会話集/支援会話
フェルディナントの支援会話†
エーデルガルト†
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ヒューベルト†
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リンハルト†
支援C†
- [リンハルト]
- ……ふう、ここはこんな感じかな。▼
 
- [フェルディナント]
- やあ、リンハルト。
 外で……絵を描いているとは珍しいな。▼
 
- [リンハルト]
- 絵を描いてるっていうか……、
 飛竜の姿を写してるんだよ。▼
 見えるかな、あの丘の上。
 野生の飛竜が身を休めてるだろう?▼
 
- [フェルディナント]
- ああ、確かに。珍しいな。
 それで、どんな絵を……▼
 ……うむ。芸術性はあまり感じないが、
 何というか、嫌に正確だな。▼
 これらの鱗の形など、あそこから
 そのまま持ってきて置いたような……。▼
 
- [リンハルト]
- だから、絵じゃないって。
 研究に使えるかと思ってさ。▼
 資料は正確なほど良いんだよ。
 数字だって、報告だって、そうでしょ?▼
 
- [フェルディナント]
- なるほど……研究用と割り切れば、
 求められるのは正確性のみというわけか。▼
 
- [リンハルト]
- そうそう。
 芸術なんて僕にはよくわからないよ。▼
 
- [リンハルト]
- そう言うのはわかる人が描けば良いのさ。
 変な感性のある、ベルナデッタとかね。▼
 
- [リンハルト]
- そう言うのはわかる人が描けば良いのさ。
 変な感性が必要なんだよ。▼
 
《共通》
- [フェルディナント]
- だが、これが絵として評価される時代が、
 来ることもあるのかもしれないな。▼
 
- [リンハルト]
- へえ、何で?▼
 
- [フェルディナント]
- ふと思ったのだ。
 遠い未来の人が過去に思いを馳せる時……▼
 素晴らしい芸術よりも、ただありのままを
 写した絵に価値が出てくるのでは、と。▼
 
- [リンハルト]
- そうかな? 人が古代の芸術品なんかを
 有り難がるのは変わらなさそうじゃない?▼
 君だって、そういう嗜好を持つ者の
 一人じゃないかな。▼
 
- [フェルディナント]
- もちろんだとも。
 その点は否定の必要もない。▼
 だが、創造的で偉大な芸術品の横に、
 この端正な写し描きが並び立つ……。▼
 そんな未来を想像してしまったのだよ。
 君もその光景を思い浮かべたまえ!▼
 
- [リンハルト]
- ……君の話は、いつも前向きだなあ。
 ずっと未来を見据えてる。▼
 
- [フェルディナント]
- 君は違うと?
 私は君も随分、前向きだと思っていたが。▼
 
- [リンハルト]
- うーん、僕は未来を後ろ向きに
 見据えているからなあ。▼
 何もしないで寝ていられる未来のために、
 今を寝ないでいるわけだし。▼
 
- [フェルディナント]
- 生憎だが……私としては、今も未来も君に
 いろいろしてもらいたいと思っている。▼
 手始めに、
 私の絵を描くというのはどうだね?▼
 
- [リンハルト]
- だから僕が描いているのは絵じゃないよ。
 ただ君の姿を写したものでいいの?▼
 
- [フェルディナント]
- むしろそれがいいのだ。
 きっと遠い子孫が私に思いを馳せてくれる。▼
 何なら、君が研究してくれても良いぞ。
 貴族を代表する男の姿だ。▼
 
- [リンハルト]
- ………………。
 まあ、描くこと自体は構わないよ。▼
 いや、君を研究する気はまったく、
 少しも、かすかにもないけど。▼
 その自信の源がどこにあるのか、
 気にならないこともないね……。▼
 
カスパル†
支援C†
(※支援会話なし)
支援B†
(※支援会話なし)
支援A†
- [カスパル]
- よし、と……ん?
 こんな模様あったか?▼
 
- [フェルディナント]
- どうしたカスパル。
 それは鎧の……む?▼
 模様ではなく亀裂ではないかね?
 真っすぐ入っているから分かりにくいが。▼
 補修しにくい箇所だな……。
 残念だが、訓練用に回したほうがよかろう。▼
 
- [カスパル]
- お前、よくわかるな!
 オレには全然わかんねえ……。▼
 いやあ、やっぱフェルディナントは
 何でもできて凄えぜ!▼
 
- [フェルディナント]
- ふ……それほどでもないさ。
 それよりカスパル、何か悩みでもあるのか?▼
 いや、気のせいかもしれないが、
 ふとそんな気がしてな。▼
 
- [カスパル]
- そこまでわかるのか!
 まあ、実はちょっとな……。▼
 もっと手柄を立てたいから、この戦いが長く
 続いて欲しいって言ってるヤツがいてよ。▼
 それは違えだろ!って注意はしたけど、
 同時に考えちまったんだ。▼
 戦争が終わったら、オレは何してるんだろ、
 オレはどうなるんだろうってな。▼
 
- [フェルディナント]
- ふむ……特に心配はないように思うがね。▼
 今後の体制次第ではあるが……▼
 君は将として立派に結果を出している。
 しっかりと評価されるのでは?▼
 
- [カスパル]
- それはそうかもしれねえが、
 オレはやっぱ戦ってんのが一番だろ?▼
 お前と違って、いろいろ器用にできねえし。
 らしくもねえ悩みだぜ、がっはっは。▼
 
- [フェルディナント]
- らしくもないなどということはない。
 誰しも悩みを持つものだ。▼
 かくいう私も、悩みの一つや二つあるさ。▼
 
- [カスパル]
- フェルディナントもか?
 例えば、どんな悩みなんだ?▼
 
- [フェルディナント]
- そうだな……。▼
 君は先程、私を「器用」や「何でもできる」
 などと評したが……それが悩みだ。▼
 
- [カスパル]
- ええっ!? 事実だろ!?
 何で悩む必要があんだよ……。▼
 
- [フェルディナント]
- 確かに私は器用なほうだろう。
 たいていのことは難なくこなせる。▼
 
- ヒューベルト×フェルディナントの支援レベルがB以下
- [フェルディナント]
- 苦手なものも少なく……
 テフなどの刺激物くらいだろうか。▼
 
- [フェルディナント]
- 苦手なものも少なく……
 好き嫌いもほとんどない。▼
 
《共通》
- [カスパル]
- だろ? だったら……▼
 
- [フェルディナント]
- しかし私にとってそれは、突出した
 才がないことの裏返しでしかないのだ。▼
 器用貧乏な私には、君のように一つの分野に
 類い稀な才能を示す者が眩しく見えるよ。▼
 
- [カスパル]
- ………………。▼
 どわっはっはっはっは!
 考えすぎだぜ、フェルディナント!▼
 オレをそこまで買ってくれてんのは嬉しいが、
 お前と比べられちゃ流石に恥ずかしい。▼
 
- [フェルディナント]
- そ、そうかね?▼
 
- [カスパル]
- いいか、オレは理学が駄目だし、軍略だって
 からきしだ。連携を取るのも苦手だよな。▼
 フェルディナント、お前はその全部で
 オレを助けられるんだぜ。▼
 いや、オレだけじゃねえ。何でもできる
 お前なら、誰の苦手だって補えるだろ?▼
 うーん、悩んでんのが馬鹿らしいな。
 よっしゃあ! 走りこんでくるぜええ!▼
 
(カスパル去る)
- [フェルディナント]
- 待ちたまえ、カスパル!
 ……行ってしまった。▼
 だが、そうか。
 苦手がなければ誰をも助けられる、か。▼
 
ベルナデッタ†
支援C†
- [ベルナデッタ]
- はあ……。
 またみんなに迷惑かけちゃったな……。▼
 
(フェルディナントが駆け寄る)
- [フェルディナント]
- ここにいたか……! 食事の時間にも
 姿を見せないので心配していたのだぞ。▼
 
- [ベルナデッタ]
- ぽふぇっ!?
 だ、大丈夫ですよ! 元気です!▼
 
- [フェルディナント]
- お腹は空いていないのか? ……まさか、
 空腹に耐え切れずにそこらの草を口に……?▼
 このあたりには厄介な毒を持つ野草も
 生えていると聞いた。気をつけてくれ。▼
 
- [ベルナデッタ]
- そんなことしませんよ!
 あたしを何だと思ってるんです!?▼
 それに、どくがあるかどうかなんて、
 ベルにかかれば一目瞭然なんですから!▼
 
- [フェルディナント]
- ほう、自信があるのだな。
 とてもそうは見えないのだが……。▼
 そこまで言うなら、念のためだ。
 君の目を試させてもらおう。▼
 
- [ベルナデッタ]
- はえっ?▼
 
- [フェルディナント]
- そうだ、どちらが食用の野草を集められるか、
 勝負ということにしないか?▼
 
- [ベルナデッタ]
- はえええええっ!?▼
 
- [フェルディナント]
- 食糧はいくらあっても困らないからな。
 皆のためにもなる。素晴らしい思いつきだ!▼
 
- [ベルナデッタ]
- うええん……。
 どうしてこんなことに……。▼
 
(暗転)
- [ベルナデッタ]
- これは……お腹が痛くなるやつ?
 そっちは……苦いやつ、かな。▼
 うー……わかんないよお。
 絵でしか見たことないもん……。▼
 でも、これはきっと大丈夫なはず!
 これと、これと……。▼
 よし、あっちも……ん?
 フェルディナントさん?▼
 
(暗転)
- [フェルディナント]
- この艶、この大きさ、そして鮮やかな赤……
 素晴らしく食べられそうな葉ではないか。▼
 おっと、やはりこの木の下には球根が……!
 白くて大きくて美味しそうだな!▼
 
- [ベルナデッタ]
- うにゃああああああああ!!!▼
 
- [フェルディナント]
- この声は……ベルナデッタ!?▼
 
(暗転)
- [フェルディナント]
- ふむ、飛び出た鼠に驚き、逃げた末に
 転んでしまった……というわけか。▼
 
- [ベルナデッタ]
- 集めた野草も全部どっか
 行っちゃいましたよおお……。▼
 
- [フェルディナント]
- それより傷を見せたまえ……かすり傷か。
 念のため、拠点に戻って手当をしよう。▼
 
- [ベルナデッタ]
- はい、ありがとうございます……。▼
 ……あっ!?
 その葉っぱ! 手に持ってるやつ!▼
 
- [フェルディナント]
- これか? これがどうしたのかね?
 もしや空腹だから歩きながら食べるとか……▼
 
- [ベルナデッタ]
- そんなわけないじゃないですかあ!
 血止めの効果がある薬草なんですよ、それ!▼
 
- [フェルディナント]
- なに? ならばちょうどいいな!
 これを使って手当てしよう。▼
 
(暗転)
- [フェルディナント]
- しかし、薬草も見分けられるとは、
 ベルナデッタの目は本物だったのだな……。▼
 
- [ベルナデッタ]
- ふっふーん。
 ようやく分かりましたか!▼
 フェルディナントさんが集めた野草だって、
 ちゃーんと見分けられ……え? ええ?▼
 
- [フェルディナント]
- ふっ、あまりの野草の上質さに
 開いた口が塞がらないかね?▼
 
- [ベルナデッタ]
- いや、あの……
 ぜ、ぜ、全部、猛毒ですうううう!▼
 
- [フェルディナント]
- なっ! そんなはずは……
 この美しい葉は? このたくましい蔓は?▼
 
- [ベルナデッタ]
- 全部、駄目です!
 早く捨ててくださいいいいいい!!▼
 
ドロテア†
支援C†
(※支援会話なし)
支援B†
- [エーデルガルト]
- ……どうしたの、フェルディナント。
 ただの水やりを、そんな目で眺めて。▼
 
- [フェルディナント]
- 少し昔を思い出していただけさ。
 アンヴァルでの出来事をな。▼
 
- [エーデルガルト]
- 昔? 何の話かしら。▼
 
- [フェルディナント]
- いや、本当にたいした話ではないのだ。▼
 子供の頃、市街の大通りにある噴水で、
 歌いながら舞う水の精を見たのだよ。▼
 陽光に煌めく少女のような姿が美しく……
 幼い私は恥ずかしくなって逃げ出した。▼
 
- [ドロテア]
- え……? それって……。▼
 
- [エーデルガルト]
- 本当に水の精だったの?
 見間違いでは……。▼
 
- [フェルディナント]
- しっかりと歌が私の耳に届いたのだ。
 帝都の平民たちの間で歌われる牧歌だった。▼
 しかし、勇気を出して戻ってきた時には
 姿形もなかった。▼
 その少女は……服のようなものは何も
 身にまとっていなかった気がしてな。▼
 
- [エーデルガルト]
- それは流石に、現実とは思えないわね。
 水の精、か……。▼
 
- [ドロテア]
- ええ……あの時のフェルくんって……
 うそ、私、誤解してた……?▼
 というか、よく考えたら、
 確かに私、あんな場所で……。▼
 い、今は顔なんて合わせられないわ。
 早く戻って……▼
 
- [フェルディナント]
- む? そこにいるのはドロテアか?
 何をしているんだ?▼
 
- [ドロテア]
- ……! 気づかれた!?
 落ち着いて、大丈夫よ、落ち着きましょう。▼
 
(ドロテア、エーデルガルトとフェルディナントの前に出る)
- [ドロテア]
- まあ、フェルくんにエーデルちゃん。
 こんなところで奇遇ね。▼
 
- [エーデルガルト]
- ええ、貴方は……あら?
 顔が少し赤いわね。▼
 
- [フェルディナント]
- ふむ、確かにそうだな。
 熱があるのか? 体調はどうだ、ドロテア。▼
 
- [ドロテア]
- ほ、ほんと? どうしたのかしらね。
 体調は平気だけれど……。▼
 少し様子を見てみるわ。
 それじゃ、私はこれで……。▼
 
- [フェルディナント]
- 待ちたまえ! 急に具合が悪くなるかも
 しれない。私が送ろう。▼
 
- [ドロテア]
- えっ!? 大丈夫よ!
 すぐそこだから。▼
 
- [フェルディナント]
- そうはいかない。
 何かあってからでは遅いのだぞ?▼
 さあ、私に掴まれ。
 何なら私が君を抱きかかえて……▼
 
- [ドロテア]
- ……! もう! 余計なお世話です!
 私に近づかないでちょうだい!▼
 
(ドロテアが走り去る)
- [エーデルガルト]
- ……フェルディナント。
 しつこいと嫌われるわよ。▼
 
- [フェルディナント]
- す、すまない。いや、元から嫌われていた
 気はするが、あれほど拒絶されるとは……。▼
 何か許されざることをしたのだろうか。
 私はどうしたら……。▼
 
支援A†
- [ドロテア]
- はあ……。フェルくんに何て言えば
 いいのかしら。困ったわねえ……。▼
 嫌っていたのも私の誤解だったし、
 謝らないと……あ!▼
 
- [フェルディナント]
- ドロテアー!▼
 
- [ドロテア]
- フェルくん? いったい何を……。▼
 
- [フェルディナント]
- これ以上は君に近づかないから、
 そこで聞いてくれ、ドロテア!▼
 この前はすまなかった! おそらく私が
 君を深く傷つけてしまったのだろう!▼
 愚かな私はいまだ、理由を掴めていない。
 大いに嘲笑ってくれて構わない! だが……▼
 
- [帝国兵]
- まあ……痴話喧嘩かしら。
 いったい何でしょうね……。▼
 
- [兵士]
- まさかフェルディナント様が浮気とか?
 ……あり得るわね。▼
 
- [ドロテア]
- ちょっと、フェルくん!?
 大声でそういうこと、やめてちょうだい!▼
 
- [フェルディナント]
- しかし、私は君に近づくなと言われたのだ!
 その言葉に従わないわけにはいかない!▼
 どうか私を許してくれないだろうか!
 君とこのままの関係で終わりたくはない!▼
 
- [兵士]
- きゃーっ、熱烈な告白ね。
 ドロテアさんのほうは嫌みたいだけど。▼
 
- [帝国兵]
- どうでしょう、愛し合う二人ならば、
 このくらいの障壁は乗り越えて……▼
 
- [ドロテア]
- フェルくん! 許しますから!
 とりあえず大声で話すのはやめなさーい!▼
 
(暗転)
- [フェルディナント]
- ドロテア、許してくれたのか?
 私の思いを聞き入れてくれて、感謝するよ。▼
 
- [ドロテア]
- あんな大声で叫ばれたら、
 そう言うしかないでしょ……。▼
 
- [フェルディナント]
- そ、そうか。
 ではまだ怒って……▼
 
- [ドロテア]
- あのね、フェルくん。まず言っておきます
 けれど……貴方が謝る必要はありません。▼
 
- [フェルディナント]
- なぜなのだ? まさか、一生私を許す気は
 ないということか。ならばっ……▼
 
- [ドロテア]
- 話を聞いてちょうだい。謝らなくちゃ
 いけないのは私のほうなんです。▼
 
- [フェルディナント]
- ……なぜ、君が謝るのかね?
 君に瑕疵など何もないと思うのだが。▼
 
- [ドロテア]
- あの時……私、貴方とエーデルちゃんの話を
 離れた場所から偶然聞いちゃったんです。▼
 アンヴァルの大通りにある噴水で、
 歌っていた水の精の話……▼
 貴方が見たという水の精は、おそらく……
 子供の頃の私なのよ。▼
 
- [フェルディナント]
- ……何だと!?▼
 
- [ドロテア]
- ちょうどあの日、マヌエラ先輩と出会って
 歌姫にと誘われた私は、浮かれていたのね。▼
 少しでも汚れを落とそうと、噴水に入って
 水浴びをしていた……。▼
 そこに貴方が現れたの。▼
 
- [フェルディナント]
- そうだったのか……。▼
 しかし、あの美しい水の精が
 君だったとなると……あれは……▼
 ………………。▼
 
- [ドロテア]
- ………………。▼
 と、とにかく! それで恥ずかしくて、
 近づかないでって言っちゃっただけよ。▼
 
- [フェルディナント]
- う、うむ。理解したよ。
 すれ違いが解消されて良かった……。▼
 
ペトラ†
支援C†
(※支援会話なし)
支援B†
- [フェルディナント]
- ふふふ。
 待っていたぞ、ペトラ。▼
 
- [ペトラ]
- フェルディナント、用事、
 何か、ありますか?▼
 
- [フェルディナント]
- ああ……こほん。▼
 おお、麗しき君よ、異国より来たりし姫よ♪
 鋭き剣技の、鮮やかなる使い手よ♪▼
 私と共に、いざ剣の腕を磨かん♪▼
 
- [ペトラ]
- ………………。▼
 
- [フェルディナント]
- ………………。▼
……ど、どうかね?
 ブリギットの習慣を、実践してみたのだが。▼
 
- [ペトラ]
- ブリギットの……習慣、ですか?▼
 
- [フェルディナント]
- ああ、つい先日、書物を読んで知ったのだ。▼
 ブリギットでは、王の一族に
 何らかのお願いをする時……▼
 舞い、吟じながら、軽やかに願うと。
 なかなか華々しい習慣だな。▼
 
- [ペトラ]
- ……解せません。ブリギット、
 そのような、習慣、ない、ありません。▼
 
- [フェルディナント]
- なに!? いや、しかし……ブリギットでは
 歌や舞が重んじられているのだろう?▼
 
- [ペトラ]
- はい、ブリギット、確かです。
 精霊、捧ぐ、歌、舞、あります。▼
 
- [フェルディナント]
- 精霊に、捧ぐ?
 ということは、王の一族とは関係ない?▼
 
- [ペトラ]
- ……いえ、わかりました。
 それ、誤訳、間違いないです。▼
 ブリギットの王、精霊、加護、願います。
 その時、歌い、舞い、願う、します。▼
 王、願われる、誤る、誤りです。
 精霊に、王、願う、正しいです。▼
 加えて、それ、特別な時のみ。
 普通、突然、歌う、舞う、おかしいです。▼
 
- [フェルディナント]
- お、おかしい……。
 いや、君の言うとおりではあるのだが……。▼
 ブリギットには、フォドラの常識では測れぬ
 奇抜な習慣があるのかもしれないと……。▼
 
- [ペトラ]
- フェルディナント、ブリギット、
 愚か、思う、思っていますか?▼
 
- [フェルディナント]
- と、とんでもない。
 いや、これは完全に私の落ち度だ。▼
 私としたことが、愚かにも書物の記述を
 鵜呑みにしてしまうとは……!▼
 
- [ペトラ]
- あなた、気にする、必要ないです。
 本、間違い、よくある、ありますから。▼
 しかし……フォドラの貴族、おかしな人、
 書いてある、本、事実、でしたか。▼
 
- [フェルディナント]
- 貴族が、おかしな人!?▼
 そんなことが書いてある本があるとは!?▼
 
- [ペトラ]
- 「フォドラでは、貴族を、“奇人”と呼ぶ」
 読みました。奇人、おかしな人です。▼
 
- [フェルディナント]
- それを言うなら“貴人”であろう!
 明らかに間違っているぞ!▼
 
- [ペトラ]
- 冗談、です。フェルディナント。
 わたし、間違い、気づいています。▼
 奇人、貴人、違う、当然です。
 わたし、本、騙される、騙されません。▼
 
- [フェルディナント]
- じょ、冗談!?
 一杯食わされたというわけか……。▼
 くっ……もう騙されるのは、お腹一杯だ!▼
 
- [ペトラ]
- 一杯、食わされ、お腹、一杯?
 ……見事な技術です!!▼
 
- [フェルディナント]
- い、いいや、今のは偶然の産物で……。
 まあ、君が喜んでくれる分にはいいが……。▼
 
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