章別会話
12章 火竜の墓場 †
ナレーション†
マルスたちは、チェイニーの後に続き、
北へと進む。▼
高く連なる山々…
切り立った崖、深い谷…▼
いくつの山をこえたのか…
突然、突きさすような熱気に襲われた。▼
溶岩が河となって流れ出る。
ごうごうと音をたてて行く手を遮る。▼
それはまさに悪夢を見ているような
恐ろしい情景であった。▼
出撃準備†
アンリサーガについて ★★†
- [ジェイガン]
- クリス、ここは
アンリの道と呼ばれる人外の地。
十分に気をつけるのだぞ。▼
そなたが倒れては軍は立ち行かぬ。
マルス様のためにも
そなたは生きねばならぬ。▼
- [主人公]
- はっ。承知しております。▼
ところでジェイガン様、
アンリの道とは…▼
- [ジェイガン]
- うむ。
少し長くなるが、そなたに
アンリの伝説を話しておこう。▼
100年前…
この大陸を司るアカネイア聖王国は
竜人族によって滅ぼされ、▼
人々は、彼らの奴隷として
悲惨な毎日を送っていた。▼
人々にとって、唯一の希望である
アカネイア王家は根絶やしにされ、
世界は絶望の中にあった。▼
- [主人公]
- ……▼
- [ジェイガン]
- ところが、そんな時
当時はまだ地方都市の
一つに過ぎなかったアリティアに、▼
アカネイアの王女が
かくまわれていることが
知らされたのだ。▼
怒ったドルーア帝国は
アリティアに差し向け、
王女を差し出すように命じた。▼
- [主人公]
- なんと横暴な…▼
- [ジェイガン]
- その王女…
アルテミスは、街の人々を救うために
自らの命を差し出そうとした。▼
しかし、アリティアの民は
王女を守り、全滅を覚悟で
戦うことを誓ったのだ。▼
…さて、今日は
ここまでにしておこう。
アンリの道はまだ先が長い…▼
現在の状況について 12章 ★★†
- [ジェイガン]
- アンリの道は長く厳しいものだが、
光のオーブを手にするには
氷竜神殿までたどり着かねばならぬ。▼
ハーディンの闇のオーブに対抗するには
どうしても光のオーブが必要…
それがかなえば祖国解放も近づこう。▼
先に出会ったチェイニー…
どうやらアンリの道に明るいようだ。
険しい道のりにはありがたい人材だな。▼
戦闘開始†
哀れな奴ら †
- [マルス]
- すごい…なんて所だ…
じっとしてるだけで
体が、燃え尽きそうだ。▼
- [チェイニー]
- フレイムバレル…火竜の墓場さ。▼
退化して、獣になった
火竜族が、死を待つところだ。▼
- [マルス]
- 退化…?
一体、何のことだ。▼
- [チェイニー]
- 竜族は、滅びつつあるのさ。▼
竜としての本性を
竜石に閉じ込めない限り
やがて理性を失い、獣になる。▼
- [マルス]
- だから、彼らはマムクートに
なったのか?▼
チェイニー、竜族について
知ってるなら、教えてくれ。▼
- [チェイニー]
- うん…
竜族は、何万年も前から
この大陸に住みつき
文明を築き上げてきたんだ。▼
人間には及びもつかない
知能と能力があった。▼
だけど
突然滅びの日がやって来たんだ。▼
まず、子供が生まれなくなり
次には、理性を失い
野生化して暴れだす者が続出した。▼
長老たちは、種の終わりが
近づいてきたのだと言った。
もはや、どうすることもできぬ。▼
残された道はただ一つ、
竜であることを捨て
人間として生きることだけだった。▼
竜族はパニックに陥った。▼
長老のことばを信じた者は
竜としての本性を
石に封じて人間となったが、▼
竜としての、プライドが捨てられず、
最後まで人間になれなかった者は、▼
やがて、理性を失い
獣になった…▼
- [マルス]
- それが、あの火竜たちだと
言うのか…▼
- [チェイニー]
- ああ、そうだ。
他にもいっぱいいるよ。▼
彼らは、今ではただの獣。
もう、二度と戻れない…▼
この谷を支配する
火の部族に操られ、奴らの
家畜に成り下がっているんだ。▼
さあ、マルス
もう行こう。▼
火の部族は、たちが悪いから
グズグズしてると、一人残らず
火竜の、生贄にされちまう。▼
マップ †
ダロス初戦時†
- [ダロス]
- 許してくれ、
おいらはこんなやり方でしか
生きられねえんだ…▼
ダロス撃破時†
- [ダロス]
- こんな奴は…
死んで…当然だ…▼
会話(マルス→敵軍ダロス)†
- [マルス]
- ダロス! どうして君が!?
海賊から足を洗ったって
聞いてたのに…▼
- [ダロス]
- マルス王子…すみません。▼
海賊をやめても、
はみ出し者のおいらには
行き場がなくて…▼
面目ない話です、
おいらはまたこんな
悪事を続けてる。▼
- [マルス]
- そうだったのか…
ダロス、こんな所にいちゃいけない。
ぼくたちと一緒に来るんだ。▼
- [ダロス]
- マルス王子…
こんなおいらをまだ見捨てないで
いてくれるんですか…!▼
王子、おいら…
おいら今度こそ心を入れ替えます。
王子のために死なせてください!▼
クリア後†
主人公の体力†
- [チェイニー]
- ふうー、ようやく火竜の谷は
抜けたようだな。
大丈夫か、マルス。▼
- [マルス]
- うん…なんとかね。▼
チェイニー、野生化した竜族が
他にもいるって言ってたけど
本当なのか?▼
- [チェイニー]
- ああ。
火竜の谷のほかに飛竜の谷
氷竜神殿、竜の祭壇…▼
- [マルス]
- 竜の祭壇……?▼
- [チェイニー]
- マケドニアの山奥にある、
魔竜の墓場だ。
そこには、地竜もねむっている。▼
ずっと昔…千年も前のことだ。▼
強大な力を持つ地竜族もまた、
やがて理性を失い、
人間に襲い掛かったんだ。▼
もちろん、人間達がかなうはずはないよな。▼
ほとんど、全滅して
大陸の片隅に追いつめられた。▼
その時…竜族最高の力を持つ
神竜族の王ナーガが
人間を守る戦いをはじめたんだ。▼
壮絶な戦いだったが、最後には
ナーガが勝利し、眠りについた地竜を
ドルーアの地中深く封印した。▼
そして、その封印の力が
衰えることのないように、
「五聖玉の盾」を作って
ラーマン神殿に残したのさ。▼
- [マルス]
- そうか…
それで、わかったよ。▼
つまり神話で描かれている
守護神ナーガとは、人間を助けた
神竜族の王のことなんだね。▼
でも、それなら
神剣ファルシオンを
人間に残したのも?▼
- [チェイニー]
- 身を守る術を持たない
人間を哀れんで、ナーガが
自分の牙を切り出して作ったのさ。▼
そして、盾と共にラーマン神殿に封印し、
残った一族の者に
人間を見守るようにと言い残し、▼
生まれたばかりのチキを眠らせて
その、五千年にもおよぶ命を終えた。▼
だからガトーは、未だに
その言いつけを守って
頑張ってるのさ。▼
- [マルス]
- えっ、チェイニー…?
まさか!▼
- [チェイニー]
- ああ、ガトーは、神竜族さ。▼
もっとも、このおれもだけど…▼
(場内)
- [ジェイガン]
- しかし…なんという熱さだ。
先の砂漠とは
比べ物にならぬな…▼~
よほど外力があるものでさえ、
これは苦しかろう…▼
クリスよ、そなたは…▼
(ここから分岐)
Aパート†
- [ジェイガン]
- そなた…すずしい顔をしておるな。
熱くはないのか?▼
- [主人公]
- 体力には自信があります。▼
ジェイガン様、後方で
遅れている仲間がいるようです。
行って、ここまで担いで来ます。▼
- [ジェイガン]
- なんという体力…まさに不死身。
頼もしいばかりだな。▼
Bパート†
- [ジェイガン]
- さすがのそなたもきつそうだな…
大丈夫か?▼
- [主人公]
- はい、体力はまだ残っています。▼
ジェイガン様、後方で
遅れている仲間がいるようです。
行って、励ましてきます。▼
- [ジェイガン]
- うむ、頼んだぞ。▼
Cパート†
- [ジェイガン]
- そなた、ふらふらしておるようだが…
大丈夫か?▼
- [主人公]
- いえ…
だ、大丈夫…ではないです…▼
さすがに…これだけ体力を使うと…
め、めまいが…▼
- [ジェイガン]
- クリス、大丈夫か!?
ええい、世話の焼ける…
わしにつかまるがよい。▼
- [主人公]
- す、すみません…▼
元グルニア黒騎士†
- [ベルフ]
- 突然のご無礼をお許しください。
マルス王子とお見受けしました。▼
- [マルス]
- 君たちは…?▼
- [ベルフ]
- 我らはベルフ、ロベルト、ライデン。
我らも戦列に加えていただきたく、
馳せ参じました。▼
- [ロベルト]
- 我らは元グルニア黒騎士。
しかし故あって祖国を離れた身。▼
- [ライデン]
- 今は騎士の位を捨て、
力なき民たちを守るために
日々を生きております。▼
- [マルス]
- 元グルニア黒騎士…▼
しかし、前の戦争で
グルニア黒騎士団は
ぼくたちの敵だった。▼
それでも、ぼくの仲間に
なってくれるというのか?▼
- [ベルフ]
- 我らの隊長は、国という立場を越えて、
ただ弱き者たちを守ることを
願っておられました。▼
我らもそうありたいのです。
今は亡きあのお方のように…▼
- [マルス]
- …………▼
わかった。
君たちの志を信じたい。
どうかぼくたちと共に戦って欲しい。▼
コメント†