子世代編 壱:空蝉描く夢†
オープニング†
オープニング1†
これは、私の憶えている、或る世界の話。▼
戦乱の時代、秘境と呼ばれし『星界』で
ひっそりと育てられた子どもたちがいた。▼
彼らは長きにわたる戦争が終結した後、
ついに元の世界へ戻ることとなる。▼
しかし待ち望んだその日、
秘境に謎の兵が襲来。▼
子どもたちは父や母に庇われ逃げ延びたが、
親たちはそろって行方知れずとなってしまう。▼
父を失った娘、
カンナは一人彷徨っていた。▼
雨に濡れながら進む彼女は知らない。▼
その先にどんな出会いと別れが
待ち受けているのかを。▼
オープニング2†
- [カンナ]
- ひっく、ひっく、ぐすっ…▼
お父さん…
お父さん…▼
ごめんなさい…あたし…
お父さんを守れなかった…▼
あたしがもっと強かったら…
お父さんみたいに戦えたら…▼
こんなことにはならなかったのに…▼
オープニング3†
- [カンナ]
- どうして…
あたしには何の力もないんだろう…▼
うっ… ぐすっ…▼
- [ミタマ]
- あなた、どうしましたの?▼
- [カンナ]
- え…?▼
- [ミタマ]
- ここで一句…
見知らぬ地 泣く子を見つけ 声かける▼
お怪我をしているのでしたら、
治して差し上げますけれど。▼
- [キヌ]
- んー…でも見た感じ、
怪我はしてないみたいだよ。▼
- [カンナ]
- えっと、あなたたちは…?▼
- [キヌ]
- アタシはキヌだよ。▼
- [ミタマ]
- わたくしはミタマと申します。
あなたのお名前は?▼
- [カンナ]
- あ、あたしはカンナ。▼
- [ミタマ]
- なるほど、カンナといいますのね。
どうして泣いていたんですの?▼
もしかして…迷子にでもなりました?▼
- [カンナ]
- ま、迷子じゃないよ!
あたしはそんな…▼
…………▼
ううん。やっぱり、迷子なのかも…
あたし…もう帰る場所が無いから…▼
- [キヌ]
- 帰る場所が無い…?▼
- [カンナ]
- 家も、村も、
めちゃくちゃに壊されちゃった…▼
助けに来てくれたお父さんも…
し、死んじゃったかもしれない…▼
あたしのせいだ…
あたしが戦えないから、お父さんは…!!▼
どうしよう、どうしよう…!!▼
- [ミタマ]
- 落ち着いてくださいな。
一体何がありましたの。▼
- [カンナ]
- わ、わかんない…
あたし、逃げてきたから。▼
突然、あたしが住んでた場所に
姿がもやもやした、見えない敵が現れて…!▼
- [キヌ]
- 見えない敵…!?▼
- [ミタマ]
- キヌ、これは…▼
- [キヌ]
- うん…カンナも、アタシたちと同じなのかも。▼
- [カンナ]
- …?▼
- [ミタマ]
- …カンナ。わたくしたち、
あなたのお話をもっと聞きたいですわ。▼
- [カンナ]
- う、うん…わかった。▼
あいつらが暴れまわるから、
あたし、戦わなきゃって思ったんだけど…▼
やっぱり…ぜんぜん敵わなくて。
負けそうになった時に、お父さんが来てくれたの。▼
でもあいつらすごく強くて、
お父さんでも勝てなくて、▼
お父さんはあたしに逃げるよう言ったんだ。▼
あたし、嫌だって言ったんだけど…
頼むから逃げてくれって…▼
だから…
あたし思いっきり走ってきたの。▼
そうしたら逃げる途中、
後ろから叫び声がひとつ聞こえて…▼
お父さんとは…それっきり。▼
森の中に隠れて
ずっと待ってたけど…▼
結局、あたしのところには…
帰ってこなかった…▼
- [ミタマ]
- …………▼
- [カンナ]
- お父さんはこの刀をあたしに渡したの。
確か…夜刀神、っていうんだ。▼
ここは父さんが何とかするから、
カンナはこの刀を守ってくれって…▼
- [ミタマ]
- まあ、刀を…?
敵に襲われているのに武器を手放したんですの?▼
- [カンナ]
- お父さんは竜になれるから…
刀が無くても戦えるの。▼
- [キヌ]
- カンナのお父さんも変身できるんだ。
じゃあアタシとおそろいだね。▼
アタシはこの石で、綺麗で大きな狐…▼
妖狐になれるんだよ。▼
- [カンナ]
- 妖狐?
すごいんだね…▼
あたしはなんにもできない…▼
キヌみたいに変身できたら‥
ミタマみたいに傷を治せたら…▼
そうしたら…
お父さんを助けられたかもしれないのに…▼
うう…っ。▼
- [キヌ]
- カンナ…▼
…気持ちはわかるよ。
アタシたちもカンナと同じだもん。▼
ミタマもアタシも、
住んでた場所に見えない敵が来て…▼
それで、ここまで逃げてきたんだ。▼
- [カンナ]
- !!▼
- [ミタマ]
- 杖が使えても、変身できても、
わたくしたち、何もできませんでしたわ。▼
だからカンナ。
そんなに自分を責めないでくださいまし。▼
…わたくしなんか、
本当に馬鹿でしたのよ。▼
お父様が必死で呼びかけてくださっているのに、
屋敷で呑気に眠っていたんですの。▼
わたくしが外に出た時は、
既に家は囲まれていて…▼
お父様はわたくしを逃がすために
戦ってくれました。▼
途中までは一緒にいたんですけれど、
ほんの一瞬はぐれてしまって…▼
振り返ったらもう、
お父様の姿はどこにもありませんでしたわ。▼
生きているのかどうかすら、
わたくしには…▼
- [カンナ]
- そんな…▼
- [ミタマ]
- 死は平等ですわ。例えくたばっていたとしても、
嘆くことはありませんの。▼
でも、どうしてでしょう…▼
もし早く起きていたら、
もしあの時はぐれなければと…▼
そう思わずにはいられませんわ。▼
…そういえばキヌはどうでしたの?
お父上とは秘境ではぐれたんですの?▼
- [キヌ]
- アタシは…わかんない。
父さんとは会ってないから。▼
見えない敵に気づいたあと、
アタシは一人でここまで逃げてきたの。▼
でも、秘境から出る前、森の中に…
父さんのボロボロになった襟巻きが落ちてた。▼
もしかしたらアタシを守ろうとして、
そこで戦って…負けちゃったのかも。▼
…けど、別に死んだところ見たわけじゃないし、
アタシは諦めてないよ。▼
父さんは生きてアタシを探してるんだって…
そう思ってる。▼
- [カンナ]
- うん…そうだよね。
まだ死んだって決まったわけじゃない…▼
でも…あたしたちこれから、
どうしたらいいんだろう…▼
オープニング4†
- (3人の前に透魔兵が現れる)
- [透魔兵]
- …………▼
- [カンナ]
- !!▼
あのゆらゆらした見た目の兵士…
お父さんにひどいことした奴らだ!▼
- [キヌ]
- アタシの秘境に来たのもあいつらだよ!
むーっ!! 今すぐやっつけてやる!!▼
- [ミタマ]
- 退いてください、キヌ!
やられてしまいます!!▼
- [キヌ]
- なんで!?
やってみないとわかんないじゃん!!▼
- [ミタマ]
- いえ、やらずともわかりますわ。
敵の数を御覧なさいな。▼
戦力は 我らの中で あなただけ…▼
カンナは戦えませんし、
わたくしは杖しか使えませんのよ!?▼
なにより全員、戦場に出たことなど無い
ずぶの素人なんですの!▼
ここは争いを避けるのが
得策というものですわ!!▼
- [キヌ]
- でも…▼
- [ミタマ]
- あなた、お父上に守っていただいた命を
無下にしても良いと仰るんですの?▼
- [キヌ]
- !!▼
ううー…
わかったよう…▼
でも、向こうに戦ってるヒトがいるみたいだよ!
助けてあげなくていいの!?▼
- (3人の南西方向にキサラギ、ヒサメ)
- (キサラギ、透魔兵を攻撃するも、外す)
- [キサラギ]
- あれれ、また失敗した。▼
やっぱり僕なんかじゃ、
父上の神器は使えないのかな…▼
- [ヒサメ]
- 危険です、キサラギ!
もうやめましょう…!▼
- (ミタマ達がキサラギ達に近づく)
- [ミタマ]
- 危ないですわ、あなたたち!
何をしていますの!▼
- [ヒサメ]
- わかっています!
ですがキサラギが…!▼
- [ミタマ]
- キサラギ…?▼
- [キサラギ]
- ヒサメ、君は逃げていいよ!▼
これ以上僕のわがままで
ヒサメを危ない目に遭わせられないから!▼
- [ヒサメ]
- 何てことを言うんですか…!
置いていけるわけないでしょう!▼
今のキサラギでは敵いません。
私の父さんも、あなたの父上ですら…▼
こいつらと戦ったせいで、
いなくなってしまったんですよ!?▼
- [カンナ]
- この二人も…▼
- [キサラギ]
- 父上…
そうだよ、父上を助けに行かなきゃ。▼
そのためには、こいつらと戦うしかない!
よーし、もう一度…▼
うわっ!?▼
- (キサラギ、再度攻撃するも外す)
- [キサラギ]
- ありゃ…また失敗か。▼
- [キヌ]
- ぶーぶー!
いい加減諦めなよ!▼
アナタにはその弓、使えないんだよー!▼
- [キサラギ]
- …………▼
- [ミタマ]
- 諦めが肝心ですわ。
わたくしたちと一緒に逃げましょう!▼
こいつらを倒せないということは、
もうおわかりでしょう?▼
- [キサラギ]
- …うん。わかってるよ。
それでもやっぱり、ここは退けない。▼
- [ヒサメ]
- !? 聞き分けてください、キサラギ!
私はあなたを死なせたくないんです!!▼
- [キサラギ]
- ありがとう、ヒサメ。▼
でも、もうすぐ…
もうすぐうまくいく気がするんだ。▼
今まで全然だめでも、
次も同じだなんてこと絶対ない。▼
こうして信じてたらきっと…
風神弓は応えてくれる。▼
- [カンナ]
- …風神弓?▼
- [キサラギ]
- この弓のこと。
父上から渡された神器だよ。▼
ホントは、僕には使えないんだ。
でも諦めたりしないよ。▼
父上を取り戻すまで、
絶対に諦めない。▼
- [カンナ]
- …!▼
- [キサラギ]
- 僕はここで戦う!
僕にだって、絶対にできる!▼
他の誰でもない…
僕がやるんだ!!!!!!▼
- (キサラギ、攻撃を命中させる)
- [ヒサメ]
- !! キサラギ、あなた…
風神弓を…▼
- [キサラギ]
- やったー! 大成功!!
見た見た? 今の見たでしょ!?▼
僕だって風神弓を使える!
父上みたいに戦えるんだ!!▼
- [カンナ]
- すごい…▼
- [ミタマ]
- た、確かにすごいですけれど、
それでも戦力的に不十分なことに変わりは…▼
- [カンナ]
- キサラギ!
もう一回やってみせて!▼
- [ミタマ]
- ええ!? カンナ!?▼
- [カンナ]
- ねえ教えて、キサラギ!▼
今のどうやったの!・
どうやったら使えるようになった!?▼
あたしもこの刀のこと信じたら、
使えるようになるのかな?▼
そうしたらあたしも戦える?
お父さんを助けられる?▼
- [キサラギ]
- …………▼
それ「夜刀神」?▼
- [カンナ]
- 知ってるの!?▼
- [キサラギ]
- 父上から聞いたことあるんだ。
それは世界を救う刀だって。▼
選ばれた人にしか持てない、
すっごい神器だって。▼
- [カンナ]
- うん…でも、あたしは選ばれてない。
これはお父さんので、あたしのじゃない。▼
あたしは…
…あたしにはなんにもできなかった。▼
お父さんが戦うのを、
ただ見てただけ。▼
キサラギみたいに…
戦えなかったの…▼
- [キサラギ]
- ううん。
僕もカンナと同じだよ。▼
僕もあの時何もできなくって、
大好きな父上を守れなかった。▼
すごくつらくて悲しくて…
悔しかった。▼
でも、ダメだったこと考えても仕方ないよ。
大事なのはこれからどうするかだと思う。▼
カンナはどうしたい?▼
- [カンナ]
- …………▼
あたしも戦いたい。
戦って、お父さんを助けに行きたい。▼
ほんとはあたしも、
この刀を使えるようになりたいの…▼
- [キサラギ]
- じゃあ今から試してみよう、何度でも。
そうしたらいつかカンナにもできるよ。▼
同じ神器を持つ人として保証する。
君になら、きっとできるって!▼
- [カンナ]
- …信じてくれるの?
こんなあたしでも、戦えるって…▼
- [キサラギ]
- もちろん!
僕、カンナのこと信じるよ!!▼
- [カンナ]
- ありがとう、キサラギ…!▼
- (風神弓が光を放つ)
- [キサラギ]
- あれれ、なにこれ…!?
風神弓が光ってる!!▼
- [カンナ]
- あ、あたしの刀も光ってるよ!
な、なんで? どうして?▼
あたし何か変なことしちゃったのかな…▼
…ひゃあっ!?▼
- (夜刀神が夜刀神・空夜に変化する)
- [カンナ]
- 夜刀神の形が変わった…!?▼
- [キサラギ]
- すごーい!
かっこいいね!▼
さっき風神弓から力がぶわーっと出て、
夜刀神に入っていったみたいなんだ!▼
- [カンナ]
- 風神弓の力が…?▼
- [キサラギ]
- 嬉しいな…これで僕、
カンナの力になれる。▼
たぶん、この風神弓の力が、
その刀に繋がったんだよ!▼
よくわかんないけど…
なんかそんな気がしたんだ!▼
- [キヌ]
- わわっ!?
なんかいっぱい敵がきたよ!?▼
- [カンナ]
- まさか…
この刀のせい?▼
- [ミタマ]
- さっきの光に反応したんですの?
それとも…▼
- [ヒサメ]
- もしかしたらこの刀が、奴らにとって
何らかの脅威となるのかもしれませんね。▼
だからこうして、潰しに来た。▼
- [キサラギ]
- 大丈夫だよ、カンナ。
できるって信じてみて。▼
落ち着いて夜刀神を構えるんだ。
討ち損じたら、僕が片付けてあげる。▼
- [カンナ]
- うん、わかった。▼
…………▼
待ってて、お父さん…
あたし絶対に、諦めたりしないから。▼
お願い…
力を貸して、夜刀神!!▼
- (カンナ、敵を倒す)
- [キサラギ]
- カンナ!!▼
- [カンナ]
- うまくいったよ!
あたしにも使えた!!▼
ありがとうキサラギ!
キサラギが信じてくれたおかげだね!▼
- [キサラギ]
- ううん。これはカンナの力だよ!
これで一緒に戦えるね!▼
- [カンナ]
- うんっ!!▼
- [ヒサメ]
- …………▼
…仕方ありません、逃げるのはやめです。
私も共に戦いましょう。▼
- [キサラギ]
- ヒサメ!? でも…▼
- [ヒサメ]
- あなたたちを放って行くだなんて、
危なっかしくてできませんよ。▼
…それに、言ったでしょう?
私はあなたを守りますと。▼
この刀はあなたに捧げます。
あなたは、私の主君なんですから。▼
- [キサラギ]
- ヒサメ…!
ありがとう!! 大好きだよ!!▼
- [キヌ]
- うう~~…!
ごめんミタマ、やっぱりアタシも戦う!▼
- [ミタマ]
- ええっ!?
ちょっとキヌ!?▼
- [キヌ]
- あのね、このまま逃げ回るなんて、
やっぱり性に合わないんだもん!▼
カンナも戦えるようになったし、
今ならいけるんじゃない!?▼
それにさ…アタシ、試してみたい。
自分の力でどこまで戦えるか。▼
今まで一度も、自分の力でそんなこと
したことないんだもん!▼
- [ミタマ]
- キヌ…▼
…ああもう、わかりましたわ。▼
戦力が 4人もいれば 勝機あり▼
面倒ですが、助力して差し上げます。▼
もしお怪我をしたら、
わたくしのところに来てくださいまし。▼
- [カンナ]
- さあ、行くよ!
お父さんたちはきっと生きてる…▼
そう信じて、戦おう!▼
撤退時のセリフ†
カンナ†
- [カンナ]
- ごめん、みんな…あたし失敗しちゃった…
後ろに下がってるね…▼
- [キヌ]
- そんなあ、アタシの負け…?
悔しいけど、下がるしかないかあ…▼
ミタマ†
- [ミタマ]
- 丸腰の 女性相手に なんてこと…
ここは引かせていただきますわ…▼
キサラギ†
- [キサラギ]
- ありゃ…君って結構強いんだね…
死んじゃう前に、引いておこうっと…▼
ヒサメ†
- [ヒサメ]
- くっ…! これでは戦えません…
足手まといになる前に撤退します…▼
クリア後†
クリア後1†
- (透魔兵ジークベルト、走り去る)
- [カンナ]
- あっ!?▼
- [キサラギ]
- あの敵、逃げたよ!
追いかけてみたら、何かわかるかも!▼
- [カンナ]
- 行くよ、みんな!▼
- [???]
- …待って。▼
クリア後2†
- (アクアらしき人影が現れる)
- [???]
- これ以上、追わないほうがいいわ。▼
…今は。▼
- [カンナ]
- あなたは?▼
- [???]
- 私は…▼
…………▼
名乗るほどのものではないの。▼
一つだけ言えるのは、
私はあなたたちの敵ではないということ。▼
悪いことは言わないから、
深追いはやめておきなさい。▼
- [カンナ]
- …………▼
…わかった。▼
あたしも、あなたは敵じゃないと思う。▼
それに、どこかで見たことあるような…▼
- [???]
- …………▼
- [カンナ]
- あれ? でも思い出せないや。
なんか変な感じ。▼
- [キヌ]
- アタシもアタシも。この人…どこかで
見たことあるような気がするんだよね。▼
- [キサラギ]
- んー、僕は見覚えないけどな。▼
でも普段から忘れっぽいから、
もしかしたら忘れたこと忘れてるだけかも。▼
- [ミタマ]
- あらまあ、みなさんったら…
まだお若いのに早くも物忘れですの?▼
- [ヒサメ]
- ですが…
忘れたという事実を覚えていない以上、▼
私たちが何も忘れていないということも
言い切れないのでは?▼
- [ミタマ]
- …あなた、難しいこと仰いますわね。
頭が痛くなって参りましたわ。▼
- [???]
- 大丈夫よ。時が来れば…
全てが終われば…▼
その頭のもやは晴れる。
きっと元に戻るから。▼
…それよりカンナ。
あなた、竜石は持っている?▼
- [カンナ]
- ううん、持ってないよ。
あたしは竜になれないから…▼
- [???]
- いいえ、なれるわ。▼
あなたの竜の衝動は、
いつ暴れだすかわからない。▼
私があなたの衝動を、
石に込めてあげる。▼
- [???]
- …さあ、これがあなたの竜石よ。
肌身離さず持っていて。▼
- [カンナ]
- ありがとう…!
これを使えばあたし、竜になれるの?▼
- [???]
- そうね。この竜石とその夜刀神、
『空夜』があれば立派に戦えるはずよ。
- [カンナ]
- 夜刀神…くうや?▼
- [???]
- ええ。その刀の名前。▼
夜刀神は神器の力を繋げる度に、
その姿と名前を変化させるの。▼
『空夜』の次は『白夜』へ。
そしていつかその刀は『終夜』…▼
『ファイアーエムブレム』になるわ。▼
- [カンナ]
- ファイアーエムブレム…▼
- [???]
- それは…とても美しく、強い刀よ。
ファイアーエムブレムがあれば、▼
きっとあなたたちの大切な人を
救うことができる。▼
- [カンナ]
- 大切な人って…お父さんたち?
あなた、何か知ってるの?▼
知ってたらなんでもいいから教えて!
お父さんたち、どこに行ったの!?▼
まさか、死んだりしてないよね…!?▼
- [???]
- わからないわ。
それは私にも見通せないの。▼
でも、約束しているはずなのよ…
私の分まで幸せになってって。▼
だから、私のように消えさせはしない…▼
- [カンナ]
- あなたのように…?▼
- [???]
- ごめんなさい。
私に言えることはこれ以上何もないわ。▼
これはあなたたちが、
自分で気付かないといけないことだから。▼
でも最後にひとつだけ聞いておくわ。
あなたたちと戦った敵…▼
何か、おかしいと思わなかった?▼
- [カンナ]
- …………▼
クリア後3†
- (透魔王国らしきところで一人佇むシグレ)
- [シグレ]
- 光へ 手を伸ばす…▼
穢れなき銀の剣
微睡み 思いを断ち切りて…▼
…………▼
これは、白き道を選んだ世界の歌。▼
歌は時に、相手の心をも
支配するほどの力を持つ。▼
竜の遺した石と合わせれば、
世界を救えるほどの奇跡が起こる。▼
けれど…▼
一度でもその所持者となれば、
魂は水底に落ち…▼
力はその身に及ばなくなる。▼
新たな所持者が力を行使しても、
落ちた水底まで、歌声は決して届かない。▼
そう知っていても…
それでも俺は…▼
…………▼
コメント(情報投稿・誤字脱字の報告)†
- 危ないですわ!のミタマの後のヒサメのわかっています!のセリフで誤植が起きてるみたいですね… --