章別会話
ノーマル†
オープニングシナリオ†
- [エリンシア]
- アムリタ様は……大丈夫でしょうか。
今は、どんなご様子ですか?▼
- [ティバーン]
- リュシオンの呪歌を聞かせて、
なんとか落ち着かせた。▼
- [エリンシア]
- ……そうですか。▼
ペレアス生存時追加
- [ティバーン]
- 息子のほうはどうした?▼
- [エリンシア]
- もう休まれています。
…たび重なる戦いで……
たいへんお疲れのご様子です。▼
- [ティバーン]
- ……息子のほうは、
母親とは似つかぬほど軟弱だな。
だが…あの母親…▼
- [ティバーン]
- あの女が黒竜王の娘だってのは、
意外に真実かも知れんぞ。▼
なにしろこの俺が、
女1人を押さえつけるのに
あれだけてこずらされたんだからな。▼
- [エリンシア]
- 確かに、アムリタ様とクルトナーガ王子は
面差しや雰囲気がとても
よく似ておられると思います。▼
- [ティバーン]
- そうか…ベオクは
そうやって血縁関係を判断するのか。▼
俺達ラグズは、主に匂いで判断するが…
…あのアムリタという女は……
どこかおかしい。▼
あの女には特有の匂いがない。
何にも属さん。▼
- [エリンシア]
- そういえば…あの方は
不思議なことを仰っていました。▼
アムリタ様は、
ペレアス様を身篭って…
そのために力を失ったと……▼
- [ティバーン]
- ……じゃあ、あれか…
言い伝えは本当だったってことか……▼
- [エリンシア]
- 言い伝え?▼
- [ティバーン]
- ラグズとベオクが交わるのは、
女神の禁忌とされている…▼
もし、その禁忌を破り、子を成すと、
その罰はラグズの親に現れる。
親は、ラグズとしての力を失い…▼
ラグズ…ベオク…
そのどちらでもないものに
なっちまうと…▼
…!?▼
- [エリンシア]
- ティバーン様?▼
- [???]
- もし、その言い伝えが真ならば、
勇猛なる鷹王と我が麗しき女王陛下の
仲睦まじきこの場に立ち入るのは、▼
むしろ親切な行為とも言えますな。▼
- [エリンシア]
- あ…▼
- [ユリシーズ]
- 夕闇より、突如現われいでたる
我が身の無礼……
なにとぞご容赦いただきたい。▼
- [エリンシア]
- ユリシーズ!▼
- [ユリシーズ]
- 長く御前を離れておりました
不忠不義……このユリシーズ、
海より深くお詫びいたします。▼
- [エリンシア]
- 無事だったのですね!?
私、どんなに心配したか…▼
- [ティバーン]
- 感動の再会に水を差して悪いが…
クリミアの道化文官よ、
おまえどこから湧いて出たんだ?▼
それに、今までどこで何をしていた。
俺達には時間がないんだ。
早く説明しろ。▼
- [ユリシーズ]
- ………ふむ。
空の王者殿はことのほか
気が急いておられるご様子。▼
それでは……説明いたしますゆえ、
ご足労ですが、
陣の外までおいで願えますかな。▼
……できれば、優美なる白翼の君にも
足をお運び願えればありがたく……▼
- [ティバーン]
- リュシオンも呼んでくればいいんだな?
まったく…
もっと簡潔には話せないもんかね…▼
- [ルキノ]
- あなたの悪い癖ね。
回りくどい説明は抜きにして、
本題にたどり着くことはできないのかしら?▼
- [ユリシーズ]
- 我が心の主、ルキノよ!
恋仲である我輩と離れ、
愛しき君の寂寥の念は▼
いかほどのものだったろうか!
ささ、我輩の腕の中で
感動の涙を流すがよろしかろう。▼
- [ルキノ]
- …結構よ。▼
(画面暗転後、フードの男を連れたジョフレが登場)
- [エリンシア]
- ……ジョ…フレ?▼
- [ジョフレ]
- !▼
- [エリンシア]
- ジョフレ!
あぁ…あなたも無事で……!!▼
- [ジョフレ]
- エリンシア様…
二度と…御身のお傍を離れません。
我が女王陛下……▼
- [エリンシア]
- ジョフレ…よかった…▼
- [フォルカ]
- ………おい。▼
- [ジョフレ]
- …脅かさないでくれ、フォルカ殿。▼
エリンシア様、彼は、ユリシーズ様が
雇っていらっしゃる、密偵です。
通称…【火消し】のフォルカ。▼
- [フォルカ]
- ……半刻ほど前に
捕らえていた例の男が姿を消した。
…逃げたようだ。▼
- [ユリシーズ]
- …あの男が逃げただと…?
何ということ……▼
では、追加で依頼するとしよう。
即刻、あの男を探し出すのだ。▼
- [フォルカ]
- …2000ゴールドだ。▼
- [ユリシーズ]
- それで構わん。
すみやかに頼むぞ。▼
- [フォルカ]
- 承知した。▼
(画面暗転後、ティバーンがリュシオンを連れてやってくる)
- [ユリシーズ]
- すみませぬが、ご一同…
予期せぬ事態が起きてしまいました。▼
逃亡した男を捕らえた後で、
またお集まりいただけませぬでしょうか。▼
- [リュシオン]
- 仕方ありません。
こちらも、夜は得意ではありませんし…
解散したほうがよさそうですね。▼
- [ユリシーズ]
- ジョフレ、手を貸してくれたまえ。
この方を馬車までお連れしたい。▼
- [エリンシア]
- …ルキノ、
あの黒いマントの方は……
どなたなのですか?▼
- [ルキノ]
- 私も気になったので、
聞いてみたのですけれど……▼
ユリシーズだけではなく、
弟もはぐらかしてばかりで。▼
- [エリンシア]
- ジョフレまで?
では、余程の秘密なのかしら……▼
- [ルキノ]
- 先程の逃げ出した男と言い、
黒いマントの男と言い…
秘密だらけで困った男達ですわね。▼
(画面暗転後、拠点画面へ)
進撃前†
- [ジョフレ]
- ……という訳なのです。▼
そこで、大変あつかましいのですが…
例の昨晩逃げた男を捕まえるために…
ラグズの方々にご助勢いただきたいと……▼
- [ティバーン]
- いいだろう。
朝飯前の腹ごなしにはなる。▼
- [ジョフレ]
- ありがとうございます!
それでは、ご案内しますので
私の後に……▼
- [ルキノ]
- どうしたの?
朝から騒がしい……▼
- [エリンシア]
- 【正の使徒】が現れたのですか?▼
- [ジョフレ]
- いえ、それが…
そちらとは別口で…その……
申し訳ありません!▼
急いでおりますので、説明は後ほど…!▼
- [ルキノ]
- 待ちなさい! ジョフレ!!
…もう、いったい何のつもりなんでしょう。▼
- [エリンシア]
- …後を追いかけましょう。▼
(画面暗転後、沼地)
- [エリンシア]
- ユリシーズ!?
これはいったい……▼
- [ジョフレ]
- エリンシア様! 姉さん!
あなたたちまで、どうして………▼
- [ルキノ]
- そんなことより、説明して。
どうしてこんな場所に
”なりそこない”が居るのかを!▼
- [ユリシーズ]
- 中央にいる男――
あの者が召喚の術によって▼
”なりそこない”となった
哀れなるラグズたちを呼び出し、
操っているのです。▼
彼こそ、昨晩我々の元から逃亡し、
フォルカ殿に再び見つけてもらった
問題の男…▼
あの男の名はイズカ……
”なりそこない”は、あの男の手によって
造りだされしものなのです……▼
- [ティバーン]
- !…………俺たちの同胞を、
玩具同然に扱ったのは………
あの野郎なんだな?▼
……楽には死なせんぞ。▼
(イズカ、なりそこないを召喚)
- [イズカ]
- 許さん、許さんぞ……
私を…この天才イズカをこけにし…▼
この私が心血を注いだ研究をも
否定した愚物どもめ……!
私の実験の成果を身をもって味わえ!▼
出でよ、どんどん出でよ!
”なりそこない”どもよ!▼
- [エリンシア]
- とにかく…
このままにはしておけません。
戦いましょう!▼
(部隊編成画面へ)
進撃後†
エンドシナリオ†
- [ティバーン]
- …屑が……!
こんな奴の命1つ奪ったところで……
何の慰めにもならん。▼
- [エリンシア]
- ……それでも…これでもう………
ラグズの方々を悲しい呪縛に
巻き込む者はいなくなりました。▼
- [リュシオン]
- ………▼
(リュシオンの呪歌が流れる)
- [ライ]
- 狂わされ…死んでいった仲間たち……
この鎮魂歌で…魂だけでも
救われましたかね……▼
- [???]
- おーい!
ユリシーズ殿!!▼
- [ジョージ]
- あんたから預かった
黒マントの御仁がたいへんだぜ!
なんか苦しそうにもがき始めたんだ。▼
- [ユリシーズ]
- なんと…!?
…女王陛下、すぐに戻りましょう。
何もかもお話ししますゆえ。▼
(画面暗転後、途中の小道でダニエルがやってくる)
- [ダニエル]
- あぁ、よかった!
私の力では、もう
抑えてはいられなくて。▼
さぁ、早くこちらへ!▼
- [謎の男]
- ぐっ ぐわっあっ
あ…あぁ ぐ うぅ▼
- [ユリシーズ]
- どうか、しっかりなさって!
お気を確かに…▼
何卒、
落ち着いてくださいませ!▼
レニング様っ!▼
(フードが取れ、レニングの顔が見える)
- [エリンシア]
- …っ!?▼
……叔父様っ!
レニング叔父様っ!!
生きて…生きておられたのですね!?▼
- [レニング]
- ぐっ… ぐわぁああ!
ぐぐ…ぐ……▼
- [エリンシア]
- どうしたのですか、叔父様っ!?
しっかりしてください!
私です! エリンシアです!▼
- [ユリシーズ]
- 無駄です、女王陛下……
レニング様は精神を破壊されておられる。
……”なりそこない”の薬によって▼
- [エリンシア]
- そんな…!
そんな馬鹿なことが…
叔父様っ! 叔父様っ!!▼
しっかりして……!
叔父様ぁーーーーーーーーーーっ!!▼
(画面暗転後、テントの中横たわるレニングの姿が流れる)
- [エリンシア]
- ………▼
- [ティバーン]
- さっきのは…一体なんだったんだ?
あの男は一体……▼
- [ユリシーズ]
- あれは…
先のクリミア王の弟君…レニング様です。▼
エリンシア様にとっては、
叔父にあたるお方。▼
本来ならば、次の王に
なられるはずでしたが…▼
3年前のデイン急襲の折、
亡くなったとされていたのです。▼
- [ティバーン]
- やはり、そうか。
しかし、あの様子は一体…?▼
- [ルキノ]
- ユリシーズ、
いい加減、どういうことなのか……
納得のいくように説明して。▼
- [ユリシーズ]
- …3年前の戦いで亡くなったとされていた
レニング様ですが…
実は亡くなってはいなかったのです。▼
(ベウフォレスとレニングの一枚絵)
- [ユリシーズ]
- レニング様は、デイン軍に
殺されたのではなく…▼
不意打ちによって深手を負わされ、
連れ去られていたのです。
その強さを利用するために…▼
そして、狂王アシュナードによって、
”なりそこない”の薬を与えられ…
精神を破壊されて、狂王の【四駿】
ベウフォレスとされていました。▼
それ故、3年前に一旦は
エリンシア様たちに倒されたと見せかけて
密かにわが城に連れ帰り、
懸命に治療を施していたのです。▼
しかし……
精神は混乱したまま、
いっこうに回復する気配もない…▼
そこで我輩はフォルカを密偵として使い、
レニング様を元に戻す手立てを
探らせていたのです。▼
(イズカの一枚絵に切り替わる)
- [ユリシーズ]
- 黒幕はすぐに判明しました。
レニング様はイズカなる男の人体実験で、
このような姿にされてしまった…▼
そしてその男は…
新しきデイン王の側近となり、
我輩の目の前にいたのです……!▼
我輩はすぐさま行動を起しました。
イズカを拉致したのです。
”なりそこない”を治療させるために。▼
(元の会話画面へ)
- [ユリシーズ]
- フェール城に戻ると、
イズカを責め、口を割らせました。▼
ベオクの場合……
そもそも薬の効きめそのものが
ラグズのそれよりは軽いようです。▼
あの狡猾なる男は、
自分を解放するならば、
治療薬を作ると取引を持ちかけてきました。▼
- [ジョフレ]
- 薬を作らせたのか!?▼
- [ユリシーズ]
- いいや。
即座に断りました。▼
もっと…
確実でよい方法があるので…▼
- [ルキノ]
- 【再生】…の呪歌…!▼
- [エリンシア]
- リュシオン様っ!!
どうかお願いします…
叔父を…レニングをお救いくださいっ!▼
- [リュシオン]
- …………わかった。
やってみよう。▼
- [エリンシア]
- 感謝します!
リュシオン様……!▼
- [リュシオン]
- 少し、時間がほしい。
準備が必要なのだ。▼
- [ティバーン]
- おい、安請け合いして大丈夫か?▼
【再生】の呪歌ってのは、
ひとりでは十分な効力を
発揮しない代物だったろう。▼
- [リュシオン]
- …そのとおりです。
しかしラグズたちと違い……
レニング殿は薬の効果が薄い。▼
いまの世界は【正】の気に満ちていて、
私の力は増しています。
相乗効果があると思いませんか?▼
- [ティバーン]
- ……確かに。
だが、やりすぎて……▼
- [リュシオン]
- 『ぶっ倒れるな』…でしょう?
わかっています。
どうか私を信じてください。▼
(画面暗転後、魔法陣にあおむけのレニング。リュシオンの呪歌が流れ光に包まれる)
- [レニング]
- …グ……ガ………
ガァ…ア………(自動送り)
- [エリンシア]
- 叔父様っ……!(自動送り)
- [レニング]
- …………ぅ……(自動送り)
- [リュシオン]
- ……成功したようだ。
目を覚ませば、
元に戻っているだろう。▼
- [エリンシア]
- あぁ……!!
ありがとうございます!▼
(画面暗転後、林の中)
- [ライ]
- …リュシオン王子、大丈夫ですか?▼
- [ティバーン]
- 満足そうに眠っている。
心配いらんだろう。▼
- [ライ]
- 女神アスタルテに
感謝すべきなんですかねえ?▼
正の気によって
リュシオン王子の力が増し、
レニング殿を救ったんですから。▼
- [ティバーン]
- ああいう光景を見せられると、
そんな気分にもなるがな。▼
…女神アスタルテ、か……
いったいどんな女か、
面を拝むまでは死ねんな。▼
(画面暗転後、セーブ画面へ)
ハード†
オープニングシナリオ†
- [ティバーン]
- なんだ、まだ起きてたのか?▼
- [エリンシア]
- アムリタ様のお加減が…気掛かりで、
どんなご様子なのですか?▼
- [ティバーン]
- リュシオンの呪歌を聞かせて、
なんとか落ち着かせた。▼
- [エリンシア]
- ……そうですか。▼
ペレアス生存時
- [ティバーン]
- 息子のほうはどうした?▼
- [エリンシア]
- もう休まれています。
…たび重なる戦いで……
たいへんお疲れのご様子です。▼
- [ティバーン]
- ……▼
- [ティバーン]
- あの女が黒竜王の娘だってのは、
意外に真実かも知れんぞ。▼
なにしろこの俺が、
女1人を押さえつけるのに
あれだけてこずらされたんだからな。▼
- [エリンシア]
- 私はゴルドア王に
お会いしたことがありませんので…
確かなことは申せませんが、▼
アムリタ様とクルトナーガ王子は…
面差しや雰囲気がとても
よく似ておられると思います。▼
- [ティバーン]
- そうか…ベオクは
そうやって判断するのか。▼
- [エリンシア]
- ラグズは、どうなさるんですか?▼
- [ティバーン]
- 主に匂いだな。▼
ラグズとベオクは大きく違うし、
ラグズの中でも種に応じて違う。
…俺たちはそうやって個体を見分ける。▼
が、あのアムリタという女は……
どこかおかしい。▼
- [エリンシア]
- え…?▼
- [ティバーン]
- あの女には特有の匂いがない。
何にも属さん。▼
- [エリンシア]
- 良くない言葉ですが……
俗に”印付き”と
呼ばれる方なのでしょうか?▼
- [ティバーン]
- 黒竜王がベオクと交わったとでも?
それは、天地がひっくりかえっても
ありえねえ話だろうぜ。▼
”親無し”は、むしろ
ベオクに近い匂いがするって話だ。
それでもないから…分からん。▼
- [エリンシア]
- そういえば…あの方は
不思議なことを仰っていました。▼
ペレアス様を身篭って…
そのために力を失ったと……▼
- [ティバーン]
- ……じゃあ、あれか…
言い伝えは本当だったってことに……▼
!?▼
- [エリンシア]
- ティバーン様?▼
- [???]
- …ラグズとベオクが交わらば
女神の禁忌を犯すと申しますな。▼
- [ティバーン]
- ………▼
- [???]
- 子を成せば…その咎は
ラグズの親に表れるとか……▼
なれば、勇猛なる鷹王と
我が麗しき女王陛下の
仲睦まじきこの場に立ち入るのは、
むしろ親切ともいえる行為。▼
- [エリンシア]
- あ…▼
- [ユリシーズ]
- 夕闇より、突如現われいでたる
我が身の無礼……
なにとぞご容赦いただきたい。▼
- [ティバーン]
- ………呪文か?▼
- [エリンシア]
- ユリシーズ!▼
- [ユリシーズ]
- おぉ、エリンシア様っ!▼
長く御前を離れておりました
不忠不義……このユリシーズ、
海より深くお詫びいたしますぞ。▼
- [エリンシア]
- 無事だったのですね!?
私、どんなに心配したか…
ユリシーズ…!▼
……また会えてよかった…!▼
- [ティバーン]
- 感動の再会に水を差して悪いが…
クリミアの道化文官よ、
おまえどこから湧いて出たんだ?▼
- [ユリシーズ]
- これは失礼を致しました。
女王陛下とは数ヶ月による長き日々を
離れておりましたゆえ、▼
再会の感激は抑えがたきものでした。▼
本来、陛下のもっとも近くに侍るべき
この卑しき身が御前を離れていたのです。▼
フェニキス王におかれては、
ご不審はごもっともかと存じますが、
これにはやむを得ぬ事由がございまして。▼
どうかご寛恕いただきたく……▼
- [ティバーン]
- ”ご不審”には思ってねえが、
御託はいいから、その事情とやらを
さっさと説明してくれ。▼
- [ユリシーズ]
- ………ふむ。
空の王者殿はことのほか
気が急いておられるご様子。▼
それでは……ご足労ですが、
陣の外までおいで願えますかな。▼
千もの言葉をつくすより、
ひと目、ご覧あそばすほうが
理解が勝るとも申します。▼
……できれば、優美なる白翼の君にも
お運び願えればありがたく……▼
- [ティバーン]
- リュシオンにも声をかけるんだな?
待ってろ、すぐに連れて来よう。▼
- [エリンシア]
- ティバーン様、
お迎えには私が……▼
- [ティバーン]
- いや、あんたは
そいつとの再会を堪能しているがいい。
俺はもう満腹だ。▼
- [ユリシーズ]
- ご深慮に感謝いたします。▼
- [エリンシア]
- ユリシーズ、あなたは
いままでどこにいたのです?▼
突然、連絡を絶ってしまって…
とても心配していたのですよ。▼
- [ユリシーズ]
- デインにて……
長く探っていた”鍵”にめぐり合いまして。▼
それ故、表より姿を消し、
策謀を巡らしておりました。
全てはクリミアの未来のために……▼
- [エリンシア]
- ??▼
- [ルキノ]
- まったく、あなたの悪い癖ね。▼
回りくどい説明は抜きにして、
本題にたどり着くことは
できないのかしら、ユリシーズ?▼
- [ユリシーズ]
- 我が心の主、ルキノよ!▼
恋仲である我輩と離れ、
愛しき君の寂寥の念は
いかほどのものだったろうか!▼
ささ、我輩の腕の中で
感動の涙を流すがよろしかろう。▼
- [ルキノ]
- 結構よ。それより答えて。
あなたは今までどこにいて
いったい何をしていたというの?▼
- [ユリシーズ]
- それについては……
追ってゆるりと語り聞かせよう。▼
しかし今宵はまず、
然るべき再会劇がまだ控えている。
全てはその後のこととしようではないか。▼
(画面暗転後、フードの男を連れたジョフレが登場)
- [エリンシア]
- ……ジョ…フレ?▼
- [ジョフレ]
- !▼
- [エリンシア]
- ジョフレ!
あぁ…あなたも無事で……!!▼
- [ジョフレ]
- エリンシア様…っ!▼
- [エリンシア]
- ……っ………
……… ………▼
- [ジョフレ]
- ……私は生きています。
私が…貴女を残して
死ぬようなことはありません。▼
- [エリンシア]
- …… …… ………
ごめんなさ…い…▼
私…あなたがここにいると…
思いもしなかったから………▼
- [ジョフレ]
- 二度と…御身のお傍を離れません。
我が女王陛下……▼
- [エリンシア]
- ジョフレ……▼
- [フォルカ]
- ………おい。▼
- [ジョフレ]
- …脅かさないでくれ、【火消し】殿。▼
- [フォルカ]
- ……半刻ほど前に例の小男が姿を消した。
一応、報告しておこう。▼
- [エリンシア]
- あなたは、確か……
盗賊のフォルカ…さん?▼
- [ユリシーズ]
- …例の男がどうしたと?▼
- [フォルカ]
- 逃げたようだな。▼
- [ユリシーズ]
- 『逃げるのを黙って見ていた』
……そうではないのか?▼
- [フォルカ]
- 生憎だが、あの男の見張りは
契約に入っていなかったんでな。▼
- [ユリシーズ]
- …………では、
追加で依頼するとしよう。
即刻、あの男を探し出すのだ。▼
- [フォルカ]
- …2000だ。▼
- [ユリシーズ]
- それで構わん。
すみやかに頼むぞ。▼
- [フォルカ]
- 承知した。▼
- [ジョフレ]
- ……それで…
これからどうするんだ、ユリシーズ?▼
- [ユリシーズ]
- ………………▼
(画面暗転後、ティバーンがリュシオンを連れてくる)
- [ユリシーズ]
- すみませぬが、ご一同…
予期せぬ事態が起きてしまいました。▼
また後ほど、お集まり
いただくこととなりますが、
どうかお許しくださいますよう……▼
お願い申し上げる所存で。▼
- [ティバーン]
- ずいぶんと
勿体つけるじゃねえか。▼
- [ユリシーズ]
- ことは重大かつ、繊細に扱うべき
問題でありますれば……
仕方なきこととご理解を賜りたく………▼
- [ティバーン]
- わかった、わかった。
もういい。▼
- [リュシオン]
- こちらも、夜は得意ではありませんし…
解散したほうがよさそうですね。▼
- [ユリシーズ]
- さて、それでは我々も
夜闇に安息を得ると致しましょうぞ。▼
ジョフレ、手を貸してくれたまえ。
この方を馬車までお連れしたい。▼
- [エリンシア]
- …ルキノ、
あの黒いマントの方は……
どなたなのですか?▼
- [ルキノ]
- 私も気になったので、
聞いてみたのですけれど……▼
ユリシーズだけではなく、
弟もはぐらかしてばかりで。▼
- [エリンシア]
- ジョフレまで?
では、余程の秘密なのかしら……▼
- [ルキノ]
- まったく…困った男たちですわね。▼
(画面暗転後拠点画面へ)
進撃前†
- [ジョフレ]
- ……という訳なのです。
そこで、大変あつかましいのですが…
ラグズの方々にご助勢いただきたいと……▼
- [ティバーン]
- いいだろう。
朝飯前の腹ごなしにはなる。▼
- [ライ]
- こっちも、問題ない。▼
- [ジョフレ]
- ありがとうございます!
それでは、ご案内しますので
私の後に……▼
- [ルキノ]
- どうしたの?
朝から騒がしい……▼
- [ジョフレ]
- 姉さん…エリンシア様も。▼
- [エリンシア]
- 【正の使徒】が現れたのですか?▼
- [ジョフレ]
- いえ、それが…
そちらとは別口で…その……
申し訳ありません!▼
急いでおりますので、説明は後ほど…!▼
- [ルキノ]
- 待ちなさい! ジョフレ!!▼
…もう、いったい何のつもりなんでしょう。▼
- [エリンシア]
- 後を追いかけましょう。▼
- [ルキノ]
- エリンシア様?▼
- [エリンシア]
- ティバーン様にご協力を願い、
私たちには事情を隠そうとする……
きっと危険なことに違いありません。▼
- [ルキノ]
- ええ、おそらく……▼
- [エリンシア]
- もう、離れ離れになるのは嫌です。
私たちは同じ隊の仲間……
死ぬのも生きるのも共に。▼
- [ルキノ]
- そうですね。▼
(画面暗転後、沼地)
- [エリンシア]
- ユリシーズ!?
これはいったい……▼
- [ジョフレ]
- エリンシア様! 姉さん!
あなたたちまで、どうして………▼
- [ルキノ]
- そんなことより、説明して。
どうしてこんな場所に
”なりそこない”が居るのかを!▼
- [ユリシーズ]
- 中央にいる男――▼
あの者が召喚の術によって
哀れなるラグズたちを呼び出し、
操っているのです。▼
- [リュシオン]
- そんなことができるのか?▼
- [ユリシーズ]
- あの男の名はイズカ……
かつて狂王アシュナードの庇護下で
生物研究を行なっていた学者です。▼
”なりそこない”は、あの男の手によって
造りだされしものなのです……▼
- [リュシオン]
- な……っ!?▼
- [ティバーン]
- …………俺たちの同胞を、
玩具同然に扱ったのは………
あの野郎なんだな?▼
- [ユリシーズ]
- まごうことなき、真実にございます。▼
- [ティバーン]
- ……楽には死なせんぞ。▼
- [ユリシーズ]
- どうぞご存分に。
主たるイズカを倒せば、
召喚された者たちも消えるはずです。▼
そして我が女王よ、
クリミア王家の臣たちよ。▼
イズカは、我らにとっても
許すことができぬ大罪を犯せし者。▼
どうか手心を加えることがなきよう、
心していただきたい。▼
- [エリンシア]
- ユリシーズ、
それはどういう……▼
- [ジョフレ]
- お気をつけください!
敵に動きが……!▼
(イズカ、なりそこないを召喚)
- [イズカ]
- 許さん、許さんぞ……▼
私を…この天才イズカをこけにし…
この私が心血を注いだ研究をも
否定した愚物どもめ……!▼
私の実験の成果を!
その素晴らしさを!!
身をもって味わうがいい!▼
出でよ、どんどん出でよ!
”なりそこない”どもよ!▼
- [エリンシア]
- とにかく…
このままにはしておけません。
戦いましょう!▼
(部隊編成画面へ)
進撃後†
エリンシア→フォルカ(ユリシーズで話していない時)†
- [エリンシア]
- あの…フォルカさん。
- [フォルカ]
- ……
- [エリンシア]
- 【火消し】…さん?
- [フォルカ]
- …………なんだ?
- [エリンシア]
- あなたはいま
とてもお暇そうですが…
私たちにお力添え願えませんか?
- [フォルカ]
- 3000だな。
- [エリンシア]
- 3000…?
- [フォルカ]
- ……3000ゴールドで請け負う、
という意味だ。
3000ゴールド持っている
- [エリンシア]
- わかりました。
その額をお支払いします。
- [フォルカ]
- ならば、契約成立だ。
あんたの指示通り動いてやろう。
- [エリンシア]
- よろしくお願いします。▼
それで、あの…
- [フォルカ]
- なんだ?
- [エリンシア]
- どうしてそんなに
お金が必要なのですか?
- [フォルカ]
- 10万だ。
- [エリンシア]
- え…?
- [フォルカ]
- その質問に答える代金だ。
10万ゴールド…払うのか?
- [エリンシア]
- ……いえ…
- [フォルカ]
- 仕事に移ろう。
さぁ、何から始める?
3000ゴールド持っていない
- [エリンシア]
- お金ですか……
いますぐそれだけの大金を
ご用意することは……
- [フォルカ]
- ならば、話は終わりだ。
- [エリンシア]
- あ…! …………
ユリシーズ→フォルカ(エリンシアで話していない時)†
- [ユリシーズ]
- さて、我が親愛なる共犯者よ。
呪いに縛られたかのごとく
動かぬその足を前に出させるには…▼
幾らほど用立てれば良いのだ?▼
- [フォルカ]
- ……3000だ。▼
- [ユリシーズ]
- …どうしたというのだ。
これまでの設定金額から察するに
かなりの破格であるようだが。▼
- [フォルカ]
- あいつは気に入らん。
その分は割り引いておく。▼
3000ゴールド持っている時
- [ユリシーズ]
- なるほど。
ならばこちらに異存はない。
即刻、取り掛かってくれ。▼
- [フォルカ]
- わかった。▼
- [ユリシーズ]
- さて、我輩も
イズカ退治と参ろうか。▼
3000ゴールド持ってない時
- [ユリシーズ]
- なるほど。
ならばこちらに異存はない。
即刻…… ん?
- [フォルカ]
- どうした?
- [ユリシーズ]
- 生憎、手持ちのゴールドが足りぬようだ。
後ほどというわけには……
- [フォルカ]
- あんたらしくない失態だな、
フェール伯。
金が無いならこれまでだ。
- [ユリシーズ]
- ……やはり、無理か。
我輩としたことが……
とんだ手抜かりをしたものだ。
イズカ初戦時†
- [イズカ]
- 生きる知の宝である私を
傷つけるつもりかこの愚者ども!
愚者は死ね!
私を認めぬ者はみな死ね!
エリンシアVSイズカ†
- [イズカ]
- クリミア女王エリンシア……!
復讐のため、おまえも姿を現したか。
- [エリンシア]
- 復讐……?
いったい何を……
何のことを言っているのです?
ルキノVSイズカ†
- [ルキノ]
- あなたがクリミアに
どんな仇をなしたのかは知らない。
けれど…
ラグズへの仕打ちだけで十分、
斬り捨てる理由に成り得る……!
- [イズカ]
- 後悔するぞっ!
私を斬らば…クリミアにとって
不利益となるぞ!!
- [ルキノ]
- …あなたの声など……
人を不快にする雑音にしか聞こえない。
ジョフレVSイズカ†
- [イズカ]
- な……”なりそこない”どもの
数が足りぬ!
もっと……もっと多くの……
- [ジョフレ]
- ……あの【狂王】にさえ、
ここまでの憎悪を抱くことは無かった。
我が怒り…受けるがいい!
ユリシーズVSイズカ†
- [イズカ]
- わ、私を手にかけて
本当によいのか?
私の頭脳がなくなれば、
おまえの望みをかなえる手段は
もう他に…
- [ユリシーズ]
- そなたの知力…確かに
むざと捨てるには惜しいものではある。
- [イズカ]
- おぉ…伯爵様!
なんとお情け深き……
- [ユリシーズ]
- 我輩も生物の体組織には
いささか見識がある。
そなたのその類まれなる
知識の源を…直に暴いてみることも
やぶさかではないな。
- [イズカ]
- こ…この…
人でなしがっ!
- [ユリシーズ]
- さよう。
そなたの実験こそ
すなわち人でなしの行為。
死して後、とくと考えてみるがよい。
フォルカVSイズカ†
- [イズカ]
- ひぃっ!
き、貴様は……!▼
- [フォルカ]
- ……闇に堕ちろ。▼
- [イズカ]
- な…”なりそこない”を……!
もっと…!!▼
ツイハークVSイズカ†
- [ツイハーク]
- イズカ殿……
これが……
あなたの本性だったのか。
なぜこんな…残酷なことを。ラグズたちを……
一体なんだと思っているんだ?
- [イズカ]
- 半獣は最高の実験材料だっ!
それの何が悪いというのだ!!
- [ツイハーク]
- 怒りや憎しみに身を任せては
いけないと……そう戒めてきた。
それが彼女の言葉だった。
だが…いまだけは……
ティバーンVSイズカ†
- [イズカ]
- ひいぃっ……!?
き、きさ、貴様はまさか……
まさかあの……鷹王……!?
- [ティバーン]
- 諦めろ、てめえはもう終わりだ。
楽な死に方はさせんぞ。
ライVSイズカ†
- [ライ]
- おまえが…グリトネア塔の
地下でおこなっていた……
おぞましいラグズ実験の後……
あそこにあった残骸…
あそこで嗅いだ腐臭……
いまでもよく覚えてる。
……忘れられるはずもない!
- [イズカ]
- 何を言う!
あれは私の愛する実験の成果!
すべてなのだぞ!
- [ライ]
- 獣牙の兄弟たちよ……
見ててくれ。
おまえたちの無念は
オレの牙ではらしてやる!
リュシオンVSイズカ†
- [イズカ]
- 白鷺……
私の実験には不向きだな。
扱いが難しすぎる。
材料にするべきは、
毒をのませたくらいでは
死なぬ強靭な肉体でなければ……
- [リュシオン]
- 生来の姿を歪め、狂わせる……
吐き気がするような
忌まわしい所業……
決して許させるものではない!
ペレアスVSイズカ†
- [ペレアス]
- イズカ……!▼
- [イズカ]
- これはこれは我が王子!
いや、ペレアス王!!
まさかご無事だったとは……▼
てっきり石化しているとばかり
思っていましたが。
いや、めでたい!▼
しかし、悲しい!
私は悲しいですぞ!▼
愚者どもに混じって王までが
私を! 貧民層からあなたを見出し、
心を込めて仕えたこの私を!!▼
あなたが攻撃するとは!▼
- [ペレアス]
- ……君は元老院の
手先だったそうだね……
- [イズカ]
- ふん!
なんだ、ばれていたのか。
ならば取り繕う必要もない。▼
知ってしまった以上…
どうせおまえは、
私を救ってはくれんのだろうからな▼。
- [ペレアス]
- ほとんどの人が石となったいま…
【血の誓約】はもう脅威ではない。▼
だけど……君が僕を陥れ
デイン国民の命を脅かしたことには
なんら変わりがないんだ。▼
答えろ、イズカ!
なぜ僕を裏切った!?
デイン王に誓った忠誠は嘘だったのか!▼
- [イズカ]
- うるさい!
私の研究に理解を示さない愚か者よ!!
覚えている。 覚えているぞ。▼
おまえは、この私より、
たかがラグズ一匹の命を重んじたのだ。▼
おまえのおかげで、私は思うような
研究ができなかった!▼
気弱なおまえを王子に仕立てて、
思う存分デインで研究が
できると思ったのに…▼
- [ペレアス]
- !?
…いま……なんて………▼
- [イズカ]
- いいか、小僧。
おまえはアシュナード王の
血など引いていない。▼
王の子に似た特徴を持つ者を
この私が探しただけのこと。▼
- [ペレアス]
- ……だが……母上は…
私を見て…実の息子に…
間違いない…と………▼
- [イズカ]
- あの女は、王に我が子を
取り上げられて以来
ろくに正気を保っておらんからな。▼
実の子かどうかの区別など
ついてはいなかったのだろうさ。▼
- [ペレアス]
- う…あ……ああああああああ!!
言うなぁああ!▼
イズカ、撃破時†
- [イズカ]
- ぎゃひぃぃっ……!▼
(なりそこないが残っていた場合、同時にすべて倒れる)
- [ティバーン]
- …屑が……!
こんな奴の命1つ奪ったところで……
何の慰めにもならん。▼
- [エリンシア]
- ……それでも…これでもう………
ラグズの方々を悲しい呪縛に
巻き込む者はいなくなりました。▼
- [リュシオン]
- ………▼
エンドシナリオ†
- [ティバーン]
- どうした?▼
(リュシオンの呪歌が流れる)
- [ライ]
- 狂わされ…利用され……
死んでいった仲間たち………▼
この歌で…魂だけでも
救われましたかね……▼
- [エリンシア]
- …ラグズの鎮魂歌ですね?▼
- [ティバーン]
- 亡くした友のために
流された涙を歌にして捧げる……
そんなようなことを謡っている。▼
- [エリンシア]
- ………ベオクの言い伝えでは…▼
死者は…その者のために
流された涙の分だけ…
女神から安らぎを与えられると……▼
- [ティバーン]
- ラグズも同じだ。
生者の涙は、死者の魂を清め慰め…
女神の元へと還らせる。▼
安らぎをくれるのは……
どっちの女神なんだろうな?▼
- [エリンシア]
- 【正】の女神アスタルテ
【負】の女神ユンヌ………▼
この世に神が……
2人もおられたなんて……▼
- [ティバーン]
- ………▼
- [???]
- おーい!
フェール伯!!▼
(画面切り替わり)
- [ジョージ]
- あんたから預かった
黒マントの御仁がたいへんだぜ!▼
- [ユリシーズ]
- なんと…!?▼
- [ジョージ]
- なんか苦しそうにもがき始めたんだ。
ダニエルが診てるけど…
何の発作かわからないってさ。▼
- [ユリシーズ]
- あれは病気などではない。
…女王陛下、すぐに戻りましょう。
何もかもお話ししますゆえ。▼
- [エリンシア]
- え、ええ……▼
(画面暗転後、途中の小道でダニエルがやってくる)
- [ダニエル]
- あぁ、よかった!
私の力では、もう
抑えてはいられなくて。▼
- [ユリシーズ]
- すまない、世話をかけた。▼
- [ダニエル]
- さぁ、早くこちらへ!▼
- [謎の男]
- ぐっ ぐわっあっ
あ…あぁ ぐ うぅ▼
- [ユリシーズ]
- どうか、しっかりなさって!
お気を確かに…▼
何卒、
落ち着いてくださいませ!▼
レニング様っ!▼
(フードが取られ、レニングの顔が見える)
- [エリンシア]
- …っ!?▼
- [ルキノ]
- そ…んな……▼
- [エリンシア]
- ……叔父様っ!
レニング叔父様っ!!
生きて…生きておられたのですね!?▼
- [レニング]
- ぐっ… ぐわぁああ!
ぐぐ…ぐ……▼
- [エリンシア]
- どうしたのですか、叔父様っ!?
しっかりしてください!
私です! エリンシアです!▼
- [ユリシーズ]
- 無駄です、女王陛下……
レニング様は精神を破壊されておられる。
……”なりそこない”の薬によって▼
- [エリンシア]
- そんな…!
そんな馬鹿なことが…
叔父様っ! 叔父様っ!!▼
しっかりして……!
叔父様ぁーーーーーーーーーーっ!!▼
(画面暗転後、テントの中)
- [エリンシア]
- ………▼
- [ルキノ]
- いったい、どういうことなのか……
納得のいくように説明して。▼
- [ユリシーズ]
- 我輩は、あの戦いの折…▼
(ベウフォレスとレニングの一枚絵)
- [ユリシーズ]
- 対峙してすぐに気づいたのだ。
狂王の【四駿】ベウフォレスこそ……
我が主君に間違いないと。▼
それ故、一旦は死したと見せかけ
我がフェールの城に連れ帰って、
密かに治療を施していた。▼
体の傷はほどなく癒えた…しかし……
精神は混乱したまま、
いっこうに回復する気配もなかった。▼
そこで我輩は【火消し】を使い、
レニング様を元に戻す手立てを
探らせていたのだ。▼
手がかりを得たのは、
奇しくも我輩がデインへ
足を踏み入れてすぐのことだった。▼
(イズカの一枚絵に切り替わる)
- [ユリシーズ]
- レニング様はイズカなる男の
人体実験により、このような姿にされた。
そしてその男は…▼
新しきデイン王の側近となり、
我輩の目の前にいると……!▼
我輩はすぐさま行動を起した。
【火消し】と共に、イズカを拉致し…
フェール城まで戻ったのだ。▼
(元の会話画面へ)
- [ルキノ]
- あきれた人ね……
他国の重鎮を攫ったあげく、
クリミアに戻って来ていたですって?▼
私たちには、何一つ、
知らせもしないなんて……!▼
- [ジョフレ]
- 姉さん、ユリシーズは……
レニング様を回復させる手段が
見つからなかった場合を考え…▼
隠しておくほうがいいと判断したんだ。
それで……▼
- [ルキノ]
- ………………
それで…どうなの?
レニング様は…元に戻られる?▼
- [ユリシーズ]
- イズカを責め、口を割らせた。▼
ベオクの場合……
そもそも薬の効きめそのものが
ラグズのそれよりは軽いようだ。▼
化身することがない分、
体にかかる負担も減る……▼
その分…長い期間、
生きたまま苦しみ続ける。▼
薬が切れると、想像できぬほどの
激痛が全身を苛む……▼
それ故に、レニング様は
狂王に屈し…その配下と
ならねばならなかったのだと……▼
- [エリンシア]
- うっ… うぅ…っ!▼
- [ユリシーズ]
- 女王陛下……
あの狡猾なる男は、▼
自分を解放するならば、
レニング様をお治しする薬を作ろうと
取引を持ちかけて参りました。▼
- [ジョフレ]
- 薬を作らせたのか!?▼
- [ユリシーズ]
- いいや。
即座に断った。▼
- [ルキノ]
- 何故、そんなまねを…!▼
- [ユリシーズ]
- ……あの男は知らず、
我らのみが知る方法がある。▼
我輩の頭脳は、それを鮮明に
思い出させてくれたのでね。▼
- [ルキノ]
- 【再生】の呪歌…!▼
レニング様のいまの状態が
”なりそこない”と同じ薬で
引き起こされているなら……▼
- [ユリシーズ]
- おぉ、流石はルキノ…!
君はいつでも聡明だ。▼
- [エリンシア]
- リュシオン様っ!!
どうかお願いします…▼
叔父を…レニングを
リュシオン様の呪歌でお救いくださいっ!▼
- [リュシオン]
- …………わかった。
やってみよう。▼
- [エリンシア]
- あ… 感謝します!
リュシオン様……!▼
- [リュシオン]
- 少し、時間がほしい。
準備が必要なのだ。▼
- [ティバーン]
- おい、安請け合いして大丈夫か?▼
【再生】の呪歌ってのは、
ひとりでは十分な効力を
発揮しない代物だったろう。▼
- [リュシオン]
- …そのとおりです。
しかしラグズたちと違い……
レニング殿は薬の効果が薄い。▼
いまの世界は【正】の気に満ちていて、
私の力は増しています。
相乗効果があると思いませんか?▼
- [ティバーン]
- ……確かに。
だが、やりすぎて……▼
- [リュシオン]
- 『ぶっ倒れるな』…でしょう?
わかっています。▼
ティバーン……
どうか私を信じてください。
お願いします。▼
- [ティバーン]
- わかった。
俺は黙って見てることにする。▼
- [リュシオン]
- ありがとうございます。▼
(画面暗転後、広場の魔法陣の上にあおむけのレニング。リュシオンが呪歌)
(魔法陣が光に包まれる)
- [レニング]
- …グ……ガ………
ガァ…ア………(自動送り)
- [エリンシア]
- 叔父様っ……!(自動送り)
- [レニング]
- …………ぅ……(自動送り)
- [リュシオン]
- ……成功したようだ。
目を覚ませば、
元に戻っているだろう。▼
- [エリンシア]
- あぁ……!!
ありがとうございます!▼
(画面暗転後、林の中)
- [ライ]
- …王子、大丈夫ですか?▼
- [ティバーン]
- 満足そうに眠っている。
心配いらんだろう。▼
- [ライ]
- 女神アスタルテに
感謝すべきなんですかねえ?▼
正の気によって
リュシオン王子の力が増し、
レニング殿を救ったんですから。▼
- [ティバーン]
- ああいう光景を見せられると、
そんな気分にもなるがな。
だが…それはまた別の話だ。▼
おまえ、また
正の気に流されてねえだろうな?▼
- [ライ]
- だいじょうぶですって。
オレは…自分を見失いません。▼
女神が敵だとしても……
戦いますよ、最後まで。▼
- [ティバーン]
- 女神アスタルテ……
いったいどんな女か、
面を拝むまでは死ねんな。▼
- [ライ]
- ですね。▼
(画面暗転後、セーブ画面へ)
コメント(誤字・脱字報告)†