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会話集/支援会話

リシテアの支援会話

ハンネマン

支援C

[リシテア]
ふぅ……今日の訓練はこれで終了。
気が散ってしょうがないわ。▼
[ハンネマン]
………………。▼
[リシテア]
……ハンネマン先生、そこから
見られていると気が散るのですが。▼
[ハンネマン]
おう、そうかね。邪魔してはいけないと
こうして柱の陰から見ていたのだが。▼
[リシテア]
堂々と見てるのと、こそこそ隠れてるのと、
半々なところが気持ち悪いです。▼
[ハンネマン]
それはすまなかった。
今度からは、堂々と見学させてもらおう。▼
[リシテア]
気持ち悪さが解消しても、
居心地の悪さは増しそうですけど。▼
[ハンネマン]
それは困った。我輩としては
君の邪魔をすることは本意ではない。▼
だが紋章学者として、君が格別な
研究対象であることも揺るぎのない事実。▼
研究とはまず観察から始まるものだ。
理解して協力してもらえると助かる。▼
[リシテア]
ええ、最低限の協力はします。
その代わり……▼

《紅花の章以外》

[ハンネマン]
無論、秘密は守る。君が2つの紋章を
宿していることは教団にも明かしておらん。▼
それを知られれば、教団に対する
裏切りだと責められるかもしれんが……▼
そのようなことは些事だ。
紋章学の未来の前ではな!▼

《紅花の章》

[ハンネマン]
無論、秘密は守る。君が2つの紋章を
宿していることは誰にも明かしておらん!▼

《共通》

[リシテア]
しーっ! しいーっ! 声が大きすぎます!
秘密にしてくれる気はあるんですか!▼
[ハンネマン]
とにかく君のような人材に出会えた幸運を、
逃すわけにはいかんのだよ。▼
[リシテア]
こんな紋章……先生にとっては幸運でも、
わたしにとっては不幸でしかありません。▼
[ハンネマン]
その不幸な経緯とやらも、いずれ詳しく
聞かせてほしい。重要な真実が……▼
[リシテア]
なんて、無神経な……。▼
あなたには一生、わたしの気持ちなんて
わからないのでしょうね。▼
不愉快ですので、失礼します。▼
[ハンネマン]
これは、失敗した。紋章のことになると、
つい夢中になっていまう……。▼
彼女を傷つけたくはないのだが……。▼

支援B

[リシテア]
ハンネマン先生、この本はこちらに
置けばいいでしょうか?▼
[ハンネマン]
すまないね、リシテア君。
雑用を頼んでしまって。▼
[リシテア]
お気遣いなく。年長者を助けるのは
若者の務めですから。▼
[ハンネマン]
そうか。それで、どうだね?
最近、体調に何か気になる変化はないかね。▼
[リシテア]
今のところ特に変わりはありません。▼
[ハンネマン]
そうか、そうか。うむ、君は人格面でも
健康面でも順当以上に成熟しているようだ。▼
これも2つの紋章が互いに影響しあい、
良い効果を生んでいる証左であろう。▼
[リシテア]
良い効果ですって?
……先生の研究も、いい加減なものですね。▼
[ハンネマン]
なに、聞き捨てならんな。
何をもっていい加減と断ずるのかね?▼
君の能力は、同年代の者たちと比べて、
多くの面で格別に優れている。▼
君が持つ2つの紋章の効果を上乗せしても、
余りあるほどにな。▼
[リシテア]
その「余りある」部分が、
すべて紋章の力だとお考えなら、心外です。▼
それが、これまでにわたしが積み上げてきた
努力の成果だとは考えてくれないんですか。▼
[ハンネマン]
無論、君の努力の程は承知しているが……▼
[リシテア]
わたしは自分が早く成長できるようにと、
誰よりも努力を重ねてきたんです。▼
[ハンネマン]
だが、人一倍努力できるというのも、
また才能……▼
[リシテア]
才能じゃありません。
これは覚悟の問題です。▼
人並みの生活を犠牲にしても成長したい、
その覚悟が、わたしにはあるんです。▼
[ハンネマン]
なるほど……しかし、それが事実だとして、
なぜ君はそんなに生き急ぐのだ。▼
[リシテア]
やり遂げたいことがあるのに、
わたしには、時間がないんです。▼
[ハンネマン]
……時間がないとは、どういうことかね?▼
[リシテア]
わたしをこんな体にした者たちから、
わたしは短命を宣告されています。▼
[ハンネマン]
……!?▼
[リシテア]
摂理に反して紋章を2つ宿したことが、
体に何らかの負担を与えるのでしょう。▼
おかげでわたしは……、
仲間と未来を語ることすらできない。▼
それでも先生は、2つの紋章が
良い効果を生んでいると言えますか。▼
[ハンネマン]
そ、それは……。▼
[リシテア]
……すみません。
今日はこれで失礼します。▼
[ハンネマン]
リシテア君、それで君は……。
だが、しかし……。▼

支援A

[リシテア]
ハンネマン先生、お呼びでしょうか。▼
[ハンネマン]
よく来てくれたね、リシテア君。
……まずは謝罪させてくれ。▼
無神経な言葉で、君の心を傷つけた。
学者として以前に、人として未熟だった。▼
[リシテア]
……いえ、わたしこそ。
無礼なことを言ってすみませんでした。▼
今後も最低限の協力はしますから、
安心してください。それでは……▼
[ハンネマン]
リシテア君、待ちたまえ。
本題はこれからだ。▼
……以前、我輩は、君が紋章学上の
格別な研究対象だと言ったと思う。▼
それは何故か。どれだけ文献を漁っても、
紋章を2つ宿した者の記録などないからだ。▼
[リシテア]
はい、理解しています。▼
[ハンネマン]
君の体は前例がない。
すべてにおいて未知の領域だ。▼
故に、君が短命を克服できないと、
結論づけることもできない。違うかね?▼
[リシテア]
……? 何を仰りたいのか、
よくわからないんですけど。▼
[ハンネマン]
リシテア君。
我輩が研究しているのは、何だ?▼
[リシテア]
紋章学、ですよね。▼
[ハンネマン]
左様、そして紋章学とは紋章の謎を残らず
明らかにしようとする学問だ。▼
その先に、我輩は望む者誰もが紋章を宿せる
方法を見つけたいと考えている。▼
[リシテア]
……ハンネマン先生は、
なぜそんな方法を見つけたいと?▼
[ハンネマン]
紋章の有無が人の価値を決める、
そんな世界に嫌気が差しているからだよ。▼
[リシテア]
え……。▼
[ハンネマン]
しかし、新たな紋章を宿すことで体に
甚大な負荷がかかるならば使い物にならん。▼
故に、紋章が人体に及ぼす負荷の軽減は、
我輩の目的に合致する研究と言える。▼
更に、紋章を宿す仕組みが解明されれば、
紋章を消す手段も、わかるかもしれん。▼
[リシテア]
紋章を消すことができれば、
体への負荷もなくなる……?▼
[ハンネマン]
つまり、我輩が言いたいのは……
君が短命を克服できるか否かは、常に、
我輩の研究の延長線上にあるということだ。▼
[リシテア]
……克服、できると思いますか?▼
[ハンネマン]
何とも言えんな。だが可能性がある限り、
我輩は研究を続けるだろう。▼
リシテア君、改めてお願いする。
我輩の研究に、協力してはくれんかね。▼
[リシテア]
……お願いするのは、わたしのほうです。
ハンネマン先生、力を貸してください。▼
それにわたしも、紋章の有無で人の価値が
決まる世界なんて、うんざりですから。▼
[ハンネマン]
おお、そうか! ならば我々は同志だな。
何なら本格的に紋章学を修めてみないかね?▼
君ならば我輩の後継者として申し分ない。
研究に人生を捧げるのも悪くないぞ?▼
[リシテア]
うーん……短命を克服させてくれたら、
考えてみてもいいですけど。▼
[ハンネマン]
その言葉、忘れないでいてくれたまえ。
我々の未来は明るいぞ! はっははは。▼

カトリーヌ

支援C

[カトリーヌ]
朝はあんなに晴れてたのに、
一気に土砂降りだねえ……。▼
[リシテア]
あ、雷まで鳴り出しましたね……。
濡れる前に洗濯物を取り込めて幸いでした。▼
カトリーヌ様
手伝ってもらってしまって、すみません。▼
[カトリーヌ]
気にすんなって。
たまたま近くにいたから手伝っただけさ。▼
洗濯物が濡れた時の虚しさは、
アタシも経験があるからね。▼
[リシテア]
………………。▼
[カトリーヌ]
どうした?
洗濯物が無事で良かったじゃないか。▼
[リシテア]
……わたしが洗濯当番の時に雨が降るの、
異様に多い気がするんですよね。▼
そんなの偶然だって、頭でわかってるのに、
何だか自分のせいみたいに思えて……。▼
[カトリーヌ]
なるほど。
……確かにリシテアのせいかもしれんね。▼
[リシテア]
え!?
カ、カトリーヌ様まで、そんなこと……!▼
[カトリーヌ]
アンタ、カロンの紋章を宿してるだろ?▼
[リシテア]
は、はい。そうですけど……。
よくご存じでしたね。▼
[カトリーヌ]
いや、何となくわかるんだよ。
アタシもカロンの紋章持ちさ。▼
で、大事な場面では、
たいてい雨に降られちまうんだ。▼
こいつはもしかしたら、
カロンの紋章の影響かもしれないってね?▼
[リシテア]
それって、大発見じゃないですか!?
紋章が、天候を左右するだなんて……!▼
[カトリーヌ]
はっはっは!
ほんとかどうかなんて知らないよ!▼
だいたい、アタシとアンタしか例がないのに
調べようもないだろ。▼
[リシテア]
まあそうですが、仮説が立てられた以上は
検証しなければなりません。▼
試しに、晴れ女か晴れ男を捜して、
洗濯当番を一緒にやってもらいます!▼
[カトリーヌ]
そりゃいい、それでも雨が降りゃあ、
カロンの紋章の勝ちってわけだ。▼

支援B

[カトリーヌ]
リシテア、少しいいかい?▼
[リシテア]
は、はい。カトリーヌ様。
何でしょうか?▼
[カトリーヌ]
前に、紋章が天候を左右するかも、
みたいな話をしたよな?▼
[リシテア]
はい、晴れ男と晴れ女が見つからなくて、
まだ検証中の段階ですけど。▼
[カトリーヌ]
それはそれとして、紋章ごとに何らかの
特徴があるのは知られてる話だ。▼
アタシは王国だったり、騎士団だったりに
身を置く中で、多くの紋章持ちを見てきた。▼
中には、カロンの紋章持ちもいたし……
グロスタールの紋章持ちもいたよ。▼
[リシテア]
……!
そ、それが何か……。▼
[カトリーヌ]
アタシは紋章学者じゃないから、紋章ごとの
特徴とかほんとのとこはわからんけどさ。▼
そいつがどんな紋章を持っているのか、
雰囲気で言い当てるのが得意なんだ。▼
[リシテア]
………………。▼
[カトリーヌ]
間違ってたら許せ。
アンタ、紋章を2つ宿しているだろ?▼
[リシテア]
そ、それは……。▼
[カトリーヌ]
あー、いや、答えなくていいさ。
そんなの普通じゃあり得ない話だ。▼
もしあり得るとすりゃ……、それは何か
ただ事じゃない事情が裏にあるってこと。▼
[リシテア]
……お察しください。▼
[カトリーヌ]
いいよ、誰にだって隠したい事情の
一つや二つあるもんさ。▼
アタシだって、カトリーヌなんて偽名で、
本当は某国のお尋ね者かもしれん。▼
[リシテア]
ええっ!?
さらっと何を……!▼
[カトリーヌ]
ははっ、良い反応だな。ただの仮の話だよ。
……どう受け取ってもいいけどな。▼
ま、裏で抱えてる事情が何であれ、
アタシはアタシで、アンタはアンタだ。▼
ただ、ちょっと心配でね……。
普段のアンタは誰よりも気丈に見える。▼
気を張り続けるってのは大変だ。
たまには抜くことも覚えような。▼
[リシテア]
抜く……。でも、気の抜き方なんて、
わたしにはわかりません。▼
[カトリーヌ]
簡単さ。誰かと馬鹿みたいな話をすりゃ、
それだけで少しは気が抜ける。▼
アタシで良けりゃ、いつでも馬鹿話の
相手になってやるからさ。▼
[リシテア]
……ありがとうございます。
でも、どうしてそんなに親切に……?▼
[カトリーヌ]
親近感って奴か?
同じカロンの紋章を持つ者同士……▼
それに、人にはとても言えないような
重たーい事情を持つ者同士のな。▼
[リシテア]
ふふっ、そういうことなら、
喜んでカトリーヌ様の親切、お受けします。▼
[カトリーヌ]
ああ、遠慮はなしだよ。
同じ紋章がありゃ、姉妹みたいなもんさ。▼
[リシテア]
嬉しい! カトリーヌ様がお姉様だったら、
こんなに頼もしいことはありません。▼
[カトリーヌ]
おや、可愛いこと言うじゃんか。
流石は我が妹だな。はっはははは!▼

ツィリル

支援C

[ツィリル]
これがいいかな……。▼
[リシテア]
……ツィリル? 何してるんですか?▼
[ツィリル]
薪にする木を何本か選んで、運ぶんだ。▼
[リシテア]
そんな長い丸太を一人で何本も?
……わたしが1本、運んであげます。▼
[ツィリル]
やめといたほうがいいよ。
ボク一人でも運べるから。▼
[リシテア]
遠慮しないでください。
わたしはあんたよりお姉さんなんだから。▼
(暗転)
[ツィリル]
ねえ、リシテア……
フラフラしてるけど大丈夫?▼
[リシテア]
だ、大丈夫です。
ちょっと持ちづらいだけ……きゃあ!?▼
(暗転)
[リシテア]
ごめんなさい。邪魔してしまって……。
丸太を運ぶのって難しいんですね。▼
あんなに真っ直ぐ歩けなくなるなんて
思わなかった……。▼
[ツィリル]
やめたほうがいいって言ったでしょ。
慣れてない人には難しいから。▼
[リシテア]
……わたし、何も知らなかったんですね。
手伝うなんて言って、この体たらく……。▼
[ツィリル]
これに懲りたら、もうボクに構わないで。
じゃ、残りの丸太運んじゃうから、行くね。▼
[リシテア]
え……少しくらい休んだら?▼
[ツィリル]
運んだら、薪割りもしないと。
日が沈む前に終わらせたいんだ。▼
[リシテア]
じゃあ、割った薪を運ぶのは手伝います!
それくらいなら、わたしにだって……!▼
[ツィリル]
……薪って、ささくれ立ってるの知ってる?
そんな柔らかい手で触ったら棘が刺さるよ。▼
[リシテア]
えっ……!▼
[ツィリル]
リシテアの手は向いてないって言ってるの。
お姫様の手だもの。▼
それに丸太運びや薪割りが得意になっても、
そんなのこの先、役に立たないだろうし。▼
……ボクとは住む世界が違うんだから。
余計なお節介はしなくていいよ。▼
[リシテア]
で、でも! 今は一緒にいます!
だから、困った時は頼ってくれても……。▼
[ツィリル]
確かに、今は一緒にいるけど、
ずっと一緒にいるわけじゃないでしょ。▼
それこそ、アナタの弟にでもならない限り、
絶対にあり得ない。▼

支援B

(騎士の話を聞いてツィリルがうなずき、暗転)
[ツィリル]
………………。▼
[リシテア]
ツィリル?
……ぼーっとして何してるのかしら。▼
……ああ、そういうことね。▼
何を見ているんですか、ツィリル。
面白いもの? わたしにも見せて。▼
「リンゴ3個と膏薬2袋と石墨1個」?
興味深いですね、何かの暗号でしょうか。▼
[ツィリル]
……ううん、ここに書いてある物を
買ってくるように言われて。▼
[リシテア]
ふうん、それだけですか。
それなら邪魔したら悪いですね。▼
あんたに構うと、また迷惑をかけて
怒られてしまいそうだし、これで……▼
[ツィリル]
……ありがとう、リシテア。
アナタが読んでくれて助かったよ。▼
みんなには隠してるから、
誰にも言わないでほしいんだけど……▼
ボク、字が読めないんだ。
だから、困ってて。▼
[リシテア]
あら、そうだったんですか。
……何で隠しているの?▼
[ツィリル]
字が読めない者には仕事を任せられない……
ってことになったら、嫌だから。▼
[リシテア]
ふうん……じゃ、また困ることがあったら、
わたしを頼ってくれてもいいですよ?▼
[ツィリル]
……うん、そうする。▼
[リシテア]
ちゃんと「わたし」を頼るんですよ?
遠慮はいりませんから、いいですね?▼
[ツィリル]
え、あ、うん……。▼
[リシテア]
よろしい。じゃあ遅くならないうちに
買い出しに行ってらっしゃい。▼
……買う物、覚えていますか?
もう一度、読んであげましょうか?▼
[ツィリル]
じゃ、じゃあお願いしようかな……。▼
[リシテア]
これが最後ですよ!
ちゃんと覚えてくださいね?▼
(暗転)
[ツィリル]
リシテアって、嘘が下手だな……。
ボクが困ってるのわかってたくせに。▼
あ、お姉さんぶりたいってことなのかな。
ほんと、変な人。▼
でも……ボクに何か教える時の、
あの嬉しそうな顔、また見てみたいな……。▼

支援A

[ツィリル]
ねえ、リシテア。▼
[リシテア]
……あら、ツィリル。
どうしました?▼
[ツィリル]
これ、また読んでくれる?▼
[リシテア]
この紙、また買い物を頼まれたんですね。
ふふ、わかりました。いいですよ。▼
……あら、これは。
ねえ、ツィリル。これに目を通しました?▼
[ツィリル]
ううん。
どうせ読めないから。▼
[リシテア]
……そうですか。ちょっとここを見て。
この字の並びに見覚えは?▼
[ツィリル]
え……あ、もしかして、リンゴ?
……リンゴ、を、3個?▼
[リシテア]
そうです! 読めましたね!
ちゃんと覚えていたじゃないですか!▼
[ツィリル]
ほんとだ!
もしかして、他のところも読めるのかな……▼
[リシテア]
あんたは記憶力がいいんだから、
何度か復習すればすぐ字も覚えますよ。▼
そうやって身に着けた教養は
失うことはないんです。▼
……いつまでも、わたしが
教えてあげることもできないんですから。▼
[ツィリル]
……リシテア?▼
[リシテア]
い、いえ。何でもないです。
ところでツィリル、勉強は嫌いなんですか?▼
文字を覚える気がないように見えますけど。
忙しくて、そんな時間もない?▼
[ツィリル]
今までは、覚え方がわからなくて。
隠してたから誰かに相談もできなかったし。▼
だけど今は……
もう少しの間、このままでもいいかなって。▼
[リシテア]
何でですか。
困ってたんだから覚えたらいいのに。▼
[ツィリル]
自分で字を覚えるよりも、
リシテアに読んでもらうほうがいいから。▼
[リシテア]
……は? わた、し?▼
[ツィリル]
うん。……読んでって頼むと、
リシテア嬉しそうに笑うでしょ。▼
とっても可愛いんだもん。
みんなにも言われるでしょ?▼
[リシテア]
そそそそそ、そんなこと言われません!
と、年上をからかって……!▼
[ツィリル]
あの顔はボクしか見たことないのかな。
だったら、ちょっと嬉しいけど。▼
[リシテア]
な、何言ってるんですか!
この子はあーっ!▼
[ツィリル]
ふふっ!
じゃ、ボク先生の用事済ませてくるね。▼
[リシテア]
も、もう、読んであげないんだから!
……気をつけていってらっしゃい!!▼

支援A+

[ツィリル]
……読めた! 最後まで読めたぞ!▼
よーし、今度は……▼
(暗転)
[リシテア]
……ん? 手紙?
誰からかな。差出人名が書いてない……▼
まるで子供が書いたみたいな下手な字……。
………………。▼
『リシテアへ
あなたからかりたほん、よみました』▼
……もしかして、この手紙ツィリルが?
すごい、ちゃんと文章書けてる……!▼
『ほんをよむと、しらないことが
わかって、おもしろいです』▼
うんうん、そうよね。▼
『よんだり、かいたりを、
おしえてくれて、ありがとう』▼
いえいえ、どういたしまして。▼
『くちでいうのが、はずかしいことも
もじでかくと、いいやすいですね』▼
そうそう、そうなのよね。▼
『もっとべんきょうして、もっとちゃんと
かけるようになりたいです』▼
もう書けてるわ。
ちゃんと気持ちが伝わってくるもの。▼
『ぼく、あなたとともだちになれて、
とてもとても、しわあせです』▼
………………!▼
[ツィリル]
……あ、リシテア。
昨日の夜、借りた本を全部、読めたんだ。▼
早く教えたかったけど、時間が遅かったから
手紙を書いてみたんだけど……リシテア?▼
[リシテア]
ツィリル! ああもう……
ああもう、ツィリル!!▼
[ツィリル]
ど、どうしたのリシテア?
何が言いたいのかわからないよ……。▼
[リシテア]
人には、文字にできない想いもあるんです!
わからないだろうけど、わかって!▼
[ツィリル]
……ごめんリシテア。
ボク、本当にわからない……。▼
[リシテア]
だから、わたしも「しわあせ」ってこと!▼
[ツィリル]
……し、わ??▼
[リシテア]
これからも、一緒に勉強しましょうね!▼
[ツィリル]
あ、やっとわかったよ。
本当にありがとう、リシテア。▼

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Last-modified: 2020-09-22 (火) 09:42:59
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