ギルベルトは王都に戻ると、国王ディミトリに再び騎士として仕え、その統治をよく助けた。
戦争の終結から数年、王国の安定を見届けたギルベルトは一線を退く。
以降は、幼い王子に武芸や用兵を教えながら、その余生を穏やかに過ごしたという。
ベレトはレアより大司教の座を譲られると、セイロス聖教会の新たなる指導者として公務に打ち込んだ。王国と足並みを揃え、フォドラ全土の復興と発展のために力を尽くす。その業績の裏には、大司教の側に仕え、支え続けたという騎士ギュスタヴ……かつてセイロス騎士団でギルベルトと名乗っていた騎士の、多大な功績があった。
大司教は、いかなる時もギュスタヴを頼りにした。ギュスタヴが老いて一線を退いた後も度々彼の元に顔を出しては助言を求め、教えを乞うていたという。
ベレスはレアより大司教の座を譲られると、セイロス聖教会の新たなる指導者として公務に打ち込んだ。王国と足並みを揃え、フォドラ全土の復興と発展のために力を尽くす。その業績の裏には、大司教の側に仕え、支え続けたという騎士ギュスタヴ……かつてセイロス騎士団でギルベルトと名乗っていた騎士の、多大な功績があった。
大司教は、いかなる時もギュスタヴを頼りにした。ギュスタヴが老いて一線を退いた後も度々彼の元に顔を出しては助言を求め、教えを乞うていたという。
ディミトリは戴冠を受けて正式に王位を継承し、その生涯をフォドラの統治と発展に捧げる。
ギルベルトは偽りの名を捨て、騎士ギュスタヴとして、再び王家への忠誠を誓うと、新たなる王の治世を傍らで支えた。
数年後、王国の安定を見届けたギュスタヴは一線を退くが、その後も信頼関係は揺らがなかった。
ディミトリはかつて彼の父親がそうしたように、我が子をギュスタヴの元に預ける。
ギュスタヴは「いつまで働かせるつもりか」と苦笑しつつも、幼い王子を教導しながら、穏やかな余生を過ごしたという。
偽りの名を捨てたギルベルトは、王家の騎士ギュスタヴとして、再び国王ディミトリに忠誠を誓った。
王都フェルディアに戻ったギュスタヴは、ドミニク男爵の元に身を寄せていた妻と、そして王都の魔道学院で教師として働き始めた愛娘アネットと、かつてのように3人で暮らすようになる。
初めこそ、どこかぎこちなかった家族の会話にも、時と共に笑顔と朗らかさが戻っていった。
戦乱の影が去った王国で、3人はこれまでの日々を取り戻すように、穏やかで幸福な日々を送ったという。