会話集/支援会話
主人公(男性)の支援会話†
クロード†
支援C†
- [シェズ]
- お、クロード。また例の会議だったんだろ。
 もう終わったのか?▼
 
- [クロード]
- 今日のところは、な。
 明日また続きをやることになってる。▼
 
- [シェズ]
- ご苦労なことだな。
 何をそんなに話し合うことがあるんだ?▼
 
- [クロード]
- 大まかな同盟の方針が固まった後も、
 細々とした調整がいろいろあるんだよ。▼
 負担は公平であるべきだが、諸侯はそれぞれ
 国力も地理的条件も違うだろう?▼
 何をもって公平と言えるのか、
 正解がないから結論もならなか出ないのさ。▼
 
- [シェズ]
- そこは盟主のお前が、ビシッと決めれば
 いいんじゃないのか?▼
 
- [クロード]
- そうもいかないんだ。盟主と言ったって、
 五大諸侯の一人でしかないからな。▼
 素案は一応、俺が作ってはいるが、
 強制する権限は持ち合わせてないのさ。▼
 おまけに同盟諸侯ってのは、同盟領全体の
 利益よりも自領の利益を優先しがちでね。▼
 思惑がかち合うと、議論は堂々巡りだ。
 全会一致の決議なんざ、いつになるやら……▼
 
- [シェズ]
- おいおい、それで本当に戦争に勝てるか?
 状況に応じて即断できないと後手に回るぞ。▼
 
- [クロード]
- だよなあ。平和な時代ならまだしも、
 今は戦争中だってのに……本当、参るよ。▼
 おまけにこの、先の読みづらい状況……
 どう乗り切ればいいのやら。▼
 ……なあ、シェズ。
 お前が盟主なら、どうする?▼
 
- [シェズ]
- え、俺?
 そうだな……えーと……▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 何というか、こう……
 どーんとやればいいんじゃないか?▼
 
- [クロード]
- なるほど。どーんとか。
 もう少し詳しく聞かせてくれないか?▼
 
- [シェズ]
- 何というか、こう……
 ばーんとやっちまえばいいんじゃないか?▼
 
- [クロード]
- なるほど。ばーんとね。
 もう少し詳しく聞かせてくれないか?▼
 
《共通》
- [シェズ]
- つまりだな……
 そう、話すのをやめちまったらどうだ?▼
 
- [クロード]
- 同盟の合議制を、やめるってことか?▼
 
- [シェズ]
- ああ。盟主が決定権を持つように変えれば、
 決断に時間はかからないだろ。▼
 今だけでもいい。平和になったら
 元の仕組みに戻すと決めれば……▼
 同盟諸侯の皆も納得……しないよな。▼
 
- [クロード]
- いや、なかなか核心を突いた意見だよ。
 俺も考えてないわけじゃなかったんだ。▼
 円卓会議で自領の利益を守ったところで、
 同盟領が侵されれば徒労に終わるんだ。▼
 そこさえ理解してもらえれば、な……。▼
 
- [シェズ]
- クロード、もしかして俺の思いつきを
 本気で考えてくれてるのか?▼
 
- [クロード]
- 当然だろ。残念ながら、実現の可能性は
 今のところなきに等しいけどな。▼
 助かったよ、シェズ。
 また話を聞いてくれるか?▼
 
- [シェズ]
- ああ、もちろんだ。▼
 
支援B†
- [クロード]
- シェズ、忙しくないなら、
 また少し話を聞いてくれるか?▼
 
- [シェズ]
- 俺は構わないが、
 お前に俺と無駄話する暇があるのか?▼
 ……あ、お前なんて言っちゃ不味いか。
 今や王様だもんな、陛下。▼
 
- [クロード]
- 呼び方は好きにしてくれていい。
 俺は俺だ。何も変わっちゃいないよ。▼
 
- [シェズ]
- だが、お前がレスターの王になるって話を
 聞いた時には驚いたぞ。▼
 まさか同盟を国にしちまうとはな……
 想像もしてなかったから。▼
 
- [クロード]
- おいおい、お前だって言ってたじゃないか。
 もう忘れたのか?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 思い出したぞ、あれのことだな?▼
 
- [クロード]
- 本当に思い出したのか?
 怪しいなあ。▼
 
- [シェズ]
- すまん、まったく覚えてないが。▼
 
- [クロード]
- 本当に覚えてないのか?
 お前らしいっちゃ、お前らしいな。▼
 
《共通》
- [クロード]
- すぐに決断できるように、合議制なんか
 やめたらどうだって言ってただろ。▼
 
- [シェズ]
- ああ……確かに言ったかもしれないが、
 連邦国を作るなんて発想はなかったぞ。▼
 
- [クロード]
- 同じことだよ。合議制を省くために
 連邦国を建てたんだから。▼
 
- [シェズ]
- ふーん、そう言われればそうか。▼
 
- [クロード]
- しかしお前って奴は不思議だよ。
 つい本音で何でも話したくなっちまう。▼
 お前という人間に何のしがらみもないから、
 話しやすいのかもしれないな。▼
 
- [シェズ]
- 確かに、しがらみとは無縁で生きてきた。
 天涯孤独、流浪の傭兵だからな。▼
 
- [クロード]
- 確か……拾い子だったんだよな?▼
 
- [シェズ]
- ああ、拾われた頃の記憶はないが、
 母さんからはそう聞いた。▼
 
- [クロード]
- 母さんってのは、お前を育ててくれた人か。
 どんな人だったんだ?▼
 
- [シェズ]
- そうだなあ……何でもできる人で、
 俺にいろんなことを教えてくれたな。▼
 山奥の小さな村で細々と暮らしてて、
 他の村人との交流も少なかったが……▼
 母さんが病で急に死んで、村の外にほっぽり
 出された俺が無事に生きてこられたのは……▼
 それまでに母さんから教わったあれそれの
 おかげなんだ。▼
 
- [クロード]
- その後は、独りで生きてきたのか?▼
 
- [シェズ]
- ああ、ずっとな。
 村を離れて、傭兵になったが……▼
 なかなか長続きする傭兵団にも出会えず、
 あちこち流浪する羽目になった。▼
 それが続いた結果、何のしがらみもない、
 俺みたいな奴が出来上がったわけだ。▼
 
- [クロード]
- なるほどね……お前という人間が
 少し理解できたよ。▼
 
- [シェズ]
- まあ、本当に何のしがらみもないのかは、
 まだわからないがな。▼
 
- [クロード]
- お前の、力のことを言ってるのか?▼
 
- [シェズ]
- そうさ。実の親も、力の正体も、
 自分では何もわかっちゃいない。▼
 
- [クロード]
- だとしても、お前はお前だ。
 王様になっても俺は俺ってのと同じでな。▼
 
支援A†
- [クロード]
- よう、シェズ。
 調子はどうだ?▼
 
- [シェズ]
- 敵を目の前にして休む暇もないだろうに、
 わざわざ俺の調子を確かめに来たのか?▼
 
- [クロード]
- そうとも。今がどんなに忙しかろうと、俺は
 お前の調子が気になって仕方がないのさ。▼
 
- [シェズ]
- 冗談はよせって。
 俺に気を遣ってくれてるのか。▼
 
- [クロード]
- そういうわけじゃないが……折角、ソロンに
 会ったってのに何も聞けなかったんだろ?▼
 “闇に蠢く者”との対決も中途半端なまま、
 俺たちは教団と戦わなきゃならない。▼
 いくらお前でも、割り切れないところが
 あるんじゃないかと思ってさ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そりゃまあ、引っかかってはいるさ。
 自分がいったい、どういう存在なのか……▼
 答えはすぐ近くにありそうなのに、
 なかなか手が届かないわけだからな。▼
 
- [シェズ]
- 今は気にしないようにしてるぞ。
 自分がどういう存在かなんて……▼
 考えたって答えが出るもんでもないし、
 次の手がかりが見つかるまで待つしかない。▼
 
《共通》
- [クロード]
- 悪いな……力になってやれなくて。▼
 
- [シェズ]
- 謝るなよ。いくら俺でも、今、
 何を優先すべきかくらい理解してる。▼
 早いとこ教団との戦いに決着をつけて、
 この戦争を終わらせないとな。▼
 
- [クロード]
- ああ。フォドラが混乱したままじゃ、
 連中がまた何かしでかすかもしれない。▼
 奴らに隙を見せないためにも、
 一日も早く戦争を終結させるんだ。▼
 
- [シェズ]
- だから、忙しいんだろ?
 俺は平気だ、もう行っていいぞ。▼
 
- [クロード]
- わかった。
 だが、最後に一つだけ。▼
 この戦争が終わったとしても、
 “闇に蠢く者”との戦いは終わらない。▼
 奴らがこのフォドラで何かを企んでいる
 以上、俺たちは戦い続けなきゃならん。▼
 これからも、お前の力がきっと必要になる。
 頼りにさせてくれよ。▼
 
- [シェズ]
- ああ、任せてくれ。▼
 
- [クロード]
- その過程で、お前の正体がはっきりと
 わかる日が来たとしても……▼
 俺にとって、お前という存在は変わらない。
 お前はお前だ、それも覚えておいてくれ。▼
 
- [シェズ]
- ありがとな、クロード。
 俺にとってのお前も同じだよ。▼
 レスターの盟主だろうが、王様だろうが、
 はたまたパルミラの……▼
 
- [クロード]
- あ、お前!
 それはまだ口にしないでいてくれよ? な?▼
 
ヒルダ†
支援C†
- [シェズ]
- やっと終わったか……。▼
 
- [ヒルダ]
- あ、シェズくん! お疲れー。▼
 
- [シェズ]
- おう、ヒルダ。無事に戻ってたか。
 今日の戦いはちょっと危なかったな。▼
 
- [ヒルダ]
- えー? あたしは別に、
 大変じゃなかったけどー。▼
 
- [シェズ]
- そうか? ……まあ、戦場全体を見れば
 割と優勢だったもんな。▼
 
- [ヒルダ]
- そうだよー。なのに、あなたって一番
 危なそうな場所に先陣切って行くでしょ?▼
 だからいっつも、無駄に大変な思いを
 しちゃうんじゃないかなー。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- おいおい、無駄にってのは酷くないか?▼
 危ない場所でも、誰かが突っ込まなきゃ
 戦況は変えられないだろ。▼
 
- [ヒルダ]
- そうだけどー、あなたってそういう役回りを
 毎回、進んで買って出てない?▼
 
- [シェズ]
- ………………。▼
 
- [ヒルダ]
- 無駄じゃないって言いたい感じ?
 でも……▼
 
《共通》
- [ヒルダ]
- そんなに生き急いでると、
 不意に死んじゃうかもしれないわよー?▼
 
- [シェズ]
- いや、生き急いでるつもりはないんだが。
 傭兵なんて皆、こんなもんだぞ?▼
 後方でくすぶってたら手柄が逃げちまう。
 手柄がなけりゃ報酬にありつけないだろ。▼
 前線で派手に戦えば顔も売れるしな。
 顔が売れれば次の仕事に繋がるってわけだ。▼
 
- [ヒルダ]
- あなたは一軍の将として扱われてるんだし、
 今更、顔を売る必要なんてないでしょ?▼
 
- [シェズ]
- まあ、そうだが……そこは傭兵の性だな。
 そういう戦いに慣れてるっていうか。▼
 傭兵はゴネリル領にもたくさんいるだろ?
 喉元に常駐してる傭兵団もいたはずだ。▼
 
- [ヒルダ]
- うん、パルミラ軍との小競り合いは、
 わりと傭兵団頼みなところあるからねー。▼
 
- [シェズ]
- そいつらだって、俺と同じだろ。
 先陣を競って暴れるのを見なかったか?▼
 
- [ヒルダ]
- 一緒に戦ったことはあんまりないからなー。
 でも、普通の騎士とはやっぱり違うかも。▼
 あの傭兵団の誰々が死んだ、みたいな話を
 兄さんからしょっちゅう聞かされてたよ。▼
 
- [シェズ]
- 傭兵ってのは派手に暴れたがる分、
 敵に目をつけられやすいからな。▼
 
- [ヒルダ]
- そうでしょー?
 だから、あなたのことも心配してるのよ。▼
 もう、手柄を上げなきゃ報酬が貰えないとか
 そういう立場でもないんだしさー。▼
 ほどほどにしといたら?
 ほんとに早死にしちゃうよ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そうだな、気には留めとく。
 俺だって早死にきたい訳じゃないからな。▼
 急に戦い方は変えられないかもしれないが、
 無理は控えるんで心配しないでくれ。▼
 
- [シェズ]
- いや、報酬どうこうじゃなくて、もう
 こういう戦い方が体に染みついてるんだ。▼
 だが、簡単に死ぬつもりもないから、
 心配はしないで平気だって。▼
 
《共通》
- [ヒルダ]
- うーん……。▼
 
- [シェズ]
- 傭兵を心配する貴族様なんていないぞ?
 お前はどーんと構えて見守ってりゃいい。▼
 
- [ヒルダ]
- どーんとって言われてもなー。
 やっぱり心配……。▼
 
支援B†
- [ヒルダ]
- シェズくん、生きてるー?▼
 
- [シェズ]
- ん? ヒルダか。見りゃわかるだろ。
 ちゃんと生きて帰ってきたぞ。▼
 
- [ヒルダ]
- 良かった。
でも、戦い方は相変わらずだよねー。▼
 危ない場所にばっかり行って、
 先陣切って突っ込んでーって。▼
 
- [シェズ]
- 気をつけてるんだが、あんまり効果が
 ないみたいだな……。▼
 
- [ヒルダ]
- でもまあ、あなたって何だかんだ強いし?
 そのやり方でも案外、死なないのかも。▼
 
- [シェズ]
- へえ、俺のやり方を認めてくれるのか。
 どういう心境の変化だ?▼
 
- [ヒルダ]
- それはね……
 先陣切って戦うのは、兄さんも同じなの。▼
 
- [シェズ]
- ホルストさんか。
 レスター随一の猛将だもんな。▼
 
- [ヒルダ]
- 普通、全軍を指揮するような立場の将は
 戦場を見渡せる後方に陣取るものでしょ?▼
 でも、兄さんは違うの。もー先頭に立って
 戦わないと気が済まない人なの。▼
 だから昔は、戦場に行く度に
 心配で心配で仕方なかったんだけどー。▼
 いつからかな? 兄さんは絶対に死なない
 って確信するようになったのよねー。▼
 
- [シェズ]
- 何でそう思うようになったんだ?▼
 
- [ヒルダ]
- 何でかなー。でも、あの兄さんに
 勝てる人なんて、たぶんいないでしょー?▼
 そう気づいたから、心配するだけ損って、
 思うようになったのかもー。▼
 
- [シェズ]
- なるほど。
 むしろ敵に同情すべきってとことか。▼
 
- [ヒルダ]
- そういうこと。……で、あなたも
 兄さんと同じ類いの人な気がして。▼
 
- [シェズ]
- はは、ホルストさんと同類とは光栄だな。▼
 
- [ヒルダ]
- それなら心配なんて、するだけ損だし。
 どうせ、やめられないんだろうし。▼
 これからも、あたしが後ろで
 楽できるように頑張ってね!▼
 
- [シェズ]
- ああ、そうさせてもらうぞ。▼
 だが、最近はヒルダも、嫌がらずに前線で
 戦ってくれてないか?▼
 
- [ヒルダ]
- え? そう?
 あたしの場合は仕方なく、だよー。▼
 本当は一番後ろで、みんなを
 応援していたいと思ってるんだからー。▼
 誰々くん、頑張れー!
 誰々ちゃん、素敵だよー!って。▼
 このヒルダちゃんに応援されたら、
 みんなきっと発奮するでしょ?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 確かに、お前に応援されたら誰だって
 発奮しそうだよな。▼
 
- [ヒルダ]
- でしょ? でしょでしょ?▼
 
- [シェズ]
- どうだろう……むしろイラっとする奴も
 いるかもしれないぞ?▼
 
- [ヒルダ]
- そんな訳ないじゃない。
 あたしの応援の凄さを知らないんでしょう?▼
 
《共通》
- [ヒルダ]
- それじゃ今度、あなたのことも
 応援してあげるね。お楽しみにー!▼
 
- [シェズ]
- おう、わかった……楽しみにしとくな。▼
 
支援A†
- [シェズ]
- ……ヒルダ、怪我はないか?▼
 
- [ヒルダ]
- 大丈夫だよー。
 今日も勝てて良かったねー!▼
 
- [シェズ]
- ああ、だが、少し危ない場面もあったろ。
 あんまり無理するなよ。▼
 
- [ヒルダ]
- 無理してたのかなー?
 全然、そんなつもりはなかったんだけど。▼
 
- [シェズ]
- いやいや、後ろで楽したいとか言う割に、
 先陣切ってる俺の近くで戦ってなかったか?▼
 
- [ヒルダ]
- えへへ……つい、あなたにつられて前に
 出ちゃってるのかもー。▼
 何だかんだ言っても、やっぱり心配だし。
 目が離せないんだから仕方ないわよねー。▼
 
- [シェズ]
- へえ……俺みたいな奴は、心配するだけ
 損びゃなかったのかよ。▼
 
- [ヒルダ]
- うーん、そのつもりだったんだけどー。
 やっぱり兄さんとあなたじゃ違うし。▼
 
- [シェズ]
- それって、つまり……▼
 
《選択》
- 仲間と兄妹の違いか聞く
 
- ホルストより頼りないならか問う
 
- [シェズ]
- ただの仲間と兄妹の違いってことか?▼
 
- [ヒルダ]
- ううん、大切に思う気持ちは
 仲間も兄妹も差はないわよ。▼
 
- [シェズ]
- 俺がホルストさんよりも、
 頼りないってことか?▼
 
- [ヒルダ]
- ううん、頼りないはずないでしょ。
 最近またどんどん強くなってるみたいだし。▼
 
《共通》
- [ヒルダ]
- そうじゃなくって……後ろのほうで
 いくら応援しても気づいてくれないでしょ?▼
 そうこうしてるうちに、どこにいるのかも
 わからなくなっちゃうしー。▼
 
- [シェズ]
- まあ、そうなるだろうな。▼
 
- [ヒルダ]
- それなら、すぐ近くまで行って
 応援するしかないでしょー?▼
 
- [シェズ]
- だが、応援というか、ちゃんと共に戦って
 くれてるじゃないか。▼
 
- [ヒルダ]
- だって、前線は敵も多いから。不可抗力?
 戦わないと、あたしが危ないしー。▼
 っていうか、何?
 あたしが近くにいたら迷惑?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- いやいや、そんなわけないだろ。▼
 
- [ヒルダ]
- そうよねー。このヒルダちゃんの勇姿を
 間近で見られるんだもん。嬉しいでしょ?▼
 
- [シェズ]
- そういうわけじゃ、ないんだが……。▼
 
- [ヒルダ]
- 煮え切らないわねー。このヒルダちゃんの
 勇姿を間近で見られて嬉しくないの?▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 嬉しいというか、凄く助かってはいるさ。
 お前、かなり強いからな。▼
 流石はホルストさんの妹っていうか。
 頼もしいこと、この上ないぞ。▼
 
- [ヒルダ]
- えー、そういうのやめてほしいなー。
 頼りにされると苦手なんだからー。▼
 たまたま勝ててるだけで、
 あたし本当は、か弱いんだよー?▼
 
- [シェズ]
- 今更そう言われてもな……。
 まあ、たまに危なっかしいことはあるが。▼
 
- [ヒルダ]
- そうなの、あたしは危なっかしいの。
 だから戦場ではちゃーんと守ってね?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そりゃ守るが……俺が死なないように、
 応援してくれてるんじゃなかったのか?▼
 
- [ヒルダ]
- もちろん、応援はしてあげるから、
 その代わりに守ってねってことー。▼
 一方的に応援だけされようなんて、
 虫が良すぎるでしょー?▼
 
- [シェズ]
- いやいや、守れと言うなら、
 前に出てこないで下がればいいだろ。▼
 
- [ヒルダ]
- それじゃ応援できないって言ったでしょ。
 つべこべ言わないで守ればいいの。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- ああ、うん……。
 もう、よくわからなくなってきた。▼
 
- [ヒルダ]
- まあまあ、とにかくこれからも
 一緒に頑張ろうねー!▼
 
ローレンツ†
支援C†
- [ローレンツ]
- おや? 誰かと思えばシェズ君か。
 ちょうど良かった。▼
 
- [シェズ]
- ……何か俺に用でも?▼
 
- [ローレンツ]
- いや、一度ゆっくりと話をしたいと
 思っていたのでね……まあ、楽にしたまえ。▼
 
- [シェズ]
- 言われなくても、楽にしてるが……。▼
 
- [ローレンツ]
- 君は出自が曖昧らしいね。
 おまけに由来不確かな力を持っている……。▼
 
- [ローレンツ]
- そんな君を前線の指揮官に起用するとは、
 皇帝陛下も思い切ったことをするものだ。▼
 
- [ローレンツ]
- そんな君を前線の指揮官に起用するとは、
 クロードも思い切ったことをするものだ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- そこまでのことじゃないだろ……?▼
 
- [ローレンツ]
- おや? 理解していないようだね。
 君が置かれている特異な立場というものを。▼
 
- [ローレンツ]
- 本来、国家間の戦争というものは、貴族と
 貴族に仕える騎士が兵を動かして行われる。▼
 しかし君は騎士でもない、ただの傭兵だ。
 それが誰にも仕えず兵を動かしている。▼
 
- [シェズ]
- 仕えちゃいないが、皇帝の指示に従って
 動いてるんだから問題ないだろ?▼
 
- [ローレンツ]
- ああ、問題ないとも。君は優秀だし、
 実に勇敢に戦ってくれている……しかーし!▼
 他国と戦い自国の平民を守るという役目は、
 貴族のみに課せられた責務なのだよ。▼
 
- [ローレンツ]
- レスターでは諸侯がそれぞれ騎士を抱え、
 諸侯の意を受けた騎士が兵を動かしている。▼
 しかし君は騎士でもない、ただの傭兵だ。
 それが誰にも仕えず兵を動かしている。▼
 
- [シェズ]
- 仕えちゃいないが、盟主の指示に従って
 動いてるんだから問題ないだろ?▼
 
- [ローレンツ]
- ああ、問題ないとも。君は優秀だし、
 実に勇敢に戦ってくれている……しかーし!▼
 本来、レスターの民を守る役目は、
 貴族のみに課せられた責務なのだよ。▼
 
《共通》
- [ローレンツ]
- 君のような素性不明の傭兵上がりに頼るなど、
 屈辱と取る貴族もいるだろうね。▼
 
- [シェズ]
- ふうん……? 傭兵を雇って戦わせてるのも
 だいたい貴族だけどな。▼
 
- [ローレンツ]
- だが……陛下が自ら、平民出身の指揮官を
 積極的に起用していることも事実。▼
 人材不足の解消には確かに有効であるし、
 これが陛下の方針ならば従うほかない。▼
 
- [ローレンツ]
- だが……聞くところによれば、帝国では
 平民出身の指揮官が増えているという。▼
 人材不足が否めない今、同盟でも帝国に倣い
 平民の取り立てを増やすべきなのだろう。▼
 
《共通》
- [ローレンツ]
- そうなれば特段、君を気にする必要もない、
 ということになるだろうな。▼
 
- [シェズ]
- 話が見えないな……気にする必要が
 なくなるなら、それでいいじゃないか。▼
 
- [ローレンツ]
- とはいえ! 平民を守るという貴族の責務に
 何ら変わるところはない。▼
 君は出自が分からないとはいえ、
 現時点では紛うことなき平民だ。▼
 つまり、君は本来は守られる側の人間……
 無理はせず、困ったらこの僕を頼りたまえ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、遠慮なく頼らせてもらうよ。
 ローレンツは優秀だし、貴族に顔も利く。▼
 
- [シェズ]
- いや遠慮するよ。俺は平民ではあるが、
 戦いを生業としている傭兵だからな。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- ……それにしても、文句を言いたいだけかと
 思ったら、親切で言ってくれてたのか。▼
 
- [ローレンツ]
- 親切? 僕が君に? ……あっはははは!
 面白いことを言うじゃないか。▼
 いいかい、僕は名門グロスタール家を継ぐ
 貴族の中の貴族なのだよ。▼
 頼れと言ったのは親切ではない。
 平民は平民らしくあれという話だ。▼
 それが、このフォドラの
 あるべき秩序というものだからね。▼
 
- [シェズ]
- それは俺が秩序を乱してるってことか?
 結局、文句を言いたいのか。▼
 
- [ローレンツ]
- それも違う! 断じて違うぞ。
 僕がそんな器の小さな人間に見えるか?▼
 君の能力は認めるが、平民らしくあれと、
 それだけの話だ。理解してくれただろうね?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、お前の言いたいことはわかった。
 気には留めておくよ。一応な。▼
 
- [シェズ]
- いや、わからないな。このご時世、貴族だの
 平民だのに、こだわってる場合か?▼
 
《共通》
- [シェズ]
- とにかく、俺は戦うために雇われた傭兵だ。
 これ以上の気遣いは無用にしてくれるか。▼
 
- [ローレンツ]
- 気遣っているわけでは……!
 いや、もういい。また改めて語り合おう。▼
 
支援B†
- [シェズ]
- よう、ローレンツ。厳しい戦いだったが、
 お互い、無事に生還できてよかったな。▼
 
- [ローレンツ]
- ああ……君の助けがなければ、僕は今頃
 名誉の戦死を遂げていたところだ。▼
 僕を慕う女性たちを悲しませずに済んだ。
 そのことについては礼を言っておこう。▼
 
- [シェズ]
- ……何か引っかかる言い方だな。▼
 
- [ローレンツ]
- 以前、君に話したことを覚えているな?
 このフォドラの、あるべき秩序についてだ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、確か……貴族は平民を守り、平民は
 おとなしく寝てろ、みたいな話だったか。▼
 
- [ローレンツ]
- 寝てろ、とは言っていないが……
 貴族には平民を守る責務がある。▼
 
- [シェズ]
- いや、覚えてないな……。
 あるべき秩序って何のことだ?▼
 
- [ローレンツ]
- まったく……貴族は平民を守る責務がある
 という、そういう話をしただろう?▼
 
《共通》
- [ローレンツ]
- 逆に貴族が平民に庇われ、挙げ句、
 その平民が命を落としてしまったら……▼
 それはもう貴族失格と言わざるを得ない。
 危うく、僕がそうなるところだった。▼
 
- [シェズ]
- そうは言うが、俺が助けなきゃ、
 たぶんお前が死んでたぞ?▼
 
- [ローレンツ]
- 僕を助けたことで、君は窮地に陥った。
 危うく君まで死ぬところだったじゃないか。▼
 
- [シェズ]
- だが、こうして生きてる。▼
 
- [ローレンツ]
- 運が良かっただけだ、自覚したまえ。▼
 いいか? 平民が自らの命を投げ打ってまで
 貴族を助けようなどと、しなくてよいのだ。▼
 平民の命と引き換えに生き永らえるなど、
 僕には耐えがたい屈辱なのだよ。▼
 今回のようなことは、決して、二度と、
 しないでくれたまえ。いいね?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、悪かったよ。
 ごめんな。▼
 
- [ローレンツ]
- ……! ま、待て。誤解しないでくれ。
 僕は何も、謝ってほしいわけではないのだ。▼
 助けてもらった相手に謝罪を求めるなど、
 僕がそんな狭量で身勝手な男に見えるか?▼
 
- [シェズ]
- わかったよ、なら謝ったのは取り消す。
 ……面倒な奴だな。▼
 
- [シェズ]
- それが助けてもらった相手に言う言葉か?
 見損なったぞ、ローレンツ。▼
 
- [ローレンツ]
- なっ……待て、違うんだ。感謝はしている。
 ただ僕の立場を理解してほしいだけなのだ。▼
 
- [シェズ]
- そんな必死になるなよ。見損なったってのは
 取り消すから。……面倒な奴だな。▼
 
《共通》
- [ローレンツ]
- 面倒とは失敬な。
 僕にとっては大事なことなのだよ。▼
 
- [シェズ]
- 先に言っとくが、次に同じようなことが
 あったら、俺はまたお前を助けるぞ?▼
 
- [ローレンツ]
- 何だと?
 全然わかってくれていないではないか!▼
 
- [シェズ]
- いや、お前の言いたいことはわかるが、
 俺にも俺のやり方ってもんがある。▼
 傭兵上がりとはいえ、目の前で仲間に
 死なれたら後味が悪いことこの上ない。▼
 その仲間が俺より弱い奴なら尚更だ。
 助けてやらなきゃ仕方ないだろ?▼
 
- [ローレンツ]
- 君より弱い……それはもしかして、
 僕のことを言っているのか?▼
 
- [シェズ]
- 違うのか? そもそも庇われたくないなら、
 もっと強くなればいいだろ。▼
 
- [ローレンツ]
- ……確かに、君の言うとおりだ。
 正論すぎて文句を言う気にもなれない。▼
 いいだろう、これからの僕をみていたまえ。
 僕はまだまだ伸びしろのある男なんでね。▼
 君を凌ぐ強さを身につけ、
 貴族の僕が、平民の君を助ける……▼
 そしてフォドラの秩序は守られる!
 うむ、万事解決だな。はーっはっはっ!▼
 
(ローレンツが去る)
- [シェズ]
- ……悪い奴じゃないんだがな。▼
 
支援A†
- [ローレンツ]
- おい、シェズ君。▼
 
- [シェズ]
- ローレンツ……また何か文句か?▼
 
- [ローレンツ]
- なっ! 君は僕を何だと思っているのだ。
 文句しか言わない男だとでも? まさか!▼
 
- [シェズ]
- じゃあ、何の用だ?▼
 
- [ローレンツ]
- 君にどう見えているかわからないが、
 僕は以前よりも格段に強くなっている。▼
 血のにじむような努力を重ねてきたからね。
 なぜだと思う?▼
 
《選択》
- 戦争に勝つためだと思う
 
- 女性の人気を得るためだと思う
 
- [シェズ]
- そりゃあ、戦争に勝つためだろ?▼
 
- [ローレンツ]
- それはそうだが、きっかけは違う。
 君から挑戦状を叩きつけられたからだ!▼
 
- [シェズ]
- そりゃあ、女性の人気を得るためだろ?▼
 
- [ローレンツ]
- 僕は女性の人気に困ってなどいない!
 君から挑戦状を叩きつけられたからだ!▼
 
《共通》
- [シェズ]
- そんなもの叩きつけた覚えは……▼
 
- [ローレンツ]
- 忘れたとは言わせんぞ。
 君は確かにこう言った……▼
 『戦場で庇われたくなければ、
 自分より強くなってみせろ』と。▼
 
- [シェズ]
- まあ、そんな感じのことは
 言ったかもしれないが。▼
 
- [ローレンツ]
- そして僕はこう答えたはずだ……▼
 『君を凌ぐ強さを身につけ、
 貴族の僕が、平民の君を助ける』とな。▼
 
- [シェズ]
- ……そうだったかな。▼
 
- [ローレンツ]
- そうなんだよ! そして僕は強くなった。
 なんせ僕は有言実行の男だからね。▼
 あとは戦場で君の窮地を救うことが叶えば、
 あの時の誓いは果たされるのだ。▼
 
- [シェズ]
- あれは誓いだったのか。▼
 
- [ローレンツ]
- そうとも。密かに主に誓っていたのだよ。
 ところがどうだ?▼
 戦場で見る君の姿は、窮地に陥るどころか
 いつも一騎当千の戦いぶりじゃないか!▼
 僕は君を助けたいというのに、これでは
 助けようがない! どうしてくれるんだ?▼
 
- [シェズ]
- 結局、文句じゃないか……。
 言っておくが、お前は勘違いをしてるよ。▼
 俺が戦場で窮地に陥らないのは、
 俺が強いからってだけじゃない。▼
 お前のような頼もしい味方が、
 そばで戦ってくれてるからなんだ。▼
 だからお前は、
 もうちゃんと誓いを果たしてるんだよ。▼
 
- [ローレンツ]
- なんと……そうだったのか。知らずに君を
 助けていたとは、流石僕だと言うほかない。▼
 つまり、この勝負は、
 僕の勝ちということだな!▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、そうだな。
 お前は見事に自分の目標を達成した。▼
 だが、まさか俺よりも強くなったなんて
 自惚れてはないだろうな?▼
 
- [シェズ]
- ……いや、勝負って何だよ。
 お前が自分の目標を達成したってだけだろ。▼
 いや、達成したかも疑わしいな。
 本当に俺より強くなったと思ってるのか?▼
 
《共通》
- [ローレンツ]
- おっと……またも僕に挑戦状かね。
 何なら今、手合わせしても構わないが?▼
 
- [シェズ]
- 望むところだ。
 ……負けても文句は言うなよ?▼
 
ラファエル†
支援C†
- [ラファエル]
- シェズくん、聞いたぞ。お前、
 父ちゃんも母ちゃんもいねえんだってなあ。▼
 
- [シェズ]
- ああ、俺を育ててくれた母さんは死んだよ。
 生みの親は顔すら覚えていないが。▼
 
- [ラファエル]
- ……つれえか?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- つらくも寂しくもないが、実の親のことは
 気にならなくはないさ。▼
 自分が何者かわからないってのは、
 落ち着かないからな。▼
 
- [シェズ]
- いや、死に別れたのはだいぶ昔だし、
 今さらつらいとか寂しいとかはないさ。▼
 ただ、自分が何者なのかは気になるよ。
 実の親のことは何も記憶がないからな。▼
 
《共通》
- [ラファエル]
- そうなのか。自分が誰かもわからねえのに、
 明るく頑張ってて、お前は強え奴だなあ!▼
 
- [シェズ]
- いやいや、そういうラファエルだって、
 両親はもういないんだろ?▼
 
- [ラファエル]
- ああ、父ちゃんも母ちゃんも
 事故で死んじまったからなあ。▼
 
- [シェズ]
- それなのに、いつも笑って頑張ってる。
 ラファエルだって強いと思うぞ。▼
 
- [ラファエル]
- おう、オデも強えぞ! 鍛えてるしな!▼
 ……今、思いついたんだけどよ、
 オデたちって似てるとこあるよなあ?▼
 両親がいねえし、平民なのに戦ってるし、
 何より……▼
 
- [シェズ]
- 何より、何だ?
 他にあるか?▼
 
- [ラファエル]
- あるぞ! オデもお前も、
 いい筋肉を持ってるじゃねえか!▼
 
- [シェズ]
- いや……体格はだいぶ違うと思うが。▼
 
- [ラファエル]
- まあ、オデよりちょっと細えよな。
 頭は、オデよりちょっと賢そうだけどな。▼
 けどよ、オデも宿場を始めてから
 昔よりは賢くなったんだぞ。▼
 
- [シェズ]
- 宿場?▼
 
- [ラファエル]
- ああ、士官学校が休みになってから、
 故郷に帰って家族で宿場を開いたんだ。▼
 宿場の仕事は力仕事もあるけどよ、
 割と頭も使わなきゃなんねえんだぞ。▼
 使う金より稼ぎが多くなるように、
 あれこれ計算しなきゃなんねえし……▼
 まあ、オデには無理みてえだったから、
 その辺りは妹に任せちまってたけどな。▼
 代わりに料理番をしてたんだが、これがまた
 段取りがややこしくて大変なんだ。▼
 
- [シェズ]
- まあ、畑違いの仕事を始めると、
 戸惑うことはいろいろあるだろ。▼
 俺も、この軍に入ってから苦労が多いよ。
 傭兵団の頃とは全然やることが違うからな。▼
 
- [ラファエル]
- 戦うのは同じだろ? 何が違えんだ?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 傭兵は何事も自己責任なんだ。
 怠ければ報酬を貰えないってだけでさ。▼
 軍では、率いる兵に対しても責任を負う。
 そこが俺にとっちゃ大きな違いだな。▼
 
- [シェズ]
- 傭兵団の戦いは規模も小さいし、
 それぞれが勝手に戦うことが多いんだ。▼
 軍の戦いは部隊単位で、しかも連携しながら
 戦うから、そこが俺には大きな違いだな。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- あと、軍には戦闘以外の仕事も多いだろ?
 支給された武器や物資を管理したり……。▼
 計算は苦手とは言わないが慣れてないし、
 考えることが多くて大変だよ。▼
 
- [ラファエル]
- お前も計算に慣れねえのか!
 ますますオデたち似てるじゃねえか。▼
 もう他人とは思えねえぞ。
 オデが応援してやるからよ、頑張れよな!▼
 
- [シェズ]
- ありがとな、俺もお前のこと応援するよ。
 互いに頑張ろう。▼
 
支援B†
- [ラファエル]
- おう、シェズくん!
 ちゃんと腹一杯食べてるか?▼
 
- [シェズ]
- おかげ様でな。
 傭兵だった頃よりもずっといい。▼
 
- [ラファエル]
- ん? 昔はまともに食えなかったのか?▼
 
- [シェズ]
- あちこち渡り歩く生活だったからな。
 自分でどうにかするしかなかったんだ。▼
 運良く手に入った食材を煮るか焼くかして、
 美味くもない飯を食ってたよ。▼
 
- [ラファエル]
- お前、よくそんな生活に耐えてたなあ。
 宿場は使わなかったのか?▼
 
- [シェズ]
- 懐に余裕があって、都合よく見つかれば、
 世話になることもあったが……▼
 とはいえ、宿場で出される食事も、
 そこまで美味いと感じたことはなかったな。▼
 
- [ラファエル]
- 駄目な宿場ばっかり使ってたんだなあ。
 飯が不味いんじゃ何の楽しみもねえだろ。▼
 オデは、料理が評判になるような宿場を
 してえと思ってるぞ!▼
 だから、ここにいる間も、自分で料理して
 腕を磨いとこうと思ってるんだけどよ。▼
 どうも上手えこといかねえんだよなあ……。
 何でか、わかるか?▼
 
《選択》
- 不器用なのではと答える
 
- 何でも美味く感じるからと答える
 
- [シェズ]
- ふうん……ラファエルは細かい作業が
 苦手だって言ってたもんな。▼
 
- [ラファエル]
- そうなんだけどよ、そんだけじゃねえぞ。▼
 
- [シェズ]
- ふうん……まあラファエルは何食べても
 「美味い」って言うもんな。▼
 
- [ラファエル]
- 美味えもんと、うんめええもんの違いくらい
 わかるぞ! そういうこっちゃねえんだ。▼
 
《共通》
- [ラファエル]
- ここの食料庫にある肉や魚は、保存用に
 加工しちまってて新鮮じゃねえだろ?▼
 そういう食材しかねえんじゃ、
 うんめええ料理なんてできねえと思うんだ。▼
 
- [シェズ]
- そうか? どっかの地方の料理で、わざわざ
 腐りかけの肉を使うやつもあっただろ。▼
 
- [ラファエル]
- 仕方なく使ってたんじゃねえのか?▼
 
- [シェズ]
- よくは知らないが、やり方によっちゃ
 肉の旨味が増すことがあるみたいだ。▼
 
- [ラファエル]
- そうなのか? その地方出身の奴に聞けば、
 やり方がわかるかもしれねえな……。▼
 
- [シェズ]
- それに、保存用に加工するやり方だって、
 工夫の余地はあるんじゃないか?▼
 
- [ラファエル]
- 食材を日持ちさせるのに、
 塩漬け以外の方法があるのか?▼
 
- [シェズ]
- 燻製ってのを聞いたことくらいあるだろ?
 塩漬け肉を煙で燻すと、更に保存が利く。▼
 
- [ラファエル]
- ううん……燻した肉は、煙臭くて
 食えたもんじゃねえって聞いたぞ。▼
 
- [シェズ]
- それが、燻し方とか使う木を変えるとか、
 やり方によっちゃ美味くなるらしいぞ。▼
 
- [ラファエル]
- へえ! お前、物知りだなあ!▼
 
- [シェズ]
- 傭兵時代に、いろんな土地へ行ったからな。
 全部、中途半端な知識ですまないが。▼
 
- [ラファエル]
- そんなことねえよ! 手がかりをもらえて、
 オデは今、やる気まんまんだぞ!▼
 なあ、オデと一緒に、ここの食材でできる
 うんめええ料理を考えてみねえか?▼
 
- [シェズ]
- 俺が料理を? そうだなあ……
 ラファエルの頼みだ、頑張ってみるか。▼
 
- [ラファエル]
- おう! お前が協力してくれるんなら、
 何か凄え料理が出来そうな気がするぞ!▼
 
支援A†
- [ラファエル]
- おい、シェズくん!
 聞いてくれよ!▼
 
- [シェズ]
- どうしたんだ? 何だか嬉しそうだな。▼
 
- [ラファエル]
- 最近、兵のみんなの顔が違えんだよ。
 何かこう、やる気に溢れてるんだよな。▼
 
- [シェズ]
- ああ、俺もそんな気はしてたよ。
 どうしたんだろうな?▼
 
- [ラファエル]
- オデ、気になって理由を聞いたんだけどな、
 みんな、何て言ったと思う?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 報酬が増えたか?
 金が貰えりゃ、やる気も高まるだろ。▼
 
- [ラファエル]
- お前、ここの連中は金のために
 戦ってる奴ばっかりじゃねえんだぞ。▼
 
- [シェズ]
- そうか、傭兵とは違うもんな。▼
 
- [シェズ]
- 戦況が優勢だからだろ。
 勝ちが多けりゃ、兵の士気も上がるさ。▼
 
- [ラファエル]
- へえ、なるほどなあ。
 いやでも、そうじゃねえんだよ。▼
 
《共通》
- [ラファエル]
- みんなが言うにはよ、
 飯のおかげらしいんだ!▼
 
- [シェズ]
- 飯の? ああ、もしかして……▼
 
- [ラファエル]
- おう。飯にオデたちが工夫した燻製肉とか、
 腐りかけ料理とか出るようになっただろ?▼
 
- [シェズ]
- おいおい……腐りかけ料理って呼び方は、
 やめろって言っただろ。▼
 だが、諦めずに工夫を重ねた甲斐あって、
 あれはなかなかの出来だよな。▼
 
- [ラファエル]
- だろ? うんめええよなあ!
 何度食っても全然、飽きねえぞ。▼
 それが兵士の間でも大好評でよ、
 毎日の飯が楽しみで仕方ねえって言うんだ。▼
 飯が楽しみだと、なぜだか戦いにも
 やる気が出るらしいぞ!▼
 
- [シェズ]
- 皆に喜んでもらえて良かったさ。
 二人で苦労した甲斐があったな。▼
 
- [ラファエル]
- おう! やっぱり誰にとっても、
 飯は大事なんだよなあ。▼
 
- [シェズ]
- ああ。傭兵だった頃は、飯なんて腹さえ
 膨れればそれでいいと思ってたが……▼
 今は違うな。毎日の食事が楽しみで、
 そのために今日も頑張ろうって思える。▼
 ラファエルのおかげだ、ありがとな。▼
 
- [ラファエル]
- オデにしてみりゃ、お前のおかげだぞ。
 お互いにありがとうだな!▼
 ……オデは騎士になるつもりで、無理やり
 金を作って士官学校に来たんだけどよ。▼
 学校がなしになっちまって、
 そんで仕方なく宿場を始めただろ?▼
 でもよ、そのおかげでいろんな大事なことに
 気づけた気がするんだよなあ。▼
 だからよ、戦争を終わらせたら、
 この道を究めてみようと思ってるんだ。▼
 
- [シェズ]
- 宿場を生涯の仕事に、か。いいと思うぞ。
 だが料理の腕は、もっと磨かないとな。▼
 
- [ラファエル]
- おう、ちゃんとした料理人に習って、
 修行しねえとダメかもなあ。▼
 ついでに、オデのこの筋肉を活かした
 料理法を編み出せねえかとも考えてんだ。▼
 
- [シェズ]
- 筋肉を活かした料理法……?
 どんなんだ、それ?▼
 
- [ラファエル]
- 知らねえよ、これから編み出すんだからよ。
 とにかく、オデの目標は定まったぞ!▼
 お前も一緒にやらねえか?
 なかなか向いてると思うぞ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そうだな……考えとくよ。
 傭兵で食ってけなくなったら頼むか。▼
 
- [シェズ]
- 申し出は嬉しいが、遠慮しとくよ。
 俺は傭兵稼業が性に合ってるからな。▼
 
《共通》
- [ラファエル]
- お前は戦争が終わっても傭兵やるのか。
 まあ、それならそれでいいけどよ。▼
 そのうちお前を招待するから、そん時は
 オデの腐りかけ料理を食いに来てくれよな!▼
 
- [シェズ]
- いや、だから……その呼び方はやめろって。
 楽しみにしてるぞ、ラファエル。▼
 
イグナーツ†
支援C†
- [イグナーツ]
- ……ふうん。▼
 
(シェズが現れる)
- [イグナーツ]
- ……へええ。▼
 
- [シェズ]
- ……イグナーツか。何を読んでるんだ?▼
 
- [イグナーツ]
- ……ほわあ。▼
 
- [シェズ]
- ほわあって。
 全然、聞こえてないな……イグナーツ!▼
 
- [イグナーツ]
- うわああ! な、何ですか、急に。
 驚かさないでくださいよ……。▼
 
- [シェズ]
- すまんすまん。
 話しかけても反応なかったから。▼
 
《選択》
- 何の本を読んでいたのか聞く
 
- 妙な声を出していたことを指摘する
 
- [シェズ]
- 随分、熱心に読んでたけど、何の本だ?
 戦術書じゃなさそうだな。▼
 
- [イグナーツ]
- ええ、これは『諸遊紀行』といって、
 フォドラ周辺の世界を紹介した本です。▼
 
- [シェズ]
- 本を読みながら変な声を出してたが、
 腹でも下したのか?▼
 
- [イグナーツ]
- 違いますよ! 『諸遊紀行』を読んでると、
 驚いたり感心したりで、つい声が……▼
 
《共通》
- [シェズ]
- そんな本をわざわざ持ってきてたのか?
 だが面白そうだな。▼
 
- [イグナーツ]
- ええ、面白いですよ! 著者は不明ですが、
 実際に各地を旅して書かれた記録なんです。▼
 土地によって、生息する動物も植物も、
 採れる鉱物だって全然違うんですよ。▼
 もちろん、そこに生きる人々の
 暮らしぶりも、本当に様々です。▼
 食べる物も、服装も……
 あ、特に面白いのは建築様式ですね。▼
 フォドラの遺跡で見られる古い様式の
 建造物が、なぜか遙か遠くの島で……▼
 
- [シェズ]
- わかった、わかった。もう十分だ。
 まるで自分で見てきたように話すんだな。▼
 
- [イグナーツ]
- あはは……いつも自分が旅をしている
 つもりで読んでいるものですから。▼
 本当はこの目で見てみたいんですけど、
 実際に行くのは難しいですからね。▼
 今のボクは、騎士になっちゃいましたし……▼
 
《選択》
- [シェズ]
- その言い方……
 本当はなりたくなかったのか?▼
 
- [イグナーツ]
- あ、いえ! そんなことは!▼
 
- [シェズ]
- ふーん……。▼
 
- [イグナーツ]
- あ……いえ、別に騎士に不満があるとか、
 そういうことではありませんよ!?▼
 
- [シェズ]
- ……折角、聞き流しといたのに。
 本当に不満はないのか?▼
 
《共通》
- [イグナーツ]
- 晴れて騎士になることができて、
 父も兄も、喜んでくれています。▼
 
- [シェズ]
- 家族が喜んでくれるから、
 仕方なく騎士になった、と……。▼
 
- [イグナーツ]
- ち、違いますってば。
 僕も騎士になれて大満足です!▼
 
- [シェズ]
- 旅にも出られないのに?▼
 
- [イグナーツ]
- ええ、各地を転戦していれば、
 それが旅のようなものですよ。▼
 あ、もちろん任務優先ですけどね。
 勝手に歩き回ったりはしてませんよ?▼
 
- [シェズ]
- つまり……
 本当は勝手に歩き回りたいんだろ?▼
 
- [イグナーツ]
- もう、さっきから何ですか!
 意地悪だなあ、誘導尋問ですよ。▼
 現実が不自由な分、こうして本を読んで、
 想像で好きな土地を旅していますから。▼
 ボクはそれだけで、十分なんです……。▼
 
支援B†
- [イグナーツ]
- ……ははあ。▼
 
(シェズが現れる)
- [イグナーツ]
- ……ひやあ。▼
 
- [シェズ]
- また本を読んでるのか……イグナーツ!▼
 
- [イグナーツ]
- うわああ! 急に大きな声で呼ぶのは
 やめてくださいよおお……。▼
 
- [シェズ]
- すまんすまん……あれ、本が増えてないか?
 しかも、見るからに貴重そうな……。▼
 
- [イグナーツ]
- あはは……これ、実家の書庫にあったものを
 兄に頼んで送ってもらったんです。▼
 うちは商家なので、ここにある本は全部、
 売り物なんですけど……。▼
 もう何年も売れていないので、こっそり。
 父には内緒で……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 優しい兄さんだな。仲がいいのか?▼
 
- [イグナーツ]
- 幼い頃はそうでもなかったんですけど……
 今はそうですね、よく手紙も書きますし。▼
 
- [シェズ]
- イグナーツの父さんは厳しい人なのか?▼
 
- [イグナーツ]
- そういう訳でもありませんが……
 商売に関してはとても真面目な人です。▼
 まったく融通が利かないというか……
 その分、兄は話しやすんですが*1。▼
 
《共通》
- [イグナーツ]
- 少し無茶なお願いをしても、兄は割と聞いて
 くれるんです。だから甘えちゃって。▼
 家の都合で騎士になったボクに、
 同情してくれているのかな……あはは。▼
 
- [シェズ]
- やっぱり、騎士になりたくてなったわけじゃ
 ないんだな。▼
 
- [イグナーツ]
- いや、そういうわけでは……
 家族の役に立ちたいとは思ってましたから。▼
 ボクがグロスタール家の騎士になったことで
 貴族の方々との繋がりも増えたようです。▼
 父や兄の商売の足しになっているなら、
 ボクも騎士になってよかったと思います。▼
 
- [シェズ]
- ふうん……
 それで、どんな本を借りたんだ?▼
 
- [イグナーツ]
- 旅行記が多いですね! それに、異国から
 届いた古い書簡をまとめたものとか。▼
 こういう本を読んで想像で旅をしている間は
 どんな辛いことも忘れられるんです。▼
 
- [シェズ]
- それって……やっぱり、
 我慢してるんじゃないのか?▼
 本当はあちこち自由に旅して、気に入った
 風景を絵に描いたりしたいんだろ?▼
 
- [イグナーツ]
- え……何でそこまでわかるんですか!?▼
 
- [シェズ]
- 見ればわかるって。こっちには画法とか、
 顔料の調合法とかの本もあるじゃないか。▼
 
- [イグナーツ]
- あはは……実は絵を描くのも好きで。▼
 この世界には、ボクが想像もできないような
 美しい景観がたくさんあると思うんです。▼
 それをこの目で見て、絵に残せたら……▼
 ……っていうのが、ボクの夢でした。
 でも、今は違いますよ?▼
 騎士になったことに後悔はありません。
 それは家族のためだけじゃないんです。▼
 このフォドラの未来を、他人任せに
 するのではなく、自分も責任を持ちたい。▼
 戦いを重ねるうちに、そんな思いが
 強くなってきて……▼
 あ、なんか偉そうなこと言ってますね。
 ボクなんかが、恥ずかしいな……。▼
 
- [シェズ]
- そうはっきりと後悔がないと言えるなら、
 俺ももう、何も言わないさ。▼
 だが、戦争はいつか終わるだろうし、
 夢は持ち続けてもいいんじゃないか?▼
 
- [イグナーツ]
- そうでしょうか……。▼
 
支援A†
- [イグナーツ]
- シェズくん、
 ちょっといいでしょうか。▼
 
- [シェズ]
- お? どうした、イグナーツ。
 いよいよ旅に出たくなったのか?▼
 
- [イグナーツ]
- 違いますよ。
 今日は、ボクの夢のことはいいんです。▼
 君は、いつもボクの話を聞いてくれて
 自分のことをあまり話さないから……▼
 たまには、君の話を聞きたいと思って。
 興味もありますし。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- もしかして……俺のことが好きなのか?▼
 
- [イグナーツ]
- は? いや、好きですよ? 好きですけど!
 その、特別な感情とかそういうのでは……!▼
 
- [シェズ]
- 冗談だって。そんなに慌てなくても。
 俺の何を聞きたいんだ?▼
 
- [シェズ]
- 構わないが……何を聞きたいんだ?▼
 
《共通》
- [イグナーツ]
- そうですね……ボクの夢は話したので、
 君の夢も教えてほしいです。▼
 
- [シェズ]
- 俺の夢か……。▼
 
《選択》
- 夢はのんびり傭兵生活と答える
 
- 夢なんて考えたことないと言う
 
- [シェズ]
- のんびり傭兵として暮らせれば、
 それでいいな。▼
 
- [イグナーツ]
- え、戦争が終わっても
 まだ傭兵を続けるんですか?▼
 
- [シェズ]
- 夢……と、言われても。
 そんなもんは考えたことがないな。▼
 
- [イグナーツ]
- え、そうなんですか?
 戦争が終わったらやりたいこととか……▼
 
- [シェズ]
- 一介の傭兵として生きるさ。
 それ以外のことはできそうにないし。▼
 
《共通》
- [イグナーツ]
- 折角、平和な時代になるんですから、
 もう戦わなくても……。▼
 
- [シェズ]
- 戦争が始まる前も、俺は傭兵だったんだ。
 元の暮らしに戻るだけだよ。▼
 魔物退治に、村の用心棒……
 戦争がなくても仕事には事欠かないさ。▼
 フォドラの外から敵が現れることだって、
 ないとも限らないしな。▼
 
- [イグナーツ]
- それはそうかもしれませんが……。
 ずっと戦い続けるのはつらくありませんか?▼
 
- [シェズ]
- どんな生き方をしたってつらいことはある。
 それに俺は傭兵稼業が性に合ってるんだ。▼
 どっかに腰を据えて地に足つけて暮らす……
 ってのが、どうも想像できないからな。▼
 
- [イグナーツ]
- なるほど、確かに……。▼
 
- [シェズ]
- 確かにって、お前にもそう見えるのか?▼
 
- [イグナーツ]
- あ、すみません……。ただ、何にも縛られず
 生きているほうが、君らしい気がして。▼
 
- [シェズ]
- 俺らしい、か…。とにかく、体が動くうちは
 この剣で食っていくつもりだぞ。▼
 イグナーツ、お前はどうなんだ?
 戦争が終わった後も騎士を続けるのか?▼
 
- [イグナーツ]
- それは……わかりません。
 その時になってみないと……。▼
 ただ、ボクの騎士としての役目が
 すべて終わる時が来たら……▼
 その時は、胸に秘めていた夢を、
 叶えてもいいのかなって思っています。▼
 そうしたら、シェズくんに
 用心棒として一緒に来てもらおうかな?▼
 
- [シェズ]
- その頃には、俺はフォドラ屈指の傭兵に
 なってるだろうから、高くつくぞ?▼
 
- [イグナーツ]
- えええー。じゃあ、頑張ってお金を
 貯めておきますよ。……君と旅したいから。▼
 
- [シェズ]
- 言ったな? いつかお前から依頼が来る日を
 楽しみにしとくさ。▼
 
リシテア†
支援C†
- [リシテア]
- あら、シェズ。
 何か調べものでもしてるんですか。▼
 
- [シェズ]
- 過去の戦いの記録を眺めてた。
 自分も同じ戦場で戦うかもしれないだろ。▼
 
- [リシテア]
- それは感心ですね。傭兵出身の人って、
 もっと行き当たりばったりな戦い方だと……▼
 ……あ、ごめんなさい。
 少し失礼な言い方をしてしまいました。▼
 
- [シェズ]
- いや、そのとおりだぞ。
 傭兵の頃はもっと適当だったんだ。▼
 今もたいして変わりないが……
 担う責任が大きくなった分、多少はさ。▼
 自分一人の失敗で、あちこちに迷惑が
 かかっちまうと思ってな。▼
 
- [リシテア]
- ふうん……意外に真面目なんですね。
 エーデルガルトの信任が厚いのも納得です。▼
 
- [リシテア]
- ふうん……意外に真面目なんですね。
 クロードの信任が厚いのも納得です。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 信任が厚い……そうか?▼
 
- [リシテア]
- わたしは、そう聞いていたので、
 若いのになかなかやるなと思っていました。▼
 
- [シェズ]
- そいつはどうも……そういうリシテアも、
 まだ子供なのに優秀でいつも感心してるぞ。▼
 
- [リシテア]
- ……は? 誰が子供ですって?▼
 
- [シェズ]
- ん? いや、リシテアが……▼
 
- [リシテア]
- わたしを子供扱いするのは、
 やめてもらえます!?▼
 
- [シェズ]
- え、そういうつもりじゃ……▼
 
- [リシテア]
- 「子供なのに」って言ったじゃないですか。
 言いましたよね?▼
 子供扱いされることは多々ありますが、
 こうもはっきりと子供認定されるなんて!▼
 わたしは誰よりも努力を積み重ねて、
 誰よりもこの軍に貢献しているつもりです。▼
 なのに、年齢だけを見て
 子供扱いされるのは心外なんですが。▼
 
- [シェズ]
- す、すまん……そんなに子供扱いされるのが
 嫌いだとは知らなくて……。▼
 
- [リシテア]
- なっ……好きとか嫌いとか、
 そういう問題じゃありません。▼
 同じ戦場で戦う同志として、
 対等に接するべきだと言っているんです。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- もちろん、そのつもりで
 褒めようとしただけなんだがなあ。▼
 
- [リシテア]
- それなら普通に褒めたらいいでしょう?
 子供なのに、とか、不要でしたよね?▼
 
- [シェズ]
- それでも年の差はあるし、
 つい出るのは仕方ないんじゃ……▼
 
- [リシテア]
- 仕方ないって何ですか。年齢差があれば、
 相手を下に見てもいいと言うんですか?▼
 
《共通》
- [シェズ]
- ……リシテアだって、俺のこと、
 若いのになかなかやるって言ったよな?▼
 若いのに、ってのは、人の年を見て
 評価してることになるんじゃないのか?▼
 
- [リシテア]
- 若いのにと、子供のくせに、は
 全然違います!▼
 
- [シェズ]
- いや、子供のくせに、とは言ってないぞ。▼
 
- [リシテア]
- 言ったも同然です! あーもう、
 あんたなんて褒めなきゃよかった!▼
 
- [シェズ]
- ……そうやって、しつこく噛みつくのは、
 大人のすることじゃないだろ。▼
 
- [リシテア]
- むっ……噛みついてませんし。
 普通に話しているだけですが、何か。▼
 
- [シェズ]
- は? くくくっ……。▼
 
支援B†
- [リシテア]
- シェズ……
 ちょっとだけ、時間ありますか。▼
 
- [シェズ]
- ん? ちょうど休憩しようと思ってた
 ところだが……何か用か?▼
 
- [リシテア]
- あんたとは、ずっとギクシャクしてたので
 そろそろこの関係を解決できればと……▼
 
- [シェズ]
- えーと……ギクシャクしてたか?▼
 
- [リシテア]
- してました。
 あの一件以来、少なくともわたしは……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、リシテアが隠れてこっそりお菓子を
 食べてたのを偶然見ちまった件か?▼
 
- [シェズ]
- ああ、リシテアがお化けが出たって騒ぐから
 見に行ったら、ただの枯れ木だった件か?▼
 
《共通》
- [シェズ]
- そのことなら誰にも言ってないし、
 俺も何とも思ってないぞ。▼
 
- [リシテア]
- ち、違います! それもそうですけど、
 もっと決定的な一件があったでしょう?▼
 
- [シェズ]
- ……もしかして、俺がお前を子供扱いして
 怒らせた件か?▼
 
- [リシテア]
- そう、それです。▼
 
- [シェズ]
- だいぶ前の話だよな……。
 それをずっと気にしてたのか。▼
 
- [リシテア]
- だって……あの時は、つい我慢できなくて
 屁理屈を並べて噛みついてしまったので。▼
 あやまろう、謝ろうと思いながら、なかなか
 切り出せなくて……あの、ごめんなさい。▼
 
- [シェズ]
- いや、こっちこそ悪かったな。
 お前が気にしてること言っちまってさ。▼
 だが、何で子供って言葉が
 そんなに引っかかるんだ?▼
 自分はもう子供じゃないと思ってるなら、
 適当に聞き流せばいいだけの話だろ。▼
 
- [リシテア]
- だって……実際、みんなよりも少しだけ
 年が若いですし、背も小さいですし……。▼
 顔もどちらかというと幼く見えるので……。▼
 
- [シェズ]
- ……そうか?
 今のお前は、そんなに幼くは見えないがな。▼
 
- [リシテア]
- そ、そうですか?▼
 
- [シェズ]
- ああ、改めて見ると美人だな。
 仕草も落ち着いていて大人っぽいし。▼
 
- [リシテア]
- い、いえ、それほどでは……。▼
 
- [シェズ]
- 何より、将としての実力は大人顔負け……▼
 
- [リシテア]
- ……ちょっと。「大人顔負け」ってことは、
 結局わたしは子供ってことじゃないですか!▼
 
- [シェズ]
- しまった……今のは間違いだ。
 本当に言いたかったのは……▼
 
- [リシテア]
- またそうやって言い訳ですか。あんたが
 わたしをどう見てるかはわかりました。▼
 
- [シェズ]
- はあ……これじゃまた、こじれて終わるぞ?▼
 
- [リシテア]
- む……そうですね。ここで許すのが
 大人の対応というものなのでしょう。▼
 
- [シェズ]
- お、流石はリシテア!
 それでこそ本当の大人だ。▼
 
- [リシテア]
- 何か引っかかりますが……今後も、対等な
 大人の仲間として、よろしくお願いします。▼
 
支援A†
- [シェズ]
- ……いや、そんなことないだろ。▼
 
- [同盟兵]
- でも……。▼
 
(リシテアがシェズの背後に現れる)
- [リシテア]
- あれは……シェズ?▼
 
- [シェズ]
- 全然、子供っぽくは見えないぞ。
 気にすることないな。▼
 
- [同盟兵]
- そ、そうでしょうか?▼
 
- [シェズ]
- ああ、改めて見ると美人だな。
 仕草も落ち着いていて大人っぽいし……。▼
 
- [同盟兵]
- え、あの、それほどでは……。▼
 
- [リシテア]
- ……!▼
 
(暗転)
- [リシテア]
- ちょっと、あんた!
 どういうつもりですか!▼
 
- [シェズ]
- リシテア!?
 いきなり、何だよ?▼
 
- [リシテア]
- さっき女の子と話していたでしょう?▼
 
- [シェズ]
- さっき? ……ああ、話してたな。
 それがどうした?▼
 
- [リシテア]
- 女の子に言った、あの台詞は何なんですか!▼
 
- [シェズ]
- 台詞……?
 変なこと言ったか、俺?▼
 
- [リシテア]
- 改めて見ると美人だな。
 仕草も落ち着いていて大人っぽいし……▼
 はあああ!? その台詞、そっくりそのまま
 わたしも言われましたけど? あんたに!▼
 何ですか、あんたは誰にでも同じ台詞を
 言うんですか。馬鹿にしないで!!▼
 
- [シェズ]
- ま、待て! 落ち着け。
 俺が悪かった。だが、事情があるんだ。▼
 
- [リシテア]
- 事情?▼
 
- [シェズ]
- ああ、聞いてくれ。わかると思うが……
 俺は他人の相談に乗るのが得意じゃない。▼
 なのに、そんな俺になぜか悩み事を
 相談してくる奴が結構いるんだよ。▼
 困った俺は、そんな奴らにどうにか言葉を
 返すために、物語の台詞を丸暗記したんだ。▼
 その中の一つに、女の子を褒める台詞が
 あってだな……▼
 
- [リシテア]
- つまり、あれはあんたの言葉じゃなくて、
 架空の人物の言葉ってわけですね?▼
 
- [シェズ]
- ああ、そのとおりだ。
 申し訳ない。▼
 
- [リシテア]
- 相手の悩みを、心の籠もってない言葉で
 やり過ごすなんて……信っじられない!▼
 
- [シェズ]
- 正直に言って怒りを買うよりは、
 マシだと思ったんだ。▼
 
- [リシテア]
- 正直に言ったほうが遥かにマシです!
 わたしのこと、本当はどう思ってるんです?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 心の中の情景を正しく言葉に置き換えるのは
 俺にとって、とても難しいことなんだ。▼
 ……ただ、これだけは言える。▼
 お前は、虚勢を張らず堂々としてればいい。
そのままのお前が一番、魅力的なんだから。▼
 
- [リシテア]
- ……!▼
 そ、そうですか……。わかりました。
 あなたの言葉、心に留めておきます。▼
 詰め寄ってしまって、ごめんなさい。
 わたしは用があるので、これで……。▼
 
(リシテアが立ち去る)
- [シェズ]
- また人の言葉を借りちまったが……
 本心も同じだから、許してくれないか?▼
 
- [シェズ]
- いや、正直、どう思ってるかなんて
 自分でも理解できないだろ。▼
 ただ、強いて言うなら……▼
 お前はそばにいると、俺は笑顔になれる。
 興味が尽きないし、ずっと見てたい。▼
 
- [リシテア]
- ……!▼
 そ、そうですか……。わかりました。
 あなたの言葉、心に留めておきます。▼
 詰め寄ってしまって、ごめんなさい。
 わたしは用があるので、これで……。▼
 
(リシテアが立ち去る)
- [シェズ]
- 面白くて飽きないって言おうとしたが、
 取り繕ったら変な感じになっちまったな。▼
 
マリアンヌ†
支援C†
- [シェズ]
- よう、マリアンヌ!
 昨日の訓練、頑張ってたな。▼
 
- [マリアンヌ]
- あ、あの……ええと……。▼
 
- [シェズ]
- 食堂に行くんだが、お前もどうだ?
 朝からぶっ続けは流石に腹が減るだろ。▼
 
- [マリアンヌ]
- ………………。▼
 
- [シェズ]
- あ、悪いな。
 お前、飯は一人が好きなんだったか?▼
 じゃあ気にしないでくれ。
 俺は誰か他の奴と……▼
 
- [マリアンヌ]
- い、いえ……! あの、ご迷惑でなければ、
 ご一緒させてください……。▼
 
- [シェズ]
- いいのか? なら行こう。
 今日の飯は何だったか……。▼
 
(暗転)
- [シェズ]
- 食った食った。
 ようやく生き返った心地だ。▼
 
- [マリアンヌ]
- そうですね……ごちそうさまでした。▼
 
- [シェズ]
- ところで、マリアンヌ。
 何で俺に付き合ってくれたんだ?▼
 
- [マリアンヌ]
- え……。▼
 
- [シェズ]
- いつも一人で静かに食べてるだろ。
 誰かと食べるのが嫌いなのかと。▼
 
- [マリアンヌ]
- 一人のほうが落ち着くというのは、
 確かに、そうかもしれません……。▼
 あまり人と関わってこなかったので……
 どう接していいのかわからなくて。▼
 
- [シェズ]
- だとしたら尚更、俺と一緒に飯を食う気に
 なった理由が謎だが。▼
 
- [マリアンヌ]
- それは……。▼
 あなたは、不思議な力を持っていますよね?
 その……姿が変わるような……。▼
 
- [シェズ]
- ああ。その力に興味が?▼
 
- [マリアンヌ]
- 興味というか……。あの、そういう力を
 持ってしまったこと、嫌ではありませんか?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 自分では、たいして気にしてないな。
 この力に助けられてもいるし。▼
 
- [シェズ]
- 気になっているが……
 自分でもよくわからないんだ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- ただ、他人に素性を怪しまれても仕方ない
 とは思ってるさ。▼
 
- [マリアンヌ]
- ……なのに、あなたはいつも明るくて、
 この軍の皆さんからも慕われています。▼
 どうしてなんだろうって……。▼
 
- [シェズ]
- 慕われて……るといいがな。
 それが飯に付き合った理由か?▼
 
- [マリアンヌ]
- 知りたいと思ったんです……。
 どうすれば、あなたみたいになれるのか。▼
 
- [シェズ]
- 俺みたいにって……マリアンヌは、別に
 得体の知れない力は持ってないだろ?▼
 
- [マリアンヌ]
- ええ……そう、なんですが……。▼
 
- [シェズ]
- もっと皆と仲良くしたいってだけなら、
 別に難しく考えることはないさ。▼
 お前のことを嫌ってる奴なんて、
 今のこの軍にだっていないだろうしな。▼
 
- [マリアンヌ]
- そ、そうでしょうか……? 私なんて、
 いつも皆さんのお役に立てなくて……。▼
 
- [シェズ]
- 十分、役に立ってるって。だから、
 無理して何かする必要はないと思うぞ。▼
 
- [マリアンヌ]
- は、はい……ありがとうございます。▼
 
支援B†
- [マリアンヌ]
- ……ごちそうさまでした。▼
 
- [シェズ]
- ん、まだ肉が残ってるが……食わないのか?
 珍しいオグマクズリの肉だぞ?▼
 
- [マリアンヌ]
- 私、お肉はあんまり……
 よかったら、どうぞ。▼
 
- [シェズ]
- じゃあ、遠慮なく。この肉を食うと、
 不思議と力が湧いてくるんだよな。▼
 
- [マリアンヌ]
- ふふ……美味しそうに食べるんですね。▼
 
- [シェズ]
- お、お前が笑うなんて珍しいな。
 俺、そんなに面白い顔をしてるか?▼
 
- [マリアンヌ]
- いえ、でも見ていて幸せな気持ちになれる
 顔をしていました。▼
 
- [シェズ]
- 他人の食ってる顔を見てるより、
 自分で食ったほうが幸せだと思うがな。▼
 
- [マリアンヌ]
- 見ているだけでも、十分です。▼
 
- [シェズ]
- へえ……それはそうと、マリアンヌも
 だいぶ俺と飯を食うのに慣れたよな?▼
 
- [マリアンヌ]
- はい、無理して何かする必要はないって
 言われて、最初は困ったんですけど……▼
 何かわかるかと、あなたと話していたら、
 一緒に食事するのも徐々に平気に……。▼
 
- [シェズ]
- そうか。それなら俺とだけじゃなくて、
 他の奴らとも一緒に食べたらどうだ?▼
 食卓を囲んでると自然と話が弾むし、
 仲良くなれる良い機会だと思うんだが。▼
 俺相手でできたんだ。
 次は別の相手に歩み寄ってみるってのも……▼
 
- [マリアンヌ]
- ………………。▼
 
- [シェズ]
- あれ……どうかしたか?▼
 
- [マリアンヌ]
- いえ、ごめんなさい……。昔、養父にも
 同じようなことを言われて……。▼
 
- [シェズ]
- そうなのか?▼
 
- [マリアンヌ]
- 私があまりに他人を避けるので、
 よく叱られるんです……。▼
 エドマンド家の跡継ぎならば、
 最低限の社交性は身に付けろ、と。▼
 私にとって、その最低限のことが
 どれだけ大変か、わかろうともせず……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ……すまん。俺もお前の父さんと同じく、
 無神経なことを言っちまった。▼
 
- [マリアンヌ]
- あ、いえ……あなたが悪いわけでは。▼
 
- [シェズ]
- だが、こうして俺とは仲良くなれたし、
 少しの努力で解決できるんじゃないか?▼
 
- [マリアンヌ]
- それは、そうかもしれませんが……。▼
 
《共通》
- [マリアンヌ]
- ただ、やっぱり私は、多くの人とは
 深く関わらないほうがいいと思うんです。▼
 
- [シェズ]
- 何でそんなふうに思うんだ?▼
 
- [マリアンヌ]
- 私と関わり過ぎると、誰でも
 不幸になってしまうから……▼
 
- [シェズ]
- そんなわけないだろ?
 何を根拠に……▼
 
- [マリアンヌ]
- 本当に、そうなんです……!▼
 
- [シェズ]
- だったら、どうして俺とはこうやって普通に
 付き合ってるんだ?▼
 
- [マリアンヌ]
- そうですよね……本当は、あなたとも
 距離を置くべきだったのに……。▼
 あなたの優しさに、つい甘えてしまったの
 かもしれません……ごめんなさい。▼
 これからは、なるべく離れていますから……
 もう、行きますね。▼
 
(マリアンヌが立ち去る)
- [シェズ]
- おい、マリアンヌ!
 ……参ったな。▼
 
支援A†
- [マリアンヌ]
- あ、シェズさん……
 これから食事ですか?▼
 
- [シェズ]
- ああ、マリアンヌもか?▼
 
- [マリアンヌ]
- はい……では、一緒に行きましょうか。▼
 
- [シェズ]
- あ、ああ。
 今日の飯は何だろうな。▼
 
(暗転)
- [シェズ]
- 食った食った。毎日、美味い飯に
 ありつけるのは幸せだな。▼
 
- [マリアンヌ]
- そうですね……ごちそうさまでした。▼
 
- [シェズ]
- お前、また肉を残してるのか。
 もったいないな。▼
 
- [マリアンヌ]
- お野菜をたくさん食べたので……。
 よかったら、どうぞ。▼
 
- [シェズ]
- じゃあ、遠慮なく。……って、
 こんなやりとり、前もあったよな?▼
 
- [マリアンヌ]
- ふふ……そうですね。▼
 
- [シェズ]
- ……マリアンヌ、何かあったのか?
 今日は、良い意味で普通だぞ。▼
 
- [マリアンヌ]
- いえ……ですが、誰かを不幸にすることを、
 気にしないようにしてみようかな、と。▼
 今日までずっとこの軍にいて、皆さんと
 浅からず付き合ってきましたが……▼
 わたしと関わったせいで不幸になったと
 言えるようなことは、何もなく……。▼
 
- [シェズ]
- はは……そりゃあそうだろ。▼
 
- [マリアンヌ]
- なので、まだ不安はありますが、
 できるだけ自然にしていようと思いまして。▼
 あなたのように、気にしない生き方を、
 私も実践してみようかと。▼
 
- [シェズ]
- はは……俺が適当な奴みたいに聞こえるが。
 そこはまあ、いいか。▼
 誰かに話したくなったら話せばいいし、
 一人になりたいなら、そうすりゃいい。▼
 無理をしないで自然にしてるのが、
 やっぱり一番だと思うぞ。▼
 
- [マリアンヌ]
- はい、私もそう思います。▼
 こんなことを言っていると、また養父に
 叱られてしまうかもしれませんが……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 確かにな。もっとしっかり努力しろと
 言われそうな気がしたいでもない。▼
 
- [マリアンヌ]
- そうですよね……。▼
 
- [シェズ]
- ただ、どうだろう……今のマリアンヌなら
 昔ほどうるさくは言われないんじゃないか?▼
 
- [シェズ]
- そうか? 今のマリアンヌなら、
 父さんも認めてくれるんじゃないか?▼
 
- [マリアンヌ]
- そ、そうでしょうか……?▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 自分では気づいてないかもしれないが、
 以前と比べてお前はだいぶ変わったぞ。▼
 少なくとも最低限の社交性くらいは、
 もう十分あるだろ。▼
 
- [マリアンヌ]
- 最低限、で養父は許してくれるでしょうか。▼
 
- [シェズ]
- 許してくれると信じたいね。まあ、お前の
 父さんのこと、俺は何も知らないがな。▼
 
- [マリアンヌ]
- 適当ですね……でも、それがあなたの
 気にしない生き方なんですよね……。▼
 うん、私と見習わないと……!▼
 
- [シェズ]
- いやいや……
 そこは見習わなくてもいいと思うが。▼
 
レオニー†
支援C†
- [レオニー]
- ふんっ、ふんっ、ふんっ、ふいー。▼
 
- [シェズ]
- ……ん?▼
 
- [レオニー]
- あー、疲れた。
 ……あれ、あんたも鍛えに来たのか?▼
 
- [シェズ]
- いや、忘れ物を取りに来ただけだ。
 レオニーはこんな時間まで鍛錬を?▼
 
- [レオニー]
- まあね。このところ忙しかっただろ?
 やれる時にやっとかないとな。▼
 
- [シェズ]
- へえ、傭兵なのに真面目なんだな。▼
 
- [レオニー]
- 傭兵ったって、まだ駆け出しだもん。
 怠けるわけにはいかないよ。▼
 ようやく傭兵見習いになったのが、
 士官学校が休止になった後だろ?▼
 士官学校に来る前から傭兵をやってた
 あんたとは、だいぶ差があるもんな。▼
 
- [シェズ]
- とはいえ、お前は頭も悪くないし腕もいい。
 並の熟練傭兵よりも頼もしいぞ。▼
 
- [レオニー]
- だといいけど……。いつまでも頼りない
 ままじゃ、師匠にも顔向けできないしね。▼
 
- [シェズ]
- 師匠? そんな人がいるのか。▼
 
- [シェズ]
- 師匠って……ジェラルト傭兵団の団長か。▼
 
《共通》
- [レオニー]
- ああ、子供の頃に村に来た師匠に、
 強引に頼み込んで弟子入りしたんだよ。▼
 迷惑だったかもしれないけど、わたしは
 どうしても村を出て独り立ちしたくてさ。▼
 最初は面倒臭そうにしてた師匠も、
 そのうち熱心に教えてくれるようになって。▼
 傭兵の心得とか、普段の鍛え方とか、
 戦術の基礎とか……全部師匠から教わった。▼
 シェズ、あんたには
 傭兵稼業の師匠はいないのか?▼
 
- [シェズ]
- 師匠? そうだなあ……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 一応、師匠らしきものはいるぞ。
 たまに助言をくれる存在、というか……▼
 
- [レオニー]
- 何だか微妙な言い方だな。
 まあ、師匠と言ってもいろいろか。▼
 
- [シェズ]
- いや、独学というか……
 見様見真似で何とかやってただけだぞ。▼
 
- [レオニー]
- まあ、傭兵やってる連中は、
 だいたいそうだよな。▼
 
《共通》
- [レオニー]
- 何にせよ、今のわたしとあんたじゃ
 実力にだいぶ差があるのは事実だ。▼
 わたしも頑張って追いつかないとな。▼
 
- [シェズ]
- 何か傭兵の先輩として力になれることが
 あれば、気軽に言ってくれよな。▼
 
- [レオニー]
- ああ、ありがとな。
 頼もしい先輩がいて助かるよ。▼
 
支援B†
- [レオニー]
- なあ、シェズ。
 ちょっと相談があるんだけど……▼
 
- [シェズ]
- 相談……ああ、もしかして、
 傭兵の後輩として、の相談か?▼
 
- [レオニー]
- そういうこと。一流と呼ばれる傭兵ってさ、
 何かしら一芸に秀でてるだろ?▼
 剣術が抜群だとか、隠密に長けてるとか。
 あんただって、持ってるよな?▼
 訳のわからない、物凄い力をさ。
 わたしも、そういうのが欲しいなって。▼
 
- [シェズ]
- 訳のわからないって……そのとおりだが。
 レオニーは、そうだな……▼
 
《選択》
- [シェズ]
- お前には、得意の節約術があるだろ。
 他の傭兵にはない、特殊な力だと思うが。▼
 
- [レオニー]
- おいおい……真面目に考えてくれてる?
 そんなの傭兵稼業と関係ないだろ。▼
 しかも、それで名を上げたら、
 ケチで強欲と思われちまうっての。▼
 
- [シェズ]
- じゃあ、やっぱり弓術か?
 レオニーの弓は達人の域だって評判だぞ。▼
 
- [シェズ]
- 弓術が得意なんだよな? 一芸で名を
 上げたいなら、そこじゃないのか?▼
 
《共通》
- [レオニー]
- やっぱり、そうなるよな……。狩人の村で
 育ったから、弓が手に馴染んでるんだ。▼
 けどさ、乱戦ともなれば弓はあんまり
 役に立たないだろ?▼
 一流の傭兵と認められるためには、
 弓だけじゃ足りないと思うんだよね。▼
 
- [シェズ]
- うーん……武具はいろいろ使えるよな?
 馬も乗れるし。▼
 
- [レオニー]
- そりゃまあ、ひととおりはね。
 でも飛び抜けてるものがないんだよなあ。▼
 
- [シェズ]
- 飛び抜けてるものがないって……逆に、
 傭兵としては十分な強みなんじゃないか?▼
 
- [レオニー]
- え、どういうこと?▼
 
- [シェズ]
- 何でもひととおりできて、
 苦手なことは何もないってのがさ。▼
 
- [レオニー]
- 苦手ってのはほぼないけど……
 腕前は全部、そこそこだよ?▼
 
- [シェズ]
- そこそこに何でもできる傭兵って、
 実は凄くありがたいんだぞ。▼
 戦況がどう変わろうと対応できる傭兵が
 一人いるだけで、戦術の幅が広がる。▼
 逆に一芸しか持ってない傭兵なんてのは、
 戦況次第ではまるで役に立たないだろ。▼
 
- [レオニー]
- ああ、確かにそうかも。相性の悪い兵科に
 当たるとまるでダメって奴いるもんな。▼
 
- [シェズ]
- そういうこと。だから何でもできて
 対応力のある傭兵は重宝されるんだ。▼
 
- [レオニー]
- 重宝はされるけど、一流として名を売るには
 ちょっと弱くないかなあ。▼
 
- [シェズ]
- そこは、もっと努力を重ねて、
 実力を底上げしてけばいいんじゃないか?▼
 どれもそこそこの腕前ってことは、
 伸びしろが十分にあるってことだろ?▼
 
- [レオニー]
- まあ、そう言えなくもないかも。▼
 
- [シェズ]
- 何でもできるって強みをもっと磨いて、
 そこそこ以上の腕前を身に付ければ……▼
 
- [レオニー]
- うん。一芸に秀でてるだけの奴よりも
 活躍はできそうだな。▼
 
- [シェズ]
- そうやって、手柄を積んでいけば、
 自然と名前も売れて一流の仲間入りだ!▼
 
- [レオニー]
- そうか……! ありがとうな!
 すごく参考になったよ!▼
 
- [シェズ]
- まあ、俺もまだ一流を自称できるって
 ほどじゃないから。互いに頑張ろうな。▼
 
- [レオニー]
- ああ、そうだな! 二つ名がつくくらいの
 一流の傭兵になれるように、頑張ろう!▼
 
支援A†
(灰色の悪魔、ジェラルト、アロイスが並んで会話している)
- [レオニー]
- あ、師匠……。▼
 
- [ジェラルト]
- ……ああ、やり方は任せる。
 お前にとっちゃ簡単な仕事だろう?▼
 
- [灰色の悪魔]
- 
- [ジェラルト]
- 頼んだぜ。
 その間に俺らは別件を片づけとくからよ。▼
 
(灰色の悪魔が左側に、ジェラルトとアロイスが右側に歩いて去る)
- [レオニー]
- うううう……。▼
 
(シェズが現れる)
- [シェズ]
- レオニー、何を唸ってんだ?
 腹でも下したのか?▼
 
- [レオニー]
- 違うよ! ……師匠の傭兵団が
 わたしらの仲間に加わってくれただろ?▼
 
- [シェズ]
- ああ、よかったな。また一緒に戦えて。
 いや、一緒に戦うのは今回が初か。▼
 
- [レオニー]
- うん、子供の頃に別れて以来だからな。
 同じ戦場で味方として戦うのは初めてだ。▼
 それは嬉しいんだけどさ……。
 悔しいんだよなああああ!▼
 
《選択》
- ベレト/ベレスのことを指摘する
 
- アロイスのことを指摘する
 
- [シェズ]
- ひょっとして、お前、ベレト/ベレスの
 ことを気にしてるのか?▼
 
- [レオニー]
- うん……。▼
 
- [シェズ]
- お前、アロイスさんに嫉妬してるのか?
 ジェラルトさんにべったりだもんな。▼
 
- [レオニー]
- 何でそうなるんだよ……。
 そっちじゃなくてベレト/ベレスだよ。▼
 
《共通》
- [レオニー]
- あいつ、わたしらと年もそんなに
 変わらないってのにさ。▼
 大層な二つ名までついて、
 師匠にもすごく信頼されてるだろ?▼
 同じ傭兵だってのに……しかもさ、
 師匠の一番弟子は、わたしなんだよ?▼
 
- [シェズ]
- だが、あいつはジェラルトさんの
 子供なんだし……▼
 レオニーよりも若い頃から、
 鍛えられてるんじゃないのか?▼
 
- [レオニー]
- う……そうかも。▼
 
- [シェズ]
- そういや、年齢で言えば、アロイスさんは
 ずっと昔から騎士団で一緒だよな。▼
 てことは、ジェラルトさんの一番弟子は
 アロイスさんかもしれないぞ?▼
 
- [レオニー]
- ううっ……確かに。
 気づかなかった……。▼
 
- [シェズ]
- ともかく、ベレト/ベレスに
 勝てないのは仕方ないさ。▼
 ずっとジェラルトさんの指導を受けながら、
 傭兵稼業を実践で学んできたわけだろ?▼
 しかも何か妙な力を持ってるし……▼
 
- [レオニー]
- 妙な力なら、あんたにもあるだろ?▼
 
- [シェズ]
- あいつとは全然違うものだぞ。
 俺だって、あいつに勝ちたいんだ。▼
 ずっとそれを目標に努力してきたが、
 いまだに勝てないでいる。▼
 
- [レオニー]
- そうなのか……もしかしたら、わたしたち
 二人がかりでも勝てないかもな。▼
 
- [シェズ]
- うーん……二人がかりなら、
 流石に勝てそうな気はするぞ。▼
 いや、もう勝ってるかもしれない。
 今度、試しに挑んでみるか?▼
 
- [レオニー]
- やってみるか? 師匠の教えにもある。
 卑怯上等、正々堂々クソくらえ、ってね。▼
 
- [シェズ]
- はは……流石だな、ジェラルトさんは。
 傭兵の戦いは結果がすべてだからな。▼
 
- [レオニー]
- そういうこと! シェズ、
 あんたがいてくれて良かった。▼
 
- [シェズ]
- 俺もだ。お互い腐らず、俺たちなりの
 やり方であいつを超えてやろう。▼
 
ホルスト†
支援C†
- [シェズ]
- ……あ、ホルストさん。
 もしかして、これから訓練か?▼
 
- [ホルスト]
- ああ、そのつもりだが。▼
 
- [シェズ]
- ちょうど良かった!
 俺も一緒にやらせてくれよ。▼
 
- [ホルスト]
- それはもちろん、構わないが。
 ごく普通の基礎訓練をするだけだぞ?▼
 
- [シェズ]
- 折角の機会だし、少しだけでも
 俺と手合わせしてくれると嬉しいんだが。▼
 アンタの噂は昔から耳にしてたんだよな。
 レスター随一の武勇の持ち主って。▼
 だから、アンタの強さの一端でも
 学び取らせてくれないか。▼
 
- [ホルスト]
- 手合わせか……それが君にとって
 学びになるかどうか、いささか疑問だな。▼
 
- [シェズ]
- え、何でだ?▼
 
- [ホルスト]
- 味方同士の手合わせで本気は出せない。
 相手を殺すわけにはいかないからな。▼
 
- [シェズ]
- まだ死にたくはないが、大怪我くらいは
 覚悟の上だ。アンタの本気、見せてくれ。▼
 
- [ホルスト]
- ……本気を出せば大怪我では済まないから、
 言っている。▼
 君の実力は承知しているよ。
 手加減などすれば、私のほうが危うい。▼
 
- [シェズ]
- ……どうしても、ホルストさんの本気は、
 見せてもらえないってことか?▼
 
- [ホルスト]
- そうだな……どうしても私の本気を
 見たいなら、手段は一つだけだ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ヒルダに手を出す、とか……?▼
 
- [ホルスト]
- はっはっはっ、そんなことで本気で
 殺すはずがないだろう。そんなことでな。▼
 
- [シェズ]
- ………………。▼
 
- [ホルスト]
- 私が言っているのは、
 そういうことではない。▼
 
- [シェズ]
- 敵勢力に寝返る、とか……?▼
 
- [ホルスト]
- そうだ、わかっているな。▼
 
《共通》
- [ホルスト]
- 敵として戦場で対峙する……
 君に本気を出すとすれば、それのみだ。▼
 そもそも実戦以上に学べる場所など
 ありはしない。▼
 私自身、座学や訓練で身に付けてきた
 ものより……▼
 実戦を重ね、何度も死地をくぐり抜けて
 会得したもののほうが多いのは間違いない。▼
 さあ、君はどうする? 敵勢力に寝返り、
 私を相手に死闘を繰り広げてみるか?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ……そうだな、考えておこう。▼
 
- [ホルスト]
- ほう、保留するか。それもまた良し。
 可能性を自ら閉ざすことはないからな。▼
 
- [シェズ]
- ……やめておく。
 今はこの軍を裏切りたくはないからな。▼
 
- [ホルスト]
- ほう、若いのに冷静だな。もっと
 がむしゃらに向かってくるかと思ったが。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- とりあえず、今日のところは味方としての
 訓練で満足しとくさ。▼
 
- [ホルスト]
- いいだろう。
 共に良い汗を流すとしよう。▼
 
支援B†
- [ホルスト]
- やあ、シェズ。
 今日はこれから何か予定はあるか?▼
 
- [シェズ]
- いや、別に……珍しく時間が空いたから、
 訓練でもしようと思ってたが。▼
 
- [ホルスト]
- それは好都合だ。
 訓練よりよほど役に立つ用件がある。▼
 付き合ってくれるだろうな?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- アンタがそう言うんなら付き合うぞ。▼
 
- [ホルスト]
- そう言うと思ったよ。
 さあ、出かけよう。▼
 
- [シェズ]
- いきなりそう言われても……
 訓練より役に立つって、何なんだ?▼
 
- [ホルスト]
- 来ればわかる。
 さあ、出かけよう。▼
 
《共通》
(シェズとホルストが立ち去る)
(暗転)
- [シェズ]
- ホルストさん、ここって……▼
 
- [ホルスト]
- しっ……声が大きい。どこに見張りの兵が
 潜んでいるかわからないぞ。▼
 
- [シェズ]
- ってことは、やっぱり敵地か……。▼
 
- [ホルスト]
- あそこに敵の陣地があるのが見えるか?
 数日前まではなかったものだ。▼
 ここからだと、まだよく見えないが、
 そこまで大規模ではないようだな……。▼
 
- [シェズ]
- これって、ようは偵察任務だよな?
 何でまたホルストさん自ら……▼
 
- [ホルスト]
- 敵がどこまで進出しているのか、
 確かめておきたかったのだ。▼
 しかし近頃は敵の警戒が厳しくなってな。
 斥候を放っても戻らないことが多い。▼
 となれば、私が自分で見に来たほうが
 手っ取り早いだろう?▼
 
- [シェズ]
- だからって、公爵家の嫡子が
 偵察任務に出るなんて、聞いたことが……▼
 
- [シェズ]
- だからって、公爵家の当主が
 偵察任務に出るなんて、聞いたことが……▼
 
《共通》
- [ホルスト]
- 手っ取り早い上に、大切な部下を失う危険も
 回避でき、更には……▼
 私自身、実地での経験を積むことができる。
 まさに一石三鳥、訓練よりもよほどいい。▼
 
- [シェズ]
- えーと……心の準備もなく連れてこられた
 俺の危険は回避されてない気が……▼
 
- [ホルスト]
- 君の実力は知っている。簡単には死ぬまい?
 それよりも、この経験を大事にすることだ。▼
 たかが偵察任務と侮るなかれ、
 訓練よりも得るものは多いはずだぞ。▼
 
- [シェズ]
- ……それで?
 この後は、もっと敵陣に近づくんだよな?▼
 
- [ホルスト]
- ああ、何なら私たちで軽く一戦交えて、
 敵の戦力を測ってみるのも悪くない。▼
 
- [シェズ]
- それなら、ホルストさんの戦いを
 間近で見る好機ってことか……。▼
 わかった、付き合おう。▼
 
- [ホルスト]
- よろしい。
 いざ、進まん……!▼
 
(シェズとホルストが駆け出す)
(暗転)
- [帝国兵*2]
- ……おい! 怪しい奴がいるぞ!▼
 
- [ホルスト]
- 見つかったならば仕方あるまい。我が名は
 ホルスト=ジギスヴァルト=ゴネリル!▼
 腕に覚えのある者は、かかってこい!▼
 
- [シェズ]
- わざわざ敵に名乗るか?
 偵察任務に向いてないんじゃ……。▼
 
支援A†
- [ホルスト]
- ……流石に分が悪いな。
 ここは出直したほうがよかろう。▼
 
- [シェズ]
- ホルストさんが欲を出して、
 敵兵に話しかけたりするから……。▼
 
- [ホルスト]
- 味方のふりをして気さくに話しかければ、
 気づくまいと思ったのだがな。▼
 
- [シェズ]
- だから止めたのに。アンタは、
 どう見たって一兵卒に見えないだろうよ。▼
 
- [ホルスト]
- しかし、これも一つの経験だ。
 得る物はあったし、引き揚げるとしよう。▼
 
- [シェズ]
- 恐らく、敵軍の捜索部隊が複数出てる。
 二人で行動するのは目立ち過ぎるな……。▼
 ここで解散するか? ホルストさんなら、
 一人でも容易く逃げられるだろ。▼
 
- [ホルスト]
- 異論はない。君とて、一人のほうが
 動きやすいだろうからな。▼
 それでは、ここから一番近い味方陣地の前で
 落ち合おう。夜明け前には着くはずだ。▼
 
- [シェズ]
- 了解、武運を祈ってるぞ。▼
 
- [ホルスト]
- ああ、互いにな。▼
 
(暗転)
- [シェズ]
- やれやれ……どうにか敵に見つからず、
 味方陣地まで戻ってこられたか。▼
 思ったよりも時間がかかったな。
 ホルストさんは先に着いて……ないのか?▼
 この土地に疎い俺よりも遅いなんて、
 まさか、敵に見つかって……▼
 
- [ホルスト]
- ………………。▼
 
- [シェズ]
- あれ、この音は……。
 ……ホルストさん?▼
 
- [ホルスト]
- ……むにゃ? おお、戻ってきたか。▼
 すまない、疲れて寝てしまっていた。
 夜通し戦っていたものだから。▼
 
- [シェズ]
- 戦っていた……?
 敵に見つかったのか!?▼
 
- [ホルスト]
- いや、途中で敵の見張り小屋を見つけてな。
 折角だから潰しておくか、と……。▼
 壊しにかかったところ、思いのほか
 中に多くの敵兵がいたのだ。▼
 
- [シェズ]
- よく確かめもせずに……大胆だな。▼
 
- [ホルスト]
- で、そいつらと戦っているうちに、
 増援まで駆けつけてきたものだから……。▼
 
- [シェズ]
- ははあ……それでよく無事だったな。▼
 
- [ホルスト]
- 無事だが、流石に疲れたよ。
 欲を出すものではないな、本当に。▼
 
- [シェズ]
- そういうことだ。
 また一つ、学べたな、ホルストさん。▼
 
- [ホルスト]
- ああ。やはり実戦で学ぶことは尽きないな。
 これだからやめられんのだ。▼
 君も、また付き合ってくれるか?
 それとも、もう呆れられたかな?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- いや、喜んで付き合うさ。
 俺としても学ぶことが多いし、何より……▼
 
- [シェズ]
- 正直、呆れることも多いが、
 これからも付き合わせてもらうさ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- アンタといると、まったく退屈しない。▼
 
- [ホルスト]
- ははは、光栄だ。君とはこれからも、
 いい付き合いができそうだな。▼
 
シャミア†
支援C†
- [シャミア]
- ……ふう。
 私はもう引き上げるが、まだやるか?▼
 
- [シェズ]
- いや、俺も終わりにするよ、シャミア。▼
 次の出陣に向けて、部隊の編制を
 考えなきゃならなくてな。▼
 
- [シャミア]
- フ……君は傭兵にしては真面目だな。▼
 稀有な存在だろう。
 他人事のようで悪いが……頑張ってくれ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、任せとけ。
 それが俺の役目だしな。▼
 
- [シャミア]
- ま、どうしても手が足りなかったら
 声をかけてくれ。▼
 
- [シェズ]
- そう思うなら手伝ってくれてもいいんだぞ?▼
 俺の役目だが、一人でやらなきゃいけない
 ってわけでもないし。▼
 
- [シャミア]
- そうだな。
 ……なら、次に暇な時に声をかけてくれ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- お、いいのか?
 流石はシャミアだ。▼
 それにしても、アンタは年の割に
 落ち着いてるよな……。▼
 こうやって話してても、いつも余裕を
 感じるというか……風格すらある。▼
 
- [シャミア]
- 風格は違うだろ。
 そういうのは、上に立つ者に言ってやれ。▼
 私は……他人への興味があまりないだけだ。
 傭兵には、そういう奴も多い。▼
 
- [シェズ]
- まあ、それは確かにそうだよな……。▼
 
- [シャミア]
- それに君も、傭兵の中でも
 さっぱりしているほうだと思うが。▼
 ずっと独りでやってきたのか?
 どこかの傭兵団に属していたんだろう?▼
 
- [シェズ]
- ああ、いろんなところを転々としてきた。
 一番長くいた団は……▼
 一番最後に入ったところだよ。
 ベルラン傭兵団っていうんだ。▼
 ジェラルト傭兵団とまともにやり合って、
 俺以外は、残らず死んじまったが……。▼
 
- [シャミア]
- ……傭兵なんてやっている奴は、
 多かれ少なかれ何かを失っている。▼
 だが……信頼できる仲間の死は、堪えるな。▼
 
- [シェズ]
- ああ……。
 ベルラン団長、ゲッツ、リザリ……▼
 珍しく居心地の良い傭兵団だったんだ。
 あいつらと夢を追うのも悪くないってな。▼
 
- [シャミア]
- 君が達観して見えるのも、
 そういう過去があるからかもしれん。▼
 過去を乗り越えられる者は強い。
 私はそう思うよ。▼
 
- [シェズ]
- ん? ってことは俺より達観して見える
 シャミアも、もしかして……▼
 
- [シャミア]
- 傭兵の過去は、詮索しないものだ。▼
 だが……そのうち機会があれば、
 教えてやるさ。▼
 
支援B†
(※支援会話なし)
支援A†
- [シェズ]
- はははっ、面白いな!
 そんな傭兵がいたのかよ。▼
 
- [シャミア]
- ああ、二言目には『報酬は林檎でくれ』だ。▼
 林檎の詰まった袋を引きずりながら、
 戦場を駆け回るその姿と言ったら……▼
 
- [シェズ]
- 戦ってたら腹が減りそうな相手だな。
 実物を見てみたいもんだ。▼
 
- [シャミア]
- 確かに、良い香りがしたかもしれん。▼
 ……そういえば、前に私の過去を聞いたな。▼
 
- [シェズ]
- ああ。詮索して悪かった。
 それが……▼
 
- [シャミア]
- いや、気になるなら教えてやろうと
 思っただけだ。▼
 
- [シェズ]
- いいのか?▼
 
- [シャミア]
- ああ、たいした話でもない。
 それに……もう7年も前のことだ。▼
 私が属していたのは傭兵団というより、
 巨大な、傭兵国家とでも言うべき組織でな。▼
 傭兵同士、あまり信頼関係を築けるような
 ものでもなかった。▼
 そんな中に、相棒と呼べるような奴が
 いたんだ。▼
 
- [シェズ]
- ………………。▼
 
- [シャミア]
- 想像どおり、奴は死んだ。
 それだけさ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- それだけ!?
 流石にあっさりし過ぎじゃないか?▼
 まあ、シャミアらしいって言えば
 らしいが……。▼
 
- [シェズ]
- そりゃ、そうだよな。
 昔の話だが、残念だ……。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- でも、何で急に話してくれたんだ?
 アンタは嫌いだろ、過去を語るのなんて。▼
 
- [シャミア]
- 少し気が咎めていたんだ。あの時は、
 君の過去だけ聞きっ放しだったろう。▼
 しかし、どこの馬の骨とも知らん奴に
 教える義理はないからな……。▼
 今は、少しは信に足る相手だと思っている。
 だから教えた。……それだけだ。▼
 
- [シェズ]
- 本当か? アンタに信に足るって
 言われるのは別格で嬉しいな。▼
 
- [シャミア]
- なぜだ?
 君は皆に慕われているだろ。▼
 こういうことは、言われ慣れていると
 思うが。▼
 
- [シェズ]
- 言われ慣れてるって……言うなあ、アンタ。▼
 シャミアは俺と同じで、ずっと傭兵を
 やってきた先輩、って感じだからな。▼
 その先輩に一人前と認められたみたいで、
 感動もひとしおなんだ。▼
 
- [シャミア]
- ……つまり、私にとっては、
 君は後輩ということか?▼
 
- [シェズ]
- そういうことに、なるのか……?▼
 
- [シャミア]
- なるほど、傭兵として対等に扱っていたが、
 後輩として可愛がったほうがよかったか。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 可愛がるって、どうなるんだ?
 そっちのほうが嬉しいかもしれないな。▼
 
- [シャミア]
- 傭兵流の可愛がりを知らないのか?
 酒代は全部、後輩持ちだぞ。▼
 
- [シェズ]
- そりゃないだろ!
 酷い先輩だな……本気じゃないよな?▼
 
- [シャミア]
- フ……すまない、冗談だ。
 扱いを変える予定はないさ。▼
 
- [シェズ]
- あ、いや、それなら対等のほうがいいぞ。
 これまでどおり付き合ってくれよ。▼
 
- [シャミア]
- もとより扱いを変える予定はないさ。
 君が望もうとな。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- そうだよなあ、シャミアだし。
 そんな気はしたって!▼
 
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