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章別会話

外伝47 すれ違いの夏

外伝47-1節 楽しみ尽くそう

オープニング

[セライナ]
何て強い日差し…
美しい海、咲き誇る花々。
ここはまるで楽園のようだな。▼
…………▼
[ヨシュア]
よう。あんたは確か
セライナだっけ。▼
夏の浜辺には似合わない暗い顔だ。
泳ぎもせずに何してるんだ?▼
[セライナ]
君はヨシュアか。
少し故郷のことを思い出していた。
とても寒く貧しい土地で…▼
家族や村の人々にも
この美しい景色を見せてあげれたらと
願わずにはいられない。▼
[ヨシュア]
家族…か。
そうだな。俺も叶うことなら
そうしたいところだが…▼
母上には
またお前は遊んでいるのか! って
むしろ怒られそうだ。▼
[セライナ]
ふふ…
君の母上は厳しい方なのか?▼
[ヨシュア]
厳しいといえばこの上なく厳しいな。
もう何年も会ってないが…▼
[セライナ]
そうか…
言われてみれば私も
もう長いこと故郷に帰っていない。▼
皆は元気でいるのだろうか…▼
[ヨシュア]
…………▼
[ルーテ]
ちょっとそこをどいてほしいのですが。
その足元の生物に興味があります。▼
[ヨシュア]
おっと、ルーテか。
悪いな。▼
[ルーテ]
いえ。…………▼
ヨシュア。
なぜ私を凝視するのです。
何か用でも?▼
[ヨシュア]
いや…お前でもやっぱり
故郷に帰りたいとか思ったりするのか?▼
[ルーテ]
でも、が何を意味するのか
わかりませんが▼
私が望郷の念を
抱くことがあるかという質問なら
ないことはないとお答えしましょう。▼
ですが、この世界は広く
未知との邂逅に溢れています。▼
新たな知識と経験を得ること。
それ以上の喜びは今の私にはありません。▼
[ヨシュア]
な、なるほど。
要するに今が楽しくて仕方ないから
田舎に帰る気はねえってことか。▼
[ルーテ]
端的にまとめるとそうなります。
しかし未来のことはわかりません。▼
何か興味深い研究対象を見つけたら
故郷に腰を据えて集中するのも
やぶさかではないでしょう。▼
[セライナ]
ふ…ふふふ…▼
[ルーテ]
セライナ。何がおかしいのです?▼
[セライナ]
いや…君は自分のやりたいことを
とてもまっすぐに実行しているんだな。▼
故郷を思いながら都に身を置く
わが身の矛盾を思い知らされる。▼
[ルーテ]
矛盾しているのならば
正せばいいでしょう。▼
ただ、人にはそう単純にいかない
事情があることは
一般論として理解しています。▼
誰もが優秀な私のように
生きられるとは思いません。▼
[セライナ]
そうだな。
私はきっと君の様には生きられない。▼
正解がわかっていながら遠回りしたり
真実から目を背けたり…
ただの弱い人間だ。▼
[ヨシュア]
おいおい。▼
グラド将軍【蛍石】のセライナに
そんなこと言われちゃあ
他の奴らの立つ瀬がないだろ。▼
[セライナ]
本当のことだ。
君の様な強さが私に少しでもあれば
もっと違う道も選べるのだろうか。▼
[ルーテ]
あなたが強いのか弱いのか
私には知る由もありませんが
一概に弱さが悪という訳でもないでしょう。▼
守るべきものがある人間は
強くもなり、また弱くもなるといいます。▼
[ヨシュア]
お、なかなかいいこというじゃないか。
その通りだ。▼
セライナ。あんたのその頑ななところを
好ましく思うやつもたくさんいると思うぜ?▼
現に俺は敵国の将だってのに
あんたに親しみを感じてる。▼
[セライナ]
ありがとう。ヨシュア、ルーテ…▼
君たちと違う立場で
出会うことができていれば…
そんなふうに思ってしまうな。▼
(暗転)
[ワユ]
よし、いくよ!
マルスさん、キルロイさん!▼
[マルス]
ああ、早く終わらせて
限定の氷菓子、全九種類を
買いにいかなければ…!▼
[キルロイ]
こ、氷菓子?
あの、それは僕も行かないと
いけないのかな。▼
[ワユ]
当たり前じゃん!
おひとり様三本までだから
三人で九種類全制覇だよ!▼
ってわけで、いざ勝負!▼

クリア後

[ワユ]
いたた…
一旦退いて作戦会議しよ!▼

外伝47-2節 手を取り合って

オープニング

[ルーテ]
この格好で舞踏大会ですか。
極めて非合理的ですね。▼
[ヨシュア]
余興みたいなもんだろ。
適当に遊んでやろうぜ。▼
[セライナ]
私も君たちと同じ陣営か…
奇妙なものだな。▼

クリア後

[ヨシュア]
なかなかやるな、あいつら。▼
[ルーテ]
ここは退却するのが賢明でしょう。▼

外伝47-3節 せめて思い出を

オープニング

[ワユ]
今度こそ負けないよ!▼
[マルス]
ああ、氷菓子のために!▼
[キルロイ]
夏のいい思い出になればいいね。▼
[ヨシュア]
最後の勝負だ。
一発逆転に賭けるとするか。▼
[ルーテ]
特殊な環境ではありますが
優秀な私が負ける訳がありません。▼
[セライナ]
余興とはいえ手を抜くつもりはない。
海の藻屑にしてみせよう。▼

クリア後

[ヨシュア]
ルーテ?
そんなとこでぼーっとして
何してるんだ?▼
[ルーテ]
先ほどの会話を
思い返していました。▼
彼女の話は抽象的にすぎますが
私は優秀ですので
言いたいことは理解できます。▼
自らの行いが間違いだと知りながら
引き返すことはできないと
いうことでしょう。▼
[ヨシュア]
…そんなとこだろうな。
ま、戦争なんてそんなもんだ。▼
上に逆らったらそれこそ
自分も家族も
どうなるかわかりゃしない。▼
お前の言う通り、
守るもののある人間は
強くもなるし弱くもなるんだよ。▼
[ルーテ]
正しい判断に欠ける施政者のもとでは
国民は幸せになれません。▼
グラド帝国はさっさと
瓦解させるのが吉でしょう。▼
[ヨシュア]
おっかねえなあ…
それでもセライナにとっては
守るべき故郷なんだろうさ。▼
いや…きっとそれだけじゃない。
これはただの俺の勘だけどな。▼
[ルーテ]
でも、私たちと彼女は
同じ道を歩むことはできません。
この休暇が終わればまた敵同士です。▼
…………▼
[ヨシュア]
? どうした?▼
[ルーテ]
…少し胸の痛みを感じました。
体調はすこぶる良好なので
多分気のせいです。▼
[ヨシュア]
そうか。そうだな。
そういうことにしといた方が
きっといいんだろう…▼

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Last-modified: 2020-12-06 (日) 11:49:25
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