会話集/支援会話
ディミトリの支援会話†
主人公†
フレン†
支援C†
《共通》
(食堂にて)
- [ディミトリ]
- ああ……今日の料理当番はフレンか?
珍しいこともある。▼
- [フレン]
- はい。張り切ってお料理を
作った……のですけれど……。▼
わたくしが当番だと聞くや否や、
なぜか皆さん急用を思い出すみたいですの。▼
結局、誰も口をつけてくれなくって。
困り果てていたところでしたのよ。▼
お兄様も、今日は困った顔で
そそくさと食堂を後にしてしまわれて……。▼
- [ディミトリ]
- ちょうど稽古の後で腹が減っているんだ。
俺で良ければ食べるが。▼
- [フレン]
- ま、本当ですの?▼
少し失敗してしまいましたけれど……
味のほうは、そう悪くないはずですわ。▼
- [ディミトリ]
- そうか。
なら、ありがたくいただこう。▼
(画面暗転、ディミトリがフレンの料理を食べる)
カリッ
(画面が明るくなり、食卓に着いているディミトリ)
- [ディミトリ]
- 何か硬い物が混じっている気もするが、
まあ……普通にいけるな。▼
- [フレン]
- そう言ってくださったのは、
ディミトリさんだけですわ。▼
はあ……このまま誰も召し上がらなければ、
せっかくのお料理も無駄になってしまいます。▼
わたくし、
昔からお料理はとっても苦手で……。▼
- [ディミトリ]
- そうだったのか。
……なあ、フレン、もう一杯貰えないか。▼
- [フレン]
- あら! 召し上がっていただけますの?▼
- [ディミトリ]
- ああ。折角作った食事を
捨ててしまうなど、もったいないだろう?▼
この程度の失敗、誰にでもある。
気に病むこともない。それに……▼
皆に美味しく食べてもらいたい、という
気持ちのこもった、上等な料理だった。▼
- [フレン]
- ……んもう。
ディミトリさんったら、お上手ですのね!▼
お兄様でさえ、美味しいかと尋ねると、
ちょっと困った顔をなさるだけなのに……。▼
- [ディミトリ]
- いや、本音を言ったまでだ。
美味かった。また作ってくれ。▼
……その時には是非、
皆のぶんを作らず、俺だけに。▼
- [フレン]
- ふふっ、考えておきますわ。
ささ、たくさん召し上がって!▼
支援B†
《共通》
(夜の大聖堂にて)
(ディミトリが居るところに、フレンが現れる)
- [フレン]
- どうなさったの、ディミトリさん。
こんな真夜中に。▼
(ディミトリがフレンの方に振り向く)
- [ディミトリ]
- ……! ああ……フレンか。
そちらこそ、こんな時間にどうした?▼
- [フレン]
- わたくし?
……少し、考え事をしていましたのよ。▼
- [ディミトリ]
- ……なら、俺と同じだな。▼
- [フレン]
- まあ、あなたもでしたのね。
……あら?▼
お顔の色がすぐれないようですが、
どうかなさいまして?▼
- [ディミトリ]
- ……いや。
少し頭痛がするだけだ。▼
- [フレン]
- ま! それは大変ですわね。
けれど、心配なさらないで。▼
わたくし、治癒の魔法は得意なんですのよ。
治して差し上げられるかもしれませんわ。▼
- [ディミトリ]
- ……いや、いい。
気持ちはありがたいが、遠慮しておく。▼
- [フレン]
- なぜですの? どうしても嫌だと仰るのなら、
理由を聞かせていただける?▼
- [ディミトリ]
- ………………。▼
頭が痛むのは、父や仲間の死を
目の当たりにした、あの日からだ。▼
……あの日を忘れるわけにはいかない。
彼らの死をなかったことにしてはならない。▼
戒めなんだ。守れなかった人々を……
殺めてきた人々を、忘れないための。▼
- [フレン]
- まあ……そういうことでしたの。
けれど、あなたに共感はできかねますわね。▼
もしもわたくしが、亡くなられた
あなたのお父様やお友達だったら……▼
いっそ、あなたに忘れられてしまったほうが
いいと思うに違いありませんわ。▼
自分のために、大切な人が苦しむなんて、
わたくしは嫌ですもの。▼
- [ディミトリ]
- ……そんなことは、
死者に聞いてみない限りわからない。▼
- [フレン]
- そうですわね。でも生前の彼らが、どう
考えたか、想像はできるんじゃなくって?▼
わたくしがあなたの記憶に残るとしたら、
幸せな思い出と一緒に残りたい。▼
思い出してつらくなるような思い出ではなく
思わず笑顔になるような思い出と一緒に。▼
こう考えるのは、わたくしだけ?
皆さん、そうなんじゃなくって?▼
- [ディミトリ]
- ………………。▼
- [フレン]
- ……すみません。
ついつい、喋り過ぎてしまいましたわね。▼
わたくし、今日は退散いたします。
あまり夜更かしはなさらないでくださいね。▼
- [ディミトリ]
- ああ。
……ありがとう、フレン。▼
支援A†
《蒼月の章限定》
(夜の訓練場にて)
- [フレン]
- あら? こんな真夜中まで、
槍のお稽古をなさっていたの?▼
- [ディミトリ]
- お前こそ、こんな夜中にいったい……
また考え事か?▼
早く部屋に戻ったほうがいい。
風邪を引くぞ。▼
- [フレン]
- ………………。▼
- [ディミトリ]
- ……何だ、悪い夢でも見たのか?▼
- [フレン]
- ええ、ちょっと……。▼
ねえディミトリさん、もし良かったら、
少し、お話に付き合ってくださいません?▼
- [ディミトリ]
- ああ、もちろん。▼
- [フレン]
- ありがとうございます。
では、お隣に。▼
(画面暗転、フレンがディミトリの隣に移動)
(画面が再び明るくなる)
- [フレン]
- ディミトリさん……わたくし、
あなたに謝らなくてはと思っていたのです。▼
以前、夜の大聖堂でお会いした時、つい
偉そうなことを申し上げてしまって……。▼
- [ディミトリ]
- あの時のお前の言葉は、胸に響いた。
……思い切り殴られたような気がしたよ。▼
……ああ、そうだ、フレン。俺のほうこそ、
お前に謝らねばならないことがある。▼
お前には……嘘をついた。▼
- [フレン]
- 嘘、ですの?▼
- [ディミトリ]
- 以前、お前の作った食事を口にして
美味いと言ったことがあるだろう。▼
本当は、何を食べてもほとんど味を
感じないんだ。……9年前から、ずっと。▼
- [フレン]
- やっぱり、そうでしたの……。
ずっとおかしいとは思ってましたのよ。▼
- [ディミトリ]
- ……悪かったな。美味いとか何だとか、
いろいろと、適当なことを言って。▼
- [フレン]
- ま、謝る必要なんてございませんのに。
気を遣ってくださったのではなくって?▼
- [ディミトリ]
- ……お前のためにはならなかったな、と。▼
- [フレン]
- それはそうかもしれませんけれど……
わたくしは、嬉しかったんですのよ。▼
あ、そうですわ!
わたくし、良いことを思いつきましたわ。▼
例えば、とっても匂いの強いお料理なら、
あなたも何となく味がわかるのではなくて?▼
もしくは、
とっても辛いお料理なら……▼
- [ディミトリ]
- フレン。▼
- [フレン]
- ……何ですの?▼
- [ディミトリ]
- お前の料理は、好きだよ。
例え味がわからなくても、十分に美味い。▼
- [フレン]
- ……ディミトリさんたら。
相変わらずお上手なのですね。▼
けれど、いつかお料理の味が
わかるようになったら……▼
その時には、本心からの美味しい、を
聞かせていただきたいですわね。▼
支援A+†
- [フレン]
- ……はあ。▼
- [ディミトリ]
- ……どうした、フレン。
今日も考え事か?▼
ここは冷える。
早く部屋に戻って床に就け。▼
- [フレン]
- ディミトリさん……。▼
わたくしね、実は……
眠るのが怖いんですの。▼
- [ディミトリ]
- ……どういうことだ?▼
- [フレン]
- 目を閉じるたび、想像をしてしまいますの。
このままずっと眠ってしまうのでは、と。▼
何年も、何十年も、
目を覚ますことができずに眠り続けて……▼
次に目を開けた時には、
誰もいなくなっているんじゃないかと……。▼
そんなことばかり考えてしまうせいで、
少しだけ、眠るのが怖いんですの。▼
- [ディミトリ]
- 何の話かは、よくわからないが……▼
……約束する。俺は、何十年経とうと、
絶対にお前のことを忘れはしない。▼
- [フレン]
- ありがとうございます。けれど、
わたくしにはわかるのです。いつかは……▼
- [ディミトリ]
- 聞け、フレン。
お前に伝えたかったことがある。▼
- [フレン]
- 伝えたいこと、ですの?
何かしら。▼
- [ディミトリ]
- 先日、お前が作った料理……
あれは、舌が痺れるほど甘かったな。▼
- [フレン]
- ……えっ?▼
- [ディミトリ]
- まあ……味がわかったのはその一口だけで、
俺の気のせいだったのかもしれない。▼
だが、それでも……
……それでも、俺は嬉しかった。▼
そういう瞬間を、思い出して笑顔になる
幸せな思い出……と言うのだろう、フレン。▼
……俺は、忘れない。絶対にだ。▼
- [フレン]
- ディミトリさん……。▼
- [ディミトリ]
- それに、俺たちは共に戦ってきた仲間だ。
皆もきっと、同じように言うと思う。▼
- [フレン]
- ………………。▼
- [ディミトリ]
- ……む、どうした?▼
- [フレン]
- あなた、鈍感だとか、女心がわからない、
とか、言われませんこと?▼
- [ディミトリ]
- 鈍感……?▼
- [フレン]
- ……ふふ。ま、よろしくてよ。
そこがあなたの良いところですもの。▼
ディミトリさんが隣にいてくださるのなら、
わたくしも安心して眠れますわね……。▼
ふあ……。▼
- [ディミトリ]
- いや……おい。
よりによってここで寝るな。▼
- [フレン]
- ……いつか……美味しいって……むにゃ。▼
- [ディミトリ]
- フレン……。
……まったく、仕方のない奴だな。▼
ギルベルト†
支援C†
《第一部》
- [ディミトリ]
- ……ここにいたのですね、ギルベルト殿。
祈りは、もう済んだのですか。▼
- [ギルベルト]
- ……!
こ、これは……その。▼
- [ディミトリ]
- ああ……ここにはあなたと俺しかいない。
ギルベルト殿などと呼ぶのはやめましょう。▼
……久しいな、ギュスタヴ。
3年ぶりになるか。▼
《第二部》
- [ディミトリ]
- ……ギュスタヴ。
この名を呼ぶのは8年ぶりになるか。▼
《共通》
- [ギルベルト]
- ……殿下。許可なく国を離れたこと、
お詫びいたします。私は……。▼
- [ディミトリ]
- いい。理由ならわかっている。
……「ダスカーの悲劇」だろう。▼
あの事件に責を感じたお前は、女神に縋り
名も地位も捨てて国を去った。……違うか?▼
- [ギルベルト]
- ……弁解のしようもありません。
私のような者には、こうすることしか……。▼
- [ディミトリ]
- 敬虔な信徒だったお前のことだ。逃げ出す
先があるなら、ここしかないと思っていた。▼
……お前は変わったな。
いささか、腑抜けた顔になった。▼
- [ギルベルト]
- は……殿下も、あの日から
お変わりになられました。▼
- [ディミトリ]
- ………………。▼
- [ギルベルト]
- 陛下をお守りするのが、私の務めでした。
無論、パトリシア様や殿下の御身も。▼
- [ディミトリ]
- ……父上も継母上も、もう死んだ。
後悔を口にしたところで、戻ってはこない。▼
- [ギルベルト]
- ですが、私がもっと早く、
ダスカーへと参じていれば……。▼
- [ディミトリ]
- お前はダスカーで俺を救ってくれた。
感謝こそすれ、恨む道理はない。▼
《第一部》
- [ディミトリ]
- ……王国に戻れ、ギュスタヴ。▼
腐り果てたファーガスを立て直すには、
お前の力が必要だ。▼
《第二部》
- [ディミトリ]
- ……この戦いが終わっても、
王国に残ってくれ、ギュスタヴ。▼
荒れ果てたファーガスを立て直すには、
お前の力が必要だ。▼
《共通》
- [ギルベルト]
- ……いいえ。あの国に、私の戻るべき場所は
ございません。どうかご容赦を。▼
- [ディミトリ]
- ……その頑固さだけは、昔のままだな。▼
別に、お前を困らせたかったわけじゃない。
戻る気がないのなら、それでもいい。▼
だがな、せめて故郷に顔を出してやれ。
お前の家族が哀れでならない。▼
- [ギルベルト]
- ……はい。
お心遣いに、感謝いたします。▼
支援B†
- [ギルベルト]
- ……殿下。あなたにはいま一度、兵法の
何たるかを指南しなければなりませんね。▼
良いですか。大将自ら前線で槍を振るうなど
言語同断です。今後は慎まれるように。▼
- [ディミトリ]
- ……お前が俺に説教とは、懐かしい。
俺を避けているのではなかったのか。▼
- [ギルベルト]
- ……それとこれとは、話が別です。
あなたはもっと自らの命を大切にすべきだ。▼
- [ディミトリ]
- ……お前の言葉はもっともだな。
俺も、今回ばかりは軽率だったと思う。▼
だがな、元より俺は戦にしか能のない男だ。
俺が、将として仲間のためにできるのは……▼
この槍で、戦場に道を切り開くこと。
それが勝利につながると、俺は信じている。▼
……何だ、その顔は。
それほど気に食わないか、ギュスタヴ。▼
- [ギルベルト]
- ……いえ。10年以上もの昔、北征の折に
陛下も同じように仰っていた、と。▼
言動も、容姿も……年を重ねるごとに、
殿下は陛下の生き写しのようになってゆく。▼
あなたを見ていると、
己の無力と罪咎とを思い知らされるのです。▼
- [ディミトリ]
- ……その話はもういい、聞きたくない。俺は
お前を恨んではいない。そう言ったはずだ。▼
- [ギルベルト]
- そうだとしても……あの惨劇の日から、
殿下は変わられた。変わってしまわれた。▼
まるで、本音も激情も、何もかもをも心の内に
押し込んでしまったような……。▼
- [ディミトリ]
- 俺の本音が聞きたいのか、ギュスタヴ。
……そうか。なら、1つだけ言ってやる。▼
なぜお前はあの日、俺を助けた。なぜ俺を、
彼らと諸共に死なせてくれなかった。▼
ギュスタヴ。どうあっても
己の罪をあがないたいと言うのならば……▼
俺を、殺せ。今、ここでだ。▼
- [ギルベルト]
- ……! それは……それは、
たとえ殿下の命と言えども、できません。▼
あなたは死んでいった者たちが守り抜いた
ファーガスの未来そのものです。▼
殿下をお救いできたことこそが
私にとっても、ただ一つの救いだった……!▼
……殿下。先ほども申し上げましたが、
あなたはもっと自らの命を大切にすべきだ。▼
それでもなお命など惜しくないと仰るなら、
私が……私がこれからも、お守りします。▼
- [ディミトリ]
- ……………………。ふ、そうか。
これからも、と言ったな?▼
なら、俺が正式に王国を継いだ暁には、
お前にも王国で働いてもらおうか。▼
- [ギルベルト]
- なッ……! お待ちください、
私は、まだ……殿下?▼
- [ディミトリ]
- きっと父上も喜ばれる。その時にはまた、
槍と兵法の指南でも頼もうかな。▼
- (ディミトリ立ち去る)
- [ギルベルト]
- 本当に……嘘と演技の下手な方だ。
私に見抜けぬと、お思いなのだろうか。▼
……己の罪をあがないたいのならば、
殺せ、か。陛下……私は……。▼
支援A†
- [ディミトリ]
- ……こんな夜更けに何の用だ。
剣など手にして、礼拝には物騒すぎる。▼
- [ギルベルト]
- 祈りを捧げに来たのではありません。
私は……己の罪をあがないに来ました。▼
- [ディミトリ]
- ……そうか。▼
- [ギルベルト]
- あなたは、陛下によく似ておられる。
演技や嘘が下手なところも、本当に……。▼
自分を殺せと凄んだあなたは、本気だった。
……どう誤魔化そうと、私にはわかります。▼
- [ディミトリ]
- ……流石だな。
何でもお見通しというわけか、お前は。▼
- [ギルベルト]
- 当然です。殿下がお生まれになった時から、
私はずっとあなたを見守ってきた……。▼
だからこそ、残念でなりません。まるで、
我が子を手に掛けるような心持ちです。▼
- [ディミトリ]
- ……すまないな。そして、礼を言う。
さあ、一思いにやってくれ。▼
- [ギルベルト]
- ……はい。▼
はあッ……!▼
(暗転、斬撃の軌道が画面を走る)
- [ディミトリ]
- 本当に……
厳しい奴だな、お前は。▼
- [ギルベルト]
- 死ねば楽になるとお思いですか。
……それは、ただの逃避に過ぎません。▼
生きることがどれほどつらく、苦しくとも、
あなたは生きて戦い続けねばならない。▼
- [ディミトリ]
- 死んでいった、殺してきた者たちが、
俺の死を望んだとしても、か。▼
- [ギルベルト]
- たとえ誰が殿下の死を望もうとも、
殿下を必要とする者もまた、いるのです。▼
ファーガスに。大修道院に。我が軍に。
……それからここにも、一人。▼
あなたにお仕えし、その苦悩を共に背負う。
……それが、私にとっての贖罪です。▼
- [ディミトリ]
- ………………。
……なあ、俺の手を見てみろ。▼
- [ギルベルト]
- ……震えていらっしゃいます。▼
- [ディミトリ]
- 俺は、お前の剣を目の前にして
初めて、死にたくないと思った。▼
死ぬわけにはいかないと思ったことはある。
……が、死を恐怖したのは、初めてだ。▼
なあ、ギュスタヴ……
俺は本当に、生きていてもいいのか。▼
- [ギルベルト]
- ……生きて、ください。
生きて……。▼
- [ディミトリ]
- ……ありがとう。▼
アロイス†
支援C†
- [アロイス]
- おや、ディミトリ殿。
珍しい、今日は稽古に出ないのか?▼
- [ディミトリ]
- そのつもりでしたが、この猛雨では。
降りやむ様子もないようですし……。▼
- [アロイス]
- む、確かに今日の雨は随分と強いな。
これでは外出もままならん。▼
猛雨だけに、もう動けない~、などと。
はっはっは!▼
- [ディミトリ]
- ……は、はあ。そうですね……。▼
- [アロイス]
- ああいや、すまんすまん。
この天気ゆえ、冗談の冴えも悪くてな!▼
- [ディミトリ]
- いや、天気と冗談に何の関係が……
……それで、私に何かご用でしょうか。▼
- [アロイス]
- うむ、もし良ければ、
武器庫の整理を手伝ってもらいたいのだ。▼
あなたならば武器への造詣も深いだろうし、
何より、力仕事が得意だと聞いたからな。▼
- [ディミトリ]
- そうでしたか。ならば、すぐにでも。
ちょうど時間を持て余していましたので。▼
- [アロイス]
- それはありがたい。いやあ、私一人では
とても終わらんと思っていたのだ!▼
しかし、ディミトリ殿は気さくなのだな。
貴族には気難しい者も少なくないのに……▼
王族とは思えんほどの気安さ、
まさしく、おお、俗っぽい……▼
- [ディミトリ]
- ………………。▼
- [アロイス]
- ………………。▼
(うっ、これは流石に
礼を失し過ぎていたか……?)▼
(というか切り捨ててくれれば良いものを、
なぜ黙り込んでしまうのだ……!)▼
……そのだな、ディミトリ殿。
先程の冗談は……▼
- [ディミトリ]
- ……ふっ。
く、くく、はははは!▼
- [アロイス]
- えっ。▼
- [ディミトリ]
- ふっ、くく……
も、申し訳ありません、アロイス殿。▼
- [アロイス]
- い、いや待て、今の冗談が……
本当に面白かったのか?▼
- [ディミトリ]
- あ、いえ。▼
- [アロイス]
- ぐぬっ……。▼
- [ディミトリ]
- ですが、そこまでの域に達すると
逆に笑えてくるというものです。▼
- [アロイス]
- む……いや、私は本気で笑いを
取りに行ったつもりなのだが……。▼
だがしかし、ディミトリ殿が
これほど声を上げて笑うなど、珍しい。▼
- [ディミトリ]
- ……事実、あまり得意ではありませんので。
こうして声を上げて笑うのは久しぶりです。▼
アロイス殿、やはりあなたはこちらの芸に
磨きをかけるべきではありませんか。▼
- [アロイス]
- こちらの芸、とは……いやいや、要は私の
冗談がつまらんと言っているだけでは……。▼
- [ディミトリ]
- ……ええと、すみません。
冗談そのものへの言及は……控えます。▼
- [アロイス]
- ぐぬっ……よし、ディミトリ殿、次こそは
必ずあなたに面白いと言わせてやるぞ!▼
そうと決まれば戻って話の種を考えねば!
はーっはっは!!▼
- [ディミトリ]
- いやあの、アロイス殿、武器庫の整理は……
……行ってしまわれた。▼
支援B†
- [アロイス]
- くっ、我々としたことが迂闊だったな。
魔物風情にこうも追い詰められるとは。▼
- [ディミトリ]
- 申し訳ありません、アロイス殿。
……私がもう少し気を払っていれば。▼
- [アロイス]
- いや、いいのだ。
今は過ぎたことを悔やむより……▼
- [王国兵]
- ……うう、いてえよ。
まだ死にたくねえよ……。▼
- [王国将]
- クソ、どうしてこんな……。▼
- [ディミトリ]
- ……ええ、これだけ士気が下がっていては、
修道院まで戻るのも危ういでしょうね。▼
- [アロイス]
- 如何せん想定外の襲撃であったからな。
皆、狼狽えるのも無理はあるまいよ。▼
しかし……そうも言っていられまい。▼
皆、聞け! 我々はこれより、
修道院への退路を切り開く!▼
- [王国兵]
- ………………。▼
- [アロイス]
- だがその前に……出立の支度を整えながら、
少しばかり、私の話に耳を傾けよ!▼
- [ディミトリ]
- ……アロイス殿?
いったい何を……▼
- [アロイス]
- んー、コホン。昔、私がジェラルト殿の
従者として盗賊討伐の任に就いた時の話だ。▼
悪さを働く賊どもを討ち果たした後、
ジェラルト殿は、私にこう言ったのだ!▼
「お前、あんな悪漢になってはあっかんぞ」▼
- [王国将]
- ………………。▼
- [王国兵]
- ………………。▼
- [アロイス]
- その後、賊に悩まされていた村の長が
進み出て、金の入った袋を差し出した!▼
「どうかこの銅貨をお受け取りください」▼
- [王国兵]
- あのー、アロイス様、そこまでに……。▼
- [ディミトリ]
- ………………。
……は、ははははは!▼
- [アロイス]
- むっ……ディミトリ殿?▼
- [ディミトリ]
- ……アロイス殿、何なんです、その冗談。
おかしくてたまりませんよ。▼
- [アロイス]
- そ……そうか!? そ、そうだろう!
やはりな、はーっはっはっは!▼
- [ディミトリ]
- はは、ははははは!!▼
- [王国兵]
- ……な、何だ、この状況。
どうすりゃいいんだ?▼
- [王国将]
- いやあ……と、とりあえず
笑っとけばいいんじゃないか……?▼
支援B+†
- [アロイス]
- おお、ディミトリ殿、ちょうどよかった!
以前の礼をしなければと思っていたのだ。▼
- [ディミトリ]
- ……以前の礼?
何の話でしょう。▼
- [アロイス]
- おや、忘れたのか? いつぞや、
我々が魔物の襲撃を受けた時の話だ。▼
- [ディミトリ]
- ……ああ、アロイス殿の冗談が、
たいへん冴え渡っていた日のことですね。▼
- [アロイス]
- む。その切り返し、ディミトリ殿のほうが
よほど冗談が上手いのではないか?▼
……流石に、私にもわかる。
あの日の冗談は酷いものだった、と。▼
消沈した兵士たちを勇気づけねばと、
その場で捻り出したものだったゆえな。▼
- [ディミトリ]
- いえ、我々は十分勇気づけられました。
おかげで、修道院にも帰還できましたし。▼
……私は口が達者なほうではありません。
とても、あのような行動はとれなかった。▼
- [アロイス]
- いやいや、すべてはあなたの機転ゆえだ。
私のくだらん冗談にああも笑って……▼
- [ディミトリ]
- 確かにあの冗談自体は……
いやまあ、その、ですね……。▼
……ですが、それで良いのだと思います。
そんなあなただからこそ、皆に慕われる。▼
- [アロイス]
- そうなのだろうか?
うむ、特別意識したことはなかったが……▼
あなたがそう言うのなら、
それは、そうなのかもしれんな! ははは!▼
- [ディミトリ]
- 私も、兵を率いる将の一人として
アロイス殿を見習わねばなりません。▼
兵や仲間にも、お前は堅物すぎると
呆れられてばかりですから。▼
アロイス殿、良ければ私に冗談を
指南してはいただけませんか?▼
- [アロイス]
- よかろう! と言いたいところだが……
……私よりも適任な者がいるのではないか?▼
- [ディミトリ]
- いえ……アロイス殿、
私は、あなたが良いのです。▼
- [アロイス]
- ……そうか、そう言われては仕方がないな!▼
ならばこのアロイス、
全力で冗談の極意を伝授しようではないか!▼
- [ディミトリ]
- はい。
よろしくお願いいたします、アロイス殿。▼
- [アロイス]
- うむうむ、極意を得んとする心意気、
すっごく良い、ぞ!▼
カトリーヌ†
支援C†
《共通》
(訓練場にて)
- [カトリーヌ]
- よう、今日も訓練かい?
アンタとは毎日顔を合わせてる気がするな。▼
- [ディミトリ]
- 日課ですから。
武器を握っていないほうが落ち着きません。▼
- [カトリーヌ]
- はは、昔もそんなことを言ってたっけ。▼
- [ディミトリ]
- ……そうでしたね。▼
あなたには、いずれきちんと
挨拶をしなければと思っていました。▼
- [カトリーヌ]
- そりゃこっちの台詞だ。王都で
最後に会ったのは、10年くらい前か?▼
ははっ、あんな小さかったガキが、
まあよくでかくなったな。▼
《白雲の章》
- [ディミトリ]
- いや、そこまで昔でなかった気も……
……まあ、いいか。▼*1
《共通》
- [ディミトリ]
- ……懐かしいですね。あなたに初めて
掛けられた言葉は、今でも覚えています。▼
『その年頃のお嬢さんが、そんなに
でかい槍を振り回すなんて、面白いな。』▼
- [カトリーヌ]
- そんな恨めしそうな顔で見るなよ。
あんな可愛い髪型だったアンタが悪い。▼
- [ディミトリ]
- いえ、別に本気で責めているわけでは。
もちろん少しは気にしましたが……。▼
- [カトリーヌ]
- 父様からも、王子相手に無礼を働いたって、
みっちり説教されたよ。▼
けどあの後は、顔を合わせて
アンタに謝る機会もなかったからね。▼
ゴタゴタ続きだったろ、あの頃は。
……ダスカーでの事件とかさ。▼
- [ディミトリ]
- ……その件なのですが。▼
カロン家に戻りたいと思うことは
ありますか? ……カサンドラさん。▼
- [カトリーヌ]
- いいや、ないね。
アタシは今の生活に満足してる。▼
アンタには悪いが、アタシは国や王ではなく、
レア様のために戦いたいんだ。▼
- [ディミトリ]
- ……良いのですか。
罪人の汚名を被ったままで。▼
- [カトリーヌ]
- アタシが王国でお尋ね者になってるのを
気に病んでんのか?▼
無用な心配だ。
アタシは自分の意思でここにいるんだから。▼
貴族のご令嬢なんかに納まってるよりも、
ずっと性に合ってるのさ。▼
- [ディミトリ]
- ……そうでしたか。
- [カトリーヌ]
- そう言うアンタこそ、自分の立場を
窮屈に思ったりしないのか?▼
統治者としてじゃなく、一人の戦士として
生きていきたいと願ったりは?▼
- [ディミトリ]
- ない、とは言いませんが……
私は王の息子ですから。▼
自分の欲望を優先できるような
立場にはありません。▼
- [カトリーヌ]
- アンタは生真面目だな。
……相当、肩が凝ってそうだ。▼
- [ディミトリ]
- 日頃から鍛練を積んでいますので、
そういったものとは無縁です。▼
- [カトリーヌ]
- ま、冗談を言えるくらいの余裕があれば、
いいけどな。▼
支援B†
《共通》
(訓練場にて)
- [カトリーヌ]
- よう、今日も今日とて訓練かい?
精が出るね。▼
しかも今日の得物は剣か。
……確か、昔は剣が苦手だったんだろ?▼
- [ディミトリ]
- カトリーヌさん……。
それは誰から聞いたんです。▼
- [カトリーヌ]
- 前に、ロドリグ卿からね。
力任せに剣を振り回してへし折ったとか。▼
- [ディミトリ]
- それは昔の話ですから……。あれから私も、
それなりに努力してきましたので。▼
今では、剣も得意な武器の1つです。
試してみますか?▼
- [カトリーヌ]
- まあ、口で言うより戦うのが早いか。
それじゃ……かかってきな!▼
(画面暗転、剣の斬撃の軌道が走る)
(画面が明るくなる)
- [カトリーヌ]
- ……はは、こいつは驚いた!
想像よりもずっとやるね、アンタ!▼
- [ディミトリ]
- いえ、カトリーヌさんこそ……。
私など、まだまだ未熟者です。▼
- [カトリーヌ]
- 今は戦士どうし、仕合ってるんだ。
謙遜は要らん。▼
型通りの動きとはいえ、力があるし……
何より、かなり戦い慣れしてるな。▼
ただ、少し欲がね。勝ちを狙いにいくのは良いが、
あまりに逸ると足をすくわれるぞ。▼
- [ディミトリ]
- 欲、ですか……なるほど、肝に銘じます。
ご指導、ありがとうございます。▼
(ディミトリ、一礼しながら)
- [カトリーヌ]
- ……そう言う堅苦しいところが
肩凝りそうで見てらんないんだよなあ。▼
よし、決めた、街に出るぞ。
飯でも食いながら腹割って喋りゃ……▼
- [ディミトリ]
- その……誘いはありがたいのですが、
今晩は何かと雑務が立て込んでいまして。▼
- [カトリーヌ]
- 雑務、ねえ。
そんなもん、ほっぽり出しときゃいいのに。▼
- [ディミトリ]
- 流石にそれは……。
私も、責任ある立場ですから。▼
- [カトリーヌ]
- そうかい、ま、無理強いはしないよ。
日を改めてまた誘うさ。▼
アンタのことは結構気に入っててね。
もっと気楽にいろいろ話したいんだ。▼
- [ディミトリ]
- それは……光栄です。
……昔、あなたが剣を振るう姿を見た時から
ずっとあなたの背を追ってきました。▼
こうしてあなたと並び立ち、
剣を交わせるのは、本当に……▼
- [カトリーヌ]
- おいおい何だよ、いきなり。
こっ恥ずかしいこと言い出して。▼
ほら、休憩はここまでだ。
今度は剣じゃなく、槍でかかってきな。▼
アンタの本気の技、見せてみろ。
アタシも本気で迎え撃つよ。▼
- [ディミトリ]
- ……はい。
では、遠慮なく。▼
支援A†
- [カトリーヌ]
- いやあ、美味い飯だったねえ。
すっかり腹も満たされたよ。▼
訓練の後の飯以上に美味い飯はない。
アンタもそう思うだろ?▼
- [ディミトリ]
- ………………。▼
- [カトリーヌ]
- ……おい、どうした?
何か考え事か、ぼけっとして。▼
- [ディミトリ]
- あ、いえ……その、カトリーヌさん。
やはりファーガスに戻る気はないのですか。▼
- [カトリーヌ]
- 悪いけど、できない相談だ。
アタシには忠義を尽くす相手がいる。▼
- [ディミトリ]
- その忠義の理由……
お聞きしても構いませんか?▼
- [カトリーヌ]
- 理由、ねえ。
アタシはただ、レア様が好きなのさ。▼
レア様は優しい、けど、それだけじゃない。
強くて、勇気があって……▼
とにかく、最高に格好いいお人なんだ。
この世のどんな奴よりもね。▼
- [ディミトリ]
- ……これは敵わなさそうです。▼
- [カトリーヌ]
- はは、そうしょげるな。別にアンタが
駄目だから、国に戻らないんじゃない。▼
レア様と出会ったから、
戻る選択肢がなくなったんだよ。▼
- [ディミトリ]
- しかし……本当に惜しい。
あなたはこれからの王国に必要な人だ。▼
カロン家は、フラルダリウスや
ゴーティエに次ぐ大貴族。▼
その当主の座にあなたが就いてくれれば、
これほど心強いことはない、と……▼
- [カトリーヌ]
- ……そうか。▼
- [ディミトリ]
- どうかされましたか。▼
- [カトリーヌ]
- アンタに必要なのは、
貴族としてのアタシなのか。▼
いや……いや、そうか。まあ、そうだよな。
アンタは生真面目な堅物だもんな。▼
- [ディミトリ]
- ………………?▼
- [カトリーヌ]
- ……いや。ま、そう惜しがることはないよ。
アタシの父様はまだまだ現役だからね。▼
兄弟だって皆、できる奴だよ。
家を継ぐには十分な器だと思ってる。▼
……アタシは、レア様の騎士であり続ける。
で、アンタは王都で国をまとめる。▼
互いに互いの場所で努力すりゃいい。
……そうだろ?▼
- [ディミトリ]
- いえ、私は……▼
- [カトリーヌ]
- ……さ、明日も早いんだ。夜更かしせずに、
とっとと部屋に戻りな。▼
支援A+†
- [カトリーヌ]
- ……おい、どうした、ディミトリ。
いつもの剣の冴えはどこ行った?▼
- [ディミトリ]
- ……すみません。▼
- [カトリーヌ]
- 腹でも減ってんならおごってやるけど、
そういう様子にも見えないし……▼
困るね、アンタの腕が鈍れば
アタシの楽しみが減るだろ。▼
- [ディミトリ]
- ……ご心配なく。
調子はすぐに戻します。▼
- [カトリーヌ]
- どうせ、何か悩みがあんだよな?
言ってみろって。▼
- [ディミトリ]
- ……この戦争が終われば、私は王都に戻り、
あなたはセイロス騎士としてここに残る。▼
- [カトリーヌ]
- そうなるな。
ま、万事が上手く運べば、だけど。▼
- [ディミトリ]
- そうなると、あなたと剣を合わせる機会も
頻繁には持てなくなるでしょう。▼
- [カトリーヌ]
- だろうね、何せガルグ=マクから
フェルディアはかなりの距離がある。▼
- [ディミトリ]
- 私にとっても、あなたと剣を交わすのは
何ものにも代えがたい楽しみで……▼
- [カトリーヌ]
- ……それで?
ああ、まどろっこしい!▼
アンタはアタシにどうしてほしいんだ?
率直に頼む。▼
- [ディミトリ]
- 王都に来てください。▼
- [カトリーヌ]
- いや……待て待て。
何の説明もなく、それじゃわからんだろ。▼
- [ディミトリ]
- いや、率直に頼むと言ったのは
そちらのほうでは……▼
- [カトリーヌ]
- 前にも言ったけど、レア様の騎士を
辞めるなんて考えてもないんだよ。▼
というか、カロン家に戻れ、ならまだしも
何でまた、王都にまで呼びつけるんだ?▼
- [ディミトリ]
- あなたに側にいてほしいと思ったからです。▼
- [カトリーヌ]
- 口説き文句ならアタシじゃなくて、
好きな女にかけてやりなよ。▼
- [ディミトリ]
- 希望を正直に述べただけですが。▼
- [カトリーヌ]
- ……困ったな、あの時のお嬢さんが、
まさかこんなことを言いだすとは。▼
- [ディミトリ]
- 俺が、まだ「お嬢さん」に見えますか。▼
- [カトリーヌ]
- ……アンタ本人は馬鹿真面目で無欲な割に、
剣技のほうは欲深いといつも思ってた。▼
剣には人柄が出るって言うからね。
……やっぱり、そっちが本性か。▼
王都に来いって話、
まあ、考えとくよ。……前向きにね。▼
けど、その前に、アンタには
果たすべきことがある。そうだろ?▼
- [ディミトリ]
- ……はい。▼
- [カトリーヌ]
- なら今は余計なことは考えず、
引き続き気張ってくれ。▼
そして、戦争が終わった後に
ゆっくりアタシを口説くんだな。▼
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