章別会話
ノーマル†
オープニングシナリオ†
(地名テロップ:アルピ砦)
ハール加入かつ生存時†
- [ハール]
- ……と、言うわけだ。
ジョフレ軍からの
のろしが上がったところをみると、▼
おそらくルドベックは、
あんたを狙ってこの砦に
向かってくるだろう…▼
…もう、こうなったからには、
俺もとことん付き合うことにした。
何なりと言いつけてくれ。▼
- [エリンシア]
- ……は、はい。
ありがとうございます。
…それで、ハール様…あの……▼
……ルキノは…?
ルキノは無事なのでしょうか?▼
- [ハール]
- !……町の隠れ家にあったのは、
連絡員とおぼしき男の死体と………
この髪だけだ。▼
- [エリンシア]
- !!
これは……ルキノ…の髪……
……あぁ…そんな………▼
- [ハール]
- 恐らくそれは……
彼女を預かっているという意味だろう。▼
まだ、助ける機会はある。
そのために…あんたのやるべきことを
しっかり考えるんだ。▼
- [エリンシア]
- ……は…い………▼
(ハールが去り、クリミア兵が登場)
以下共通†
- [エリンシア]
- …城にいる兵たちに戦闘の用意を……
反乱軍の襲撃に備えます。
指揮は……私がとります。▼
- [クリミア兵]
- 女王陛下御自らが指揮を!?
そんな…危険です!
どうか別の者に任命下さいっ!▼
- [エリンシア]
- 反乱軍をここまで増長させたのは…
誰でもない、私の失態です。
もうこれ以上逃げるわけにはいきません…▼
(ルキノの髪を手に取るエリンシアの一枚絵が表示)
- [エリンシア]
- ……………………▼
………ルキノ……
どうか…どうか……
無事でいて………▼
(再び会議室の模様)
- [エリンシア]
- …リアーネ姫…ニアルチ様…
…この城に…
まもなく敵が攻めて参ります……▼
- [ニアルチ]
- な、なんと!?▼
- [エリンシア]
- ……私がここにいることが…
敵に漏れてしまいました。
お2人は一刻も早くここを脱出して……▼
- [リアーネ]
- わたし…うたって……
エリ、シアさま…を…
…たす、けます!▼
- [エリンシア]
- い、いけません!
そんな危険な真似をさせるわけには
まいりません!▼
- [リアーネ]
- わたし…すき。
エリ、シアさま…たすけ…ます。▼
- [ニアルチ]
- やれやれ…
お嬢様はこうと決められたら
絶対に曲げられないお方。▼
仕方ありません、この老骨も
戦線にお加えいただけますかな?▼
- [エリンシア]
- ニアルチ様まで…
そんな……すみません。▼
- [ニアルチ]
- なんのなんの。
老いてもまだ、ベオクのひよっ子どもに
遅れをとるものではありませんぞ。▼
- [エリンシア]
- …そう…
私ももう覚悟をしなければ……▼
クリミア王家の宝剣アミーテ……
もう二度と使うことがなければ良いと
願ってきましたが…また………▼
(画面暗転、拠点モードへ)
進撃前†
(会議室、エリンシア、リアーネ、ニアルチの会話)
- [エリンシア]
- ……戦が始まります…
お二人とも少しでも危ない時は…
迷わず退いて下さい。約束ですよ?▼
- [ニアルチ]
- それはもうおまかせくだされ。▼
鴉の民といえば、退却速度については
他の追随を許しませぬからな。▼
- [エリンシア]
- ふふ… 頼もしいお言葉です。▼
(場面変わってルドベック側、草原をバックに会話)
- [クリミア反乱兵]
- 報告します!
アルピ砦は城門を閉ざし、
徹底抗戦の構えを見せております!▼
- [ルドベック]
- なるほど…ルキノ殿は
なんらかの方策を講じ、
我らのことを知らせたようだ。▼
だが、王宮騎士団が
どのように急いだところで……
ここに到着するのは明後日。▼
その上、こちらには例の奥の手もある…
どちらに転んでもこの戦……
我々の負けはない。▼
(画面暗転後、エリンシア会議室側へ)
- [クリミア兵]
- ほ、報告致しますっ!
砦の裏門が開き、そこから
反乱軍がなだれ込んで参りました!!▼
- [エリンシア]
- な…!?
どういうことですか!?▼
- [レテ]
- …それは、この者に聞くと
分かると思います。▼
(召使いが登場)
- [エリンシア]
- あなたは…庭番の…?▼
- [クリミア兵]
- き、貴様っ!
貴様が反乱軍を手引きしたのだな!?▼
- [召使い]
- ……あぁ、そうさ。
この国の…クリミアの未来のため
正しいことをやった。▼
女王はデインに尻尾を振る裏切り者だ!
おれはデインの奴らに家族を殺されたんだ!
奴らと手を組むなんて、まっぴらだ!!▼
- [クリミア兵]
- 黙れっ! 裏切り者め!
この場で処刑して……▼
- [エリンシア]
- お待ちなさい!
その者1人を殺めても……
状況は変わりません。▼
それより、砦に入り込んだ
ルドベック殿の配下たちを
なんとかしなくては……▼
生存キャラが登場
- [レテ]
- 私もお手伝いします。▼
- [モゥディ]
- オぉ、モゥディは
女王のタめに戦うぞ!▼
- [チャップ]
- およばずながら、
わしもお使いください。▼
- [ネフェニー]
- …クリミアの未来には、
エリンシアさまが必要です。▼
- [ヘザー]
- ルドベックなんてむさい男に
祖国を支配されるなんて…
ぜったいに御免だわ。▼
- [クリミア兵]
- 女王陛下!
我々の命、陛下の御為……
いかようにもお役立てください!▼
- [エリンシア]
- ありがとう、みなさん。
私はクリミアの女王…
もう逃げ隠れはしません。▼
…同じ国の民とはいえ、
これ以上、和を乱すというのであれば…
見過ごすことはできません。▼
(画面暗転後、戦闘MAPのルドベック側へ)
- [ルドベック]
- なんと容易い、なんと脆い。▼
この砦の有り様こそ、すなわち、
女王エリンシアの治世そのものよ!▼
ほう…女王自ら兵を指揮するか。
兵を盾に、砦を見捨て
逃げる手もあっただろうに……▼
やはり、甘い。
その甘さが命取りとなるのだと
思い知らせてやらねばな。▼
(画面暗転後、出撃準備画面へ)
進撃後†
戦闘開始時、マーシャ生存の場合†
- [???]
- エリンシア様ー!
お待たせしました!▼
- [エリンシア]
- マーシャ!▼
- [マーシャ]
- ジョフレ将軍の機転で、
罠の仕掛けられた街道を避け、
旧街道を通って戻ってまいりました。▼
数刻後には、王宮騎士団が
この砦に到着します!
先触れのため、私だけ先行してきました。▼
- [エリンシア]
- …ありがとう。
よくぞここまで
たどり着いてくれました。▼
- [マーシャ]
- 王宮騎士団が到着するまで、
なんとしても持ちこたえましょう!▼
8ターン目開始時、王宮騎士団登場†
- [ジョフレ]
- エリンシア様っ!
クリミア王宮騎士団っ!
ただ今、到着致しました!▼
誇り高きクリミア騎士たちよ!
我らがお守りすべき主君のため
死力を賭して戦うのだ!▼
- [エリンシア]
- ジョフレ…っ!
ジョフレ、ジョフレ!▼
- [ジョフレ]
- フェリーレ領公爵
ルドベックを捕らえよ!
決して逃がすな!!▼
- [ルドベック]
- くそっ、思ったより早く到着したな。
だが…私に敗北はない。
あの甘い女王になど、敗れはしない。▼
ルドベック撃破時(ノーマル)†
- [ルドベック]
- 女王よ!
私は降伏する。
捕虜としての処遇を希望したい。▼
優しい女王陛下のことだ、
武器を捨てて降伏した者の命は
奪えまい……?▼
エンドシナリオ†
(戦闘終了後、砦内にてエリンシアとジョフレの会話)
- [ジョフレ]
- エリンシア様っ!よくぞご無事で…
救援が遅れてしまい、
面目もございません…!▼
- [エリンシア]
- そんなこと…
ありがとう…ジョフレ……
…それで、反乱軍はどうしましたか?▼
- [ジョフレ]
- 首謀者である
ルドベック殿を失ったことで混乱し、
逃げ惑っております。▼
ご命令どおり、
敗走兵の追撃はしておりません。
また、当のルドベック殿は地下牢に…▼
(エリンシアが去る)
- [ジョフレ]
- エリンシア様っ!?▼
- [エリンシア]
- ルキノが捕らわれているの!
彼と交渉して助け出さないと…!▼
- [クリミア兵]
- 女王陛下っ! 将軍っ!
た、たいへんです!!
ル、ルキノ殿が……!!!▼
(絞首台へと場面が切り替わる)
- [クリミア反乱兵]
- 女王に告ぐ!
フェリーレ公爵を解放せよ!!
さもなくば、この女を処刑する!!▼
(屋上からその様子を見るエリンシアとジョフレ)
- [エリンシア]
- ルキノ……!▼
- [ジョフレ]
- ………姉さん…っ▼
- [クリミア反乱兵]
- 半刻待つ!!
それまでに公を解放しなければ…
女を殺す!!▼
- [ルキノ]
- エリンシア様、なりません!!
私のことなど…▼
ぐっ!!(台詞自動送り)'''
- [クリミア反乱兵]
- 黙れ!!
すぐに吊るしてやっても
いいのだぞ!▼
- [ジョフレ]
- ………女王陛下、
どうか私に
反乱軍追討のご命令を。▼
- [エリンシア]
- !!▼
- [ジョフレ]
- 姉の命は、すでにないものと
お考えください。▼
死して祖国の礎となることこそ、本望。
もし立場が逆であれば、姉も同じことを
陛下に申し上げたことでしょう。▼
……姉を思ってくださるのならば、
どうかご決断を。▼
(画面暗転、地下牢へ)
- [ルドベック]
- おや、女王陛下…
…そのご様子では、
例の奥の手が成功したようですな。▼
- [エリンシア]
- ……あなたの望みは
いったい何…?
この国を混乱させることですか?▼
- [ルドベック]
- この国を守ることですよ、女王陛下。▼
- [エリンシア]
- な……!?▼
- [ルドベック]
- 女王…貴女は甘い…甘すぎる。
国の王とは、時に非情であり、
時に冷酷な決断をも下さねばなりません。▼
…私はあなたを試したのです。
貴女にこの内乱を
食い止める力があるのかを……▼
だが、貴女は民を傷つけることを
恐れるあまり、決断を遅らせ……
事態をこれほど大きくしてしまった!▼
やはり貴女にはクリミアを任せられない。
どうぞ、退位なさって
私に後をお譲りください。▼
まあ、ルキノ殿の命が懸かっている以上、
貴女には、是という他に答えはない。▼
では、まず私めを
牢より解放していただきましょう。
その上で細かい取り決めを……▼
- [エリンシア]
- お断りします。▼
- [ルドベック]
- な……! ルキノ殿が
どうなってもよろしいのか!?▼
- [エリンシア]
- ……ルドベック殿、
あなたが抱いていた私への危惧、
不満は正しいものです。▼
けれども、
今回のことで、何人の民が
犠牲になったと思っているのですか!?▼
強さだけでは王とはいえません。
まして、王位を望もうとするならば、
それはあなたの欲望でしかない!▼
- [ルドベック]
- くっ……いいのか、本当に!?
私が命じなければ
ルキノ殿は助からぬのだぞ!▼
- [エリンシア]
- …あなたの叛意を育て、
国を乱させるに至った私自身の罪……▼
それを忘れることなく、
我が一生をクリミアに捧げましょう。
……ルキノの命を抱いて。▼
(エリンシアが去る)
- [ルドベック]
- ……ふ、はははははは!
我が野望敗れたり…!▼
ここまではお見事です、女王よ。
しかし、あなたは本当に
ルキノ殿を見殺しにできるのか……▼
どうか…泣き濡れた顔で私の前に戻り、
前言を翻したりなさらぬよう……
女神に祈っておりますぞ、我が女王陛下。▼
(画面暗転後、屋上)
- [エリンシア]
- 反乱軍に告げます!
フェリーレ公爵ルドベックは国を乱し、
王位を簒奪せんとした重罪人。▼
クリミアの女王の名において
この国に害をなそうとする者と
取引することはできません。▼
- [クリミア反乱兵]
- な……
この女が死んでもいいのか!?▼
- [ルキノ]
- ………… (台詞自動送り)
- [エリンシア]
- ………… (台詞自動送り)
- [クリミア反乱兵]
- ちっ 泣き叫んで
命乞いでもすればいいものを!
かわいげのない女だ。▼
- [クリミア反乱兵]
- 女王よ!
おまえの腹心が苦しんで死ぬ様を
とくと目に焼き付けるがいい!!▼
- [ルキノ]
- エリンシア様…良かった。
どうか、クリミアを……!▼
ムービー「処刑」挿入†
(屋上にてエリンシアとジョフレの会話)
- [ジョフレ]
- グレイル傭兵団…っ!
エリンシア様、アイクたちです!!
アイクと傭兵団の皆が助けに…!▼
ルキノさえ、こちらの手に戻れば
何も恐れることはありません。
王宮騎士団、ただちに出撃します。▼
(崩れ落ちるエリンシア)
- [エリンシア]
- …っ……
……ふ……ぅっ……▼
(建物内にてアイクとエリンシアの会話)
- [エリンシア]
- アイク様……
あなたが助けてくださらなければ、▼
私はかけがえのない存在を
失うところでした……………
本当に…ありがとうございました。▼
- [アイク]
- ……礼はいい。
俺たちはフェール伯爵の依頼で
動いていただけだからな。▼
- [エリンシア]
- ユリシーズの……?▼
- [アイク]
- フェール伯爵ユリシーズは、
ルドベックが反乱を企てていることを
以前から知っていたんだ。▼
ユリシーズが国を離れれば、
謀反人は必ずや動き出すはず…
そう考えてわざとデインに発ったんだ。▼
さすがは女王の信頼厚い、
クリミア一の策士と言うべきか…▼
人を騙すのが好きな
あのおっさんらしいと言うべきか…▼
- [エリンシア]
- ユリシーズらしい…ですね…▼
- [アイク]
- それで、俺たちも
敵を欺くにはまず味方から…ということで、
ギリギリまで姿を隠していたんだ。▼
国を救うためとはいえ……
ルキノ、あんたを
ひどい目にあわせてすまなかった。▼
- [ルキノ]
- いえ…こうして無事でしたから。
どうかお気になさらず。▼
- [エリンシア]
- ルキノ、ジョフレ…
私の…命よりも大切なあなたたち。▼
あなたたちを失ってでも
私は国を守らなくてはいけない。
それが分かっているからこそ…▼
そうなる前に手を打たねばなりません。
同じ過ちは…2度と繰り返さない。▼
- [アイク]
- そうか……
なら、逃亡した
反乱軍の残党はどうする?▼
- [エリンシア]
- …反乱軍は完全に掃討します。
国に不和の種を残し、
民を不安にさせるわけにはいきません。▼
- [アイク]
- よく決断したな。
…その役目、よかったら
俺の傭兵団に依頼しないか?▼
- [エリンシア]
- ……いいえ、アイク様。
それは王宮騎士団に任じます。▼
王宮騎士団が動けば、後々
国内に深い遺恨を残すことになるでしょう。
王宮に恨みを持つ者も生んでしまう……▼
ですが、それは
私たちが受け入れるべき傷です。
それが…女王としての責務ですから。▼
- [アイク]
- エリンシア女王、
あんたの意思を尊重する。
もう俺の手は必要ないな?▼
- [エリンシア]
- はい…!
私は私の臣下たち民たちと共に
歩んでいきます。▼
(暗転後、アイクを見送るエリンシアとの会話)
- [エリンシア]
- アイク様…
お帰りになる前に、どうしても
お話ししておきたいことがあります。▼
- [アイク]
- なんだ、改まって。▼
- [エリンシア]
- ユリシーズから…
デインのことで
何か聞いておられますか?▼
- [アイク]
- いや、特には。▼
- [エリンシア]
- 彼の言葉をそのまま伝えるのであれば、▼
デイン王国の復活劇は…
クリミアのそれと瓜二つであったとか…▼
世間に公表されていなかった
戦の旗印となる王族の出現。
それを擁するカリスマ的英雄の存在――▼
私とペレアス王、
アイク様と【暁の巫女】……
明らかに不自然すぎます。▼
何者かが作為的に…デインという国を
操作しているのではないか?
ユリシーズは、そう疑っていたようです。▼
- [アイク]
- それを調べるために
ユリシーズはデインへ行ったんだな?▼
- [エリンシア]
- はい。そしてそれ以外にも…
どうしても見過ごせないことが
デイン復興にはありました。▼
……漆黒の騎士です…▼
- [アイク]
- !?▼
(漆黒の騎士の一枚絵をバックに会話)
- [エリンシア]
- 今でも忘れることができません…
我がクリミアを侵略した
デイン先王アシュナードの腹心の1人…▼
漆黒の鎧で全身を覆い、
真紅のマントをなびかせるその姿…▼
デイン解放軍が王都で決戦を行なった時――
【暁の巫女】と呼ばれる少女の傍らには、
あの漆黒の騎士がいたそうです。▼
- [アイク]
- 漆黒の騎士…親父の仇…
だが、あいつは確かに
おれが3年前に倒したはずだ…▼
(崩落するナドゥス城の一枚絵)
- [アイク]
- もし止めを刺し損ねていたとしても…
あの崩れるナドゥス城から
逃げることなんてできなかったはず…▼
- [エリンシア]
- 城崩壊の翌日、
ユリシーズは自ら兵を伴って…
ナドゥス城跡を調べさせたそうです…▼
しかし、あの者の屍…
身につけていた鎧、剣の一片さえも
発見することはできなかったと言います…▼
(再び会話現場のグラフィックに戻る)
- [エリンシア]
- もし…デイン王国に現れた漆黒の騎士が
かの者と同一人であるとすれば…
それは我がクリミアにとっての脅威です。▼
- [アイク]
- ………あいつがまだ生きているならば…
きっとどこかで
再会することになるだろう…▼
エリンシア。
貴重な情報をくれたこと、
感謝する。▼
- [エリンシア]
- はい……▼
(画面暗転 第二部 完 表示後セーブ画面へ)
ハード†
オープニングシナリオ†
(地名テロップ:アルピ砦)
***ハール加入かつ生存時
- [ハール]
- ……と、言うわけだ。
おそらくフェリーレ公は、この砦に
女王がいることを既に知っている。▼
王都の守りは強固だからな。
むしろこっちのほうが陥落させやすいと
向かってくるだろう。▼
- [エリンシア]
- ……わ、わかりました。
報告をありがとうございます。▼
- [ハール]
- こうなったからには、
俺もとことん付き合うことにした。▼
伝令でもなんでもいい。
使いたければ声をかけてくれ。▼
- [エリンシア]
- はい。▼
…あの、ハール様!▼
- [ハール]
- なんだ?▼
- [エリンシア]
- ルキノは……?
ルキノは無事なのでしょうか?▼
- [ハール]
- ……町の隠れ家には行ってみた。
そこにあったのは、
連絡員とおぼしき男の死体と………▼
これだけだ。
- [エリンシア]
- !!
これは……ルキノ…の……
……あぁ…そんな………▼
- [ハール]
- まだ、あきらめるな。
…死体はなかったんだ。▼
恐らくそれは……
彼女を預かっているという
相手方からの伝言だろう。▼
- [エリンシア]
- ……は…い………▼
- [ハール]
- 生きてさえいれば、
必ず助ける機会はある。▼
そう信じて、
あんたはあんたのやるべきことを
しっかり考えることだ。▼
(ハールが去る)
***ハール非加入または死亡時
- [クリミア兵]
- ……以上です。
おそらくフェリーレ公は、
この砦に陛下がおられることを
既に知っていると思われます。
王都よりも
こちらを陥落させやすいと見て
向かってくる可能性も……
- [エリンシア]
- ルキノは……?
ルキノは無事なのでしょうか?
- [クリミア兵]
- その件ですが……
例の隠れ家を捜索したところ、
連絡員とおぼしき男の死体と………
これが……
- [エリンシア]
- !!
これは……ルキノ…の……
……あぁ…そんな……
- [クリミア兵]
- ………失礼致します。
以下共通†
- [エリンシア]
- …………………
誰かいますか。▼
- [クリミア兵]
- はっ!
- [エリンシア]
- 城にいる兵たちに戦闘の用意を……
反乱軍の襲撃に備えます。▼
(ハール生存時)
- [クリミア兵]
- かしこまりました!
それで、指揮はどなたに?▼
(ハール不在時)
- [クリミア兵]
- はっ! かしこまりました!
それで、指揮はどなたに?▼
- [エリンシア]
- ……私が。▼
- [クリミア兵]
- 女王陛下御自らが!?
そんな…危険です!
どうか別の者に任命下さいっ!▼
- [エリンシア]
- 反乱軍をここまで増長させたのは…
誰でもない、私の失態です。▼
国を守るべき者として……
これ以上、決断から
逃げるわけにはいきません。▼
- [クリミア兵]
- はっ…!
- [エリンシア]
- ……………▼
(ルキノの髪を手に取るエリンシアの一枚絵が表示)
- [エリンシア]
- ……………………▼
………ルキノ……
どうか…どうか……
無事でいて………▼
(画面戻る)
- [エリンシア]
- ……▼
- [リアーネ]
- エリ…シアさま。
かなし、い…かお……
心…いたい……?▼
- [エリンシア]
- リアーネ姫…▼
- [リアーネ]
- …わたし…いっしょ。
げんき…だして、ね…?▼
- [エリンシア]
- ええ。
ごめんなさい…
あなたまで不安にさせて……▼
- [ニアルチ]
- 何事ですかな?
さきほどから騒がしい様子ですが……
もしや良くない知らせでは?▼
- [エリンシア]
- …この城に…
まもなく敵が攻めて参ります……▼
- [ニアルチ]
- な、なんと!?▼
- [エリンシア]
- ……敵の狙いは
王都であるとの読みは、
はずれてしまったようです。▼
あなたがたを
危険に巻き込んでしまうこと…
なんとお詫びすればよいのか……▼
- [ニアルチ]
- なに、そうお気になされるな。
リアーネお嬢様の御身は
この爺めがお守りしますぞ。▼
女王はご自身の心配をなさって
おられればよい。▼
- [エリンシア]
- すみません…
そう言っていただけると
助かります。▼
- [リアーネ]
- わたし…うたって……
エリ、シアさま…を…
…たす、けます!▼
- [エリンシア]
- いけません!
そんな危険な真似をさせるわけには
まいりません!▼
- [リアーネ]
- わたし…すき。
エリ、シアさま…たすけ…ます。▼
- [エリンシア]
- リアーネ姫……▼
- [ニアルチ]
- やれやれ…
お嬢様はこうと決められたら
絶対に曲げられないお方。▼
仕方ありません、この老骨も
戦線にお加えいただけますかな?▼
- [エリンシア]
- ニアルチ様まで…
そんな……すみません。▼
- [ニアルチ]
- なんのなんの。
老いてもまだ、ベオクのひよっ子どもに
遅れをとるものではありませんぞ。▼
- [クリミア兵]
- 女王陛下!
陛下の武具をお持ちいたしました!▼
- [エリンシア]
- ええ……ありがとう。▼
クリミア王家の宝剣アミーテ……▼
あの戦いが終わって……
もう二度と使うことがなければ良いと
願ってきましたが…また………▼
(画面暗転、拠点モードへ)
進撃前†
(会議室、エリンシアの会話)
- [クリミア兵]
- 第11小隊、準備完了しました!▼
- [クリミア兵]
- 第8小隊、準備完了し
御前に控えております!▼
- [エリンシア]
- ……もう時間がありません。▼
リアーネ姫、ニアルチ様…
少しでも危ないと感じられた時には…
迷わず退いて下さい。約束ですよ?▼
- [リアーネ]
- はい…!▼
- [ニアルチ]
- それはもうおまかせくだされ。▼
キルヴァスの鴉の民といえば、
退却速度については
他の追随を許しませぬからな。▼
もしもの場合には、
リアーネお嬢様を連れ
全力で逃げましょうとも。▼
- [エリンシア]
- ふふ… 頼もしいお言葉です。▼
(草原をバックにルドベック側の会話)
- [クリミア反乱兵1]
- 報告します!
アルピ砦は城門を閉ざし、
徹底抗戦の構えを見せております!▼
- [ルドベック]
- なるほど…ルキノ殿は
なんらかの方策を講じ、
我らのことを知らせたようだ。▼
さすが、と評するべきかな。
ふん… まあいい。▼
王宮騎士団が
どのように急いだところで……
ここに到着するのは明後日。▼
その頃には…全ての決着が
ついていることだろう。▼
王宮騎士団の主力を欠いた
あの女王の抵抗など、
たいしたものではあるまいからな。▼
- [クリミア反乱兵2]
- 全軍、停止!▼
右翼左翼は砦を囲むよう
軍を展開させろ!
クリミアの未来を掴むための戦いだ!▼
城門を突き崩し、
なんとしても女王エリンシアを
この場に引きずり出すのだ!▼
決して殺してはならぬ!
生かしたまま捕らえよ!!▼
- [クリミア反乱兵1]
- しかし、女王を守っているのは
数は少なくとも
クリミアの精鋭部隊……▼
大丈夫でしょうか。▼
- [ルドベック]
- いかに優秀な軍を擁しようと
率いる王が脆くては、な。▼
我々の勝ちは動かん。
すでに決まりきったことだ。▼
ああ、そうそう……
例の奥の手も……
用意はできているな?▼
- [クリミア反乱兵1]
- はっ!▼
- [ルドベック]
- いずれにせよこの戦……
我々の負けはない。▼
この期に及んでも、
あの弱い女王は争いをためらっている。▼
そのどうしようもない心の甘さ……
それこそが、あの女王の敗因となる。▼
(画面暗転後、エリンシア側へ)
- [クリミア兵]
- ほ、報告致しますっ!
砦の裏門が開き、そこから
反乱軍がなだれ込んで参りました!!▼
- [エリンシア]
- な…!?
どういうことですか!?▼
- [レテ]
- …それは、この者に聞くと
分かると思います。▼
- [召使い]
- ……▼
- [エリンシア]
- あなたは…庭番の…?▼
- [レテ]
- 砦内を巡回していたら、
この男が外に向かって
鳥を放ったのが見えたんです。▼
何の意味があるのか聞こうと
近寄ったら…いきなり
襲いかかってきたんで捕らえました。▼
- [クリミア兵]
- き、貴様っ!
貴様が反乱軍を手引きしたのだな!?▼
- [召使い]
- ……あぁ、そうさ。
この国の…クリミアの未来のため
正しいことをやった。▼
女王はデインに尻尾を振る裏切り者だ!
おれはデインの奴らに家族を殺されたんだ!
奴らと手を組むなんて、まっぴらだ!!▼
- [クリミア兵]
- 黙れっ! 裏切り者め!
この場で処刑して……▼
- [エリンシア]
- お待ちなさい!
その者1人を殺めても……
状況は変わりません。▼
それより、砦に入り込んだ
フェリーレ公の配下たちを
なんとかしなくては……▼
非加入・撤退・死亡以外のキャラが登場
- [レテ]
- 私もお手伝いします。▼
- [モゥディ]
- オぉ、モゥディは
女王のタめに戦うぞ!▼
- [チャップ]
- およばずながら、
わしもお使いください。▼
- [ネフェニー]
- …クリミアの未来には、
エリンシアさまが必要です。▼
- [ヘザー]
- フェリーレ公なんてむさい男に
故郷を支配されるなんて…
ぜったいに御免だわ。▼
- [クリミア兵]
- 女王陛下!
我々の命、陛下の御為……
いかようにもお役立てください!▼
- [エリンシア]
- ありがとう、みなさん。
私はクリミアの女王…
もう逃げ隠れしません。▼
…同じ国の民とはいえ、
これ以上、和を乱すというのであれば…
見過ごすことはできません。▼
(画面暗転後戦闘MAPへ、ルドベック側)
- [ルドベック]
- なんと容易い、なんと脆い。▼
見よ、クリミアの兵たちよ!
この砦の有り様こそ、すなわち、
女王エリンシアの治世そのものよ!▼
- [エリンシア]
- 総員、戦闘配置についてください!
砦内に侵入した反乱の兵たちを…
迎撃します!▼
- [ルドベック]
- ほう…女王自ら兵を指揮するか。
兵を盾に、砦を見捨て
逃げる手もあっただろうに……▼
やはり、甘い。
その甘さが命取りとなるのだと
思い知らせてやらねばな。▼
(画面暗転後、出撃準備画面へ)
進撃後†
マーシャ生存時†
(戦闘開始と同時にマーシャが画面左から飛んでくる)
- [???]
- エリンシア様ー!
お待たせしました!▼
- [エリンシア]
- マーシャ!▼
- [マーシャ]
- フェリーレからの帰路、
街道は土砂によって
完全に塞がれていたんです。▼
でも…あらかじめ旧街道のほうも
視野に入れて行動してたので
無駄にした時間はほとんどありません。▼
数刻後には、王宮騎士団が
この砦に到着します!▼
- [エリンシア]
- ジョフレが…
来てくれるのですね…!▼
- [マーシャ]
- はい!▼
とりあえずそのことを
お知らせするため……
私だけ先行してきました。▼
- [エリンシア]
- …ありがとう。
よくぞここまで
たどり着いてくれました。▼
- [マーシャ]
- 王宮騎士団は
全速力でこちらへ向かっています。▼
彼らが到着するまで、
なんとしても持ちこたえましょう!▼
- [エリンシア]
- ええ……▼
8ターン目開始時、王宮騎士団登場†
- [ジョフレ]
- エリンシア様っ!
クリミア王宮騎士団っ!
ただ今、到着致しました!▼
誇り高きクリミア騎士たちよ!
我らがお守りすべき主君のため
死力を賭して戦うのだ!▼
全軍突撃っ!!▼
- [エリンシア]
- ジョフレ…っ!
ジョフレ、ジョフレ!▼
- [ジョフレ]
- フェリーレ公を捕らえよ!
決して逃がすな!!▼
- [ルドベック]
- くそっ、思ったより早く到着したな。
王宮騎士団と正面からやりあったのでは
さすがに勝ち目は薄い。
だが…私に敗北はない。
あの甘い女王になど、敗れはしない。▼
エリンシア⇔ジョフレ†
- [エリンシア]
- ジョフレ……!▼
- [ジョフレ]
- エリンシア様! よくぞご無事で……▼
後は我々王宮騎士団にお任せください。
どうかエリンシア様は安全な場所に……▼
- [エリンシア]
- いいえ、私も戦います。▼
私自身の手で、決着をつけます。▼
- [ジョフレ]
- かしこまりました。
すべて、女王陛下のご随意のままに……▼
マーシャ⇔マカロフ†
- [マーシャ]
- 兄さん!
おそーいっ!
エリンシア様の危機なのに!▼
- [マカロフ]
- いや、
こっちは空飛べないんだって……
これでも全速で来たんだからさ。▼
はあ……
急ぎすぎて……疲れた……
ちょっとだけ休憩……▼
- [マーシャ]
- だめ! ほら早く!▼
- [マカロフ]
- とほほ……▼
ルドベック初戦時†
- [ルドベック]
- 今日という日は、
クリミアの歴史に残る一日と
なるだろう。▼
弱き女王が消え、
新たな王が生まれるのだ!▼
エリンシアvsルドベック†
- [ルドベック]
- これは、女王……▼
- [エリンシア]
- ……▼
- [ルドベック]
- 勇ましいお姿ですな。
てっきり逃げ出すか
命乞いでも始めるかと思いましたが……▼
その無謀な覚悟だけは
褒めて差し上げましょう。▼
- [エリンシア]
- 私はクリミアの王です。
その役目から逃げはしません。▼
- [ルドベック]
- なるほど……自己犠牲ですかな。
ご立派なことだ。▼
ところで女王陛下、
いつもお傍におられるルキノ殿は
どちらへ?▼
- [エリンシア]
- ……!▼
ルキノは……
ルキノは無事なのですか?
答えなさい!▼
- [ルドベック]
- おや、顔色が変わりましたな。
姉妹も同然に育った間柄……
やはりご心配ですか?▼
……だから
あなたは弱いというのだ、女王。▼
ジョフレvsルドベック†
- [ジョフレ]
- そこまでだ、ルドベック殿!▼
もはや貴殿に勝ち目はない。
我々王宮騎士団が到着した以上、
エリンシア様には指一本……▼
- [ルドベック]
- おお、勇ましいなジョフレ将軍。▼
……その様子では、
ルキノ殿について
まだ情報がいっていないのか。▼
- [ジョフレ]
- 姉が…どうしたと!?▼
- [ルドベック]
- さて…教えてやってもいいが、
ただでという訳には……▼
おお、そうだ。女王を裏切り、
私の元へひれ伏すというなら
考えてみてもいい。▼
- [ジョフレ]
- 貴様……! ふざけるな!▼
ラグズvsルドベック†
- [ルドベック]
- 半獣混じりの無秩序な編成……
いかにもあの女王らしいことだ。▼
リアーネvsルドベック†
- [ルドベック]
- 戦場に鷺とはな……
あの女王と、この娘……
弱いもの同士よく似ている。▼
ルドベック撃破時†
- [ルドベック]
- ふ…む……
ここまでか……
女王よ!
私は降伏する。
捕虜としての処遇を希望したい。▼
優しい女王陛下のことだ、
武器を捨てて降伏した者の命は
奪えまい……?▼
エンドシナリオ†
- [エリンシア]
- ジョフレ…!▼
- [ジョフレ]
- エリンシア様っ!
ご無事でなによりです。▼
救援が遅れて
面目もございません…!▼
- [エリンシア]
- そんなこと…
無理をさせました……▼
- [ジョフレ]
- いえ、そのような。▼
エリンシア様がこうして
お声をかけてくださるだけで…
疲れ、傷の痛みすらも和らぐようです。▼
- [エリンシア]
- ありがとう…ジョフレ……▼
……それで、反乱軍は
どうなりましたか?▼
- [ジョフレ]
- 首謀者である
フェリーレ公を失ったことで混乱し、
逃げ惑っております。▼
かねてからのご命令どおり、
抵抗をやめた者たちには
追撃せぬよう申し渡しております。▼
- [エリンシア]
- フェリーレ公は…どうしました?▼
- [ジョフレ]
- 捕らえております。
いまは地下牢に……▼
エリンシア様っ!?▼
- [エリンシア]
- ルキノが捕らわれているの!
彼と交渉して助け出さないと…!▼
- [ジョフレ]
- ……わかりました!
ご案内致します!▼
- [クリミア兵]
- 女王陛下っ! 将軍っ!
た、たいへんです!!
門の…城門の外に……!!!▼
- [ジョフレ]
- どうした!?▼
- [クリミア兵]
- ルキノ殿が……
こ、絞首台の上に!!▼
- [エリンシア]
- !!▼
- [ジョフレ]
- なっ……!▼
(絞首台へと場面が切り替わる)
- [クリミア反乱兵]
- 女王に告ぐ!
フェリーレ公を解放せよ!!
さもなくば、この女を処刑する!!▼
(屋上からその様子を見るエリンシアとジョフレ)
- [エリンシア]
- ルキノ……!
……っ…▼
- [ジョフレ]
- ………姉さん…っ▼
- [クリミア反乱兵]
- 半刻待つ!!
それまでに公を解放しなければ…
女を殺す!!▼
- [ルキノ]
- エリンシア様、なりません!!
私のことなど…▼
ぐっ…!!▼
- [クリミア反乱兵]
- 黙れ!!
すぐに吊るしてやっても
いいのだぞ!▼
- [エリンシア]
- ルキノ…っ!!▼
- [ジョフレ]
- ………女王陛下、
どうか私に
反乱軍追討のご命令を。▼
- [エリンシア]
- !!▼
- [ジョフレ]
- 姉の命は、すでにないものと
お考えください。▼
- [エリンシア]
- …ジョフレ……▼
- [ジョフレ]
- 以前、私たちは宣誓致しました。
いかなる苦難があろうとも、
エリンシア様とともに生きると。▼
姉も私も、それを胸に刻んでおります。
しかし…国と引き換えにしてまで
命を永らえたいとは思いません。▼
死して祖国の礎となることこそ、本望。
もし立場が逆であれば、姉も同じことを
陛下に申し上げたことでしょう。▼
……姉を思ってくださるのならば、
どうかご決断を。▼
- [エリンシア]
- …………▼
(画面暗転、地下牢へ)
- [エリンシア]
- フェリーレ公ルドベック……
あなたは…どこまで
汚い手管を用いれば気が済むのですか…?▼
- [ルドベック]
- …そのご様子では、
例の策が成功したようですな。▼
- [エリンシア]
- ……あなたの望みは
いったい何…?
この国を混乱させることですか?▼
- [ルドベック]
- この国を守るためですよ、女王陛下。▼
- [エリンシア]
- な……!?▼
- [ルドベック]
- 女王…貴女には甘さがある。
どうしようもない甘さがね。▼
穏健な政策も慈悲深い対応も結構。
ですが、それだけでは民を
率いていくことはできないのです。▼
私はずっと憂慮しておりました。
国の王とは、時に非情であり、
時に冷酷な決断をも下さねばならぬ者。▼
血を流すことを嫌っても、
血を流すことを恐れてはならない……▼
だが、はたして我がクリミアの女王に
その強さがあるのだろうか…と。▼
- [エリンシア]
- 私の強さ…それを確かめるために
反乱を起こしたと……
そう言いたいのですか?▼
- [ルドベック]
- ええ、エリンシア女王。
もしも、貴女にこの内乱を
食い止める力があるのならば……▼
それを確かめることができたとしたなら、
逆臣として処刑されることになろうとも
いっそ我が本懐と思っておりました。▼
だが、貴女にはできなかった!▼
民を傷つけることを恐れるあまり、
決断を遅らせ……▼
事態をこれほど大きくしてしまった。▼
- [エリンシア]
- ………▼
- [ルドベック]
- ほう……
ご自分でも薄々は
気づいていらしたという顔ですな。▼
しかし、それでもあなたは
私を生かして捕らえた!
敗走する兵を追おうとはしなかった!!▼
追撃をかけていれば、
あるいはルキノ殿を救うことも
できたかもしれないというのに。▼
- [エリンシア]
- ……ルキノをどうするつもりなのです?▼
- [ルドベック]
- 何もしませんよ。
貴女が、私の望みを
叶えてくださるのであれば。▼
どうぞ、退位なさって
私に後をお譲りください。
貴女にクリミアを任せてはおけない。▼
- [エリンシア]
- 私が王にふさわしくないと思うなら、
なぜ私だけを狙わなかったのです?
このように民を巻き込む必要は……▼
- [ルドベック]
- 貴女を殺めるのは実に容易い。
我が女王は誰にでも簡単に気を許し、
信じておしまいになる。▼
刃を隠し、あるいは毒杯を用意して、
耳に心地よい言葉を囁きながら、
近づけばよい。▼
貴女は息を引きとる間際まで…
私を疑ったりはせず、
微笑んでくださることでしょう。▼
しかし、それでは
クリミアはふたたび混乱する。▼
諸外国は王位簒奪者である
この私を倒すとの口実で、
クリミアに攻め入ってくるでしょう。▼
それを防ぐためには、現女王
御自らのご意思によって退位していただき、
私を時期国王にご指名いただくしかない。▼
- [エリンシア]
- ……▼
- [ルドベック]
- ご理解いただけましたかな?▼
ルキノ殿の命が懸かっている以上、
貴女には、是という他に答えはない。▼
では、まず私めを
牢より解放していただきましょう。
その上で細かい取り決めを……▼
- [エリンシア]
- お断りします。▼
- [ルドベック]
- な……! ルキノ殿が
どうなってもよろしいのか!?▼
姉妹同然にともに育ち、
貴女を支え続けた忠臣を
見捨てるというのか!?▼
- [エリンシア]
- ……フェリーレ公、
あなたが抱いていた私の危惧、
不満は正しいものです。▼
けれども、私を糾すためのやり方を、
あなたは間違えました。▼
民を利用し、互いに戦わせたことは
この国に後々まで残る
大きな傷となるでしょう。▼
- [ルドベック]
- だから甘いというのだ!
王に求められるのは、目的のために
非情になれる強さなのですよ!!▼
- [エリンシア]
- 公は、この国を守るために
乱を起こしたと言いましたね。
ですが、国とはなんですか?▼
民のことではないのですか?
今回のことで、何人の民が
犠牲になったと思っているのですか!?▼
- [ルドベック]
- ふん 青臭い理想論を。▼
民を利用して何が悪い!?
民など勝手に増えるもの。
青人草とは、よく言ったものよ。▼
そのような有象無象の生き死にが
国に何の影響があるというのだ。▼
しかし、王は違う。
王がいなくては国は立ち行かぬ。
国には王が必要なのだ。強き王がな。▼
- [エリンシア]
- いいえ、
強さだけでは王とはいえません。▼
民を守ることこそ国を守ること。
その心がないあなたには、
国を守ることなどかないません。▼
まして、王位を望もうとするならば、
それはあなたの欲望でしかない!▼
- [ルドベック]
- くっ……
いいのか、本当に!?▼
私が命じなければ
ルキノ殿は助からぬのだぞ!▼
王位を守るために臣を捨てる…
貴女の主張など、結局はそのような
薄っぺらいものだったのだな!!▼
- [エリンシア]
- ……私の弱さを暴いてくださったこと、
あなたには感謝します。▼
…あなたの叛意を育て、
国を乱させるに至った私自身の罪……▼
それを忘れることなく、
我が一生をクリミアに捧げましょう。
……ルキノの命を抱いて。▼
(エリンシアが去る)
- [ルドベック]
- ……ふ、はははははは!
我が野望敗れたり…!
ここまではお見事です、女王よ。▼
しかし、あなたが本当に
ルキノ殿を見殺しにできるのか……
それは疑わしきこと。▼
どうか…泣き濡れた顔で私の前に戻り、
前言を翻したりなさらぬよう……
女神に祈っておりますぞ、我が女王陛下。▼
(画面暗転後、屋上)
- [エリンシア]
- 反乱軍に告げます!
私はクリミア女王エリンシア。▼
- [クリミア反乱兵]
- どうした!!
さっさとフェリーレ公を解き放て!!▼
- [エリンシア]
- 要求は呑めません。▼
フェリーレ公ルドベックは国を乱し、
王位を簒奪せんとした重罪人。
決して赦すことはできません。▼
- [クリミア反乱兵]
- な……
女が死んでもいいのだな!?▼
- [エリンシア]
- 私はクリミアの女王。
この国に害をなそうとする者と
取引することはありません。▼
反乱軍は即刻武器を捨て、
降伏するよう命じます。▼
さもなくば王宮騎士団と全軍をもって
追討します。▼
- [クリミア反乱兵]
- はっ! 弱腰の女王の犬どもなど
恐るるに足らぬわ!!
まったくお優しい女王様だ。▼
自分の保身のため、これまでさんざん
尽くしてきた臣を見殺しにするとは。
この女もかわいそうになあ!▼
- [ルキノ]
- …………▼
- [エリンシア]
- ……▼(自動送り)
- [クリミア反乱兵]
- ちっ 泣き叫んで
命乞いでもすればいいものを!
かわいげのない女だ。▼
- [クリミア反乱兵]
- 女王よ!
おまえの腹心が苦しんで死ぬ様を
とくと目に焼き付けるがいい!!▼
- [クリミア反乱兵]
- おい、女を吊るせ!▼
- [ルキノ]
- エリンシア様…良かった。
どうか、クリミアを……!▼
ムービー「処刑」†
(木の上にシノンと、弓を引いて狙いを定めるヨファ)
- [シノン]
- ほら どうした
さっさとしろ
- [シノン]
- なにやってんだぁ?
- [ヨファ]
- 失敗したらって思うと…
緊張して…
- [シノン]
- なさけねえこと言ってんじゃねえよ
早いとこやらねえと
他の連中は動きが取れね…
瞬きすんなよ?
オレさまの達人技
見せてやるからよぉ
(シノン、ルキノが吊るされている縄目掛けて矢を放つ)
(絞首台から落ちるルキノめがけてアイクが走りこみルキノを救出)
(周りで見守っていた一般市民、驚きの声を上げる)
(アイク、ルキノを抱えたまま抜刀、周りの兵士をなぎ倒す)
- [兵士A]
- 貴様っ! 何者だっ!?
- [兵士B]
- 女王の手先だっ!
逃がすなっ!!
(セネリオがアイクの周りにいた兵士たちを魔法で吹き飛ばす)
(セネリオに気がついた兵士が槍を構えるも、ワユに背後をつかれて斬り倒される)
- [ワユ]
- よーっし! 絶好調の剣の冴え
我ながら惚れ惚れしちゃうねぇ
- [兵士C]
- 集まれ! 隊列を崩さず 囲め!
敵は複数 1人足りとも逃がすな!!
(ティアマト突撃、オスカーの馬からボーレ飛び降り斧で暴れる。シノンとヨファ援護射撃。アイクにガトリーも加わり乱戦)
(絞首台周辺で戦闘が続く中、離れた場所で気を失ったルキノがミストとキルロイに介抱される。ミストが掛け声、キルロイが杖使用)
- [ミスト]
- しっかりして ルキノさん!
だいじょうぶ もうだいじょうぶだからね!
しっかり しっかりして!
しっかり…!
エンドシナリオ2†
(屋上にてエリンシアとジョフレの会話)
- [ジョフレ]
- グレイル傭兵団…っ!
エリンシア様、アイクたちです!!▼
- [エリンシア]
- ……えぇ…▼
- [ジョフレ]
- ルキノさえ、こちらの手に戻れば
何も恐れることはありません。
王宮騎士団、ただちに出撃します!▼
(崩れ落ちるエリンシア)
- [エリンシア]
- …っ……
……ふ……ぅっ……▼
(建物内にてアイクとエリンシアの会話)
- [エリンシア]
- アイク様……
ありがとうございました。▼
あなたが助けてくださらなければ
私はかけがえのない存在を
失うところでした…………▼
本当に…ありがとうございました。▼
- [アイク]
- ……礼はいい。
俺たちはフェール伯の依頼で
動いていただけだからな。▼
- [エリンシア]
- ユリシーズの……?▼
- [アイク]
- そうだ。▼
フェール伯は、クリミア諸侯の一部が
ひそかに反乱を企てていることを
以前から知っていたんだ。▼
だが、有力貴族のフェリーレ公を
表立って糾弾するのは難しい。▼
- [エリンシア]
- ええ、そのとおりです。▼
そのために私は、
反乱の動きを知った後でも……
決定的な対策をとれずにいました。▼
- [アイク]
- しかし、放置する期間が長いほど、
反乱の触手はゆっくりと国内を這い回り、
クリミアを蝕んでいったはずだ。▼
だからフェール伯は
早期に事を収束させたかった。
あいつ、俺にはこう言ってたぞ。▼
『我輩がクリミアを離れれば
フェリーレ公らは必ずや動き出すはず。
膿を引きずり出す絶好の機会だ』ってな。▼
- [エリンシア]
- ……▼
- [アイク]
- あと、
『敵を欺くにはまず味方から』だと
強く念押しされててな。▼
いままで姿を隠して時を待っていた。
ルキノ、あんたを
ひどい目にあわせてすまなかった。▼
- [ルキノ]
- いえ…こうして無事でしたから。
どうかお気になさらず。▼
- [エリンシア]
- …………………
………ルキノを奪われることは…
自らの半身を奪われるのと同じことです。▼
今こうして傍らにいてもらうと、
どうして彼女を失うという決断ができたのか…
不思議でなりません……▼
- [ルキノ]
- エリンシア様……▼
- [エリンシア]
- だけど…… もし再び
同じ状況に陥ったとしても……
私はまた同じ決断をするのでしょう。▼
ルキノ1人の命と国を守るということを
秤にかけることはできません。▼
クリミアの女王である私は、
その責任を全うせねばなりませんから。▼
- [ルキノ]
- もちろんです。▼
この度のエリンシア様のご決断、
私は喜びこそすれ
恨む気持ちは微塵もありませんでした。▼
- [ジョフレ]
- 私も同じ気持ちです。▼
- [エリンシア]
- ルキノ、ジョフレ…
私の…命よりも大切なあなたたち。▼
あなたたちを失ってでも
私は国を守らなくてはいけない。
それが分かっているからこそ…▼
そうなる前に手を打たねばなりません。
同じ過ちは…2度と繰り返さない。▼
- [アイク]
- そうか……
なら、逃亡した
反乱軍の残党はどうする?▼
降伏に応じればいいが、
抗戦の構えを見せた時は
すべてを救うことはできない。▼
- [エリンシア]
- 反乱軍は完全に掃討します。
国に不和の種を残し、
民を不安にさせるわけにはいきません。▼
- [アイク]
- よく決断したな。
…その役目、よかったら
俺の傭兵団に依頼しないか?▼
今回ぎりぎりまで助けてやれなかった分、
無償で請け負うが。▼
- [エリンシア]
- ……いいえ、アイク様。
それは王宮騎士団に任じます。▼
- [アイク]
- ……いいんだな?▼
- [エリンシア]
- アイク様のお心づかい、
嬉しく思います。▼
王宮騎士団がうごけば、後々
国内に深い遺恨を残すことになるでしょう。▼
今回の件でフェリーレを駆逐する
クリミア王宮に対し、
恨みを持つ者もでてくるはず……▼
- [アイク]
- ああ。▼
- [エリンシア]
- ですが、それは
私たちが受け入れるべき傷です。▼
アイク様のご好意にすがり、
汚れ役を押し付けることはできません。▼
私は甘んじて受け入れます。
それが国を統べる者の
責務であると思いますから。▼
- [アイク]
- そうだな……
エリンシア女王、
あんたの意思を尊重する。▼
もう俺の手は必要ないな?▼
- [エリンシア]
- はい…!
私は私の臣下たち民たちと共に
歩んでいきます。▼
(暗転後、グレイル傭兵団の会話)
- [アイク]
- じゃあ、久しぶりに
砦に帰還するか。▼
- [ミスト]
- ぜったい、また蜘蛛の巣だらけよ。
帰ったらまず、全員で掃除だからね?▼
- [アイク]
- 掃除ぐらいしなくても
死にはせんだろう。
寝床は雨風防げれば充分だ。▼
- [ミスト]
- お兄ちゃんは平気でも
わたしは嫌なの!▼
- [ティアマト]
- 私もごめんだわ。▼
- [セネリオ]
- …アイク、
エリンシア女王がお見えです。▼
- [アイク]
- どうしたんだ?
わざわざ見送りに来るほど
暇な立場じゃないだろう。▼
- [エリンシア]
- アイク様にお話しして
おきたいことがあったので、
少しだけ抜け出して参りました。▼
- [アイク]
- なんだ、改まって。▼
(BGM消える)
- [エリンシア]
- ユリシーズから…
デインのことで
何か聞いておられますか?▼
- [アイク]
- いや、特には。▼
(BGM切り替わる)
- [エリンシア]
- 彼の言葉をそのまま伝えるのであれば、▼
デイン王国の復活劇は…
まるでクリミアのそれを
模したようなものであるとか。▼
世間に公表されていない王族の存在。
それを擁するカリスマ的
英雄の出現――▼
全てがつい先ごろの戦で
成功した符号であるからこそ、
ああも容易く国民が動いたのだと……▼
- [アイク]
- ……▼
- [エリンシア]
- 何者かが作為的に…
デインという国を
操作しているのではないか?▼
ユリシーズは、
そう疑っていたようです。▼
- [アイク]
- それを調べるために
フェール伯はデインへ行ったんだな?▼
- [エリンシア]
- はい。それ以外にも
どうしても見過ごせないことが
デイン復興にはありましたから。▼
- [アイク]
- なんだ、それは?▼
- [エリンシア]
- 漆黒の騎士です…▼
- [アイク]
- !?▼
(漆黒の騎士の一枚絵をバックに会話)
- [エリンシア]
- 戦いが終わった今でも…
忘れることができません。▼
我がクリミアを侵略した
デイン先王アシュナードの腹心の1人…▼
漆黒の鎧で全身を覆い、
真紅のマントをなびかせるその姿を。▼
デイン解放軍が王都で決戦を行なった時――
デインの英雄…【暁の巫女】と呼ばれる
少女の傍らには、
あの漆黒の騎士がいたそうです。▼
- [ミスト]
- そんな…!
あいつが生きているなんて
そんなことあるわけない!▼
だって、お兄ちゃんが倒したんだもの!!▼
- [ティアマト]
- 万が一、アイクが
止めを刺し損ねていたとしても……▼
崩れるナドゥス城から
逃げる隙はなかったはず…▼
(崩落するナドゥス城の一枚絵)
- [エリンシア]
- 城崩壊の翌日、
ユリシーズは自ら兵を伴って…▼
漆黒の騎士の死体が埋もれているべき
ナドゥス城跡を調べさせたそうです…▼
しかし、あの者の屍…
身につけていた鎧、剣の一片さえも
発見することはできなかったと。▼
(再び会話現場のグラフィックに戻る)
- [ミスト]
- そんな… そんな……
お父さんの仇がまだ
生きているって言うんですか……▼
- [エリンシア]
- そうと決まったわけではありません。
ですが…デイン王国に現れた漆黒の騎士が
かの者と同一人であるとすれば…▼
それは我がクリミアにとって
脅威であることに違いありません。▼
ですから、ユリシーズが
デインへ向かうことを許可しました。▼
『我が眼、我が耳をもって
事の真相を突き止めたい…』
……彼はそう言いましたので。▼
- [アイク]
- ……………▼
- [エリンシア]
- アイク様…
あなたはどうなさいますか?▼
- [アイク]
- …俺もデインへ向かう。▼
- [エリンシア]
- アイク様なら
そう仰ると思っていました
どうかお気をつけて。▼
- [アイク]
- エリンシア。
貴重な情報をくれたこと、
感謝する。▼
- [エリンシア]
- はい……▼
(画面暗転 第二部 完 表示後セーブ画面へ)
コメント†
- 敵が防衛地点に待機したときの会話はありますか? -- クルクル