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会話集/支援会話

フェルディナントの支援会話

エーデルガルト

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ヒューベルト

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リンハルト

支援C

[リンハルト]
……ふああ。
うららかな陽光が、僕を眠りへと誘う……。▼
[フェルディナント]
何をのん気に黄昏ているんだね、
リンハルト。▼
貴族たるもの、
常に気を引き締めておきたまえよ。▼
[リンハルト]
……ああ、君か。
僕に何か用?▼
[フェルディナント]
ふん、たまたま通りかかっただけだ。
それにしても……▼
よく昼寝しているところを見かけるが、
少しは人のために働くといい。▼
[リンハルト]
……そんなこと言われてもね。
体力もないし、すぐ疲れるんだよ。▼
[フェルディナント]
ふむ……ならば体を鍛えるのだな。
鍛えれば、できる仕事も増えるさ。▼
今日のところは特別に、
この私が鍛えてやろう。▼
さあ、立ち上がりたまえ!
正しき貴族の生き様が君を待っている!▼
[リンハルト]
……大げさだなあ。
君はいつも全力で生きているねえ。▼
[フェルディナント]
ああ、全力だとも。
全力のどこが悪いというのだ?▼
[リンハルト]
いやいや、悪いなんて言ってないって。
一生懸命で前向きで、むしろ素晴らしいよ。▼
君は働き者で、皆から慕われてるし、
貴族としての品格も申し分ない。▼
[フェルディナント]
よくわかっているじゃないか。
私は貴族として皆を導いているのだよ。▼
[リンハルト]
おまけに万能で、見目麗しく……
それと比べたら僕なんて赤子も同然さ。▼
[フェルディナント]
いやあ、それ程でもない……
私もそうありたいと日々研鑽しているがね。▼
[リンハルト]
紅茶や乗馬みたいな趣味もあって、
君ほど貴族らしい人を見たことがないよ。▼
[フェルディナント]
そうだな。
ついこの前も遠乗りに……▼
[リンハルト]
それから、えーと……もういいや。▼
[フェルディナント]
む?
リンハルト、どこへ行くつもりだ?▼
[リンハルト]
貴族の中の貴族フェルディナントに後を
託して、僕は赤子らしく寝てくるよ。▼
[フェルディナント]
貴族の中の貴族……!
そこまで言ってくれるとは……▼
って、今寝ると言ったか!?
おい! 待ちたまえ!▼

支援B

[フェルディナント]
ここにいたか、リンハルト。▼
[リンハルト]
うん? ああ、フェルディナントか。
何の用?▼
[フェルディナント]
ふっ……これまで君には、
あの手この手でかわし続けられてきた。▼
だが、今日はそうはいかない。
覚悟を決めたまえ、リンハルト。▼
貴族としての責務からは逃げられないと、
その身に刻み込んでくれよう!▼
[リンハルト]
はあ……今日の君は本気みたいだね。
なら、僕もそれに応えるしかないか。▼
[フェルディナント]
おお! ついにその気になったか……!
今また一人の貴族が真なる道に立ち返った!▼
それではリンハルトよ。
訓練場に行くとしよう。▼
[リンハルト]
ああ、それじゃ……▼
さよならー。▼
[フェルディナント]
なあっ!?
に、逃がさんぞ!▼

(暗転)

[リンハルト]
ぜえ……はあ……
駄目だ、もう、走れない。▼
[フェルディナント]
はあ……はあ……
さあ、リンハルト、観念したまえ。▼
[リンハルト]
はあ……ちょっと……
お互い、休まない?▼
[フェルディナント]
はあ……、情けないな……。
少しだけだぞ。▼
……それにしても、
君は意外と速く走れるのだね。▼
本を読んでばかりで体が鈍っていると思って
いたが、この私が追いつけないとはな。▼
[リンハルト]
面倒事から逃げてばかりだったしね。
それで足が速くなったのかも。▼
だけど君の脚力もたいしたものだったよ。
流石、鍛えている貴族は違う。▼
久しぶりに本気で走ったし、
何だか気分がいいなあ。▼
[フェルディナント]
ふっ、そうか。▼
今日のところはこの逃走劇を、
君の鍛錬ということにしておいてやろう。▼
さて……私はもう少し走り込むよ。
次こそ君に追いつけるようになるためにな!▼
[リンハルト]
これだけ走った後に?
ふふ、本当に君はいつも全力なんだね。▼
[フェルディナント]
ふっ……。
全力のどこが悪いというのだ?▼
[リンハルト]
悪くなんてないよ。
君を見ると、心からそう思える。▼

カスパル

支援C

[カスパル]
よっしゃー! 全員ぶっ飛ばしてやったぜ!
お前ら、もう喧嘩すんなよ!▼
[フェルディナント]
見事だったな、カスパル。▼
[カスパル]
おっ、フェルディナント。
今の見てたのか?▼
[フェルディナント]
ああ、一部始終をな。▼
非道な行いが双方にあり、かつ和を乱した。
そんな彼らには両成敗こそが相応しい。▼
ふっ、同じ貴族として誇りに思うぞ。
君はまさに貴族の鑑だ。▼
[カスパル]
はあ?
貴族かどうかなんて、関係ねえだろ。▼
[フェルディナント]
いや、関係あるとも。▼
領民の争いを裁くのも貴族の務め。
此度の件もそれと同じではないかね?▼
[カスパル]
そうか?
オレはそこまで考えちゃいねえよ。▼
なんか体が疼くんだよな。
いても立ってもいられねえっていう感じで!▼
[フェルディナント]
ほう、つまり……だ。
君は本能で行動しているわけか。▼
それ自体は否定すまいが、
もっと明確な信念を持つべきだよ。▼
例えば私は、貴族であることを念頭に置き、
それに相応しい行動を常に心がけている。▼
持てる者が持たざる者を正しく導く。
これが私の信念であり、正義なのだよ!▼
[カスパル]
お前、いっつもそういうこと言うよなあ。
オレには小難しくてよくわかんねえや。▼
困ってる奴がいんなら、
それを救えりゃいいだろ!▼
[フェルディナント]
ふっ。
見解の相違、といったところかね。▼
ならば、自分の考えを貫いてみせたまえ。
貴族として、な。▼
[カスパル]
だーかーらー、貴族とかじゃなくてだな……
ああっ、言い逃げはずりいぞ!▼

支援B

[フェルディナント]
おお、待っていたぞ、カスパル。
[カスパル]
フェルディナントじゃねえか。
待ってたって?▼
[フェルディナント]
なに……君に本当の正義を
教えてやろうと思ってね。▼
[カスパル]
ほんとの正義だ?
オレの正義は偽物だって言うのかよ。▼
[フェルディナント]
それはまだわからないさ。
先日、君は街で強盗を捕まえたと聞いた。▼
それも、老人が営む店に現れた強盗を、だ。
まさかとは思うが店で暴れてはいまいな?▼
[カスパル]
おいおい、それはオレをなめすぎだぜ。▼
強盗が現れやがった時、
店の爺さん、腰抜かしちまってよ。▼
そんなんで更にオレが暴れたら、
爺さん気絶しちまうかもしれねえだろ?▼
だから強盗にオレの金を渡してやったんだ。
今日はこれで勘弁しろよってな!▼
[フェルディナント]
ほう……君とは思えない殊勝な行動だな。
[カスパル]
そしたら強盗の奴、
店から出てってくれたんだぜ。▼
ま、店から出た後にすぐ追っかけて、
取っちめてから金は取り戻したんだが。
[フェルディナント]
……訂正しよう、実に君らしい行動だった。
だが……▼
[カスパル]
待て待て、次はお前の番だぜ。
オレだってお前の話を聞いたんだ。▼
[フェルディナント]
私の番とは、何だね。▼
[カスパル]
ちょっと前に、他所の兵士を殴ったんだろ?
それも街中で……▼
[フェルディナント]
待ちたまえ、君の言いたいことはわかった。
だが、それは誤解だぞ、カスパル。▼
[カスパル]
誤解だと?▼
[フェルディナント]
ああ、あれは街で露店を見ていた時だった。
明らかに粗悪な品を並べる品があってな。▼
調べようとした矢先、どこかの貴族の私兵が
店主を捕らえて引きずっていこうとした。▼
普通に考えれば、質の悪い武具を売った
店主を捕まえたという状況なのだろうが……▼
どうしたことか、私は思わず店主を助け、
兵士をのしてしまったのだ。▼
[カスパル]
やるじゃねえか!
気分上がりそうだな! それ!▼
[フェルディナント]
……そういう問題ではない。
とにかく、その後で店主に事情を聞くと……▼
どうもその店主は素人で、貴族に騙されて
粗悪な品を売っていたようなのだ。▼
それが発覚しそうになり、貴族は口封じの
ため兵士を送り込んだということらしい。▼
[カスパル]
あれってそういう話だったのか!▼
お前が貴族の部下をいきなり殴った、
って聞いたから、オレはてっきり……▼
[フェルディナント]
いや、そこは否定すまい。私は貴族としての
自分を忘れ、本能に従ってしまったのだ。▼
[カスパル]
それのどこが悪いんだよ。
あ、オレに似てきたんじゃねえか?▼
[フェルディナント]
む……君のほうこそ私に似てきたのでは?
強盗を捕まえた時に見せたという配慮……▼
以前のように本能に任せず、しっかりと
貴族らしい判断ができている。▼
[カスパル]
案外、オレたちはお互いの良いところを
吸収しちゃったりしてんのかもな?▼
共に正義を追求し、互いに高め合う二人!
燃えてきたぜええ!▼
[フェルディナント]
正義を追い求める相棒、か。
ま、そういうことにしておいてやろう。▼

ベルナデッタ

支援C

[ベルナデッタ]
ふんふんふふーん♪ 本も借りられたし、
今日も良い引き籠もり日和になりそう。▼
[フェルディナント]
ベルナデッタ、君に話がある。▼
[ベルナデッタ]
は、話!? なな何でしょおおう!
このベルナデッタ、一切の悪事など……!▼
[フェルディナント]
……少し落ち着きたまえ。
何も怒ってなどいない。▼
[ベルナデッタ]
いやあ、その顔は絶対怒っていますううう!
助けてくださいいいいい!▼
[フェルディナント]
だから怒ってなど……。
ああ、聞く耳も持たないか。▼
いいから落ち着きたまえ!▼
[ベルナデッタ]
無理ですっ!▼
[フェルディナント]
そうか、無理か……。▼
[ベルナデッタ]
無理じゃないですううう!
許してえええっ!▼
[フェルディナント]
……話というのは、
君の引き籠もりについてだ。▼
君は引き籠もりを脱せないと、
思い悩んでいることだろうが……▼
この私にかかれば、すぐに解決できるとも。
まずは私についてきてくれ。▼
[ベルナデッタ]
え?
……いや、遠慮します。結構です!▼
[フェルディナント]
遠慮することはない。引き籠もりの貴族と
蔑まれてきた日々にお別れできるのだぞ。▼
そうすれば、君も多くの出会いを持ち、
貴族としての生き方が……▼
[ベルナデッタ]
ふ、ふざけんなです!
絶対嫌ですから! 断固拒否ですううう!▼
[フェルディナント]
……これは重傷だな。▼

(暗転)

[フェルディナント]
この手を取れないというのなら、
抱きかかえてでも……▼
[ベルナデッタ]
ベルは引き籠もりのままでいたいの!
邪魔しないでええええ!▼
[フェルディナント]
え……うおっと!▼
[ベルナデッタ]
はっ!?
あ……あ……▼
[フェルディナント]
……っく!
手首を捻ったか……。▼
[ベルナデッタ]
も……もうダメだあああ!
絶対に仕返しされるうううあああ!▼
[フェルディナント]
そんなことはしない。
今のは私が……▼
[ベルナデッタ]
あたしやられるうう!
やられちゃいますうううう!▼
[フェルディナント]
はあ……。
出直したほうがよさそうだな……▼

支援B

[フェルディナント]
ベルナデッタ、少しいいだろうか?
以前のことで……▼
[ベルナデッタ]
で、出たああああ!
助けてくださいいいいいい!▼
[フェルディナント]
ベルナデッタ、落ち着きたまえ。
扉は開けなくていい。聞いてくれないか。▼
[ベルナデッタ]
開けなくていいんですね!
な、なら、聞きます。▼
[フェルディナント]
ありがとう。この前は勝手に話を
進めてしまい、本当にすまなかった。▼
私は君が引き籠もりを恥じていて、
そこから抜け出したいのだと思っていた。▼
だが、君の反応から察するに、
それは間違いだったのだな。▼
[ベルナデッタ]
あ、あたしは、このままで、いいんです。
いえ、このままがいいんです。▼
[フェルディナント]
……そうか。
やはり君への理解が足りなかったようだ。▼
それに、無理強いするつもりは
なかったのだが……▼
君をあれほど怯えさせてしまうとは。
貴族にあるまじき振る舞いだった……。▼
[ベルナデッタ]
そ、そうですね。▼
[フェルディナント]
私は恥ずかしい。誇り高き貴族に相応しい
言動が何一つできていなかった。▼
他者を慮らず、深く傷つけ、自業自得の
怪我を負ったことで更に相手を怯えさせた。▼
私が積み上げてきたすべてが崩れていく……
ああ、私は貴族として失格……▼
[ベルナデッタ]
フェルディナントさん!▼
[フェルディナント]
……ベルナデッタ?▼
[ベルナデッタ]
な、何だかよくわからないけど、そういう
ことは言っちゃいけないと思います!▼
全部フェルディナントさんのせいじゃ……
あ、あたしだって悪かったんですから!▼
怪我させちゃったし……
ご、ごめんなさい……。▼
[フェルディナント]
いいのだ、軽傷だったし、
すぐに治ったさ。▼
[ベルナデッタ]
あの、積み上げてきたものは、
簡単に崩れません!▼
[フェルディナント]
そう……だろうか。▼
[ベルナデッタ]
あたし、引き籠もりが
嫌ってわけじゃないですけど……▼
それでも外に出なくちゃいけないことが
あるのはわかってます。▼
だから、少しずつ、外に出ることを
積み上げて、生きてます。▼
[フェルディナント]
……そうだね。君は私が初めて出会った
頃より、遙かに活動的になっている。▼
[ベルナデッタ]
でも失敗しちゃった日は、
やっぱり外に出られません。怖くて。▼
でもでも、翌日はまた、頑張ります。
それまでの努力は消えたりしないと思って。▼
だからその、フェルディナントさんが
いつも努力してるのは知ってますから……▼
ええと……その、何と言うんでしょう。
はい。そんな感じです。おしまい。▼
[フェルディナント]
ははは! そこで話が終わるのかい。
あはははは!▼
[ベルナデッタ]
ひ、酷いです! 真面目に話してたのに!
……笑ってもらえて良かったですけど。▼

支援A

[フェルディナント]
ふっ、戦争の最中ではあるが、
こうして紅茶を飲む時間は気が安らぐな。▼
君もそう思わないか?ベルナデッタ。▼
[ベルナデッタ]
えっ、あ、はい!
別にそんなこと……そうですね。▼
[フェルディナント]
だろう?
……そういえば、思い出したことがある。▼
[ベルナデッタ]
思い出したこと、です?▼
[フェルディナント]
うむ。実は昔、とある令嬢と私との縁談の
話が両親に来ていてな。▼
引きこもって部屋を一歩も出ず、呪いの
人形を作るような恐ろしい令嬢……▼
そんな噂が立つような相手だったため、
絶対に断るように両親を説得したのだ。▼
[ベルナデッタ]
えええ……恐ろしい相手ですね。あ、でも
引き籠もりってとこは共感しますけど。▼
[フェルディナント]
いや……その噂の令嬢は君だよ。
ヴァーリ家の娘だった。それを思い出した。▼
[ベルナデッタ]
な、何ですと?
呪いの人形って何の話ですかあああ!▼
[フェルディナント]
確か、君は刺繍が得意だったろう。
人形でも作っていたのではないかね。▼
[ベルナデッタ]
人形は作っていたけど、可愛いやつです!
食虫植物とか……▼
[フェルディナント]
……聞かぬが花だったな。▼
[ベルナデッタ]
……?
食虫花も作ってましたよ?▼
[フェルディナント]
いや、いい。
ともかくその縁談……▼
君が相手だと知っていれば、受けていても
良かったかもしれないと思ってな。▼
[ベルナデッタ]
……!ほ、本気ですか?
何が目的で!どんな企みがあると!?▼
[フェルディナント]
目的も何も……
君をこの目で見知ったからだが……。▼
[ベルナデッタ]
……そ、そうですかあ。
へえ、フェルディナントさんがあたしを……▼
えへへ、あは……何だか暑いですね。
熱いお茶を飲んでるからでしょうか。▼
[フェルディナント]
急にもごもごとどうしたのだね。
まあ、昔の話だ。▼
[ベルナデッタ]
む、昔の話!?▼
[フェルディナント]
ああ。今の私たちは大いなる目的のために
戦う仲間同士だ。▼
私にはもう親もいないし……
親同士の取り決めなど無意味だろう?▼
[ベルナデッタ]
そうですね?▼
[フェルディナント]
それに、縁談で結ばれていたら、今の
この関係も築かれなかったかもしれない。▼
[ベルナデッタ]
あ、それは思います。
きっと仲良くなれませんでしたね!▼
どうせ親の決めた結婚と諦めて、
もっと引き籠もってしまっていたかも……。▼
[フェルディナント]
ならば、呪いの人形姫から逃げた判断は、
間違いではなかったということだな。▼
[ベルナデッタ]
ま、またその話をおお!
呪いの人形なんて作ってませんーっ!▼
[フェルディナント]
あはは、まあ良いではないか。
君とこの大修道院で出会えて良かったよ。▼
それでは、私は先に行くとするか。
またお茶を楽しもう、ベル。▼
[ベルナデッタ]
あ……。
はい、また。▼
あたしも、あなたにここで
出会えて良かったですよ。▼
ふんふんふふーん……♪▼

ドロテア

支援C

[フェルディナント]
おお、ドロテア。
やはり君がいると、食堂が華やぐね。▼
[ドロテア]
あら、フェルくん。
相変わらずお世辞がお上手ですこと。▼
[フェルディナント]
いや、世辞ではないが……
またそういう態度か。▼
ドロテア、君は私に対してだけ
そのような態度を取ってみせるな。▼
私のことを嫌悪しているのかね?
あるいは避けたい理由でもあると?▼
[ドロテア]
まあ、流石は貴族様。
観察眼に長けているんですねえ。▼
そのとおりですよ。
貴方を嫌ってるわ、私。▼
[フェルディナント]
ふっ……やはりそうか。▼
良ければ嫌う理由を聞かせてくれないかね。
私にはまったく心当たりはないが。▼
[ドロテア]
特に理由なんてありません。
気にするだけ無駄ですよ。▼
[フェルディナント]
そうもいかない。
君が訳もなく人を嫌うとは思えないからな。▼
[ドロテア]
そうねえ、じゃあ貴方が訳を当てられたら、
正直に認めてあげようかしら。▼
平民の私とは頭の出来が違うものねえ。
貴族様には簡単でしょ?▼
[フェルディナント]
なっ……! よし!
挑まれたからには当ててみせよう。▼
君はよく貴族様と揶揄するからな、やはり
貴族が……いや、そう単純ではないか。▼
[ドロテア]
ふふっ。
さあ、どうでしょうねえ?▼
[フェルディナント]
ま、待ちたまえ。
何か手掛かりになるようなものはないかね?▼
[ドロテア]
ふふ……なら、一つだけ。
貴方が蜜蜂のようだから、かしらねえ。▼
後は自分で考えて。
じゃあねえ、フェルくん。▼
[フェルディナント]
ううむ、蜜蜂か……。
自分の役割を全うしている、ということか?▼

支援B

[フェルディナント]
これはいいところに。
手作りの焼き菓子はいかがかね?▼
[ドロテア]
フェルくん……?
貴方、いつの間に菓子職人になったの?▼
[フェルディナント]
はは、ドロテア。
職人というほどのものではないよ。▼
[ドロテア]
ふふっ、当たり前でしょう。
でも、お菓子なんて作れたのねえ。▼
[フェルディナント]
いや、初めての挑戦だ。こうして食べられる
ものになるまで、幾度となく失敗したさ。▼
それもこれも、君の謎かけを解くため……
君が私を嫌う理由を知るためなのだ。▼
[ドロテア]
へえ、何でか聞いても構いません?▼
[フェルディナント]
良いとも。君は私を蜜蜂と言った。
蜜蜂は巣を持ち、甲斐甲斐しく働く。▼
つまり、安定した財産と家を持ち、
努力する貴族なのだと私は考えた。▼
ならば、何も持たないところから、何かを
始めれば……君も見直すのではないか。▼
そう思ったのだ。
何も持たざる君が、歌姫となったようにね。▼
[ドロテア]
何も持たないところから?
どういう意味かしら。▼
[フェルディナント]
よくぞ聞いてくれた、ドロテア。▼
この焼き菓子……材料から何からすべてを、
私はこの腕一本で揃えたのだ。▼
[ドロテア]
材料って……粉や砂糖とか?▼
[フェルディナント]
ああ、粉は畑仕事を手伝う報酬として、
砂糖などは商人の荷を運んで得たよ。▼
[ドロテア]
料理も、もしかして一人で……?▼
[フェルディナント]
もちろんだとも。厨房の雑用を請け負う
代わりに、夜に使わせてもらってな。▼
[ドロテア]
本当に? 流石に信じられ……
あら、貴方、手、怪我してるわ!▼
[フェルディナント]
菓子を焼く時に火傷してしまったのだ。
なに、この程度、すぐ治る。▼
[ドロテア]
ダメよ、火傷は跡になりますから。
ほら、医務室に来て。▼
[フェルディナント]
あ、待ちたまえ、
まだ焼き菓子が……! ああっ……▼

(暗転)

[ドロテア]
ほら、これで大丈夫ですよ、フェルくん。
貴族様は体も大事にしないと。▼
[フェルディナント]
む、また貴族様と……いや、今回は
いつものような棘がないな。▼
[ドロテア]
ふふ、わかっちゃった?
ちょっとだけ見直しましたし。▼
[フェルディナント]
見直した!? そうか、ようやく
わかってくれたのだね! 何しろ……▼
[ドロテア]
あのね、ちょっとだけだから。
蜜蜂の意味も間違ってます。▼
貴方は、今も蜜蜂に見えるわねえ。
それじゃ。▼
[フェルディナント]
くっ……いったい何だと言うのだ。
ううむ……。▼

支援A

[フェルディナント]
おや、珍しいところで会ったな、ドロテア。
君は信仰に篤くなかった気がするが……▼
[ドロテア]
知ってたのねえ、フェルくん。
確かに私は、敬虔な信徒とは言えません。▼
貴族重視の不平等な社会を作った女神の
せいで、酷い目に遭ってきたんだから。▼
[フェルディナント]
神聖な大聖堂で主の悪口とは、
君は勇気があるにも程があるぞ、まったく。▼
しかし、酷い目とはいったい
何があったのだ?▼
[ドロテア]
うーん、貴方に教える必要ある?▼
ま、いいかしら。私が孤児だったのは、
どうせ知ってるでしょ?▼
貴族街の裏通りで施しを乞うたり、残飯を
漁ったりして飢えを凌ぐ毎日だった。▼
[フェルディナント]
やはりそうなのか……。
浮浪孤児、何度か見かけたが……。▼
[ドロテア]
ふふっ、その後マヌエラ先輩に見出されて、
私は歌姫になったの。▼
歌姫の私に対する貴族たちの態度は、
それはそれは素晴らしいものだったわ。▼
私に唾を吐きかけた貴族たちが、
その口で私の歌と見目を褒めるの。▼
私を蹴り飛ばした貴族が、美しい
靴を私に贈るのよ。本当に滑稽だった。▼
[フェルディナント]
……それで君は、貴族を嫌いになったのか。
だが……なぜ私を同類視した?▼
このフェルディナントが、
そのような男だと?▼
見た目に騙され、態度を翻すような……
貴族とも思えぬ輩と同じだと?▼
[ドロテア]
ええ……? 違うと?
だって、私は覚えてます。▼
あれは、歌姫になることが決まった日……
私、浮かれてたわ。▼
少しでも汚れを落としておこうと、
街の噴水でこっそり水浴びして……▼
歌いながら、はしゃいでた。
そこに貴方が現れたのよ。▼
[フェルディナント]
わ、私が……!?
いや、まさか、それは……▼
[ドロテア]
やっぱり心当たりあるんでしょ。
貴方は、私を睨んで、すぐに走り去った。▼
次に学校で会った時には、貴方は別人の
ような笑顔で、私に話しかけてきた。▼
花に群がる、蜜蜂のようにね。
蕾の頃は見向きもしなかったくせに。▼
[フェルディナント]
……そうか、そうだったのか。
あの時の歌……君だったのだな。▼
ドロテア、聞いてくれ。
それは誤解だ。▼
私はあの時……
あの時、君に見とれていたんだ!▼
美しい声と、可憐な笑顔……陽光が水に
散りばめられ、水の精かと……。▼
[ドロテア]
う、うそ?▼
[フェルディナント]
嘘じゃない。ただ、子供心に無性に
恥ずかしくて、逃げ出してしまった。▼
勇気を出して戻って来た時には、
もう誰もいなかった。夢だと思っていたよ。▼
[ドロテア]
………………。▼
……そうね、信じるわ。
お菓子を作ってた貴方を見て感じたの。▼
貴方は、私の嫌いな貴族とは違うって。
でも、なかなか受け入れられなくて……。▼
[フェルディナント]
いいんだ、誤解が解けたなら嬉しいよ。
それに私は、蜜蜂で構わない。▼
君という女王蜂のために飛び回る、
そういう役目も、素敵だと思うからね。▼
[ドロテア]
ふふふふ。なら、悪い虫がつかないように、
見張ってくれる?▼

ペトラ

支援C

[ペトラ]
フェルディナント、いますか?
先生、呼んで……▼
[フェルディナント]
……ふむ。▼
[ペトラ]
……とても、集中している、ですか。▼
読書……待つ、です。▼
[フェルディナント]
……そうか。▼
[ペトラ]
………………。▼
[フェルディナント]
……なるほどな。
外交も武具の発達に影響を及ぼす、か。▼
……む、ペトラ?
君、いつからそこにいたのかね。▼
[ペトラ]
少し、前。あなた、専心します。
故、気づく、ありませんでした。▼
[フェルディナント]
いや、失礼。
私としたことが、つい熱中していたようだ。▼
……君も読書中か。
何を読んで?▼
[ペトラ]
フォドラの歴史、勉強します。▼
[フェルディナント]
歴史書か……熱心だな。
しかもフレスベルグの年代記とはまた……。▼
[ペトラ]
フォドラのこと、深く知る、望みます。
……あなた、どのような本、読む、ですか?▼
[フェルディナント]
私か? 私は趣味のようなものでね。
フォドラの地域ごとの武具の変遷史だよ。▼
武具は気候や地形のみならず、外交関係にも
強く影響されて進化する……興味深いね。▼
[ペトラ]
なるほど……興味深く、あります。
流石、フェルディナントです。▼
[フェルディナント]
ほう、君も興味があるのか?
ならば是非、読んでみてくれ。▼
この本は全18巻あるうちの一冊でね、
書庫には全巻が揃っているのだ。▼
[ペトラ]
感謝します。
武具の研究、わたし、参考、できます。▼
……失敗です、忘れる、ありました。
先生、あなた、呼んでいます。▼
[フェルディナント]
なに? 君が物忘れとは珍しい……。
では失礼するよ!▼
[ペトラ]
……珍しい、確かです。
しかし、稀、あります。▼

支援B

[フェルディナント]
武具の手入れ中か。
余念がないな、ペトラ。▼
[ペトラ]
フェルディナント、ですか
武具、手入れ、とても大切。▼
[フェルディナント]
ああ、そのとおりだな。
その武器……ブリギットのものかね?▼
[ペトラ]
いいえ、ダグザの武器、です。
ブリギットの人、よく使う、使いました。▼
[フェルディナント]
そうか……珍しい形状だとは聞いていたが、
実際に見るのは初めてだな。▼
[ペトラ]
ダグザ、武具や武術、様々、流入しました。
ブリギットの戦い方、影響されます。▼
[フェルディナント]
なるほど……ブリギット諸島は、西方の
ダグザ大陸から影響を強く受けたのだな。▼
異国の戦い方というのも気になるな。
良ければ教えてくれないか?▼
[ペトラ]
承知、ですが、武術……説明、困難です。
わたしたち、組み合う、しますか?▼
[フェルディナント]
実際に見せてくれると?
それはありがたい、受けて立とう。▼
[ペトラ]
では、いきます!▼

(暗転)

[フェルディナント]
はあ……はあ……。
ペトラ、ここまでに、しよう。▼
[ペトラ]
あなた……ダグザの武術、
わかりました?▼
[フェルディナント]
ふう……。ああ、身をもってな。
正直、フォドラの外の技術と侮っていたよ。▼
足運びや体軸のずらし方に独特の技術が
あるのだな。これは実戦でも有効だろう。▼
それに……君も相当に鍛え抜かれている。
拳での突きが槍のような鋭さだったよ。▼
[ペトラ]
戦う技術、ブリギット、より、必要です。
ダグザとフォドラ、挟まれています。▼
王族の前、わたし、一人の戦士です。
戦わなければ、生きる、守る、できません。▼
[フェルディナント]
……以前、帝国は侵攻してきたブリギットと
ダグザの連合軍を散々に撃退した。▼
しかしその勝利は、地の利と……恐らく
天運があってのものだったのだろう。▼
君を知って、私はそう思うよ。▼
知る前に見くびっていた自分を、
恥じねばなるまい。▼
[ペトラ]
わたしも、フォドラ、来て……
様々、知って、恥じています。▼
無知、勝る、無恥、ありません。
互い……研鑽し、進歩しましょう。▼
[フェルディナント]
ああ、共に進もう。
我々はいつだって、前を向かねばならない。▼

支援A

[ペトラ]
フェルディナント。▼
[フェルディナント]
うん? ああ、ペトラか。
何か私に用かね?▼
[ペトラ]
いいえ……けれど、あなた、
寂しく、見えます、ですから。▼
[フェルディナント]
寂しい? この戦争の最中にかね。
生きるのに必死でそんな余裕はないさ。▼
……それより、ペトラ。
君は戦争が終わったら、故郷に帰るのか?▼

《紅花の章》

[フェルディナント]
エーデルガルトはブリギットとの関係修復の
ため、君に王となってほしいと言っていた。▼

《紅花の章以外》

[フェルディナント]
帝国の人質だった君は、帝国が打倒されれば
いよいよ完全に自由の身だろう。▼

《共通》

[ペトラ]
……はい、帰ります。▼
しかし、フォドラとブリギット、友好関係、
続くなら、いつでも、来られます。▼
可能性、あります。
フォドラ、いる、移り住む、できます。▼
[フェルディナント]
フォドラに、移り住む?
君は故郷にいたくはないのかね?▼
[ペトラ]
ブリギット、帰る、望んでいます。
しかし、フォドラも、わたしの故郷、です。▼
わたし、9年前、フォドラ、来ました。
人生の半分くらい、過ごしました。▼
ブリギット、家族、います、
フォドラも、新しい、家族、仲間、います。▼
[フェルディナント]
新しい家族、か……。私たちのことを
そう言ってくれるとは嬉しいね。▼
ならば、この大切な家族、
誰一人失うことなく戦争に勝たなければ。▼
[ペトラ]
はい、わたしたち、勝ちます。
あなたも、死なせません、▼
[フェルディナント]
ふっ、私は死にはしないさ。
戦後にも、やらねばならぬこともできた。▼
[ペトラ]
……戦後、ですか?▼
[フェルディナント]
ああ。
フォドラとブリギットの、懸け橋となる。▼
[ペトラ]
……!▼
[フェルディナント]
実は先ほど、嘘をついた。
寂しさなどないと。▼
だが、白状するよ。私は、戦いが終わって
君が故郷に戻ることが、ひどく寂しい。▼
[ペトラ]
本当、ですか?▼
[フェルディナント]
そうだ。だから、私は決めたのだ。
両者の仲を取り持つ役目を私が務めると。▼
君がブリギットにいようと、
フォドラにいようと、私もそこにいる。▼
共に手を携え、フォドラとブリギットが
未来永劫、友好であるように……▼
私たちで力を合わせて、
やっていけないだろうか。▼
[ペトラ]
ありがとう、フェルディナント。
感謝、感激、です。▼
わたし、同じ、寂しく、思います。
だから、あなたの言葉、嬉しいです。▼
フォドラとブリギット、友好、
架け橋、頼みます。▼
[フェルディナント]
任せてくれたまえ。
そして、行く行くは……▼
[ペトラ]
……はい、同意する、します。
そのような未来……あります、ことを。▼

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Last-modified: 2020-05-30 (土) 23:55:17
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