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章別会話

光へ歩む者たち

光へ歩む者たち

オープニング

[エーディン]

こんなところにまで敵が…!▼
[ブリギッド]
エーディン、下がって!
はっ!▼
(白く光る)
[ブリギッド]
大丈夫? ケガはない?▼
[エーディン]
助かりました。
ありがとうございます、お姉様。▼
[デュー]
あっ! あそこ!
木の陰にも敵が!▼
[ミデェール]
お下がりください!
ブリギッド様、エーディン様!▼
(白く光る)
[ブリギッド]
あんなところにも隠れていたのね。
ありがとうデュー、ミデェール。
助かったわ。▼
[デュー]
慣れないアスク王国の夜の森…
どこから敵に襲われるか
わかったもんじゃないよ。▼
[ミデェール]
この場に留まり戦い続けるのは
危険かと思います。▼
[ブリギッド]
そうね、早く森を抜けて
味方と合流しましょう。▼
[デュー]
向かうならヴァイス・ブレイヴが
陣を敷いていた西の湖のほうだね。▼
おいらが先行して偵察するから
エーディンたちは
後ろからついて来てよ。▼
[エーディン]
はい、参りましょう。
無理はせず、慎重に…。▼
(白く光る)
[デュー]
うわっ! こっちはダメだ。
見てあの崖の上!
待ち伏せされてる。▼
[ミデェール]
となると、来た道を
戻ったほうがよさそうですね。▼
[ブリギッド]
待って!
向こうの茂みが揺れて…。▼
後ろをつけられていた…?▼
[エーディン]
このままでは
挟み撃ちにされてしまいます…▼
[デュー]
エーディンとブリギッドは
崖から離れて走って!
おいらが敵を引きつける!▼
[ミデェール]
デューだけでは危険です!
私も行きます!▼
ブリギッド様とエーディン様は
お急ぎを! 私たちも
あとから必ず追いつきます!▼
[エーディン]
で、ですが
それではあなた方だけを
危険に晒すことに…。▼
[ブリギッド]
エーディン、ここは
デューの考えに従いましょう。▼
デュー、ミデェール、
無理はしないで!▼
[デュー]
任せてよ!
敵を引っ搔き回すのは
得意だからね!▼
(暗転)
[ブリギッド]
はあ…はあ…
ここまでくれば少しは休めそうね。
エーディン、ケガはない?▼
[エーディン]
私は大丈夫です。
ですが、ミデェールとデューは…。▼
[ブリギッド]
彼らならきっと無事よ。
さあ、先に進みましょう。▼

C

[エーディン]
どんどん森が
深くなってきますね…。
先がまったく見通せません。▼
[ブリギッド]
オーガヒルの海賊だった頃も
こんなに真っ暗な森を歩くことは
めったになかったわね。▼
[エーディン]
ユングヴィにもここまで
深い森はありませんでした。▼
[ブリギッド]
ユングヴィ…私の故郷…
行ってみたいわ。▼
[エーディン]
……。
あの、ブリギッド姉様…。▼
さきほどデューの策に乗ったのは
戦えない私を守るためだったの?▼
[ブリギッド]
それもあったけれど
あの場面では二手に分かれるほうが
有効だと思ったの。▼
[エーディン]
ごめんなさい。
私にもみんなと同じように
戦える力があったら…。▼
[ブリギッド]
気に病むことはないわ。
エーディンの癒しの力には
みんな助けられているのだから。▼
大丈夫。
不安でしょうけれど
心配しないで。▼
あなたには、私がついています。
あなたのことは
私が命に代えても守るから…。▼
[エーディン]
えっ…?
そんなのダメです、お姉様!
それはいけません。▼
[ブリギッド]
エーディン…?▼
[エーディン]
これまでお姉様と私は
離ればなれに暮らしてきました。▼
ですが、私はいつだって
お姉様の身を案じていたのです。▼
こうして再会できたのに
もう一度離ればなれになるなんて
私はイヤです!▼
[ブリギッド]
……。▼
[エーディン]
お姉様が危ないときは
私も支えになりましょう。▼
ですから、自分が犠牲になるなんて
どうかおやめください、お姉様…。▼
[ブリギッド]
ごめんなさい、エーディン。
悲しませてしまったわね。▼
そうよね…
やっと再会できたのに
どうかしていたわ。▼
あなたの言うとおりよ。
互いに助け合って進みましょう。
生き残るなら二人一緒ね。▼
[エーディン]
はい…必ず…
二人一緒に!▼
[ブリギッド]
もちろん
ミデェールとデューも一緒よ。▼
私たちは縁あって
アスク王国に召喚されて
ともに戦っているのですから。▼
みんなで生き残って
ユグドラル大陸に帰りましょう。▼

B

[デュー]
なんとか切り抜けたけど…
エーディンたちと
はぐれちゃったね。▼
[ミデェール]
由々しき事態です。
一刻も早く探し出さねば…▼
[デュー]
二人のことも
もちろん心配だけどさ…
おいらたちも迷っちゃってない?▼
西ってどっちだっけ?
方角もわからないし…。▼
[ミデェール]
いや、それは
デューがあちらこちらへ
走り回ったからでしょう…。▼
[デュー]
えーっ?
敵を攪乱するためなんだから
仕方ないでしょ。▼
[ミデェール]
責めているわけではありませんよ。
機嫌を直してください。▼
[デュー]
別に拗ねてなんかないよーだ!
あーあ、どうせはぐれるなら
エーディンと一緒がよかったなあ。▼
ミデェールだっておいらじゃなく
エーディンかブリギッドと
一緒がよかったんじゃない?▼
[ミデェール]
お二人の近くで
お守りできないのは不本意ですが…。▼
デューのことも全力で守ります。
それが私の成すべきことですから。▼
[デュー]
ふーん、しがない盗賊だってのに
おいらを守ってくれるってのかい?
なんの得があるっていうのさ。▼
[ミデェール]
私は…
シグルド様に恩があるのです。▼
[デュー]
シグルドに?▼
[ミデェール]
シグルド様は
エーディン様をお救いくださり
私まで助けてくださった…。▼
そんなシグルド様に
あなたは危険を承知で
力を貸してくれています。▼
[デュー]
まあ、成り行きというか
ほかに行くところも
なかったというか…。▼
[ミデェール]
理由はどうあれ
あなたは命を懸けて
シグルド様とともに戦っています。▼
ならば、デューも私にとって大切な存在。
守るべき仲間です。▼
[デュー]
なんだか堅苦しいなあ。でも…
あんたがいい人だってことはわかるよ。
ごめん、ミデェール。▼
[ミデェール]
改まってどうしたんですか?▼
[デュー]
さっきの言葉。
ちょっとトゲがあったと思ってさ。▼
[ミデェール]
気にしないでください。
さあ、先を急ぎましょう。
月を見れば大体の方角は割り出せます。▼
[デュー]
うん!
エーディンたちと合流して
この森を抜けだそう!▼

A

[ブリギッド]
かなり進んだわね…
エーディン、疲れていない?▼
[エーディン]
そうですね、少しだけ…
ですが、まだまだ歩けますよ。▼
お姉様こそ目を凝らしながら歩いて
きっとお疲れでしょう?▼
[ブリギッド]
月も出ているから
思ったより見通せるわ。
これならデューたちともすぐに…。▼
……!?
待って、この物音は…!▼
[エーディン]
お姉様! 後ろから追っ手が…!▼
[ブリギッド]
走るわよ、エーディン!
ここで囲まれたら
切り抜けるのは難しくなるわ!▼
[エーディン]
は、はいっ!
お姉様もお気をつけて…!▼
(白く光る)
[ブリギッド]
くっ! この矢の数…敵が多い。▼
[エーディン]
お姉様、腕にケガを!?
杖でお治しします!▼
[ブリギッド]
大丈夫よ、エーディン。
足を止めずに走って!▼
[エーディン]
で、ですが、このままでは!▼
[ブリギッド]
私たち二人だけなら厳しいわ…。
でも、四人なら!▼
[ミデェール]
そこです! せいっ!▼
(白く光る)
[デュー]
あらよっと!▼
(白く光る)
[エーディン]
ミデェール! デュー!
無事だったのですね!▼
[ミデェール]
ブリギッド様、エーディン様!
遅くなってしまい
申し訳ございません!▼
[デュー]
ブリギッドとエーディンの
髪は綺麗で目立つからね!
夜の森でも見つけやすかったよ。▼
[ブリギッド]
これなら反撃できます。
敵の戦力を削いだあと
この森を抜けましょう!▼
[ミデェール]
お任せください!!▼
(暗転)
[ブリギッド]
助かったわ…。
ミデェール、デューのおかげで
この場を切り抜けられた。▼
[エーディン]
お姉様は、お二人が来ることを
見越していらっしゃったのですね。▼
[ミデェール]
本来はお守りせねばならぬところを
はぐれてしまい
申し訳ございませんでした。▼
ですが、ご無事でなにより。
きっと、お二人で力を合わせ
困難を切り抜けられたのでしょう。▼
[デュー]
ま、おいらたちも
力を合わせたから
ここまでこれたんだけどね。▼
[ブリギッド]
一人より二人。
そして二人より四人…▼
右も左もわからない異界に召喚されて
どうなることかと思ったけど…。▼
エーディン、そしてデューや
ミデェールが一緒だったから
私はなんとか戦えているわ。▼
[エーディン]
はい。それは私も同じです。▼
[ミデェール]
今日の戦いは
支え合うことの大切さを
あらためて知る機会となりました。▼
[デュー]
へへっ、おいらも
みんなの役に立ててうれしいよ。▼
[ブリギッド]
私たちの一番の武器は
聖なる武器でも強力な魔道でもない。▼
みんなで力を合わせること。
そのことを実感しました。▼
もうすぐ夜も明けます。
皆で森を抜け
必ずアスクの城へと帰りましょう!▼

陽気な盗賊 デュー

C

[デュー]
へー。もともとラタトスクは
アスク王国と敵対してたんだ?▼
[ラタトスク]
うんっ!
あたしは最初、【葬り手】として
アスク王国に来たんだ。▼
[ブリギッド]
そうだったのですか…
はじめからヴァイス・ブレイヴに
いたわけではないのですね。▼
[ミデェール]
つまり、この国は
王子を暗殺しようとした者を
仲間として迎え入れたと…?▼
[ラタトスク]
いいいい、いろいろあって
仲間になったのっ!▼
密偵のそのまた密偵をやって
あとは、ええーっと…。▼
ととととにかくっ、今はあたしは
ヴァイス・ブレイヴの一員なの。▼
それで、迷惑かけちゃった分
【癒し手】として恩返しするのが
あたしの目標なんだ。▼
[エーディン]
恩に報いるために…
立派な心掛けだと思います。▼
[ラタトスク]
そそそそうかなっ?
そう言われると
なんだか照れくさいかも…。▼
[ブリギッド]
【癒し手】として恩返しをする。
しっかりした目標があるのは
とてもいいことですね。▼
そうだ、私たちもアスク王国で
なにを成し遂げたいのか
目標を立ててみるのはどうでしょう。▼
[ミデェール]
それは素晴らしいですね。
目標を決めれば、なにをすべきか
おのずと見えてくるというもの。▼
[エーディン]
ふふっ。それでは、おのおので
考えておくことにしましょうか。▼
[ブリギッド]
ええ、そうしましょう。▼
[デュー]
成し遂げたい目標かぁ。
目標ねえ…。▼

B

[ブリギッド]
今日の戦いは
私たち四人に加え
ラタトスクにも力を貸してもらいます。▼
[ラタトスク]
ケガしたらすぐに言ってね。
あたしが癒してあげるから!▼
[エーディン]
頼りにしていますね、ラタトスク。▼
[ミデェール]
敵が現れると予想される
時間まで、まだ少しありますね。▼
[ブリギッド]
そうですね…
では、この時間を使って
この前の話の続きをしましょうか。▼
[デュー]
ええーっ?
それって目標が
どうとかってやつでしょ?▼
[エーディン]
お姉様はどのような
目標を立てられたのでしょうか?
とても興味深いです。▼
[ブリギッド]
私の目標は…この弓よ。
かつて十二聖戦士の一人
弓使いウルが扱ったとされる弓。▼
エーディンが私に預けてくれた
この神の弓【イチイバル】を
使いこなすことが目標です。▼
[ミデェール]
ブリギッド様であれば
すぐに達成されてしまいそうですね。▼
[エーディン]
ええ。きっとその力を
引き出されると信じております。▼
[ブリギッド]
ありがとう。
エーディンはどのような
目標を立てたのかしら?▼
[エーディン]
私の成すべきことは
異界でも同じだと思います。▼
傷ついた方々を癒し、助けること。
今日もラタトスクと協力して
皆の支えになることができれば…▼
[ミデェール]
では、私はエーディン様や
ブリギッド様のことを
命を賭して守りましょう。▼
騎士の目標として
これ以上のものはありません。▼
[エーディン]
ミデェール…。
ありがとうございます。▼
[ブリギッド]
気持ちはうれしく思いますが
無理はしないようにしてください。
さて、最後はデューですが…。▼
[デュー]
う、うん。
目標…おいらの目標は…
そのー…。▼
えーと…そうそう、
喉まで出かかっているんだけど…。▼
[エーディン]
大丈夫ですよ。
急いで答えを出す必要はありません。▼
[ラタトスク]
そうだよ。
ゆっくり考えてもいいと思う!▼
[デュー]
う、うん…▼

A

[ラタトスク]
あっ、デューさん!
良かった、ここにいたんだね。▼
[デュー]
どうしたのラタトスク。
おいらになにか用かい?▼
[ラタトスク]
うん。だってこの前、
元気なさそうに見えたから。
なにか悩んでいるのかなって。▼
[デュー]
ありがと、ラタトスク。
おいらを心配してくれたんだね。▼
[ラタトスク]
もしかして…その…
目標が見つからないのを
気にしているの?▼
[デュー]
ん-、おいらさ
前にエーディンと約束したんだ。
「盗賊から足を洗う」って。▼
[ラタトスク]
それっていいことだと思う!
人からモノを盗っちゃうのは
よくないことだし。▼
[デュー]
でもさ、盗賊をやめたおいらに
なにが残るんだろう…って思ったら
ちょっとモヤモヤしちゃってさ。▼
騎士や剣士のようには戦えないし
魔道の才能もからっきしだしなあ。▼
[ラタトスク]
自分を変えるのって難しい…よね。
その悩み、あたしと似ているかも。▼
[デュー]
似てる?
おいらとラタトスクが?▼
[ラタトスク]
あたしもね、【癒し手】じゃなくて
【葬り手】として戦いなさいって
言われたことがあったんだ。▼
でも、人を傷つけるなんてできなくて…
結局あたしは【癒し手】にしか
なれなかったの。▼
[デュー]
それって、おいらは盗賊以外じゃ
やっていけないってこと?▼
[ラタトスク]
そ、そういうわけじゃなくて!▼
デューさんがやってきたことを
全部なかったことにしなくても
いいってこと!▼
【葬り手】になれなくても、あたしには
【癒し手】としてできることがある。
だからデューさんも…▼
今まで磨いてきた技とか努力には、
きっとこれからに活かせそうなものも
あるんじゃないかなーって。▼
[デュー]
盗賊の技を活かすかぁ。
うん、そう言われると
なんだか希望が見えてきたぞ。▼
みんなのために
できることがないか…
おいらも考えてみるよ。▼
[ラタトスク]
うんっ!
それがいいと思う!▼

S

[デュー]
ラタトスク!
ちょうどよかった、探してたんだ!▼
[ラタトスク]
デューさん?
あ、あれっ!?
今日は元気そうだね。▼
なんというか
憑き物が落ちたような
晴れやかな顔…。▼
[デュー]
いつまでも悩んでるのも
おいららしくないし。▼
あれからラタトスクに言われたこと
おいらなりに考えてみたんだ。▼
[ラタトスク]
あ…、ごめんね。
なんだかえらそうなこと
言っちゃったかなーって…。▼
[デュー]
謝ることなんてないよ。
むしろおいらは感謝してるんだ。▼
やっぱりおいらは
根っからの盗賊なんだよね。▼
悪いことをして捕まったのは事実だし
そのことは、これからも
反省しなきゃって思うけどさ…。▼
エーディンとは約束したけれど
盗賊から足を洗っちゃったら
おいらにはなにも残らないよ。▼
[ラタトスク]
うん…。生き方はなかなか
変えられないよね。▼
[デュー]
でもさ、騎士や剣士、魔道士にも
悪いやつがいるように…。▼
盗賊だって悪い奴ばかりじゃなくて
正義の盗賊がいてもいいよね?
いわゆる義賊ってやつ!▼
だからおいらは正義の盗賊…
義賊を目指すことにしたよ!▼
[ラタトスク]
ぎぎぎ義賊!?
な、なんだか格好いいっ!▼
[デュー]
困っている人や
真面目に暮らしている人からは
絶対に盗まない。▼
だけど、人を苦しめる悪い奴は…
義賊として懲らしめてもいいよね?▼
[ラタトスク]
そ、それなら盗んでも…
ギリギリ許されるの…かな?▼
[デュー]
あと、戦いは得意じゃなくても
偵察したり、敵を引っ掻き回したり
するのは得意だしさ。▼
盗賊として培ってきた技術を活かす!
これがおいらの目標ってことで!▼
[ラタトスク]
うん、すごくいいと思う!▼
[デュー]
へへへー。
やっぱりそう思うでしょ!▼
よーし、さっそく悪者を探して
屋敷に忍び込んでくるか!▼
[ラタトスク]
えええええーっ!?
行動が早すぎない!?▼
[デュー]
善は急げっていうじゃない。
あ、ラタトスクも一緒に来ない?
一緒に義賊デビューしちゃう?▼
[ラタトスク]
え、ええええ遠慮します!
あたしは【癒し手】として
頑張るからー!▼

ユングヴィの公女 エーディン

C

[ジャムカ]
エーディン!
この異界の地で
きみに巡り会えるとは…。▼
[エーディン]
ジャムカ王子!
あなたもアスク王国に
いらっしゃっていたのですね。▼
[デュー]
へへ、ジャムカってば
すっかり鼻の下が伸びてら!▼
エーディン!
一緒に召喚されたよしみで
おいらのことも頼ってくれよ。▼
[エーディン]
もちろんです、デュー。
頼りにしていますよ。▼
[アゼル]
困ったことはありませんか?
なにかあったら遠慮なく相談してください。
いつでも話し相手になります。▼
[エーディン]
ありがとう、アゼル。
あなたにはずっと
助けてもらっているわね。▼
[ミデェール]
み、皆さん!
そう一度にエーディン様に
話しかけられては…。▼
[エーディン]
ふふふ…。
ありがとう、ミデェール。
私なら大丈夫ですよ。▼
アスク王国に召喚されて
少々とまどっておりましたが…。▼
見知った顔と会うことで
いくぶん緊張もほぐれました。▼
皆さん、これからも
よろしくお願いいたします。▼
[ジャムカ]
ああ、こちらこそ!▼
[アゼル]
たとえ世界が変わっても
変わらずエーディン様の力になります。▼
[デュー]
おいらもエーディンが
よろこびそうなもの
探してくるからさ!▼
(暗転)
[ドロテア]
……。▼
[シャーロッテ]
…………。▼
い、いったいなんなの?
召喚されてくるなり
あんなにもてはやされて!▼
[ドロテア]
あのお姫様…
ただ者じゃないわね。▼
いったい彼女のなにが
みんなを惹きつけているのかしら?▼
[シャーロッテ]
もちろん超がつくほどの美人だけど
あのモテ方は反則よね。▼
でも、美人と言えば
私だって負けてなくない!?▼
[ドロテア]
…まあ、そうね。▼
[シャーロッテ]
あっれぇ!?
今一瞬、間がなかった!?▼
[ドロテア]
ともかく…
あのお姫様のことは
すっごく気になるわよね?▼
[シャーロッテ]
そうね。彼女を観察すれば
玉の輿に乗るための秘訣が
わかりそうな気がするわ…。▼

B

[エーディン]
ここがお城の食堂…
とても美味しそうな香りが
漂っていますね。▼
好きなものを自分で選んで
食べていいとのことですが
どうやって選べば…。▼
[シャーロッテ]
こんにちは~!▼
[ドロテア]
なにかお困りですか?▼
[エーディン]
え? あ、あの…。
あなた方は…。▼
[シャーロッテ]
最近、召喚された
エーディン様ですよねぇ?▼
私、暗夜王国から来た
シャーロッテって言いますぅ。▼
[ドロテア]
私はフォドラから参りました
ドロテア=アールノルトと申します。
よろしければ以後、お見知りおきを。▼
[エーディン]
はじめまして。
ユングヴィの第二公女、エーディンです。
こちらこそよろしくお願いします。▼
[シャーロッテ]
…うっ! 天然モノの
公女スマイルがまぶしすぎる!▼
[ドロテア]
気後れしちゃダメよ!
お近づきにならなきゃ!▼
あの、エーディン様。
よかったら私たちと
お食事をご一緒しませんか?▼
[エーディン]
まぁ、なんて優しい方々…▼
ずっと自室で
お食事を頂いていたのですが
食堂にも足を運んでみたいと思い…▼
こうして足を踏み入れたものの
勝手がわからず、困っておりました。▼
[シャーロッテ]
よかった!
わからないことがあれば
なんでも聞いてくださいねぇ☆▼
[エーディン]
まあ、ありがとうございます!
新たな出会いに感謝します。▼
(暗転)
[ドロテア]
…で、どうだった?
エーディン様は。▼
[シャーロッテ]
いやあ…なんというか…。▼
[ドロテア]
絵本や歌劇に出てくるお姫様みたい…
一言でいえばそういう感想よね?▼
[シャーロッテ]
遠くから見ても美人だけど
近くにいると輝いちゃっているし。▼
[ドロテア]
みんな夢中になるのもわかるわ。
私たちですらクラっとするんだもん。▼
[シャーロッテ]
そしてなにより、あの性格…。▼
[ドロテア]
寄ってくる異性たちを指して
「平和のために戦う頼れる方々」って
言っていたわよね?▼
[シャーロッテ]
いやいやいや!
みんなエーディン様狙いでしょ!
わかりやすいっつーの!▼
[ドロテア]
でも、あの発言…
彼女にとって本心よね。▼
[シャーロッテ]
だね…。
打算も計算も一切ない
真心からの言葉だったし。▼
あーあ、なんか嫌になっちゃうなぁ。
あの公女様からモテる秘訣を
勉強するつもりだったのに…。▼
[ドロテア]
ただただ器の違いを
見せつけられた気分よね。▼
[シャーロッテ]
玉の輿…遠いなあ…。▼

A

[シャーロッテ]
クソっ!
なめんじゃねぞ、オラぁ!▼
はぁ、はぁっ…。
今日の敵はやたら気合入ってんな。▼
か弱い女の子相手に
殺意高めで殺到しやがって…。▼
って、大ケガしてんじゃねーか私!?
なんかフラフラすると思ったら
こりゃまずいかも…。▼
[エーディン]
シャーロッテ!
しっかりしてください!▼
(白く光る)
[シャーロッテ]
エ、エーディン様!?▼
[エーディン]
じっとしてください!
癒しの杖を使います。▼
[シャーロッテ]
ど、どうして
こんなところにいるんですか?▼
前線のまっただ中ですよ?
護衛もなしに危険すぎます!▼
[エーディン]
シャーロッテが敵の増援を
一人で食い止めていると聞いたのです。▼
心配で居ても立ってもいられなくなり
飛び出してきてしまいました。▼
[シャーロッテ]
わ、私のために…?▼
[エーディン]
戦う力がない私は
癒すことでしか力になれません。
それでも皆さんを支えたいのです。▼
[シャーロッテ]
エーディン…様…。▼
[エーディン]
傷はふさがりました。
でも、無理はしないでくださいね。▼
[シャーロッテ]
なるほどね…
見た目の華やかさや血筋じゃなく
その優しさにみんなは惹かれるのね…。▼
[エーディン]
え? なにか言いましたか?▼
[シャーロッテ]
いや、なんでもありませんわ!
助けてくださり
ありがとうございますぅ。▼
さてと、元気も出てきたことだし
もうひと踏ん張りしてこようかな。
エーディン様の想いに応えないとね!▼

S

[ドロテア]
こんにちは、エーディンちゃん!
昨日は助かったわ!▼
部隊は撤退寸前だったのに
エーディンちゃんのおかげで
立て直すことができたわ。▼
[エーディン]
ふふっ
みなさんがご無事でなによりです。▼
[シャーロッテ]
あれっ!?
エーディン様への呼び方が
ちゃん付けになってる!?▼
[エーディン]
私から頼んだのです。
皆さんと同じように
もっと親しみを込めて呼んでほしいと…▼
[ドロテア]
どう? 私が一歩
先行した感じかしら。▼
[シャーロッテ]
別に私たちがエーディン様を
取り合う理由はねーし!▼
ええと…エーディン様ぁ
こんなところで立ち話もなんですし
これから食堂でも行きませんかぁ?▼
[エーディン]
ええ、よろこんで。▼
(暗転)
[デュー]
ねえねえ、ジャムカ!
あれ見てよ、あれ!▼
[ジャムカ]
ん? どうした?▼
[ドロテア]
もうね、聞いてエーディンちゃん!
シャーロッテちゃんったら…。▼
[シャーロッテ]
いやいやいや!
ちょっと待ってドロテア!
あのときはあんたが…。▼
[エーディン]
ふふふ、お二人は
本当に仲がよいのですね。▼
[デュー]
……。
エーディンを慕う英雄が増えてる。
しかも、今度は女の子か。▼
[ジャムカ]
彼女の美しさと優しさ…
そして、芯に秘めた強さは
みなの心を引きつける。▼
それはユグドラル大陸であっても
アスク王国であっても
変わらないということだ。▼
[デュー]
そんな冷静ぶってるうちに
ライバルが増えちゃうよ?▼
エーディンにアタックするなら
早いほうがいいんじゃない?▼
[ジャムカ]
な、なにを…
俺はエーディンをそんなふうに見ては…
おい、待て! 話はまだ…!▼
[デュー]
待たないよーだ!
へへへ、ジャムカをからかうのは
面白いなぁ!▼
(暗転)
[ドロテア]
あら、いけない!
話し込んじゃってもうこんな時間!
また今度ね、エーディンちゃん。▼
[シャーロッテ]
抜け駆けはなしよ、ドロテア!
私ともお話してくださいね、
エーディン様!▼
[エーディン]
皆さんに助けられて、
今の私があります。▼
どうか大切な皆さんに
神のご加護があらんことを。▼

目覚めし神弓 ブリギッド

C

[ブリギッド]
ありがとうございます、フィヨルム王女。
お忙しいところ、城を案内してくださって。▼
[フィヨルム]
気にしないでくださいね。
このお城はとても広いですから
迷われる方も多いんです。▼
訓練場と図書館はお見せしたので
次は食堂ですね、こちらへどうぞ。▼
(暗転)
[ダロス]
えっほ、えっほ…
よし、ここの床は
磨き終わったな。▼
[フィヨルム]
ダロスさん、こんにちは。
今日もお掃除、ご苦労様です。▼
すごいですね!
まるで磨き上げられた鏡のようです!▼
[ブリギッド]

…潮の香り…
フィヨルム王女、この方は?▼
[フィヨルム]
こちらはアカネイア大陸からいらした
海賊のダロスさんです。▼
[ダロス]
おっと、勘弁してくれよ。
正確には、おいらは元海賊だ。▼
マルス王子と出会って
海賊稼業から足を洗ったからな。▼
[フィヨルム]
し、失礼しました!
ついうっかり…。▼
[ブリギッド]
私はブリギッド。
ユグドラル大陸から参りました。
あなたと同じ…元海賊ですね。▼
[ダロス]
えっ!? 本当かい?
てっきりどこかのお姫様かと思ったよ。▼
[フィヨルム]
ダロスさんは訓練の合間をぬって
城の掃除をしてくれているんです。
いつもありがとうございます。▼
[ダロス]
好きでやってることだしさ。
海賊だった頃も荒事より
甲板掃除が性に合ってたんだ。▼
[ブリギッド]
海賊に限らず、海の男は
荒くれ者が多い印象がありますが
なんだか珍しいですね。▼
[ダロス]
ははは…。
昔から変わり者だと言われるよ。▼
おっと、いけねえ!
次は図書館の掃除をやらなきゃ。
じゃあ、また!▼
[ブリギッド]
真面目な方ですね。
いろいろな海賊に会いましたが
ダロスさんのような方ははじめてです。▼
[フィヨルム]
ダロスさんは気遣いが細やかで
本当に素晴らしい方。
あの姿勢、私も見習いたいです。▼
ヴァイス・ブレイヴには
ほかにも現役の海賊や元海賊の方が
たくさんいらっしゃいます。▼
ダロスさんのように
どなたも個性的な英雄ばかりですよ。▼
[ブリギッド]
個性的な海賊…
ぜひ会ってみたいものです。▼

B

[ブリギッド]
アスク王国の港は立派ですね。
活気もあって賑わっています。▼
[フィヨルム]
これから紹介する海賊さんは
あの桟橋にいらっしゃいます。▼
戦いだけじゃなく
海路を使ってさまざまな荷物を
運んでもらっているんです。▼
あ、こちらに気づいたみたいですよ!
ファーガスさん!▼
[ファーガス]
おう、よく来たなフィヨルム王女。
そんなところに突っ立ってないで
こっちこいよ。▼
[フィヨルム]
はい、よろしくお願いします!
行きましょうか、ブリギッドさん。▼
[ファーガス]
おおっと、いつも言ってるが
足下には気を付けるんだぞ!▼
[フィヨルム]
はい、もちろん!▼
あっ!? あああ…!▼
[ブリギッド]
危ない、フィヨルム王女!▼
[フィヨルム]
きゃっ!
あ、ありがとうございます。
危うく転んでしまうところでした。▼
[ファーガス]
まったく…。
ヒヤヒヤさせやがって。
ところでこっちの嬢ちゃんは…。▼
[ブリギッド]
はじめまして。
ユグドラル大陸から来た
ブリギッドと申します。▼
[ファーガス]
んん? どこかで見た顔だな?
まあ、気のせいか…。▼
しかし、その慣れた足取り。
嬢ちゃんも船乗りか?▼
いや、違うな。嬢ちゃんからは
オレと同じ雰囲気を感じるぜ?▼
[ブリギッド]
仰りたいことはわかります…。
私も昔、オーガヒルで
海賊の頭目をやっていました。▼
今は…
海賊から足を洗いましたが。▼
[ファーガス]
元海賊ってわけか。
なんだか訳ありみてえだな。
よかったら、話を聞かせてくれよ。▼
(暗転)
[ファーガス]
…なるほどな。
ガキの頃に記憶をなくして、
先代の頭目に拾われたってわけか。▼
[ブリギッド]
育ての親は立派な義賊でしたが
海賊団の中には
私利私欲に走る者もいて…。▼
先代が亡くなり私が後を継ぐと
海賊団を乗っ取ろうとしたのです。▼
[ファーガス]
とんだ災難だな。世話になった
先代の娘を手にかけようなんざ
義賊の風上にもおけねえやつらだぜ!▼
[ブリギッド]
不思議ですね…
ファーガスさんと話していると
先代が生きていた頃を思い出します。▼
[ファーガス]
そうかい?
オレもお前と話していると
なんだか懐かしさを感じるぜ。▼
実はな、うちの海賊団にも
お前と同じようなヤツがいたんだ。▼
[ブリギッド]
私と同じ、というと…?▼
[ファーガス]
頭に大ケガをして
記憶をなくしちまってなあ。▼
自分がどこの誰かも
わからねえって言うから
面倒見てやったのさ。▼
[フィヨルム]
記憶をなくされた海賊…
ブリギッドさんと同じですね!▼
[ファーガス]
威勢だけはいい若造で
「オレがファーガス海賊団の特攻隊長だ」
って息巻いてやがったよ。▼
どの世界の海にも困ってる奴や
虐げられている奴はたくさんいる。
オレはそんなやつらの力になりてえのさ。▼
[ブリギッド]
ふふ、ふふふ…。▼
[ファーガス]
ん? なんだ?
今の話、そんなに面白かったか?▼
[ブリギッド]
やはりファーガスさんからは先代…
私の育ての親と同じ匂いがします。▼
興味深い話を聞かせて頂き
ありがとうございました。▼
[ファーガス]
おう。なにかあれば力になるぜ。
遠慮なく頼ってくれ!▼

A

[ブリギッド]
ここは古地図を扱っている店ですか?
次に紹介してくれる海賊は
こちらにいらっしゃるのですね?▼
[フィヨルム]
はい。アスク王国でも
一攫千金の夢見て
宝の地図を探しているんですって。▼
あ、噂をすれば…
お店から出てきましたよ!▼
[ギース]
ちくしょう、あの強欲店主め!
足下見やがって…。▼
はあああ…貧乏はつれえなあ…。
異界に来ても
隙間風が懐にしみるぜ…。▼
[フィヨルム]
ギースさん! こんにちは!▼
[ギース]
おう、フィヨルム王女か。
ん? そっちの美人さんは…。▼
どこかで見たことある気がするが
期のせいかな。新入りかい?▼
[ブリギッド]
ユグドラル大陸から来た
ブリギッドと申します。▼
以前、あなたと同じく
海賊をやっていました。
よろしくお願いします。▼
[ギース]
ええ!?
こんな貴族のご令嬢みたいな人が
海賊だってのかい?▼
あ、いや、悪い。
ちょっと意外だったわけで、
悪口ってわけじゃねえんだ。▼
[フィヨルム]
ふふ、間違いじゃないですよ。
実はブリギッドさんは
貴族のご令嬢でもあるんです。▼
[ギース]
海賊で貴族のご令嬢?
なんか複雑そうだな…
どういうことだ?▼
[フィヨルム]
それはですね…。▼
(暗転)
[ギース]
なるほどなぁ…。
あんた、見かけによらず
苦労したんだな。▼
[ブリギッド]
戦乱の時代です…
私より苦労なさっている方は
大勢いらっしゃいます。▼
私は恵まれていました。
生き残るために戦う術を
育ての親から教えられましたから。▼
[ギース]
育てのおやっさん…
いい海賊だったんだろうな。▼
[ブリギッド]
はい。ところでギースさんは
アスク王国に来る前から
宝の地図を探していらしたのですか?▼
[ギース]
ああ、俺の実家はもともと
海運業を営む商会だったんだ。▼
本当は兄貴が継ぐはずだったのに
家出しちまったから
弟の俺が仕方なく継いだんだが…。▼
運が悪いことに戦争が始まって
商売どころじゃなくなっちまったんだ。▼
[フィヨルム]
知りませんでした。
ギースさんははじめから
海賊ではなかったのですね…。▼
[ギース]
海運業は商売あがったりで
仕方なく海賊に鞍替えしたが
仲間はみんなが気のいい船乗りばかり。▼
どいつもこいつも
戦ったり奪ったりは苦手なもんでな…。▼
海賊とはいっても名ばかりだ。
人や荷物を運ぶほうが得意なのさ。▼
[ブリギッド]
異界の海賊にも
それぞれの事情があるのですね。▼
[ギース]
本当のことを言うと
俺は商会を立て直して
まっとうな海運業をやりてえんだ。▼
そして、デカい山を当てて
仲間を食わしてやりてえ。
だが、それには元手が必要だ。▼
[ブリギッド]
宝の地図を探しているのは
商会再建のためなんですね?▼
[ギース]
俺にとって海は争う場所じゃねえ。
夢を叶える場所だ。
必ず大金を手に入れてみせる。▼
そして、夕日を受けて
黄金色に輝く大海原を眺めながら、
こう叫ぶんだ…。▼
「おーい、野郎ども見てるか!
俺はやったぞ! やりきったぞ!
やっぱり海は最高だぞ!」ってな。▼
[ブリギッド]
どんな荒波にもくじけず
夢を追い求める姿勢…
素敵だと思います。▼
[フィヨルム]
ギースさんのその夢
いつか叶うといいですね!▼

S

[ブリギッド]
いろいろとありがとうございます。
フィヨルム王女。▼
おかげでヴァイス・ブレイヴには
素晴らしい海賊が
たくさんいることがわかりました。▼
[フィヨルム]
それはよかったです!
ご案内した甲斐がありました。▼
[ブリギッド]
義賊としての誇り
そして、荒波に立ち向かう覚悟…。▼
出会った皆さんは
海とともに生きる勇敢な海賊でした。▼
皆さんが力を合わせれば
きっとアスク王国の
大きな支えとなると思います。▼
[ファーガス]
ほお、そいつはうれしいこと
言ってくれるじゃねえか。▼
[ブリギッド]
ファーガスさん!?
それに…海賊の皆さんも。▼
[ギース]
金よりもまずは平和だ。
平和あってこそ安心して
商売を営めるってもんだからな。▼
[ダロス]
海賊から足を洗った身だけど
おいらでよければ力になるよ。▼
[ファーガス]
なあ、ブリギッド。
ひとつ提案があるんだが
オレたちで海賊団を作らねえか?▼
[ギース]
みんなで力を合わせるなら
そのほうがいいよな。▼
[ダロス]
甲板掃除なら任せてくれよ!▼
[ブリギッド]
アスク海賊団結成、というわけですね。
で、あればファーガスさんに
団長をお任せするのがよいのでは?▼
[ファーガス]
ははっ!
買ってくれるのはありがたいが
そいつは遠慮しとくぜ。▼
オレは好き勝手に暴れて
敵のドタマをカチ割るほうが向いてる。
団長はおまえに任せるぜ、ブリギッド。▼
[ブリギッド]
ですが、海賊だった頃の私は
部下をまとめきれずに
裏切りを招いてしまった身…▼
[ブリギッド(海賊)]
話は聞かせてもらったよ!▼
[ブリギッド]
わ、私が…もう一人!?
あなたは…?▼
[ブリギッド(海賊)]
ふふん。
あたしは別の異界から来た
ブリギッドさ。▼
[フィヨルム]
だ、大事な方をご紹介するのを
忘れていました!▼
この方はアスク王国で催される
海賊の祭りにお見えになった
海賊時代のブリギッドさんです!▼
[ファーガス]
なるほどな、どうりで
見覚えがあると思ったら…。▼
[ギース]
海賊の祭りで見たんだな。
雰囲気があまりに違うんで
気付かなかったぜ。▼
[ブリギッド(海賊)]
ねえ、もう一人のあたし。
あたりたち二人で団長を
やるってのはどうだい?▼
半人前の団長でも
二人ならなんとかなると
思わないかい?▼
[ブリギッド]
それならば、なんとかなりそうです。
お願いできますか、もう一人の私。▼
ともに海賊団をまとめ上げ
アスク王国の海に平和を取り戻しましょう。▼
[ブリギッド(海賊)]
んじゃあ、決まりだ!
アスク海賊団、ここに旗揚げだよ!▼
[ダロス]
ブリギッドたちが
率いてくれるのなら文句ないよ。
よろしくな。▼
[ギース]
ああ。女神が二人もいるんだ。
特上のお宝が見つかる予感がするぜ。▼
(暗転)
[リフィス]
おかしい、おかしいぞ!
なんでだ!?▼
新入りの美女が海賊たちに
声をかけて回っていると聞いて
楽しみに待っていたのに…。▼
なんでオレのところには来ないんだ!
どうなっているんだよ、アウグスト?▼
[アウグスト]
いちいち、私に聞きにくるな。
策を立てているのに忙しいのだ。
戯言に付き合っている暇はない。▼
強いて言うなら…
お前の普段の素行と
その性格のせいではないのか。▼
[リフィス]
かーっ! どいつもこいつも
くそったればかりだぜー!▼

ユングヴィの弓騎士 ミデェール

C

[ミデェール]
はっ!▼
(白く光る)
[ミデェール]
まだまだ、狙いが甘い…次!▼
(白く光る)
[シャロン]
ん? あれは、ミデェールさん。
最近はずっと、訓練場に詰めて
弓の訓練に励まれているのですね。▼
[ミデェール]
まだだ…まだ足りない。
こんなことでは、肝心なときに
姫様たちの力になれない…。▼
もっと…もっと腕を上げなくては…
はぁっ!▼
(白く光る)
[シャロン]
ずいぶんと集中されていますね。
鬼気迫る…そんな感じもします。▼
[ロナン]
こんにちは、シャロン王女。
王女も訓練に来られたのですか?▼
[シャロン]
こんにちは、ロナンさん。
あれ? カシムさんにネイミーさんも…。▼
[ネイミー]
こ、こんにちは、シャロン王女。▼
[カシム]
シャロン王女
この前もお話しましたが
実は母が病気で薬代が必要で…。▼
[ロナン]
カシム、その話はまた今度に…。
僕たちはミデェールさんに
用があってきたんです。▼
[ネイミー]
あ、あのっ! ミデェールさん!
訓練中、失礼します。▼
[ミデェール]
おや…? あなたがたは弓使いの…
それにシャロン王女まで。
いかがなされました?▼
[シャロン]
わたしは偶然居合わせたのですが
みなさん、ミデェールさんに
ご用があるそうです。▼
[ミデェール]
私に…ですか?▼
[ロナン]
実はミデェールさんを
狩りに誘おうかと思って。▼
[カシム]
城の近くの山にいい狩場があるんだ。▼
[ネイミー]
夕飯のおかずにしたいって
食堂からも頼まれてて…。▼
ミデェールさんも
気分転換になるかなって。▼
[ミデェール]
気分転換…ですか。▼
[シャロン]
それならわたしも
ついていっていいですか!?
狩りの様子、ぜひ拝見したいですっ!▼
[ミデェール]
……。▼

B

[カシム]
やあっ!▼
(白く光る)
[シャロン]
ああっ、惜しい!
避けられちゃいましたね!▼
[カシム]
うまくいかないなあ…
久しぶりだと狩りも難しいね。▼
[ロナン]
そうなのかい?
僕と同じ猟師出身と聞いたけど…。▼
[カシム]
うん、そうなんだけど
あまりお金にならないから
やめちゃったんだよね…はは。▼
[ネイミー]
やあっ!▼
(白く光る)
[ロナン]
ネイミーさん、さすがだね。
あんなに素早い鳥を仕留めるなんて。▼
[ネイミー]
え、えへへ…
おじいちゃんの教えのおかげかな…。▼
[ミデェール]
みなさん、見事な腕ですね。
私も負けていられません…はあっ!▼
(白く光る)
[カシム]
す、すごいな…
ミデェールさんも一発で仕留めたぞ!▼
[シャロン]
はーい、皆さん!
そろそろ休憩にしましょう!▼
(暗転)
[ミデェール]
なるほど…ネイミーのおじい様は
弓の使い手だったのですね。
その腕前は、おじい様譲りなのでしょう。▼
[ネイミー]
小さい頃、
おじいちゃんに
教わったおかげで…▼
ミデェールさんも
すごくお上手ですよね。▼
[ミデェール]
ありがとうございます。
私も幼い騎士見習いの頃、
弓を教わりました。▼
あの頃は、まだ未熟で…
今思い出すと
恥ずかしいのですが。▼
[シャロン]
よかった…。
ミデェールさん
表情が明るくなりましたよ!▼
最近、訓練場で
根を詰められているようで
少し心配していたんです。▼
[ミデェール]
ご心配おかけして申し訳ありません。
あの頃は…
弓を引くことがとても楽しかった。▼
ですが、いつからか
弓を引くことに責任の重さを
感じるようになりました。▼
[ロナン]
やっていることは同じでも
立場や身分が変われば
心にのしかかる重さが変わるのですね。▼
[カシム]
んっ…?
今、草がこすれる音がしなかったか?▼
[ロナン]
たしかに。
いったいどこから…。▼
[ネイミー]
そ、そこです!
草むらの奥に、なにかいます!▼

A

[カシム]
う、うわああああっ!!
で、出たぁぁ、熊だぁっ!▼
[???]
ガァァァァッ!▼
[ロナン]
気づくのが遅れるなんて!▼
[シャロン]
わわっ!
この山にこんなに大きい
熊さんがいるなんて!?▼
[ネイミー]
シャロン王女、驚いている場合じゃ…
あぶないっ!!▼
[シャロン]
きゃああっ!▼
[ミデェール]
伏せてください!
はぁぁっ!▼
(白く光る)
[???]
ガアッ!? グォォ…。▼
[シャロン]
あ、あれっ?
わたし、助かっちゃいました?▼
[ロナン]
なんと…眉間への一撃で
巨大な熊を仕留めるとは!▼
[シャロン]
は、はああ~
助かりましたよ、ミデェールさん。
あなたは命の恩人さんですっ!▼
[ミデェール]
い、いえ、そんな…。
ただ身体が勝手に動いただけで…。▼
[カシム]
あの状況で急所を狙って
正確に射抜ける人がいるなんて。
本当にすごい。▼
[ネイミー]
一撃で仕留めるなんて
私のおじいちゃんみたい。
すごいです、ミデェールさん!▼
[ミデェール]
不思議です。
シャロン王女を守らなければと思ったら…。▼
無心で矢をつがえ
弓を引き絞っていました。
なにかに導かれるように。▼
[ロナン]
ミデェールさん…。▼
[ミデェール]
そうか…。
なんとなくわかった気がします。▼
ロナン、カシム、ネイミー
それにシャロン王女。▼
あなたたちの狩りに
連れ出してくれたおかげで
大切なことを思い出しました。▼

S

[ミデェール]
そこだ! はあっ!▼
(白く光る)
[ミデェール]
いける! せいっ!▼
(白く光る)
[シャロン]
ミデェールさん!
今日も大活躍ですね!▼
[ミデェール]
ご無事でしたか、シャロン王女。
この戦いも勝てそうですね。
このまま押し切りましょう。▼
[シャロン]
気のせいか
ミデェールさんの表情から
険が消えた気がします。▼
アスク王国に来てから
ずっと訓練に打ち込んで
自分を追い込んでいらしたようなので…。▼
[ミデェール]
……。アスク王国に来る前
私は大切な役目を果たせず
手痛い敗北を味わいました。▼
なので、もっと強くなるために
過酷な訓練を自分に課そうと
躍起になっていたのです。▼
[シャロン]
それでずっと訓練場に…。▼
[ミデェール]
ですが、いくら弓を引き続けても
なにも変わりませんでした。▼
自分はなんのために弓を引くのか?
それは、守りたいものがあるから。
守るべきものがあるから。▼
そのことを忘れ、
やみくもに強さだけを求めても
弓は応えてくれなかったのです。▼
[シャロン]
先日の狩りで
気づきがあったんですね?▼
[ミデェール]
はい。シャロン王女を
お助けせねばと身体が動いた…▼
あの時、私は自分が成すべきことを
思い出したのです。▼
こんな私を案じてくれたシャロン王女に
感謝しなくてはいけませんね。▼
もちろん、狩りに連れ出してくれた
ロナンやカシム、ネイミーにも。▼
[シャロン]
感謝なんてとんでもない!!
助けてもらったのは、わたしです。
改めて、ありがとうございました!▼
[ミデェール]
ふふ、弓は私の願いを叶える
大切な相棒です。▼
ブリギッド様やエーディン様
そして、新しく絆を繋いだ
アスク王国の大切な仲間のため…▼
私はこの相棒とともに
強くなっていこうと思います。▼

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