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会話集/支援会話
主人公(男性)の支援会話†
エーデルガルト†
支援C†
- [エーデルガルト]
- そういえば……貴方は、
 この戦争についてどう思っているの?▼
 少なくとも表向きは平穏だったフォドラに、
 帝国が戦乱を巻き起こしたことを。▼
 
- [シェズ]
- 突然、何だよ。
 何かあったのか?▼
 
- [エーデルガルト]
- いえ、ただ聞いたことがなかったと思って。
 貴方はなかなか特異な立ち位置でしょう?▼
 そんな貴方に、帝国がどう評されるのか、
 少し気になっただけよ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 必要なことだったんじゃないか?▼
 平穏って言ったって、人殺し程度のことは
 そこらでいつも起こってた。▼
 傭兵の仕事が絶えないくらい、賊が現れて、
 貴族が争って……火種はたくさんあったさ。▼
 人はそれだけ死ぬが、その分、救われる
 奴だって大勢いるだろうよ。▼
 
- [シェズ]
- 正直に言えば、酷いことだとは思う。
 人が大勢死ぬんだ。▼
 だが、お前らが必死で考え抜いて、
 選んだ答えがこれなんだろ?▼
 俺がどうこう言っても、どうにもならない
 話なんじゃないか?▼
 
- [シェズ]
- うーん、正直に言えば、
 どうも思ってないかな。▼
 
- [エーデルガルト]
- どうも思っていない?▼
 
- [シェズ]
- 俺は傭兵だからな。戦争が起ころうが
 起こるまいが、やることは変わらないんだ。▼
 金を貰って、人を殺す。
 違うか?▼
 
《共通》
- [エーデルガルト]
- 随分と割り切った答えね。▼
 
- [シェズ]
- お前の言う、「特異な立ち位置」ってやつ
 だからじゃないか?▼
 
- [エーデルガルト]
- それなら、貴方が傭兵じゃなければ、
 返答は変わったのかしら。▼
 
- [シェズ]
- そりゃ、例えば俺が農家なら……
 戦争は勘弁してほしいだろうな。▼
 いくら何年後、年十年後の未来の帝国が、
 素晴らしい国になってるとしても……▼
 戦争に働き手を取られたり、土地を踏み
 荒らされたりしたら、激怒するさ。▼
 でも、お前は……俺たちは、それを承知の
 上で戦い続けてるんだろ?▼
 
- [エーデルガルト]
- ええ、そうよ。何というか……
 貴方は本当に、醒めているわね。▼
 傭兵生活が長いからかしら。
 それとも、元々そういう性格なの?▼
 
《選択》
- 傭兵生活が長いからと答える
 
- 元々そういう性格と答える
 
- [シェズ]
- まあ、長いこと傭兵やってるからかな。
 仲間が死ぬのもしょっちゅうだったし……▼
 人には言えないような仕事だって、
 いろいろと請け負ってきた。▼
 
- [シェズ]
- どっちかって言えば、元々か?
 ずっと母さんと二人で暮らしてたんだが……▼
 母さんに事情があったみたいで、ほとんど
 他の人と交流を持ってこなかったんだ。▼
 だからか、あんまり他人を気にするような
 性格に育たなかったのかもな。▼
 
《共通》
- [エーデルガルト]
- へえ……そうなの。
 どんな生活を送ってきたのかしら。▼
 
- [シェズ]
- そんな面白い話はないって。▼
 
- [エーデルガルト]
- 面白いかどうかは関係ないわ。
 必ず聞かせてもらうから、覚えていて。▼
 
- [シェズ]
- 別に構わないが……面白くなくても
 怒らないでくれよ?▼
 
- [エーデルガルト]
- あのね、別に私は怒りっぽくは……
 いえ、何でもないわ。▼
 
支援B†
- [シェズ]
- お、エーデルガルト、いたか。
 少し話せるか?▼
 
- [エーデルガルト]
- ええ、構わないわ。
 どうしたの?▼
 
- [シェズ]
- アンヴァルでセイロス騎士団を撃退した後、
 ヒューベルトにいろいろ言われただろ?▼
 それで、俺も考えてたんだよ。
 どうしたら信頼を得られるかってな。▼
 
- [エーデルガルト]
- 私もヒューベルトも、あの一件以来、
 貴方を疑ったことはないわ。▼
 貴方の働きには、いつも感謝しているの。
 だから、無用な心配だと思うのだけれど。▼
 
- [シェズ]
- だが、“闇に蠢く者”がまたいつ現れるかは
 わからない。▼
 
- [シェズ]
- だが、“闇に蠢く者”が俺たちの前に現れ、
 明らかに戦いを仕掛けてきてる。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- そんな状況で、漫然と過ごしてるのは、
 何か違うと思ってな。▼
 
- [エーデルガルト]
- それなら……何を考えたというのかしら。▼
 
- [シェズ]
- ああ、とにかくお前を守ることが
 一番なんじゃないかと思った。▼
 教団も、“闇に蠢く者”も……
 皆、エーデルガルトを狙ってる。▼
 それは、お前がいる限り、戦争は一直線に
 終結に向かい、そして帝国が勝つからだ。▼
 お前を守り続ければ、ヒューベルトは
 何も文句を言えないだろうし……▼
 その結果、戦争が終わっちまえば、
 もう俺を信用するしかないだろ?▼
 
- [エーデルガルト]
- それは、そうかもしれないけれど。▼
 私を守り続けると言うことは、ずっと私の
 一番そばにい続けるということよ。▼
 信頼を得ないといられない場所に、信頼を
 得るためにいるというのは本末転倒では?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そいつはわかってる。
 だが、やらなきゃならないと思ったんだよ。▼
 
- [シェズ]
- 本当だな……!
 いや、だが、やらなきゃならないさ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 最悪、盾代わりでも構わない。
 エーデルガルト、頼む。▼
 
- [エーデルガルト]
- ………………。▼
 いいわ。
 好きにしてちょうだい。▼
 ヒューベルトには……私のほうから
 適当に言っておくから。▼
 そもそも、“闇に蠢く者”は他の誰かに
 成りすませる力を持っているの。▼
 誰を近くにおいたって、
 裏切られる危険はそう変わらないわ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ありがたい。
 駄目元で頼んでみて良かったよ。▼
 
- [シェズ]
- あれ、いいのか?
 自分で言い出しといてなんだが……。▼
 
《共通》
- [エーデルガルト]
- でも、何でそんなに信頼を得たいの?
 自分の命を懸けてまで……。▼
 
- [シェズ]
- お前、俺の人生を散々変えといて、
 そういうこと言うか?▼
 身寄りもない、たいした実績もない、
 ただの傭兵を一軍の長に抜擢して……▼
 破格の待遇と、多くの頼もしい仲間と、
 他にもいろいろなものを、俺は貰ってる。▼
 
- [エーデルガルト]
- それは、貴方に才覚があったからで……▼
 
- [シェズ]
- 今までの帝国じゃ、才覚があったって
 そんなこと許されなかったんだろ?▼
 
- [エーデルガルト]
- ……!▼
 
- [シェズ]
- お前が変えた世界のおかげで、
 確かに救われた男が、ここに一人いるんだ。▼
 
支援A†
- [エーデルガルト]
- シェズ、朗報よ。
 “闇に蠢く者”の拠点をまた一つ潰せたわ。▼
 
- [シェズ]
- そりゃ良かった。
 やっぱりあの男だったのか?▼
 
- [エーデルガルト]
- ええ。でも、よく気づけるわね。
 ただの密偵ならともかく、闇に蠢く彼らに。▼
 
- [シェズ]
- 勘だ……とは言えないな。
 俺の力のせいなんだろうよ。▼
 連中の使う魔道は、俺の力とよく似てる。
 それを、感じられるんだ。▼
 これもヒューベルトが、いろいろと俺の
 力について調べてくれた成果だよ。▼
 
- [エーデルガルト]
- 不思議なものね。
 貴方がそんな鍵を握っていたなんて。▼
 でも……思い返してみれば、
 “闇に蠢く者”との決別は……▼
 もしかしたら、貴方との出会いが
 きっかけだったのかもしれない。▼
 
- [シェズ]
- 俺がきっかけ?
 どういうことなんだ?▼
 
- [エーデルガルト]
- いろいろと難しい状況だったのよ。
 帝国には“闇に蠢く者”が巣食っていて。▼
 私は犠牲に目をつむりながら、
 戦いの準備を進めざるを得なかった。▼
 そんな時に、貴方が急に現れて……
 事態を打開する機会が、到来したの。▼
 貴方の存在は私にとって、大事な歯車の
 一つとなってくれた。最後の一押しに。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そうか……。意図したもんじゃないが。
 結果、お前のためになったなら良かった。▼
 だが、それならそれであんなに
 疑われてたのは納得いかないな……。▼
 
- [シェズ]
- 抽象的すぎて、よくわからん。
 お前の話は、たまにそうなるよな……。▼
 
- [エーデルガルト]
- わかりにくくて悪かったわね。▼
 貴方くらいのものよ?
 皇帝を捕まえて『よくわからん』なんて。▼
 
- [シェズ]
- いや、フェルディナントの奴だって、
 言いそうじゃないか?▼
 
《共通》
- [エーデルガルト]
- ふふっ、それはそうかもしれないわね。
 私が間違っていたわ。▼
 でも、そうして偶然出会った、
 帝国に何のしがらみもないあなたが……▼
 私たちと共に戦ってくれる存在になるのは、
 嬉しいものよね。▼
 
- [シェズ]
- そう言われると心苦しいな。▼
 最初は単なる報酬目当てだったし、
 皇帝なら当然金も持ってるだろうと……▼
 
- [エーデルガルト]
- ……シェズ。そういうことは、
 別に明かさなくていいのよ。▼
 
- [シェズ]
- あ、後はあれだな。
 俺の腕を随分評価してくれただろ?▼
 気高そうな割に、傭兵風情と見下さない、
 珍しい奴だなと思ったんだよ。▼
 
- [シェズ]
- ラルヴァに言ったら、君は楽観的すぎるって
 評価されちまったがな……。▼
 
《共通》
- [エーデルガルト]
- それは明かしてくれてもいいけれど……
 ちょっと気恥ずかしいわね。▼
 
- [シェズ]
- だが、あながち的外れじゃなかっただろ。
 そう思ったからこそ、今の自分があるんだ。▼
 俺はこの道を選んだことを後悔してない。
 それだけさ。▼
 
- [エーデルガルト]
- ………………。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- よし、気合い入れていくぞ。
 この戦争も、あと少しのところまで来てる。▼
 お前の覇道を最後まで、
 俺も一緒に歩かせてもらうからな!▼
 
- [シェズ]
- よし、そしたら“闇に蠢く者”の根城を
 一つ潰したってことで……▼
 手を合わせて喜ぼうじゃないか。
 流石にもう覚えたよな?▼
 アンヴァルでやったみたいな、
 空振りはごめんだぞ。▼
 
- [エーデルガルト]
- そんなこと、今までやったことがなかったの
 だから、仕方ないでしょう?▼
 
《共通》
- [エーデルガルト]
- ……この道の先を、皆で見るわ。
 必ず……。▼
 
ヒューベルト†
支援C†
- [シェズ]
- 珍しいな、ヒューベルトが訓練場に
 いるなんて。▼
 
- [ヒューベルト]
- 備品が壊れたと報告を受けたので、
 その確認に来ただけですよ。▼
 それに……珍しくはないと思いますがね。
 よく陛下と訓練はしていますので。▼
 
《選択》
- ヒューベルトを羨ましがる
 
- エーデルガルトを羨ましがる
 
- あまり見た記憶がないと言う
- [シェズ]
- へえ、そうなのか?
 少し羨ましいな。▼
 
- [ヒューベルト]
- 陛下に申し出ればよいのでは?
 きっと付き合ってくれるでしょう。▼
 
- [シェズ]
- そうかもしれないが、お前らみたいに
 習慣的にやってるのがいいなと思ったんだ。▼
 
- [ヒューベルト]
- なるほど、確かに昔からの習慣です。▼
 
- [シェズ]
- へえ、そうなのか?
 少し羨ましいな。▼
 
- [ヒューベルト]
- 陛下に申し出ればよいのでは?
 きっと付き合ってくれるでしょう。▼
 
- [シェズ]
- いや、俺が羨ましいって言ったのは
 エーデルガルトのほうだよ。▼
 お前、あんま訓練に付き合ってくれないし。▼
 
- [ヒューベルト]
- は? 私ですか……?▼
 
- [シェズ]
- そうなのか。
 あまり見た記憶がなかった。▼
 
- [ヒューベルト]
- 確かに……人の多い時には、
 やりませんからな。▼
 
《共通》
- [ヒューベルト]
- ともかく、もし私や陛下と訓練したいので
 あれば、それは歓迎しますよ。▼
 貴殿のような、何の後ろ盾もない傭兵が、
 皇帝の覚えめでたく出世する……▼
 そんな絵を皆に見せるのは、我々としても
 望ましいことです。▼
 
- [シェズ]
- 望ましいこと?
 何でだ?▼
 
- [ヒューベルト]
- 変革を期待する多くの平民にとって、
 大きなが励みとなるからですよ。▼
 馬の骨と共に訓練する皇帝など、物語の中に
 しかいないと皆、思っていたでしょう。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 馬の骨!?
 あっはっは、酷い言い草だな!▼
 ま、皆の励みになるっていうなら、
 悪くはないが。▼
 
- [シェズ]
- 俺は馬の骨かよ?
 まあ、間違いじゃないが……。▼
 皆の励みになってるってことで、
 溜飲を下げとくか。▼
 
《共通》
- [ヒューベルト]
- しかし……多くの貴族からしてみれば、
 貴殿は逆に腹立たしい存在です。▼
 過分な待遇を受けている、不遜な平民の
 代表格として、嫌悪されているかと。▼
 
- [シェズ]
- うえ……一応、ドロテアとかも、
 俺と同じ平民だろ?▼
 
- [ヒューベルト]
- 彼女は貴族からも人気の高い、元歌姫。
 比べるべくもありませんよ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- そうか……でも、避けられないなら
 どうしようもないよな。▼
 
- [ヒューベルト]
- ええ、そのとおりです。▼
 ゆくゆくは改善していくでしょうが、
 今は耐えていただくしかありません。▼
 
- [シェズ]
- 貴族を立てれば平民が虐げられ、
 平民を優遇すれば貴族が反発する。▼
 こんな調子で上手く行くのか?
 国の統治ってのは面倒臭いもんだな。▼
 
- [ヒューベルト]
- ええ、本当に……。
 くくく……。▼
 
支援B†
- [シェズ]
- ……だったら、俺みたいにどんどん
 抜擢しちまえばいいじゃないか。▼
 数が増えれば、文句も言いにくくなるだろ。
 俺はそう思うが。▼
 
- [ヒューベルト]
- 多くの玉を一気に集めようとすれば、
 その中には必ず石も混じってきます。▼
 貴殿の言い分は正しいでしょうが、同時に
 失敗する危険性も高まるでしょうな。▼
 
- [シェズ]
- ろくでもない奴を抜擢しちまったら、
 皇帝の評価が下がる、か?▼
 
- [ヒューベルト]
- それに、平民の台頭を望まない貴族に、
 付け入る隙を与えることになります。▼
 まったく、戦争中だというのに身内で
 足の引っ張り合いを望むとは……▼
 腐った貴族ほど害悪な存在はありませんな。
 吐く息さえ毒になってもおかしくない。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- いやいや、息は毒にはならないだろ。▼
 
- [ヒューベルト]
- 左様ですか? 私は彼らと同じ部屋で息を
 していたら、心身が蝕まれそうですが……。▼
 
- [シェズ]
- まあ、そういう奴がいることは
 否定できないよな……。▼
 
《共通》
- [ヒューベルト]
- やはりここは、貴殿に頑張ってもらうしか
 ありませんか。▼
 
- [シェズ]
- 俺が頑張るって?▼
 
- [ヒューベルト]
- 貴殿は傭兵隊長です。
 配下から使えそうな者を抜擢してください。▼
 貴殿の眼鏡に適う者であれば、おそらく
 失敗の可能性も下がるでしょうから。▼
 
- [シェズ]
- それは責任重大だな……。
 失敗したら、どうなる?▼
 
- [ヒューベルト]
- 我々が擁護できる者であれば、もちろん
 全力で守りますよ。▼
 しかし最悪の場合は……
 貴殿ごと切り捨てるやもしれませんな。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- それはいくらなんでも酷いぞ。
 できるわけないだろ……。▼
 
- [ヒューベルト]
- 無理強いはしませんよ。
 できないならやる必要はありません。▼
 
- [シェズ]
- お前はそういう奴だよな。
 これも皇帝を守るってことか……。▼
 
- [ヒューベルト]
- 理解いただけて何よりです。
 ですが、無理にやる必要はありませんので。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- わかった。
 もし覚悟が決まって……▼
 まず失敗しそうにない奴がいたら、
 お前に伝えるよ、ヒューベルト。▼
 でも切り捨てるのは、
 本当に最悪の場合だけにしてくれよ?▼
 お前、結構勢いで判断したりするからな。
 理屈っぽく見えて、実は感情的っていうか。▼
 
- [ヒューベルト]
- ………………。▼
 期待していませんでしたが、もしかしたら
 本当に貴殿に任せるべきかもしれませんな。▼
 くくくく……。
 貴殿は、意外と目が良いようですし……。▼
 
- [シェズ]
- 急に何の話だ?
 目は良いほうだと思うが……。▼
 
- [ヒューベルト]
- これで頭も良ければ、文句のつけようも
 ないのですがね……。▼
 
支援A†
- [ヒューベルト]
- ………………。▼
 
- [シェズ]
- うおっ、ヒューベルトか。
 お前はいつも急に現れるな。▼
 
- [ヒューベルト]
- いかがですか。あれから、“闇に蠢く者”の
 接触はありましたかな。▼
 
- [シェズ]
- いや、さっぱりだ。
 何かわかったのか?▼
 
- [ヒューベルト]
- そうですな。フリュム領での騒乱、
 そして前エーギル公の挙兵により……▼
 帝国内の反乱分子や、潜伏していた“闇に
 蠢く者”の動きはおおよそ掴めました。▼
 貴殿に接触したり、貴殿を仲間として
 計算に入れたりするような動きは……▼
 今のところはないようです。
 残念ながら……。▼
 
《選択》
- まだ疑われていたのかと不満を言う
 
- 疑われるのも当然と受け入れる
 
- [シェズ]
- 今のところはだの、残念ながらだの……
 まだ疑ってたのかよ。▼
 国の未来とか、平民の抜擢とか、いろいろ
 俺にも相談してくれてたし……▼
 疑いは、もうすっかり晴れたのかと
 思ってたんだがな。▼
 
- [シェズ]
- 国の未来とか、平民の抜擢とか、いろいろ
 俺にも相談してくれてたし……▼
 疑いは、もうすっかり晴れたのかと
 思ってたが……そうもいかないか。▼
 お前のそういう慎重なところ、皇帝の
 従者としちゃ必要不可欠なんだろうな。▼
 
《共通》
- [ヒューベルト]
- 貴殿には申し訳ないですが、万が一が
 あってからでは困りますのでね。▼
 必要とあらば、敵とわかっている者を
 大いに信頼してみせることもありますし……▼
 逆に欠片も疑っていなくとも、疑って見せる
 ことさえあるかと。▼
 
- [シェズ]
- ようは、お前の対応から、
 内心を見抜けたりはしないってことか?▼
 本当に厄介な奴だな。
 お前が味方で良かったよ……。▼
 
- [ヒューベルト]
- ですが、それをこうして正直に伝えたのは、
 貴殿を信じてもよいと思ったからです。▼
 もし貴殿が“闇に蠢く者”どもに連なる
 存在だったとしても……それは過去のこと。▼
 今の貴殿は、本心から信じて構わないと、
 私は思っていますよ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そこまで言われると、逆に身構えちまうが。
 絶対に本心じゃないだろ……。▼
 
- [ヒューベルト]
- くく……これは、言い訳すればするほど
 嘘に聞こえてしまいそうですな。▼
 
- [シェズ]
- もう本心かどうかわからないから、
 素直に喜んでいいか?▼
 
- [ヒューベルト]
- なるほど、それも一つの方法ですな。
 貴殿らしい割り切りかと。▼
 
《共通》
- [ヒューベルト]
- さて、貴殿の話はそれでいいとして……
 問題は貴殿の裏にあるものについて、です。▼
 
- [シェズ]
- 俺の、裏……?▼
 
- [ヒューベルト]
- ええ。表向きの貴殿とは別の貴殿がいる
 感覚、とでも言いましょうか。▼
 いつか貴殿が、豹変してしまわないか……
 それだけが私の懸念なのですよ。▼
 
- [シェズ]
- ……!
 もう一人の自分、か?▼
 だが、もしそんなものがいて、俺の敵に
 回ったとしても……俺は負けないさ。▼
 必ず打ち克って、
 お前の信頼に応えてやるよ。▼
 そもそもそんな心配はないと思うがな。▼
 
- [ヒューベルト]
- ……いいでしょう。
 今は、貴殿の言葉に頷いておきます。▼
 貴殿がこの先も、我らと共に道を歩んで
 くれることを、期待していますよ。▼
 
フェルディナント†
支援C†
- [フェルディナント]
- 今日も熱心だな、シェズ!
 実に感心なことだ。▼
 
- [シェズ]
- フェルディナントか。
 そりゃそうだろ?▼
 農家が毎日、畑に出るのが当然のように、
 傭兵は毎日、鍛錬しなきゃ話にならないぞ?▼
 
- [フェルディナント]
- む……そうか。
 言われてみればそうだな。▼
 君は突然現れ、士官待遇で抜擢され、
 今や貴族たちとも張り合う将の一角……▼
 ただの傭兵という感覚がなかったのだよ。
 面白い男だな、君は。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- まあ自分のできることを全力でやってきた
 結果だからな。▼
 こうしてエーデルガルトに認めてもらえて、
 素直に嬉しいさ。▼
 
- [シェズ]
- 面白い男って、褒めてるのか、それ?▼
 俺は俺のできることを、
 全力でやってきただけだぞ。▼
 
《共通》
- [フェルディナント]
- 全力でやってきた、か……。▼
 
- [シェズ]
- どうした?▼
 
- [フェルディナント]
- 素晴らしい!
 私は感動しているよ!▼
 常々私も君と同じように、
 様々な物事に全力で取り組んでいるのだ。▼
 鎧を手入れすれば一点の曇りなく磨き上げ、
 料理では野菜のひと欠片すら無駄にしない。▼
 あらゆる難題を全力で乗り越えた先に、
 真の貴族としての道があるのだよ!▼
 
- [シェズ]
- いや、全力にも限度ってもんがあるだろ。
 お前のそれは「無駄」ってやつじゃないか?▼
 それにそもそも、俺は貴族じゃないし……。▼
 
- [フェルディナント]
- なにいっ!?
 私の全力が、無駄だと……!?▼
 
- [シェズ]
- そりゃそうだろ。▼
 いろんなところに力を使い過ぎて、肝心の
 ところで力を出せなかったらどうするんだ?▼
 昔から言うだろ。何だっけ……
 翼を矯めて天馬を殺す?▼
 
- [フェルディナント]
- むっ、私が天馬ならそうかもしれないが、
 私はフェルディナントだぞ?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 同じ生き物だろ。
 力を抜けるとこは抜いたほうがいいって。▼
 
- [シェズ]
- そうだな。お前は特別かもな。
 だが、力を抜けるとこは抜いたほうがいい。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 常に弓を引き絞りっ放しだと、
 本当に一番大事な場面で弦が切れるぞ。▼
 
- [フェルディナント]
- なるほど、私は弓ではないが、
 君の言わんとするとこはわかった。▼
 だが、心配無用だよ。何度も言うが、私は
 フェルディナント=フォン=エーギルだ。▼
 体を休める時も、余暇を楽しむ時も、
 ボーっとする時も、常に全力なのだよ。▼
 全力で休み、全力で働く。
 それこそが私だ。ふはは……はっはっは!▼
 
- [シェズ]
- ほんとかよ……。
 全力で休むってどうやってやるんだ?▼
 
支援B†
- [フェルディナント]
- さあ、ここからは休息だ。
 全力で休み、談話に興じようではないか!▼
 それが終われば、再び全力で訓練し、
 最後には全力の夕食が待っている……!▼
 
- [シェズ]
- ………………。▼
 
- [フェルディナント]
- どうかしたかね?▼
 
- [シェズ]
- お前、最近、全力を出し過ぎじゃないか?
 ここまでじゃなかっただろ。▼
 全力で休息とか言われても、
 やっぱ俺は気が休まらない気がするな。▼
 
- [フェルディナント]
- ………………。▼
 ……そうかもしれない。
 私はきっと、焦っているのだろう。▼
 
- [フェルディナント]
- 地下牢に囚われている父を見て、
 私が何かを成さなければと、焦っている。▼
 
- [フェルディナント]
- この前の襲撃の折に、父が姿を消し……
 今はどこで何をしているかもわからない。▼
 父を迅速に処断していれば、逃げられる
 ことはなかった。私にも責任があるのだ。▼
 
- [フェルディナント]
- 父を迅速に処断していれば、逃げられる
 ことはなかった。私にも責任があるのだ。▼
 
《共通》
- [フェルディナント]
- このような状況で、私にできることは
 すべて全力でやりたいと……▼
 そう思わねば、やっていけないほどに私は、
 無意識のうちに追い込まれていたのだろう。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- あ、いや、俺はそんなつもりで
 言ったんじゃなかったが……▼
 まあ、お前自身がそう言うなら、
 そうなのかもしれない。▼
 気にするなよ、お前の父さんのことなんて。
 お前なら軽く成し遂げられるさ。▼
 
- [シェズ]
- 言われてみればそうだな。
 俺が引っかかってたのは、そこか。▼
 常に気を張ってるというか、
 変に力が入り過ぎてるというか……。▼
 休息と言いながら、そう休めてるようには
 見えなかったのかもしれない。▼
 だが、お前の父さんのことは心配するなよ。
 お前なら軽く片をつけられるさ。▼
 
《共通》
- [フェルディナント]
- ……忠告ありがとう。
 君のおかげで、自分を見つめ直せた。▼
 やはり、自分で自分の変調に気づくことは
 なかなか難しいからね。▼
 全力を標榜する君と、よく活動を共に
 していたのがよかったのかもしれないな。▼
 
- [シェズ]
- 忠告のつもりじゃなかったし、
 全力を標榜してもいないんだが……▼
 結果的に助けになったなら良かったよ。▼
 自分の中で折り合いをつけて、
 前に進めるといいな。▼
 
- [フェルディナント]
- ああ、重ね重ね忠告、痛み入る。▼
 
- [シェズ]
- お前が塞ぎこんだりしたら、軍議の空気も
 じめーっとしちまいそうだからな。▼
 だが、それにしても大げさすぎるぞ、
 今の言葉も。▼
 
- [フェルディナント]
- 何を言っている。感謝する時とて、
 全力に決まっているではないか。▼
 君も私を見習いたまえ!
 父のことも華麗に乗り越えてみせるさ!▼
 
- [シェズ]
- ほんとに無駄な全力だな……。▼
 
支援A†
- [フェルディナント]
- ふむ……この件はエーデルガルトに
 頼んで処理してもらおう。▼
 こちらは……自分で行くしかないな。
 時間を空けねば……。▼
 
- [シェズ]
- おい、フェルディナント。
 流石に寝たほうがいいぞ。▼
 ……ってヒューベルトが。
 俺も同意見だが。▼
 
- [フェルディナント]
- ああ、すまない。
 このところ、やることが増えてしまってな。▼
 私も眠いのだが、もう少しで終わるから……▼
 
- [シェズ]
- フェルディナント。
 働く時は全力、休む時も全力なんだろ?▼
 眠くて全力出せないなら、まず全力で寝ろ。
 それで明日また、全力で働け。▼
 
- [フェルディナント]
- ……!
 ああ、そうだな。▼
 確かに君の言うとおりだ。私としたことが、
 全力で取り組めていなかったとは……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- わかればいいさ。
 じゃ、おやすみ。▼
 明日もまた頑張ろ……▼
 
- [シェズ]
- わかればいいさ。早くしろよ?
 ここを閉じるの、手伝ってやるから。▼
 先に寝てお前が仕事に戻ったら困るから、
 一緒に……▼
 
《共通》
- [フェルディナント]
- 待ってくれ、シェズ。▼
 
- [シェズ]
- 何だ?▼
 
- [フェルディナント]
- ……いや、何でもない。
 その……伝言、感謝するよ。▼
 ヒューベルトにも後で感謝を伝えておこう。▼
 
- [シェズ]
- ああ、そうしてくれ。
 あいつはよくお前のことを気にしてるし。▼
 
- [フェルディナント]
- そうなのか?
 文句を言われることのほうが多いぞ。▼
 
- [シェズ]
- ははっ、俺だってそうだ。▼
 
- [フェルディナント]
- ははは、そうなのか。
 君は気に入られているかと思っていたよ。▼
 
- [シェズ]
- だったら良かったんだがな……。▼
 
- [フェルディナント]
- そういえば、どうだね? 明日は久々に、
 君も私と予定を合わせないか。▼
 全力で起床し、鍛錬し、食事する……▼
 このところ私が多忙なせいで時間が合わず、
 どうにも物足りなかったのだよ。▼
 全力を標榜する者同士、協力して互いの
 更なる全力を引き出し合おうではないか。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、構わない。
 俺は忙しいわけじゃないしな。▼
 だが、一つだけ訂正しとくぞ。
 俺は全力は標榜してないから。▼
 
- [シェズ]
- いや、だから俺は別に全力を標榜してる
 わけじゃ……▼
 
- [フェルディナント]
- だが、私と全力で活動するくらいは
 良いだろう? どうだ?▼
 
- [シェズ]
- それくらいなら、構わないが……。▼
 
《共通》
- [フェルディナント]
- ありがたい!
 これで私も全力に邁進できる!▼
 さあ、ならば行くぞ、全力の睡眠へ。
 拠点の寝苦しい寝床が我々を待っている!▼
 
- [シェズ]
- それは冗談で言ってんだよな?
 冗談まで全力で、わかりにくすぎる……。▼
 
リンハルト†
支援C†
- [シェズ]
- おっと、先客か。▼
 
- [リンハルト]
- やあ、君か。
 読書中だから、気にしないで。▼
 君は誰かと待ち合わせ?
 暇ならこれを読むといいよ。▼
 
- [シェズ]
- ああ、ありがと……。▼
 
(暗転)
- [シェズ]
- ……なあ。お前って、魔道とか紋章とか、
 そういう変な力に興味があるんだよな?▼
 
- [リンハルト]
- ……? あるけど?
 何か聞きたいことでも?▼
 
- [シェズ]
- いや、その割に俺の力には、
 あまり興味示さないなと思って。▼
 
- [リンハルト]
- ……示してほしいのかな。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、俺は自分の力の正体が知りたいんだ。▼
 だから、お前が興味を示してくれたほうが
 俺としちゃ都合がいいんだよ。▼
 
- [シェズ]
- 特にそういうわけじゃないが……俺の力に
 興味を示さないのが不思議でな。▼
 
- [シェズ]
- それに、ヒューベルトに脅されたんだぞ。 
 体を弄られるかもしれないって。▼
 
《共通》
- [リンハルト]
- うーん、そう言われてもね。
 興味を引かれないものには惹かれないよ。▼
 
- [シェズ]
- それは仕方ないな。
 何か理由はあるのか?▼
 
- [リンハルト]
- さてね……君がその力で生み出せるのが
 剣だけだから、とか?▼
 君の力が気にならないわけじゃないとは
 思うんだけど……▼
 あの禍々しい剣には、ちょっと研究意欲が
 そそられないんだよね。▼
 
- [シェズ]
- 禍々しいって……。▼
 
- [リンハルト]
- “英雄の遺産”を何か見たことある?
 あれも結構、独特な雰囲気があるよね。▼
 でも、恐ろしさの中に神々しさも感じる。
 対して君の剣は……▼
 何だろう、無機質というか。▼
 難しい言い方をするなら、造物主の意図が
 感じられない冷徹な造形をしているよね。▼
 君がこの形を考えて造ったわけじゃ
 ないんでしょ?▼
 
- [シェズ]
- ってことは、剣の形が変わったり、
 剣以外を生み出せるようになれば……▼
 俺の力にも興味が出てくるんだな?▼
 
- [リンハルト]
- そんなことができるの?
 是非、僕の前で実践してほしいね。▼
 いやあ、楽しみだよ。僕のためにそんな
 面白い題材を提供してくれるなんてさ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- はははっ、言っただけだから、
 できる保証なんか何もないぞ。▼
 
- [シェズ]
- リンハルトの言いたいことはわかるが……
 散々な言いようだぞ。▼
 
《共通》
- [リンハルト]
- いや、君が言い出した話だよね?▼
 
支援B†
- [リンハルト]
- 調子はどうかな。
 何か面白い変化はあった?▼
 
- [シェズ]
- 俺の力か?
 いや、特にないな。▼
 
- [リンハルト]
- うーん、やっぱりただ使っているだけじゃ
 駄目なのかな。ありがとう。▼
 
- [シェズ]
- ………………。▼
 ……お前、俺の力に興味ないって
 言ってなかったか?▼
 何度聞きに来れば気が済むんだよ!
 まあいいけどさ。▼
 
- [リンハルト]
- 興味が出るような力にしてくれるって、
 君が言ったんじゃないか……。▼
 無理ならもう聞きに来ないから、
 そう言ってほしい。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- じゃあ、無理だ。▼
 
- [リンハルト]
- ええー?
 君が言い出したのに?▼
 僕をその気にさせておいて、酷いなあ。
 もう少し頑張ってよ。▼
 
- [シェズ]
- まだ無理とは言えないか。▼
 
- [リンハルト]
- そうだよね、もう少し頑張ってよ。▼
 
《共通》
- [リンハルト]
- 例えば、君がその力に目覚めた状況は
 どんなものだったのかな。▼
 それを再現して、確かめてみるとか……。▼
 
- [シェズ]
- 一番最初は、死にかけた時だったな。▼
 強敵に吹っ飛ばされて、立ち上がれなくて、
 死んでたまるか!って思ったら……▼
 力を使えるようになったんだ。▼
 
- [リンハルト]
- なるほど……その再現はしたくないな。
 本当に君が死んでしまったら大変だし。▼
 他の条件だけで考えてみるか……▼
 戦った相手は誰なのか。場所や時間は?
 君の思いの強さの問題とか?▼
 
- [シェズ]
- 相手は……“灰色の悪魔”だった。
 また戦場で戦えればいいが……。▼
 
- [シェズ]
- 相手は……“灰色の悪魔”だった。
 頼めば勝負くらいはしてくれるだろ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 場所は、どっかの森だったな。
 時間は夜で、そう言えば満月だった。▼
 後は……強く願えってか?
 死にそうな目に遭ってる時ほどは難しいぞ。▼
 
- [リンハルト]
- そうだねえ。
 条件を揃えるのは、かなり厳しそうだ。▼
 君の力が紋章のように、自分の意図しない
 ところで急に発揮される形態であるなら……▼
 観測のためには、戦場でずっと君のそばに
 いないといけないなあ。面倒だ……▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 面倒なら諦めていいんだぞ。▼
 
- [リンハルト]
- そうだね、僕らの関係性について、
 少し考え直してみるよ。▼
 
- [シェズ]
- 俺に頑張れって言ったんだ、
 お前も少しは頑張れよ。▼
 
- [リンハルト]
- どうだろう、頑張れるかなあ……。▼
 
支援A†
- [リンハルト]
- 結局、詳しいことはわからないままだねえ。▼
 
- [シェズ]
- そうだな……。▼
 お前がいろいろと解明してくれるより、
 この戦争に決着がつくほうが早そうだ。▼
 
- [リンハルト]
- まあ、それ自体は喜ばしいことなんだけど。▼
 君の力も、紋章みたいに戦時に使われる
 ことを想定したものなのは間違いない。▼
 だとしたら、この戦争が終わって、死と隣り合
 わせの厳しい戦場がなくなっちゃったら……▼
 そうそう力を使う必要にも迫られない。
 それは、良いことさ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 何で良いことなんだ?▼
 
- [リンハルト]
- 使う時やその後にどんな影響が出るのか、
 何もわかってないからだよ。▼
 “英雄の遺産”だって、紋章の適合者が
 使うにしても、命がすり減ると言われてる。▼
 
- [シェズ]
- そうだな。
 危ない力なら使わないにこしたことはない。▼
 
- [リンハルト]
- “英雄の遺産”と一緒だよ。紋章の適合者が
 使ったとしても命がすり減ると言われてる。▼
 
《共通》
- [リンハルト]
- 君の力が君の体に悪影響を与えている
 可能性は、少なくはないよね……。▼
 
- [シェズ]
- そう言われると恐ろしい気もしてくるが……▼
 俺は傭兵だし、戦争が終わってもずっと
 傭兵稼業をしてくつもりだからなあ。▼
 剣を使わない生活は想像しづらいぞ。▼
 
- [リンハルト]
- そうかな? 君は才能に溢れているし、
 戦後は引く手あまただと思うけど。▼
 
- [リンハルト]
- エーデルガルトも、帝都に腰を据えて、
 国を支えてほしいとまで言い出しそうだよ。▼
 
- [リンハルト]
- それどころか国王が、どこかに腰を据えて、
 国を支えてほしいとまで言い出しそうだよ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 本当か?▼
 嬉しい誘いだが……一つの場所に落ち着く
 のは、あまり得意な性分じゃなくてな。▼
 
- [リンハルト]
- そうなんだねえ。▼
 君が僕の家にずっといてくれたら、
 僕としては安心できそうなんだけどな。▼
 
- [シェズ]
- 俺が、お前の家に?
 それってどういう……▼
 
- [リンハルト]
- 何も持っていないように見えて、
 瞬時に剣を生み出せる人なんて……▼
 防犯に最適じゃない?
 旅先とかでも重宝しそうだよ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ははははっ、そんなことだろうと思った。
 お前はそういう奴だよな。▼
 でも、それじゃ傭兵が用心棒やるのと
 変わらないだろ? 普通に雇ってくれよ。▼
 
- [リンハルト]
- いや、それじゃあ一緒に暮らせないから、
 意味がないよね?▼
 
- [シェズ]
- 紛らわしい言い方をするなよ。
 一瞬、どんな意味かと思ったぞ。▼
 
- [リンハルト]
- いや、そう言う意味に取ってくれて、
 全然構わないんだけどねえ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- は?▼
 
- [リンハルト]
- あ、用があるのを忘れてたよ。
 それじゃ僕はこれで。▼
 
(リンハルトが走り去る)
- [シェズ]
- おい、リンハルト!
 待てって!▼
 
カスパル†
支援C†
- [カスパル]
- 大活躍だったな! 流石はエーデルガルトの
 見込んだ傭兵隊長だぜ!▼
 
- [シェズ]
- おう、カスパルか。
 お前だって、相当暴れてただろ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 流石はあのベルグリーズ家に連なる男だ。▼
 
- [カスパル]
- いや、まだまだだ。
 今回の戦いも、満足いく結果じゃなかった。▼
 
- [シェズ]
- だが、戦功をより稼いだのは、間違いなく
 俺のほうだったな。▼
 
- [カスパル]
- ああ、その通りだ!▼
 
《共通》
- [カスパル]
- 今のオレの腕は、親父どころかお前にだって
 届いてねえ……悔しいけどな!▼
 
- [シェズ]
- そうか? あの軍務卿はともかく、
 俺とは同等以上に思えるがなあ。▼
 
- [カスパル]
- くっそー……勝者の余裕を感じるぜ。
 けど、勝負はこれからだ!▼
 この戦争で、お前より功を上げてやる!
 それがオレの人生のためでもあるしな!▼
 
- [シェズ]
- そうは言っても、
 俺は傭兵で、お前は貴族だぞ。▼
 手柄を上げる機会は、自ずと俺のほうが
 多くなる。もちろん死の危険も増すんだが。▼
 いくら次男坊とは言ったって、軍務卿の
 息子を戦死させるわけにはいかないだろ。▼
 
- [カスパル]
- いやいや、それはオレの親父を
 甘く見てるぜ。▼
 オレは生まれた時から継承権がねえんだ。
 兄貴とははっきり区別されて育てられた。▼
 オレが身を立てるには、武の道しかねえ!▼
 ……あ、いや、別に政治とか学問とか、
 そういうのをやっても構わねえんだけど。▼
 とにかくオレは何もないところから上に
 登っていかなきゃいけなくて……▼
 オレが選んだのが、戦って手柄稼ぐ、
 そういう道だってことだぜ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ほとんど傭兵同然なんだな。貴族に生まれて
 それだけ覚悟が決まってるなんて……▼
 お前は凄い奴だと本気で思うよ、カスパル。▼
 
- [カスパル]
- それでもオレには、親父の息子っていう箔が
 あるから、ただの傭兵よりはマシだけどな。▼
 
- [シェズ]
- 思ってたよりずっと大変そうな環境では
 あるんだが……▼
 そこで選ぶのが、一番命の危険がある
 武の道なんだな……。▼
 
- [カスパル]
- 元々、ベルグリーズ家は武門の家だからな。
 親父の影響なのかもしれねえ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- なるほど……本気でお前が俺と武功を
 競ってるってのは理解した。▼
 だったら、俺もそれに応えなきゃな。▼
 これでもガキの頃から、ずっと傭兵として
 戦場だの何だのに身を置いてきたんだ。▼
 いくら熱心に鍛錬してるからって、
 貴族の子供には負けはしないぞ。▼
 
- [カスパル]
- 言うなあ、お前! オレだって、
 一朝一夕で超えられるとは思ってねえ。▼
 今に見てろよ、シェズ?▼
 
支援B†
- [カスパル]
- お前、またやったんだってな!
 やるじゃねえか!▼
 
- [シェズ]
- お前だって相当暴れてただろ……って、
 このやり取り、何度目だ?▼
 
- [カスパル]
- わからねえ。けど、それだけお前が
 活躍してるってことだろ?▼
 まだまだオレはお前の背を追っかけなきゃ
 ならねえみたいだな……!▼
 
《選択》
- [シェズ]
- お前が活躍する度に、俺も負けられないって
 気になるからな。お互い、頑張ろう。▼
 
- [カスパル]
- くっそー……またも勝者の余裕を感じるぜ。
 けど、勝負はこれからだ!▼
 
- [シェズ]
- いつでも追いついてこいよ?
 俺は更に戦功を積み上げてやるからな。▼
 
- [カスパル]
- 勝負はまだまだこれからだ!
 負けねえぜ!▼
 
- [シェズ]
- いやいや、追っかけるってことはないだろ。
 俺だってお前を目標にしてるんだぞ。▼
 
- [カスパル]
- そう言ってくれるのは嬉しいが、まだまだ
 足りてねえんだ。負けねえぜ!▼
 
《共通》
- [カスパル]
- さあ、そうと決まれば訓練だ!
 シェズ、もっと激しく行くぞ!▼
 
- [シェズ]
- ああ、受けて立つ!▼
 ……と思ったんだが、少し待った。▼
 
- [カスパル]
- おおーい、何だよ、急に。
 調子狂っちまうぜ。▼
 
- [シェズ]
- いや、こうやって二人で訓練することも
 増えただろ?▼
 同じ内容の訓練を一緒にやってたら……▼
 お前が強くなる度に俺も強くなって、
 差が縮まらないんじゃないか?▼
 
- [カスパル]
- なにっ!? 言われてみれば……。▼
 確かにそうだな!
 けど、オレはそれで構わねえ!▼
 
- [シェズ]
- へえ、何でだ?▼
 
- [カスパル]
- オレが一人でこっそり訓練して、
 お前より強くなったって……▼
 つまらねえし、ずるくねえか?
 やっぱ勝負は真っ向からいかねえとな!▼
 同じ訓練だろうと、オレのほうが成長して、
 お前を超える……どうだ、燃えるだろ?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、燃えるな。
 だが超えることはできないぞ。▼
 
- [カスパル]
- やってみなきゃわからねえさ。
 オレならできる!▼
 
- [シェズ]
- 特に燃えはしないが……
 お前らしくはあるよな。▼
 
- [カスパル]
- 燃えねえのかよ!
 まあそれは仕方ねえか。▼
 けど、オレならできる!
 間違いねえ!▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 本当に真っすぐな奴だよな、お前は。
 見てて眩しいくらいだ。▼
 傭兵にはなかなかそういう奴はいないから、
 何だか新鮮だよ。▼
 
- [カスパル]
- そんなもんか?
 オレ自身にはよくわからねえけどよ。▼
 ま、一緒に頑張ろうぜ! オレたちが活躍
 すればするほど、戦争も終結に近づくしな!▼
 
- [シェズ]
- ああ、強さを求めるにしたって、
 その目的だけは見失っちゃいけないな。▼
 
支援A†
- [シェズ]
- お、カスパル。
 ちょうどいいところに。▼
 
- [カスパル]
- 何だ?
 訓練の誘いなら、受けて立つぜ!▼
 
- [シェズ]
- いや、それもあるんだが……
 今度お前の父さんが来るんだろ?▼
 名高い軍務卿の鍛錬に、俺も加わらせて
 もらえないかと思ってな。▼
 
- [カスパル]
- 親父の?
 ……やめといたほうがいいんじゃねえか?▼
 
- [シェズ]
- 何でだよ。
 お前は一緒にやってるんだろ?▼
 
- [カスパル]
- ああ、けどそれは、子供の頃から
 ずっと付き合わさせられてるせいで……▼
 かろうじて耐えられてるってだけで、
 普通なら絶対にもたないぞ。▼
 
- [シェズ]
- そう聞いて引き下がれるかって。
 何とか頼む。▼
- [カスパル]
- 仕方ねえなあ……。なら、戻しちまわない
 ように、飯は抜いてこいよ?▼
 それから訓練の後に予定を入れたら、確実に
 潰れるからな。そのつもりでいといてくれ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そこまで言うほどか?
 助言には従うが、大丈夫だと思うぞ?▼
 
- [カスパル]
- 覚悟はしといたほうがいいぞ。
 オレはもう何度も味わってんだ。▼
 
- [シェズ]
- そこまで言うか……?
 不安になってくるな……。▼
 
- [カスパル]
- ああ、覚悟しとけよー。
 オレはもう何度も味わった。▼
 
《共通》
- [カスパル]
- あの親父の、煉獄より地獄な特訓をな……!▼
 
(暗転)
- [シェズ]
- ………………。▼
 
- [カスパル]
- おい、生きてるか?▼
 
- [シェズ]
- ああ……。▼
 
- [カスパル]
- 生きてはいるけど、気力が皆無だな。
 親父がお前のこと褒めてたぞ?▼
 初めてでここまでついてこられる者が
 いるとは……ってな。▼
 もっと厳しい訓練を考えるってよ。
 勘弁してほしいよなあ。▼
 
- [シェズ]
- お前は、凄い奴だな……。
 あの訓練を日常的に……。▼
 
- [カスパル]
- そんなことはねえよ。
 ただ慣れるだけの環境があっただけだ。▼
 オレはお前みたいに頭が回らねえからな。
 その分、体で補わないと駄目だろ。▼
 だから、ひたすら鍛えるんだ。
 もしかしたら効率は悪いかもしれねえがな!▼
 
- [シェズ]
- いや、あれはもう……
 効率とかを超越してるだろ……。▼
 お前の、絶対に折れそうにない……
 真っすぐさの由来、見た気がするな……。▼
 
- [カスパル]
- そうか?
 まあ、お前が生き残れてよかったよ!▼
 次の戦場では、大いに特訓の成果を
 発揮してやろうぜ!▼
 
《選択》
- [シェズ]
- おう……。▼
 
- [シェズ]
- 任せとけ……。
 成果が出なきゃ、割に合わない……。▼
 
《共通》
- [カスパル]
- がっはっはっは! そういうお前を見るの、
 何だか新鮮で面白いな!▼
 
- [シェズ]
- 笑い事じゃないんだよな……。▼
 
ベルナデッタ†
支援C†
- [シェズ]
- それじゃ、気をつけろよ。▼
 
- [傭兵]
- ぐぇっへっへ!
 てめえみてえな奴がいて助かったぜ!▼
 
(傭兵が立ち去る)
- [シェズ]
- さて、俺は……と。▼
 ベルナデッタ、そんなとこに隠れて
 何やってんだ?▼
 
(ベルナデッタが来る)
- [ベルナデッタ]
- ひえっ、その、い、今の人は……?▼
 
- [シェズ]
- 今の? ああ、俺と同じ傭兵だ。
 仕事を探しててな。▼
 
- [ベルナデッタ]
- 傭兵なんですか?
 ささ山賊みたいでしたよ……!?▼
 
- [シェズ]
- 山賊って……確かに野生的な見た目だが、
 賊と一緒にしちゃ可哀想だろ。▼
 
- [ベルナデッタ]
- そんなこと言われても……
 話し方も恐ろしかったですし!▼
 
- [シェズ]
- 傭兵なんて、大半があんなもんだぞ。▼
 俺がマシな部類なんだ。
 母さんにしっかり育てられたしな。▼
 
- [ベルナデッタ]
- そ、そうなんですね……。▼
 ってことは、よく話したことないけど、
 あなたの仲間はああいう人ばっかり……?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そうだな。
 ベルナデッタには傭兵はできそうにないか。▼
 
- [シェズ]
- いや、ばっかりじゃないが……
 傭兵をやってたら避けることはできないな。▼
 ベルナデッタに傭兵は無理そうだ。▼
 
《共通》
- [ベルナデッタ]
- 当たり前です!
 絶対に無理ですよおお!▼
 ベルが人見知りじゃなくたって、
 あんな怖い人たちの集まりは無理ー……。▼
 
- [シェズ]
- それは人見知りだからだろ。
 話してみたら怖くないってわかるぞ?▼
 見た目で判断し過ぎるから、
 人見知りが酷くなるんじゃないか?▼
 
- [ベルナデッタ]
- 知らない人を見た目以外の何で判断しろって
 言うんですかあ……。▼
 
- [シェズ]
- 一緒に戦ったり飯食ったりしてれば、
 自ずと判断できそうなもんだがな。▼
 
- [ベルナデッタ]
- だから、そこまで行くのが無理なんですよ、
 ベルには! わかって!▼
 
《選択》
- [シェズ]
- わかった、わかった。▼
 だが、見た目や話し方が怖くなければ、
 その人が本当に怖くないと思ってるのか?▼
 
- [シェズ]
- わからないな。見た目が怖くなければ、
 その人が本当に怖くないと思ってるのか?▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 世の中には、見た目はいかついが
 実は優しい奴と同じくらい……▼
 見た目は優しいが恐ろしい奴がいるんだ。
 人を騙して食い物にするような連中が。▼
 見た目だけで判断してると、痛い目見るぞ?▼
 
- [ベルナデッタ]
- ええ? 何で脅かすんですか!?
 ベルの鉄の心は、騙されませんよ!?▼
 いえ、えーと、たぶん……はい。
 たぶん大丈夫だもん!▼
 
支援B†
- [ベルナデッタ]
- シェズさーん!!
 た、大変なんですうううううう!▼
 
- [シェズ]
- どうした、ベルナデッタ!
 鼠でも潜り込んでたか?▼
 
- [ベルナデッタ]
- 鼠!? 鼠がいるんですか!
 ベルのお菓子が齧られちゃいます!▼
 
《選択》
- [シェズ]
- いや、その鼠じゃない。
 敵が送り込んでくる間者のことだ。▼
 
- [ベルナデッタ]
- あ、そうですか……。
 違います! 似てるけど違うんです!▼
 
- [シェズ]
- 似てるが、違う?
 いったい何の話だ?▼
 
- [シェズ]
- いや、俺の勘違いだった。
 それで大変って、何がだ?▼
 
《共通》
- [ベルナデッタ]
- それが、その、怖くない見た目の、
 優しい女の人がいたんですけど……▼
 
(暗転)
- [アンナ]
- なるほど……人見知りで困っていたのね。
 私にできることがあればいいんだけど。▼
 
- [ベルナデッタ]
- はい……。▼
 
- [アンナ]
- ……うーん、この香草はどうかしら。▼
 ちょっと値が張るんだけど、
 緊張を和らげる効果があるって話よ。▼
 後は……出どころも効能もとーっても
 怪しい、人を好きになる壺とか。▼
 正直おすすめしないけど、どうしても
 すがりたかったら買ってもいいわよ。▼
 ……ちょっと、大丈夫?▼
 
- [ベルナデッタ]
- ベ、ベルは気づいてしまったんです……!
 この前、ベルは聞いたんですよ!▼
 世の中には、見た目は優しいけど怖い人が
 いっぱいいるって……!▼
 あなたがそうに違いありませええええんん!▼
 
(ベルナデッタが走り去る)
- [アンナ]
- な、何だったのかしら。
 怖い人って、失礼しちゃうわね。▼
 
(暗転)
- [ベルナデッタ]
- ってことがあったんです!
 あなたのおかげで助かりましたよおおお!▼
 
- [シェズ]
- ……いや、それ、アンナさんじゃないか?
 よく行商に来てくれる……。▼
 確かに怪しい品をいろいろと売ってるが、
 人を騙したりはしないだろ。▼
 悪いことしちまったな。
 後で俺が謝っとくよ……。▼
 
- [ベルナデッタ]
- へ?▼
 怖い人じゃ、なかった?▼
 
- [シェズ]
- たぶんな。
 というか、お前も初対面じゃないだろ……。▼
 
- [ベルナデッタ]
- わかりませんよ! そんな簡単に
 人の顔なんて覚えられませんし!▼
 
- [シェズ]
- 何で偉そうなんだよ。▼
 
- [ベルナデッタ]
- ………………?▼
 
- [シェズ]
- ……はあ。どうしたらいいんだか。▼
 もういっそ、見た目は怖いが、中身は
 怖くない奴にでも会いに行くか?▼
 そうすりゃ人見知りはマシになるだろ。▼
 
- [ベルナデッタ]
- ……わかりました!
 このベルナデッタ、受けて立ちましょう!▼
 
支援A†
- [ベルナデッタ]
- あ、シェズさん……。▼
 
- [シェズ]
- ベルナデッタか。
 この前は悪かったな……。▼
 
- [ベルナデッタ]
- いえ、あなたのせいじゃないですし……
 ベルこそ、すみませんでした。▼
 
- [シェズ]
- まさか、あんなことになるなんてなあ……。▼
 うちの隊いちの悪人面に、
 挨拶したとこまでは良かったが……▼
 緊張に耐えかねたお前が、その場から
 逃げようと駆け出した挙げ句……▼
 
- [ベルナデッタ]
- そこにいた馬の尻尾を踏んじゃったせいで、
 暴走した馬があちこちを破壊する羽目に……▼
 うう……ベルの失態ですう……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 誰にでも失敗はあるさ。
 もう忘れちまおう。▼
 
- [ベルナデッタ]
- ありがとうございます……。▼
 
- [シェズ]
- アンナさんから緊張を和らげる香草を買った
 ほうが安くついたのは、悲しかったよな。▼
 
- [ベルナデッタ]
- がーん……。▼
 
- [シェズ]
- ついでに怪しい壺も買えるほどの
 被害だったそうだ。▼
 
- [ベルナデッタ]
- そ、そんな……。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- それはそれとして、
 人見知りはどうにかしたいよな。▼
 引き籠もりと違って、他人に迷惑がかかる
 ことが図らずも明らかになっちまったし。▼
 
- [ベルナデッタ]
- そうですよね……。
 って、引き籠もりは解消できましたもん!▼
 
- [シェズ]
- だが、無理にやってもああいう結果に
 なるなら、少しずつ慣れてくしかないか。▼
 
- [ベルナデッタ]
- 少しずつって?▼
 
- [シェズ]
- 俺が怖い奴と話してるのを、
 こっそり眺めるとか……。▼
 それで、話の内容が面白かったりすれば、
 意外といけるようになったりしないか?▼
 
- [ベルナデッタ]
- 別に、ベルは話してて面白い人がいい
 わけじゃないですよ?▼
 とにかく怖くなければ、真面目で
 つまらなくても全然大丈夫なんだから!▼
 
- [シェズ]
- それはそれで難しいんだよな……。▼
 
- [ベルナデッタ]
- あ、でも慣れるのは、思ったより簡単に
 できる気がします。▼
 
- [シェズ]
- へえ、何でだ?▼
 
- [ベルナデッタ]
- その、正直あなたも怖かったですけど、
 いろいろしてるうちに慣れてきましたもん。▼
 もう人見知りもしてないですよ?
 ふっふっふー。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そりゃ嬉しいな。
 解消できるとわかって良かった。▼
 それなら、やっぱり慣らしてこう。▼
 たぶんだが、一緒に何かをやるってのが
 大事なんじゃないか?▼
 
- [ベルナデッタ]
- そうかもしれませんねえ。▼
 
- [シェズ]
- なーんか引っかかる態度だが……
 まあ慣れてくれたことは嬉しいな。▼
 一緒に何かやるってのが大事そうだから、
 やっぱ荒療治で行くか?▼
 
- [ベルナデッタ]
- ぎええっ!? 荒療治はダメですよ!
 断固、反対します!▼
 
- [シェズ]
- ははっ、冗談だ。
 悪い悪い。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- ま、これからも俺たちは仲良くやってこう、
ベルナデッタ。▼
 
- [ベルナデッタ]
- はい!▼
 
ドロテア†
支援C†
- [シェズ]
- へえ、帝都の歌劇団ね。
 まったく想像がつかないな。▼
 傭兵稼業であちこち行ったって言っても、
 地方の小領主の仕事がほとんどで……▼
 ガルグ=マクに来るまでは、帝都や王都
 みたいなデカい街には無縁だったんだ。▼
 
- [シェズ]
- 帝都に来てからも、そういう煌びやかな
 世界?にはとんと縁がなくてな。▼
 
《共通》
- [ドロテア]
- 簡単に言えば、村のお祭りでやる小さな
 劇を、何千倍も派手にしたものなんだけど。▼
 劇の要所要所に印象的な歌が入って、
 その歌い手の中の主役が「歌姫」なのよ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- だいたいわかったぞ。
 凄い奴ってことだな。▼
 それだけ凄いなら、呼び名とかないのか?▼
 
- [シェズ]
- つまり……傭兵でいうと“壊刃”や“灰色の
 悪魔”みたいな戦場の主役ってことか。▼
 そういえば、ドロテアにも二つ名が
 あったよな?▼
 
《共通》
- [ドロテア]
- あるわよ。
 “神秘の歌姫”っていうの。▼
 
- [シェズ]
- おお、いいじゃないか。
 確かにお前には謎めいた魅力があるよな。▼
 
- [ドロテア]
- ありがとう。でも、名前の由来は……
 私が孤児で突然現れたせいだから、複雑よ。▼
 
- [シェズ]
- それで、神秘なのか。
 そう言われると気分は上がらないな。▼
 だが……歌姫になるからには実力は
 確かなんだろ?▼
 何か歌ってみてくれないか?
 俺、歌劇ってもんが想像つかなくてさ。▼
 
- [ドロテア]
- 仕方ないわねえ。
 特別よ?▼
 赤き雨を浴びて……燃える大地越えて……♪
 空を割る剣を……呼び戻す天を……♪▼
 復讐の時、立ち上がれ……♪
 復讐の野に、咲き誇れ、血潮の花よ……♪▼
 ……どうかしら?▼
 
- [シェズ]
- おお……おお?▼
 
- [ドロテア]
- あら、お気に召さなかった?
 芳しくない反応ね。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 凄いが……凄すぎてよくわからなかった
 ってのが正直なところだな。▼
 俺の知ってる歌って、酒場で傭兵が歌うやつ
 とか、村娘が畑仕事中に歌うやつとかだし。▼
 
- [シェズ]
- いや、あまりの凄さに言葉を失ってたんだ。
 まるで聞いたことのない歌だったしな。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- ろくな感想も言えなくて、申し訳ない。▼
 
- [ドロテア]
- いいのよ、気にしないで。
 そういうことってよくあるもの。▼
 
- [シェズ]
- そうかもしれないが……良かったら、
 また聴かせてもらってもいいか?▼
 もう一度、聴いてみたいと思ったんだ。
 次はもう少し、まともな感想が出るかも。▼
 
- [ドロテア]
- ……ふふふっ、いいわよ。
 もう一度、機会を作ってあげる。▼
 
支援B†
- [シェズ]
- そういえば、この前、貴族のお茶会って
 やつに同席させられたんだ。▼
 
- [ドロテア]
- 貴族って、もしかしてフェルくんかしら?
 彼はお茶会が好きだものねえ。▼
 
- [シェズ]
- いや、護衛の仕事を兼ねてかね?
 それで茶の一杯をご馳走になったんだが……▼
 
- [ドロテア]
- 貴族って、もしかしてシルヴァンくん?
 女性とのお茶会だったのかしら。▼
 
- [シェズ]
- いや、護衛の仕事を兼ねてかね?
 それで茶の一杯をご馳走になったんだが……▼
 
- [シェズ]
- 護衛の仕事を兼ねて、な。
 それで茶の一杯をご馳走になったんだが……▼
 
- [ドロテア]
- 貴族って、もしかしてローレンツくん?
 彼はお茶会が好きだものねえ。▼
 
- [シェズ]
- いや、護衛の仕事を兼ねてかね?
 それで茶の一杯をご馳走になったんだが……▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 味がよくわからなくてな。
 美味いとも不味いとも言い難くて。▼
 
- [ドロテア]
- そうよね。そういう場の食事とかって、
 味なんかわからないわよねえ……。▼
 
- [シェズ]
- ああ、高級すぎるとなあ。▼
 前に、お前の歌を聴いたことがあっただろ?
 歌劇の一節を披露してもらって。▼
 その時のことを思い出しちまって……
 俺にはそういう素養がないんだろうよ。▼
 
- [ドロテア]
- 歌を楽しく聴いたり、美味しいものを
 美味しく味わったりするのは……▼
 誰もが持っている権利よ。
 平民だからないとか、そんなことはないわ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 俺も、そうだといいと思う。▼
 
- [ドロテア]
- 思うけれど?
 違うって言うの?▼
 
- [シェズ]
- そうは言ってもだな。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 例えば俺は、傭兵時代、飯なんて食えりゃ
 何でもいいと思ってたが……▼
 この軍に所属してから、明らかに舌が
 肥えたぞ。美味いものを食いたくなった。▼
 美味いものを美味いと知る機会がなけりゃ、
 それを美味いとは思わないだろ?▼
 それが悪いとはまったく思わないぞ。
 思わないが……。▼
 
- [ドロテア]
- そういうこと……。
 ………………。▼
 
- [シェズ]
- ドロテア?▼
 
- [ドロテア]
- ごめんなさい、ちょっと考えちゃって。
 確かに、貴方の言うとおりかもしれない。▼
 ねえ、シェズくん……。▼
 
- [シェズ]
- どうした?▼
 
- [ドロテア]
- 私は初め、誰のためでもなく歌ってたわ。
 そうしてマヌエラ先輩に見出された。▼
 歌劇団に入ってからも、とにかく夢中で、
 みんなに自分の歌を聴いてもらいたかった。▼
 でも歌姫になって、多くの貴族から
 持て囃されるようになって……▼
 私はいつの間にか、そういう人たちに向けて
 歌うようになっていたのかもしれない。▼
 素養が、知識がなければ理解できない、
 高級な歌を……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- いや、俺はそうは思わないな。
 俺が理解できなかったのは……▼
 元々俺が歌に興味なさすぎたからってのも
 大きいと思うんだ。▼
 
- [シェズ]
- そうかもしれないが、それ自体は悪くない
 と思うって言っただろ?▼
 
《共通》
- [シェズ]
- お前の歌が凄いのは間違いないんだ。そんな
 自分が悪いみたいな言い方しなくていいさ。▼
 
- [ドロテア]
- ありがとう。
 でも……ちょっと考えちゃうわね……。▼
 
支援A†
- [ドロテア]
- らららー……ららららー……
 ららら……らららー……♪▼
 らららー……ららららー……
 ららら……らららー……♪▼
 ……ふう。
 どうだったかしら?▼
 
- [シェズ]
- おお……おお?▼
 
- [ドロテア]
- ええ? この歌でもその反応なの?▼
 
- [シェズ]
- す、すまん。
 やっぱり歌は全然わからないな……。▼
 でも、なんか温かい感じはしたぞ。
 母さんみたいって言うか……。▼
 
- [ドロテア]
- あら、わかってるじゃない!
 これは古い古い子守唄なのよ。▼
 今では、もう歌詞もわからなくて、
 誰も子守唄として歌ったりしないけれど。▼
 
- [シェズ]
- へえ、それで懐かしい感じが。▼
 ……いや待て、歌詞がないのに子守唄って
 どうやってわかったんだ? 適当か?▼
 
- [ドロテア]
- 調べて発表した学者がいたのよ。
 それが合ってるかは、わからないわ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そうか。
 だが、歌詞がないのがいいよな。▼
 深く言葉の意味とかを考えなくても、
 心に伝わるものがある。▼
 
- [シェズ]
- そうか。繰り返しが多くて単純な曲だが、
 そこがいいよな。▼
 せわしなく変わっちまうと、覚えるのも
 大変そうだ。▼
 
《共通》
- [ドロテア]
- ふふっ、貴方からそういう感想が聞けて、
 とても嬉しいわ。▼
 
- [シェズ]
- 俺も、ドロテアの歌を何度も聞けて、
 正直嬉しいさ。▼
 ドロテアの歌声が、素養がない人にだって
 届くのはもう間違いない。▼
 何しろ、一番底辺にいそうな俺が
 これだけ感じられるんだからな!▼
 
- [ドロテア]
- もう、底辺なんて……
 自分で言わないでちょうだい。▼
 
- [シェズ]
- 気にしてないからいいんだよ。
 親なし、出自不明で、流浪の傭兵だぞ?▼
 
- [ドロテア]
- ふふふふっ、貴方のそういう姿勢、
 素敵よね。私も見習わなくっちゃ。▼
 今回だって、貴方のおかげで私は
 自分の歌を見つめ直すことができた……。▼
 歌姫の経験を経て失ってたかもしれない
 気持ちを、取り戻せたんだから。▼
 
- [シェズ]
- ……流石は歌姫だな。▼
 
- [ドロテア]
- どういう意味?▼
 
- [シェズ]
- 何というか、ドロテアの言葉って、
 綺麗なんだよ。▼
 自分の考えてることが、
 すらっと言葉になって相手に届く。▼
 歌姫になるために、それになってからも、
 凄い努力をしてきた成果なのかなって。▼
 歌の感想もろくに言えない俺とは
 大違いだ。はっはっはっ……。▼
 
- [ドロテア]
- ありがとう。そう言ってくれる人がいて、
 本当に救われる思いよ。▼
 でも……貴方の言葉が下手というのは、
 私には同意できないわね。▼
 今の私への言葉も、口説き文句かと
 思うくらいだったもの。ふふふっ。▼
 
ペトラ†
支援C†
- [シェズ]
- ペトラ、これから訓練か?
 俺も付き合うぞ。▼
 
- [ペトラ]
- はい、嬉しく思います。
 あなた、強い、訓練、身になります。▼
 
- [シェズ]
- 強さで言えば、ペトラのほうが
 よほどだと思うがな。▼
 女王……になったんだったか?
 ……が異国の地で、そこまで鍛えて。▼
 
- [ペトラ]
- まだ、王、違います。
 約定のみです。▼
 しかし、ブリギットの王、
 戦えなければ、なれません。▼
 力、最も持ち、生き延びられる、
 民、最も率いられる……▼
 それこそ、王の条件、
 ブリギット、背負う者の、役割です。▼
 
- [シェズ]
- ようは、一番強くなきゃ駄目なんだろ?
 わかりやすいが、凄い国だな。▼
 
- [ペトラ]
- もちろん、理想です。
 現実、異なること、稀、よくあります。▼
 しかし、あなた、傭兵、同じ、違いますか?
 最も強くある、望む、望みません?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- まあ、そうだな。
 傭兵は、強さがすべてだ。▼
 何より生き延びるための強さが重視される。
 ペトラも似たようなことを言ってたが。▼
 
- [シェズ]
- 俺は割とそうだが、
 傭兵全体では違うんじゃないか?▼
 強さを追い求め過ぎると、死にやすい……
 なんて傭兵の間では言われてるしな。▼
 生き延びることが最優先さ。
 ペトラも似たようなことを言ってたが。
《共通》
- [ペトラ]
- 理解しました。生き延びる、大切です。
 では、危険な任務、誰も、受けませんか?▼
 王、危険、避けられない時、あります。
 傭兵、どうでしょう。▼
 
- [シェズ]
- 報酬次第、かね。
 金に困ってる傭兵も多いからな。▼
 傭兵は雇われ仕事なんだ。責任感のない奴も
 いるし、逆に見捨てるような雇い主もいる。▼
 ブリギットでは、そういうことはないのか?
 というか、そもそも傭兵がいない……?▼
 
- [ペトラ]
- 正解、です。
 ブリギット、傭兵、一人も、いません。▼
 狩人であり、戦士、漁師であり、戦士。
 皆、戦える……雇う、雇われる、不要です。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- やっぱり凄いな。傭兵になるしかない奴も、
 いないってことだもんな……。▼
 
- [ペトラ]
- ブリギット、褒める、嬉しく思います。
 わたし、誇りですから。▼
 
- [シェズ]
- つまり……農家であり戦士や、
 大工であり戦士がいるのか?▼
 
- [ペトラ]
- はい! 皆、強いです。
 農家でさえ、鍬、手強く、あります!▼
 
- [シェズ]
- 鍬……いや、手強いのはわかるが。
 ……鍬か。▼
 
支援B†
- [ペトラ]
- シェズ、
 今、話す、よいですか?▼
 
- [シェズ]
- ああ、何だ?▼
 
- [ペトラ]
- あなたの傭兵の話、興味深く、あります。
 再び聞く、望む、望みます。▼
 
- [シェズ]
- 構わないが……
 これ以上、特に面白い話もない気がするぞ。▼
 
- [ペトラ]
- いいえ、どのような話でも、楽しいです。
 知識、新鮮です!▼
 例えば……あなた、傭兵。
 今、報酬、貰う、貰いますか?▼
 
- [シェズ]
- ああ、もちろん。
 俺の雇い主は、エーデルガルトだ。▼
 
- [シェズ]
- ああ、もちろん。
 俺の雇い主は、ディミトリだ。▼
 
- [シェズ]
- ああ、もちろん。
 俺の雇い主は、クロードだ。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 傭兵としては、破格の報酬だと思うぞ。
 指揮官に抜擢してもらってるからな。▼
 
- [ペトラ]
- はい、傭兵、報酬が大切、教わりました。▼
 もし、敵国、あなたの報酬、増やす提案、
 ありましたら、あなた、どうします?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 俺は断るが、鞍替えする奴もいるかもな。
 やっぱり報酬の多さは魅力だし……▼
 何より、それだけの金を積める相手は、
 戦争自体に勝つ可能性も高い。▼
 
- [シェズ]
- その程度で寝返る奴はいないだろ。▼
 ただ……それだけの金を積める相手は、
 戦争自体に勝つ可能性も高い。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 負ける陣営にいると、
 それだけ死の危険は増えるだろ?▼
 
- [ペトラ]
- 金、ある、戦争、有利……
 フォドラの真理、です?▼
 
- [シェズ]
- だが、それは信頼できる相手に限った話だ。
 提案に乗ってほいほい裏切ったら……▼
 向こうは邪魔な傭兵を殺すためだけに
 呼び出した、なんて可能性もある。▼
 逆に雇い主からしても、金で主を変える
 傭兵なんて信用できないだろ。▼
 傭兵には、信頼も必要不可欠なんだ。
 これ、言い忘れてたな。▼
 
- [ペトラ]
- いえ、わかります。
 傭兵に限りません、それ。▼
 しかし、傭兵……他より、信頼、
 大事、なる、思う、思います。▼
 
- [シェズ]
- まあな。報酬の高い重要な任務になれば、
 雇う側は傭兵の経歴を調べて判断するし……▼
 逆に、傭兵を使い捨てた雇い主なんかの
 情報を、傭兵たちが共有したりもする。▼
 誰もが生きるのに、必死なんだよ。▼
 
- [ペトラ]
- はい……皆、必死です。
 そこ、善も、悪も、ありません。▼
 敵でなく、わたし、雇う、どうですか?
 仲間ですから、寝返り、違います。▼
 ブリギットでの仕事、報酬、今より、
 高い、高くする、約束できます。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- そりゃ嬉しい誘いだ。
 けど、今は別の仕事の最中だからな。▼
 
- [シェズ]
- 今は興味を持てないな。
 別の仕事の真っ最中だからってのもあるが。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 信頼を大事にする傭兵が、
 仕事を途中で放り投げちゃまずいだろ?▼
 
- [ペトラ]
- その答え、予想する、しました。
 流石、傭兵の鑑、です。▼
 
支援A†
- [ペトラ]
- 戦い、続き……
 終わり、見える、見えてきましたか?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ああ、まだ先だろうが……
 ぼんやりと見えてきた気がするよ。▼
 
- [ペトラ]
- 考え、わたし、同じです。
 見えてくる、よいです。▼
 
- [シェズ]
- いや、まだまだだ。
 見えてくるといいんだがな。▼
 
- [ペトラ]
- わたし、見えてくる、きました、
 思いますが、あなたの考えも、わかります。▼
 
《共通》
- [ペトラ]
- ……もし、戦い、終わる、
 あなた、どうしますか?▼
 
- [シェズ]
- どうするって?
 やけに漠然とした問いだな……。▼
 
- [ペトラ]
- 身の振り方、です。
 あなた、役目、終える、その時……▼
 わたしと共に、ブリギット、来ませんか?▼
 
- [シェズ]
- 本気の、話だよな?
 前に冗談で言ってたようなやつでなく。▼
 
- [ペトラ]
- はい、冗談、違います。
 わたし、本気です。▼
 ブリギット、帝国との戦争、敗れて以来、
 従属する、してきました。▼
 しかし、この戦争、ブリギット、
 対等の関係、築く、機会、持ちました。▼
 これから、国、開かれていきます。
 フォドラと、交流、盛ん、持ちます。▼
 それ、助ける人材、わたし、求めています。
 信頼できる、相手です。▼
 
- [シェズ]
- ………………。▼
 
- [ペトラ]
- 誘い、困る、でしたか?
 何か……▼
 
- [シェズ]
- いや、ただ感心してたんだ。
 ペトラは王なんだ、って思ってよ。▼
 こうして皆で必死に戦いながらも……▼
 
- [シェズ]
- エーデルガルトは戦争が終わった後のことを
 考えて、準備してる。▼
 
- [シェズ]
- ディミトリは戦争が終わった後のことを
 考えて、準備してる。▼
 
- [シェズ]
- クロードは戦争が終わった後のことを
 考えて、準備してる。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- まさに王の考え、王の視点だろ?
 それと同じものを、ペトラは持ってるんだ。▼
 
- [ペトラ]
- そう、です。
 わたし、ブリギットの王。▼
 精霊たち、守られる、
 海、浮かぶ、島々……統べる者です。▼
 わたし……何より、あなたに、
 未来、支えてほしい、ほしくあります。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 熱烈な言葉だな……。
 俺を買ってくれて嬉しいよ、ペトラ。▼
 けど、適任かもな。俺は家族もいないし、
 地位も財産もない根無し草だ。▼
 
- [シェズ]
- ペトラ、お前の誘いは嬉しいが……
 正直そんな先の話は考えたことがない。▼
 俺は家族もいないし、地位も財産もない
 根無し草だから、適任ではあるけどな。▼
 
《共通》
- [ペトラ]
- シェズ、答え、まだ、不要です。
 今のあなた、この国のため、戦います。▼
 戦争、終わる、その時、
 一番最初に、考える、願います。▼
 そのため、今、先んじて、言いました。
 わたし、ずるい、ずるくあります。▼
 
- [シェズ]
- そういうことか……。
 ペトラ、わかったよ。▼
 確かに抜け駆けな気はするが、
 それだけの思いは伝わった。▼
 未来を考えるためにも、今はこの戦争に
 勝って、生き残ろう。共にな。▼
 
モニカ†
支援C†
- [シェズ]
- モニカ?
 こんなとこに突っ立って何やってるんだ?▼
 
- [モニカ]
- あなたを待っていたんです。
 陛下と話していたでしょう?▼
 
- [シェズ]
- ああ、少し戦術の話をな。
 それで、俺に用って?▼
 
- [モニカ]
- いえ、用というほどの用はないのですが。
 その……陛下はどんな様子でした?▼
 
- [シェズ]
- どんなって……傭兵部隊の戦い方について
 相談しただけだが。皆、得物が違うだろ?▼
 槍みたいな長物を使えない場所で
 戦いそうなんで、どう扱うかってな。▼
 
- [モニカ]
- それだけですか?▼
 
- [シェズ]
- いや、それ以外にも傭兵関係でいろいろ……
 モニカが関わりそうな話はなかったぞ。▼
 
- [モニカ]
- そういうことではなくてですね……あの、
 兵士が茶菓子を持っていったでしょう?▼
 それに、あの部屋には花が活けてあったと
 思いますが……見ませんでした?▼
 
- [シェズ]
- ああ、菓子は分けてもらった。
 美味かったが……お前も食いたかったのか?▼
 花は……あった、気も……。
 小さな白い花だったような……。▼
 
- [モニカ]
- もう!あなたの感想なんて聞いてません。
 陛下はどうだったか聞いてるんです。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- いや、何か言ってたかもしれないが、
 覚えてないって。▼
 
- [モニカ]
- そんな……そしたら、陛下に直接
 聞くしかないじゃないですか。▼
 あたしは、陛下がその場で漏らすような
 素の感想を知りたいんです。▼
 
- [シェズ]
- 何でそんなに気になるんだ? というか、
 エーデルガルトに聞けばいいだろ。▼
 
- [モニカ]
- 直接聞いたって、本音で話してくれるか
 わからないでしょう。▼
 あたしは、陛下がその場で漏らすような
 素の感想を知りたいんです。▼
 
- [シェズ]
- そう言われてもな……。
 覚えてないぞ。▼
 
《共通》
- [モニカ]
- 光栄にも陛下に呼ばれて、相談されて。
 陛下からお菓子まで下賜されて……▼
 陛下のこと、ちゃんと見てないんですか?
 信じられない、まったく。▼
 
- [シェズ]
- 期待に沿えなくて悪かったが……
 モニカが何をやりたいのかさっぱりだ。▼
 今からでも感想を聞いてこようか?▼
 
- [モニカ]
- や、やめてください。
 あたしが聞きたがったなんて知れたら……▼
 陛下に余計な気を回させてしまいます。
 もうこの話はいいですから。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- いったい何なんだ……? わからないから、
 やっぱりエーデルガルトに聞いて確かめ……▼
 
- [モニカ]
- ちょっと! やめてください!
 言いますから!▼
 お菓子もお花も、あたしが用意したんです。
 それで、正直な反応が知りたくて……。▼
 
- [シェズ]
- あ、わかったぞ。
 菓子も花も、お前が用意したんだな。▼
 それでエーデルガルトの正直な反応を
 さりげなく知りたくて……▼
 
- [モニカ]
- あ、ああ、それ以上言わないでください!
 合ってますから!▼
 
《共通》
- [シェズ]
- なるほどなあ……。
 いや、わかってもよくわからんが……。▼
 
- [モニカ]
- もう、いいじゃないですか!
 乙女心は複雑なんです!▼
 
支援B†
- [シェズ]
- 話って何だ、モニカ?
 しかもこんなところで……。▼
 
- [モニカ]
- 最近、とても頑張ってるみたいですね。
 戦場に出る度に功を積み重ねているとか。▼
 
- [シェズ]
- 急に褒めて、どうしたんだ。
 確かに調子は良いが……。▼
 
- [モニカ]
- 特に他意はありませんよ。
 あたしも非常に助かっていますし……▼
 陛下もとても褒めておられました。
 良い働きだと。▼
 あたしといても、あなたの話ばっかり
 されるので、聞き飽きたくらいです。▼
 
- [シェズ]
- へえ、俺の話ばっかりを……ん?▼
 もしかして、お前、俺に妬いてるのか?
 いや、そんなはずないか。▼
 
- [モニカ]
- ええ、そんなはずないでしょう。
 何であたしがあなたに妬くんですか。▼
 だいたいあなたと陛下は、
 ただの部下と上司で……▼
 あたしと陛下のような君臣の粋を超えた、
 深い関係には及びもしないんですから。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 思い切り、妬いてるじゃないか……。▼
 
- [モニカ]
- どこがですか? あたしはただ、
 正しいことをあなたに伝えているだけで……▼
 別にあなたが陛下と仲が良すぎるだなんて、
 これっぽっちも思ってませんから!▼
 
- [シェズ]
- あ、ああ。そうだな。
 俺とは違うさ。▼
 
- [モニカ]
- 何ですか、その態度は。
 全然信じてませんね。▼
 あたしは、別にあなたが陛下と仲が良すぎる
 だなんてこれっぽっちも思ってませんから!▼
 
《共通》
- [シェズ]
- ………………。▼
 ……今のは明らかに自分で認めてただろ。
 妬いてるって……。▼
 
- [モニカ]
- ……そ、そんなことありません。▼
 
- [シェズ]
- あるだろ……。俺とエーデルガルトの仲が
 良すぎて嫉妬するって言ってなかったか?▼
 
- [モニカ]
- 嫉妬するとは言ってないでしょう!▼
 
- [シェズ]
- じゃあ、本当に嫉妬してないのか?▼
 
- [モニカ]
- ……してます。▼
 
- [シェズ]
- だよな。▼
 
- [モニカ]
- したっていいじゃないですか!
 陛下はずっとあたしの憧れだったんですよ?▼
 なのに、ヒューベルトならともかく
 こんなぽっと出の傭兵なんかに……▼
 陛下から言及される回数で負けている
 なんて……自分が許せません!▼
 
- [シェズ]
- 陛下から言及される回数……?▼
 
《選択》
- [シェズ]
- ……今は戦いも激しくなってるから、
 俺の出番が多いだけだろ。▼
 終わればすぐに逆転するさ。
 だから心配すんな、モニカ。▼
 
- [モニカ]
- うう、勝者の慰めは、負けたあたしが
 余計に惨めになるだけです……。▼
 
- [シェズ]
- いや、勝った負けたはどうでもいいが、
 何数えてんだ。▼
 そういうのは気にしないほうがいいぞ。
 無駄に疲れるだけさ。▼
 
- [モニカ]
- 気にしなくても数えちゃうんです!
 仕方がないでしょう……。▼
 
- [シェズ]
- そんなに気にすることか?
 どうだっていいだろ……。▼
 
- [モニカ]
- 勝手に数えちゃうから、気になるんです!
 仕方がないでしょう……。▼
 
《共通》
- [モニカ]
- ……こうなったら、あなたにも
 協力してもらうしかありませんね。▼
 
- [シェズ]
- 何が「こうなったら」だ。
 まったく話が見えないぞ。▼
 
- [モニカ]
- 問答無用です!
 ほら、行きますよ!▼
 
支援A†
- [モニカ]
- ……なるほど。では、今日の陛下は紅茶を
 飲まれなかったと。珍しいですね。▼
 確か、前回は15日前でした。
 陛下が飲まなかった日の傾向は……▼
 
- [シェズ]
- なあ、俺は何をやらされてるんだ?▼
 毎日こんなこと記録する意味あるのか?
 もっと適当でいいだろ。▼
 
- [モニカ]
- 何を言っているんですか。
 陛下の偉業ですよ。▼
 しっかりと記録しておいて、
 帝国の歴史に刻まなければなりません。▼
 
- [シェズ]
- いや、偉業なら刻んでもいいんだが、
 紅茶を飲んだかどうかなんて……▼
 明らかに要らない情報だろ。▼
 しかも、よく覚えてんな。
 前に紅茶を飲まなかった日なんて。▼
 
- [モニカ]
- ふふふ、陛下のことであれば、
 何でも覚えていますよ。▼
 あたしにかけてくださった言葉の数々、
 召し上がった毎日の献立……▼
 ため息をおつきになった回数、
 お持ちになっているお気に入りの……▼
 
- [シェズ]
- 待て待て。
 途中からおかしい。明らかにおかしいから。▼
 
- [モニカ]
- 何がおかしいんですか?
 すべて記録しておくべきことですよ。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- おかしいって。
 よく考えてみろ。▼
 歴代の皇帝の記録や歴史書なんかに、
 皇帝のついたため息の回数が載ってたか?▼
 
- [モニカ]
- これまでは、あたしみたいに正確に記憶して
 記録をつけられる人がいなかっただけです。▼
 あたしのこの記憶力は、陛下の偉業を
 記すために存在してるんですから。▼
 
- [シェズ]
- ……そうだな。
 そういう考え方もあるかもしれないな。▼
 
- [モニカ]
- わかってくれましたか。あたしの記憶力は、
 このために存在してるんですから。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- だが、仮にそれが正しかったとして、
 俺が手伝う必要ないよな?▼
 
- [モニカ]
- ありますよ。
陛下があなたを重用していますからね。▼
 よく陛下と言葉を交わしていますし、
 一緒にいる時間も多いでしょう。▼
 あたしだけでは確認し切れない情報を
 入手し、あたしに報告してくれるのに……▼
 あなたほどの適任はいないんです。▼
 
- [シェズ]
- はあ……まあいい。
 お前が真剣にやってるのはわかるから……▼
 暇な時に手伝うくらいは構わない。
 害も……そうない気はするしな。▼
 
- [モニカ]
- 流石は陛下に見込まれたお人……!
 頼もしいですね。▼
 悔しいですが、日々、陛下からの信頼が
 厚くなっているのも頷けます。▼
 こうなったら……特別にあなたにも
 許可を与えるしかないようですね。▼
 シェズ、あなたが陛下に
 愛を捧げることを許しましょう。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 良かった、これでお前から妬かれることも
 なくなるって話で大丈夫か?▼
 
- [モニカ]
- そうですね。あたしたちは、陛下に愛を
 捧げた同志ってことになるんですから。▼
 
- [シェズ]
- そうか……俺に何ができるかわからないが、
 あんまり期待しないでくれよ。▼
 
- [シェズ]
- そんな許しを俺が欲しがると思うか?
 愛を捧げるって……何をするんだ。▼
 
- [モニカ]
- 何をするって、むしろ、陛下を敬愛し、
 お慕い申し上げる以外に何をするんですか?▼
 
- [シェズ]
- 俺に聞くな。
 とにかく、許しは要らないから。▼
 
《共通》
- [モニカ]
- いいです、今はまだ陛下の魅力を
 完全には理解していないのでしょう。▼
 あたしと一緒に偉業を記録することで、
 絶対に目覚めるはずですから。▼
 あなたが陛下の信奉者となれることを、
 願っています、シェズ。▼
 
- [シェズ]
- お、おう……。▼
 
マヌエラ†
支援C†
- [シェズ]
- マヌエラさん……は、いないか。▼
 
- [マヌエラ]
- くこー……くこー。▼
 
- [シェズ]
- ……ん? 寝息?
 あれ、患者用の寝台で寝てるのか。▼
 
- [マヌエラ]
- くこっ……やだ……もう……。▼
 
- [シェズ]
- にやにやして、何か夢でも見てるのか?▼
 
- [マヌエラ]
- え……行かないでよ……
 あたくしを……見捨てるつもり……?▼
 
- [シェズ]
- 急展開だな……。
 表情が険しくなったぞ。▼
 
- [マヌエラ]
- 待ちなさいよ……許さない……▼
 あたくし! 許さないんだからっ!
 ……ハッ!▼
 
- [シェズ]
- おはよう、マヌエラさん。▼
 
- [マヌエラ]
- あら、シェズ。
 あたくしったら、いつの間にか寝てたのね。▼
 ……もしかして、寝ながら何か
 言ってたかしら? あたくし。▼
 
《選択》
- 行かないで、と言っていたと伝える
 
- 許さない、と言っていたと伝える
 
- 何も言っていなかったと伝える
 
- [シェズ]
- 「行かないで、見捨てるつもり?」って。▼
 
- [マヌエラ]
- そう……運命の相手だと思ったのに、
 あの人、あたくしに背を向けて……▼
 
- [シェズ]
- 「待ちなさいよ、許さないっ!」って。▼
 
- [マヌエラ]
- そう……あたくしが泣いて止めてるのに、
 あの人、さっさと出ていこうとして……▼
 
- [シェズ]
- いや、特に何も聞いてないが。▼
 
- [マヌエラ]
- 本当? いえ、そういうことにしておいて
 くれてるのね。いい心がけよ、あなた。▼
 あたくしね、運命の人に捨てられる
 悲しい夢を見ていたのよ……。▼
 
《共通》
- [マヌエラ]
- 思い出したら、腹が立ってきたわ……。
 なんで夢でまでこんな……うぷ……。▼
 
- [シェズ]
- 具合が悪いのか?▼
 
- [マヌエラ]
- 悪いけど……お水を一杯、
 持ってきてくれるかしら……?▼
 
(暗転)
- [マヌエラ]
- ふう……もう大丈夫、ありがと。▼
 
- [シェズ]
- そういえば酒臭いな……
 アンタ、さては二日酔いだろ?▼
 
- [マヌエラ]
- ……それが何か? 問題でも?▼
 
- [シェズ]
- 医務室も雑然として散らかってるし。
 これは……かなり酷いんじゃないか?▼
 
- [マヌエラ]
- 何なのよ、もう!
 人の部屋に勝手に入ってきて!▼
 恥ずかしい寝言を盗み聞きしたあげく、
 二日酔いだの部屋が散らかってるだの!▼
 あなた、あたくしの何? 旦那様?▼
 
- [シェズ]
- 何って、仲間だろ。軍の同僚としても、
 この状態は放置できない。▼
 
- [マヌエラ]
- ……そうよね。ごめんなさい。
 恥ずかしくてつい取り乱したわ、あたくし。▼
 あの……一つ、お願いがあるのだけど。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- この部屋の片づけか?
 まあ、少しなら手伝っても……▼
 
- [マヌエラ]
- そうじゃなくて……その……。
 全部、見なかったことにしてくれない?▼
 
- [シェズ]
- ああ、そういうことか……。
 別に誰かに言ったりしないぞ。▼
 
- [シェズ]
- ……見なかったことにしてほしいのか?
 心配しなくても、誰にも言わないぞ。▼
 
《共通》
- [マヌエラ]
- 助かるわ。これ以上、皆が持っている
 あたくしの印象を悪くしたくないのよ。▼
 まったく……いつからこんなふうに
 なっちゃったのかしら。▼
 これでも、あのミッテルフランク歌劇団の
 元歌姫なのよ? あたくし。▼
 それが今は見る影も……って、失礼ね!
 ちょっと言い過ぎじゃなくて!?▼
 
- [シェズ]
- いや、俺は何も……▼
 
- [マヌエラ]
- そうだわ、今日の口止め料じゃないけど、
 今度あたくしの歌を聴かせてあげるわ。▼
 まだ、あたくしが衰えてないってところを
 見せてあげるんだから!▼
 楽しみにしてらっしゃいな。
 ……で、何かあたくしにご用だった?▼
 
- [シェズ]
- ……え? ああ、用があって来たはずだが、
 もう忘れちまったな……。▼
 
支援B†
(※支援会話なし)
支援A†
- [シェズ]
- マヌエラさん、今日も顔色が悪いな。▼
 
- [マヌエラ]
- 失礼ね……昨日ちょっと飲みすぎただけよ。
 それよりも、見てくれたんでしょ?▼
 
- [シェズ]
- ああ、見てたぞ。俺もあの宿場にいたから。
 すごく綺麗な歌声で驚いたよ。▼
 
- [マヌエラ]
- そうでしょう。でも、声だけ?▼
 
- [シェズ]
- いや、人前に立って歌う姿も何というか
 ……可憐に見えたよ。本当に。▼
 いつもああやって、街の人たちに
 聴かせてやってるのか?▼
 
- [マヌエラ]
- まさか、そんなにお安くないのよ?
 あたくし。▼
 昨日は、あなたもいたから特別。
 いつか約束したでしょう。覚えてる?▼
 
- [シェズ]
- ああ、口止め料か。▼
 
- [マヌエラ]
- ……誰にも言ってないでしょうね?
 あたくしの寝言のこととか……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 誰にも言ってないさ。
 男に捨てられた夢のことなんて。▼
 
- [マヌエラ]
- しーっ! んもう、黙ってらっしゃい。▼
 
- [シェズ]
- えーと、どうだっけ……。
 たぶん話してないと思うが……。▼
 
- [マヌエラ]
- ちょっと、本当でしょうね? 誰かに
 話していたら承知しないわよ、あたくし。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- まあ、でも二日酔いでフラフラしてる
 マヌエラさんも俺は嫌いじゃないぞ。▼
 
- [マヌエラ]
- あら、そう?▼
 
- [シェズ]
- 気怠い雰囲気が、大人の女性っぽくて。
 それに、アンタっていろんな面があるだろ?▼
 医師として働いてる姿だったり、
 戦場で戦ってる姿だったり……▼
 俺は、どの姿も割と好きだな。▼
 
- [マヌエラ]
- 好き?▼
 
- [シェズ]
- 好きというか、見てて飽きないというか……
 歌姫の姿も垣間見たから、尚更だ。▼
 人ってさ、誰でも様々な面を持ち合わせて
 一つの人格を形作ってると思うんだが。▼
 マヌエラさんはそれが顕著というか……。
 どれが本当の姿なんだろう?ってね。▼
 
- [マヌエラ]
- それはもちろん、あたくしの本当の姿は、
 眩い光に照らされて舞台に立つ歌姫……▼
 ……なんてね。そうじゃないことくらい、
 わかってるのよ、あたくし。▼
 そうやって過去の栄光にしがみついて、
 自分を慰めるしかないお年頃なの。わかる?▼
 
- [シェズ]
- へえ……そんな必要あるのか?▼
 今のマヌエラさんはきっと、現役の
 歌姫だった頃よりも魅力的だと思うが。▼
 
- [マヌエラ]
- あら、シェズ……それって、
 もしかしてあたくしを口説いているの?▼
 
- [シェズ]
- え? いや……そういうつもりで
 言ったんじゃないぞ。▼
 年齢を重ねるほどに、人の魅力ってのは
 深みが増すっていうか……▼
 
- [マヌエラ]
- いいじゃない、照れなくても。今夜あたり、
 二人の将来について語り合ってみる?▼
 
- [シェズ]
- えーと、いや、今夜は確か外せない用事が
 あったはずだ。すまん、またの機会に。▼
 
- [マヌエラ]
- あら、そう? じゃあこの件については
 日を改めて、ゆっくりお話しましょうね。▼
 ……逃げたら、許さないわよ?▼
 
- [シェズ]
- あはは……冗談、だよな?▼
 
イエリッツァ†
支援C†
(※支援会話なし)
支援B†
- [イエリッツァ]
- ………………。▼
 
- [シェズ]
- ………………!?
 ど、どうしたんだ、イエリッツァ。▼
 
- [イエリッツァ]
- ……いない、か。▼
 
- [シェズ]
- 待てって、イエリッツァ。
 誰かを探してるなら手伝うぞ。▼
 
- [イエリッツァ]
- ……私に構うな。▼
 
- [シェズ]
- ……相変わらず取りつく島もないな。
 メルセデスの弟ってのが信じられないぞ。▼
 
- [シェズ]
- ……取りつく島もないな。
 ま、教師だった頃からか……。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- アンタ、相当焦ってるんだろ。
 悪いことは言わないから手伝わせてくれ。▼
 
- [イエリッツァ]
- ……なぜ、わかった。
 私が、焦っていると……。▼
 
- [シェズ]
- 誰だってわかるさ。
 慌てて礼拝堂なんかに走り込んできて……。▼
 
- [イエリッツァ]
- ………………。▼
 ……捜している者がいる。
 怪我を負っているはずだ……。▼
 
- [シェズ]
- 怪我? 誰か医務室から逃げ出したとか……
 まさか敵か!?▼
 
- [イエリッツァ]
- ……いや。違う。
 だが……私を見て、逃げ出した。▼
 
- [シェズ]
- 敵でもないなら何で逃げる。
 ベルナデッタじゃないだろうな。▼
 
- [イエリッツァ]
- ……彼女ではない。
 だが、私を恐れていたのかもしれん……。▼
 
- [シェズ]
- 敵でもないなら何で逃げる。
 アンタを怒らせるようなことをしたとかか?▼
 
- [イエリッツァ]
- ……知らん。
 私を、恐れていたのかもしれん……。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- 確かにアンタには近寄りがたいが……
 殺気が漏れてるっていうか。▼
 少し気を抜いたら斬られちまいそうな
 迫力があるからな。▼
 
- [イエリッツァ]
- ……そんな意思は、ないが。▼
 
- [シェズ]
- アンタにそのつもりがなくても、
 臆病な奴は怖くなっちまうんだろ。▼
 “死神”を前にしたら、
 獣だって尻尾を巻いて逃げ出すさ。▼
 
- [イエリッツァ]
- ………………。
 ……ならば、どうすればいい。▼
 このままでは、逃げる相手を
 捕らえることもできん……。▼
 
《選択》
- [シェズ]
- 一番の問題は、その殺気だ。
 それを何とかすればいいんじゃないか?▼
 話しかける時も、話しかけられる時も、
 常に笑顔を絶やさず殺気を漏らさず、な。▼
 
- [イエリッツァ]
- 話し……かける……?
 ……なるほど。▼
 
- [シェズ]
- おとなしく、俺たちの手を借りたらどうだ?
 他の人が一緒にいれば逃げられないだろ。▼
 
- [イエリッツァ]
- 逃げられるのは、困る……だが……
 お前の手を、借りるほどの事態でもない。▼
 
《共通》
- [イエリッツァ]
- ……時間が惜しい。私は行く。▼
 
(イエリッツァが立ち去る)
- [シェズ]
- 待てよ、イエリッツァ!
 ……本当に大丈夫なのか?▼
 
支援A†
- [猫]
- ふみゃああ……。▼
 
- [シェズ]
- あれ……猫か。だいぶ怯えてるな。▼
 どうした? 誰かに追われてるのか?
 はは、まあ答えてくれるわけが……▼
 
- [イエリッツァ]
- …………………。▼
 
- [シェズ]
- ………………!?
 ど、どうしたんだ、イエリッツァ。▼
 ……ん?
 前にもこんなことあったような。▼
 
- [イエリッツァ]
- ……ここに、いたか。▼
 
- [シェズ]
- 俺に何か用か?▼
 
- [イエリッツァ]
- お前ではない……そいつだ。
 食料庫を、荒らしたのでな……。▼
 
- [シェズ]
- そいつって、この猫……か?▼
 
- [イエリッツァ]
- ……そいつは、足が速い。以前にも、
 私から逃げ回ったことがある。▼
 
- [シェズ]
- ふーん、逃げ回ったことが……って、あ!
 もしかして、前にアンタが追ってたのは……▼
 
- [イエリッツァ]
- そいつだ……。
 ……怪我をしていた。▼
 傷を見てやろうとしたら……逃げた。
 結局……兵士が、捕まえていたが……。▼
 
- [シェズ]
- ………………。▼
 
- [イエリッツァ]
- ………………。▼
 
- [シェズ]
- なるほどなあ……。
 逃げ出したのは人じゃなくて、猫だったのか。▼
 そういえば、人とは一言も言ってなかった
 気もするな。悪い、勘違いしちまってた。▼
 
- [イエリッツァ]
- いや……私も、言葉足らずだった。▼
 
- [シェズ]
- だが、正直意外だぞ。
 アンタが猫の面倒を見ようとするなんて。▼
 人であれ獣であれ、何人たりとも
 寄せ付けない雰囲気を纏っているからな。▼
 
- [イエリッツァ]
- 私を厭うのは……人だけだ。▼
 ……猫の面倒を、見たこともある。
 バルテウス家の屋敷で、姉と……。▼
 
- [シェズ]
- へえ、そうなのか。
 じゃあ昔は怖がられていなかったんだな。▼
 
- [イエリッツァ]
- ……ああ。▼
 だがあの猫も、母と姉が去った後……
 ある時から、行方がわからない……。▼
 血に塗れた私を、恐れたのかもしれん……。▼
 
- [シェズ]
- 猫には詳しくないが、獣には危険を感じ取る
 力に長けてるって言うしな。▼
 アンタが危険な存在になったのを、
 感じたのかもしれない。▼
 
- [イエリッツァ]
- ………………。▼
 
- [シェズ]
- 猫には詳しくないが、そう簡単に
 面倒見てもらった相手を忘れるか?▼
 
- [イエリッツァ]
- ……私に、聞くな。▼
 
《共通》
- [シェズ]
- あー、まあとにかく、だ。アンタはこの
 食料泥棒を捕まえてどうするつもりだ?▼
 
- [イエリッツァ]
- ……連れて行く。
もう盗みを働かんように……▼
 
 
- [猫]
- ふしゃーっ!?
 
- [シェズ]
- おい! 盗みを働かないように、何するんだ?
 怯えてすっ飛んでっちまったじゃないか。▼
 
- [シェズ]
- 食糧を、与えてやるだけだ……。
 なぜ怯えられたのか……。▼
 
- [シェズ]
- ……アンタの良さが猫に伝わるには、
 まだまだ時間がかかりそうだな。▼
 
コメント(情報投稿・誤字脱字の報告)†
 
 
 
Last-modified: 2024-01-26 (金) 07:30:42