会話集/章別会話
1章 第四の学級†
オープニング†
ナレーション†
帝国歴185年、ガルグ=マク大修道院が落成。
聖セイロスはこれを記念して
四使徒と称される聖人に秘儀を示し、
静謐なる場所において“宝杯の儀”が執り行われた。
主より授かりし“始原の宝杯”と、
四使徒の聖なる力をもって、
主の再臨が叶うはずだったが、儀式は失敗に終わる。
四使徒は儀式に失敗した責めを負い、
ガルグ=マク大修道院を去ると、
歴史の表舞台から姿を消した。
一つは森へ、アドラステアの緑深き山麓に。
一つは海へ、フォドラの牙にその身を穿つ。
一つは山へ、喉元の険しい峰々に体を埋め。
一つは街へ、陽の当たらぬ場所で影となる。
かくして伝承は残された。
ナバテアの杯の下に、四使徒の印を捧げし刻、
喪われた魂が呼び戻されん――
宝杯の儀†
(執務室 昼)
- [アロイス]
- ……失礼いたします!▼
いや、ご公務中に大変申し訳ありません!
例の件について、ご報告がございまして。▼
- [レア]
- 構いませんよ、アロイス。
今はちょうど手が空いたところですから。▼
- [アロイス]
- おお、それならば良かった!
……むっ その、お手元の書物は……?▼
- [レア]
- これは年代記です。ガルグ=マク大修道院の
創建以来995年の歴史が記されています。▼
- [アロイス]
- ふうむ……年代記とは。
興味深いですな。▼
- [レア]
- ここに記録を残すことも、歴代の大司教に
受け継がれてきた務めの一つ……。▼
かつて聖者セイロスは、英雄戦争の終結後
大修道院の造営に着手したといいますが……▼
当時の資料は、この年代記を除けば
ほとんどが散逸してしまっているのですよ。▼
- [アロイス]
- ああ……21年前の大火の折にも、数多くの
書物が失われてしまいましたからなあ……。▼
- [レア]
- ええ。ですから今となっては、この年代記の
中にしか記されていないことも多いのです。▼
例えば、大修道院の落成式典の様子……。▼
- [アロイス]
- おお! 私も落成時期は知っておりますが、
それ以上のことは存じ上げておりませんな。▼
- [レア]
- それも当然のことでしょう。そもそも、
はっきりとした記録が残っていないのです。▼
記録によると、式典では女神復活を記念する
“宝杯の儀”が執り行われたそうですよ。▼
- [アロイス]
- 宝杯の儀……ですか。
むむむ、初めて聞きましたぞ。▼
- [レア]
- ええ……宝杯の儀について記した書物も
かつては存在していたはずなのですが……▼
今となっては、残された断片的な記録から
その様子を想像する事しかできません。▼
読み取れるのは、
かつて聖者セイロスが主の再臨を願い……▼
ノア、シュヴァリエ、ティモテ、オーバン。
4人の使徒と共に儀式を執り行ったこと。▼
そして、その儀式は実を結ばず、主は
戻られなかった……ということだけです。▼
- [アロイス]
- む……4人の使徒というのは初耳ですな。
四聖人とはまた違うようですが。▼
- [レア]
- ええ、彼ら四使徒についての記録もまた、
大修道院にはほとんど残っていません。▼
それぞれの紋章に名を残すのみでしたが、
紋章を継ぐ血統が失われる中で……▼
四使徒の名前すらも、歴史の表舞台からは
姿を消してしまいました。▼
- [アロイス]
- ううむ……意味深な言い方をなさいますな。
ともすれば、歴史の裏側にはいる、と?▼
- [レア]
- ええ、誰も知らないところで血脈を繋ぎ、
思いもしない者に現れる可能性も……。▼
……つい、
長く雑談に興じてしまいましたね。▼
報告を聞かせてもらえますか、アロイス。
例の件とは、やはり地下のことでしょう。▼
- [アロイス]
- おおっと、そうでしたな!
仰るとおり、近頃ガルグ=マクの地下で……▼
真夜中の大修道院†
(大修道院の某所 夜)
- [ディミトリ]
- それで……その怪しい人影とやらは
本当にここへ逃げ込んできたのか?▼
確かに、抜け穴のように
見えないこともないが……。▼
- [クロード]
- 間違いないね。
俺が寝ぼけてたんじゃなければ、だが。▼
- [エーデルガルト]
- ……ありえない話ではなさそうね。▼
ガルグ=マクの地下には、無数の通路が
張り巡らされていると聞いたことがあるわ。▼
- [ディミトリ]
- この入り口もその一つということか。どこへ
繋がっているかは見当もつかないが……▼
- [クロード]
- ああ、中がどうなっているかもわからないし、
恐ろしい危険が潜んでるかもしれない。▼
そういうわけだから、皇女様と王子様は
ここで待っていてもらえるか。▼
俺と先生で、賊らしき男の後を追うよ。
戻ってこなかったら騎士団を呼んでくれよ?▼
- [エーデルガルト]
- 待ちなさい。
そんな勝手が許されるはずもないでしょう?▼
二人では危険よ。私たちも行くわ。
ディミトリも、それで構わないかしら?▼
- [ディミトリ]
- ああ、もちろん。賊かもしれない相手を、
黙って見過ごすというわけにもいくまい。▼
何より前節、女神再誕の儀の折にも
あんな事件があったばかりだからな。▼
- [クロード]
- わかったよ。ただし、どんな災難に遭っても
お互い文句の言いっこはなしだぜ?▼
- [エーデルガルト]
- お互いにね。それじゃ、行きましょう。
それとも、他にも誰か誘うべきかしら。▼
《選択》
- 4人で行こう
- 起きている生徒に声をかけよう
- 騎士団に応援を頼むべきでは
- [クロード]
- そうだな。
ここで時間を食うのももったいない。▼
- [ディミトリ]
- ああ、それがいいな。この時間であれば、
まだ起きている者も少なくないだろう。▼
- [エーデルガルト]
- 構わないけれど……、伝えに行って
準備しているうちに賊も逃げてしまうわよ。▼
- [ディミトリ]
- それに何より、騎士団の主戦力は西方教会の
査問のために出払ってしまっているしな。▼
《共通》
- [ヒルダ]
- あっれれー?
先生……と、級長さん勢揃い?▼
- [アッシュ]
- なんだか、珍しい組み合わせですね。
こんな時間に、いったいどうしたんですか?▼
- [リンハルト]
- 面倒事みたいですね。
それじゃ、ボクはおやすみな……▼
- [エーデルガルト]
- リンハルト、そうはいかないわ。
通りがかった不運を嘆きなさい。▼
- [クロード]
- こっそり後退したって駄目だぜ、ヒルダ?
ちょっと手を貸してくれ。▼
- [ディミトリ]
- ああ。アッシュも頼む。
事情は道中、説明させてほしい。▼
- [アッシュ]
- はい、もちろんです! 僕たちもちょうど、
時間を持て余していたところだったので。▼
- [ディミトリ]
- すまないな。では、この7人で
抜け穴に入ろう。構わないな、先生。▼
- [クロード]
- ま、賑やかなのも悪くない、か。
さーて、どうなるやら。▼
地下に広がる世界†
(教室・アビス 夜)
- [???]
- ……なあ、ユーリス。おれたちがここで
欠伸を噛み殺してる意味はあんのかね?▼
- [???]
- 噛み殺せてねえぞ。ったく、そんなに暇なら
俺が一勝負、付き合ってやっても良いが……▼
- [???]
- あー……やめとく。近頃は寒々としててな。
お前に巻き上げられるのは懲り懲りだ。▼
- [???]
- 何言ってんだか。暖かかったら
喜んでバラ撒くじゃん、バルト。▼
- [???]
- おーっほっほっほ! 手持無沙汰なら
頭を働かせていれば良いのですわ!▼
ま、働かせる頭のない者は
退屈かもしれませんけど!▼
- [???]
- ま、働かせる頭はハピもないし、
ユリーとコニーに任せて……▼
- [ごろつき]
- ……お頭!▼
- [ユーリス]
- どうした、随分早く戻ってきたな。
何か地上で動きでもあったか?▼
- [ごろつき]
- ああ……お頭の指示どおり
枢機卿の会合を探ってきたんだが……。▼
……それが、その。見つかっちまって。
おかしな連中に追いかけられてるんだ。▼
- [ユーリス]
- おかしな連中……? 騎士団か?▼
- [ごろつき]
- 詳しいことはわからねえ……。
数は7、8人だったと思うが、武装してる。▼
- [ユーリス]
- その人数じゃ、地下を制圧しようって
腹でもなさそうだな。▼
- [バルタザール]
- 大方、お前を悪党だと思って
捕らえに追ってきたんだろ。▼
よおし、返り討ちにしてやらあ!
腕が鳴り過ぎて轟いてきたぜえ!▼
- [コンスタンツェ]
- お待ちなさい、バルタザール!
貴方はどうしていつもそう短慮で……▼
- [ハピ]
- そういうコニーだって、どーせ戦うじゃん?
新しい魔法を試したいとか言ってたし。▼
- [ユーリス]
- ま、ここは地上の法が及ばねえ場所だ。
多少遊んでやったって罪には問われねえさ。▼
……何より、相手は教団の息のかかった
連中だ。騎士団じゃないにしろな。▼
- [コンスタンツェ]
- あ、貴方たちっ……! ちょっと!
お待ちなさい! 私も、私も行きますわ!▼
- (暗転)
(通路・アビス 夜)
- [エーデルガルト]
- ここは……ただの通路ではなさそうね。人の
痕跡も多いし、住居のようにも見えるわ。▼
- [ヒルダ]
- ガルグ=マクの地下……そういえば昔、
兄さんから聞いたことがあったっけ。▼
- [クロード]
- ん? ああ、ホルストさんも
士官学校の卒業生だったか。▼
- [ヒルダ]
- うん。兄さんが生徒だった頃に、ガルグ=
マクの地下にまつわる噂があってね。▼
街の地下には無数の通路や区画が広がって
いて、後ろ暗い人たちが住んでるって。▼
その名も……“アビス”?▼
- [バルタザール]
- そのとおり!
ここはガルグ=マクの地の底“アビス”だ!▼
- [ディミトリ]
- ! 誰だ……!▼
それは……制服か?
俺たちのものに似ているが……。▼
- [バルタザール]
- ようこそ、士官学校の生徒さんよ!
華々しい方々が、こんな場所に何の用だ?▼
- [クロード]
- いや、俺たちは大修道院をうろついていた
怪しい人影を追ってきただけでね。▼
- [エーデルガルト]
- 貴方たちに用はないわ。
そこを通してもらえないかしら?▼
- [コンスタンツェ]
- おーっほっほっほっほっほっほっ!
それは無理な相談ですわよ!▼
そこの暴れん坊は騙せても、
私の目は誤魔化せませんわ……!▼
貴方たちの真の目的、このコンスタンツェ=
フォン=ヌーヴェルが当ててあげましょう!▼
アビス住民の排除を目論む教団の指示で、
介入の口実を探しに来たのですわね!▼
《選択》
- [エーデルガルト]
- ヌーヴェル……?▼
- [バルタザール]
- 戦う理由がありさえすりゃ、
中身は何だって関係ねえだろ。▼
やんのか?
やらねえのか?▼
- [ディミトリ]
- ……見るに、なかなかの手練れのようだ。
いちいち相手をするのは得策ではないな。▼
- [クロード]
- ああ、そいつは俺も同感だ。
今日のところは引き揚げるか……▼
- [ユーリス]
- この期に及んで帰るだなんて、
そう寂しいこと言ってくれるなよ。なあ?▼
ここの連中はみんな娯楽に飢えててね。
戦争ごっこがしたくて堪らねえのさ。▼
- [クロード]
- ほほう……鮮やかな挟撃の手並み、
やっぱりただのごろつきじゃなさそうだ。▼
- [ディミトリ]
- おい、クロード。感心している場合か。
ここは俺たちで突破口を開かねば……▼
- [バルタザール]
- 待て……クロード?
リーガン公爵家の、新しい嫡子か?▼
- [クロード]
- いや、人違いだろ? クロードなんて
フォドラじゃ珍しくもない名前だ。▼
それこそ、適当に偽名で使う奴も
いるくらいな。▼
- [バルタザール]
- だが、今年の士官学校の生徒に
クロードって名の男は一人だけだろ?▼
- [クロード]
- おいおい、何でまた
そんなことまで知ってるんだよ……▼
- [バルタザール]
- はっはあ!
こいつはとんだ僥倖だぜ!▼
ようしお前ら、ぶん殴られてケツ並べるか、
おとなしくふん縛られるか選びな!▼
- [クロード]
- 悪いな、みんな。心当たりはないんだが……
どうやら俺のせいで遺憾にも戦闘に突入だ。▼
東方の隠者いわく、石を投げつけられたら、
石の雨を降らせて返してやれ、だとさ。▼
- [バルタザール]
- ようやくやる気になったかよ。
“レスターの格闘王”の拳、味わってけ!▼
- [ヒルダ]
- うーん……あの男の人、なーんか
どこかで見たことあるような……。▼
戦闘マップ†
戦闘開始時†
- [ディミトリ]
- ……結局、お前たちは何者なんだ? それが
わからないまま、刃を交えるというのも……▼
- [ハピ]
- 生真面目すぎて肩こりそ。
でも……ま、教えてあげるよ、バルトが。▼
- [バルタザール]
- おれかよ!?
まあいい……おれたちは灰狼の学級だ。▼
地上に居場所を失った生徒の行きつく場所。
アビスで秘密裏に開かれた、第四の学級さ!▼
1ターン目開始時†
- [エーデルガルト]
- 第四の学級……
いえ、今は戦いに集中しなければ。▼
- [リンハルト]
- 暗いし入り組んでるし、戦いにくそうだね。
でも寝るには適してるかも……。▼
- [アッシュ]
- あの扉、特殊な鍵かかかってるみたいです。
僕でも開けられなそう……何か仕掛けが?▼
仕掛け解除†
- [クロード]
- ……何も起こらないな。
動かし方を間違ったか?▼
- [ユーリス]
- あっはは、闇雲に動かしたって無駄だぜ。
俺たちにしかわからねえ仕掛けがあるのさ。▼
下部通路侵入時†
- [ハピ]
- よく考えたら、ハピ戦う必要なくない?
……はああ。▼
- [リンハルト]
- 今のは……!?
いや、魔物の転移なんて、そんなはず……▼
通路更に侵攻時†
- [コンスタンツェ]
- おーっほっほっほっほ!
背後に注意を払ったほうがよろしくてよ!▼
- [アッシュ]
- しまった!
何か変だなと思ってたのに……!▼
vs バルタザール†
- [バルタザール]
- さあ、かかってこい!
互いに手加減なしだ。▼
地下に籠もりがちで溜まった鬱憤、
この拳に乗せて吹き飛ばさせてもらうぜ!▼
クロード vs バルタザール†
- [クロード]
- なあ、あんた。
どっかで俺と会ったことでもあるのか?▼
- [バルタザール]
- いや、初対面だろうな。
それとも口説いてんのか、おれを。▼
- [クロード]
- 冗談は喧嘩だけにしといてくれよ。
そうだよな、初対面だよなあ……。▼
- [バルタザール]
- 口より手を動かせ!
それがおれの流儀……女神様の教えでね!▼
ヒルダ vs バルタザール†
- [ヒルダ]
- あなた、あたしの知り合いに
似てる気がするんだよね。▼
誰だか思い出せないんだけど……
それに免じて許してくれないかなー?▼
- [バルタザール]
- おう、構わないぜ。
その代わり、おれに付き合っちゃくれ……▼
い、いや、この女は口説いちゃいけねえ。
おれの中の何かが危険を囁いてる……。▼
バルタザール撃破†
- [バルタザール]
- なかなか骨のある連中だなあ。
面白え!▼
vs ハピ†
- [ハピ]
- ここまで来てなんだけど、
ハピ、戦うの嫌いなんだよね。▼
痛いし、めんどくさいし。
……仕方ないか。▼
ハピ撃破†
- [ハピ]
- 飽きてきた……。
ハピ、もう帰るね。▼
vs コンスタンツェ†
- [コンスタンツェ]
- 地下の女などと見くびっていると、
痛い目に遭いますわよ!▼
私の魔道に恐れ慄きなさい!
おーっほっほっほっほっほ!▼
エーデルガルト vs コンスタンツェ†
- [コンスタンツェ]
- おーっほっほっほっほ!
貴方、貴族の出でしょう? 名乗りなさい!▼
- [エーデルガルト]
- 構わないけれど……。
エーデルガルトよ、姓はわかるわよね?▼
- [コンスタンツェ]
- あら、帝国の皇女殿下と同じ名前ですのね!
良い名ですけれど、少し不遜ではなくて!?▼
- [エーデルガルト]
- ………………。▼
コンスタンツェ撃破†
- [コンスタンツェ]
- い、今のは私が勝手に滑って転びそうに
なったのですわ! 負けてなど……!▼
vs ユーリス†
- [ユーリス]
- アビスに足を踏み入れたのも何かの縁、
ちょっとばかり俺たちに付き合ってくれよ。▼
折角こうして出会えたんだ、
お互い、楽しまなきゃ損だろう?▼
アッシュ vs ユーリス†
- [ユーリス]
- んー……? あっ、お前、あれか。
ロナート卿の養子になったっていう……。▼
- [アッシュ]
- 僕も……君の顔には覚えがあります。
確か、ローベ伯の養子だったはずじゃ……?▼
そんな人が、どうしてこんなところに?
何か事情があるなら、僕も力に……▼
- [ユーリス]
- 冗談、あんな家に戻る気なんてねえよ。
それより……よそ見してたら死んじまうぜ?▼
戦闘勝利後†
- [クロード]
- 俺たちの勝ちってことでいいか?
えーと……バルト、だったか。▼
- [バルタザール]
- バルタザールだ。結果にケチつけるほど、
おれは落ちぶれちゃいねえよ。▼
- [ヒルダ]
- バルタザール……、バルタザール……
バル……ああああああ!▼
バル兄!?
アダルブレヒト家の……!▼
- [バルタザール]
- なに? おれの知り合いか?
いや待て、その髪、その呼び方……▼
……ヒルダか!
ホルストの妹の!!▼
クリア後†
灰狼の学級†
(通路・アビス 夜)
- [バルタザール]
- はっはっは! ヒルダか! いやまったく、
早く言ってくれりゃあいいじゃねえか。▼
- [ヒルダ]
- バル兄、ほんっとのん気すぎー。
これ、兄さんが知ったら何て言うかなー?▼
- [バルタザール]
- ……あっ。▼
- [ヒルダ]
- ………………。▼
- [バルタザール]
- すまん……ホルストには黙っといてくれえ!
ヒルダに手ぇ上げたなんて知れたら、死だ!▼
- [ヒルダ]
- 死で済めばいいくらいよねー。
仕方ない、今回は黙っといてあげますか。▼
- [クロード]
- なあ、ところで俺を見つけて僥倖ってのは
いったい何だったんだ?▼
- [バルタザール]
- いやあ、おれが借金をしてる相手の一人に、
グロスタール伯爵ってのがいてだな……▼
借金棒引きの代わりに、お前の周囲を探れ
っつう依頼があったのを思い出したんだ。▼
- [クロード]
- ははあ、だいたいの事情は察したが……
それなら殴り合う必要はないだろ?▼
- [バルタザール]
- 何言ってやがる。相手のことを知りたきゃ、
まず拳で語り合う……普通だろうが。▼
《選択》
- [ハピ]
- ……キミ、本気?
バルトみたいな人が他にもいたなんて。▼
《主人公が女性の時》
- [ハピ]
- しかもこんな美人のおねーさんがね。
信じがたい……。▼
- [ユーリス]
- ……だよなあ。あんたが
真っ当な感性の持ち主で何よりだよ。▼
《共通》
- [バルタザール]
- ま、そちらさんが教団の意図とは
無関係ってことは理解できた。▼
けど……そいつはつまり、また「奴ら」が
襲ってくる可能性があるってことだ。▼
《選択》
- [バルタザール]
- このアビスは、誰かに狙われててな。近頃、
何度も傭兵どもに踏み荒らされてるんだ。▼
- [ユーリス]
- ……その雇い主が誰なのか、
わかってねえのが歯痒いところなんだがな。▼
教団には、汚え地下街なんて浄化しちまえと
言ってる連中も多いらしくてね。▼
あんたらがここへ来たのも、その関係かと
思っちまったのさ。悪かったな。▼
- [ヒルダ]
- だから、他所者は殺すー!みたいな感じで
あたしたちを襲ってきたってことねー。▼
- [ハピ]
- ごめんね。
ハピたちも結構、気が立っててさ。▼
- [コンスタンツェ]
- まさか、ただの好奇心でアビスに降りる人が
いるだなんて想定外にも程がありますわ。▼
《選択》
- [バルタザール]
- 地下通路の由来は知られてねえ。大修道院と
一緒に造られたのか、もっと昔のものか。▼
- [コンスタンツェ]
- その正体を正しく知る者などいませんわ。
ただし、これだけは言えますの。▼
アビスとは、日の光の下で暮らせぬ者たちの
居場所。煤に塗れたガルグ=マクの闇。▼
- [ハピ]
- 教団は、ずっと黙認してきたんだってさ。
ガルグ=マクの繁栄には必要だろうって。▼
- [ユーリス]
- 地上のゴタゴタには干渉しねえ、地上からの
干渉も受けねえ……それが取り決めだった。▼
- [コンスタンツェ]
- ……し・か・し! どうしたことか、
このところ地上の者が襲ってくるのです。▼
こんな地下でしか暮らせない者たちを
更に虐げようだなんて……許せませんわ!▼
かくいう私たちも、大変不本意ですけれど、
深い理由があって地上では暮らせませんの。▼
さるお方のお慈悲で、このアビスに
暮らすことを許されているのですが……。▼
- [ヒルダ]
- えー、じゃあバル兄も何か
すっごい事情があったりするわけ?▼
- [バルタザール]
- ああ、おれがここにいるのには
賞金稼ぎから逃げるという大変な事情が……▼
- [ヒルダ]
- へえー。それは大変。▼
- [ユーリス]
- ……さて、もう世間話は十分だよな?
地上の皆さんはそろそろお帰りの時間だろ。▼
- [コンスタンツェ]
- え? 帰してしまうんですの?
この方たちに頼めばよいではありませんか。▼
《選択》
- [バルタザール]
- おいおいおい、まだ頼んでもいねえだろ。
話くらい聞いてけよ。▼
《共通》
- [バルタザール]
- さっきも言ったがここには頻繁に傭兵……
ほとんど賊だな、が攻めてくる。▼
けど、ここに住んでる連中の大半は、
戦いを避けてきた弱者だ。▼
家も仕事もねえ老人に、親を失ったガキ。▼
捨てられた女や、貴族にはめられた商人。▼
- [コンスタンツェ]
- 身を守る術を持たぬ者たちを救うため、
私たちの居場所を守るため……▼
貴方たちの力を貸してほしいんですの。▼
- [ディミトリ]
- ……だがお前たちからしてみれば、俺たちも
同じ地上の人間だ。信用できるのか?▼
- [ユーリス]
- できるかできないかで言えば、できるね。
教団の指示では動いてなさそうだし……▼
ただの貴族のお子様どもじゃあねえ。
戦いぶりや、今の言動を見れば十分だ。▼
だからこそ、こんな危ない話には
巻き込めねえと思ったんだが……▼
- [ハピ]
- もう話しちゃったんだからいいじゃん。
ま、答えは今すぐじゃなくていいし。▼
- [コンスタンツェ]
- そうですわね。アビスを見て回って、
現状を知れば自ずと答えは定まりますわ。▼
- [バルタザール]
- そういうこった。
とりあえずは「客人」として、歓迎するぜ?▼
コメント†