会話集/章別会話
EP.1 大樹の節 三つの学級†
オープニング†
ナレーション†
オグマ山脈から吹き下ろす冷たい風が弱まると、
フォドラの大地は豊かな緑を芽吹かせ、
一年の始まりを告げる。
やがてその緑が大樹へと成るように、
人々は自らの生が実り多きものとなるのを祈って
年始を祝うのである。
遙か太古より在りし地、フォドラ。天上より
女神の見守るといわれるその大地は、三つの
勢力によって統治されていた。
千年以上の歴史を持ち、フォドラの南半分を
支配する、アドラステア帝国。
その帝国の北側、寒冷な大地を王と騎士たち
が治める、ファーガス神聖王国。
そして大陸の東側で、王を戴かず有力貴族に
よる共同体を成す、レスター諸侯同盟領。
かつては戦乱の嵐が吹き荒れた大地も、今は
三勢力の均衡により平穏が保たれていた。
ムービー「大司教」†
- [ディミトリ]
- ……では、修道院は初めてか
良ければ後で案内しよう
- [クロード]
- このフォドラの縮図のような場所さ、
いろんな意味でね
- [エーデルガルト]
- ……もうすぐ嫌でも目に入るわ
あれが……
ガルグ=マク大修道院よ
- [ジェラルト]
- レア様……
- [レア]
- 時のよすがに……
手繰り寄せられたのでしょうか……
元騎士団長の帰還†
(謁見の間 大樹の節 昼)
- [ジェラルト]
- ここに来るのも何年ぶりかね。
今更、あの人と顔を合わせたところで……。▼
《選択》
- [ジェラルト]
- ああ。お前もさっき中庭で見たろ。
大司教……レア様さ。
- [ジェラルト]
- ああ。お前に言ったことはなかったが、
俺は昔、ここで騎士として働いていた。▼
大司教……レア様の下でな。▼
《選択》
- [ジェラルト]
- お前も知ってのとおり、このフォドラの
住人の大半は、セイロス教の敬虔な信徒だ。▼
そんな馬鹿でかい教団の最高指導者が
大司教であるレア様ってわけよ。▼
- [セテス]
- お待たせしました、ジェラルトさん。
大司教の補佐をしているセテスと申します。▼
- [ジェラルト]
- ああ、どうも。▼
- [レア]
- 久しいですね、ジェラルト。こうして再び
邂逅できたのも主の思し召しでしょうか。▼
- [ジェラルト]
- 長きにわたる音信不通、お詫びします。
あれから俺もいろいろありましてね……。▼
- [レア]
- そして、その子が生まれた……。
あなたの子供なのでしょう?▼
- [ジェラルト]
- ええ……修道院を出て数年後に。
母親は病で死んじまいましたがね。▼
- [レア]
- そうですか。活躍はアロイスから
聞いています。あなたの名は確か……。▼
《選択》
- [レア]
- ベレト……。
そう、良い名前ですね。▼
- [セテス]
- 君、名前くらい自分から名乗ってはどうだ。
大司教に対して無礼ではないか。▼
- [レア]
- セテス、いいのです。……私はレア。
セイロス聖教会の大司教を務めています。▼
あなたの名は聞いていますよ、
ベレト。良い名前ですね。▼
《共通》
- [レア]
- 士官学校の生徒たちを救ってくれたこと、
心より感謝します。▼
- [ジェラルト]
- ………………。▼
- [レア]
- ジェラルト。私が何を言いたいか、
あなたなら、すでにわかっていますね。▼
- [ジェラルト]
- セイロス騎士団に戻れ、でしょう?
俺は構いません。けど、こいつは……▼
- [レア]
- ジェラルト。
アロイスから聞いているはずです。▼
私は一度下がりますが、
この後「彼ら」から話があるでしょう。▼
しっかりと耳を傾けておいてください。
……それでは、また明日に。▼
二人の担任教師†
(謁見の間 昼)
- [ジェラルト]
- やれやれ……。またセイロス騎士団に
戻ることになっちまった。▼
巻き込んじまってすまねえが、
お前もしばらくはここで働いてくれるか。▼
- [ベレト]
- (働くって……)▼
《選択》
- [ジェラルト]
- いや、それが教師としてだそうだ。▼
この修道院に士官学校が併設されてる話は、
さっきのガキどもから聞いたよな?▼
で、ちょうど学級担任の教師が一人、
欠けちまったとかで……▼
アロイスの野郎、レア様に
お前のことを推薦したらしい。▼
- [マヌエラ]
- こんにちは~、あなたが新任の先生?
渋くてなかなかイケてるじゃない!▼
- [ジェラルト]
- あーいや、俺じゃねえんだ。▼
ベレト、
後は適当にやってくれ、じゃあな。▼
……レア様には気をつけろよ。▼
お前を教師にする意図が読めん。
何かを企んでるかもしれねえ。▼
- [マヌエラ]
- まさか、あなたなの?
随分、若く見えるけど……▼
- [ハンネマン]
- なに、教師の資質さえあれば
年齢は関係あるまい。▼
我輩はハンネマン。紋章学者であり、
この士官学校の教師でもある。▼
君は紋章を宿しているかね?
一度、我輩の部屋に来て調べたまえ。▼
- [マヌエラ]
- あたくしはマヌエラ。
教師兼、医師兼、歌姫よ。よろしくね。▼
《選択》
- [マヌエラ]
- ええ、講義がない時は、
たいてい医務室にいるわ。▼
うふふ。あたくしに会いたくなったら、
いつでもいらっしゃい? そしたら……▼
- [マヌエラ]
- ここに来る前はね、歌劇団にいたの。▼
聞いたことないかしら?
ミッテルフランク歌劇団の美しき……▼
《共通》
- [ハンネマン]
- 不必要な長話は後にしたまえ、マヌエラ君。▼
さて、君も1つ学級を受け持つことに
なるわけだが……▼
まだどんな学級があるのか、
紹介さえされていないだろう。▼
- [マヌエラ]
- そういうことなら、あたくしから
説明させてもらおうかしら。▼
士官学校には、3つの学級があって……
出身国ごとに所属が分かれているの。▼
まずは、黒鷲の学級ね。
アドラステア帝国出身の子たちがいて……▼
今年の級長は、なんと、次期皇帝と噂される
皇女のエーデルガルトよ。▼
- [ハンネマン]
- 次に、青獅子の学級……
ファーガス神聖王国から来た者が所属する。▼
今年の級長は、王子のディミトリ。
彼も、ファーガスの次の王になるだろう。▼
- [マヌエラ]
- 最後に、金鹿の学級……ここには
レスター諸侯同盟領の子が属しているわ。▼
級長は、諸侯同盟の盟主である
リーガン公の孫、クロード。▼
- [ハンネマン]
- 次代の皇帝、国王、盟主が揃い踏みとは、
なかなかとんでもない年になりそうだな。▼
- [マヌエラ]
- ええ、本当にねえ。
厄介事だけはごめんだけれど。▼
- [ハンネマン]
- 今日のところは校内でも見て回るといい。
我輩の部屋にも立ち寄ってくれたまえ。▼
- [マヌエラ]
- あ、そうそう。あなたが教師になることは、
級長以外にはまだ伝えていないから。▼
生徒たちと話をしてみたらいいわ。
クセのある子が多いけれど、いい子たちよ。▼
詳しい話は明日レア様からあるはずだから。
それじゃ、ま・た・ね。▼
(暗転)
(執務室 昼)
- [セテス]
- レア、考えを改める気はないか?
あんな若者を士官学校の教師にするなど……▼
- [レア]
- いいえ、もう決めたことです。▼
それに……心配しないでください、セテス。
あの者はジェラルトの子供なのですから。▼
- [セテス]
- そのジェラルトとやらも信用できない。
21年前の大火の折に失踪した男だろう?▼
今はフレンもいるのだ。
不安の種を増やすのは控えてもらいたい。▼
- [レア]
- セテス……
彼らは、大丈夫です。▼
それよりも、シャミアから報告があった
不審者の件が気になります。▼
教会に悪意を持つ者が、このガルグ=マクに
出入りしているのなら捨て置けません。▼
- [セテス]
- ああ、その件もあったな。
引き続き調査を進めさせよう。▼
……レア、今は君の言葉を信じる。
が、何か怪しげな点があったその時は……。▼
ムービー「学校」†
(食堂でガリア戦記を読むベレトが立ち上がり、食堂を出る)
(士官学校の生徒の様子が映される)
選択の刻†
(謁見の間 朝)
- [レア]
- 士官学校の様子はいかがでしたか。
清廉な魂の息吹に満ちていたでしょう。▼
- [セテス]
- さて……君には士官学校の3学級のうち
1つを受け持ってもらうことになる。▼
君のような素性のわからぬ若者に任せるのは
反対だが、大司教たっての希望でね。▼
- [マヌエラ]
- 黒鷲の学級、青獅子の学級、そして
金鹿の学級。……もう見て回ったわよね?▼
- [ハンネマン]
- 新任の君から選んでくれて構わんよ。残る
2つの学級を、我々がそれぞれ受け持とう。▼
- [ベレト]
- (自分が受け持つのは……)▼
《選択》
アドラステア帝国出身の生徒の学級。
貴族が多く、そのほとんどが魔導を扱う。
- [レア]
- エーデルガルトが級長を務める、
黒鷲の学級ですね。▼
ファーガス神聖王国出身の生徒の学級。
騎士道を重んじ、武術に長ける者が多い。
- [レア]
- ディミトリが級長を務める、
青獅子の学級ですね。▼
レスター諸侯同盟領出身の生徒の学級。
この地方の伝統として、弓を扱う者が多い。
- [レア]
- クロードが級長を務める、
金鹿の学級ですね。▼
- Bボタンを押した場合(ここで「はい」を選択すると散策に戻る)
もう少し考えますか?
《選択》
- [レア]
- 迷っているのですね。
主の声に耳を傾け、慎重にお選びなさい。▼
- [レア]
- 心は決まりましたか。
彼らを真摯に導いてくれることを願います。▼
- [セテス]
- フォドラの未来を担う有望な若者ばかりだ。
この栄誉ある職務を誇りとして……む?▼
(フレンが現れる)
- [フレン]
- お兄様! ……あら?
ごめんなさい、お話の最中でしたのね。▼
- [セテス]
- フレン、今は取り込み中だ。
急ぎの用事か?▼
- [フレン]
- いいえ、たいしたことではありませんわ。
それよりも……そちらの方は?▼
- [セテス]
- この者はベレト、
士官学校の新任教師だ。▼
- [フレン]
- まあ、士官学校の……!
初めまして、ベレト先生。▼
わたくし、セテスの妹のフレンと申します。
お見知りおきを。▼
- [セテス]
- フレンの話はさておき、本題に戻ろう。
予め伝えておくが……。▼
近日、現時点での生徒たちの実力を測るため
学級対抗の模擬戦を行う予定だ。▼
同時に、君の能力も見定めさせてもらう。
大司教を失望させぬようにな。……以上だ。▼
コメント†