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章別会話

受け継がれし願い

受け継がれし願い

オープニング

[パティ]
ねー、村にはまだ着かないの?
ずっと馬車に揺られて
お尻が痛いんだけど!▼
[アシュ]
えー、あとひとつ丘を越えれば
見えてくる頃かと思われます。
夕刻までには到着できるのではと…▼
[セティ]
我々が運ぶ支援物資が届けば
村の人たちも喜んでくれることだろう。▼
[フィー]
ん? あれ?
おかしいな…▼
[ファバル]
どうした?▼
[フィー]
丘の向こうから
火の手が上がっているような…▼
気のせいじゃない!
あれはあたしたちが向かってる村だわ!
数カ所から火の手が上がってる!▼
[セティ]

村が何者かに襲われているのか…▼
[ファバル]
盗賊のたぐいか!?
すぐに助けに行くぞ!▼
(暗転)
[パティ]
たぁっ!
とっとと出て行きなさいっての!▼
[フィー]
村には一歩も入れないんだから!
せいっ!▼
[ファバル]
よし、村に入り込んだ盗賊は
すべて叩き出せたみたいだな。▼
[アシュ]
ふぅ、大事に至らずなによりです。
もう少し到着が遅れていましたら
おそらく大変なことになっていたことかと…▼
[セティ]
火も消し止められたようだ。▼
[フィー]
みんな、大変!
空から盗賊たちの動きを
追ってみたんだけど…▼
やっつけたのは斥候かも。
丘の向こうにすごい数の
天幕があったわ!▼
[ファバル]
本隊が別にいるってことか。▼
[フィー]
あたしたちだけじゃ村を
守りきれないよ!▼
[パティ]
ど、どど、どうしよう!
今から村の人たちを逃す
余裕なんてある?▼
[セティ]
…………▼
[フィー]
セティお兄ちゃん…?▼
[セティ]
フィー、おまえは
このままヴァイス・ブレイヴに
応援を呼びに行ってくれ。▼
その間、私たちは
この村に籠城する。▼

C

[フィー]
全速力で援軍を呼んでくるから!
あたしが戻るまでなんとか頑張ってね!▼
[アシュ]
フィー様も道中お気をつけて…!
アスク様のご加護がありますように。▼
[セティ]
私たちは籠城の準備を進めよう。
幸い、この村は三方を切り立った崖と
堀に囲まれている。▼
正面の守りを固めれば
攻め入られることはない。▼
[ファバル]
確かに籠城しやすい地形だな。
村の入り口さえ守れれば
どうにかなるってわけか。▼
[セティ]
アシュ、ファバルは
入り口の守りを。▼
[アシュ]
異議ございません。
精一杯務めさせていただきます…!▼
[ファバル]
俺にうってつけの仕事だな。▼
[パティ]
あたしはどうすればいい?▼
[セティ]
母親や子どもたちの
不安を和らげてあげて欲しい。▼
[パティ]
それなら任せて!
自信作のスタミナドリンクも
振る舞っちゃおうかな。▼
(暗転)
[セティ]
敵は火矢を放つ可能性が高い。
村人と協力して消火用の水を
多めに用意しておいてくれ。▼
運んできた物資には非常食もある。
こちらも今のうちに
分配しておこう。▼
[アシュ]
えー、実に見事な指揮でありますね。
私としても学ぶべきところが多いと
お見受けする次第であり…。▼
[セティ]
こういう戦いは
以前も経験している。▼
マギ団を率い
グランベル帝国の非道に
抗っていた時に…▼
[ファバル]
「風の勇者」セティの名は
ほかの街にも届いていた。▼
帝国と戦う人間にとって
希望として響いていたはずだ。▼
[アシュ]
それはなんとも心強い!
私としても大いに期待を
寄せるところでありまして!▼

B

[ファバル]
丘の向こうに土煙が見える。
そろそろ仕掛けてくるな。▼
[アシュ]
えー、迎撃の構えは十分にして万全。
講じられる手段はすべて講じたかと。▼
[パティ]
村の人たちもやる気十分だよ!
こっちには「風の勇者」と呼ばれる
すごい英雄がいるって教えちゃった!▼
[セティ]
風の勇者…
確かにそう呼ばれていたが
その名は私には分不相応なものだ。▼
[ファバル]
……?▼
[セティ]
本当はただの臆病者。
私にもっと勇気があれば
より多くの人を救うことができたはず…▼
[パティ]
でも、村のみんなは頼りにしてるよ!
「風の勇者」が味方なんだって。▼
[アシュ]
藁にもすがる思いの村人にとって
「風の勇者」という称号は
特別な意味を持って響いているものかと…▼
ですから、私としましては、
どんな想いや事情がおありだとしても、
せめて今だけは…▼
あなたには「風の勇者」として
村人たちの前に立ち続けて欲しいと、
そう切に願う次第であります。▼
[セティ]
わかった。
この称号は私の祖先…
聖戦士セティにこそふさわしい名。▼
私が背負うには重すぎるが、
今はこの村を救うために使おう。▼

A

[ファバル]
来たぞ! 手筈通りに動けば
村を守りきれるはず。▼
[アシュ]
はい! アスク様が愛された
罪なき善良な人々を
守り抜く決意をここに!▼
[セティ]
我が名は「風の勇者」セティ!
操る風は立ちはだかる敵
すべてを吹き飛ばすことになる!▼
(白く光る)
[パティ]
効いてる効いてる!
盗賊たちは尻込みしてるみたい!▼
[アシュ]
「風の勇者」という言葉の響きも
相手の戦意に
大いに影響していることでありましょう。▼
[ファバル]
この機を逃さない!
聖弓【イチイバル】の力
思い知らせてやる!▼
[パティ]
ファバル兄さん、気をつけて!
どんどん敵の数が増えてる!▼
[セティ]
フィーが必ず援軍を連れてきてくれる!
それまであきらめずに
持ち場を支えるのだ!▼
[パティ]
見て、東の空!▼
[フィー]
みんなー! お待たせっ!
ヴァイス・ブレイヴの援軍を
連れて来たよ!▼
一睡もせずに飛んでたから
あたしももう限界…▼
[セリス]
セティ! ファバル、パティ!
それにアシュ!
よく持ちこたえてくれたね。▼
[リーフ]
ぼくたちも加勢を!▼
[セティ]
みんな、もう一踏ん張りだ。
気を抜かずに守り抜こう!▼
(暗転)
[リーフ]
さすが、勇者セティ。
誰一人犠牲を出さずに
村を守り抜くなんて…▼
[セリス]
セティの指揮に、ファバルとパティ
アシュがともに支え合ったおかげで
勝利を呼び込めたのだろう。▼
[パティ]
セリス様に褒められちゃった。
頑張った甲斐があったね、
おにいちゃん!▼
[セリス]
不眠不休で飛んで私たちを
先導してくれたフィーもね。▼
[フィー]
みんなが待っていると思ったから…▼
[セティ]
いにしえの聖戦士たちは逆境の中
希望を捨てずに戦い、
勝利をつかんだのだという。▼
私たちも、村人たちも一丸になり
最後まで希望を捨てることなく
戦い抜くことができた。▼
ユグドラル大陸の暗黒を祓った
いにしえの聖戦士たちの不屈の魂は
きっと私たちにも受け継がれている。▼
アスク王国の地でも
ヴァイス・ブレイヴの戦いを支え
逆境を跳ね返す力になることだろう。▼

見習い天馬騎士 フィー

C

[フィー]
よーし、行くよマーニャ!
まだアスク王国の風には慣れてないから
飛び立つときはゆっくり、落ち着いて…▼
あ、良い風がきた!
マーニャ、そのまままっすぐ!
そう、しっかり飛んで!▼
(暗転)
[フィー]
ふう、今日の飛行訓練は終わり!
マーニャ、お疲れ様。▼
[カリン]
フィー様も訓練、お疲れ様でした。
アスク王国にやってきて日が浅いのに
見事な風読みに感服しました。▼
[フィー]
ちょっと、カリン!
その話し方はやめようって言ったでしょ。
気楽にフィーって呼んでよね。▼
[カリン]
あ、申し訳ございま…じゃなかった。
ごめんなさい、フィー。
以前の癖が抜けなくて。▼
[マーニャ]
あら、なんだか賑やかだと思ったら
新しい子が来たのね。▼
その鎧を着てペガサスを連れている…
もしかして、あなたもシレジアの天馬騎士?▼
[フィー]
はじめまして、あたしはフィー。
シレジアの天馬騎士見習いです!
こっちの相棒はマーニャといいます。▼
[マーニャ]
あら、奇遇ね!
私もマーニャというのよ。▼
うふふ…はじめまして、フィー。
そしてマーニャ。▼
私とは違う時代から来たようだけど
同じシレジアの騎士として歓迎するわ。▼
[フィー]
え、マーニャと同じ名前?
それってもしかして…▼
[マーニャ]
何か困ったことがあったら
いつでも相談してね。▼
今日はこれから軍議があるのだけど
またあとで会いましょう。▼
[フィー]
あ、あのっ!
行っちゃった…▼
ねえ、カリン!
さっきのマーニャ様ってもしかして…▼
[カリン]
シレジア四天馬騎士筆頭と呼ばれた
マーニャ様よ。
つまり…あなたの伯母様。▼
[フィー]
ええーっ!▼

B

[フィー]
わー!
どうしようどうしよう。▼
ねえ、マーニャ!
あたしマーニャ様と、
伯母様としゃべっちゃったよ!▼
あたしと母さんが
一番尊敬している天馬騎士、
あのマーニャ伯母様だよ!▼
シレジアを守るために戦って
亡くなっちゃったけど…
まさかこのアスク王国で出会えるなんて!▼
[カリン]
落ち着いて、フィー!
マーニャが…ペガサスの方のマーニャが
びっくりしてるから!▼
[フィー]
あ、ごめんマーニャ!▼
カリンったら、どうして伯母様も
アスク王国に召喚されてるって
教えてくれなかったの!▼
[カリン]
ごめんなさい。
いろいろありすぎてつい…▼
[フィー]
ねえねえ、どうしようカリン?
伯母様の名前、勝手に天馬に
つけちゃったけど怒られるかな?▼
[カリン]
天馬に尊敬する騎士の
名前をつけるなんて
シレジアでは珍しくないでしょう?▼
喜ばれることはあっても
怒られたりはしないと思う…たぶん。▼
[フィー]
そ、そうかな? そうだといいけど…。
でも、これから大変かもしれない。▼
伯母様が見ている前で
マーニャに話しかけるとき
ちょっと気まずくない?▼
「こらっ、マーニャ!」とか
「いい子ね、マーニャ」とか言ったとき
伯母様がいらっしゃったら…▼
[カリン]
うーん、それは…。
お互い慣れるしかない…のかな?▼

A

[フィー]
どうしよう、マーニャ…。▼
カリンはああ言ってたけど
伯母様やっぱり怒るかな?▼
マーニャって名前…
とても素敵だと思うけど
やっぱり変えちゃおうか?▼
たとえばアーサーとか…ってこら!
なんで暴れるの! いたた!▼
[リリス]
それはこの子が自分の名前に
誇りを持っているからですよ。▼
[フィー]
あなたは厩舎係のリリス…だっけ?▼
[リリス]
こんにちは、フィーさん。
実は昨日、マーニャと
お話ししたんです。▼
マーニャは賢い子です。
自分の名前の意味を理解して、
その名前に誇りを持っているそうです。▼
[フィー]
そうだったんだ…
ごめんねマーニャ。
変なこと言っちゃって。▼
[リリス]
ふふっ…。
もう怒ってないと
マーニャは言っています。▼
[フィー]
ねえ、マーニャ。
あたし、伯母様と話してくるよ。▼
もしかしたら怒られるかもしれないけど
あたしたちの気持ちを
ちゃんと伯母様に伝えてくるね!▼

S

[フィー]
あの伯母様…マーニャ様!
ごめんなさい!▼
[マーニャ]
どうしたの、フィー。
なにか謝られるようなこと
あったかしら?▼
[フィー]
あたしのペガサスの名前は、
マーニャと言います。▼
シレジア四天馬騎士筆頭
マーニャの名前はあたしたちの誇りで、
心の支えでした。▼
あたしは天馬騎士になると決めたとき
マーニャ様みたいになりたいと
思ったんです。▼
[マーニャ]
……▼
[フィー]
あたしたちみたいな未熟者に
勝手に名前を使われるのは
嫌かもしれないですけど…▼
でも、あたしと相棒のペガサスは
マーニャという名前に
誇りを持っているんです。だから…▼
[マーニャ]
ふふっ…謝りたいってそのこと?▼
謝ることなんて何もないわ。
私の名前が人々の支えになっているなら
むしろ誇りに思うくらいよ。▼
ありがとう、フィー。
可愛い姪が私を尊敬してくれていると
言ってくれて、うれしく思うわ。▼
[フィー]
あたしのこと、知っていたんですね。▼
[マーニャ]
カリンから聞いたわ。
フュリーは立派ね。
こんな良い子を産んで育てるなんて。▼
[フィー]
マーニャ様…
マーニャ伯母様…
あたし、あたし…▼
[マーニャ]
あら、どうしたのフィー。
なぜ泣いているのかしら?▼
[フィー]
それは…伯母様が
母さんから聞いたとおりの
誇り高くて、優しい人だったから…▼
[マーニャ]
うふふ、泣き虫だった母親とは
全然似ていない元気な子だと思ったら
変なところで泣くのね。▼
[フィー]
マーニャ伯母様!
あたしはマーニャ伯母様から
いろんなことを学びたい!▼
そして、絶対に伯母様の名前に恥じない
立派な天馬騎士になってみせます!▼
[マーニャ]
フュリーから聞いていると思うけど
私の鍛え方は甘くないわよ?▼
[フィー]
望むところです!
ビシビシ鍛えてください。
あたしの相棒、マーニャと一緒に!▼

無邪気な盗賊 パティ

C

[パティ]
えーっ! アスク王国って
シャナン様も来てるの!?▼
[シャロン]
はい、いらっしゃいますよ。
シャナンさんの剣の腕はすごいですよね。
ヴァイス・ブレイヴでも大活躍です!▼
[パティ]
ふっふーん、そうでしょ!
神剣【バルムンク】を振るうイザーク王子。
あたしの憧れなんだからね!▼
ちなみに、敵の手に渡っていた
【バルムンク】を奪い返してきたのが
あたしなの!▼
[シャロン]
それはすごいですね!
シャナンさんにとって、きっと
パティさんは欠かせない存在なんですね。▼
[パティ]
でしょでしょ? やっぱそう思うよね!
これはもうシャナン様とあたしは
結ばれる運命に違いないわ!▼
シャナン様のお部屋はどちらかしら?
さっそくご挨拶に伺わなくっちゃ!▼
(暗転)
[パティ]
シャナン様ぁ~
あなたのパティよ~!▼
恋人としての身の回りの
お世話をしてあ・げ・る☆▼
[ラクチェ]
誰が恋人よ。
シャナン王子なら外出中!▼
[パティ]
えーっ!?
どうしてシャナン様の部屋に
ラクチェがいるのよ!?▼
[ラクチェ]
こっちのセリフだわ。
どうしてあなたが
シャナン王子の部屋を訪ねるのよ!▼
あなたが召喚されたと聞いて
身勝手な振る舞いをしないか
用心していたのよ。▼
[パティ]
ふーんだ。
あたしとシャナン様の関係に
口を出される筋合いはないもーん。▼
[ラクチェ]
なにがシャナン様との関係よ。
弟子として見過ごすわけにはいかないわ。
シャナン王子を困らせないでちょうだい!▼
[パティ]
なによそれ!
困っているかどうかなんて
あなたにはわからないじゃない!▼
[ラクチェ]
本人に聞くまでもないわよ!▼
[パティ]
もういい。わかったわよ。
だったら、あたしがシャナン様に
ふさわしいってところ証明してあげる!▼

B

[パティ]
ヴァイス・ブレイヴで大活躍したいの!
あたしの願いを叶えるために
なにかいい案はないかな、アンナ隊長!▼
[アンナ]
大活躍って…またずいぶん唐突ね。
そんなに焦らなくても
機会はあると思うけど…▼
[パティ]
シャナン様に認められるためにも
今すぐに成果が欲しいの!▼
[アンナ]
手柄を立てたいってわけね
うーん、そうね…▼
闘技場に出てもらう英雄の選抜や
飛空城での戦い…いろいろと
頭を悩ませることはあるけど。▼
ヴァイス・ブレイヴのいつもの
悩みと言えば、軍資金が常に
不足していることかしら…▼
[パティ]
いいじゃない! それよ、それ!
軍資金の調達なんて
あたしにピッタリなお仕事だわ!▼
なにをするにもお金は必要だもんね。
金策だったら、お任せあれっ!▼
[アンナ]
任せてって…そう簡単に
解決できるような問題じゃないわよ?▼
[パティ]
いいからいいから、このパティにお任せ!
大船に乗ったつもりでいてね、アンナ隊長!▼
[アンナ]
あっ、パティ! 行っちゃったわ。
大丈夫かしら…▼
(暗転)
[パティ]
あなたたち、これから戦場に出るの?
あたしも一緒に
連れてってもらえないかな?▼
[フィヨルム]
え? あの、えーと…
どうしましょう、レギン王女。▼
[レギン]
仲間が多いに越したことはないの。
力を貸してくれるなら
遠慮なくお願いしたいの!▼
[パティ]
ありがとう!
そうと決まれば、さっそく出撃よ!▼
どうせラクチェは、あたしが盗賊だから
シャナン様にふさわしくないと
思ってるんでしょ。▼
でもね、盗賊には
盗賊の正義があるんだから。
見てなさいよ、ラクチェ!▼

A

[レギン]
目的地に到着!
ここで敵が来るのを待ち伏せするの!▼
[パティ]
それにしても今日はいい天気ね。
戦うよりもピクニック日和!
お弁当でも持ってくればよかったかな?▼
[フィヨルム]
えっ?
せ、戦場でお弁当ですか?▼
[パティ]
あたしのお弁当は
美味しいって評判なんだからね?
食べるとやる気がモリモリ出ちゃうよ。▼
[フィヨルム]
いえ、その…
味の心配をしているわけでは…▼
[レギン]
おしゃべりはそこまでみたい。
敵が見えたの!▼
[パティ]
ふっふーん。
鴨がネギ背負ってやってきたわね。▼
[フィヨルム]
パティさん、自信満々ですね。
もしや相手を一網打尽にする秘策でも?▼
[パティ]
あたしは剣を交えた敵の懐から
金品を盗み出せるのよ!▼
[レギン]
えっ! すごいの!
そんなことができるの!?▼
[パティ]
ふふーん。盗賊なら
これくらい出来て当たり前!▼
金品を盗まれて動揺している瞬間に
フィヨルム王女とレギン王女が
ちゃちゃっと倒しちゃって!▼
[レギン]
わ、わかったの!
今回はその作戦で行くの!▼
[フィヨルム]
了解です。でもパティさん、
無理はなさらないでくださいね。▼
[パティ]
まあ見てなさいって。
これでヴァイス・ブレイヴも
金欠とはおさらばね!▼
[フィヨルム]
来ました! 行きます!▼
[パティ]
命がけだけど
愛しのシャナン様のためなら
怖くなんかないもんね!▼
[レギン]
わわっ、なんて軽い身のこなし!
これなら作戦も成功するかも?▼
(暗転)
[レギン]
ふうっ、私たちの圧勝!
ならず者たちを懲らしめてやったの!▼
[フィヨルム]
無事に勝利を収められたようですね。
ですが、パティさんが…▼
[パティ]
……▼
[フィヨルム]
あ、あのー、パティさん、
大丈夫ですか?
ケガはなさっていないようですが。▼
[パティ]
なぜ…どうして…▼
アスク王国じゃ戦っても
相手からなにも盗めないじゃない!
どういうことなのよ!?▼
[フィヨルム]
ど、どういうことなのでしょうね?▼
[パティ]
せっかく命がけで
相手の懐に飛び込み続けたのにー!▼
これじゃ手柄を立てるなんて夢のまた夢!
うう…シャナン様ぁ…▼

S

[パティ]
はあ、アスク王国では盗みの腕を
まったく活かせなかった…▼
これから先、どうすればいいのかな。
どうやったらシャナン様に
認めてもらえるのかな…▼
[ラクチェ]
ため息なんかついちゃって
らしくないわね。▼
[パティ]
ラクチェ…▼
[ラクチェ]
フィヨルム王女たちから話は聞いたわ。▼
[パティ]
なによ、ラクチェ。
どうせあたしの盗みなんか
何の役にも立たないわよーだ。▼
[ラクチェ]
ヴァイス・ブレイヴもだけど、
軍資金は豊体で一括して
管理していることが多いみたいよ。▼
一兵卒が大金を抱えて
戦場に出ることはまずないって。▼
[パティ]
えっ、なにそれ!
自分でお金を管理しないなんて
みんな不安じゃないの!?▼
[ラクチェ]
さあ、この世界の人たちが
何を考えているかなんて
わたしにはわからないけど。▼
[パティ]
でも、敵から金品を盗めないなら
あたしの存在価値って…▼
[ラクチェ]
盗み以外でも、あなたが
活躍できる場はあるんじゃないの?▼
あなたが孤児を食べさせるために
盗賊になったことは
私もシャナン王子も知ってるわ。▼
盗みは褒められたことではないけれど
誰かのために戦うことは立派だと思う。▼
[パティ]
あれっ、そうだったの?
てっきり、あたしが盗賊だから
気に食わないんだと思ってた!▼
じゃあ、なんて愛し合う
あたしとシャナン様の関係を
邪魔してくるのよ!?▼
[ラクチェ]
それよ! 勝手にシャナン様に
愛されてると思い込む、
その厚かましさが大問題なのよ!▼
[パティ]
思い込みじゃなくて
事実なのに~▼
まあいいわ。盗賊じゃなくたって
シャナン様を支える方法は
まだまだたくさんあるわよね。▼
料理を振舞ったり、お弁当も用意したり
身の回りのお世話をしてあげたり…。
恋人として頑張らなくっちゃね!▼
[ラクチェ]
だから!
それが問題だって言ってるのよ!
少しは話を聞きなさ…▼
[パティ]
待ってて、愛しのシャナン様~!
あなたのパティは
アスク王国でも力になるから!▼

風の聖戦士 セティ

C

[アルフォンス]
助力に感謝します。
ユグドラル大陸出身の英雄たちから
「風の勇者」の噂は聞いています。▼
伝説の風魔法【フォルセティ】の
使い手にして、希有な指揮官だと。▼
[セティ]
いえ、私はまだまだ未熟…▼
…ところで、
リーフ王子もこの地へ?▼
[アルフォンス]
ええ。
僕たちと共に
戦ってくれています。▼
[セティ]
それは心強い。
リーフ王子こそ、
真の英雄と呼ぶにふさわしい人物。▼
私が故郷のシレジアから旅立ったのは
父を探すという個人的な理由…▼
民のために戦うようになったのは…
旅の途中の、なりゆきに過ぎません。▼
[アルフォンス]
そんなことはないでしょう?
あなたは古の聖戦士の血と
風魔法【フォルセティ】を受け継いだ。▼
そして、その力を民衆のために使い
危険な戦いに身を投じたと聞きました。▼
民衆の中には、あなたのことを
聖戦士セティの再来と呼ぶ人もいるとか。▼

B

[シャロン]
おや、あれは…?▼
お兄様、あそこにいらっしゃるのは
セティさんでは?▼
[アルフォンス]
城下町の子どもたちに
囲まれているようだけど…
なにをしているんだろう?▼
[シャロン]
あっ! 子どもたちに本を
読み聞かせてあげてるようですね。
セティ王子は子ども好きなのでしょうか。▼
[セティ]
…さて、それでは今日はここまで。
また時間があったら遊びに来るよ。▼
それまで良い子にしているんだぞ。
帰りは寄り道しないように。いいね?▼
[シャロン]
子どもたちも
ずいぶん懐いているようですね。▼
あ、わたしたちに気がついたみたいです!
セティさーん!▼
[セティ]
アルフォンス王子にシャロン王女。
今日は市中の見回りですか?▼
[シャロン]
そんなところです!
子どもたちにどんな本を
読んであげていたんですか?▼
[セティ]
旅の商人から買った博物誌です。
アスク王国のことを学ぼうと買ったのですが、
子どもたちにも読み聞かせを、と。▼
[シャロン]
子どもたち、すごく楽しそうに
セティさんの話を聞いてましたね。
ここにはよくいらっしゃるのですか?▼
[セティ]
はい。任務の合間に時間を見つけて
子どもたちに学問や
簡単な魔道を教えています。▼
[シャロン]
なるほど! セティさん
子どもがお好きなんですね!▼
[セティ]
私たちが戦っているのも
あの子たちに平和な世界で
生きてほしいからこそ。▼
今は戦乱が続くアスク王国ですが
平和な時代がきっと来る…。▼
その時に役に立つ知識や技術を
子どもたちに教えておきたいのです。▼
[アルフォンス]
セティは戦いの先も見据えて
動いてくれているんですね。▼
[シャロン]
素晴らしい活躍だと思います!
わたしもお手伝いしたいです!▼

A

[セティ]
ふむ…なるほど…そういうことか…
この技術は興味深い…▼
[シャロン]
あ! セティさん、こんにちは!
アスク城の大図書館は
お気に召しましたか?▼
[セティ]
はい。博物誌や歴史書、
兵法書に魔道の理論書…
今まで見たことがない本を多く目にしました。▼
ここはまさに知の宝庫。
学ぶべきことがたくさんあります。▼
[シャロン]
喜んでもらえて
わたしもうれしいです!▼
[セティ]
こちらの本の理論は
次の任務に活かせそうです。
ほかにもこの本は…▼
[シャロン]
セティさんはやっぱりすごい方ですね。▼
「風の勇者」と呼ばれるほどの
大英雄なのに、まだまだ高みを
目指そうとしているなんて。▼
[セティ]
それは…
私よりも若いリーフ王子と出会って、
感化されたからでしょう。▼
リーフ王子は、
誰よりも長く過酷な戦いの中で
目覚ましい成長を遂げた…▼
[シャロン]
うーん、わたしにとっては
お二人とも十分すぎるほど
すごい方ですけど…▼

S

[リーフ]
セティ王子がそんなことを…
身に余る光栄というか…
恥ずかしくなってしまう。▼
セティ王子に比べれば
ぼくなんてまだまだだよ。▼
[アルフォンス]
そうかな?▼
[リーフ]
ぼくが戦い続けられたのは
同じ志を持った仲間がいたからだ。▼
ぼく一人の力では
戦局を変えることはできないし
戦場でできることもたかが知れてる。▼
でも、仲間たちが一緒だったから
ぼくは困難を乗り越え、前に進めた。
それだけの話なんだよ。▼
[アルフォンス]
僕もシャロンやアンナ隊長
そしてエクラ…
みんながいたから戦えている。▼
その気持ち、理解できるよ。▼
[リーフ]
ぼくから見れば、
セティ王子のような人物こそが
真の英雄だ。▼
聖戦士の血と神器を受け継ぎながら
力に溺れず、民のために
常に高みを目指している。▼
聖戦士セティと
同じ名を持っているのは
偶然じゃないと、ぼくは思うんだ。▼
彼ならきっと、世界を救った
聖戦士の伝説を再び蘇らせてくれる。
ぼくはそう思って…いや、信じてる。▼
[セティ]
アルフォンス王子、リーフ王子。
なんの話を?▼
[アルフォンス]
ヴァイス・ブレイヴを支えてくれる
心強い味方について
話していたところです。▼
セティとリーフ…
二人の英雄を迎えられたことを
とても心強く思います。▼
これからもヴァイス・ブレイヴを
よろしくお願いします。▼

子供思いの傭兵 ファバル

C

[ファバル]
今日は案内してくれて助かった。
まだアスク王国にも慣れてなくてな。▼
[ピアニー]
ううん。
あなたと一緒にあちこち回るの
私も楽しかったもの!▼
ユグドラル大陸の話も
たくさん聞けたしね。▼
[ファバル]
それにしても妖精が案内役だなんて
異界には本当に驚かされるな。▼
お前は性格も明るそうだし
悩みなんてなさそうに見えるよ。▼
私は幸夢のピアニーだもの!
でもね、夢の国アルフから出てきたのは
最近のことなのよ?▼
それまではね、
子どもたちと夢の中で遊んでたの!▼
[ファバル]
子ども…か。
アスク王国にも孤児はいるのか?▼
[ピアニー]
ええ、もちろんいるわ。
手伝っている孤児院もあるはずよ。▼
[ファバル]
それは興味深いな。
俺と妹のパティは孤児院育ちなんだ。▼
そもそも俺が傭兵を続けていたのは
孤児院へ金を送るためだったしな。▼
[ピアニー]
へえ、そうだったの。
とっても素敵なことだと思うわ!▼
[ファバル]
もっとも…そのことでパティに
こっぴどく叱られたこともあったが。▼
[ピアニー]
…ねえ、これから
孤児院に行ってみましょうよ。
きっとみんなも喜ぶと思うし。▼
そうと決まれば急ぎましょう!
はいはい、こっちですよーっ!▼
[ファバル]
お、おい…ちょっと待てってば!▼
(暗転)
[レナ]
それではお勉強をはじめましょう。
皆さん、準備はよろしいですか?▼
[ジュリアン]
お前ら、レナさ…
レナを困らせるんじゃないぞ。
そこっ、ちゃんと座れ!▼
[ロシェ]
やあ。二人ともよく来てくれたね。
騒がしくて驚いただろ?▼
[ファバル]
いや、子どもたちの笑顔が
見られるのはいいことだ。▼
[ピアニー]
うんうん、元気が一番!▼
[ルゥ]
ぼくもエレブ大陸の孤児院で育って
いろいろな人の助けで
今日まで生きてこられたんだ。▼
[ロシェ]
ぼくたちが受けた恩を返そうと思って
みんなで孤児院を手伝ってるんだよ。▼
[ルゥ]
…でも、絶え間なく続く戦いのせいで
この世界では身寄りのない
子どもたちが日々増えてるんだ。▼
[ロシェ]
ただ敵を倒せばいいってものじゃない。
子どもたちを助けるのも
英雄にとって大切な務めだと思うんだ。▼
[ファバル]
戦いのしわ寄せは弱き者に来る…
どの世界も変わらんものだな。▼

B

[ファバル]
大人がはじめた戦争によって
孤児たちが増えていく。▼
ユグドラル大陸以外でも
それは同じことだったんだな…。▼
[ピアニー]
大丈夫、ファバル?
孤児院に行ってから
なんだか顔色が良くないみたい。▼
孤児たちのことは心配だけど
あまり考えすぎるのもよくないよ?▼
[ファバル]
俺の心配なら無用だ。
戦争を飯の種にしてきた
傭兵上がりに気を遣う必要はない。▼
まあ、俺の生き方も上等とは言えないが
子どもが犠牲になっているというのに
戦いをやめない人間はつくづく愚かだよ。▼
[ピアニー]
でも、ロシェたちみたいに
子どもを助けようとする
人たちもいるわ。▼
ファバルだってそうでしょ?
だてt、あなたが傭兵になったのは
孤児院のためなんだから…▼
[ファバル]
どうだかな。
俺が倒した敵の中にも
子どもがいる奴もいただろう。▼
俺が弓を射るたびに、新たな孤児を
生み出しているのかもしれない。▼
そうして得た金を孤児院に送ったところで
無意味なことをしている
だけかもしれないな。▼
[ピアニー]
ファバルは優しいのね。
でも、一人で背負い込む必要なんてないわ。
だからほら、元気出して!▼
アスク王国にはほかにも
いろんな場所があるんだから。
さ、次はどんな場所に…▼
[ファバル]
すまなかったな、ピアニー。
いつの間にか俺自身の問題に
つき合わせてしまったようだ。▼
今日はもういいよ。
少しだけ一人にさせてくれ。▼
[ピアニー]
……▼

A

[ファバル]
……▼
[ピアニー]
あっ!
ファバル、みーつけたっ!
探したんだから!▼
[ファバル]
ピアニーか…。
俺になにか用か?▼
[ピアニー]
最近、城で姿を見ないんだもの。
どこに行ってたの?▼
[ファバル]
戦場に出ていることが多かっただけだ。
今もちょうど、その帰りさ。▼
[ピアニー]
そっか。
じゃあ、あの話も本当なんだね。▼
ファバルって
ヴァイス・ブレイヴの給金…
孤児院に寄付してるんでしょ?▼
[ファバル]
そうだ。
せめてもの罪滅ぼし…
みたいなものだ。▼
[ピアニー]
罪滅ぼし?▼
[ファバル]
前に話したユグドラル大陸での話だ。
俺は傭兵としてグランベル帝国に
雇われたことがあったんだ。▼
帝国は暗黒神ロプトウスに捧げるため
各地で子ども狩りをしていた。▼
俺はそのことを知りながら
帝国に手を貸してしまったのさ。
金のためにな…▼
[ピアニー]
そう…。
それでパティに怒られちゃったんだ。▼
[ファバル]
そのおかげで目が覚めた。
しかし、手を貸した事実は変わらない…
今でも後悔し続けているよ。▼
[ピアニー]
やっぱりファバルは優しい人!
だけど、少しは自分のことも
いたわってあげないとダメ。▼
[ファバル]
俺のことなどどうでもいい。
俺は孤児たちの悲しみを知りながら
選ぶ道を間違えてしまった男だ。▼
[ピアニー]
じゃあ、ファバルだって
救われないといけない一人じゃない。
それを…▼
[ファバル]
妖精にも親がいるのかは知らないが
お前に孤児の悲しみがわかるのか?▼
[ピアニー]
えっ?▼
[ファバル]
…すまない。
言い過ぎた。忘れてくれ。▼
[ピアニー]
ううん、大丈夫。
あのね、ファバル。私たち妖精は…
もともとは人間だったの。▼

S

[ピアニー]
…それでね、
私たちは
夢の世界で妖精になったの。▼
[ファバル]
そんなことが…
妖精のお前にも
辛い出来事があったんだな…▼
[ピアニー]
だから、私の夢は
みんなを幸せにすることなの。▼
子どもたちといっぱい笑って遊べる
素敵な夢を見られる世界。▼
[ファバル]
そうか。妖精であれ人間であれ
目指す世界は同じということか。▼
この前、お前に言われたとおり
俺は一人で背負い込みすぎて
いたのかもしれないな。▼
[ピアニー]
そうよ。
良い夢を見られる世界には
ファバルだっていていいんだから。▼
[ファバル]
なるほど。
そんな世界が実現すれば
俺も幸せな気持ちになれるだろうな。▼
[ピアニー]
わかってもらえた?▼
[ファバル]
ああ、十分すぎるほどだ。▼
俺一人の力はたかが知れている。
しかし、英雄たちが手を携えれば
光は見えてくるかもしれん。▼
一人でも多くの子どもが笑って
いい夢を見られるように…。
俺も力を尽くそう、この聖弓に誓って。▼

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Last-modified: 2023-09-18 (月) 11:37:22
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