会話集/章別会話
外伝 願いの薬草†
ナレーション†
スズカゼの娘ミドリコは、
父の頼みで探していた神竜草を
探検家ドラジェに奪われてしまう。
スズカゼたちは、神竜草を取り返そうと
逃げるドラジェを追いかける。
オープニング†
オープニング1†
- [ミドリコ]
- いちに、いちに。▼
袋の中にはお父さんにたのまれた
うんとめずらしい薬草がたくさん。▼
お父さん、よろこんでくれるかな。
えらいねって言ってくれるかな。▼
ひきょうを出たから
待ち合わせ場所まであとすこし。▼
お父さん、待っててね。
ミドリコ、いつもよい子でがんばってるよ。▼
…ん?
あれは…▼
- [お兄さん]
- 助けてくれ!
誰か…誰かー!▼
- [賊]
- うるせえ!
騒ぐとぶっ殺すぞ!▼
持ってる金を全部出せば
命だけは助けてやる!▼
- [お兄さん]
- ひっ!▼
- [ミドリコ]
- 何やってるの!
弱い者いじめはだめなんだからね!▼
- [賊]
- …何だ。
このガキは。▼
- [ミドリコ]
- んもう!
ガキじゃなくて、ミドリコよ。▼
さあ、その武器をしまいなさい。
あぶない物は人に向けちゃだめだって、▼
お父さんとお母さんに
そう教わらなかったの?▼
- [賊]
- お前こそ教わらなかったのか?
口のきき方には気をつけなさいって。▼
そんな悪い子には…
お仕置きをしないといけないな!?▼
- [ミドリコ]
- …!!▼
(SE:攻撃音)
- [賊]
- ぐはっ!?▼
(SE:人が倒れる音)
- [スズカゼ]
- 心配しましたよ、ミドリコ!!▼
待ち合わせ場所になかなか来ないから、
一体どうしたのかと…!▼
- [ミドリコ]
- お父さん!▼
- [賊]
- ちっ…!
ここは引いてやる!▼
- [ミドリコ]
- ありがとう、お父さん!
でも、ミドリコ全然こわくなかったよ。▼
- [スズカゼ]
- そうですか。強い子です。▼
それにしても…
また大きくなりましたね。▼
- [ミドリコ]
- うん。そうなの。
ミドリコ、もうおねえさんだもん。▼
たのまれてた薬草だって、
ちゃんととってきたんだよ。▼
…あれ?▼
- [スズカゼ]
- どうしたんですか?▼
- [ミドリコ]
- あのね…
薬草をいれた袋がないの…▼
- [スズカゼ]
- どこかに落としてしまったんでしょう。▼
いいんですよ、気にしなくて。
また採りにいけばいいんですから。▼
- [ミドリコ]
- ちがうもん!
おとしたんじゃないの!▼
だって、ミドリコ…
さっきまではちゃんと持ってたから…▼
…あ、もしかしたら
さっきのわるい人たちが…▼
お父さん、待ってて!
ミドリコ、取りかえしてくる!▼
- [スズカゼ]
- あっ!
ミドリコ、待ちなさい!▼
オープニング2†
- [ミドリコ]
- おいたしちゃダメよ、
そこの人!▼
あなた…ミドリコの袋、取ったでしょ!▼
- [ドラジェ]
- ええっ!? よくあたしに気づいたわね。
ちょっとやせすぎのお嬢ちゃん?▼
- [ミドリコ]
- あなた、誰?
さっきのわるい人たちの仲間なの?▼
- [ドラジェ]
- はぁ…あんな野蛮な連中と一緒にしないで。
隠れ蓑に紛れてただけよ。▼
数々の伝説的な財宝を発見した
神出鬼没、正体不明のトレジャーハンター…▼
天才探検家ドラジェ様とは、
このあたしのことよ。▼
- [ミドリコ]
- たんけんか…?▼
- [ドラジェ]
- そ。お宝のことなら、
このドラジェ様におまかせよ。▼
世界に二つとないと言われるこの神竜草…
まさに、あたしのお宝にふさわしいわ。▼
- [ミドリコ]
- あっ! それ!!
かえしなさい!▼
人のものを取っちゃいけないのよ!▼
- [ドラジェ]
- あら、これはもともと
この森のものでしょ?▼
遺跡に眠るお宝は誰のもの?
誰のものでもないわ。▼
森に生えていたお宝は誰のもの?
誰のものでもないわ。▼
- [ミドリコ]
- へりくつよ!▼
- [ドラジェ]
- ふふん…何とでも言いなさい。▼
それじゃ、お嬢ちゃん。
あたしはこれで失礼するわ。▼
取り返したかったら、
追いついて奪い取ってごらんなさい。▼
言っとくけど、
あたしは体型の割に素早いわよ。▼
- [ミドリコ]
- だめよ!
ぜったい逃がさないんだから!▼
vs ドラジェ†
- [ドラジェ]
- へぇ…? 一瞬でも追いつくなんて、
なかなかやるじゃない。▼
でも、このドラジェ様は
体型の割に手強いわよ?▼
ドラジェ撃破†
- [ドラジェ]
- あたしの完敗…ね……
不覚だわ。▼
クリア後†
- [ミドリコ]
- よかった…
薬草を取りかえせて…▼
- [スズカゼ]
- …駄目ですよ、ミドリコ。
あんな無茶をしては。▼
頼んだ薬草は本当に、
次の機会でもよかったんです。▼
それよりミドリコに何かあったら…
私は…▼
- [ミドリコ]
- だって…だめなんだもん…
この次じゃだめなの。▼
お父さんは知らないだろうけど、
この薬草には願いをかなえる力があるのよ。▼
だからこれは、ただの薬草じゃないわ。▼
- [スズカゼ]
- 願いをかなえる力…ですか?▼
- [ミドリコ]
- ええっと…
ミドリコ、ずっと前から決めてたの。▼
これを渡すときに、お父さんに
おねがいごとをしようって…!▼
そのおねがいごとはね…
お父さんのそばにいたいってこと…▼
お父さんと一緒に、こっちの世界で
くらしたいってことなの…▼
- [スズカゼ]
- ミドリコ…▼
- [ミドリコ]
- 今日が駄目だったら、
次にこれが生えるのはうーんと先になるの。▼
お父さんたちの世界では、ほんの
ちょっとの時間かもしれないけど…▼
ミドリコたちのいるひきょうだと、
とっても長い時間なの。▼
ミドリコ…そんな待つのが
いやだから…!▼
とても…いやだから…
ぐすっ…▼
- [スズカゼ]
- ごめんなさい。
寂しい想いをさせて…▼
こんな小さな体で、
そんなことを思っていたんですね。▼
気付いてあげられなかったこと、
許してください…▼
秘境とこちらの世界の時間の進み方が
違うことは、もちろん知っています。▼
だからお父さんはミドリコに
たくさん会いに来ていたつもりでした。▼
でもミドリコにとっては、つらくなって
しまうほど長い時間だったのですね。▼
- [ミドリコ]
- …………▼
- [スズカゼ]
- わかりました。これからは
お父さんたちと一緒に過ごしましょう。▼
お父さんたちの仲間として
ずっと一緒にいるのです。▼
- [ミドリコ]
- えっ…
いいの…?▼
- [スズカゼ]
- 大丈夫ですよ。▼
皆さんには、
私のほうから話しておきます。▼
心強い味方が一人増えましたと。▼
- [ミドリコ]
- ありがとう…お父さん!▼
この薬草の効き目…
ほんとうだったんだね。▼
ミドリコ、とってもうれしい。
今まででいちばん、うれしいよ…!▼
- [スズカゼ]
- さ、行きましょうミドリコ。
あなたには聞きたいことがたくさんあります。▼
今日からは…
たくさん私とお話してくださいね?▼
- [ミドリコ]
- うん!▼
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