セリスたちの長い旅もようやく
その最後の時を迎えようとしていた。
解放軍の活躍は、
帝国の圧政にあえぐ人々を勇気づけ、
各地で住民が蜂起した。
まずシレジアが住民の手に戻り、
そして次に、アグストリアが
解放軍に呼応して兵を挙げた。
だが、グランベル本国にはまだ、
ドズルのブリアン公子率いる
斧騎士団、グラオリッター、
ユングヴィのスコピオ公子率いる
弓騎士団、バイゲリッター、
フリージのヒルダ女王率いる
雷騎士団、ゲルプリッターなど
の、
精鋭騎士団が温存され、
そして、バーハラには
イシュタルと魔皇子ユリウスが、
謎の十二魔将を従えて、
不気味な沈黙を守っていた。
イザークでの蜂起からすでに一年
余、
十二聖戦士は光と闇に分断され
肉親同士が相討つ悲惨な戦いが続
いた。
そして今、最後の聖戦が始まっ
た・・・。