会話集/章別会話
EP.5 翠雨の節 黒風の塔†
オープニング†
ナレーション†
生い茂った草木を濡らす雨は、
時に烈風を纏い、
時に霹靂と共に降り注ぐ。
雲間から射す陽光に照らされた翠雨は、
フォドラの大地を潤す恵みとなり、
自然の厳しさを教える災いともなる。
そして、雨の通り過ぎた後には、
美しい虹が架かる。
奪われた英雄の遺産・青獅子の学級†
(謁見の間 昼)
- [レア]
- ベレト、
あなたに依頼したいことがあります。▼
生徒たちと王国領に赴き、
ある賊を征討してもらいたいのです。▼
- [セテス]
- 彼らはファーガス貴族のゴーティエ家から、
英雄の遺産“破裂の槍”を盗み出した。▼
頭目の名は、マイクラン。
……廃嫡されたゴーティエ家の子息らしい。▼
《選択》
- [セテス]
- 紋章を持たないため、と聞いている。
王国では特別珍しい話でもない。▼
- [レア]
- 紋章なき者に、女神の力は振るえません。
ですが、武器を振るうだけならば可能です。▼
- [セテス]
- これは遺産絡みの問題。一領主の力で
解決できる問題の範疇を超えているからだ。▼
《共通》
- [セテス]
- 英雄の遺産は、人の手に余る強力な武器。
相応の戦力をもって臨まねばならない。▼
だが今、西方教会の背教者どもを粛清すべく
騎士団の主戦力は修道院を離れている。▼
だからこそ英雄の遺産に対応しうる武器……
“天帝の剣”を得た、君が適任と考えた。▼
- [レア]
- 天帝の剣は、遺産の中でも群を抜いて
強力な武具。心配は無用だと思いますが……▼
生徒たちにも危険が及ばぬよう、大修道院
きっての手練れを同行させましょう。▼
- [セテス]
- ……改めて言っておくが、その剣を持つに
相応しい振る舞いを心掛けてくれ。▼
それと……ハンネマンさんが君を捜して
いたはずだ。後で訪ねるといい。以上だ。▼
(暗転)
(玄関ホール)
- [ディミトリ]
- 今しがた、今節の課題について聞いた。
……王国領での賊討伐、か。▼
すまないな、迷惑をかけて……
これは王国の問題だというのに。▼
《選択》
- 「気にしなくていい」を選択(ディミトリの好感度アップ)
/「これも仕事だ」を選択
- [ディミトリ]
- ……そう言ってもらえると、気が楽になる。
ありがとう、先生。▼
……?▼
(ロドリグが現れる)
- [ロドリグ]
- 殿下、殿下ではありませんか。
いや、ご無沙汰しております。▼
- [ディミトリ]
- お前……ロドリグか!
久しいな……2年ぶりになるか?▼
- [ロドリグ]
- ええ。2年の間に
見違えるほど大きくなりましたな、殿下。▼
《選択》
- [ディミトリ]
- 彼の名はロドリグ。父の古い友人だ。
……ほら、以前話しただろう?▼
- [ディミトリ]
- ああ、彼の名はロドリグ。父の古い友人で、
俺が物心つく前からの付き合いだ。▼
《共通》
- [ディミトリ]
- 4年前に父が亡くなってからは、
まるで本当の家族のように良くしてくれた。▼
- [ロドリグ]
- ははは、止してくださいよ殿下。▼
恥ずかしいじゃありませんか。▼
ベレト殿。あなたのことは、
倅のフェリクスからも聞いておりますよ。▼
- [ディミトリ]
- ……ロドリグ。お前が騎士団を訪れたのは、
やはり件の賊絡みの……?▼
- [ロドリグ]
- ええ。もはやこの件は、
ゴーティエ家だけの問題ではありません。▼
賊は、我がフラルダリウス領に根城を構え、
各地の村々で略奪を繰り返している。▼
我々も協力は惜しみません。
お二人とも、よろしくお願いしますよ。▼
(暗転)
(ハンネマンの部屋)
- [ハンネマン]
- やあ、よくきてくれたな、先生。
話は聞いたよ。▼
“天帝の剣”の力を使ったと聞いたぞ。
それで、君の紋章の正体が確定したのだ。▼
……我輩は君の紋章を目にしてはいたが、
当初、それが何なのかわからなかった。▼
やがて我輩はふと気づいた。見えているのは
全体の一部に過ぎないのではないかとね。▼
即ち……君の紋章は大きすぎて、
通常の器具では観測し切れなかったのだ。▼
そうと気づいた我輩は、適合し得る紋章を
調べに調べ、一応の仮説を立てるに至った。▼
だが、どうしても確信が持てず……。
これと結論つけた紋章が異質すぎたのだよ。▼
“解放王”ネメシスより千年以上、
世に出ず途絶えたとも思われていた紋章。▼
“炎の紋章”……それが君の力の正体だ。▼
《選択》
- [ハンネマン]
- 君が“天帝の剣”を使えたことで、
我輩の仮説は真実であると証明された。▼
恒久の時を経て、蘇った伝説の力……。▼
君がその力を宿していることに、
もはや疑問の余地はないようだ。▼
予定内容†
《コナン塔の賊討伐》
王国貴族ゴーティエ家に連なる者がコナン塔
を根城に狼藉を働いているという。現地に赴
いて討伐しよう。
《ゴーティエ家督争乱》
ゴーティエ家の廃嫡された息子が英雄の遺産
を盗み、賊を率いて暴れているという。その
討伐を依頼された教団は、課題として生徒ら
を送ることを決める。
嵐の塔・青獅子の学級†
(王国領・コナン塔の近く 昼)
- [ディミトリ]
- 先生、そろそろ見えてくる頃合いだ。▼
件の賊が根城にしている廃塔……
正しい名を、コナン塔という。▼
- [ギルベルト]
- 数百年前、この近辺は大規模な戦場でした。
北方の民の侵攻が最も盛んだった時代です。▼
その頃に、あの塔は監視と防衛の拠点として
建てられた。攻略には骨が折れるでしょう。▼
- [ディミトリ]
- ……ええ、仰るとおりです。
よくご存じですね、ギルベルト殿。▼
- [ギルベルト]
- いえ、その……ご冗談を。▼
- [ディミトリ]
- ……なあ、先生。
道中、近くの村落の様子を見たか?▼
賊に襲われたのだろう、酷い有り様だった。
あれでは、今年の冬は越せまい。▼
もし彼らが、今日を生きる糧のために略奪を
働いているのなら、俺は彼らを責められない。▼
だが、あれは……あんなものは違う。
あれは、己の快楽のための略奪だ。▼
たとえどんな理由があったとしても、あんな
行いが許されてはならない。……決して。▼
《シルヴァンをロストしていない時》
(シルヴァンが現れる)
- [シルヴァン]
- あんな野郎のために怒るだけ馬鹿馬鹿しい。
労力の無駄ってもんですよ、殿下。▼
- [ディミトリ]
- ……シルヴァン。▼
遺産を盗み出した賊の頭は……
廃嫡されたとはいえ、お前の兄なのだろう。▼
- [シルヴァン]
- 奴は、もうゴーティエの人間じゃない。
ただの、性質の悪い賊の頭目です。▼
- [ディミトリ]
- 本当に……後悔はないんだな。▼
- [シルヴァン]
- 後悔だって? はは……
ほんと今更、勘弁してくださいよ。▼
……それにほら。駄目な兄貴の尻を
拭ってやるのは、弟の仕事ですから。▼
(シルヴァンが立ち去る)
《共通》
- [ディミトリ]
- ……そろそろ軍議を始めよう。
この雨、たぶん嵐が来る。急ぐぞ。▼
戦闘マップ†
戦闘開始時†
- [ギルベルト]
- 賊の気配が濃くなってきました。
そろそろ最上階なのでしょう。▼
- [ディミトリ]
- 賊とは言え、相手には英雄の遺産がある。
くれぐれも気を抜くなよ。▼
- [シルヴァン]
- ……俺に遠慮は入りませんよ。
兄上の悪行も……今日、ここで終わりだ。▼
2ターン目 敵軍フェイズ†
- [ごろつき]
- お頭が危ねえ!
野郎ども、急げ!▼
- [ギルベルト]
- む……階下から新手の敵か?
背後にも気を配らねばならんな……。▼
右上増援出現時†
- [ごろつき]
- 出るぞ!
あいつらを挟み撃ちにしてやれ!▼
- [ギルベルト]
- なんと……
隠し部屋に賊が潜んでいたか……!▼
vs マイクラン†
- [マイクラン]
- 貴様らも、俺から槍を奪おうってのか……
殺してやる……全員、ぶっ殺してやるッ!▼
シルヴァン vs マイクラン†
- [マイクラン]
- 何しに来やがった……
紋章持ちの“お嬢さん”がよう……!▼
- [シルヴァン]
- ……“破裂の槍”、取り返しに来たんだよ。
尻を拭かされる俺の気持ちにもなってくれ。▼
- [マイクラン]
- フン、さっさと死ね!
貴様さえ……貴様さえいなけりゃあ……!▼
- [シルヴァン]
- その台詞は、もう聞き飽きたぜ。
……そろそろ黙ってもらおうか、兄上。▼
ムービー「黒き獣」†
- [マイクラン]
- ガキの分際で
やるじゃあないか……
- [マイクラン]
- う……うわっ……
(マイクランが破裂の槍の禍々しい力によって魔獣化する)
- [ごろつき]
- な、何だよ……何だよこれ……!
(手下たちが逃げ出す)
- [ごろつき]
- な、何が……?
- [ごろつき]
- ひ……やめ……
(逃げ遅れた手下が襲われてしまう)
ムービー終了後†
- [黒き獣]
- ギィィヤァァァ!!
- [シルヴァン]
- お…、おい……嘘だろ……!?
あの化け物が、兄上だってのか……!▼
- [ソティス]
- !? あの姿は……。▼
……おぬし、そやつのような相手と戦うのは
初めてじゃな? わしの話を心して聞け。▼
(魔獣戦の指南 が表示される)
《表示を閉じた後》
- [ディミトリ]
- これが、英雄の遺産の力なのか……?
こんな禍々しい獣が……。▼
こうなっては、もう……
……終わらせてやるしかない、か。▼
vs 黒き獣†
- [黒き獣]
- ガッグアアアアッ!▼
シルヴァン vs 黒き獣†
- [シルヴァン]
- はは、何だよ、これ……
悪い夢でも見てるみたいだな……。▼
- [黒き獣]
- ギャアアアゥルガアアアッ!!▼
黒き獣撃破†
- [黒き獣]
- アガアアアアアアッ!
ゲッ!! ゲギャッ……! ガッ……▼
戦闘勝利後†
- [ギルベルト]
- あれは……体が崩れて、
中からマイクランと槍が……。▼
- [ディミトリ]
- 終わったか……。
槍を回収して、引き揚げよう。▼
- [シルヴァン]
- ……兄上。▼
クリア後†
破裂の槍†
(回廊 昼)
- [ソティス]
- あの男……まるで槍に呑まれるように
姿形を変えおったな。▼
あれを見ては、小童どもが動揺するのも
仕方ないというものじゃ。▼
……英雄の遺産とやらが秘める力は、
あれほど途轍のないものなのか?▼
じゃが……あの力、あの姿……わしは
知っておる。覚えておる。なぜじゃ……?▼
天帝の剣を使うおぬしも、
あのような力を振るうのじゃろうか……?▼
(暗転)
(謁見の間 昼)
- [レア]
- ベレト、よく戻りました。
これも主のご加護の賜物でしょう。▼
事の顛末は、
すでにギルベルトから報告を受けています。▼
……かの塔で起こった惨事は、
胸の内だけに留めておいてください。▼
遺産を使った人間が化け物になった、などと
噂が広まれば、貴族の権威は地に墜ち……▼
フォドラ全土が混乱に陥るでしょう。
それは避けねばなりません。▼
同行した生徒たちにも、よく言い含めて
おいてください。わかりましたね?▼
《選択》
- 「わかった」を選択(レアの好感度アップ)
/「でも……」を選択
- [レア]
- あの黒き獣は、女神が下される罰なのです。▼
英雄の遺産を使う資格なしに、
それを手にした愚昧で傲慢な者への……。▼
《選択》
- [レア]
- ええ。だからこそ、回収を急いだのです。
結果的には、間に合いませんでしたが……。▼
- [レア]
- 紋章を持たぬ者が振るえば、マイクランと
同じ運命を辿ることもあるでしょう。▼
ですが、あなたには“天帝の剣”を振るう
資格がある。そう憂う必要はありません。▼
《共通》
- [レア]
- 槍は、教団から正式にゴーティエ家へと
返還しましょう。……さあ、その槍を。▼
《選択》
- [レア]
- ベレト、感謝します。
やはり、あなたに任せたのは正解でした。▼
節の終わりにもう一度報告に来てください。
その際、翌節の課題を伝えます。▼
- [レア]
- ……ベレト。
それは、どういうことですか。▼
(シルヴァンが現れる)
- [シルヴァン]
- ……失礼します!▼
レア様……我がゴーティエ家の遺産を
取り戻していただいたこと、感謝します。▼
その……どうかその槍を、私に授けては
いただけませんか。父の許しは得ています!▼
- [レア]
- ……次代のゴーティエ家当主として、二度と
このような不祥事を起こさぬと誓えますか。▼
- [シルヴァン]
- はい。家の名に……
そして兄の命に懸けて、必ず。▼
- [レア]
- ………………。
……良いでしょう。▼
ですが一つだけ。決して、あなた以外の者に
この槍を振るわせてはなりません。▼
その禁を破った者の末路は、
あなたの兄がしかと見せてくれたでしょう。▼
- [シルヴァン]
- ……はい。
肝に……銘じます。▼
紋章の功罪・青獅子の学級†
(青獅子の教室 夕方)
- [ディミトリ]
- 謁見は済んだのか?
……お疲れ様、先生。▼
《選択》
- [ディミトリ]
- 少し、考え事をしていただけだ。▼
……なあ、先生。昔からファーガスでは、
遺産と、紋章の有無が重要視されてきた。▼
マイクランのように、紋章を持たないために
家督を継承できなかった者も珍しくない。▼
俺の伯父もそうだ。王の長子でありながら、
王位の継承権を得ることはできなかった。▼
王家を含めて、十傑の紋章を継ぐ家は
どこも同じようなものだが……▼
中でもゴーティエ家は、家督の継承に際して
特に紋章の有無を重視する。▼
《選択》
- 「なぜ重視している?」/「なぜゴーティエ家が?」を選択
- [ディミトリ]
- 彼らにとっては、
紋章の力が「必要なもの」だからだ。▼
王国の最北に領土を持つゴーティエ家は、
長きに渡り北方の民と戦ってきた。▼
その当主には、紋章の……そして遺産の力で
強大な外敵から領民を守る責務がある。▼
それが本来、特権と引き換えに
王国貴族が担ってきた役割だ。▼
《選択》
- 紋章の力で特権を得た?
- 紋章がなくても強い者は強い
- [ディミトリ]
- ある意味ではな。とはいえ能力の優劣は
紋章の有無だけで測れるものじゃない。▼
- [ディミトリ]
- そのとおりだな。俺も、そう思っている。
能力の優劣は、紋章の有無では測れない。▼
《共通》
- [ディミトリ]
- 紋章がないからとマイクランを廃嫡した
ゴーティエ辺境伯は、間違っていると思う。▼
……だが、長く続く慣習には、
それだけの理由があるものだ。▼
仮に、この世の誰もが紋章を
軽んじるようになれば、どうなると思う。▼
紋章を継ぐ血はすぐに淘汰され、脅威に
抗うための刃も錆びついてしまうだろう。▼
……長年繰り返されてきた議論だ。
誰もが正しく、誰もが間違っている。▼
《選択》
- [ディミトリ]
- ……紋章を持つ者も持たない者も、
互いの力を認め、尊重し合うだけでいい。▼
紋章だけじゃない。血筋も、民族も、信仰も
主義や思想でさえも、同じことが言える。▼
一歩ずつ譲り合い、認め合うだけでいい。
……それができるなら、の話だがな。▼
どうしても認められない「何か」を、誰もが
持っている。俺も……きっと先生も。▼
何かを切り捨てることと、受け入れること。
どちらが簡単なんだろうな、先生……。▼
報告・翠雨の節†
(謁見の間 昼)
- [レア]
- さて、ベレト……。
難しい課題をよく達成してくれました。▼
優れた手腕で生徒たちを導き、英雄の遺産を
無事に奪還してくれたこと、感謝します。▼
……私の期待どおり、天帝の剣を
使いこなせているようですね、ふふ……。▼
さて、翌節の課題について
伝えますが……▼
(セテスが現れる)
- [セテス]
- ……レ、大司教!▼
- [レア]
- セテス、どうしたというのです?▼
- [セテス]
- フレンの姿が見当たらないのです!▼
ベレト、
君は見なかったか!?▼
《選択》
- [セテス]
- そうか……。どこを捜してもいないのだ。
いったい、どこへ……!?
- [セテス]
- 心当たりはすべて捜したが、
どこにも姿がないのだ。▼
《共通》
- [セテス]
- 何か危険な目に遭っているのかもしれない。
ああ……私はどうすれば……!▼
- [レア]
- セテス、まずは落ち着くのです。
ベレト、課題の件はまた改めて。▼
コメント†