような種族が
ほかにもたくさんいるんだな。▼
俺もヴァイス・ブレイヴを
調べて回っていたんだが
本当にいろんな種族がいるようだ。▼
羽のある妖精や
鉄の馬に乗った英雄を
見たときはさすがに驚いたよ。▼
- [ミカヤ]
- ラグズを見ただけで大騒ぎする
テリウス大陸のベオクが見たら
卒倒しそうな光景ね。▼
- [サザ]
- 種族を気にしていたら
この国では生活出来ないだろうな。▼
同じベオクでも
まとっている装束や
使っている武器も違う。▼
- [ミカヤ]
- でも、出身も種族も価値観も違うのに
アスク王国を救うという目的で
力を合わせているのはすごいことよね。▼
- [サザ]
- ベオクだラグズだといって
争っているテリウス大陸とは大違いだ。▼
- [ミカヤ]
- ふふふ、そうね。▼
- [サザ]
- …だからこそ、ミカヤ。
俺たちはいっそう身を引き締める
必要があるかもしれない。▼
- [ミカヤ]
- え…?
どういうことかしら?▼
- [サザ]
- みんなが一致団結して
事に臨まねばならないということは
それだけ敵が強大なのだろう。▼
この世界での戦いは過酷なものになる。
覚悟しておいたほうがいい。▼
- [ミカヤ]
- ええ。
心配してくれてありがとう。
サザこそ無理はしないでね。▼
- [サザ]
- てやあっ! せいっ!▼
- (暗転)
- [サザ]
- よし、このあたりの敵は片付いたな。
ケガはないか、ミカヤ。▼
- [ミカヤ]
- 私は大丈夫だけど
サザ、ケガしてるじゃない?
ちょっと待ってて…。▼
- [サザ]
- こんなのはかすり傷だ。
【癒しの手】は使わなくてもいい。▼
ミカヤの力は…
この世界でも隠しておくべきだ。▼
- [ミカヤ]
- でも…▼
- [アルフォンス]
- みんな、聞いてくれ!
この戦いは我らの勝利に終わった。▼
だが、シャロンが守っている砦が
敵の猛攻で危険な状況にあるようだ。
すぐにでも救援に向かいたい。▼
- [ベルベット]
- それなら私が先行するわ。
タグエルの足なら
半日もかからずに砦に着く。▼
敵の背後から奇襲をかけて
アルフォンス王子の本隊が着くまで
時間を稼ぐわ。▼
- [シャンブレー]
- ひええ、マジかよ母さん!?
俺たちだけで奇襲するなんて!
そんな戦い方したら絶滅しちまう!▼
- [ニシキ]
- 心配は無用だよ。
キミたちだけに、いい格好はさせないさ。
ボクたち妖狐も助太刀するよ。▼
- [キヌ]
- かけっこなら
アタシたちも負けないんだから!▼
- [フランネル]
- だったら俺たちも
黙っちゃいられねえな!
ガルーの力、見せてやるぜ!▼
- [ベロア]
- パパが行くなら
わたしも行きます…▼
- [レギン]
- 私も行くの!
グリンブルスティなら
足並みを揃えられるの!▼
- [アルフォンス]
- ありがとう、みんな。
僕たちもすぐに追いつくから
なるべく時間を稼いでくれ!▼
- [ミカヤ]
- すごい団結力ね。
もう先発隊が動き出したわ。▼
- [サザ]
- 獣の一団と鉄の馬が
風のようにかけていく…
壮観だな。▼
- [アシュ]
- これがヴァイス・ブレイヴの強さというか
ほかの軍にはない特徴と言いましょうか。▼
- [ミカヤ]
- アシュ…
あなたの言うとおりね。
種族を超えて一致団結しているわ。▼
- [アシュ]
- ひとり一人が個性を活かして
みんなのために尽くす。▼
そこにヴァイス・ブレイヴの強さが
凝縮されていると思うのでして。▼
- [ミカヤ]
- ええ…。
人と違うところが力になる。
素晴らしいことだと思うわ。▼
- [ミカヤ]
- …………▼
- [サザ]
- どうしたんだ、ミカヤ。
戦いは終わったのに
浮かない顔だな。▼
- [ミカヤ]
- ちょっとね。
考え事をしていたの。
これを見て、サザ…▼
- [サザ]
- それは…▼
- [ミカヤ]
- これは【印】。
私が持つ力の源であり
私がベオクとラグズの混血である証…▼
- [サザ]
- なぜそれを今…▼
- [ミカヤ]
- テリウス大陸で
【印付き】は迫害される。▼
だから、私はそれを伏せ
不思議な力を隠して生きてきた。▼
でもね、このアスク王国でなら、
もう【印】を隠さなくても
いいのかもしれない。▼
- [サザ]
- ミカヤ…▼
- [ミカヤ]
- アスク王国では
ひとり一人が違う個性で
みんなを助けている…▼
私にはそんな彼らの姿が
とてもまぶしかったわ。▼
- [サザ]
- …………▼
- [ミカヤ]
- 人と違うところが
差別される理由ではなく
誇れる強さになる。▼
だから、私も自分の力を
隠すのはやめようと思う…▼
自分が持てる精一杯の力を使い
この国に平和をもたらすために戦おうと。
そう…思ったの。▼
- [サザ]
- たしかにアスク王国なら
ミカヤは周りの目を気にせず
自分の力を発揮できるだろう。▼
でも…俺は…▼
- [ミカヤ]
- サザの言いたいことはわかるわ。
私のことが心配なんでしょう?▼
- [サザ]
- ここの連中は【印付き】に
差別なんかしないだろう。▼
だが、大きな力は敵から狙われる。
その力がミカヤを…
危険に晒すかもしれない。▼
- [ミカヤ]
- 大丈夫。アスク王国で
私が感じた胸のざわめきは
きっとこのことだと思う…▼
きっといい変化が
待っていると思うの。▼
- [サザ]
- わかった。
ミカヤがそう決めたのなら
俺はもうなにも言わない。▼
俺がやることはひとつだけだ。
ミカヤを守り抜いてみせる。▼
- [ミカヤ]
- サザ…ありがとう…。
でも無理はしないでね。▼
あなたはかけがえのない
たった一人の弟。互いに支え合い
必ず生き残りましょう…▼
コメント
Last-modified: 2024-07-27 (土) 20:30:59