子世代編 参:揺れる面影†
オープニング†
オープニング1†
これは私の憶えている、或る世界の話。▼
もう一人のカンナが
『夜刀神・長夜』を手にした頃、▼
程近い場所に白き国の王子、
そして彼の元に寄り集まった者たちの姿が。▼
王子は敵を取り逃したことを悔やみ、
仲間たちは互いに傷の手当をしていた。▼
致命傷ではないものの、その傷は深い。
それは先程戦った謎の兵たちと…▼
ある「竜」に負わされたものだった。▼
オープニング2†
- [シノノメ]
- くそっ…! さっきの奴ら、
取り逃がしちまったのか。▼
- [シャラ]
- 何よあいつら…
よくも私に傷をつけてくれたわね…▼
- [ミドリコ]
- だいじょうぶ?
はやくミドリコのお薬つかって!▼
- [マトイ]
- …もしかしたら、
逃げられて良かったのかも。▼
まともに向かって来られていたら
危なかったかもしれないわ。▼
- [シノノメ]
- 何言ってんだよ。俺はこのまま
やられっぱなしじゃ気がすまないぜ。▼
あいつら、見つけたら絶対に…▼
- [グレイ]
- 逃げる。全力でな。
- [シノノメ]
- まさかこのまま引き下がる気かよ?▼
- [グレイ]
- いいか? 状況をよく見ろ。
怪我人もいるんだ…▼
俺たちに死ねって言いたいのかよ?▼
- [シノノメ]
- …………▼
- [マトイ]
- どうかしら、一度ここで休むのは。
秘境を追われてからすぐ、▼
これだけの仲間に出会えたのは
幸運だったけど…▼
このまま戦い詰めは良くないわ。
しばらく体を休めましょう。▼
- [ミドリコ]
- あ…それ、さんせい。
そのほうが、お薬もよくきくわ。▼
- [シャラ]
- 不可解だわ…
いったい何の呪いなのかしら…▼
行く先々に見えない兵が
沢山待ち構えているだなんて…▼
- [グレイ]
- そもそも俺は戦うのは反対だったんだ。▼
本物の戦場になんか出たことない
奴らばっかり集まってるのに…▼
万に一つも勝ち目なんかないだろ。▼
なのにどうしてあいつらには、
真っ先に突っ込んでいった?▼
- [シノノメ]
- …竜がいたからだ。▼
- [グレイ]
- はあ?▼
- [シノノメ]
- あの竜の叫び声。あれを聞いたら、
戦わずにいられなくなったんだよ。▼
周りにいる奴らだって、
他の敵よりずっと強そうに見えた。▼
試したくなったんだよ…
俺がどこまでやれるのかを。▼
- [グレイ]
- 何だよ、お前…戦闘狂か?▼
お前の性分はよくわかったが、
単独行動は勘弁してくれ。▼
それに俺たちは仕掛けようなんて
一言も言ってなかったよな。▼
- [シノノメ]
- 俺だって一緒に行こうなんて
一言も言ってない。▼
お前らが勝手についてきただけだ。▼
- [グレイ]
- お前…!▼
- [マトイ]
- 二人とも、喧嘩はしないで。
今は仲間割れしている場合じゃないわ。▼
…戦う相手を間違えないで。▼
- [グレイ]
- この際はっきり言っておくが…▼
俺はあんたを守る気なんか
さらさらないぜ。▼
父さんはあんたの父親の臣下だったが…
俺までそうするつもりはまったくない。▼
無茶をしても健気についていくと思うな。▼
- [シノノメ]
- はっ、こんな腰抜け臣下、
こっちから願い下げだ。▼
- [マトイ]
- シノノメ、グレイ!!▼
- [シノノメ]
- …すまん。▼
- [グレイ]
- …悪かった。▼
- [マトイ]
- 落ち着いて、二人とも。
あたしたちはもう、帰る場所がないのよ。▼
敵も、その目的もわからない以上…
とにかく情報を集めて、▼
いま何が起こっているのか
突き止めるしかないの。▼
無駄に戦ったり喧嘩したりして
疲弊するのは得策とはいえないわ。▼
お願いだから、頭を冷やして。▼
- [シノノメ]
- ああ、わかってる。▼
…けど、戦ってないと、
刀を振ってないとおかしくなりそうなんだよ。▼
みんなは悔しくないのか?
生まれた時から秘境しか知らずに、▼
自分の力も可能性も何も知らずに、
親も故郷も奪われて。▼
その上このまま逃げ続けるなんて、
そんなの悔しくないのかよ?▼
- [マトイ]
- それは…▼
- [シノノメ]
- 俺は悔しい。▼
父さんに庇われて…
自分だけのうのうと生きてることも、▼
あんなに欲しかった雷神刀を、
こんな形で継承することになっちまったことも。▼
俺がもっと強かったら、
父さんはいなくならずに済んだ。▼
俺がこの刀を使えるようになったことを、
誰より喜んでくれるはずだったんだ。▼
なのに…▼
- [マトイ]
- シノノメ…▼
- [ミドリコ]
- …………▼
うっ…
ひっく、ひっく…▼
- [シャラ]
- ミドリコ…▼
- [ミドリコ]
- ミ、ミドリコもくやしいよ…
ミドリコが、りっぱに戦えないから、▼
お薬作るしかできないから、
お父さんいなくなっちゃった…▼
かえってきてくれさえしたら、
どんなにひどいケガでもなおしたのに…▼
おとうさん、秘境にのこったまま、
かえってきてくれなかった…▼
- [シャラ]
- …いいえ、ミドリコ。
貴方が悪いんじゃないわ…▼
悪いのはあいつらよ…
姿の見えない、呪いも効かない異形…▼
私たちを秘境から追い出したこと…
地獄の底で後悔させてやりたい…▼
でも、一番腹が立つのは…
あの時守られるだけで…▼
何もできなかった自分だわ…▼
- [マトイ]
- ええ…同感よ。
あたしも自分に腹が立つ。▼
もっと強かったら、
父さんと一緒に戦えたかもしれないのに。▼
あたしが弱いから、完璧じゃないから、
父さんは一人で残ったのよ。▼
でも、姿を消す時まで完璧に
何も残さないなんて、ずるいじゃない…▼
- [グレイ]
- …………▼
俺は悔しくなんかないぜ。
やっと自由になれたような気分だ。▼
父さんは秘境になんか来なかったからな。
おおかた、主君の元にでも駆けつけたんだろ。▼
ま、「サイゾウ」としては
賢明な判断だが…▼
- [シノノメ]
- おい、何言ってんだ。
サイゾウさんは、お前の秘境に行ったぜ。▼
- [グレイ]
- なに…?▼
- [シノノメ]
- あの時…俺の父さんがどやしたんだよ。
ここに来るぐらいなら息子の秘境に行けって。▼
もし出会えなかったんなら…
入れ違いになっちまったか、▼
こういうことは言いたくないが、
グレイのところに行くまでに…▼
- [グレイ]
- …負けたってのか。▼
じゃあ秘境から出るときに
敵が見当たらなかったのは、▼
まさか父さんが…?▼
- [シノノメ]
- …………▼
- [グレイ]
- …ちっ。
俺も助けられてたのかよ…▼
なのに今まで、
それに気づきもせずに…▼
- [シャラ]
- うふふ…
結局貴方も、同類ね…▼
みんな同じ気持ちなんて
気味が悪い…▼
悔しいなら、もう一度戦う?
私は反対しないわよ…▼
…竜がいなくなったから。▼
- [ミドリコ]
- え…?▼
- [シャラ]
- 気づかなかった…?
竜の形をした厄介な敵…▼
その気配が完全に消えているのよ…▼
- [ミドリコ]
- ど、どうして急に?▼
- [シャラ]
- わからないわ…▼
違う誰かにやられたのか、
それとも何か別の理由なのか…▼
なんにせよ…
状況が変わったことに違いはない。▼
暴れまわる獣が一匹いないだけで、
いくらか戦いやすくなっている筈よ…▼
- [シノノメ]
- ほう…勝機があるって言いたいのか?
今なら。▼
- [シャラ]
- さあ…?
私は事実を言っただけよ…▼
- [マトイ]
- …………▼
ねえ。これは勝手な分析だけど、
さっきの兵たちには、意思があると思うの。▼
秘境に攻め入ってきた奴らとは
明らかに違う動きをしていたから。▼
何故あんな姿をしているのかは
わからないけれど…▼
もし倒すことができたら、
何か情報を吐かせることができるかも。▼
- [ミドリコ]
- ええと…化け物じゃないなら、
敵もいくらかつかれてるはずよ。▼
にげきって安心してるならなおさら、
たおしやすいかも。▼
- [シノノメ]
- …行けるのか?▼
- [ミドリコ]
- ミドリコもおくすりも、
あとちょっとならがんばれるよ。▼
でも、グレイが戦うのがイヤなら…
ミドリコ…▼
- [グレイ]
- …………▼
好きにしろ。
戦うなら俺も行くぜ。▼
だが俺は、自分のために戦う。▼
次に誰かさんが無茶をしても、
その時はもう知らないぜ。▼
- [シノノメ]
- 肝に銘じておく。▼
皆も、無理はするな。
…行くぞ。▼
撤退時のセリフ†
シノノメ†
- [シノノメ]
- くそっ、俺の負けか…
退くしかないなんて情けねえ……▼
グレイ†
- [グレイ]
- 無理はするなって話だったかな…
この辺で…一旦退くべきか……▼
マトイ†
- [マトイ]
- これ以上の戦闘は無謀ね…
潔く退くことにしましょう……▼
シャラ†
- [シャラ]
- 一度ならず二度までも撤退だなんて…
次こそは呪ってあげる…▼
ミドリコ†
- [ミドリコ]
- ごめん…ミドリコ負けちゃった…
ちょっと下がってるね…▼
クリア後†
クリア後1†
- [シノノメ]
- 俺たちの勝ちだ。
よし、早速捕まえて…▼
- [グレイ]
- !? いや、待て…!▼
- (透魔兵オフェリア、フォレオ前に出る)
- [シャラ]
- ダメだわ…
また向かってこようとしている…▼
- [マトイ]
- これ以上の連戦は分が悪いわ。
ここは引き下がりましょう!▼
- [シノノメ]
- …いや、ここは退けない。▼
- [マトイ]
- シノノメ!?▼
- (シノノメ前に出る)
- [ミドリコ]
- なにやってるの!?
はやくもどって!▼
- [シノノメ]
- 負けてたまるか…!
せっかく追い詰めたんだ、▼
このまま一気に叩く!!▼
俺はこれ以上待つなんてごめんだ。
すぐにでも真実が知りたい…▼
このまま終われるかよ!!▼
- [ミドリコ]
- シノノメ、あぶない!!▼
- [グレイ]
- くそっ…!▼
- (シノノメに向けて放たれた透魔兵エポニーヌの攻撃をグレイが庇う)
- [グレイ]
- うあっ…!!▼
- [シノノメ]
- グレイ!!?▼
なんでだ?
お前、次はもう知らないって…▼
- [グレイ]
- …あんたに何かあったら、
父さんが帰ってきたときうるさいから。▼
とにかく、退けよ。
まだわからないのか…▼
もう誰かを失うのは嫌だって、
みんなそう思ってるんだ。▼
本当の意味で勝ちたいなら、
今は一人で戦うな。▼
- [シノノメ]
- …わかった。すまん…▼
- [マトイ]
- まずいわ、次がくる!!▼
- (透魔兵オフェリアの攻撃をカンナが、透魔兵フォレオの攻撃をキサラギが防ぐ)
- (ミタマ、ヒサメ、キヌが現れる)
- [キサラギ]
- 間一髪だったね!
大丈夫、シノノメ!?▼
- [シノノメ]
- キサラギ!?
お前どうしてここに…!▼
- [キサラギ]
- その話はあとあと!!
それよりシノノメ、ここは一旦退こう!!▼
向こうに安全そうな隠れ場所があるんだ!
ね、カンナ!▼
- [カンナ]
- うん!▼
ミタマ、そこでこの人たちの
治療をお願い!▼
- [ミタマ]
- 仕方ありませんわね。
では、とっととずらかりますわよ!▼
- [キヌ]
- えーっ!
こいつらと遊ばないのーっ!?▼
- [ヒサメ]
- 嫌でもまた遊ぶことになります!
今はガマンですよ!▼
- [キヌ]
- はーい。▼
- (白夜軍退却)
クリア後2†
- [キサラギ]
- よしっ。
ここまでくればもう大丈夫だよ!▼
- [マトイ]
- ありがとう。
あの敵…追いかけては来ないようね。▼
- [ミタマ]
- さ、これで傷は治りましたわよ。▼
- [グレイ]
- 悪いな。▼
- [シノノメ]
- ありがとな…
さっきは助かったぜ。▼
- [カンナ]
- ううん。無事でよかったよ。
あっ、あたしはカンナ。▼
それから…ヒサメ、キヌ、ミタマだよ。
キサラギとは知り合いなんだっけ?▼
- [シノノメ]
- ああ、従兄弟どうしだからな。
…俺はシノノメ。▼
それからグレイ、マトイ、
シャラ、ミドリコだ。▼
- [ミドリコ]
- ええと…はじめまして、なのかな?▼
- [キヌ]
- どうなんだろー?
どこかであった気がするヒトもいるけど。▼
- [キヌ]
- ええ。確かに、
初めて会った気がしないというか…▼(※本来はマトイの台詞であると思われるが、キヌの台詞となっている)
- [ミタマ]
- ふとよぎる 強い既視感 これいかに▼
- [シャラ]
- 私は誰も知らないわよ…▼
- [ヒサメ]
- なんだら、妙な心持ちですね。▼
- [シノノメ]
- それで、キサラギ。
お前たちはどうしてここに?▼
- [キサラギ]
- 獣の叫び声みたいなのが聞こえて、
なんだろうと思ってここに来たんだ。▼
そうしたらシノノメたちが
あいつらと戦ってるのが見えたから…▼
!! そうだシノノメ、
父上が、父上が…!▼
- [シノノメ]
- タクミ叔父さんが?▼
- [キサラギ]
- シノノメたちが戦ってた敵、
僕のいた秘境にもいっぱい来て…▼
父上が僕を庇って、
し、死んじゃったかもしれないんだ…!▼
でも、僕だけじゃなくて…
みんなも同じ目に遭ってるみたい。▼
- [シノノメ]
- こっちも状況は同じだ。▼
くそっ。本当に…▼
いったい何が起こっていやがるんだ。▼
- [グレイ]
- マトイの分析だと、
さっきの奴らには意思があるそうだ。▼
戦ってわかったんだが、少なくとも…
俺たちの秘境に来た兵たちとは違う。▼
とっ捕まえたら何か
情報を吐かせられるかもと思ったんだが。▼
- [ヒサメ]
- 意思があるって…
つまり、相手は人間ということですか?▼
- [マトイ]
- そうね、その可能性が高いわ。
どうしてあんな見た目なのかは分からないけど…▼
- [カンナ]
- そういえば、あたしたちが戦った敵も…
他の化け物とは違ってたよね。▼
- [ミタマ]
- はい。
妙に連携が取れていましたわ。▼
- [グレイ]
- なに…?
そいつらは倒したのか?▼
- [キヌ]
- ううん、逃げられちゃった。▼
深追いはしないほうが良いって、
女の人に言われたから。▼
- [ミドリコ]
- 女のひと?▼
- [カンナ]
- 不思議な感じの人で…
何でも知ってるみたいな口ぶりだった。▼
あたしに竜石をくれて、
それから…▼
戦った敵のこと、
何かおかしいと思わないかって言ってた。▼
あれってもしかしたら、
敵が人間だって教えたかったのかな。▼
- [シャラ]
- なによそれ…
じゃあハッキリそう言えば良いじゃない…▼
- [ヒサメ]
- 言えない事情があった。もしくは、
言っても意味がなかったのかもしれません。▼
私たちが自分で気づかないと
意味がない…と仰っていましたから。▼
- [シノノメ]
- いずれにせよ、それを確かめるためには
また戦わないとな。▼
- [カンナ]
- …………▼
その時は、みんな一緒に行こうね。▼
- [シノノメ]
- 一緒に?▼
- [カンナ]
- うん、あたし見てたよ。
シノノメ一人で戦おうとしたでしょ。▼
…さっき、怖かったの。
シノノメとグレイが攻撃された時。▼
お父さんみたいに…
また誰かいなくなるかもしれないって。▼
間に合ってよかったけど、
もうあんなことしないでね。▼
- [シノノメ]
- !!▼
- [キサラギ]
- 僕もさっき一人で残ろうとしたから
人のこと言えないんだけど…▼
あの時、もし僕たちが来なかったら
きっと危なかったと思うんだ。▼
僕、シノノメに何かあったらやだよ。
だからもう無茶はしないで。▼
- [シノノメ]
- カンナ、キサラギ…▼
- [グレイ]
- な、俺の言ったとおりだろ?▼
- [シノノメ]
- 悔しいが…そうだな。▼
…ああ。約束する。
俺はもう一人で無茶はしない。▼
今まですまなかった。
みんな、力を貸してくれるか?▼
- [グレイ]
- …仕方ないな。▼
- [キサラギ]
- もちろん!!
僕たちなら絶対に勝てるよ!▼
- [カンナ]
- あたしもがんばるね!▼
- [シノノメ]
- よーし、なんかすっげー
やる気になってきたぜ!▼
- (雷神刀が光りだす)
- [シノノメ]
- おわっ!? 雷神刀が光ってる!?
なんだこれ…▼
どうしちまったんだ!?▼
- [キサラギ]
- これって…風神弓が
光った時とおんなじだ!!▼
- [カンナ]
- 夜刀神も光ってる…
これってもしかして、また…▼
…!!▼
- (夜刀神・空夜が夜刀神・白夜に変化する)
- [シノノメ]
- おい、カンナの刀…
形が変わったぞ!!▼
- [カンナ]
- すごくキレイ…!
これが、夜刀神『白夜』…▼
- [シノノメ]
- 『白夜』?
この刀の名前か。▼
- [カンナ]
- うん。これも、不思議な女の人が
教えてくれたんだ。▼
この刀はあたしのお父さんのなんだけど、
最初はもっと違う形だったの。▼
- [キサラギ]
- でも、風神弓の力と繋がって…
形が変わったんだよ!▼
- [シノノメ]
- そうか。夜刀神『白夜』…
いい名だな。▼
- [シノノメ]
- 国の名を関した武器があれば、(※原文ママ。名を「冠した」が正しい)
負ける気がしないな。▼
- [カンナ]
- うん、あたしもそう思う!▼
- [シノノメ]
- …………▼
…よし。
もう一度戦うぞ、あいつらと。▼
戦力的にはこちらに分がある。
次は絶対に逃がさない。▼
- [カンナ]
- 行くよ、みんな!
みんなの大切な人を取り戻すために。▼
今度こそ敵を捕まえて…
この世界になにが起きてるのか確かめなきゃ!▼
クリア後3†
- (透魔王国らしきところで一人佇むシグレ)
- [シグレ]
- 狭間へ 沈み行く…▼
彷徨い揺蕩う心
幼き 願いを求めてた…▼
…………▼
これは狭間の道を選んだ世界の歌。
でも、この世界は…▼
- [???]
- この世界は、
その道の果てを見ることはなかった。▼
- (アクアが現れる)
- [シグレ]
- わかっています。
だからあなたがこうして俺を守ってくれた。▼
ありがとうございます…
母さん。▼
- [アクア]
- でも、それもここまで。
私に残された時間はもう少ない…▼
ごめんなさい…
本来なら絶対に避けたかった道に、▼
私はあなたを導かなくてはいけない…▼
…今からあなたに、
「歌の続き」を教えるわ。▼
- [シグレ]
- 「歌の続き」…?▼
- [アクア]
- あの竜に対抗する歌…
あの歌には続きがあるの。▼
私ではどうしても
その力を引き出すことができなかった、▼
禁断の力を秘めた、
幻の四番目の歌詞。▼
私がここまで消滅を免れたのは
きっとこの歌をあなたに伝えるため…▼
…シグレ。
いつか、あなたに言ったことがあったわね。▼
もしあなたがペンダントを着ければ…
私と同じ力を使えるって。▼
- [シグレ]
- 母さん…
あれは、本当なんですか?▼
- [アクア]
- 本当よ。それどこか…▼
もっととてつもない力を、
あなたはその身に秘めている。▼
まるで、先代の透魔王のように。▼
- [シグレ]
- 先代の…透魔王?▼
- [アクア]
- そう…かつてハイドラと共に在った頃の
透魔王国を統べていた王…▼
ハイドラと最も親交の深かった
初代透魔王…リュウレイ。▼
伝承や肖像画でしか知らないけれど、
シグレはあの方によく似ている。▼
その力も、姿も。▼
- [シグレ]
- …そうなんですか。▼
- [アクア]
- ごめんなさい、シグレ…
だからこそ私はあなたに、▼
力を使わせたくはなかった。
四番目の歌は幻のまま葬り去るつもりだった。▼
だって、そうでないと…
力を使ったりなんかしたら、▼
- [シグレ]
- 俺は消えてしまう。
母さんと同じように。▼
- [アクア]
- …………▼
- [シグレ]
- 大丈夫です。
それもただの可能性のひとつにすぎません。▼
必ずやり遂げてみせますよ。
そうすれば…この世界は救われて、▼
いなくなってしまった皆さんも、
母さんも…戻ってきてくれるんでしょう?▼
- [アクア]
- …………▼
…ええ。▼
- [シグレ]
- じゃあ、迷うことはありません。
歌の続きを教えてください。▼
- [アクア]
- その前に、一言だけいいかしら。▼
- [シグレ]
- なんですか?▼
- [アクア]
- …シグレ、愛しているわ。▼
この先あなたが
どんな道を往くことになっても…▼
私はずっと見守っている。
ずっと傍にいるから。▼
- [シグレ]
- そんな…それじゃまるで、
今生の別れみたいじゃないですか。▼
俺が全てを終わらせさえすれば、
またすぐに会えるのに。▼
そう…でしょう?▼
- [アクア]
- ふふ、そうね。
シグレの言うとおりだわ。▼
そうよ…
私は、消えたりしないわ。▼
体がなくても、心を失っても…
憶えていてくれる人がいるのなら、▼
私を思い出してくれた時、
そこに私はいるの。▼
- [シグレ]
- …………▼
- [アクア]
- さあ、いくわよ。シグレ…
あなたに…歌の続きを継承します。▼
…………▼
空蝉描く夢…♪▼
記憶の双剣
揺れる面影……▼
惑いを切り裂いて……♪▼
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