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クロードの支援会話†
ローレンツ†
支援C†
- [ローレンツ]
- ……おい、何をしている。▼
- [クロード]
- おわっ!? ……って。
何だ、ローレンツか。▼
- [ローレンツ]
- 僕で悪かったな。相変わらず大修道院の中を
ブラブラしているのか、クロード。▼
- [クロード]
- ああ、そうだよ。俺はこの、
ガルグ=マク大修道院が大好きなんだ。▼
- [ローレンツ]
- 違うな。先ほどの驚きようは、何か
やましいことをしていたに相違あるまい。▼
- [クロード]
- おいおいおい、ローレンツくん。
人聞きの悪いことを言わないでくれたまえ。▼
この大修道院は千年の歴史が詰まっている。
……や、正確には、千年に5年足りないが。▼
とにかく、そこの柱も、壁も床も、
すべてが千年もの間、そこにあるわけだ。▼
俺たちの遠いご先祖も、ここを歩いたかも
しれない。そう思うと心ときめくだろう?▼
- [ローレンツ]
- 素晴らしい芸術品なら心ときめきもするが、
くすんだ壁を眺めて何が面白いのかね?▼
そもそも……君はどうも胡散臭いのだよ。▼
断絶の危機にあったリーガン家が突然、
嫡子の存在を公表したのは昨年のこと……。▼
それまで、君はどこで何をしていたのだ?
本当に君はリーガン家の人間なのか?▼
- [クロード]
- 俺がリーガン家の血筋じゃなけりゃ、
紋章なんか持っちゃいないだろうが。▼
- [ローレンツ]
- ぬ……紋章だけの問題ではない!
僕は貴族の資質を問うているのだ!▼
- [クロード]
- その資質を磨くためにここへ来たのさ。
よろしくご指導を頼むよ、ローレンツ先生。▼
- [ローレンツ]
- フン……君は、レスター諸侯同盟の盟主に
なることの責任の重さがわかっているのか?▼
いいたくはないが、今の同盟が結束に欠ける
のは、リーガン家の力不足に他ならない。▼
いつか君の尻尾を掴み、盟主の資格など
ないことを証明してやる。覚悟しておけ。▼
……君など、現れなければ良かったのだ。▼
- [クロード]
- ったく……面倒臭い奴だなあ……。▼
支援B†
- [ローレンツ]
- おい、クロード。最近起こっている
同盟内の揉め事は聞いているな?▼
- [クロード]
- 何だよ唐突に……。いったいどの話だ?
同盟はいつも何かしら揉めてるからなあ。▼
- [ローレンツ]
- エドマンド辺境伯が、東方防衛に割く
兵力分担に異議を申し立てている件だ。▼
- [クロード]
- あっちを立てれば、こっちが起こり出す……
どうしたって揉めることになってるのさ。▼
- [ローレンツ]
- 君のその怠慢のせいで、同盟内が余計に
揉めるのだよ! いいか、よく聞きたまえ!▼
エドマンド家の所領は確かに広くはないが、
土地が肥沃な上に良港も備えている。▼
潜在的な国力は同盟内でも屈指のはずだ。
それなのに、兵は出せないと言う。▼
君はそんな理不尽な要求を
呑むつもりなのか?▼
- [クロード]
- まあまあ、“東方の脅威”パルミラ人も
最近はおとなしくしてることだし……。▼
- [ローレンツ]
- 何をのん気な……パルミラ人が明日
攻め寄せてこないと、なぜ君にわかる?▼
一部諸侯が兵を出し渋れば、フォドラ東端の
ゴネリル家の負担が増すことになるんだぞ?▼
- [クロード]
- まあ、落ち着けって……。エドマンド家の
財政が並み以上なのは俺も承知している。▼
……が、抱えてる騎士の数は心許ない。
人数を割けないのもまた事実なのさ。▼
ちなみに、パルミラがおとなしくなったのは
“フォドラの首飾り”を改修してからだ。▼
その改修費のほどんどを、エドマンド伯が
負担してくれているのは知ってたか?▼
- [ローレンツ]
- む……そうなのか?▼
- [クロード]
- おまけに優秀な職人を搔き集めてくれた
おかげで、今やあの要塞は難攻不落だ。▼
俺なら攻めないねえ。あんな物騒な砦は。▼
- [ローレンツ]
- フン……話はわかった。相応の負担を
しているというなら僕も文句はない。▼
だが、砦を守るのは人だ。今のように
揉め事ばかりの状況ではいずれ落ちるぞ。▼
- [クロード]
- やれやれ、地位にこだわるだけの
男かと思いきや……▼
あいつが本当に盟主になったら、
パルミラにとっちゃ面倒この上ないかもな。▼
支援A†
- [クロード]
- 土は樹木を育み、樹木は果実を育む……。
我らはこの大地に生かされているのだ……。▼
ああ、フォドラよ……母なる大地よ……!
ついでに、美味なる酒も育みたまえ!▼
- [ローレンツ]
- ……おい、何をしている。▼
- [クロード]
- おわっ!? ……って。
何だ、ローレンツか。▼
- [ローレンツ]
- 先ほどから耳障りなのだよ。
下手な詩を大声で吟じるのはやめたまえ。▼
それに、韻も踏めないようでは、
それは詩ではない。ただの独り言だ。▼
- [クロード]
- おっとっと……手厳しいな。
お前が詩にうるさいとは知らなかったぜ。▼
案外、陰でこっそりローレンツ詩集でも
作ってたりしてなあ……くっくっく。▼
- [ローレンツ]
- なっ、どこでそれを……!▼
そ、そもそも先ほどの詩は何なんだ。
地面を賛美していたようだが。▼
フォドラの大地を慈しみ育んだのは主だ。
称えるべきは主の偉業ではないのか?▼
- [クロード]
- ほう、そこに引っかかるとは、やはりお前は
根っからのフォドラの貴族だなあ。▼
- [ローレンツ]
- 何を今更……君とて同じだろうが。▼
- [クロード]
- お前とは違うさ。俺に流れる貴族の血も、
俺という人間を変えることはできない。▼
- [ローレンツ]
- は? 言っている意味がよくわからないが。▼
- [クロード]
- ……なあ、ローレンツ。
お前、盟主になりたがってたよな?▼
本当にやってみるか?
その気があるなら代わってやってもいいぞ。▼
- [ローレンツ]
- ……!? 唐突に何を言い出すんだ。
軽々しく口にしていい話題ではあるまい。▼
- [クロード]
- 冗談で言ってるわけじゃないさ。
前々から思ってたことだ。▼
最初、俺はお前を同盟という鹿に集る
狐のような野郎だと思ってたが、違った。▼
軽薄な厄介者どころか、ちゃんと鹿を躾け、
乗りこなそうとしてる……だろ?▼
- [ローレンツ]
- その自負はある。だが、盟主となれば
志のみでは務まらない。器が必要だ。▼
……父の意向もあり、僕は君を怪しみ、
ずっと監視し続けてきた。▼
だからこそわかる。
君は盟主に相応しい器を備えている。▼
- [クロード]
- うは、お前が俺を褒めるとは、鹿が2本脚で
立ち上がって歩き出すくらいの珍事だな。▼
- [ローレンツ]
- 褒めているわけじゃない。同盟の将来のため
客観的な事実を述べているだけだ。▼
- [クロード]
- 同盟の将来のため、か。
ほんと、揺らがない奴だなあ、お前は。▼
- [ローレンツ]
- この先の君の行い次第では、いつでも僕が
取って代わってやる。そこは覚悟しておけ。▼
- [クロード]
- ふん、望むところさ。それなら俺も
安心して、好きな時に消えられるしな。▼
- [ローレンツ]
- 消える?
クロード、まさか君は……▼
この戦いで死ぬ気じゃないだろうな?
早まるなよ、生きてこそ未来は変えられる。▼
- [クロード]
- あっははは、俺を褒めた上に、
俺の身まで案じてくれるのか?▼
俺は死なないよ、ローレンツ。
案外しぶといからな。それに……▼
この戦争はもう同盟のための戦争じゃない。
フォドラ全土の将来が懸かっている。▼
お前にフォドラ統一国家の王様まで
任せるなんてのは、酷な話だろ?▼
- [ローレンツ]
- フン……他に相応しい者がなければ
王でも皇帝でも引き受けるさ。▼
- [クロード]
- ほほう! いや、それでこそ、
名門グロスタール伯爵家のローレンツだ。▼
……生き残れよ、ローレンツ。
お前はこの先の時代に必要な男だ。▼
- [ローレンツ]
- 君もな、クロード。
突然消え失せたりしないでくれたまえよ。▼
……君のいない世界など、
きっと味気ないだろうからな。▼
ラファエル†
支援C†
- [ラファエル]
- よっ、ほっ、ほっ……。▼
ふいー。ちょっと休むか。▼
- [クロード]
- よう、ラファエル。
何だか、すごい荷物だな。▼
- [ラファエル]
- ああ、買い出し当番で街に出たら、
何だか余計な荷物が増えちまったんだ。▼
- [クロード]
- 買い出しって、普通は食材だよな。
何で槍だの籠手だのがあるんだ?▼
- [ラファエル]
- 途中で鍛冶屋を通りかかったら、
親父に呼び止められちまってよお。▼
ここの訓練用の武具、修繕が終わってるって
言うもんだから、引き取ってきたんだ。▼
- [クロード]
- なるほどな。
で、書物もあるみたいだが?▼
- [ラファエル]
- 途中で、ここに出入りしてる商人と
ばったり出会っちまってよお。▼
書庫に納める書物を運んできたって
言うから、預かってきたんだ。▼
- [クロード]
- ふーん。
じゃあ、そっちの机は何だよ。▼
- [ラファエル]
- ああ、それ捨ててあったんだけどよお、
直せばまだ使えるだろ?▼
机を欲しがってる奴がいたのを
思い出したもんだから持ってきたんだ。▼
- [クロード]
- ……で、肝心の食材は、妙に少ないな。▼
- [ラファエル]
- 大荷物抱えて歩いてたら腹減っちまってな、
半分くれえ食っちまった。あっははは!▼
- [クロード]
- 他人の世話を焼くのも大概にしとけっての。
おかげで俺たちの飯が減っちまうだろ。▼
やれやれ……見ちまったものは仕方ない。
こっからは俺も手伝ってやるか。▼
- [ラファエル]
- いいのかあ? クロードくんの、
細っちい筋肉じゃ重いと思うぞお?▼
- [クロード]
- 心配しなくても書物くらいしか持たないよ。
非力な俺じゃ、それが限界なんでね。▼
支援B†
- [ラファエル]
- よっ、ほっ、ほっ……。▼
ふいー。ちょっと休むか。▼
- [クロード]
- よう、ラファエル。
こんな場面を前に見た気がするんだが。▼
- [ラファエル]
- ああ、街に出ると荷物のほうから
オデに寄ってきちまうみたいでなあ。▼
まあ、オデの筋肉が誰かの役に立つんなら、
望むところだぞ。▼
- [クロード]
- だけどお前、確か騎士になりたいんだよな?
こいつは騎士の仕事じゃないだろ。▼
- [ラファエル]
- 立派な騎士ってのは、困ってる人を
助けるもんだって聞いたぞ?▼
- [クロード]
- ああ? まあ間違っちゃいないとは思うが、
騎士の本分はそこじゃなくないか?▼
仕えてる主人や国のために戦ってこその
騎士だ。そうだろ?▼
困ってる奴を片っ端から助けるってのは、
人としちゃあ立派かもしれんがな。▼
- [ラファエル]
- うん? 人として立派な人が騎士になれば、
立派な騎士ってことじゃねえのか?▼
- [クロード]
- ん……? まあ、それもそうか?▼
確かに、もし俺が騎士を雇うとすりゃ、
人として立派な奴を雇いたいと思うしな。▼
- [ラファエル]
- だろ? 何なら、リーガン家で
オデを騎士として雇ってもいいんだぞ?▼
《白雲の章》
- [クロード]
- ほう、そいつは名案だ!
……俺が当主になれば、だがな。▼
《翠風の章》
- [クロード]
- ほう、そいつは名案だ!
……俺が当主でいられれば、だがな。▼
《共通》
- [クロード]
- まあ、先のことはわからんが、お前の夢が
叶うように、できるだけ力は貸すよ。▼
お前だってたまには、他人から
世話を焼かれる側に回らないとな。▼
- [ラファエル]
- おう、どんどん焼いてくれ!
オデも、どんどん焼いてやるからな!▼
……って言ってたら腹減ってきちまった。
世話よりも肉を焼いてくれねえか?▼
イグナーツ†
支援C†
- [イグナーツ]
- ………………。▼
- [クロード]
- ………………。▼
- [イグナーツ]
- ……あ、クロードくん。
声をかけてくれたら良かったのに。▼
- [クロード]
- いや、熱心に祈ってるようだったから、
邪魔したら悪いかと思ってな。▼
- [イグナーツ]
- 気を遣わせてすみません。
でも、祈ってたわけじゃないんですよ。▼
- [クロード]
- ん? そうなのか?▼
- [イグナーツ]
- 主について考えていたんです。▼
- [クロード]
- ほう? 興味深いな。
良かったら話を聞かせてくれよ。▼
- [イグナーツ]
- えーと……ここじゃ何ですから、
場所を変えましょうか。▼
(暗転)
- [クロード]
- ……つまり、主なる存在について、
考えてたってことか。▼
- [イグナーツ]
- ええ。大修道院にはたくさんの史料が
残されているでしょう?▼
でもその記述には、主を礼賛する目的で
創作された話が織り込まれています。▼
- [クロード]
- ああ、主をできるだけ美化することで、
信徒を増やしたかったんだろうさ。▼
だから教会に都合の悪い記録は、
どんどん闇に葬って……▼
- [イグナーツ]
- ちょ、ちょっと、クロードくん。
ボクはそこまでは言ってませんけど!▼
ただ、主の本当のお姿は、
どんなふうだったんだろうって……。▼
ボクは、そういうことを想像するのが
好きなだけなんです。▼
- [クロード]
- 本当の姿ねえ……。もし実在すんなら、
俺たちと変わらない人間だったかもな。▼
それこそ、あそこに立ってる
食堂のおばちゃんと大差ないかもしれない。▼
- [イグナーツ]
- ええっ!? やめてくださいよ。ボクが
想像する女神さまはとても美しいんですから!▼
- [クロード]
- いや、それはそれで……
軽くおばちゃんに失礼だろ。▼
支援B†
- [イグナーツ]
- ………………。▼
- [クロード]
- やあ、イグナーツ。
また妄想か?▼
- [イグナーツ]
- いえ、今日はお祈りです。▼
一生懸命お祈りを続けていたら、そのうち
ボクの前に現れてくれるんじゃないかと。▼
- [クロード]
- 女神さまが、か?▼
- [イグナーツ]
- はい……
変でしょうか、そんなこと考えるのって。▼
- [クロード]
- いや、いいんじゃないか?
俺だって会えるもんなら会いたいよ。▼
お前が考えてる女神さまは、
すっごい美人なんだろ?▼
- [イグナーツ]
- そういう言い方は違和感がありますが、
とにかく美しい存在だと信じています。▼
かつて地上に降り立った時には、
フォドラ中の人々を魅了した方ですからね。▼
- [クロード]
- なるほど。
絶世の美女だったかもしれない、か。▼
《主人公が女性の時》
- [クロード]
- ……先生と比べたら、
どっちが美人だろうな?▼
- [イグナーツ]
- ちょっと、そういうのやめてください!
しかも答えづらいじゃないですか!▼
《共通》
- [クロード]
- しかし……今もまだ、どこかにいるのかね。
まあ、天にましますことにはなってるが。▼
- [イグナーツ]
- ええ、天上でボクらを
見守ってくれているはずです。▼
そして、いつか復活の時が訪れる……
ということになっていますよね。▼
- [クロード]
- よし、じゃあ俺のことは気にしないで、
もっと祈り続けろ、イグナーツ!▼
で、女神さまが現れたら呼んでくれ!▼
- [イグナーツ]
- ええー……イヤですよ。
その時は、ボクと女神さまだけで……▼
- [クロード]
- いや、お前のために言ってるんだ。
俺がいたほうが、絶対いいって。▼
- [イグナーツ]
- ……? 何でですか?▼
- [クロード]
- お前、絶世の美女を前にして、
正気を保って喋れるのか?▼
- [イグナーツ]
- あ、いや……それは……▼
- [クロード]
- 俺なら気さくにお茶でも誘ってさ、
楽しく語らえる自信があるね。▼
- [イグナーツ]
- う……じゃあ、お願いします。▼
- [クロード]
- ああ、任せとけ!
さあ、祈れ! イグナーツ!▼
リシテア†
支援C†
- [リシテア]
- むむーん、なるほど……。この詠唱法に
紋章の力が加わると、理論上は更に……。▼
- [クロード]
- おいおい、いつまでお勉強してんだ?
良い子は寝る時間だろうが。▼
- [リシテア]
- むむっ?
邪魔しないでください、クロード。▼
- [クロード]
- だってお前、ちゃんと寝ないと
大きくなれないぞ?▼
- [リシテア]
- 余計なお世話です。それと、わたしを
子供扱いするの、いい加減やめてください。▼
だいたい、3つや4つ年が下だからって、
それに何の意味があるというんですか?▼
《白雲の章》
- [リシテア]
- 座学も魔道も、あんたたちより
成績は上なんですからね!▼
《翠風の章》
- [リシテア]
- 座学も魔道も、あんたたちより
成績は上だったんですからね!▼
《共通》
- [クロード]
- いやいや、子供扱いしてるわけじゃない。
これはつまり……お姫様扱いってやつだ。▼
さあ、姫様。歯を磨いてご就寝ください。
虫歯には十分、お気をつけて……。▼
- [リシテア]
- お姫様扱いでも十分、不愉快なんですけど!▼
- [クロード]
- そうか? 乙女心は難しいなあ。
じゃあ、いっそ女傑扱いならどうだ?▼
リシテア殿、剣を取れ! いまだ勉強が
足らぬなどと言うならば、この俺と勝負だ!▼
- [リシテア]
- ………………。▼
- [クロード]
- いざ! 立ち会えーっ、いざ!
……っておい。せめて何か反応してくれよ。▼
- [リシテア]
- 呆れてものも言えませんでした。
ほんっと、あっち行っててくれませんか?▼
- [クロード]
- わかったよ。でも、本当にもう寝ろよ?
あんまり無理すると風邪引くぞ?▼
あーそれと……この書庫な、
最近、幽霊が出るって噂だぞ。▼
- [リシテア]
- ……!?▼
- [クロード]
- ま、何かの見間違いだろうけどな。
さて、俺は寝るか……。▼
- [リシテア]
- わ、わたしもそろそろ寝ようと
思ってたところです! お先に失礼っ!▼
- [クロード]
- やれやれ……
強がってても、やっぱり子供だねえ。▼
支援B†
- [クロード]
- ……だから、この地形で敵を迎え撃つなら、
俺はここで……お前は、ここだな。▼
- [リシテア]
- え? 迎撃の布陣なら、
わたしはこっちでしょう?▼
- [クロード]
- いや、そこはまずいんじゃないか?
この地図をよーく見てみろ。▼
ここにほら、墓地がある。お前の苦手な
幽霊が出るかもしれないぞ……くっくっく。▼
- [リシテア]
- クロード、ふざけないで!
これ以上、わたしを子供扱いするなら……!▼
- [クロード]
- うおっ!? 待て待て、悪かった!
ここで魔法をかますのは勘弁してくれ!▼
- [リシテア]
- フン……丸腰のあんたを消し飛ばすくらい
わけもないんですからね。▼
せめて真面目な話をしている時は、
対等な立場で接してください!▼
- [クロード]
- お前のことは対等以上に考えてるって。
それだけの力を持ってるわけだから。▼
俺が考えたさっきの布陣だって、そうだ。
幽霊云々の話は、ほんの冗談でさ。▼
賢いお前なら、わかると思ったんだが?
俺の考えた布陣の意味がさ。▼
- [リシテア]
- ……むむ。▼
- [クロード]
- お前に守ってもらいたい場所は、臨機応変に
立ち回るための判断力が要求されるだろ?▼
そんな難しい役を、他の誰に任せられる?
お前じゃなきゃ無理だろ?▼
- [リシテア]
- ……まあ、そうかもしれませんね。▼
- [クロード]
- 今までのことも、思い出してみろよ。
いつ俺が、戦いの場でお前を子供扱いした?▼
むしろ俺は、お前を頼りにしてるんだ。
実力は先生の次くらいに買ってるんだぜ?▼
- [リシテア]
- そ、そうなんですか?▼
- [クロード]
- フォドラの大地に誓って嘘なんかつくか!
リシテア、お前ほど優秀な仲間はいない!▼
……あ、あんまり言い過ぎると、嘘っぽく
なっちまうが、これは本音だからな?▼
- [リシテア]
- ……わかりました。
では、これからも対等な立場で。▼
わたしも、クロードの優秀さだけは
認めてるんですから。▼
支援A†
- [リシテア]
- むむーん。弓兵をここに潜ませてから
敵を谷あいに誘い込めば……。▼
- [クロード]
- リシテア、また、こんな夜更けまで
お勉強してんのか?▼
- [リシテア]
- あんた……わたしを子供扱いしないって
約束しませんでしたっけ?▼
- [クロード]
- だから言ってるんだ。そんなに頑張らずとも
お前はもう、一人前のはずだろ。▼
お前ほど優秀な奴なんて、そうはいない。
俺だけじゃなく、みんなそう思ってる。▼
- [リシテア]
- ……ごめんなさい。
わたし、どうしても焦ってしまって。▼
- [クロード]
- 何をそんなに焦る必要があるんだ?▼
- [リシテア]
- 少しでも早く、誰よりも強くなって、
父と母を安心させてあげたくて……。▼
- [クロード]
- 以前、コーデリア伯爵に会った時、
お前のことを自慢の娘だと言ってたぞ。▼
ただ、無理をし過ぎていないか、
それだけが心配だとも言っていた。▼
父さんと母さんを安心させたいなら、
まず自分を大事にするべきじゃないか?▼
- [リシテア]
- ……うん。▼
- [クロード]
- じゃあ、今日はもう休め。体力を温存して、
また明日から、俺たちを助けてくれよな。▼
- [リシテア]
- ……クロードは大人ですね。
それに比べてわたしなんて、やっぱり子供。▼
あんたが子供扱いしてくることに、
文句を言う資格なんてなかったのかも……。▼
- [クロード]
- お? てことは?▼
これからは、お前を子供扱いしても
怒らないってことだな?▼
- [リシテア]
- そういうことを言ってるんじゃありません!
まったく、あんたって……!▼
ちょっと見直したのに、台無しです!▼
- [クロード]
- まあ、考えてもみろ。俺がこんなふうに
接するのは、お前だけなんだぞ?▼
それはつまり、俺の中でお前が
唯一無二の特別な存在だからだ。▼
- [リシテア]
- 特別な……?
それはどういう……。▼
- [クロード]
- どう受け取っても構わないぜ。
いや、お子様の思考じゃ難しいか?▼
- [リシテア]
- お子様ですって?
まだ、そういうことを言うんですね!?▼
- [クロード]
- おわっ!? 待て待て、早まるな。
消し飛ばされるのは勘弁……!▼
- [リシテア]
- ふふっ……今日だけは許してあげます。
なんだか、気分が良いので。▼
- [クロード]
- はは、良かった。
じゃあ、もう本当に寝ろよ。▼
早く寝ないと、お化けが出るぞおおー?▼
- [リシテア]
- ……やっぱり、消し飛ばします!▼
マリアンヌ†
支援C†
- [クロード]
- ………………。▼
- [マリアンヌ]
- あの……。▼
- [クロード]
- ふうむ……。▼
- [マリアンヌ]
- あの、クロードさん……。▼
- [クロード]
- ん? ああ、悩み過ぎて天から啓示が
降りたかと思ったら、マリアンヌか。▼
- [マリアンヌ]
- ……?▼
- [クロード]
- 今、十傑の伝承を調べていたんだが、
虚実混沌としていて、どうにもね……。▼
っと、俺に何か用だったか?▼
- [マリアンヌ]
- あ、あの、これ……落とし物……。
首飾り……クロードさんのですよね。▼
- [クロード]
- ……お? 確かにそうだ。
もう出てこないと思って諦めてたんだ。▼
《白雲の章》
- [クロード]
- 死んだ叔父さんの形見でね。失くしたら、
祖父さんにどやされるところだった。▼
《共通》
- [クロード]
- 助かったよ。
ありがとな、マリアンヌ。▼
- [マリアンヌ]
- じゃあ、私はこれで……。▼
- [クロード]
- 調べものは一段落ついたところなんだ。
たまには、話でもしないか。▼
- [マリアンヌ]
- もう用は済みましたし……。▼
- [クロード]
- 用がなければ話さないってのは寂しいな。
人と話すのがそんなに苦手なのか?▼
- [マリアンヌ]
- う……はい……人とは……。
何を話せばいいのか……。ごめんなさい。▼
- [クロード]
- いや、謝ることでもないが……。
親父さんとも、そんな感じなのか?▼
エドマンド辺境伯は、同盟きっての論客だ。
そんな親父さんの娘なら、話すのも……▼
- [マリアンヌ]
- 私は、養女なので……。▼
- [クロード]
- あれ、そうだったのか。
じゃあ、生まれはどこなんだ?▼
- [マリアンヌ]
- それは……クロードさんには
関係のないことですから。▼
あ、あの、用事を思い出したので、
これで……。▼
- [クロード]
- ……逃げられたか。▼
何を隠してるんだか……あんな態度を
取られたら、余計に気になっちまうよ。▼
支援B†
- [クロード]
- マリアンヌ、この前は悪かったな。▼
- [マリアンヌ]
- ……ええと、何のことでしょうか。▼
- [クロード]
- 家の事情みたいな込み入った話を、
無遠慮に聞いちまっただろ? すまない。▼
- [マリアンヌ]
- あ、いえ、私が話したくなかっただけで、
クロードさんが悪いわけでは……。▼
あまり、自分の話とか、
人にしたことがなくて……。▼
- [クロード]
- 人に、か。ってことは、人以外には
いろいろ話してたりするのか?▼
- [マリアンヌ]
- ……まあ、そうですね。
人以外なら大丈夫なので。▼
- [クロード]
- いや、冗談で言ったんだが……。
例えばどんな奴と話してるんだ?▼
- [マリアンヌ]
- 馬のドルテとか……。▼
- [クロード]
- なるほど。それでドルテ君は、
君の話してることを理解してるのかね?▼
- [マリアンヌ]
- してます! 彼の言うこともわかるんです。
眠いとかお腹が痛いとか鼻が痒いとか……。▼
- [クロード]
- 愚痴の多い奴なんだな……。
ま、ドルテ君のことは置いといて。▼
俺の興味はマリアンヌの隠し事にある。
何か隠してるだろ? 例えば、血筋とか……▼
- [マリアンヌ]
- い、いえ……。▼
- [クロード]
- 違うなら違うでいいんだ。
与太話として聞き流してくれりゃいい。▼
ただな、先祖が偉いとか自分も偉いとか、
先祖が卑しいから自分も卑しいとか……▼
そういう考え方が俺には理解できない。
くだらないとしか思えないんだ。▼
先祖が盗人なら、子孫は何も盗んでなくても
盗人なのか? そんなわけないだろ。▼
- [マリアンヌ]
- それでも……人は、生まれた瞬間から、
すでに何かを背負わされてるんです。▼
私は、背負わされたものが大きすぎて……
すみません、やっぱりこの話は終わりです。▼
- [クロード]
- 人は生まれた瞬間から何かを
背負わされてる……そりゃそうだ。▼
だがな、マリアンヌ。
背負ったもんは捨てることもできるんだぜ。▼
支援A†
- [マリアンヌ]
- お尻が痒いの? 仕方ないなあ。
自分じゃ掻けないものねえ……。▼
- [クロード]
- おい、マリアンヌ。▼
- [マリアンヌ]
- ひっ……!?
……クロードさん。▼
- [クロード]
- ドルテ君とお話し中のところ悪いんだが、
ちょっと話さないか?▼
- [マリアンヌ]
- 何でしょう……?▼
- [クロード]
- お前が背負わされてるもんが気になって、
俺なりに推理してみた。▼
- [マリアンヌ]
- 何で、そんなこと……。
迷惑です……やめてください。▼
- [クロード]
- 別に迷惑はかけない。その推理を
ここで口にするつもりもないしな。▼
だが、もし俺の推理が正しいなら、
言っときたいことがあるんだ。▼
聞いてくれるか……?▼
- [マリアンヌ]
- わかりました。たぶんその推理は
外れていますが、聞くだけなら……。▼
- [クロード]
- じゃあ話すぞ。
昔々、あるところに……▼
- [マリアンヌ]
- 言いたいことって、昔話ですか?▼
- [クロード]
- 聞けって。
昔々あるところに、一人の若者がいた。▼
そいつには、嫌われ者の血が流れてた。
簡単に言うと母親が敵方の娘だったんだが。▼
で、その若者は、周りの連中から
散々にいじめられたんだ。▼
何も悪いことはしてない。ただ生きてるって
それだけの理由で嫌がらせを受けた。▼
逃げても、やり返しても、説得しても、
その状況はまったく変わらなかったよ。▼
やがて成長した少年は故郷を飛び出した。
逃げ出したんだな。▼
- [マリアンヌ]
- ……仕方ないと思います。私だって、
逃げられる場所があるなら、きっと……。▼
- [クロード]
- だけど、逃げた先でも同じだったんだ。
外では少年の故郷の血が蔑まれてたのさ。▼
- [マリアンヌ]
- そんな……。▼
- [クロード]
- 逃げ場を失った少年は思ったね。
もう、内と外の境をぶち壊すしかないって。▼
- [マリアンヌ]
- 境を……壊す?▼
- [クロード]
- ああ。内も外もなくなれば、
外を嫌う理由がなくなる、だろ?▼
簡単じゃあないだろうが、もし実現すれば、
自分が背負ってるもんを捨てられる。▼
- [マリアンヌ]
- ………………。▼
- [クロード]
- ……人は確かに、生まれた瞬間から
何かを背負わされてる。それは事実だ。▼
けど、それに縛られるか、捨てちまうかは、
自分次第だと、俺は思う。▼
だからさ、マリアンヌ。
お前もぶち壊してみろよ。▼
ぶち壊して、
背負わされたもんを捨てちまうんだ。▼
- [マリアンヌ]
- クロードさん……。
私にも、できるでしょうか。▼
- [クロード]
- 大丈夫さ、俺だっているんだ。
俺たちは似た者同士、助け合えるだろ?▼
- [マリアンヌ]
- クロードさんと私が似た者同士?
ふふ……全然、似てませんけど……。▼
- [クロード]
- おお! 見たか、ドルテ君?
君の友だちが笑ったぞ!▼
- [マリアンヌ]
- ……ありがとうございます、クロードさん。
私も、ぶち、壊してみたいです。▼
クロードさんと、一緒に……。▼
- [クロード]
- ああ、やってやろう。
俺たちの意志で、世界を変えてやるんだ。▼
ヒルダ†
支援C†
- [クロード]
- ……ん? 座学嫌いのヒルダが
何か読んでるなんて珍しいな。▼
- [ヒルダ]
- 余計なお世話。……手紙よ、手紙。
しょっちゅう兄さんから来るのよねー。▼
- [クロード]
- ヒルダの兄さんって、もしかして
同盟でも屈指の勇将と名高い……▼
- [ヒルダ]
- あーもう、やめてよ。
そんなの、あたしには関係ないしー。▼
- [クロード]
- その言葉、兄さんが聞いたら泣いちまうぞ。
ヒルダのことが大好きみたいじゃないか。▼
- [ヒルダ]
- その愛情が重いのよ。最近はパルミラ人も
おとなしくしてるし、暇なのねー、きっと。▼
- [クロード]
- “東方の脅威”パルミラ人か。
ヒルダの兄さんは何度か戦ったそうだな。▼
確か、パルミラが誇る豪傑ナデルとも、
互角に渡り合ったって聞いたぞ。▼
- [ヒルダ]
- “百戦無敗”のナデル……だっけ?
かなりオジサンって話だから興味ないけど。▼
その人を撃破した時は、お父さんがもう
喜んじゃって大変だったなー。▼
凱旋した兄さんを領内じゅう連れ回して……
強引に祝わされた領民は迷惑だったわよね。▼
- [クロード]
- 何言ってんだ、どんな祝いだろうと、祝いは
楽しいもんだろ? みんな笑顔になるしな。▼
お前も喜んではやったんだろ? ヒルダの
笑顔があれば、きっと兄さんは百人力だ。▼
- [ヒルダ]
- まあねー。そしたら調子に乗っちゃって、
「フォドラは俺が守る!」とか言い出して。▼
- [クロード]
- あながち間違ってないだろ。パルミラ人は
お前の兄さんを警戒して動かないのさ。▼
奴らと国境を接するゴネリル家が弱小なら、
とっくにフォドラに侵入してるって。▼
- [ヒルダ]
- ……パルミラ人に聞いてきたみたいに
話すわねー、クロードくん?▼
《白雲の章》
- [クロード]
- これでも盟主の嫡子だからな。望まずとも
いろんな情報が勝手に耳に入ってきちまう。▼
《翠風の章》
- [クロード]
- これでも一応、盟主だからな。望まずとも
いろんな情報が勝手に耳に入ってきちまう。▼
《共通》
- [ヒルダ]
- ふーん。適当っぽいのに情報通だったり、
いざとなると頭の回転が速かったり……。▼
何かさー、クロードくんって、
掴みどころがないわよねー?▼
- [クロード]
- そうか? 俺はいつ掴まれてもいいんだぜ、
この腕も、この心も……この首根っこも。▼
ただ、この腹の内を見せるのは、お前が俺に
腹を割って話せるようになってからだな。▼
支援B†
- [クロード]
- ……ヒルダ、何書いてんだ?
あ、兄さんの手紙への返事か。▼
- [ヒルダ]
- そうよー。面倒だけど、返事しとかないと
心配してもっと面倒になるからー。▼
ま、返事さえしとけばあとは自由だから
一緒に暮らしてた頃よりはマシよねー。▼
- [クロード]
- へえ、動機はともかく偉いもんだな。
俺は親に手紙なんて、随分書いてないよ。▼
- [ヒルダ]
- ふーん……? クロードくんのお父さんって
亡くなったんじゃなかったっけ。▼
- [クロード]
- いやいや、いたって元気……なはずだ。
事故で死んだ先代は、俺の叔父さんだよ。▼
- [ヒルダ]
- ああ、そっか。リーガン家はお母さんの
実家だって、前に言ってたもんね。▼
そういえば、クロードくんのお父さんって、
どんな人なの?▼
- [クロード]
- 豪放磊落が服を着て歩いてるような人だな。
ガキの頃はよく馬で引き回されたもんだ。▼
- [ヒルダ]
- げげっ!? 何よそれー?▼
- [クロード]
- 俺も悪ガキでね。だが、引き回されるのも
慣れればどってことない。コツがあるんだ。▼
- [ヒルダ]
- そんなコツ、知りたくないよー。
お母さんは心配しなかったの?▼
- [クロード]
- それどころか大笑いさ。親父が豪放磊落なら
母さんは戦女神か大魔神かってな人でね。▼
いつだか俺のことで俺の師匠と口論になり、
しまいには取っ組み合いの大喧嘩さ!▼
しかも勝ったんだぞ!? 百戦無敗を誇った
俺の師匠が、泡吹いてのびちまったんだ!▼
- [ヒルダ]
- ええー……お母さんって、
リーガン家のご令嬢だったんだよね……?▼
- [クロード]
- ああ。だが、あの親父と駆け落ちするような
変人だ。人となりは推して知るべし、だな。▼
- [ヒルダ]
- えー駆け落ちなんだ! かっこいい!
あたしも、そういうの憧れちゃうなー。▼
好きになった人と家を飛び出すなんて、
なかなかできることじゃないよ。▼
- [クロード]
- いやいや……できるできない、じゃない。
やるかやらないか、だ。▼
お前だって、日頃まるで出す気のない全力、
ここぞという場面が来たら、出すんだろ?▼
- [ヒルダ]
- ……! な、何言ってんのー?
日頃から全力出しまくってるしー。▼
- [クロード]
- ま、今はいいさ。ヒルダ、
そういう時が来るのを楽しみにしてるよ。▼
支援A†
- [ヒルダ]
- なんか最近、息が詰まることばっかり……。▼
クロードくん、息抜きにまた、
子供の頃の話でも聞かせてよー。▼
- [クロード]
- ああ? じゃあ、ガキん時に親父から
聞いた、異国の昔話でもしてやるよ。▼
昔々、群れからはぐれて迷子になった
白いラクダがおりまして……。▼
(暗転)
- [ヒルダ]
- うっうっ……良がっだねー、白ラクダ。
死んじゃうのかと思っだよおおおー。▼
- [クロード]
- いや、号泣するほど良い話だったか……?▼
- [ヒルダ]
- 感動じだよおお……。クロードくん、
この話の良さがわがんないのおおー?▼
- [クロード]
- 今まで塵ほども良いとは思わなかったが……
お前の号泣を見られた点は評価すべきだな。▼
- [ヒルダ]
- ぐすん……何よ、それ。▼
- [クロード]
- お前、いつも嘘泣きばっかりだったろ?
瞳を潤ませて、いかにも悲しいですって。▼
- [ヒルダ]
- ひっどーい!
いつも本当に悲しくて泣いてるもん!▼
- [クロード]
- お前がどう言おうと、わかるもんは
わかるんだ。いい加減、腹割って話せって。▼
- [ヒルダ]
- ……そっか。もしかしてさ、あたしのこと
わかるのって、クロードくんも同じだから?▼
- [クロード]
- 同じ……?▼
- [ヒルダ]
- クロードくん、嘘笑いすること多いでしょ。
そういうの、あたしにはわかるんだよねー。▼
本気で笑ってるっぽい時もあるけどさ。
例えば……先生と話してる時とか?▼
- [クロード]
- ……こりゃ参ったな。
確かにそうかもしれない。▼
その点に限って言えば、
確かに俺とヒルダは同じだ。▼
けど、よくわかったな。
俺のことずっと観察してたのか?▼
- [ヒルダ]
- そうだよー。クロードくんのこと、
気になってつい目で追っちゃうから……▼
って待った待った、今のはなし!
クロードくん、今の、忘れてー?▼
- [クロード]
- いやいや、忘れたくても俺のこの小賢しい
頭が忘れさせてくれないって。……悪いな。▼
それに俺がヒルダの嘘泣きをわかったのも、
お前をずっと目で追ってたからなんだぜ?▼
- [ヒルダ]
- え……?
ちょっと、何よそれ。▼
- [クロード]
- ……なあ、ヒルダ。いろいろと片づいたら、
俺の家族や、師匠に会ってみるか?▼
おっと、勘違いすんなよ。ただ、俺の家族に
興味があるみたいだったからさ。▼
何より、ヒルダはいろいろ話してくれたが、
俺はまだ、この腹の内を晒しちゃいない。▼
俺の親にさえ会えば、それがわかると思う。
……ま、驚かしちまうかもしれないけどな。▼
- [ヒルダ]
- クロードくんの家族に、ねー。
ふーん……まあ、ちょっと面白そうかも。▼
- [クロード]
- それじゃ、その時までに互いの気が変わって
なかったら……一緒に来てくれ、ヒルダ。▼
- [ヒルダ]
- あ……でも長旅になるなら、
兄さんが許してくれないかも……▼
- [クロード]
- ああ……そりゃ確かに、
“フォドラの首飾り”並みの難関だな。▼
レオニー†
支援C†
- [クロード]
- うー冷てえな。
どうも、こういうのは慣れん……。▼
うおっ、手が滑っ……うわあっ!▼
- [修道士]
- ああっ、ちょっとあんた!
何やってんだい!▼
- [クロード]
- わ、悪い! って、おおおっ!?▼
(暗転)
- [クロード]
- はあー、やれやれ。
えらい目に遭ったぜ……。▼
- [レオニー]
- どうしたんだ、クロード。
びっしょびしょじゃないか。▼
- [クロード]
- 当番の奴が、具合悪いっつーんで、
皿洗いを代わってやったんだが。▼
皿は割れるわ、無駄に濡れるわ、
食堂のおばちゃんに叱られるわ……。▼
いや、散々な目に遭った。
疲れたし、もう寝るかなあ。▼
- [レオニー]
- ぷぷっ……
名門貴族の御曹司が、形無しだね。▼
- [クロード]
- ああ?
皿洗いに貴族も平民もないっての。▼
- [レオニー]
- いや、そもそも普通の貴族なら、
皿洗いなんて進んでやろうと思わないだろ。▼
ま、あんたのそういう貴族ぶらないところは
嫌いじゃないけどね?▼
- [クロード]
- はは、俺の良さをわかってもらえて光栄だ。▼
レオニーの、素直に相手を褒めてやれる
ところも、俺は嫌いじゃないぜ?▼
- [レオニー]
- そうか? 自慢じゃないが、
わたしは人を見る目には自信がないんだ。▼
だから、わたしが褒めた奴が、ほんとに
褒められるだけの奴かはわからないぞ。▼
あんただって、良い奴に見えて、
案外、腹ん中は真っ黒かもしれないしな?▼
- [クロード]
- ……おっと、人を見る目がないって割に、
鋭いこと言うじゃないか。▼
まあ、自分の目を信じない慎重さってのは
大事かもな。まず自分を疑うべし!だ。▼
- [レオニー]
- ああ、今後もそうするよ。▼
びっしょびしょの人に何を言われても、
説得力がないけどな。▼
- [クロード]
- ……へっくしょん!▼
支援B†
- [レオニー]
- ………………。▼
- [クロード]
- よう、レオニー。何やってんだ?▼
- [レオニー]
- あっ! バカ!
がさがさ歩いてきやがって!▼
あーあ……。
折角の獲物が逃げちまったじゃないか。▼
《白雲の章》
- [クロード]
- ん? ああ、狩りをしてたのか。
なんだ、食堂の飯じゃ足りないのか?▼
《翠風の章》
- [クロード]
- ん? ああ、狩りをしてたのか。
食料の備蓄でも増やすのか?▼
《共通》
- [レオニー]
- 違うよ、腕が鈍らないように、
たまにやってるんだよ。▼
《翠風の章》
- [レオニー]
- このご時世、いくらあってもいいだろ?
狩りの腕が鈍っても困るしな。▼
《共通》
- [クロード]
- そうか、レオニーは猟師の家だもんな。
この辺りは得物が多くて狩りやすいだろ。▼
- [レオニー]
- うん、大修道院のお膝元で
狩りをしようって奴が少ないからかな?▼
川じゃ魚もたくさん獲れるし、
食える木の実やキノコにも事欠かない。▼
ここならいくらでも自給自足できそうだよ。
主の恵みに感謝、感謝ってとこだな。▼
- [クロード]
- ふむ……俺は、主の恵みよりも、
豊饒なる大地に感謝したいね。▼
主は心の支えにはなるかもしれんが、
腹は満たしてくれないからなあ。▼
- [レオニー]
- 主を差し置いて大地に感謝、か。
相変わらず、貴族らしからぬ発言だな。▼
- [クロード]
- レオニー、人は何に生かされてると思う?
主か? 貴族か? 違うだろ。▼
人はこの雄大な大地の恵みによって
生かされてるんだ。▼
- [レオニー]
- 別にそれは否定しないけど、大地が豊かに
なるのだって、主が守ってくれるからだろ?▼
わたしは敬虔な信徒ってわけじゃないけど、
女神様が要らないなんていうのはなあ……▼
- [クロード]
- 心の支えにはなるって言ったろ?
要らないとまでは思わないさ。▼
けど、女神を信じてないブリギットでも、
ダグザでも、パルミラでも……▼
大地は平等に恵みを与えてくれる。
主は主、大地は大地でそれぞれ敬おうぜ。▼
- [レオニー]
- ………………。▼
- [クロード]
- いや、あくまで個人的な思いつきだ。すべて
セイロスの女神さまのおかげって思うなら……▼
- [レオニー]
- いいよ、いいよ。
わたしなんかに気を遣わなくても。▼
当たり前のように女神様を信じてきたけど、
確かに信じてない人たちもいるんだよな。▼
それに、あんたの考え方、面白いよ。
大地に感謝……うん、そうかあ。▼
- [クロード]
- だろ? 野性的女子のお前なら
共感してくれそうな気がしたんだ。▼
- [レオニー]
- 何だよ、野性的女子って。▼
- [クロード]
- とはいえ、こんな話を修道院で公言すりゃ、
異端扱いされかねんが。▼
- [レオニー]
- まあ、そうかもな。
今の話は、胸に納めとくよ。▼
支援A†
- [レオニー]
- お疲れ、クロード。
次の戦いも勝てそうか?▼
- [クロード]
- もちろん、勝つつもりだ。
打てる手は全部、打ってあるよ。▼
- [レオニー]
- だけど油断はできないだろ。
向こうだってどんな手を打ってくるか……▼
- [クロード]
- まあ、そうだが。いくら相手が強いったって
狭いフォドラの中での話だろ。▼
フォドラの外に目を向ければ
大地はどこまでも広がってるんだ。▼
そんな大地の片隅で強いの弱いの言っても、
たかが知れてるってもんだ。▼
- [レオニー]
- なるほどね、そう言われるとこの戦争も、
ちっぽけな揉め事に見えてくるな。▼
- [クロード]
- そうそう。こんな戦争、フォドラの民の
ささやかな内輪揉めだ。どうにでもなる。▼
- [レオニー]
- ははは、適当だなあ、あんたは。
……でも、クロードと話してるとさ、
物の考え方、世界の見方が変わって来るよ。▼
当たり前と思ってたことが、
当たり前じゃなくなるっていうかね。▼
- [クロード]
- 考え方次第で物の見え方は変わってくる。
当たり前と思ってるすべてが真実じゃない。▼
つまるところ、前に言ったあれだ。
まず自分を疑うべし、だな。▼
- [レオニー]
- ああ、そうだったな。しかし、あんたって
どこでそういう価値観を身につけたんだ?▼
その、フォドラの人間の「当たり前」を
簡単に壊しちまうような価値観をさ。▼
- [クロード]
- ……知りたいか?▼
- [レオニー]
- うん、興味はあるかな。
教えてくれるのか?▼
- [クロード]
- うーん、そうだな……
この戦争が終わったら、教えてやるよ。▼
口で説明するよりも、
実際に見に行ったほうが早い。▼
- [レオニー]
- 見に行く?
どこへ? 何をだ?▼
- [クロード]
- ちょっと遠くだ。
この大地のだだっ広さがわかると思うね。▼
- [レオニー]
- へえ、大地のだだっ広さがわかる場所か。
そりゃ楽しみだな。▼
……クロード、約束だぞ?▼
- [クロード]
- ああ、約束だ。
まずはさっさと、戦争に勝っちまおう。▼
コメント(情報投稿・誤字脱字の報告)†
Last-modified: 2021-04-29 (木) 15:53:54