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会話集/支援会話

ユーリスの支援会話

バルタザール

支援C

[ユーリス]
……あっちの剣士だな。▼
[バルタザール]
おおっと、ならおれはあっちの傭兵だ。
あの目つき、まさしく達人って風格……▼
……ってああああ!
言ったそばから負けやがったな、あいつ!▼
[ユーリス]
だーっはっは! まーた勝っちまったな!
いい加減懲りろって、バルタザール。▼
[バルタザール]
この野郎……さっきから勝ち続けやがって。
仕込みじゃねえだろうな?▼
[ユーリス]
いやいや、金を賭けてるわけでもねえんだ、
そんな阿呆臭えことするかよ。▼
だいたい言い出したのはお前じゃねえか。
負けた奴は、笑える昔話を一つ披露する……▼
要は互いに過去をさらけ出し合って、
弱みでも握ってやろうって話だったろ?▼
[バルタザール]
くっ……。にしたって、
おればかり喋ってるじゃねえかよ……。▼
あー……それじゃあ何年か前に、
忍び込んだ遺跡で巨鳥と喧嘩した話を……▼
[ユーリス]
さっきも聞いたぞ。遺跡をぶっ壊したのが
領主にバレて、賞金を懸けられたんだよな。▼
[バルタザール]
クソッ、もう話の種がねえっ。
こうなったら裸踊りでもしてやらあ!▼
[ユーリス]
やめろやめろ、見たくもねえよそんなもん。
しかし、まさかここまで賭けに弱いとは……▼
よし、じゃあ俺から聞こう。
……お前の持っている紋章についてだ。▼
[バルタザール]
おっと……いきなりぐさりと来るねえ。
そいつもお前流の交渉術ってやつかい?▼
[ユーリス]
純粋に、生い立ちに興味が湧いたんだよ。
その紋章をどこから手に入れたのか……。▼
アダルブレヒト家の歴代当主に、同じ紋章を
持ってる奴はいなかったはずだよな。▼
[バルタザール]
なら、答えはわかってんだろ。
お前も珍しい紋章を持ってることだしな。▼
それとも女神様から授かったとでも
言うつもりか?▼
[ユーリス]
待て待て、賭けに勝ったのは俺だ。
お前から質問する権利はねえはずだぜ?▼
[バルタザール]
くーっ! おっ、次の勝負が始まるぞ!
今度こそ負けねえ……どっちだ、どっちだ?▼
[ユーリス]
なあ……もうやめといたらどうだ? お前、
どうしようもなく賭け事に向いてねえぞ。▼
[バルタザール]
たとえ向いてなかろうと、負けっ放しじゃあ
いられねえのが、おれって男よ。▼
[ユーリス]
………………。▼
……おい、バルタザール。
そこの剣士二人を見てみろ。▼
[バルタザール]
おっ、さっきまで二人仲良く飯を食ってた
奴らじゃねえか。対戦相手同士だったのか。▼
[ユーリス]
ああ、そうらしいな。
……お前の目には、あいつらがどう映る?▼
[バルタザール]
ん? 片方は……筋骨隆々じゃねえか。
足運びもまさしく手練れってやつだ。▼
相手も悪かないが、ギラついてるというか、
何というか未熟な感じがするが……。▼
[ユーリス]
なるほどな。
……で、お前はどっちに賭ける?▼
[バルタザール]
そりゃ、考える余地もなく手練れだろ。
誰が見たってあっちが……▼
……ん? 様子がおかしいな。
うおっ、あっさり負けたぞ……!▼
[ユーリス]
……例えば今、俺とお前が殴り合ったとして
万に一つも俺に勝ち目はねえ。▼
だが、どうしても勝たなきゃならねえなら、
それ相応の策を講じて勝ちを狙う。▼
……例えば、お前の目を盗んで
飯に痺れ薬でも盛るとか、な?▼
[バルタザール]
なるほどな……肝に銘じておくぜ。
さ、今の教えを踏まえてもう一勝負だ!▼
[ユーリス]
ははっ、お前、なかなかめげねえな。
それなら、心が折れるまで負かしてやるよ!▼

支援B

[バルタザール]
ぬうううううおおおおお……?
ああ……駄目だ、頭が痛え……▼
[ユーリス]
うわ……どうしたんだ、バルタザール。
お前のそんな真剣な顔、初めて見たぞ。▼
こりゃ、明日は雪か……?
薪の用意でもしておくか……。▼
[バルタザール]
………………。
……うるせえな、今必死に考えてんだよ!▼
[ユーリス]
考えてるって……何をだよ。▼
[バルタザール]
いやその、何だ。いつぞやの勝負の時に、
結局、お前の話は聞けなかったわけだろ?▼
[ユーリス]
あー、そうだったな。結局、最後の最後まで
俺の勝ちだったからなあ……。▼
あそこまで行くと、お前は観察眼云々より
女神様に見放されてるって勢いだったよ。▼
[バルタザール]
だから、お前の口から聞けねえなら、自力で
調べて弱みを握ってやろうと思ったわけよ。▼
[ユーリス]
ふうん……▼
[バルタザール]
とすれば、気になるのはお前の紋章だろ?
心当たりを調べ回ってたら……▼
[ユーリス]
何というか……暇だな、お前……。
……いや、まあいい、聞かせてくれよ。▼
[バルタザール]
おれの母の故郷には、言い伝えがあってな。
遠い昔、里を奪おうとする奴と争った時……▼
戦で傷ついた戦士たちに、里の女長老が
聖なる赤き酒を与えたそうだ。▼
すると、その酒を飲んだ戦士たちのうち
何人かはたちまちに回復したが……▼
残りはおかしくなっちまって、
そのまま里の外へ消えていったんだと。▼
[ユーリス]
……へえ、それで?▼
[バルタザール]
奇妙な話だが……そこで回復した奴は、
紋章の力を得られたんだそうだ。▼
親から継いだわけでも、女神から授かった
わけでもない紋章が、あるとしたら……▼
[ユーリス]
死にかけて、生き延びる……か。
ならまさか、あの爺さんが……いや……。▼
うん……思い当たる節は、あるな。▼
[バルタザール]
ほう? 当たりか、これは。▼
[ユーリス]
……当たりか外れかもわからねえのが
まあ、なんとも笑える話なんだよな。▼
情けねえことに、俺はいまだに自分が
何者なのかさえよくわかってねえのさ。▼
親だと思ってる相手が本当に実の親かも、
何でこんな紋章を持っているかも……▼
全部、予想するだけで、答え合わせする
機会はねえ。たぶん……死ぬまでずっとな。▼
[バルタザール]
答えはねえか。ま、わからねえなら
好きに決めちまえばいいじゃねえか。▼
わかって拒絶できねえより全然いいぜ。
悩み過ぎてぶっ倒れでもしたら馬鹿らしい。▼
[ユーリス]
………………。▼
……ま、そうだよな。こんな小せえことを
うだうだ悩んでるなんて俺様らしくもねえ。▼
[バルタザール]
おう、そうだそうだ!
悩むなんて疲れるだけだ、やめちまえ!▼
いやあ、おれも久々にいろいろと
考えてたら頭が痛くて痛くてよ……▼
里の伝承が本当なら、赤い酒って何だ、とか
里の外に消えた連中はどうなったとか……▼
そんなことまで考えてるうちに……
夜が明けて、夜が来て、また夜が明けて……▼
[ユーリス]
……は? バルタザール?▼
[バルタザール]
はっはっは……
頭の使い過ぎで……熱が……▼
[ユーリス]
ばっ……
ば、馬鹿かお前はーーーーっ!!▼

支援A

[ユーリス]
ほれ、バルタザール、受け取れ。▼
[バルタザール]
あん? ……はっ! この音、
この手応え……か、金じゃねえかああ!▼
しかもこの量! 尋常じゃねえぞ!
まさかついに教団の宝物庫に手を……▼
[ユーリス]
阿呆抜かすな。
礼だ。たいした額じゃねえよ。▼
[バルタザール]
たいした額だろうがよ。何の礼か知らんが
身に覚えのねえ金は受け取れねえな。▼
[ユーリス]
黙って受け取れって。
こいつは礼というか、情報料だ。▼
いつかお前に聞いた、母親の故郷の話……
俺にとっては、凄え価値があるもんだった。▼
どうしてもお前が要らねえってんなら、
母親に良いもんでも食わせてやりな。▼
[バルタザール]
……仕方ねえな。なら、これは
おれの母のために使わせてもらう。▼
けど、答えは出ねえんじゃなかったのか?
何かわかったのか?▼
[ユーリス]
いや……生憎そこは変わってねえんだがな。
それでも、けじめになったというか。▼
自分が何者かなんて、
辛気臭えことを考えるのはやめだ。▼
[バルタザール]
そりゃ喜ばしい……が、
その礼がこの金だってのか?▼
[ユーリス]
悪いが、俺はこういうやり方しか知らねえ。
金じゃねえなら、何を用意すりゃあいい?▼
[バルタザール]
………………。
はああ……。▼
[ユーリス]
んだよ、人の顔見て
でけえ溜め息つきやがって。▼
[バルタザール]
いや……お前はおれと違って頭が回るのに、
こういうところは馬鹿なんだよなあ……。▼
いいか、おれは確かに金が好きだ。
ついでに言うと、女も喧嘩も大好きだ。▼
……だが、それよりも好きなもんがある。
何だかわかるか?▼
[ユーリス]
何って……勝てねえ賭けと、酒だろ。▼
[バルタザール]
おれを何だと思ってんだ、お前は!
……戦友だ。共に戦う、信頼できる輩さ。▼
[ユーリス]
戦友、ねえ……。
いま一つ、しっくり来ねえんだが。▼
[バルタザール]
お前の周囲にいるのは、部下だの
取引相手だのばかりだもんな。▼
いいか、戦友に貸し借りはねえ。
上下関係も、信用も必要ねえんだ。▼
戦場じゃあ命を預け合って共に生き残り、
喜びも苦悩も、何だって分かち合う。▼
[ユーリス]
……ははっ、だから、戦友の悩みを
解決したことに礼もいらねえと?▼
[バルタザール]
ああ。慣れねえか? 弱みの握り合いや騙し
合いばかりの世界で生きてきたお前にはよ。▼
[ユーリス]
慣れねえっつーか、何つーか……
逆に聞きてえよ。いいのか、バルタザール。▼
俺みてえな……そう、自分の本当の名前さえ
明かさねえ奴を「戦友」と呼んじまってよ。▼
[バルタザール]
そんなの関係ねえよ。お前が何者だろうと、
好きだってことに変わりはねえんだぜ。▼
[ユーリス]
……あっははははは!
ずっと思ってたがお前、ほんと最高だな!▼
[バルタザール]
おいおい、笑うところか?
てめえの正直な気持ちを伝えただけだ。▼
[ユーリス]
いや悪い、これまで、好きだの愛してるだの
聞き飽きるほど言われてきたが……▼
こんなに色気のねえ言われ方ってのは
初めてで、つい、おかしくてよ。▼
[バルタザール]
で、不満か?▼
[ユーリス]
いいや……悪くねえ。
戦友、戦友か。気に入ったぜ、俺は。▼
つーことで……
これからもよろしく頼むぜ、戦友!▼
[バルタザール]
おう、よろしくな、おれの戦友!▼

コンスタンツェ

支援C

[コンスタンツェ]
ユーリス! やーっと見つけましたわ!
私に、はあ……捜し回らせて……はあ……▼
[ユーリス]
いや知らねえよ……
まあ落ち着けって、日陰女。▼
[コンスタンツェ]
日陰女!? 私の一番気にしていることを!
今日という今日は消し飛ばし……▼
……ゴ、ゴホンッ。いえ、私のために
働きなさい。それで許して差し上げますわ。▼
[ユーリス]
……は?▼
[コンスタンツェ]
光栄に思いなさい? 私の夢を叶える
手助けをさせてあげようというのですから。▼
私の夢……それはヌーヴェル家の再興!
爵位を取り戻し、誇り高き一族の栄華を……▼
[ユーリス]
あーもういいもういい。
それは耳にタコができるほど聞きました。▼
俺様はしがない美少年だぜ?
お前に協力してやれることはねえなあ。▼
[コンスタンツェ]
私を欺こうだなんて、百年早いですわよ。
貴方の正体はお見通しですの!▼
貴族を後ろ盾にフォドラ西部の裏社会を
牛耳るという、貧民窟の主“人食い燕”。▼
どう、合っていて?
おーっほっほっほ!▼
[ユーリス]
………………。▼
[コンスタンツェ]
そう、貴方がすべきは、
私が爵位を取り戻すための根回し。▼
その人脈を利用して、
帝都の貴族たちに働きかけを……▼
[ユーリス]
あのなあ……もしたとえ仮に万が一、
俺がその何とか燕だったとして、だ。▼
それだけの工作をするとなれば、相応の
金がかかるってことはわかるよな、お嬢様。▼
お前は、その対価として
いったい何を支払うつもりなんだ?▼
[コンスタンツェ]
対価!? ヌーヴェル家復興の一助となる
栄誉……それ以外の何が必要なんですの!?▼
[ユーリス]
栄誉じゃ腹は膨れねえんだよなあ……。▼
[コンスタンツェ]
……そ、そういう考え方もありますわね。
もちろん再興が成った暁にはお礼を……▼
[ユーリス]
要は先立つものがないから出世払いで、と。
いや清々しいほど無責任だな、お前。▼
[コンスタンツェ]
仕方がないじゃありませんの! 今の私には
何もありませんのよ! 地位も! 財産も!▼
[ユーリス]
なら、胡散臭い何とか燕とやらを頼るより
貴族の皆々様に頭でも下げたらどうだ?▼
這いつくばって、靴でも舐めて頼んでみろ。
ま、お嬢様にはできねえだろうがな。▼
[コンスタンツェ]
靴を、舐める!?
……それで頼みを聞いてもらえるんですの?▼
[ユーリス]
じゃあ、俺はこれで。▼
[コンスタンツェ]
あっ、ちょっと!
待ちなさい、まだ話は! ……こらーっ!▼

支援B

[ユーリス]
よう、日陰女。
こんな夜遅くまで、研究ご苦労さん。▼
[コンスタンツェ]
だから私を日陰女と呼ぶのは
おやめなさいと言っているでしょう?▼
[ユーリス]
はいはい悪かったよ。で、いったいどんな
奇妙奇天烈な魔法を編み出そうって?▼
[コンスタンツェ]
ふっ、うふふふふ……
よくぞ聞いてくれました……。▼
これは、誰もが一度は夢見た魔法……!
世に革命の嵐を巻き起こす傑作ですのよ!▼
[ユーリス]
傑作ねえ……。▼
[コンスタンツェ]
おほほほほ!
さあ、聞いて驚きなさい!▼
革靴を砂糖菓子に変える魔法ですのよ!
それも、履いた状態で靴の形を保ったまま!▼
[ユーリス]
ええと……そりゃ確かにすげえ魔法だな。
広まれば経済をぶち壊しかねないというか。▼
けどその……
何でまた……革靴?▼
[コンスタンツェ]
貴方、貴族は靴を舐めて頼めば、
願いを聞いてくれると言っていたでしょう?▼
私、自分の靴で試しましたの。
そうしたら思いの外、美味しくなくて……。▼
これでは、たくさんの靴を舐めるなんて
とても……。ですが私、閃きましたの。▼
そう! 普通の靴が舐められないのなら、
美味しい靴にしてしまえばいいのだと……!▼
[ユーリス]
………………。▼
[コンスタンツェ]
そうして完成したのが、物質の構造を変える
闇魔法……禁断の砂糖魔法ですのよ!▼
これで協力を頼む貴族の靴を砂糖に変えて
しまえば、いくらでも舐められますわ!▼
[ユーリス]
……えっと、あのさ。
お前って……馬鹿?▼
[コンスタンツェ]
ふっ……貴方には馬鹿と天才の間に横たわる
紙一重の差がわからないようですわね?▼
靴を舐めろという貴方の難題も、
天才の私にかかれば、ほらこのとおり……▼
[ユーリス]
いや確かに舐めろとは言ったが、
そういう意味じゃねえんだよ……。▼
[コンスタンツェ]
何が言いたいんですの?
美味しい靴を舐めてはいけませんの?▼
[ユーリス]
靴を舐めるってのは、あなたの靴底の泥も
舐められます、って服従を示す行為でな……▼
[コンスタンツェ]
!? そんなことをされて喜ぶ方が、
存在するんですの!?▼
[ユーリス]
うん、まあ、そうだよなあ……
俺は、やったことあるけどなあ……▼
[コンスタンツェ]
嘘でしょう!?
……不味くなかったんですの!?▼
[ユーリス]
不味いに決まってんだろ。
食いもんじゃねえんだから。▼
……ああ、お前と喋るとどうも調子狂う。
俺の見てきた貴族の中でも別格の変人だな。▼
ちょうど今の今まで貴族とやり合ってたから
ますますそう思っちまうというか……▼
あ、お前は「まだ」貴族じゃねえか。▼
[コンスタンツェ]
貴族と……? こんな夜中に何を……って、
貴方、今「変人」って言いましたわね!?▼
[ユーリス]
あー、ほんっと肩凝った。帰って寝るわ。
お嬢様も無理すんじゃねえぞー。▼
[コンスタンツェ]
ちょっと! 話は終わってませんわよー!
……本っ当に失礼な男ですわね!▼
こうなったら意趣返しに、ユーリスが貴族と
何を企んでいるのか暴いてやりますわ!▼
この私に情報を漏らしたのが運の尽き!
おーっほっほっほっほ!▼

支援A

[コンスタンツェ]
……ユーリス、貴方、いつぞやの夜中
貴族に会っていたと言っていましたわよね?▼
あれは……
もしかして、私のためでしたの?▼
[ユーリス]
ああ? 何の話だよ。▼

《紅花の章》

[コンスタンツェ]
とぼけても無駄ですわよ。先日、外務卿の
ゲルズ公から支援の申し出がありましたの。▼

《銀雪・蒼月・翠風の章》

[コンスタンツェ]
とぼけても無駄ですわよ。先日、
カロン伯から支援の申し出がありましたの。▼

《共通》

[ユーリス]
ほーん、よかったじゃねえか。
これでお家再興の夢に一歩近づいたな。▼
[コンスタンツェ]
……いいえ、答えは保留しましたわ。
その前に確認すべきことがありましたの。▼
[ユーリス]
……は?▼
[コンスタンツェ]
……は? は私の台詞ですわよ!
この話、絵を描いたのは貴方なのでしょう?▼
さあ、答えなさい! 嘘をついても
つかなくても、消し飛ばしますわよ!▼
[ユーリス]
いや選択肢ねえのかよ……▼
……まああの晩、貴族との商談というか、
そういう感じのことは、しましたけどね。▼
[コンスタンツェ]
い、今の私が貴方に払える対価なんて
ありませんのよ? わかっていて?▼
[ユーリス]
わかった上で、俺は、俺の欲しいものを
手に入れるために働いた。それだけだ。▼
[コンスタンツェ]
欲しいもの、ですの……?▼
[ユーリス]
ああ。俺はな、俺の欲しいものは
金も、地位も、何だって手に入れてきた。▼
それが“人食い燕”の流儀だ。生まれて
この方、俺はずっとそうやって生きてきた。▼
[コンスタンツェ]
それと今回の件と何の関係が……ってほら!
やはり貴方が私の睨んだとおり“人食……▼
[ユーリス]
……で、俺様はお前の家が欲しくなった。
お前が再興した、新しいヌーヴェル家がな。▼
[コンスタンツェ]
!? どういう意味ですの!?
……って、それより貴方は“人……▼
[ユーリス]
“人食い燕”の帰る場所は、暗い裏通りだ。
俺が俺である限り、そいつは変えられない。▼
だが、たとえ一時でも、裏通りを出て
ユーリスとして生きるなら……▼
そこにも、帰る場所が欲しい。俺が元いた
ローベの家よりも、居心地のいい場所がな。▼
[コンスタンツェ]
……つ、つまり?
何が言いたいんですの?▼
[ユーリス]
俺がお前を貴族に戻してやる。
求める対価は一つだ。▼
お前の興したヌーヴェル家に、
俺の帰る場所を寄越せ。▼
[コンスタンツェ]
……そ、それはつまり貴方がヌーヴェル家の
人間になるということ!? どうやって!?▼
[ユーリス]
俺とお前が結婚するんだよ。
そいつが一番手っ取り早くて収まりもいい。▼
[コンスタンツェ]
結婚!?
……貴方が、私の、伴侶に?▼
[ユーリス]
おう、悪くねえ取引だと思うけどな。
嫌か?▼
[コンスタンツェ]
嫌? べ、べべべ別に、貴方のことは、
き、嫌いとかそういうのではありませんわ!▼
むしろいつも私の手足となって働いて……
少し、いえかなり、口は悪いですけれど……▼
[ユーリス]
ははは、いやー困ったな、やっぱり嫌かー。▼
盗賊風情が旦那じゃ、お嬢様は嫌だよなー。▼
[コンスタンツェ]
いいい嫌とは言っていないでしょう!?
ただその、順序! そう、まだ肝心の家が!▼
[ユーリス]
順序? 面倒くせえなあ。
じゃ、しばらくは愛人ってことで……▼
[コンスタンツェ]
ああああ愛人ですって!?
か、からかわないでくださる!?▼
[ユーリス]
からかってねえよ。お前と一緒にいれば、
死ぬまで退屈せずに済みそうだと思って。▼
[コンスタンツェ]
わっ、私は貴方とずっと一緒にいたら、
心臓が持ちそうにありませんわー!!▼
[ユーリス]
そういうところが面白くて、
一緒にいたいって言ってんのになあ。▼

ハピ

支援C

[ハピ]
………………。▼
[ユーリス]
………………。▼
[ハピ]
……暇なんだけど。
寝ていい?▼
[ユーリス]
まあ、別にいいんじゃねえの。
夜番っつっても、どうせただの演習だしよ。▼
まあ、見つかったら叱責だろうけど。▼
[ハピ]
起こしてくれないわけ?
じゃあ寝ないし。▼
[ユーリス]
そうかよ。▼
[ハピ]
………………。▼
[ユーリス]
………………。▼
[ハピ]
……何で黙ってんの。
キミ、いっつも喋ってんじゃん。▼
[ユーリス]
つっても別にたいした話題もねえだろ。
黙って星でも見てたほうが楽しくねえか?▼
[ハピ]
星ー? ハピは別に……。▼
無駄にいっぱいだし、季節ごとに変わるし。▼
[ユーリス]
ほら、あの星に女神様がいるんだろ、確か。
随分と遠くから見てくださってるもんだ。▼
[ハピ]
………………。▼
[ユーリス]
……ん、でも青海の星とかいうけど、
青くないよな、あの星。▼
もしかして違うやつか? でも東の空の
でっけえのが青海の星なんだったよな……?▼
[ハピ]
……あのさ、キミ。
星の見方、教わったことないの?▼
[ユーリス]
そんなもんあるわけねえだろ。▼
[ハピ]
女神様がいる星は、
もっとおっきくて目立つ星じゃん。▼
まったく見えない時期もあるけど、
見える時は空が明るくても見えるし。▼
[ユーリス]
ほおお……! じゃあ、
さっき俺が見てたのは何の星なんだ?▼
[ハピ]
見てたのってどれよ。そっちの空には
幾つか小さい星座があって……▼
[ユーリス]
星座ねえ……、うーん……猫とかか?
いや、あれは……釣り池の、魚……?▼
[ハピ]
……ぷっ。▼
[ユーリス]
何だよ、俺は至って真面目に言ってんだぞ。
ほら、あっちに見えんのが釣り竿座で……▼
[ハピ]
あはは、ごめんって。
……あー、でも釣り竿には見えないかな。▼
キミ、物知りだからさ。
何でも知ってると思ったんだけど。▼
[ユーリス]
俺を何だと思ってんだ、女神様か?
知らねえことくらいあるさ。▼
……つっても、知らねえことを
知らねえままにしておくのは気持ちが悪い!▼
ってことで、よし、ハピ。
星の見方を教えてくれよ。▼
[ハピ]
え、メンドーなんだけど。▼
[ユーリス]
さっき暇だって言ってたじゃねえか。
結局、寝ねえんだろ?▼
お前、詳しそうだしさ。夜番の
暇潰しってことで、俺に教授してくれよ。▼
[ハピ]
……仕方ないなー。
ほら、そしたら北天を見てよ。▼
そっちじゃなくてこっち。中心にあるのが
“古の王の右腕”って呼ばれる星で……▼

支援B

[ユーリス]
……じゃあ、星が動いてるんじゃなくて、
動いてるのはこの地面のほうってことか?▼
[ハピ]
うん、少しずつ地面の場所が動いてるから
星も動いてるように見えるんだってさ。▼
ハピは里でそう聞いたけど、
実際に動いてるのかはわかんないよ。▼
[ユーリス]
にわかには信じがたい話だよなあ……。
何でそんなことまで知ってんだ、お前?▼
お前が貴族だったなら、そういう教育を
受けてきたんだろうって思うけどよ。▼
[ハピ]
ハピが生まれた里には、
星に詳しい人がいっぱいいたからね。▼
[ユーリス]
星に詳しい奴が大勢いる里ねえ……。
どんな里だ、そりゃ。▼
[ハピ]
うーん……隠れ里、みたいな?▼
人も寄りつかないような森ん中に、
ちっさい集落があってさ。▼
ハピはそこで生まれ育ったんだけど……
どーしても外に出たくて。▼
一生、里で生きるとかムリじゃん?
だから飛び出したっていうか。▼
[ユーリス]
一風変わった奴だとは思ってたが、
これまた珍しい出自だな……。▼
[ハピ]
ところが右も左もわからないハピさん、
すぐに悪い連中に捕まっちゃったんだよねー。▼
ま、森の外には出るなって里の教えを破った
罰を受ける羽目になったんじゃない?▼
[ユーリス]
何だそれ。外の世界を見ようとしただけで、
罰も何もあるかよ。馬鹿馬鹿しい。▼
どんな「罰」を受けたかは知らねえが、
それは、ただ巡り合わせが悪かっただけだ。▼
まだ見ぬ面白えもんに出会いてえってお前の
気持ちは、何も間違っちゃいねえと思うぜ。▼
俺だって……あの掃き溜めの外に出なけりゃ
星の見方なんて一生知らねえままだったよ。▼
[ハピ]
……そうだね。
ハピもそう思ったから、里を出たし。▼
[ユーリス]
なら、後悔するだけ無駄ってもんだ。
大事なのは今どうするか、だろ。▼
[ハピ]
……うん。▼
[ユーリス]
……帰りてえのか?▼
[ハピ]
帰りたくないって言ったら嘘になるかも。
最近、思うんだ。▼
変わり映えしない里での毎日だったけど……
きっと、危険は少しもなかった。▼
外では当たり前のように人が殺されて、
誰もがそれを当たり前のように受け入れる。▼
今だから、わかるね。あの里には、
あの里だけの幸せがいっぱいあったって。▼
仲間と一緒に魚を捕って、花を摘んで、
意味もなく森の中を走り回って……▼
[ユーリス]
……なんだ、珍しいな。▼
[ハピ]
え? 何が?▼
[ユーリス]
いや、お前もそんなふうに笑えたんだなと。
いつもだるそうにしてるじゃねえか、お前。▼
[ハピ]
何言ってんの?
ハピだって笑う時は笑うし。▼
……もう、なんだかなー。
キミと話してると調子狂う。▼
昔の話なんて、
別に誰にも話さないかなって思ってたけど。▼
父さんも母さんも、元気かなー。
ってか、生きてるかな?▼
[ユーリス]
………………。▼

支援A

[ユーリス]
なあハピ。
お前、故郷には帰らねえのか?▼
[ハピ]
いきなり何?
戦いの真っ最中じゃん、帰らないよ。▼
[ユーリス]
じゃあ終わったら帰るのか?
両親のこと、気にしてたろ。▼
[ハピ]
うーん、気になるのは確かだけど……
帰るつもりはないよ。▼
ハピの力がさ、里に迷惑かけちゃったら、
最悪じゃん。それはヤだし。▼
[ユーリス]
ため息つかなきゃいいって言いたい
ところだが、この世に絶対はないか。▼
それにこのご時世、ため息つきたくなる
ようなことばっかりだもんなあ……。▼
[ハピ]
そういうキミは?
帰るべき場所、放ったらかしでいいの?▼
[ユーリス]
俺? そうだなあ。
それを考えるのは戦いが終わってからかな。▼
やるべきことを投げ出して帰ったら、
部下たちにも情けねえと笑われちまうよ。▼
[ハピ]
ふーん……。▼
やっぱハピも1回くらい、
顔見せたほうがいい気がしてきた。▼
里出たの、もう10年以上前だから、
ハピ死んだって思われてそうだけど。▼
[ユーリス]
どうかね……何年経とうと、親は子供が
生きていてほしいと願ってるんじゃねえか?▼
帰れねえって気持ちはわかるが、顔を
見せるくらいなら許されたっていいだろ。▼
……まあ、俺が親に愛されて育ったから、
そう言えるだけかもしれねえけどさ。▼
[ハピ]
そっか……そうだといいけど。▼
[ユーリス]
心配だって言うなら、ついてってやるよ。
俺でも、少しくらいは役に立てるだろ。▼
[ハピ]
は?▼
[ユーリス]
例えば、俺が一緒に行って、お前がため息を
つく暇もないくらい話しかけてやるとかさ。▼
[ハピ]
………………。▼
……それって逆効果じゃない? ハピが
キミの話にうんざりしたらどうすんの。▼
[ユーリス]
させねえように精一杯努力するって話だろ。
それでも万が一、魔獣が出たら……▼
まあ、その時はその時で、
最善を尽くすしかねえってこった!▼
[ハピ]
……ユリーって面白いよね。
冗談きつすぎるところとかさ。▼
でもまあ、キミが一緒になら、
久しぶりの里帰りも悪くなさそうじゃん。▼
ハピの故郷は、空が澄んでてさ。
夜空の星のきらめきが、とっても近いんだ。▼
キミが気に入ってくれるといいな。▼
[ユーリス]
ははっ、そいつは今から楽しみだ。
お前に教わった星も見えるかな。▼
[ハピ]
いっぱい見えるよ。
わかんなかったら、また教えてあげるし。▼

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Last-modified: 2022-03-22 (火) 10:52:30
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