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会話集/支援会話
ヒューベルトの支援会話†
エーデルガルト†
エーデルガルトのページへ
フェルディナント†
支援C†
- [フェルディナント]
- ふむ……この考えを披露すれば、
エーデルガルトを出し抜けるかも……▼
- [ヒューベルト]
- フェルディナント殿は、またそれですか。▼
- [フェルディナント]
- おおう!? ……ヒューベルトか。
気配を消して話しかけないでくれたまえ。▼
- [ヒューベルト]
- くくく……良からぬことを企んでいるから、
私に気づけないのではないですか?▼
- [フェルディナント]
- 良からぬことなど、とんでもない。
私には、重要なことだ。▼
- [ヒューベルト]
- ほう?
エーデルガルト様をやり込めるのが?▼
それはまた随分とくだらない、
重大事ですな。▼
いくらでも他にすることがあるというのに、
貴族の中の貴族が聞いて呆れますよ。▼
- [フェルディナント]
- ……フン。
君のような貴族よりは健全さ。▼
口を開けばいつも「エーデルガルト様」。
君には主体性というものがないのか?▼
ただ主に尻尾を振り、主に異を唱えず、
主の後をついて回り、主に心を砕くばかり。▼
私を非難する前に、己の生き方を
どうにかすべきではないかね。▼
- [ヒューベルト]
- ほう……ただのたわ言も貴殿が口にすると、
いつもの何倍も耳障りになりますな。▼
《白雲の章》
- [ヒューベルト]
- 何度も言いますが、我が主は皇女殿下で、
貴殿は宰相の子息に過ぎない。▼
《紅花の章》
- [ヒューベルト]
- 何度も言いますが、我が主は皇帝陛下で、
貴殿はただの臣下に過ぎない。▼
《共通》
- [フェルディナント]
- わかっているとも。しかし、上の者を諫め、
道を正さんとするのは、下の者の務めだ!▼
私はいつだって、その心構えでいるし……▼
そのために、彼女よりも優れた考え、
優れた方法を探しているのだ。▼
その行いをくだらないと断ずるとは、
君の従者としての器も底が知れるな。▼
- [ヒューベルト]
- ふっ、貴殿の舌は、まるで水車のように
ぺらぺらと回りますな。▼
そしてただ上から下へ流れていく。
上っ面の権化のような男ですよ。▼
これ以上の話は無意味だ。
私は引き上げさせてもらいましょう。▼
- [フェルディナント]
- こちらこそ、君と話すことは何もない。
さっさと行ってくれ。▼
支援B†
- [ヒューベルト]
- この手紙を見せて、脅すように。
さあ、頼みましたよ。▼
- [帝国兵]
- はっ! ▼
(帝国兵が去る)
- [フェルディナント]
- ヒューベルト!?
今の手紙は……まさか。▼
- [ヒューベルト]
- おや、貴殿に見つかってしまいましたか。
たいしたものではありませんよ。▼
- [フェルディナント]
- いや、だが、あれは、
エーデルガルトが……▼
- [ヒューベルト]
- ええ、エーデルガルト様が『出すな』と
命じられた手紙です。▼
- [フェルディナント]
- やはり……!
なぜ主の命に従わないのだ?▼
ヒューベルト、君は彼女の、
忠臣ではなかったのか!▼
- [ヒューベルト]
- 忠臣ですとも。
主のことを真に思っての行動ですが。▼
貴殿も似たようなことを、
言っていたではありませんか。▼
上の者が間違えた道を正すのは、
下の者の役目だと。違いますか?▼
- [フェルディナント]
- だが、黙って行うなどあり得ない。▼
忠言、諌言は、あくまで面と向かって
主に物申すから意味が……▼
- [ヒューベルト]
- 意味など、変わりません。
我が主は忠言を受け入れてくれます。▼
であれば、勝手に物事を進めた後で、
報告すればいいだけではありませんか。▼
- [フェルディナント]
- いいや、そんなことはない!▼
私は彼女が間違っていると思った時も、
真摯に話し合い……▼
結果として私のほうが間違いたったと
わからされることもある。▼
そういった過程もなしに、
勝手に行動するなど……▼
- [ヒューベルト]
- 従者としての器の底が知れますかな?▼
- [フェルディナント]
- なっ!?▼
- [ヒューベルト]
- まったく。主の意のままに動けば、
生き方をどうにかしろという。▼
主の意から外れて動けば、
それも間違いだという。▼
流石は貴殿だ。
言うことが違いますな、くくくく……。▼
- [フェルディナント]
- ええい、屁理屈を並べ立てるのは
もうたくさんだ。▼
君の手腕や従者としての器量を、ようやく
認めてやる気になっていたというのに!▼
支援A†
- [ヒューベルト]
- こうして我々が向かい合って静かに茶を
飲んでいるというのも、妙な気分ですな。▼
- [フェルディナント]
- 私は紅茶だが、君は紅茶ではないだろう。
その香り、テフではないのか?▼
確か、ダグザの特産だったか……
私はあまり好きではないのだ。▼
- [ヒューベルト]
- よく知っておりますな。
流石は貴殿といったところでしょうか。▼
貴殿はあらゆる面でエーデルガルト様に
負けているよに見受けられますが……▼
その真摯さだけは、貴殿のほうが
勝っているやもしれません。▼
- [フェルディナント]
- む……どういう意味だ?▼
- [ヒューベルト]
- ある意味、愚直さとも言えますが、
貴殿のその前向きなところは……▼
誰に負けることのない、
立派な長所でありましょう。▼
- [フェルディナント]
- なに?▼
- [ヒューベルト]
- 貴族として、常に貪欲に成長を望み、
知識を入れ、壁を乗り越えんと切磋する。▼
普通なら回り道したり、諦めたりする
場面でも、貴殿は止まらない。▼
なかなか真似できることでは、
ありませんよ。▼
- [フェルディナント]
- ヒューベルト?
ど、どうしたというのだ?▼
風邪か?いや、もしや危篤か!?
私は君の遺言など聞きたく……▼
- [ヒューベルト]
- チッ。ただ褒めただけで、気持ち悪い
うろたえ方をしないでもらいたいですな。▼
- [フェルディナント]
- き、気持ち悪い?▼
- [ヒューベルト]
- 私は、自分の判断に感情を挟まない。
それだけのことですよ。▼
たとえ貴殿を苦々しく思っていても、
それと貴殿の評価とは別の話ですから。▼
- [フェルディナント]
- ……すべて理性的に判断するからこその、
絶対の忠義、絶対の自信というわけか。▼
君への認識を……
また、改めねばならないようだ。▼
- [ヒューベルト]
- くくくく……。
わかってもらえましたかな。▼
- [フェルディナント]
- だが、やはり貴殿に褒められると、
鳥肌が立つのは抑えられそうにない。▼
せめて手紙にしたためてくれ。▼
- [ヒューベルト]
- ……いいでしょう。億が一にも次があれば、
その時はそうしますよ。▼
支援A+†
- [ヒューベルト]
- おや、フェルディナント殿……む?
この香りは……▼
- [フェルディナント]
- ほう、流石に鼻が利くな、ヒューベルト。
君の好むテフの豆だよ。▼
- [ヒューベルト]
- なぜ貴殿がテフを?
苦手だと前に言っていませんでしたかな。▼
- [フェルディナント]
- そのとおりだ。黒いし、苦いし、泥のように
感じるし、飲むと妙に目が冴える気もする。▼
- [ヒューベルト]
- 散々な言いようですな。
その貴殿が、なぜテフを持って?▼
- [フェルディナント]
- それはな……ん?それより君が持っている
ものは、まさか……東方の着香茶か!?▼
- [ヒューベルト]
- くくく……目ざといですな。
貴殿こそ、流石ですよ。▼
- [フェルディナント]
- くっ、これ見よがしに私の大好物を……
貴殿は紅茶を飲まなかったはず。▼
いったい何のために持ち歩いているのだ?
エーデルガルトのためか?▼
- [ヒューベルト]
- さて、どうでしょうかな。むしろ、貴殿が
テフを持っている理由を聞きたいですが……▼
- [フェルディナント]
- わ、私は……▼
- [ヒューベルト]
- おや、意中の女性への贈り物か何かで?▼
- [フェルディナント]
- そう、贈り物だ。
……君へのな。▼
- [ヒューベルト]
- やはり贈り物でしたか。
私への……私への!?▼
聞き間違いでなければ、貴殿は私に、
このテフ豆を贈ると言いましたか?▼
- [フェルディナント]
- 言った。
貴族に二言などない。受け取ってくれ。▼
- [ヒューベルト]
- ……断ります。▼
- [フェルディナント]
- そうか……。▼
- [ヒューベルト]
- 貴殿からただ物を贈られるなど、
この身が総毛立ってしまいます。▼
ですので、この紅茶を貴殿に……
私から貴殿への贈り物です。▼
- [フェルディナント]
- これを……私に?良いのか?
そのせいで誰か他の者が困るのなら……▼
- [ヒューベルト]
- 元々、貴殿のために用意したものです。
何も問題ありませんとも。▼
- [フェルディナント]
- そうか。ならありがたく……ええ!?▼
聞き間違いでなければ、君は私のために
この着香茶を用意したと言ったか?▼
- [ヒューベルト]
- ええ、言いましたよ。▼
- [フェルディナント]
- そうか……。
ふっふっふ……ふはは……はっはっはっは!▼
- [ヒューベルト]
- くく……くくく……くはははは!▼
- [フェルディナント]
- そういうことなら、早速だが、
二人で茶の時間といこうではないか。▼
- [ヒューベルト]
- 構いませんよ。
私は茶ではありませんが。▼
- [フェルディナント]
- もちろんだ。
私が君のためにテフを淹れるとも。▼
- [ヒューベルト]
- では、私は貴殿のために紅茶を
淹れることにしましょう。▼
リンハルト†
支援C†
- [リンハルト]
- ふむふむ……、なるほど。
この図形が型になって……▼
- [ヒューベルト]
- やれやれ、またここにいましたか、
リンハルト殿。▼
- [リンハルト]
- ヒューベルト、今、良いところなんだ。
少し待ってよ。▼
二重線が螺旋になって、弧を……
いや、そうじゃないな……▼
- [ヒューベルト]
- リンハルト殿。
残念ながら時間です。▼
《白雲の章》
- [ヒューベルト]
- 講義が始まりますから、
早く来てください。▼
《紅花の章》
- [ヒューベルト]
- エーデルガルト様が呼んでいますから、
すぐに執務室に来てください。▼
《共通》
- [リンハルト]
- ええー?
そんなことよりこの本が……▼
- [ヒューベルト]
- リンハルト殿……貴殿のその熱意は
買いますが、今はこちらが優先です。▼
趣味の研究は、やるべきことをやってからに
してもらいたいですな、まったく。▼
- [リンハルト]
- 趣味って、酷いなあ。
これでも何かの役に立つよ、きっと。▼
- [ヒューベルト]
- 何か、では困ります。帝国の……
我が主の、役に立ってもらいませんと。▼
稀に見せる集中力や、事物への理解力、
常識に囚われない発想の豊かさなど……▼
貴殿の才覚には目を見張るものがあります。▼
- [リンハルト]
- あれ、珍しいね。
君が僕を手放しで褒めるなんて。▼
- [ヒューベルト]
- ……しかし、その才能の向けられる先が、
微塵も評価できません。▼
気まぐれで、成果が出ないまま目的を
変えることもしばしば▼
そこさえ改善すれば、学者として
大成する未来もあったでしょうな。▼
- [リンハルト]
- あ、そう……。
はあ……放っといてくれないかなあ。▼
僕は、僕の好きなことだけをやって
生きていたいんだよ。▼
- [ヒューベルト]
- たとえ貴族でも、そのような生き方は
許されないのですよ。▼
《白雲の章》
- [ヒューベルト]
- まもなく帝位を継がれる我が主は……
貴族の特権にも切り込もうとしています。▼
《紅花の章》
- [ヒューベルト]
- 平穏な時代は終わり、
今や戦争の真っただ中なのですから。▼
- [リンハルト]
- 戦争、か……
はあ……。▼
《共通》
- [リンハルト]
- ……ま、理は君にあるよ。
それはわかってる。▼
でも僕にはできないんだよ。
誰かのために自分が働く、とかね。▼
《紅花の章》
- [リンハルト]
- こうして協力して、従軍してるだけでも、
物凄い進歩だと思うんだけど。▼
《共通》
- [ヒューベルト]
- ……情けない話です。
とりあえず行きますよ、リンハルト殿。▼
支援B†
- [ヒューベルト]
- ……どうやら無理が祟りましたな。
主に顔向けできません。▼
- [リンハルト]
- そうだよ、ほんとに。
ヒューベルトは働き過ぎなんだって。▼
僕みたいに、よく寝てよく休めば、
こうして倒れたりもしないのにさ。▼
- [ヒューベルト]
- 貴殿に言われるのは癪ですが、
今はただ受け止めるしかありませんな。▼
私が倒れたのは事実ですし……何より、
貴殿に手厚く看病されてしまうとは。▼
実に複雑な心中です。
ひとまず感謝はしておきましょう。▼
- [リンハルト]
- どういたしまして。
僕だって人が倒れてたら、手くらい貸すよ。▼
- [ヒューベルト]
- いや、それはどうですかな。
恐らく人が出払っていたからでは?▼
- [リンハルト]
- 何だ、わかってるじゃない。
そのとおりさ。▼
他に押しつけられる人がいたら、
看病なんて面倒、するわけないよね……。▼
放置して問題になったら困るから、
仕方なくこうしてるんだよ。▼
- [ヒューベルト]
- そこで見捨てるような男であれば、
元々仲間とは思っていませんからな。▼
- [リンハルト]
- はは、僕も仲間じゃなきゃ
見捨ててるかもしれないね。▼
- [ヒューベルト]
- しかし……本当に惜しい。
貴殿の先程の処置は見事でした。▼
私を気遣いながら、怪我の有無を確認し、
楽な姿勢を作ってここまで運ぶ。▼
普段からこれだけ精力的に働き、
その知恵を活用してくれれば……▼
どれほど私たちに、我が主にとって、
役立つ人材になれるかと……。▼
- [リンハルト]
- また「我が主」か。
いいじゃない、僕みたいなのがいても。▼
ほら、アリの巣の中でも、
2割ほどのアリがいつも働かずに寝てる。▼
その2割を巣から取り除くと、残りのアリの
2割が今度は働かなくなっちゃう。▼
そんなアリだって、他のアリがみんな疲れ
果てた、ここぞって時はちゃんと働くんだ。▼
人の営みだって、そんなもんだよ。
僕は、普段は働かないアリ。▼
- [ヒューベルト]
- たとえ貴殿の理論が正しかったとしても、
自信が働かないことを正当化されては……▼
まったく説得力がありません。
はあ……。▼
- [リンハルト]
- それじゃ、僕は行くから。
しっかり休みなよ。▼
僕からすれば、君たち主従は
働き過ぎなんだ。ほんとに。▼
二人揃って倒れたりされたら、
これ以上ないくらい面倒だから……▼
適度に休んでよ。
僕ほど、とは言わないからさ。▼
- [ヒューベルト]
- ……今日だけは、貴殿に理がありますな。
その言葉に甘えることにしますよ。くくく。▼
カスパル†
支援C†
- [カスパル]
- でやああああっ!
うらあああああっ!▼
はあ……はあ……
まただ! まだいけるぜ!▼
うおりゃああああ!
オレはカスパルだああああっ!▼
(暗転)
- [ヒューベルト]
- ………………。▼
- [カスパル]
- 何だよ、ヒューベルト。
こんなとこに呼び出してさ。▼
- [ヒューベルト]
- 今日の訓練の様子を見たのですが、
酷いものでしたな。▼
- [カスパル]
- はあ? 何がだよ。▼
- [ヒューベルト]
- ……貴殿は攻撃の合間にしきりに
叫ぶのが癖になっているようですが……。▼
- [カスパル]
- ああ、そのほうが勢いがつくからな。
それがどうかしたか?▼
- [ヒューベルト]
- 命が惜しければやめることですな。
危険極まりない。▼
- [カスパル]
- 何が危ねえんだよ。
言いたいことがあんならはっきり言えって。▼
- [ヒューベルト]
- わかりました。
ならば、言わせてもらいます。▼
貴殿一人が犬死にするだけなら、
ここまで強く言うことはないでしょうが……▼
貴殿の行いは、貴殿自身だけでなく、
味方をも危険に晒すのですから。▼
- [カスパル]
- だから、前置きが長えんだよ。▼
- [ヒューベルト]
- ……仮に戦場で同じように
声を出したとしましょう。▼
それを聞いて次の行動を読む敵が
現れる可能性は高いですし……▼
突然の大声に驚いた味方が、
武器の扱いを間違えたらどうしますかな。▼
隠密行動の時に思わず声を出してしまい、
敵に察知されることさえ起こり得る。▼
- [カスパル]
- いや、流石にオレだって
そんな真似はしねえよ!▼
出す時は出す! 出さない時は出さない!
切り替えるっての。▼
- [ヒューベルト]
- カスパル殿……実戦では
訓練以上のことはできません。▼
いざ戦いとなれば、皆必死になります。
自然と声も出てしまうのですよ。▼
- [カスパル]
- うるせえなあ!
できるったらできるぜ! 見てろよ?▼
支援B†
- [ヒューベルト]
- カスパル殿、先程の戦いでは
随分と静かでしたな。▼
いないのかと思ったほどでしたよ。
鬨の声も、雄叫びも、掛け声もなかった。▼
- [カスパル]
- 何が言いたいんだよ。
いいじゃねえか、お前も前に言ってたろ?▼
大声なんか戦いの邪魔だって。
それとも違うのか?▼
- [ヒューベルト]
- 単に理由が気になっただけですよ。
私の助言は無視された気がしていたのでね。▼
- [カスパル]
- ……ちょっと前に失敗しちまっただけだ。
大声出してな。▼
つい叫んだら、待ち伏せてた敵に
気づかれて、襲われちまったんだよ。▼
そん時は何とかなったけど、
運が悪きゃ仲間が死んでた。▼
だから、反省して、あんま声を
出さないようにしようと……▼
- [ヒューベルト]
- くくくく……くはは!
反省とは、貴殿らしくもない。▼
それに貴殿は大声を出すべきですな。
静かにされると、かえって危険極まりない。▼
- [カスパル]
- はっあああ!?
前と言ってることが逆じゃねえか!▼
- [ヒューベルト]
- これは認めざるを得ない事実なのですが、
貴殿の大声は、皆に必要とされています。▼
- [カスパル]
- そ、そうなのか?
何でだ?▼
- [ヒューベルト]
- 大声に慣れてしまった、
と言うべきかもしれませんが……▼
貴殿が声を声を上げると、皆の士気は高まる。
戦場が混乱しようと、貴殿の指示は届く。▼
特に貴殿が率いる兵たちは……もはや
貴殿の大声なしでは使い物になりません。▼
- [カスパル]
- 使い物にならないって、
その言い方はねえだろ、おい!▼
- [ヒューベルト]
- それだけ貴殿が皆を奮い立たせている、
ということですよ。▼
そのようなわけで、利点と欠点を
比較した結果……大声を許容しようかと。▼
- [カスパル]
- ………………。▼
- [ヒューベルト]
- どうかしましたか、カスパル殿。▼
- [カスパル]
- よっっっしゃあああ!
オレ、完全復活!▼
もう恐れるもんは何もねえな!
大声出したほうが、強えんだもんな!▼
やっぱ何も考えないほうがいいよな、
オレは!▼
ヒューベルトもようやくオレの良さを
わかってきたか!▼
- [ヒューベルト]
- はあ……調子に乗ると、
また待ち伏せに遭いますよ。▼
- [カスパル]
- そしたら、もっと大声出して、
突破してやるぜええ! うおおおおっ!▼
- [ヒューベルト]
- ……これは、薬の付け方を間違えましたな。▼
くくく……。馬鹿に付ける薬はないとは、
よく言ったものです。▼
仕方がありません。
私がしっかりと手綱を引いてやりますか。▼
ベルナデッタ†
支援C†
- [ベルナデッタ]
- 外に出てるのは疲れるなあ。
明日はずっと引き籠ろうっと。▼
- [ヒューベルト]
- ………………。▼
- [ベルナデッタ]
- あれ……何か、寒気が……。
な、なに……!?▼
- [ヒューベルト]
- ……今日は随分と遅かったですな。▼
- [ベルナデッタ]
- 出たあああああああっ!
昇天! 昇天してください! 安らかに……▼
- [ヒューベルト]
- ほう、それは私に死ねと?▼
- [ベルナデッタ]
- あんぎゃああああっ!?
ひゅひゅひゅヒューベルトさん!?▼
- [ヒューベルト]
- ええ、ヒューベルトです。
貴殿に聞きたいことがありましてね。▼
- [ベルナデッタ]
- な、何のことでしょう……?
ベ、ベルはやましいことなんて何も……▼
- [ヒューベルト]
- 最近、夜中に鋭利な突起物を持って
歩き回る者が目撃されています。▼
- [ベルナデッタ]
- ぎくっ……▼
- [ヒューベルト]
- 奇妙な笑い声、月夜に煌めく針、
そして開け閉めされる貴殿の部屋の扉……▼
- [ベルナデッタ]
- そ、それは……刺繍をしてて……
つい……そのまま……▼
- [ヒューベルト]
- やはり貴殿だったようですね。
となれば私が行うべきことは1つ。▼
- [ベルナデッタ]
- ひいいいいいいっ!?▼
や、やられますうううう!?
まだベルには見たい景色があああああ!▼
(ベルナデッタ逃げる)
- [ヒューベルト]
- む、逃がしませんよ。▼
(暗転)
- [ベルナデッタ]
- はあ……はあ……ぜえ……
も、もう……だめえ……走れ……ない……▼
- [ヒューベルト]
- 瞬発力はなかなかでしたが、やはり
引き籠っていると持久力がつきませんな。▼
それでは務めを果たさせてもらいましょう。▼
- [ベルナデッタ]
- ひぐうっ!?
あ、あたし、処されちゃうんでしょうか?▼
せめて、遺言を……辞世の詩を……▼
梁に吊るされ……針に泣く女……
はらりと涙を……▼
- [ヒューベルト]
- ベルナデッタ殿。
私は注意しに来ただけです。▼
針を持ったまま出歩いて、転んだり、
人にぶつかったりしたらどうします。▼
そのような危険な真似は、
絶対にやめて……▼
(立ったまま気絶するベルナデッタ)
- [ベルナデッタ]
- ………………。▼
- [ヒューベルト]
- まさか、気を失っているのですか?
……立ったまま?▼
はあ……。
放っておくわけにもいきませんか……。▼
支援C+†
- [ベルナデッタ]
- あ、あの……ヒューベルトさん。▼
- [ヒューベルト]
- 何か?▼
- [ベルナデッタ]
- その、ええと、あたし、
お、お礼を言いたくてですね……。▼
前に話してて気を失っちゃった時、ベルを
部屋まで運んで寝かしてくれましたよね。▼
- [ヒューベルト]
- ええ、まあ。
気にすることはありませんよ。▼
放置して風邪でも引かれたら、
面倒ですからな。▼
- [ベルナデッタ]
- そ、そうですね。
ようやく言えました。それじゃ……▼
- [ヒューベルト]
- ……それだけのために、ずっと私の周りを
うろちょろしていたのですか?▼
- [ベルナデッタ]
- うえっ、うろちょろって……
まあそうですけど……。▼
- [ヒューベルト]
- その割には、私が近づくと、
逃げていきませんでしたか?▼
話しかけられないように、
避けることも多かった気がしますが。▼
- [ベルナデッタ]
- それは……▼
- [ヒューベルト]
- 皆まで言わずともわかりますよ。
私が怖いというのでしょう。▼
よく言われますからな。
くくく……。▼
- [ベルナデッタ]
- ひいいっ!
その笑い方も怖いです!▼
- [ヒューベルト]
- これは失礼しました。
貴殿の前では笑わないようにしましょう。▼
- [ベルナデッタ]
- それはそれで怖いです!
あっ、でも笑顔も怖い! 全部怖いです!▼
- [ヒューベルト]
- ……左様ですか。▼
- [ベルナデッタ]
- お、怒ってます!
絶対怒ってますよね!▼
- [ヒューベルト]
- 怒ってなどいませんよ。
むしろ怖がらせて申し訳ないと……▼
- [ベルナデッタ]
- そんなはずありません!
油断させて、ベルを、ベルをおおおおお!▼
もう耐えられませんよおおおおお!▼
(ベルナデッタ逃げる)
- [ヒューベルト]
- くくくく……
手の打ちようがありませんな、まったく。▼
支援B†
- [ベルナデッタ]
- こ、こんにちはっ。▼
今日は良い天気ですね。
その、うーんと……良い天気ですね。▼
- [ヒューベルト]
- 確かに良い天気です。
それで何か用でも?▼
- [ベルナデッタ]
- え? あ、いや……ええと……
……ごめんなさい。▼
- [ヒューベルト]
- はあ……訳もなく謝られても、
受け入れられませんがね。▼
- [ベルナデッタ]
- 確かにそうかもですね……。▼
……ヒューベルトさんを、
怖いって言った件です。▼
- [ヒューベルト]
- それが何か?
言われ慣れていますし、謝罪は不要です。▼
- [ベルナデッタ]
- でも!
ベルのこと避けてるじゃないですか!▼
会話も最低限ですし!
怖い笑顔もないですもん!▼
- [ヒューベルト]
- そのほうが貴殿も怖がらなくて
済むでしょうから。何か問題でも?▼
- [ベルナデッタ]
- 問題ありありです!
確かにヒューベルトさんは、怖いですけど!▼
あたしなんかのために、話したり、
笑ったりを我慢するなんて……▼
そんなのダメです!
あたしが怖いのを克服してみせます!▼
- [ヒューベルト]
- なるほど……。▼
- [ベルナデッタ]
- はい、だ、だから……▼
- [ヒューベルト]
- くくく……くく……くはははは!▼
- [ベルナデッタ]
- ひええええっ!?
な、何? 何ですか?▼
- [ヒューベルト]
- 笑うのを我慢するなと言うので、
思い切り笑ったまでですよ。▼
やはり怖いでしょうな。
克服などできそうもない……▼
- [ベルナデッタ]
- で、できますもん!
あ、でも、まだ今はちょっと……!▼
心の準備が、できてませえええん!▼
支援A†
- [ヒューベルト]
- 貴殿から呼び出しとは、
まったく珍しいこともあるものですな。▼
- [ベルナデッタ]
- 今日はですね、その、
渡したいものがあるんです!▼
- [ヒューベルト]
- 渡したいもの……?▼
- [ベルナデッタ]
- こ、これまでの非礼の数々のお詫びに……
どうか納めさせていただければと……!▼
そうすれば……きっと、積もり積もった
恨みで始末されることもなくなりますよね?▼
- [ヒューベルト]
- ……積もり積もった恨みなどありませんが、
まあ受け取っても構いませんよ。▼
- [ベルナデッタ]
- う、受け取ってくれるんですね!
良かった……これです!▼
- [ヒューベルト]
- これは……刺繍で作った飾りですな。
花の形をした。▼
……ふむ。随分と可愛らしいものですが、
なぜこれを私に?▼
それこそ、仲間の女性か意中の相手にでも
贈れば良さそうな品ですが……。▼
- [ベルナデッタ]
- えっと、か、可愛らしいですよね?
だからです!▼
この飾りを胸にでもつければ、きっと
ヒューベルトさんも怖くなくなると……▼
- [ヒューベルト]
- ほう。
私にこの花の飾りをつけろと。▼
- [ベルナデッタ]
- ああっ!? 今、目が怒りました!
いいい嫌でしたよね!? 許してええ……▼
- [ヒューベルト]
- まあいいでしょう。
こうですか。▼
ふむ、実に可憐な飾りです。
やはり私には似合いもしない……▼
- [ベルナデッタ]
- 似合います! 可愛いです!
その……ふふふふっ……あはははっ!▼
- [ヒューベルト]
- ………………。▼
- [ベルナデッタ]
- ご、ごめんなさいいいいい!▼
- [ヒューベルト]
- ……仕方がありませんな。▼
貴殿に笑われるのも癪ですが、
逃げ出されるよりはいいでしょう。▼
貴殿の前では、この飾りを
つけておくことにします。▼
- [ベルナデッタ]
- えええっ!? ほんとですか!?▼
ベルは嬉しいですけど、
ほんとにほんとにいいんですか!?▼
- [ヒューベルト]
- 疑うようであれば、つけるのをやめますが。▼
- [ベルナデッタ]
- 信じます! 信じますから!
お願いします!▼
ふふふふ……何だかヒューベルトさんが
怖くなくなってきた気がしますね。▼
- [ヒューベルト]
- それは重畳です。
ではいつもどおり厳しくいくとしますか。▼
- [ベルナデッタ]
- あ、でも、まだ今は、ちょっと、
心の準備が……!▼
- [ヒューベルト]
- またそれですか……。▼
ドロテア†
支援C†
- [ヒューベルト]
- まったく……我が主も相変わらず
無茶がお好きだ。私がこうして……▼
- [ドロテア]
- あら、ヒューくん?
こんなとこで何してるんですか?▼
- [ヒューベルト]
- ……気にするほどのことはありませんよ。
ただの雑務です。▼
- [ドロテア]
- 雑務、ねえ。
どうせエーデルちゃん絡みでしょ?▼
- [ヒューベルト]
- 無論です。
それが何か?▼
- [ドロテア]
- 貴方って、本当にエーデルちゃんのこと
ばっかり考えてるのねえ。▼
いくら好かれるためでも、やりすぎると
嫌われちゃうんじゃないかしら。▼
- [ヒューベルト]
- ……好かれるためではありませんよ。
私はエーデルガルト様の従者。▼
主のためを考えて行動しているだけで、
好悪になど関心はありません。▼
- [ドロテア]
- ふーん、本当かしらねえ。
そんなふうには見えませんけど。▼
エーデルちゃんに好いてもらえるなら、
どんな命令でも聞いちゃうんじゃない?▼
- [ヒューベルト]
- どんな命令でも?
くくく……とんでもありませんな。▼
我が主の命であろうと、主自身の利に
ならないと判断すれば背きますとも。▼
- [ドロテア]
- 本当かしらねえ?
ふふっ、じゃあ例えば……▼
誰か適当な女と結婚しろって命令されたら、
どうするんです?▼
- [ヒューベルト]
- それがエーデルガルト様にとって
利となるならば、結婚するでしょうな。▼
- [ドロテア]
- 信じられないわ。そんなこと言って、
いざとなったらできないんでしょ。▼
- [ヒューベルト]
- 信じてもらう必要などありませんよ。▼
我が望みは主が待望を果たされること。
他のすべては些事に過ぎません。▼
- [ドロテア]
- ふうん、まるで歌劇の台詞みたい。
私には理解できなさそうね。▼
- [ヒューベルト]
- 理解してもらうもまた、ありません。
私は主に命すら捧げられるのです。▼
すべてを投げ打ってでも支えたい……
そう思える主は、貴方にはいないかと。▼
- [ドロテア]
- 今はいないけど……いつかは
できるかもしれませんよ?▼
- [ヒューベルト]
- では、その出会いを待つとしますか。
それまでは我々は理解し合えぬでしょう。▼
私は仕事がありますので、これで。▼
- [ドロテア]
- ……そんなこと言われると、
意地でも理解してみたくなるんですけど。▼
支援B†
- [ドロテア]
- ねえ、ヒューくん。
前から気になってたんだけど……▼
貴方、本当にエーデルちゃんのこと、
好きじゃないの?▼
- [ヒューベルト]
- はあ……好きか嫌いかで言えば好きですが。
それが何か?▼
- [ドロテア]
- なんだ、やっぱり好きなんじゃない。
それで頑張っているんですね。▼
主に一途な想いを抱く従者……
それならまだわかるわ、貴方のこと。▼
- [ヒューベルト]
- くくくく……
貴殿はやはり勘違いしておられますな。▼
一途な想い? 私がそんなもので
動くような人間に見えると?▼
- [ドロテア]
- もう……じゃあ、何だって言うわけ?
私にはさっぱりわかりませんけど!▼
- [ヒューベルト]
- 簡単な話です。
道、ですよ。▼
- [ドロテア]
- 道……?▼
- [ヒューベルト]
- 人には無数の道……生き方があります。
貴殿にも、私にも、エーデルガルト様にも。▼
我が主は私に、道を示してくれた。
主と共に歩む覇道を。▼
誰にも屈せず、何をも譲らず、
ただひたすらに邁進する戦いの道を。▼
- [ドロテア]
- つまり……将来の夢が同じってこと?▼
- [ヒューベルト]
- くくく……ははは!
有り体に言えば、そうですな。▼
無論、ただ夢が同じというだけでは
ありません。▼
感謝、尊敬、畏怖、共感、信頼、期待……
あらゆる思いを、私は主に抱いている。▼
- [ドロテア]
- うーん……わかるような、
わからないような……。▼
けど、少しだけ羨ましいわ。
貴方のことも、エーデルちゃんのことも。▼
互いに並々ならぬ感情を抱き合って、
同じ道を歩んでいける。▼
そんなこと、
私には一生できそうにありませんし。▼
- [ヒューベルト]
- なぜできないと、決めつけるのですかな。▼
- [ドロテア]
- 私が良い相手を探してるのも、
結局は自分が幸せになりたいから。▼
相手を愛そうと思うのも、
自分を愛してほしいから。▼
貴方たちとは、違うわ、きっと。▼
支援A†
- [ドロテア]
- ねえ、ヒューくん。
私、思うんだけどね……▼
- [ヒューベルト]
- 何ですかな、藪から棒に。
まあ、話くらいは聞いても構いませんが。▼
- [ドロテア]
- 私、やっぱり道っていうのは、
よくわからないわ。▼
- [ヒューベルト]
- ……?
エーデルガルト様の覇道のことですかな?▼
- [ドロテア]
- ええ、そう。
私は自分のことばかりというか。▼
貴方とか、エーデルちゃんとか、先生とか、
みんなが理想のために戦ってる。▼
それを否定するつもりはないけど……
私には一人を想うので手一杯みたいなの。▼
- [ヒューベルト]
- 一人を想う、ですか。
それで十分な気もしますがね。▼
- [ドロテア]
- ……そうねえ、そう思うことにするわ。▼
- [ヒューベルト]
- ドロテア殿、何か言いたいことでも?▼
その奥歯に物が挟まったような言い方、
貴殿らしくもありませんが。▼
- [ドロテア]
- ふふふっ、そうね。
ごめんなさい、ヒューくん。▼
最近、よく思うの。▼
エーデルちゃんが貴方に、私と
結婚するよう命じてくれないかなあって。▼
- [ヒューベルト]
- ……は?▼
- [ドロテア]
- エーデルちゃんが貴方に……▼
- [ヒューベルト]
- いえ、繰り返さないで結構。
聞こえていますとも。▼
- [ドロテア]
- 私、一人を想うのが手一杯って
言ったでしょ。▼
でも、もし貴方を想えば……
貴方と一緒に貴方の望む未来を目指せる。▼
貴方の選んだ道を、
私も理解できるんじゃないかと思って。▼
- [ヒューベルト]
- ……理解するために結婚を言い出すとは、
正直、私のほうが理解できませんな。▼
それに、私が結婚する利も……▼
- [ドロテア]
- 利ならあるわ。▼
- [ヒューベルト]
- ほう……?▼
- [ドロテア]
- エーデルちゃんの覇道を共に歩む同志が、
一人増えるじゃない。▼
それだけじゃ不足かしら?▼
- [ヒューベルト]
- 不足です……と断ずるほどの根拠は、
ありませんか。そうですな。▼
貴殿は我々の重要な仲間の一人で、
戦力としても申し分ない。▼
借りに貴殿が私のように動けるようになると
あらば……それば素晴らしいことです。▼
- [ドロテア]
- それじゃ、検討してみてくれる?
元はと言えば、貴方のせいなのよ。▼
眩しいくらいに主しか見ていない貴方を、
理解したいと思っちゃったんだから。▼
- [ヒューベルト]
- くくく……
考えておきましょう、ドロテア殿。▼
ペトラ†
支援C†
- [ヒューベルト]
- おや、ペトラ殿ですか。
常ながら、精が出ますな。▼
- [ペトラ]
- ヒューベルト、ですか。
はい、わたし、精、出します。▼
わたし、立場、良くない、ありません。
努力、必要ですから。▼
- [ヒューベルト]
- いえいえ、それを考慮しても余りある
努力を、貴殿はしていますよ。▼
まったく、面倒臭がりな誰かに、
貴殿の爪の垢を煎じて飲ませてやりたい……▼
- [ペトラ]
- 爪の垢、飲ませる……飲ませますか?
羞恥、厳しい、避ける、望みます。▼
- [ヒューベルト]
- ……比喩です。
本気ではありませんよ。もちろん。▼
それにしても……貴殿がここまでフォドラに
慣れるとは、思ってもみませんでした。▼
何しろ、初めて会った時の貴殿は、
言葉を欠片も理解できませんでしたから。▼
それどころか、周囲を恐れ、威嚇し、
まるで獣の娘かと……。▼
- [ペトラ]
- わたし、幼い、でした。
……恐ろしい、体験、する、します。▼
祖父、突然、わたし、命じました。
フォドラ、行け、と。▼
覚悟なく、見知らぬ土地、見知らぬ人の中、
放り出され、珍獣の扱い、受けました。▼
- [ヒューベルト]
- そうでしょうな。
客人とは言っても、実のところは人質。▼
ブリギット諸島が再びダグザと手を組んで、
帝国に攻めてくることがないようにと……▼
ブリギットの王たる貴殿の祖父を脅して、
貴殿を帝都に連れてこさせたのですから。▼
- [ペトラ]
- わたし、故郷、離れる、悲しみました。
しかし、帝国、来る、喜び、ありました。▼
外の世界、知る、多く、学びます。
経験、こそ、今のわたし、形作ります。▼
加えて、エーデルガルト様やあなた……
出会い、貴重、ありました。▼
- [ヒューベルト]
- 逆境に打ち克つその心意気、
私も見習わなければなりませんな。▼
くくく……私たちもまた大いなる逆境に、
立ち向かっていくのですから……。▼
支援B†
- [ヒューベルト]
- 西……ブリギットの方角を、
見ているのですかな、ペトラ殿。▼
- [ペトラ]
- はい、そうです。
わたし、時折、懐郷の想い、浮かびます。▼
まだ、戻る予定、ありません。
しかし、ブリギット、遠く、感じる、です。▼
- [ヒューベルト]
- 確かに、かなりの距離がありますからな。
海を越えねばなりませんし。▼
それ以上に、軽々しく帰れない状況が、
故郷を遠くに感じさせるのやもしれません。▼
- [ペトラ]
- それ、ある、思います。
わたし、まだ、帰れません。▼
わたし、ブリギット、戻る……その時、
新たな王、なり、治めるため、です。▼
帝国との関係、良くし、
ブリギット、属国、脱する、望みます。▼
- [ヒューベルト]
- 貴殿なら、必ずや実現できるでしょう。
エーデルガルト様ほどではありませんが……▼
貴殿も立派な王になるだけの才覚を、
持っていると思いますよ。▼
それを邪慳にするエーデルガルト様では
ないですから。▼
- [ペトラ]
- わたし、『エーデルガルト様ほどでは』、
ない、ありませんか。▼
- [ヒューベルト]
- もちろんですとも。
貴殿の優秀さはまったく否定しません。▼
が、それでも我が主には届きませんよ。▼
仮に、帰国した貴殿が帝国に対して
再び叛旗を翻したとしても……▼
我が主なら完膚なきまでに叩き潰せること、
疑うべくもありませんからな。▼
- [ペトラ]
- それ、才覚の差、違います。
国力の差、わたし、思います、が。▼
- [ヒューベルト]
- もし同等の条件で戦っても、
我が主が勝ちますよ。▼
- [ペトラ]
- 歴史、もし、ありません。
わたしとエーデルガルト様の差、歴然です。▼
しかし、わたし、負けませんから。▼
- [ヒューベルト]
- くくく……面白いですな。
それが大言壮語でないことを願いましょう。▼
支援A†
- [ペトラ]
- ヒューベルト、願い、あります。▼
- [ヒューベルト]
- なんでしょうか、ペトラ殿。
改まって珍しいですな。▼
- [ペトラ]
- あなた、わたしとエーデルガルト様、
比較する、常、です。▼
わたし、ヒューベルト、見ていました。
他の人、ほとんど、比較しません。▼
なぜ、わたし、いつも、比べる、ですか?
比べられる、好き、違います、わたし。▼
- [ヒューベルト]
- ふむ……言われてみると、
そんな気もします。▼
が、それも貴殿の優秀さゆえなのでは?▼
帝国の皇帝と、ブリギットの次期王という、
似た立場なのも影響しているかと。▼
- [ペトラ]
- わたし、納得できる、できません。▼
今の、わたし、軍中の立場、
あなたと、同じ、一将、過ぎません。▼
エーデルガルト様、皇帝、
すなわち、全軍の長、です。▼
わたし、ヒューベルト、共、一軍の長。
つまり、わたしたち、戦友、です。▼
- [ヒューベルト]
- 戦友、ですか……▼
- [ペトラ]
- あなた、わたし、見る時、
エーデルガルト様、通してのみ、見ます。▼
わたし、ただの、わたし、見る、望みます。▼
他国の王族、違う、あなたの横、立つ
戦友のわたし、です。▼
- [ヒューベルト]
- ……そうですな。
貴殿には、とんだ失礼をしました。▼
私にとって貴殿は重要な仲間の一人で
あるはずなのに、知らず知らずのうちに……▼
エーデルガルト様と比べ、
その影を追う者としてのみ接していた。▼
帝国とブリギットが争う……そんな未来は
もう来ないのだと確信しながらも。▼
- [ペトラ]
- やめる……できますか?あなたの中、
エーデルガルト様、存在、大きいですから。▼
- [ヒューベルト]
- ……わかりません。貴殿を見ると、
どうしても我が主を思い出してしまう。▼
苦難に満ちた生い立ちも、諦めを知らない
ひたむきさも、並外れた優秀さも。▼
私には、比べないと誓うことは
とてもできそうにありませんよ。▼
- [ペトラ]
- ………………。▼
わかりました。今、いいです。
しかし、わたし、諦めません。▼
いつか、たとえ、比べる、しても、
わたし、勝つ、実現してみせます。▼
- [ヒューベルト]
- くくく……貴殿が勝つというのも、
面白いかもしれませんな。▼
我が主の悔しがる顔が、
目に浮かぶようです。くくくく……。▼
- [ペトラ]
- そして、彼女より、わたし、選び、
ついてくる、もらいます。▼
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Last-modified: 2020-05-11 (月) 17:11:34