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章別会話
いつか輝く光に†
いつか輝く光に†
オープニング†
- [シャロン]
- …以上が、この城の説明となります。
なにかわからないことがあったら、
遠慮なく聞いてくださいね!▼
- [ナギ]
- ありがとう…ございます、
シャロン王女。▼
- [ノルン]
- 王女様自らお城を案内してくれるなんて、
とっても恐縮です…!▼
- [シャロン]
- いえいえ、わたしたちのほうこそ
英雄の皆さんに力を貸して
もらっちゃってるんですから!▼
感謝してもしきれません!▼
- [シリウス]
- 旅路の果てにこの国に流れついたのも
なにかの縁…微力ながら、平和を取り戻す
手助けをさせてもらおう。▼
- [シャロン]
- 頼りにしていますね!
それではまた!▼
- [フィーナ]
- ……▼
- [ナギ]
- フィーナ…?▼
- [フィーナ]
- さっき、お城の中を案内して
もらっていたとき、
広間に大勢の英雄がいたわよね。▼
- [ノルン]
- あたしでも名前を知っているような
そうそうたる英雄が揃っていたけど…
それがどうかしたの?▼
- [フィーナ]
- ヴァイス・ブレイヴは個性派揃い…!
しっかり目立っておかないと、
私たちは埋もれちゃうわ!▼
- [ナギ]
- 埋もれて…しまう?
それは…封印されたり
埋葬されたりすると…?▼
- [フィーナ]
- この場合は、私たちの出番がなくなる
可能性があるってことね。▼
- [ノルン]
- で、でも、目立つって言っても…
具体的にどうやるの?▼
- [フィーナ]
- それはね…ズバリ、オシャレよ!
服やアクセサリーのセンスを磨いて、
バーンと目立つの!▼
みんなの注目を集めることができれば
ヴァイス・ブレイヴの中で私たちの
存在感をアピールできるはずよ!▼
- [シリウス]
- …待ってくれ。
我々は戦場で命のやりとりを
しているのだ。▼
格好などに気を取られている暇など
ないと思うのだが…▼
- [フィーナ]
- 言ってくれるじゃないシリウスさん。
じゃあその仮面はなによ!?
オシャレ意識してるんじゃないの!?▼
- [シリウス]
- …いや、この仮面には、
やむにやまれぬ事情が…▼
- [フィーナ]
- シリウスさん、以前に
マルス王子の力になりたいって
言っていたわよね?▼
でも、出撃する機会がなかったら
マルス王子が助けを必要としているときに
力添えできない可能性もあるわよ?▼
- [シリウス]
- ……▼
- [ナギ]
- わたしは…知らない。
あなたのいう…
オシャレというもののことを……▼
でも、
みなと絆を深め、親しむことが
できるのなら…▼
- [フィーナ]
- よーし、決まりね! 同じタイミングで
この世界に呼ばれたもの同士、
ここは協力しましょう!▼
それじゃ、オシャレ大作戦開始ね!
出撃する機会をふやすため、目立って
存在感をアピールするわよ!▼
- [ノルン]
- うーん…うまくいくのかな…▼
- [フィーナ]
- それじゃみんな、アクセサリーのほうは
用意できたかしら?▼
目立つためだけじゃなく、
センスの良さを認めてもらうためにも
装飾品の選びかたは大切なんだから。▼
- [ノルン]
- えーっと、これでいいのかな?
あたし、あまりアクセサリーとかは
詳しくないんだけど…▼
- [フィーナ]
- うんうん、いいじゃない。
こういう素朴なものも、
絶対に需要があると思うわ。合格!▼
- [ナギ]
- わたしは、これを…▼
- [フィーナ]
- こ、この装飾品って、
かなり珍しいものじゃないの…?
きっとみんなの目を引けるわね。合格!▼
- [シリウス]
- …この作戦の趣旨が
いまひとつわからないのだが…
こんなものでいいのだろうか?▼
- [フィーナ]
- うっ、シリウスさんらしいといえば
シリウスさんらしいけど…
インパクトは抜群ね、まあ合格!▼
ちなみに私が用意したのは
女の子の魅力を数十倍引き立てる
このアクセサリーよ! どう?▼
- [ノルン]
- わぁ、可愛い…!
それなら確かに目立てるわね…!▼
- [フィーナ]
- このアクセサリーが
アルフォンス王子たちの目に止まれば、▼
一緒に出撃できる機会は
必ず増えるはずなの!▼
それは結果として、みんなの役に立てるし、
アスク王国の平和にも大きく
貢献できるんじゃないかな…!▼
- [ナギ]
- なるほど…これもまた…
わたしの運命の一部…▼
- [シリウス]
- なんという好意的な解釈…
その器の大きさ、見習いたいものだ。▼
- [フィーナ]
- よーっし、それじゃ、アクセサリーを
装備して、バンバン目立っちゃうわよ!▼
私たちの存在感、
アピールしちゃうんだから!▼
- [ノルン]
- あっ、フィーナ、ちょっと待って…!
…行っちゃった。▼
確かに、みんなの役には立ちたいけど…
本当にこれでいいのかな…?▼
- [フィーナ]
- うーん、オシャレ大作戦…
いまいち成果が上がってない
気がするんだけど。ノルンはどう思う?▼
- [ノルン]
- とくになにか恩恵があったようには
思えないけど…▼
あ、そうだ。シャロン王女に
アクセサリーを渡したら喜んでくれて、
ちゃんと身につけてくれていたの!▼
気に入ってくれたようで嬉しかったな…
…って、それくらい?▼
- [フィーナ]
- どうも決め手に欠けるわ。
もう一押し欲しいところね。
…例えば、そうね……▼
シリウスさん、せっかく仮面を
被っているんだから、登場するときに
口上があったほうがいいんじゃない?▼
愛を求め戦う流浪の旅人
仮面の騎士、シリウス見参! とか。▼
- [シリウス]
- …慎んでお断りさせてもらおう。▼
- [フィーナ]
- 注目度は上がると思うんだけどな。▼
んじゃ、
ナギさんはお化粧をして、
神秘的なイメージを強めるとか…!▼
記憶を失っていることを後ろ向きに
捉えるんじゃなくて、むしろ
ミステリアスな印象を押し出すのよ!▼
- [ナギ]
- みすてり…?▼
- [ノルン]
- ……▼
あ、あのねフィーナ、
あたしはその…別に無理して
目立たなくてもいいと思うの。▼
- [フィーナ]
- え? どうして?
目立たないと、活躍の場が
減っちゃうじゃない!▼
- [ノルン]
- あたし思うの。ヴァイス・ブレイヴを、
ひとつの大きなお城と例えるとするなら…▼
有名な英雄や、いま活躍している英雄は、
お城の立派な部分。
当然みんなの注目は、そこに集まると思う。▼
でも、しっかりとした土台がないと、
お城は成り立たない…そしてそれは、
みんなに見えない部分だよね。▼
あたしは、土台でもいいの。
どんな形であろうとも、
みんなの力になれれば…▼
- [フィーナ]
- ……▼
- [シリウス]
- …見えない礎、か。そうだな、
そこには派手さも名声もないが、
大事を成すには欠かせぬ大切なものだ。▼
- [フィーナ]
- どんな形であろうと…
みんなの役に立てればいい、か…▼
……▼
- [フィーナ]
- ごめんね、みんな。私が間違ってた…▼
- [ノルン]
- フィーナ…▼
- [フィーナ]
- そもそも目立つなら、外見じゃなくて
実力で目立ったほうがいいのは
私もわかっていたの。▼
私のわがままに
付き合わせちゃって…悪かったわ。
ごめんなさい。▼
- [シリウス]
- 私は…
歴史に名を残すため、功名のために
戦っているのではない。▼
ただ、大切な者たちを
守れるのならそれでいい。▼
もとより、目立つ必要など
ありはしないのだ。▼
- [フィーナ]
- …うん、そうだよね。
シリウスさんの普段の
振る舞いを見ていると…わかるよ。▼
- [シリウス]
- だが…大切な人に贈り物のひとつも
贈れないのは、騎士として
誇れるものではない。▼
もうひとつ…自分なりに
装飾品を用意してみたのだが、
どうだろうか。▼
- [フィーナ]
- それ…! ふたつめの
アクセサリー…!?▼
- [ノルン]
- か、かっこいいかも…!▼
- [ナギ]
- フィーナ。
わたしももうひとつ、
アクセサリーを…▼
- [フィーナ]
- ナギさんも?
それ、すっごく綺麗…!▼
- [ナギ]
- わたしには、記憶がない…
だから『思い出』がない…▼
でも、このアクセサリーを用意するのは
とても楽しかった…
それは、いい『思い出』…▼
誘ってくれてありがとう…フィーナ。▼
- [ノルン]
- じ、実はあたしも…
もうひとつ、アクセサリーを
用意していたんだよね。▼
あたしもまあ、女の子だし、
オシャレするのは好きだよ?▼
- [フィーナ]
- みんな…!
うん、うんっ、みんなセンスいいよ!
最高のオシャレさんだよ!▼
- [ノルン]
- …フィーナが戦場に出る機会を
得たいって思っていたのも、
みんなの役に立ちたい一心からだよね。▼
その気持ちは、ちゃんとあたしたちに
伝わっているよ。▼
- [フィーナ]
- そ、そうなの。決してナバールさんの隣で
いいところを見せたいとか、
そんなんじゃないからね…!▼
- [シリウス]
- …どうして目を逸らしながら話す。▼
- [ナギ]
- フィーナ…
これからも一緒に…▼
- [シリウス]
- すぐに成果を出せずとも、焦る必要はない。
大事なのは…立ち止まらずに
前に進み続けることだ。▼
歩むことをやめなければ、
想いは…いつの日にか、
きっと輝く光になる。▼
- [フィーナ]
- そうだね…うん、
みんなと一緒なら、この世界でも
やっていけそう…!▼
私、約束するよ。みんなと一緒に
前に進んで…この世界にきた役割を、
しっかり果たしてみせるから!▼
ワーレンの踊り子 フィーナ†
- [オリヴィエ]
- ええと…指定されたのは…
たしかこのあたりのはずですけど…▼
- [フィヨルム]
- おや…? オリヴィエさん…
こんなところでなにを?▼
- [オリヴィエ]
- あ、フィヨルム王女…▼
あのっ、私はフィーナさんに
ここに来てくれって…
呼び出されたのですが…▼
- [フィヨルム]
- え? オリヴィエさんもですか?
実は私もなんです。▼
フィーナさんに、なにやら
『試したいことがある』と
頼まれたのですが…▼
- [フィーナ]
- お待たせ…!
ふたりとも来てくれたのね。▼
- [オリヴィエ]
- あ、フィーナさん…。
その…試したいことって、
いったいなんでしょう?▼
- [フィーナ]
- 私たち踊り子って、踊ることで
仲間を元気にさせることができるでしょ?▼
- [フィヨルム]
- そうですね…戦場では、
いつも踊り子や歌い手のみなさんに
助けてもらっています。▼
- [フィーナ]
- そこで私、考えたのよ!▼
もしも、ふたりの踊り子が互いを
励まし続ければ、永久に踊ることが
できるんじゃないか? って!▼
- [オリヴィエ]
- そ、それは…確かに、いままで
試したことがありませんでした。▼
- [フィヨルム]
- でも、そんなことが
本当に可能なのでしょうか?▼
- [フィーナ]
- それをいまから試してみるんじゃない。▼
ヴァイス・ブレイヴには踊り子や歌い手が
たくさんいるから、もしかすると
新しい戦い方が編み出せるかもしれないわ。▼
- [オリヴィエ]
- 試してみる価値は…ありそうですね。▼
- [フィーナ]
- よーし、それじゃ早速
試してみましょうか…!▼
- [フィーナ]
- じゃあ、まずはフィヨルム王女…
槍の素振りを100回ほどお願い!▼
- [フィヨルム]
- 100回…ですか?
わかりました、やってみましょう。
行きます…!▼
(暗転)
- [フィヨルム]
- せいっ! 99! たぁっ! 100!
…はぁっ、はぁっ…
終わりました、フィーナさん。▼
- [フィーナ]
- よーし、それじゃあ、
次は私が踊って…と。
ひらひら~▼
さ、この踊りで元気を出して…!
フィヨルム王女に活力を…!▼
- [フィヨルム]
- …! 身体の中から力が…
活力が湧いてきます!
まだ動けそうです…!▼
- [フィーナ]
- はぁっ、はぁっ…!
よし、次はオリヴィエの番ね…!▼
私にあなたの踊りを見せて…
元気づけてもらえるかしら…!?▼
- [オリヴィエ]
- わかりました…いきますっ!▼
んっ、んんっ…!
あ、あれ? おかしいですね?
うまく…踊れません。▼
- [フィーナ]
- な、なにしてるのオリヴィエ?
私もうクタクタなんだけど…
早く励ましてくれないかな…▼
- [オリヴィエ]
- え、えっと、そのっ…!
フィーナさんに踊りを見せようとすると…
調子が狂ってしまって…▼
くっ! ううっ…!
だ、だめです~。どうしてでしょう?▼
- [フィヨルム]
- 大丈夫ですか、オリヴィエさん?
あまり無理をなさらないほうが…▼
- [フィーナ]
- おかしいわね…
どうしてオリヴィエは
うまく踊れないのかしら?▼
- [オリヴィエ]
- 不思議です…どうして私、
フィーナさんの前で
踊れなかったのでしょうか…▼
- [フィヨルム]
- オリヴィエさんの体調が
優れなかった…ようには
見えませんでしたよね…▼
- [オリヴィエ]
- はい。私はいつも通りでした。
それなのに…▼
- [フィーナ]
- お待たせ! 今日も先日と同じように
試してみるわよ!▼
念のため、もうひとり
踊り子をスカウトしてきたわ。▼
- [シルヴィア]
- なにやら面白そうなこと
やってるみたいじゃない?
あたしも混ぜて!▼
- [オリヴィエ]
- シルヴィアさん…!
よ、よろしくお願いしますっ。▼
- [シルヴィア]
- シルヴィでいいよ♪
んじゃ、早速始めましょ。▼
- [フィヨルム]
- もしかして…また私は素振りを
担当するのでしょうか?▼
- [フィーナ]
- ごめんね、お願いできる?
今度はオリヴィエがフィヨルム王女を
励ましてもらえるかしら。▼
- [シルヴィア]
- で、踊り終わったオリヴィエを、
このシルヴィアちゃんが
元気にしてあげればいいのね?▼
- [フィーナ]
- そういうこと!
それじゃ…いくわよ!▼
(暗転)
- [フィヨルム]
- はぁっ! 99! せやっ! 100!
…はぁっ、はぁっ…オリヴィエさん、
お願いできますか?▼
- [オリヴィエ]
- は、はいっ!
私の踊りで…元気になってください、
フィヨルム王女…!▼
- [フィヨルム]
- …! 全身に力が満ちる…!
ありがとうございます、オリヴィエさん。
また動けるようになりました!▼
- [シルヴィア]
- よーし、それじゃ次は
戦場に咲く一輪の花、
シルヴィアちゃんが華麗に舞うわよ!▼
それっ、踊ってあげる…!▼
お、おどって…あげる…
はずなんだけど…くっ、あ、あれっ?
な、なにこれ? うまく踊れない?▼
- [フィーナ]
- まさか、シルヴィも?
い、いったいどうなってるのよコレ!?▼
- [アンナ]
- 古の伝承によれば…
昔々、この世界には…
ふたりの女神がいたそうよ。▼
ある時、ふたりの女神は
互いを励ましあうことで
永遠に踊り続けられるかを試そうとした…▼
そう、いまのあなたたちみたいにね。▼
- [フィーナ]
- ……▼
- [アンナ]
- ふたりは、互いを励まし合いながら
百年間休むことなく踊り続け…
百一年目の朝に、同時に息を引き取った。▼
- [オリヴィエ]
- そ、そんな…!▼
- [アンナ]
- この世界では踊り子同士が
互いに力を与え続けることはできない…▼
その理由はわからないけれど、
踊り子が踊り子を
元気にすることができないのは、▼
もしかしたら、
そういう悲劇があったからかも
しれないわね…▼
- [フィーナ]
- なんてこと…
せっかくいいアイデアだと
思ったのに…▼
- [オリヴィエ]
- で、でも、
踊り子同士で踊りの練習をする程度なら
大丈夫…ですよね?▼
- [シルヴィア]
- じゃあフィーナ、試してみる?
はい、ステップ、ステップ、ターン!▼
- [フィーナ]
- ステップ、ステップ、ターン!
…ほんとだ、練習だけなら、
ちゃんと身体も動いて一緒に踊れたわ。▼
でも…残念だけど、私の目論みは
幻に終わっちゃったみたいね…▼
- [フィヨルム]
- フィーナさんの発想は
非常に興味深かったですが…
やはり、無理は禁物ですね。▼
踊り子の方々になにかあったら
みんなが悲しみますし…▼
- [シルヴィア]
- そうよね、このシルヴィアちゃんに
万が一のことがあったら、
全英雄が涙しちゃうわね!▼
- [アンナ]
- 踊り子のみんなは英雄たちの活力の源。
これからも身体を大切にして、
みんなの力になってね。▼
- [フィーナ]
- ええ、任せておいて。
今回のことで、踊り子同士の絆も
いっそう深まったし…▼
さらにキラキラと輝く、
素敵な踊りをみせてあげる…!
みんなの力になるためにね!▼
アリティア義勇兵 ノルン†
- [ノルン]
- えいっ、はぁっ…!
よーく狙って…えいっ!▼
ふぅ…最初のころよりは
上手くなったとは思うけど…
まだまだ…かな。▼
もっと腕をあげないとね。
クリスに再会したとき、
成長した自分を見せたいし…!▼
でも…ヴァイス・ブレイヴは弓の名手が
たくさんいるよね…すごいなぁ。▼
持っている武器もすごいけど、
それを使いこなす技量が
あってこそ…だよね。▼
みなさんの技、なんとか
近くで学ぶことができないかな…
そうすれば、もっと腕があがるかも…▼
- [???]
- だったら、弟子入りすれば
いいんじゃない…?▼
- [ノルン]
- はっ!? な、なに?
さっき、どこからか声が聞こえたような…▼
き、気のせい、かな?▼
- [???]
- 気のせいじゃない…▼
- [ノルン]
- はっ! やっぱりなにか聞こえた!?
でも、まわりに誰もいないし…▼
ひょっとしてこれは天の声…
天啓っていうやつなのかな!?▼
うん、そうだよね…ダメでもともと、
弟子入りをお願いしてみよう。
あたし、いまより強くなりたいから!▼
よぉーし、がんばろう!▼
- [???]
- …………
待ってー…
置いてかないでー…▼
……▼
そのうち、誰か助けにきて
くれるかな…▼
- [ゴードン]
- え…? ぼくに弓を教えて欲しいって?▼
- [ノルン]
- はいっ。アリティアにいたころから、
ゴードンさんの腕前は
よく知っています!▼
ぜひ、あたしに弓の手ほどきを
していただけないでしょうか!▼
- [ゴードン]
- うーん、困ったなあ。
ぼくもまだ修行中の身なんだよね。
人に教えられるようなほどじゃ…▼
そうだ、ぼくのお師匠でもある
ジョルジュさんにお願いしてみたら?▼
- [ノルン]
- あ、あの『大陸一の弓使い』と
名高いジョルジュさんですか?▼
- [ゴードン]
- 教えかたは厳しいけど…
学べることはすごく多いと思うよ。▼
- [ノルン]
- わかりました!
善は急げともいいますし、
お願いに行ってきます!▼
(暗転)
- [ノルン]
- うう、ダメでした。▼
- [ゴードン]
- か、帰ってくるの早くないかな!?▼
- [ノルン]
- ジョルジュさんは、本来弟子は
とらないみたいで…ゴードンさんは
特別だったみたいです。▼
- [ゴードン]
- そ、そうなんだ…
ごめんね、力になれずに。▼
- [ノルン]
- いえ、大丈夫です!
この程度じゃ諦めません…!▼
せっかく天の啓示を受けたんです。
ほかのかたにもお願いしてみますね!
それでは失礼します!▼
- [ゴードン]
- …天の啓示?
いったい、なんのことだろう…?▼
- [ノルン]
- はぁ…またやんわりと
弟子入りを断られちゃった…▼
しょうがないよね、
皆さんにも都合があるんだし…▼
フレリア王国の王子様や
白夜王国の王子様も
弓の名手だけど…▼
なんとなく、
あたしなんかがお願いしても
冷たい目で断られそうで怖いし…▼
うーん…せっかく天の声を聞いたのに、
チャンスを活かせないなんて…▼
- [ヴィオール]
- そこのお嬢さん、悩み事のようだね?▼
- [ノルン]
- あなたは…ええと、
ヴィオールさん…でしたよね?▼
- [ヴィオール]
- いかにも。ヴァイス・ブレイヴのなかで
もっとも貴族的に弓を扱える英雄、
それがこの私、ヴィオールだよ。▼
聞く所によると、君は弓の師匠を
探しているらしいじゃないか。▼
- [ノルン]
- え、ええ、いちおう…▼
- [ヴィオール]
- どうだね、もしよければ、
私が優雅かつ貴族的に弓の手ほどきを
してあげてもいいのだがね。▼
なぁに、礼などはいらないよ。
私は困っている女性を
見過ごせない性格なのでね。▼
もちろん、弓の練習のあとは
優雅なティータイムの時間も
設けようじゃないか。▼
- [ノルン]
- え、ええっと…そのっ、
申し出はありがたいのですが…▼
優雅とか貴族的…? なのは
あたしが求める方向性とは
違うみたいなので…ご、ごめんなさい!▼
- [ヴィオール]
- あっ、おい君、待ちたまえ…!
方向性が違うとはどういう意味だい?
貴族的に理解ができないのだが…!?▼
(暗転)
- [ノルン]
- はぁ…なかなかうまくいかないなぁ。▼
……▼
やっぱり…ただの村娘だったあたしじゃ…
強く…なれないのかな。▼
ジョルジュさんやゴードンさんみたいに、
弓の腕でみんなの役に立つのは…
あたしには難しいのかな…▼
- [???]
- 諦めるのはまだ早い…▼
- [ノルン]
- ……! こ、この声は…!
先日聞いた天の声!?
まさかまた、天啓が下ったの!?▼
- [ノルン]
- た、確かにまた聞こえたわ…!
天の声が…!▼
- [???]
- 天じゃなくて
穴の中なんだけど…
後ろ見てー。▼
- [ノルン]
- え? 後ろから声が…▼
ああーっ!
こ、こんな所に穴が!
しかも誰か落ちてる!?▼
だ、大丈夫ですか?
すぐに引き上げますから…!
んしょ、んしょ……▼
- [セツナ]
- わーい助かった…
ありがとう…▼
- [ノルン]
- び、びっくりしたぁ。
まさかあんなところに穴があって、
しかも誰か落ちているなんて…▼
えーっと、セツナさん…ですよね?
も、もしかして、先日の天の声も…?▼
- [セツナ]
- 天の声…?
あなたに話しかけたのは私…▼
あのときも、こことは別の穴に落ちてて…
誰かに助けてもらったけど。▼
- [ノルン]
- なんだぁ…じゃあ、
あのとき聞いたのは天の声なんかじゃ
なかったんですね…▼
- [セツナ]
- 穴の中にまで
悩んでそうな声が聞こえたから、つい…▼
……▼
ノルン……だっけ。
あなたは、他の人のようには
なれないと思う…▼
- [ノルン]
- ええっ!?
そ、そんなにはっきりと…▼
そ、それは確かに、
あたしはただの村人だし、
すごい武器も持ってないし…▼
だ、だけど…!
こんなあたしでも、
みんなの力になりたいの…!▼
- [セツナ]
- みんなの力になるには…
一番強い弓使いにならなきゃ
ダメ…?▼
- [ノルン]
- …え? そ、それは…その…▼
- [セツナ]
- みんなの役に立ちたいなら…
ノルンはノルンなりの
支えかたがあるんじゃないかな…▼
- [ノルン]
- あ、あたしなりの支えかた…?▼
- [セツナ]
- 別に一番の弓使いじゃなくても
いろいろと方法があると思う…▼
応援するとか、
おいしい料理を作るとか…▼
そういうことに、
村人だとか貴族だとか
身分は関係ない…▼
- [ノルン]
- ……▼
あたし…弓の腕を上げることだけに
躍起になって…本当にやりたいことを、
見失っていたかもしれない…▼
そうだよね…別にあたしは、
一番の弓使いを
目指したかったわけじゃない。▼
みんなの役に立ちたいから…
あたしが最初に弓を握ったのも、
その理由からだったのに…▼
- [セツナ]
- 成長できることは、
弓の腕だけじゃなくて…
いろいろある…▼
やりたいことがわかっているなら、
ゆっくりやればいい…▼
やめなければ…
いつかできるようになるかも…
多分。▼
- [ノルン]
- そうですね…! あたし、
マイペースで頑張ろうと思います!▼
弓の腕前だけじゃなく、まずは人として、
誰かを支えられるような
存在になりたい…!▼
気付かせてくれてありがとう…
やっぱり…セツナさんの声は、
あたしにとっての天の声だったわ!▼
- [セツナ]
- 頑張って成長できたら…
落とし穴に落ちてたり
罠にかかっている私を助けてほしい…▼
あと…私でよければ、
弓の練習にも付き合うけど…▼
- [ノルン]
- ありがとう、セツナさん!▼
神竜王の化身 ナギ†
- [シャロン]
- ナギさんって、もとの世界…
アカネイア大陸にいたころから、
記憶がなかったのですか?▼
- [ナギ]
- ええ…わたしがマルス王子の
求めに応じて目を覚ましたとき…
なにも覚えていなかった。▼
この…ナギという名前と…
神竜の意志を継ぐという使命のほかには、
なにも…▼
- [シャロン]
- それは…困りますよね。
自分の好きなものも、想い出も、
ぜんぶ思い出せないなんて…▼
わたしだって、家族のことや
英雄のみなさんたちとの想い出が
なくなっちゃったら…悲しいですし…▼
- [ナギ]
- ……▼
- [シャロン]
- よぉーしっ、ナギさん、
わたしに任せて下さいっ!▼
記憶を取り戻すお手伝いを
させていただきます!▼
- [ナギ]
- わたしの…記憶を?▼
- [シャロン]
- はいっ! 完全とはいかないまでも、
なにかしら記憶を取り戻す
きっかけを作れたら…!▼
もしかして、ナギさんが
アスク王国に呼ばれたのは、
記憶を取り戻すためかもしれませんよ!▼
- [ナギ]
- わたしがアスク王国にきた…意味…▼
ありがとう…シャロン王女。
あなたは…優しい魂の持ち主…▼
- [シャロン]
- 任せて下さい!
実はわたしに、いい考えがあるんです!▼
明日また、ここに来てください。
ナギさんに会わせたい英雄がいます!▼
- [ナギ]
- シャロン王女…
わたしに会わせたいというのは…▼
- [シャロン]
- それはですね…
この方々です!▼
- [ディアドラ]
- はじめまして…
私の名前はディアドラ。▼
私もあなたと同じように、
過去が…記憶がないのです。▼
- [ルフレ]
- 私はルフレ。クロムさんの自警団で
軍師をつとめています。▼
私もその…クロムさんと出会うまでの
記憶がないのです。▼
- [マーク]
- 僕の名前はマーク。
天才軍師ルフレの息子です!▼
実は僕も、母さんの名前と
自分の名前以外は、なーんにも
覚えてないんですよねー。えへへっ。▼
- [ルフレ]
- あの、マーク…人前で私のことを
天才軍師とか言うのはやめませんか?▼
- [マーク]
- ええー、いいじゃないですか。だって僕の
時代では、母さんは世界一の軍師として
名を馳せていたと聞きましたよ!▼
- [シャロン]
- …とまあ、
実はヴァイス・ブレイヴのなかにも
ナギさんと同じく、▼
こうして記憶喪失の
英雄のかたがたがいるのです。▼
- [ナギ]
- 奇妙な…巡り合わせ…
同じ境遇の者たちが幾人も…▼
- [シャロン]
- どうせなら、みなさんの記憶も
一緒にとりもどせたらなーと思って
集まってもらいました!▼
- [マーク]
- 記憶喪失の英雄の集い、ですね!▼
- [ルフレ]
- シャロン王女に事情は聞きました。▼
ひょっとすると、
私たちが会話を重ねることで、
記憶を失った原因…▼
記憶を取り戻すための
きっかけが得られるかもしれません。▼
- [ディアドラ]
- 私には…
記憶を取り戻すことが正しいのか、
それさえもわかりません。▼
しかし、失われた記憶の断片の中に、
大切な光景が眠っているのなら…
それを取り戻してみたいとも、思うのです。▼
- [ナギ]
- そう…
それなら…わたしも…▼
(暗転)
- [シャロン]
- …ど、どうでしょうか皆さん。
もう、半日ほど、話し合ってますけど…▼
- [ルフレ]
- ごめんなさい。やっぱりなにも…
思い出せないみたいです。▼
- [ディアドラ]
- 私もです…頭の中にもやが
かかったようになってしまい…▼
- [マーク]
- ごめんなさいナギさん!
力になれなくて…▼
- [ナギ]
- いいえ、ありがとう…
あなた方の優しい心は、
十分に…▼
…あなた方もまた、
不思議な運命に導かれ、
何かを成すためにこの世界にいる…▼
あなたたちはきっと知るでしょう。
この世界で…それぞれの運命を。▼
あなたたちなら、きっと乗り越えられる…
自分と仲間を信じてさえいれば…きっと…▼
- [ルフレ]
- ナギさん…私たちを、
勇気づけてくれているんですね。▼
- [マーク]
- 励ますつもりが、
逆に励まされちゃいましたね。▼
- [シャロン]
- いい感じですけど、
結局、記憶は戻らずじまいですか…
よしっ、次の手を考えましょう!▼
- [シャロン]
- わたし、思ったんです。▼
アカネイア大陸出身の
英雄のなかに、ナギさんの過去を
知っているかたがいるかもしれないと…!▼
ナギさんが忘れていても、
向こうが覚えている可能性が
あるじゃないですか…!▼
- [ナギ]
- なるほど…▼
- [シャロン]
- ちょっと待っていて下さいね!
わたし、片っ端から聞いてきます!▼
(暗転)
- [シャロン]
- …ダメでした。関係ありそうなかたに
聞き込みをしてきたのですが、誰も
ナギさんのことを知らないみたいです…▼
- [ナギ]
- そう…やはり…▼
- [シャロン]
- なかには、アカネイア大陸とは
別の世界から来たのでは? と
予想するかたもいて…▼
ますます謎が深まっただけでした。
だけど、わたしは諦めませんよ。▼
アカネイア出身の同じマムクートである、
チキちゃんに来てもらいました!▼
- [チキ]
- チキ、お手伝いにきたよ…!▼
- [ナギ]
- あなたは…神竜王の血を引く王女…▼
わたしのなかには、光とともに
歩むものの支えになるべし、という
神竜の意志が…宿っている…▼
あなたは…わたしと一番
近しい存在かもしれない…▼
- [シャロン]
- チキちゃんって何千年も
生きているんですよね?▼
それなら、その間に一度くらい
ナギさんに会っていても
おかしくない気はするのですが…▼
- [チキ]
- でもねチキ、ナギさんのこと…
ぜんぜん覚えてないの。▼
チキが眠りにつくまえに
会ったきおくもないし…▼
- [ナギ]
- ……▼
- [チキ]
- うーん、うーん、うーーん…
やっぱりだめみたい…ごめんなさい、
チキ、思い出せないよ…▼
- [シャロン]
- こうなると、もともとチキちゃんは
ナギさんのことを『知らなかった』
可能性がありますよね。▼
ひょっとすると、ナギさんは本当に
アカネイア大陸がある世界とは
別の世界に住んでいたのかも…▼
- [チキ]
- で、でもね、チキ…ナギさんを見ていると、
なんだかふしぎな気持ちになるの。▼
知らないはずなのに、なつかしくて…
なんだか、他人じゃないみたい…▼
- [ナギ]
- それは…わたしも同じ。
あなたを見ていると…胸の奥に、
なにか温かいものを感じる…▼
そう…絆のようなものを。▼
でも、この感覚を
うまく言葉にすることができない…
ごめんなさい…▼
- [シャロン]
- うーん、今回もダメでしたか…
どこかにすこしでも、記憶に繋がる
手がかりがあるといいのですが…▼
- [シャロン]
- ごめんなさいナギさん!
記憶を取り戻す力になれなくて…▼
- [ナギ]
- いいえ、シャロン王女…
ありがとう。▼
今のわたしには、記憶がない…
でも…わたしにはわかる…
この世界で、なにを成すべきかを。▼
この世界にも…大きな闇が迫っている…
しかし…闇を払える光も、
確実に存在している…▼
わたしは…その手助けをするために
エクラの
求めに応じ、ここに来た…▼
- [シャロン]
- 闇をはらえる光…ですか。
それはきっと、アスク王国に集ってくれた
英雄のみなさんのことですね…!▼
- [ナギ]
- シャロン王女…
あなたもその光のひとつ…▼
- [シャロン]
- え…? わ、わたしもですか?▼
- [ナギ]
- わたしの力になろうと
駆け回ってくれたその優しい心…
間違いなくあなたは、輝く光…▼
いまのわたしには…過去がない…▼
でも、未来をつくる手助けはできる…
いまはそれで…十分。▼
- [シャロン]
- ナギさん…!
これからもその力、平和のために
お借りしてもよろしいでしょうか?▼
- [ナギ]
- ええ…これからも、
その光が、かげることのないように…▼
あなたたちとともに歩む未来に…
神竜の加護があらんことを…▼
謎の仮面騎士 シリウス†
- [シリウス]
- では、アルフォンス王子、
今日の稽古はここまでにしておこう。▼
- [アルフォンス]
- はい。稽古をつけていただき、
ありがとうございました。▼
……▼
- [シリウス]
- ふむ…その表情…▼
アルフォンス王子、私を稽古相手に
選んだのは、なにか理由があるようだな。▼
- [アルフォンス]
- その…もし、気を悪くされたら
もうしわけありませんが…▼
僕は貴方に良く似た英雄を
知っている気がするのです。▼
さきほど、手合わせしたときの
身のこなし、練り上げられた槍さばき…▼
そのどれにも、僕は見覚えがあるのです。▼
- [シリウス]
- ……▼
それはおそらく…アルフォンス王子の
勘違いではないのかな。▼
私程度の凡庸な武技の使い手ならば、
掃いて捨てるほどに存在しよう。▼
- [アルフォンス]
- いえ、貴方の戦いかたは決して
凡庸などではありません、▼
幾多の死闘をかいくぐり、
激戦の中で培われた力強さを…
僕は確かに感じました。▼
そして…そのような戦いかたが
できる英雄が、この世に何人もいるとは
僕には思えません…▼
- [シリウス]
- アルフォンス王子、
私は人々を哀しみから救うために
戦う旅の者…▼
…それ以上でも、それ以下でもないのだ。
では、失礼する。▼
- [アルフォンス]
- …行ってしまわれたか…▼
…槍さばきだけじゃない。
あの声…やっぱり、似ている気がする。▼
でもどうして、シリウスさんは
仮面を被ることになったのだろう…▼
- [アルフォンス]
- あの、シリウスさん…
立ち入るようなことを聞いて
申し訳ありませんが…▼
貴方はなぜ、その仮面を
かぶることになったのでしょうか。
良ければその理由を伺えないでしょうか。▼
- [シリウス]
- ……▼
- [アルフォンス]
- 戦場で背中を預けられる…
ともに戦う仲間として、
貴方に伺いたいのです。▼
- [シリウス]
- ……▼
運命とは…巡り合わせとは、
ときには酷なもの。▼
目の前にあるものが、代え難く、なによりも
大切なものと気付いた時には…真っ直ぐに
向き合えなくなっていることもある。▼
- [アルフォンス]
- ……▼
- [シリウス]
- そのようなとき、人はもう一度
運命に向かい合うために…
仮面をかぶるのかもしれない。▼
- [アルフォンス]
- なるほど…
運命と向かい合うため…▼
- [シリウス]
- アスク王国に呼ばれた英雄の中には、
おそらくだが…私と似たような
立場の者もいる。▼
彼らもまた、本来の自分を
仮面や重厚な鎧で覆い隠すことで
運命と向かい合おうとしているのだ。▼
- [アルフォンス]
- ありがとうございます、シリウスさん。
少し…わかった気がします。
その仮面の理由が…▼
なにかから逃げるためではなく、
運命に向かい合うために、
その仮面は必要なんですね。▼
- [シリウス]
- 礼を欠いているのは百も承知。
しかし、今の私は…
この仮面とともにあらねばならない。▼
成すべきことを成すため。
再び、運命に向かい合うために…▼
- [アルフォンス]
- かつて、僕の大切な友人も
仮面をかぶり…僕の前に
敵として現れたことがあったのです…▼
- [シリウス]
- なるほど…興味本位で
質問しているようには思えなかったが、
そういう理由があったのだな。▼
- [アルフォンス]
- 僕は知りたかったのです。
どうして友人は、仮面をかぶる
必要があったのか…▼
- [シリウス]
- 私には経緯は窺い知れないが…▼
彼がアルフォンス王子に
剣を向けるためには、仮面が
必要だったのかもしれないな。▼
友に刃を向けねばならない…
その苦しみを隠すための、
仮面であったのかもしれない。▼
- [アルフォンス]
- …いつの日か、
彼はまた僕に素顔を
見せてくれるのでしょうか…▼
- [シリウス]
- それは…本人にしかわかるまい。▼
- [アルフォンス]
- シリウスさんは…
自らの願いが叶えられたとき、
その仮面を脱ぐのですか?▼
- [シリウス]
- …それは、その時に
なってみないとわからない。
私に言えるのは、それだけだ。▼
- [アルフォンス]
- ……▼
- [シリウス]
- アルフォンス王子。
以前、君は私に聞いたな。▼
私の願いが果たされた時、
この仮面を脱ぐ日がくるのか…と。▼
- [アルフォンス]
- はい…▼
- [シリウス]
- 私には帰りを待つ人がいる。▼
いつか目的を果たし
その人のもとへ帰るときが来たら…
仮面は必要なくなるだろう。▼
だからこそ私は戦うのだ。
自らの過去と決別し
新たな人生を生きるために。▼
- [アルフォンス]
- 過去との決別…▼
僕の友人もまた、
新たな人生を生きるために…▼
いや、運命に強いられるかたちで、
仮面をかぶったのかもしれません。▼
僕は…信じたいのです。
彼が仮面を脱ぐとき、再び僕たちの
未来が重なることを。▼
- [シリウス]
- アルフォンス王子、君が友人を想い、
ともに歩める未来を望むのなら、
私はその手助けをしよう。▼
- [アルフォンス]
- シリウスさん…▼
- [シリウス]
- いまの私は…仮初めの姿かもしれない。
しかし、大切なものを守りたいという想い、
平和を願う心は、嘘偽りのない本物だ。▼
- [アルフォンス]
- はい。これからも、
アスク王国の平和のために
力を貸してください。▼
- [シリウス]
- アルフォンス王子…
君の期待に応えられるように、
一層励むことを約束する。▼
いまはこの仮面とともに、戦場を駆けよう。
歩む先に、光があることを信じて…!▼
コメント†
Last-modified: 2021-06-24 (木) 15:18:30