会話集/章別会話
22章 大地の夜明け†
オープニング†
ナレーション1†
シャンバラは崩壊し、闇に蠢く者たちの野望
は砕かれた。しかし、その代償としてレアが
重傷を負ってしまう。
まだ、すべての謎は明らかになっていない。
クロードらは、もはや立ち上がることすらで
きなくなったレアの部屋を訪ねるのだった。
解放王†
(星のテラス 昼)
- [レア]
- 二人とも、よく来てくれましたね……。▼
- [クロード]
- 療養中に押しかけてしまってすみません。▼
ですが、俺たちは、どうしてもレアさんに
聞いておきたいことがある。▼
- [レア]
- ……私は、もう長くはないようです。
もう、何も隠すつもりはありません。▼
- [ベレト]
- ………………。▼
- [クロード]
- レアさん……まず聞かせてください。
“白きもの”ってのはあんたですよね。▼
俺の考えだと、あれこそが女神の眷属……。
つまり、レアさんは……。▼
- [レア]
- ええ……
神祖が最後に生んだ眷属が、私です……。▼
古の時代、神祖は遥か遠いところから来て、
この大地に降り立ちました。▼
自らの体を人に似た姿に造り替え、同時に
自らの血を分けて眷属を生み出しました。▼
神祖は眷属と共に、地上の人々に知識と技を
伝え、豊かな文明を築かせたそうです。▼
ですが……文明を得た人々は、神祖の教えに
背き、無益な戦争を始めるようになります。▼
やがて人々は自らを神であると思い込み、
あろうことか神祖に戦いを挑んだのです。▼
その戦いによって地上は焦土と化し、
人々の大半が死滅しました。▼
その時に地上を捨て、いずこかに逃れた者の
末裔が、闇に蠢く者たちなのだと思います。▼
- [クロード]
- はは……なるほど。奴らはそんな大昔から、
復讐の機会を窺ってたってことか……。▼
- [レア]
- 神祖が荒れ果てた大地を再生させるには、
気が遠くなるほどの時を要しましたが……▼
いつしか大地は穏やかさを取り戻し、使命を
終えた神祖は聖墓で永い眠りにつきました。▼
そして残された眷属はザナドに集落を築き、
聖墓を守りながら静かに暮らしました……。▼
ですが……
ネメシスが現れ、あの惨劇が……。▼
谷のすべてが真っ赤に染まったあの光景を、
私は今でも忘れることができません……!▼
同胞の亡骸から造られた武器を誇らしげに
振るう者たちを、私は決して許せなかった。▼
そして、ザナドでただ独り生き残った私は、
復讐の念を抱きながらフォドラを彷徨った。▼
セイロスと名乗り、帝国の建国を促し、
ネメシスたちに対抗する準備を整えました。▼
- [クロード]
- ……!?▼
- [レア]
- そして……ザナドの地を離れた私は、
フォドラに散っていた眷属たちを集め……▼
ついにタルティーン平原でネメシスを討ち、
天帝の剣を……取り戻したのです。▼
- [クロード]
- あんたが、聖者セイロスだって……!?
嘘だろ……。▼
- [セイロス騎士]
- ベレト殿、クロード殿、
急ぎ、お耳に入れたいことが……。▼
- [レア]
- 報告があるなら、ここでなさい。
私を気づかう必要はありません。▼
- [セイロス騎士]
- は、実は……東方の諸都市より、
次々と急使が駆け込んできております。▼
正体不明の軍勢が侵攻中とのことで、
すでに甚大な被害が出ているようです。▼
- [クロード]
- 何だって!?▼
- [セイロス騎士]
- 旧フリュム家領、東グロンダーズ街道沿いの
街や村はすでに壊滅したとのこと。▼
中には、住民が一人残らず殺された村も……▼
- [クロード]
- くっ……敵の出どころはシャンバラか?
闇の連中の残党が隠れてやがったのか……。▼
- [レア]
- ………………。▼
- [セイロス騎士]
- 報告します! 正体不明の軍勢が、
ミルディン大橋を越えました!▼
同盟軍が迎撃に出たようですが、
すでに突破された模様です……!▼
- [クロード]
- ちっ……そんなところまで来てんのか。
グロスタール伯は無事なのか?▼
- [ヒルダ]
- 伯爵は無事だけど、加勢に入った兄さんが
瀕死の重傷を負ったらしいの……。▼
- [クロード]
- ホルストさんほどの勇将が、
簡単に抜かれちまったってのかよ……?▼
- [ヒルダ]
- 敵将は天帝の剣に似た武器を持っていて、
あの兄さんが手も足も出なかったって……。▼
《選択》
- [クロード]
- まさか……。▼
- [セイロス騎士]
- 敵勢は炎の紋章を掲げ、
アミッド大河沿いに西進を続けています。▼
- [レア]
- ………………!▼
- [セイロス騎士]
- 奴らの狙いは、ガルグ=マクかと……。
我々は迎撃の準備にかかります、それでは。▼
- [レア]
- 天帝の剣を模した武具を持ち、
炎の紋章を掲げている……。▼
間違いありません。
敵勢を率いているのは……ネメシスです!▼
- [クロード]
- は!? ネメシスだって?
大昔の解放王が蘇ったとでもいうんですか?▼
- [レア]
- シャンバラが陥落する際に、
封印を解かれたのかもしれませんね……。▼
神祖の血は、我々眷属とは比較にならぬほど
強い力を秘めています。▼
その血を得た人間であるネメシスであれば、
この状況も不思議ではありません。▼
- [クロード]
- 神祖の血を……? そうか、確か聖墓で
亡骸を手に入れたんでしたね……。▼
- [レア]
- 神祖ソティスの血によって炎の紋章を、
骨と心臓によって天帝の剣を得たのです。▼
- [クロード]
- 骨と心臓が、天帝の剣……?▼
- [レア]
- 正確には、天帝の剣にはめられていた
紋章石こそが、神祖の心臓……。▼
十傑の紋章や、他の紋章石も同じ……
神祖の眷属の血と心臓で生み出されました。▼
それらは神祖が人間に授けた力ではなく、
闇に蠢く者たちによって創られたものです。▼
- [クロード]
- 十傑の紋章、紋章石、英雄の遺産……。
すべてはあいつらが創ったものなのか。▼
ネメシスは天帝の剣を使い、赤き谷ザナドで
神祖の眷属を虐殺したんでしたよね?▼
つまり、ザナドの民は同胞の亡骸で創られた
武器で殺されたって訳か……惨い話だぜ。▼
だが解せないな……。先生が持つ▼
天帝の剣には紋章石がない。▼
なのに、なぜ先生は天帝の剣の力を
引き出せるんだ?▼
- [レア]
- 神祖の紋章石は……
ベレト*1の中にあります。▼
- [クロード]
- ……!?▼
- [レア]
- 私は聖者セイロスとしてネメシスと戦い、
神祖の心臓を取り戻しました……。▼
その心臓を使って、私は……
神祖を蘇らせるつもりでした。▼
たとえ禁忌を犯してでも……
私は神祖に……母に会いたかった……。▼
《選択》
- [レア]
- 母さえ復活すれば、私は自分が失ったものを
すべて取り戻せると……そう思ったのです。▼
- [クロード]
- そういうことか……。▼
- [レア]
- 私には予感がありました。あなたならば、
その体に神祖の意識を宿すだろうと。▼
予感は当たりました。……なのに神祖は、
その力のみをあなたに託して、消えた……。▼
私の悲願は叶いませんでした……。
ですが、神祖の力はあなたが継いでいます。▼
ベレト、あなたの力で
再びネメシスを倒すのです……。▼
フォドラの血塗られた歴史に……
終止符を……。▼
予定内容†
《謎の軍の撃退》
千年前の王ネメシスらしき将が率い
る謎の軍勢がガルグ=マクに迫って
いる。急ぎ迎撃の準備を整えよう。
《フォドラ解放戦》
シャンバラは崩壊した。だが、その跡地から
突如として謎の軍勢が出現する。その旗印は
炎の紋章。率いるのは、千年前に滅んだはず
の“解放王”ネメシスだった。
ナレーション2†
炎の紋章を掲げた軍勢が、シャンバラ方面よ
り周辺都市を攻撃しながら西進、ガルグ=マ
クに迫る。
レアは、敵将が古の邪王ネメシスだと断定。
フォドラの血塗られた歴史に終止符を打つた
め、同盟軍は最後の戦いに臨む。
フォドラを守るために†
(会議室 昼)
- [クロード]
- さて……どうするよ、きょうだい。▼
《選択》
- [クロード]
- だよな。
もちろん、俺も行くぜ。▼
みんなはどうする? 敵は伝説級の化け物、
例によって勝てる保証は欠片もないが……。▼
《ローレンツをロストしていない場合》
- [ローレンツ]
- 愚問だな、クロード。
僕は父の無念を晴らさねば……▼
- [ヒルダ]
- 無念って。あんたのお父さん、
戦う前に逃げ出したって話じゃない。▼
- [ローレンツ]
- う……返す言葉もないが、ならば尚更、
嫡子の僕まで逃げ出すわけにいくか!▼
《共通》
- [ヒルダ]
- あたしだって……兄さんを傷つけたアイツに
仕返しをしてやらないと。▼
絶対に許さないんだから……!!▼
《以下、生存ユニットのみセリフあり》
- [イグナーツ]
- すごい……ヒルダさんが本気だ……!▼
- [リシテア]
- わたしも、最後まで戦います。
フォドラの未来を、守りたいから。▼
- [レオニー]
- ああ、わたしもリシテアと同じ気持ちだよ。▼
ここで抜けたら、師匠の弟子失格だ。
師匠から学んだすべてをぶつけてやるさ。▼
- [マリアンヌ]
- 私も……私の全部を、ぶつけます!▼
私をここまで強くしてくれた、先生や、
クロードさんや、皆さんのために……!▼
- [ラファエル]
- オデもやるぞお!
勝ったら肉の宴だああ!▼
- [イグナーツ]
- ……これで、本当に最後の戦いですよね。
もう聞くまでもないですよ、クロードくん。▼
《イグナーツ生存時》
- [クロード]
- ああ、わかってるよ、イグナーツ。
一応、けじめとして聞いてみただけさ。▼
《共通》※全員ロスト時はここから
- [ジュディット]
- ふふ……この子らも頼もしくなったもんだ。
先生、よく鍛えてくれたもんだよ。▼
さて……そろそろネメシスさんとやらが
到着する頃合いだ。準備はいいね?▼
- [クロード]
- ついに来やがったか……。▼
《選択》
- [クロード]
- 頼むぜ。俺たちの命は、あんたに預ける。▼
- [クロード]
- ああ、必ずみんなで生き残ろう。▼
- [クロード]
- そうだな、俺たちならきっと勝てる。▼
《共通》
- [クロード]
- 死に損ないの解放王をぶっ倒して、
嘘だらけの歴史にケリをつけてやろう。▼
その先にはもう、俺たちを縛るものは
何もない。真っ新な時代が始まるんだ。▼
行こうぜ、きょうだい!
フォドラの夜明けが俺たちを待ってる!▼
戦闘マップ†
戦闘開始前†
- [クロード]
- ネメシスさんが、おいでなすったか……。
従えてる兵も予想以上の数だな、こりゃ。▼
- [ヒルダ]
- ねえ、あそこに沼なんかあったっけ?
しかも、なーんか様子がおかしいような……▼
- [アガルタ兵]
- う……あが……息が……▼
- [オデッセ]
- 亡者どもが勝手な真似を……。▼
気をつけよ、その水は生者には毒となる。▼
- [クロード]
- あの沼、俺たちは近づかないほうが
よさそうだな……。注意して戦おう。▼
1ターン目 敵軍フェイズ†
- [ネメシス]
- セイロス……! 殺ス……!
邪魔ヲスルナ!▼
- [クロード]
- あいつがネメシスか……。
おどろおどろしい爺さんだな、おい。▼
- [ネメシス]
- ワガ行ク手ヲ阻ム者ドモヲ、
残ラズ殺セ……!▼
《ラファエル出撃時》
- [ラファエル]
- おお? クロードくん、気をつけろお!
敵が向かってくるぞお!▼
十傑と初戦闘後†
- [クロード]
- ……!? こいつら、ネメシスと
何らかの魔道で繋がっているような……▼
《マリアンヌ出撃時》
- [マリアンヌ]
- もしかして……ネメシスを守るような……
魔法……なんでしょうか?▼
《共通》
- [クロード]
- 正体はわからないが、ネメシスより先に
配下の10人の将を倒したほうがいいな。▼
十傑一人目撃破後†
- [クロード]
- ネメシスに従う将は、あと……9人か。
倒したこいつを含めると10人……。▼
まさか、こいつらフォドラの十傑……?
いやいや、まさかな。▼
敵増援出現時†
- [クロード]
- おっと、南から魔獣が飛んでくるぞ。
どうやら呼び寄せてる奴がいるようだ。▼
《リシテア出撃時》
- [リシテア]
- 北の道にも、ただならぬ気配を感じます。
何者かが潜んでいるのかもしれません。▼
《リシテア不在時》
- [ヒルダ]
- 北の道のほうからも、嫌な気配がするよー。
誰かが何かしてるのかもー?。▼
オデッセ撃破後†
《レオニー不在時》
- [オデッセ]
- ぐふうっ……タレス様……!▼
《アガルタ兵が残っていた場合》
- [クロード]
- よし、これでもう魔獣は呼び込めないな。
ついでに部下の連中も消え失せてくれたか。▼
《アガルタ兵が残っていなかった場合》
- [クロード]
- よし、これでもう魔獣は呼び込めないな。
それに……シャンバラの残党も全滅か。▼
ラミーヌ撃破後†
《イグナーツ出撃時》
- [イグナーツ]
- あれ……? あいつを倒したら、
沼が消えたみたいですよ!▼
《イグナーツ不在時》
- [ヒルダ]
- 見て! あいつを倒したら、
沼が消えちゃったみたいよ!▼
十傑が残っている状態でネメシスと交戦後†
- [クロード]
- ……! まったく効かないだと?
まさかネメシスは無敵なんじゃ……。▼
十傑全撃破後†
《ローレンツ出撃時》
- [ローレンツ]
- 先生、クロード!
ネメシス以外の将はすべて片づいたぞ!▼
《共通》
- [クロード]
- 手こずらせてくれたが……これでようやく、
ネメシスと同じ舞台に立てたってわけだな。▼
クロード vs リーガン†
- [クロード]
- おい、あんたら話はできるのか?▼
- [リーガン]
- ………………。▼
- [クロード]
- ネメシスに操られてるだけの人形か。
それにしちゃあ、手強すぎるが……。▼
vs ネメシス†
- [ネメシス]
- 力無キ者ヨ……命ヲ搔キ集メルガヨイ……!▼
主人公 vs ネメシス†
- [ネメシス]
- ソノ剣……
オヌシ、我ト同ジ炎ノ紋章ヲ宿スカ……!▼
戦闘勝利後†
- [クロード]
- 今のは効いたみたいだな……!
終幕だ! 行くぞ、きょうだい!▼
クリア後†
ムービー「夜明け」†
(両軍が見守る中、ネメシスと対峙するベレトとクロード)
(ベレトとネメシスの交戦を割って、クロードの矢がネメシスをかすめる)
- [ネメシス]
- 若造ガ……!
- [クロード]
- 千年前に生まれたあんたからしたら、
誰だって若造だろ
(クロードとベレト、ネメシスの交戦)
- [ネメシス]
- 群ガル事デシカ……
戦エヌ弱キ者ドモヨ!
- [クロード]
- そうさ、俺たちは弱き者だ
だからこそ壁を乗り越え、
手を取って、
心で触れ合う――
(クロードがフェイルノートを引き絞り、上空に向けて矢を放つ)
- [クロード]
- 生きるために!
(クロードがネメシスに突っ込むも、吹き飛ばされる)
(ベレトとネメシスの剣が大きく交わる直前にクロードがニヤリと笑うと、
クロードの放った矢がネメシスの左手を貫通する)
(ネメシスは姿勢を崩し、ベレトが天帝の闇剣ごとネメシスの体を切り裂く)
(天帝の闇剣が砕け、ネメシスが消滅し始めると、
同盟軍は勝利の歓声を上げ、ネメシスの軍も消滅していく)
(ベレトが天帝の覇剣を収め、クロードが語りかける)
- [クロード]
- 後世の歴史家たちは
今日のこの日を、こう呼ぶだろう
“フォドラの夜明け”、と
(ベレトがクロードに手を差し伸べる)
- [クロード]
- 任せたよ、先生
俺は――
(クロードがベレトの手を取り、暗転)
ナレーション†
歴史は時のよすがを辿り、
フォドラの大地に新たな炎が灯される……
野望に満ちた邪王ネメシスを討ち、
フォドラ最大の危機は回避された。
ここに、5年半に及んだ戦乱は収束し、
次なる時代が幕を開けたのである。
国家、信仰、歴史……
これまでの秩序を形作っていたすべてが白紙に戻り、
フォドラを救った英雄たちの手によって
新たな秩序が築かれようとしていた。
統一されたフォドラの新たな指導者は、
民族や信仰の違いを乗り越え、
誰もが平等に生きる世界を実現するため、
終わりの見えぬ道を皆と歩き始める。
その道はフォドラのみならず、
遠く大海を越えてダグザへ、
あるいは喉元を越えてパルミラへ、
やがて到達することを希って。
コメント†