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子世代とカンナの親子会話

シグレ

[カンナ]
ユラリ、ユルレリ…♪▼
[シグレ]
あれ?
カンナ、その歌はどこで覚えたんですか?▼
[カンナ]
これ?
お父さんがよく口ずさんでるでしょ?▼
ユラリ、ユルレリ…うたかた…
おもい…めぐるはかり♪▼
お父さん、天馬で飛んでるときとか、
泉のそばで歌ってるでしょ?▼
[シグレ]
ははは。
見ていたんですか。▼
[カンナ]
僕もこの歌、大好き!▼
意味はよくわからないけど、
歌うとなんか楽しい気分になれるから!▼
つたう、みなすじ…
そのてが…ひらく…あすは…♪▼
[シグレ]
上手ですよ、カンナ。
つい聞き入ってしまいます。▼
[カンナ]
ほんと? じゃあ僕も今度
お父さんと空を飛びながら歌いたいな。▼
お母さんが言ってたんだ!▼
お父さんと一緒に空を飛んだとき、
すっごく楽しかったって!▼
[シグレ]
カムイさんがそんなことを…
ふふ、嬉しいですね。▼
わかりました。
では、今度、一緒に空の散歩をしましょう。▼
[カンナ]
やったー!
ありがとう、お父さん!▼
僕ね、歌も歌いたいけど
空からの景色を絵にも描きたいなーっ!▼
[シグレ]
ははは。
それはいい考えですね。▼
俺は嬉しいですよ。カンナのようないい子が
俺の子供として生まれてきてくれて。▼
[カンナ]
…ホントにそう思ってる?▼
[シグレ]
当たり前じゃないですか。▼
[カンナ]
だって、僕まだ…
お父さんにいっぱい迷惑をかけちゃうし…▼
[シグレ]
いくらでも迷惑をかけていいですよ。
俺はカンナのお父さんなんですから。▼
たくさん失敗して、たくさん迷惑をかけて、
そうやって成長していけばいいんです。▼
子供の成長を見守れる、
それが親の幸せでもあるんですから。▼
[カンナ]
ありがとう、お父さん…▼
[シグレ]
…おや、虹が出ていますね。▼
[カンナ]
ホントだ!
綺麗だね!▼
[シグレ]
…今度、カンナを
素敵な場所に連れて行ってあげますね。▼
[カンナ]
素敵な場所?▼
[シグレ]
お父さんとお母さんしか知らない
とびっきりの秘密の場所です。▼
[カンナ]
そうなんだ!
でも、秘密なのに教えてくれていいの?▼
[シグレ]
もちろん。
カンナは特別ですから。▼
[カンナ]
わーい!
やったー!▼
[シグレ]
ユラリ、ユルレリ…♪▼
[カンナ]
あっ!
いつもの歌だ!▼
[シグレ]
ははは、幸せだなあと思ったら…
つい、口ずさんでしまいました。▼
[カンナ]
じゃあ、僕も歌う!
僕も今、とっても幸せだから!▼
ユラリ、ユルレリ…♪▼
[シグレ]
ユラリ、ユラレリ…♪▼

ディーア

[ディーア]
カンナ…
カムイから聞いたんだけど…▼
[カンナ]
お父さん。
な、何を聞いたの?▼
[ディーア]
お前、最近…カムイによく
珈琲を入れてあげてるらしいじゃん…▼
[カンナ]
ドキッ!!▼
[ディーア]
もしかして…奪う気なわけ?
俺の大事な役目を…▼
[カンナ]
そ、そんなつもりじゃないよ!▼
僕はただ、お母さんに
おいしい珈琲を飲んでもらいたいだけだもん!▼
[ディーア]
それなら俺がカムイに珈琲を入れる…
お前に執事の真似事はまだ早いだろ…▼
[カンナ]
でも、お母さんは僕の入れた珈琲…
とってもおいしそうに飲んでくれるよ?▼
お父さんが入れたときと同じくらい…
僕が入れたときも喜んでくれるもん!▼
[ディーア]
そりゃ息子から入れてもらったら…
どんな出来でも喜ぶだろ…▼
[カンナ]
ふふん…
でも僕の珈琲はちゃんとおいしいもんね!▼
僕、教えてもらったんだ。珈琲の入れ方。
ジョーカーおじいちゃんから。▼
[ディーア]
まじかよ…
父さんめ…余計なことを…▼
[カンナ]
だって、お父さんずるいじゃん!
お母さんに珈琲を入れるのを独り占めして!▼
僕だって…僕の珈琲で
お母さんに喜んでもらいたいのにーっ!▼
[ディーア]
まあその気持ちはわかるけど…
それは俺だけの特権なわけじゃん…?▼
カムイは渡さないぜ…
たとえ息子が相手だとしてもな…▼
[カンナ]
ずるいずるいずるい!
僕のお母さんなのに!▼
[ディーア]
俺の妻でもある…
あきらめるんだな…▼
[カンナ]
じゃあ、半分こにしよ。
お母さんに珈琲を入れる当番。▼
そうじゃないと僕、お父さんのこと…
嫌いになっちゃうかもしれないよ?▼
[ディーア]
…………▼
そうきたか…▼
俺はカムイこと好きだけど… (原文ママ)
カンナのこともすげー好きだし…▼
…わかった。
珈琲の当番は…半分こにする。▼
[カンナ]
ホントに!?▼
[ディーア]
本当だ…
約束する…▼
だから、俺のことを…
嫌いになるな…▼
[カンナ]
お父さん…▼
お父さん、ごめんなさい…
僕、変なこと言っちゃった…▼
僕、お父さんのこと
嫌いになんてなるわけないのに…▼
こんな脅かしみたいなことして
お父さんを悲しませたよね?▼
だから、僕…
やっぱり半分こじゃなくていい…▼
いつもみたいに木の陰で
訓練サボって寝てるほうがお似合いだよ…▼
[ディーア]
カンナ…
そんなことしてたのかよ…▼
[カンナ]
あのね! 僕、お母さんと同じくらい
お父さんのことも大好きだから!▼
ずっとずっとずーーっと大好きだから!
お父さんが嫌なことはしたくないんだ!▼
[ディーア]
ふっ…
嬉しいこと言ってくれるじゃん…▼
ありがとうな、カンナ…▼
まぁ、でも…
お前のカムイに対する気持ちはわかった…▼
だから、珈琲の当番も…
約束通り半分こでいい…▼
[カンナ]
えっ!?
ホントに?▼
[ディーア]
ああ…
本当だ…▼
但し、そうと決まれば…
珈琲以外の執事業務も叩き込むぜ…▼
だから、これからも俺たちで…
カムイを喜ばせてやろうな…▼
[カンナ]
うん! お父さん!
僕がんばるよ!▼

ゾフィー

[カンナ]
…………▼
[ゾフィー]
あら、カンナ。
なんだか元気がないわね。▼
[カンナ]
だって、お祭りやってないんだもん…▼
あたし、お母さんと一緒に遊ぶの
すごく楽しみにしてたのにな…▼
[ゾフィー]
大丈夫! 敵を全部倒したら
お祭りだってきっと再開されるわ!▼
[カンナ]
そうかなぁ?▼
[ゾフィー]
ええ!
みんなが楽しみにしてたお祭りだもの!▼
[カンナ]
それならあたしがんばる!
お母さん、早く敵をやっつけちゃおうよ!▼
[ゾフィー]
よーし! じゃあ、カンナ!
あたしについてきなさい!▼
てりゃあーー!
突撃ーーーー!▼
[カンナ]
お、お母さん危ないよ!
そっちには屋台が…▼
[ゾフィー]
きゃあああああ!▼
[カンナ]
だ、大丈夫!? お母さん!?
どこも怪我してない!?▼
[ゾフィー]
あ、安心して、カンナ…へっちゃらよ…
これくらいのはいつものことだから…▼
[カンナ]
ほっ…
それならよかったけど…▼
[ゾフィー]
でも、娘の前でドジしちゃうなんて…
なんだか落ち込んできちゃったわ…▼
あぁ…
天幕に帰って砂粒を数えたい…▼
[カンナ]
そ、そんなことしたら
余計に落ち込んじゃうよ!▼
[ゾフィー]
そうだ、カンナ、
あたし、前から聞きたかったことがあるの。▼
[カンナ]
なぁに?
お母さん?▼
[ゾフィー]
あなたにあたしのドジ…
うつってないよね?▼
[カンナ]
あはは。
ドジってうつるのかな?▼
[ゾフィー]
だって親子だもの!
うつってても不思議じゃないわ!▼
どう?
心当たりはない?▼
馬にやたら嫌われるとか、
なんにもないところで転ぶとか、▼
戦場で戦ってたら突然、
相手の装備がはじけ飛ぶとか!▼
[カンナ]
うーん…
多分、大丈夫だと思う!▼
[ゾフィー]
よかった…
それを聞けてとっても安心したわ。▼
万が一、ドジがうつってたりしたら、
母親として申し訳なさ過ぎるもの…▼
[カンナ]
そんなことないよ!▼
あたし…お母さんのドジなら
うつってもいい!▼
だってあたし、
お母さんの全部が好きだから!▼
大好きなお母さんのドジなら
喜んで受け止めるよ!▼
[ゾフィー]
カンナ…
今の言葉、すごく嬉しかったわ。▼
ありのままのあたしを受け入れてくれて…
本当にありがとう…▼
[カンナ]
うん!▼
じゃあ、今度はお母さんがドジしないように、
あたしが先陣をきってあげるね!▼
とりゃああああ!
突撃ーーーーー!▼
[ゾフィー]
か、カンナ!?
そっちには木があるわ…▼
[カンナ]
きゃあああああああ!▼
[ゾフィー]
大丈夫!?
怪我はしてない!?▼
[カンナ]
だ、大丈夫!
こんなのへっちゃらだもん!▼
[ゾフィー]
やっぱり、あたしのドジな血は…
カンナにしっかり流れちゃってるみたいね…▼

ミドリコ

[カンナ]
ふぅ…▼
[ミドリコ]
カンナ、元気がないわね?
どこか具合でもわるいの?▼
[カンナ]
うん…
実はちょっとだけ…▼
[ミドリコ]
それはたいへんだわ!
すぐにおくすりを処方してあげるからね!▼
えっと、この天然の薬草と…
あとはこの粉末をまぜて…▼
…はい!
できたわ!▼
これは「しょうやく」だから、
のめばすぐに元気になるはずよ!▼
[カンナ]
…………▼
[ミドリコ]
どうしたの?
なんでのまないの?▼
[カンナ]
だって、にがそうなんだもん…▼
[ミドリコ]
りょうやくは口ににがし!
にがくても、のまなきゃダメよ!▼
[カンナ]
じゃあ、まずはお母さんが飲んでみて。
お母さんが飲めたらあたしも飲む。▼
[ミドリコ]
み、ミドリコは元気だもの!
おくすりをのむ必要はないわ!▼
[カンナ]
じーっ…▼
[ミドリコ]
も、もう! しかたない子ね!
ミドリコがのめたら、ちゃんとのむのよ?▼
[カンナ]
うん!
約束する!▼
[ミドリコ]
じ、じゃあ…のむからね?
ちゃんと見ているのよ?▼
[カンナ]
うん!▼
[ミドリコ]
…本当ににがそうね。
…とんでもなくにがそうだわ。▼
[カンナ]
じーっ…▼
[ミドリコ]
…………▼
そ、そうだ!
おもいだしたわ!▼
おくすりをこの溶ける紙につつめば
にがさを感じずにのめるはずよ!▼
はい、どうぞ!
これならカンナも大丈夫よ!▼
[カンナ]
…お母さんもにがいの苦手?▼
[ミドリコ]
ち、ちがうわ! 今日はたまたまよ!
ほら、そんなことはいいから!▼
[カンナ]
…わかった。
ごくごくごく…▼
本当だ!
全然、にがくなかったよ!▼
[ミドリコ]
それでどう?
からだの調子はよくなった?▼
[カンナ]
うーん…
あんまり変わってないかも…▼
[ミドリコ]
それはおかしいわね。
このおくすりなら間違いないはずなのに…▼
…はっ!?
もしかしてカンナ…寝不足なのかな?▼
[カンナ]
あっ!
確かに最近はそんなに寝れなかったかも!▼
[ミドリコ]
やっぱりね。
カムイさんのときと同じだわ。▼
でも、どうしてカンナは眠れないの?
なにか悩みごとでもあるのかな?▼
[カンナ]
実は最近、おくすりの勉強をしてるの…
お母さんのお手伝いがしたいなって思って…▼
[ミドリコ]
そ、そうだったの…!?▼
そのきもちはうれしいわ、カンナ。
やさしい子に育ってくれてありがとう。▼
でも、みんなの健康を気づかうひとは、
じぶんの健康に気をつかわなきゃダメなの。▼
だからね、
夜はちゃんとねむるようにしなさい。▼
おべんきょうならミドリコが、
昼間におしえてあげるから。▼
[カンナ]
本当に!?
それならあたし、夜はちゃんと寝る!▼
[ミドリコ]
ふふふ。
約束だからね?▼
[カンナ]
うん!
約束する!▼

シノノメ

[カンナ]
お父さん、見て!▼
屋台においしそうなものが
いーっぱい並んでるよ!▼
[シノノメ]
おっ、本当だな。
あっちには焼き魚もあるみたいだぞ。▼
[カンナ]
や、焼き魚はいいよ!
お父さんいつもお魚とってきてくれるし…▼
うん…そうそう…
今日くらいは…焼き魚はちょっと…▼
[シノノメ]
そうか? あ、さてはカンナ。
俺の捕ってきた魚じゃないと嫌なんだな?▼
[カンナ]
へっ!?▼
[シノノメ]
よしよし、じゃあ祭りが終わったら
俺たちで焼き魚祭りの開催だ!▼
[カンナ]
わ、わーい…▼
[シノノメ]
カンナも俺に似て、
魚を捕るのは名人級だもんな。▼
けど、そのためには
賊を倒して祭りを再開させないと。▼
[カンナ]
あっ、それなら僕にまかせて!
賊なんてちょちょいのちょいだよ!▼
[シノノメ]
ははは!
ずいぶんと強気だな。▼
[カンナ]
だって僕はお父さんの子供だもん!
強い敵なんてやっつけてやるよ!▼
[シノノメ]
なるほどな。威勢は一人前だ。
けど、本当に賊を相手にできるのか?▼
戦うって意思は大事だが、
肝心の力がなけりゃ話にならねえぞ。▼
[カンナ]
そ、それは大丈夫だと思う…
…多分。▼
[シノノメ]
多分って、お前なー。▼
[カンナ]
で、でも、僕…
お父さんの子供だから…▼
戦いからは逃げちゃダメなんだ。
強いお父さんの子供は強くなきゃダメだもん!▼
強い人と戦って勝てたらすごいもん。
一人でだって賊と戦えるもん!▼
[シノノメ]
カンナ…▼
…ったく。勘違いするなよ?
戦いから逃げることは恥なんかじゃない。▼
むしろ、勝てない勝負から逃げろ!
勝てるようになってからまた挑め!▼
[カンナ]
に、逃げてもいいの!?▼
[シノノメ]
ああ、大事なことは勝つことだからな。
勝てなきゃ誰も守れないだろ?▼
[カンナ]
…うん。▼
[シノノメ]
俺も父さんの背中を見て育ったからな。
カンナの気持ちはよくわかるぜ。▼
強くなろうとする気持ちはわかる。
でも、無茶はダメだ。▼
無茶なことしてなんかあったら…
俺もお母さんもすごく悲しむんだぞ?▼
[カンナ]
お父さんとお母さんが…?▼
…わかったよ、お父さん。
僕、もう無茶なことはしない。▼
お父さん、僕に力を貸して!
一人じゃやっぱり、まだ不安だから!▼
[シノノメ]
おう、もちろんだ!
一緒に戦おうぜ!▼
[カンナ]
でもね、いつかは僕…
お父さんより強くなりたい!▼
お父さんみたいに毎日、訓練して…
きっとお父さんを超えてみせる!▼
[シノノメ]
はっはっは!
俺は相当、強いぞ?▼
だが、確かに訓練を続ければ…
カンナなら俺を超えられるかもな。▼
[カンナ]
かも、じゃなくて、
絶対に超えるもん!▼
[シノノメ]
…ふっ。
さすがは俺の子、だな。▼
…………▼
[カンナ]
あれ、お父さん?
もしかして泣いてるの?▼
[シノノメ]
…いいや、カンナ。
焼き魚の煙が目に染みてるんだ!▼
[カンナ]
もう…お父さんたら。
今はどの屋台も魚なんか焼いてないよ。▼

キサラギ

[キサラギ]
見てみて、カンナ。
面白そうな屋台がいっぱい並んでるよ!▼
的当てに金魚すくいだって。
全部やってみたいなー!▼
[カンナ]
うん、どれも楽しそうだね、お父さん!
僕もすっごくワクワクしてる!▼
[キサラギ]
でも、賊をなんとかしないと
お祭りも再開しないんだよね。▼
せっかく楽しそうなのに
人がぜーんぜんいなくって変な感じ。▼
[カンナ]
じゃあ僕、がんばって賊を倒すよ!
早くお父さんとお祭りで遊びたいし…▼
それに賊を倒すのだって
お父さんと一緒ならとっても楽しいしね!▼
[キサラギ]
あはは! 確かに!
じゃあどっちが多く敵を倒せるか競争だー!▼
こういう特別な日くらい、
たくさん一緒に遊ばなきゃソンだよね!▼
[カンナ]
うん!
お父さん!▼
でもね、僕、本当言うとね…▼
…特別な日じゃなくても
もっとお父さんと一緒にいたいな。▼
[キサラギ]
カンナ…▼
うん、ごめんねカンナ。
僕もまだ子供っぽくって…▼
自分のことばっかり、
狩りのことばっかり考えてたね…▼
[カンナ]
ううん !謝らないで。
僕、どんなお父さんもだーい好きだから!▼
そうだ、お父さん。
今度、僕も一緒に狩りに連れて行ってよ!▼
[キサラギ]
うん!もちろんいいよ!
カンナとならたくさん獲物も獲れるだろうし…▼
…あ、でも、危なくないかなあ?
カンナにはまだ早かったりして…▼
[カンナ]
そんなことないよ。
僕は大丈夫!▼
[キサラギ]
でも…
山には危険なこともいっぱいあるし…▼
[カンナ]
…ねえお父さん。
お母さんが言ってたよ。▼
お父さんも昔、
お世話係の人に狩りを止められたって。▼
でも、それがお父さんは
すごく嫌だったんでしょ?▼
[キサラギ]
あ…▼
そっか。
そういうことか。▼
今になってやっと
世話係の人たちの気持ちが実感できたよ。▼
あの人たちも僕のことを本当に大事に
思ってくれてたから狩りを止めたんだね!▼
今度会ったらちゃんと謝りたいな。
あと、お礼も伝えなきゃ。▼
僕を大事に思ってくれて、
本当にありがとうってね。▼
[カンナ]
うん! それがいいよ。▼
[キサラギ]
よーしカンナ、
今度狩りに一緒に行こう!▼
[カンナ]
えっ!?
本当に?▼
[キサラギ]
うん! 僕が知ってることは、
ぜーんぶカンナに教えてあげる!▼
カンナのことは僕が命に代えても守るから、
だから安心してよ!▼
[カンナ]
やったー!
わーい!▼
でも、その前に
お祭りでもいっぱい遊びたい!▼
[キサラギ]
あはは! そうだったね!
じゃあ、やることをやっちゃいますか!▼
[カンナ]
負けないよ、お父さんっ!▼

グレイ

[カンナ]
うわぁ~!
お父さん、おいしそうな匂いがするよ!▼
[グレイ]
なんだ、もう腹減ってるのか?
なんか食うか?▼
[カンナ]
えっ! いいの!?
でも、お店の人、逃げちゃっていないよ?▼
[グレイ]
金を置いておけば問題ないだろ。
あとで説明すれば怒りゃしないだろうし。▼
[カンナ]
…いいのかな?▼
[グレイ]
子供が遠慮なんかするんじゃねえ。
特に食い物に関してはな。▼
[カンナ]
じゃあ、僕…この和菓子が食べたい!▼
[グレイ]
ったく…甘党なとこは誰に似たんだか。
…ほらよ。▼
[カンナ]
ありがとう!
お父さん!▼
もぐもぐ…
これ、甘くてすっごくおいしい!▼
[グレイ]
そうか。
そいつはよかった。▼
…ふっ。▼
子供がうまそうに食べてる顔ってのは…
いいもんだな。▼
やっぱこうじゃねえとダメだろ。
空腹の子供なんて存在しない方がいい。▼
[カンナ]
うん! 僕もそう思う!
だから僕、将来はぎぞくになりたい!▼
[グレイ]
ぎ、義賊だと?
お前、そんなのどこで覚えたんだよ?▼
[カンナ]
お母さんから教えてもらったんだ!▼
ぎぞくっていうのは悪い人からお金を盗んで
貧しい人に分けてあげる人のことなんだよ!▼
[グレイ]
まぁ、間違っちゃいねえな。
俺もカムイにそう教えた記憶がある。▼
[カンナ]
僕、困ってる人を助ける人になりたい!
だから、将来は絶対にぎぞくになる!▼
[グレイ]
お前の気持ちはよーくわかった。
その思いは忘れるんじゃねえぞ。▼
だがな、別に義賊じゃなくたって
人助けはできるぜ?▼
[カンナ]
そうかな?▼
[グレイ]
ああ、そうさ。▼
教師に大工、肉屋に魚屋、
花屋や医者だって人助けはできる。▼
大事なのは職業じゃなく、
人助けしたいっていう気持ちだからな。▼
[カンナ]
そうなんだ…▼
[グレイ]
カンナ、お前は何にだってなれる。▼
そして俺は
お前が何になったとしてもかまわねえ。▼
お前が決めた生き方なら
俺は絶対に否定しないって約束してやる。▼
まあ、俺の父さんなんかはお前のこと
七代目サイゾウにしようとするだろうが…▼
そんなことは気にしなくていい。
自分の将来は焦らず自分で決めろ。▼
いろんな生き方を見て、学んで、
自分にあった道を選べばいいさ。▼
[カンナ]
うん…わかった。
僕、いっぱい考えてみる。▼
[グレイ]
…ま、できることなら
危ねえ仕事は選んで欲しくねえけどな。▼
俺はよくても…
カムイが心配するからよ。▼
[カンナ]
あはは。
お母さんは心配性だもんね。▼
[グレイ]
じゃ、腹ごなしも済んだし賊を倒しに戻るか。
祭りが再開したら、また何か買ってやるよ。▼
[カンナ]
わーい!
僕、次はりんごあめがいいー!▼

キヌ

[カンナ]
お母さん!
今日はとってもいい日だね!▼
[キヌ]
んー?
どうしてカンナはそう思うの?▼
[カンナ]
だって、お祭りだけでも楽しいのに、
悪い人たちと戦うこともできるんだよ?▼
こんなに楽しいことだらけの日なんて
そうめったにあるものじゃないでしょ?▼
[キヌ]
あははー!
カンナも戦うのが好きなんだね。▼
きっとアタシに似たのかなー。
ふふふ。嬉しいなー。▼
でも、戦うときは気をつけなきゃダメだよ?
カンナが怪我でもしたら大変だもん。▼
[カンナ]
あたし、怪我するのなんて怖くないもん!▼
[キヌ]
うーん…
その気持ちはわからなくもないんだけど…▼
でも、やっぱり気をつけて欲しいな。
カンナが怪我したら、アタシが悲しいし。▼
[カンナ]
じゃあ、
お母さんも気をつけて戦ってくれる?▼
[キヌ]
アタシ?
アタシはいつもどおり楽しく戦うよ!▼
[カンナ]
それじゃあダメなの!
お母さんが怪我したらあたしが悲しいの!▼
[キヌ]
そっかー。
カンナもアタシと同じ気持ちってことか。▼
それじゃあ気をつけて戦わなきゃね。
カンナを悲しませたくないもん。▼
[カンナ]
うん!
お母さん!
[キヌ]
というか、アタシ気づいちゃった。▼
今まではアタシ、
怖いと思うことってそんなになかったけど…▼
カンナが怪我したら、って想像したら…
ものすごく怖くなっちゃった…▼
自分が怪我をすることなら
今でも全然、怖くないのにな…▼
[カンナ]
お母さん…▼
[キヌ]
まずい! これはまずいよ!
早く世界を平和にしなきゃ!▼
カンナが怪我をしないような世界!
それをがんばって作らなきゃ!▼
じゃないとアタシ、
ずっとずっと怖がってなきゃいけないもん!▼
[カンナ]
じゃあ、あたしもがんばる!▼
お母さんが怪我しなくていいような
そんな平和な世界を作るために!▼
[キヌ]
カンナ、ありがと…
一緒にがんばろうね!▼
…あれ?
でも、おかしいな?▼
平和な世界を作るためには
戦わなきゃダメなんだよね?▼
でも、戦ってたら
カンナが怪我をしちゃうかもしれないじゃん!▼
えっ、どうしよう?
逃げる? 走って一緒に逃げる?▼
[カンナ]
ダメ! 逃げない!
みんなを置いてはいけないでしょ?▼
[キヌ]
…うん!
仲間は大事だもんね!▼
じゃあ、やっぱり戦うしかないよね!
それならアタシ、カンナを守りながら戦う!▼
[カンナ]
じゃあ、あたしは
お母さんを守りながら戦う!▼
[キヌ]
よーし、それなら…
一緒に守りあいっこしながらがんばろう!▼
[カンナ]
うん!
お母さん!

ヒサメ

[ヒサメ]
カンナ、今日は特別なお祭りの日です。
再開したらいっぱい遊びましょうね。▼
[カンナ]
うん! お父さん!
僕、お化け屋敷に入ってみたい!▼
[ヒサメ]
ははは。わかりました。
では、後で一緒に入りましょうか。▼
[カンナ]
やったー!
わーい!▼
[ヒサメ]
…む。
でも、待ってください。▼
お化け屋敷の中はきっと薄暗いですよね。
カンナが転んで怪我をしたら大変です。▼
提灯でも持って
明るさを確保して入りましょう。▼
[カンナ]
ええ~!
それじゃあ怖くなくなっちゃうよ!▼
[ヒサメ]
いえ、それくらいでは
まだまだお化け屋敷は怖いですよ。▼
…むむ。
まだ怖い、か。▼
お化けのあまりの怖さに
カンナが泣いてしまったらかわいそうです。▼
カンナには目隠しをしてあげましょう。
お化けが見えないように。▼
[カンナ]
えっ!?
僕、それじゃあ何にも見えないよ!▼
[ヒサメ]
しかし、カンナのことを考えると
こうするのが一番だと思うのですが…▼
[カンナ]
それだと…
あんまり面白くなさそう…▼
[ヒサメ]
た、確かにそうですね…▼
お化け屋敷に行く意味が
なくなってしまいました…▼
[カンナ]
…………▼
[ヒサメ]
そ、そうだ!
何か食べたいものとかはありませんか?▼
屋台もたくさん並んでますし。
おいしそうなものがいっぱいですよ。▼
[カンナ]
僕、お漬物が食べたい!
あと渋いお茶も飲みたいな。▼
[ヒサメ]
ははは。さすが私の子供ですね。
食の嗜好も私に似ましたか。▼
[カンナ]
でも僕ね、お父さんの作るお漬物が
いちばん大好きだよ!▼
しょっぱくて、こりこりしてて…
いい香りがふわぁってなって!▼
僕、お父さんのお漬物があれば、
ごはん何杯でも食べれるもん!▼
[ヒサメ]
ありがとうございます。▼
[カンナ]
それに、お父さんとお母さんは
お漬物があったから結婚できたんでしょ?▼
[ヒサメ]
…確かに。
それは間違いではありません。▼
カムイさんと会話をする
きっかけにはなりましたからね。▼
[カンナ]
やっぱりそうなんだ!
お漬物ってすごいなー!▼
おいしいだけじゃなくて、
結婚までできちゃうんだもんね!▼
糠床をかき混ぜながら
好きな人のことを考える…▼
そういう浪漫もあるもんね!
いいなー! 僕もそれやりたいなー!▼
[ヒサメ]
あ、憧れてくれるのはうれしいですが…▼
あまり漬物と結婚を結び付けられると
ちょっと困ってしまうかもしれません。▼
ほら、結婚ってもっと
神聖で素敵なものですから…▼
[カンナ]
そうかな?
僕は漬物婚も素敵だと思うよ!▼
[ヒサメ]
つ、漬物婚?
そんな風に言うのはやめなさい…▼
特にお母さんには絶対に言っちゃダメです。
素敵な思い出が台無しになりますから…▼
[カンナ]
うん!
わかったよ、お父さん!▼
でも僕、お漬物の話をしてたら
なんだかお腹が空いてきちゃったよ!▼
早く戦いを終わらせて、
家でごはんを食べようね、お父さん!▼
[ヒサメ]
ええ。
そうしましょう。▼

ミタマ

[カンナ]
…………▼
[ミタマ]
カンナ。
あなた、具合でも悪いのですか?▼
最近は外にも出ず、訓練もせず、
引きこもってばかりと聞きましたが…▼
[カンナ]
うん…なんか最近…
眠くて仕方ないんだよ…▼
だから、暇さえあれば寝てるの…▼
[ミタマ]
えっ?▼
[カンナ]
お母さん、賊のことなんてほっといて
帰ろう?▼
寝ていたい ああ寝ていたい 寝ていたい…▼
[ミタマ]
…………▼
俳句といい、発言内容といい…
わたくしに似てきたみたいですね…▼
それはそれでうれしいのですが…
ぐうたらなところが似てしまっては…▼
…ああ、そうですわ。
いいことをひらめきました。▼
カンナは俳句に興味が
ありますわよね?▼
[カンナ]
うん、実はお母さんの真似をして、
ときどき詠んでるんだ。▼
…なんか、気持ちを表現したいときとか、
ああいう風に詠むと気分がよくなるの。▼
[ミタマ]
そうですか。ではいつか、すごくいい句を
詠みたいと思いますわよね?▼
[カンナ]
もちろん、思うよ。▼
[ミタマ]
ならば引きこもってばかりいてはダメです。
外に出ると、いい句が詠めますわよ。▼
[カンナ]
えっ、本当?▼
[ミタマ]
ええ。経験者のわたくしが言うのですから
間違いありません。▼
…というのも昔、カムイさんに
教えていただいたのです。▼
彼は、引きこもってばかりのわたくしを、
俳句を口実に外に連れ出してくださいました。▼
そしたらどうでしょう。
本当に素敵な句が次々と浮かんできましたの。▼
[カンナ]
へえー、すごい。
そんなことってあるんだね…▼
[ミタマ]
というわけで、いかがですか?▼
今度、わたくしと一緒に
俳句を詠むための小旅行に行くというのは。▼
鮮やかな自然を句にしていく…▼
その素晴らしさを味わってしまうと
寝ているどころではなくなりますわよ。▼
[カンナ]
わかった。
楽しそうだし、試してみたいな。▼
[ミタマ]
ふぅ、よかったですわ…
なんとかいい方向に向かえそうです…▼
[カンナ]
でも、それまでは寝ててもいい?▼
[ミタマ]
ダ、ダメですわ…
賊が襲ってきているのですよ…▼
[カンナ]
…わかった…
じゃあ賊を倒すのはがんばる…▼
でも、そのあとは寝ていてもいいよね?▼
[ミタマ]
…まあ、倒したあとならいいでしょう。
わたくしの膝枕でゆっくりお眠りなさい。▼
わたくしも、たまには母親らしいことも
してあげたいですし。▼
[カンナ]
えっ、膝枕?
してみたいしてみたい!▼
[ミタマ]
わかりました。
ではそういたしましょう。▼
寝ていたい 寝ていたい、でも 寝る間なし…▼
…親というのも大変ですわね…▼
両親の苦労が
初めて理解できるようになりましたわ…▼
でも、張り合いがあって楽しいです。▼

マトイ

[マトイ]
カンナ、ごめんなさいね。
お祭り、すごく楽しみにしてたでしょう?▼
[カンナ]
もちろん楽しみにしてたよ!▼
でも、お母さんが謝る必要はないよ。
悪いのはお祭りを襲った人たちだもん。▼
だから、早く悪い人たちをやっつけようよ。
そうしたらお祭りも再開すると思うし。▼
あたし、今日はお母さんと
いっぱいいっぱい遊びたいの!▼
[マトイ]
ええ、わかったわ。▼
お祭りが再開したら、
一緒にいっぱい遊びましょう。▼
[カンナ]
やったー!
わーい!▼
[マトイ]
今日のお祭りは
子供の成長を祝う特別なお祭り…▼
だから、カンナのお願いごとは
できるだけ聞いてあげたいと思っているわ。▼
一緒に遊ぶこと以外にも
何かあたしにして欲しいことはある?▼
[カンナ]
えっとね…
お母さんにひとつだけお願いがあるの…▼
[マトイ]
何かしら?
そのお願いごと、聞かせてくれる?▼
[カンナ]
あのね、あたしを…
お母さんの弟子にして欲しいの!▼
[マトイ]
弟子?▼
[カンナ]
あたし、お母さんみたいに
なんでもできるすごい人になりたいの!▼
だから、あたしを弟子にしてください!
お願いします!▼
[マトイ]
うふふ。
なんだか思い出すわ。▼
あたしもカムイに
弟子にしてください、ってお願いしたっけ…▼
[カンナ]
お母さんはお父さんの弟子だったの?▼
[マトイ]
ええ。そうよ。▼
お父さんはあたしに
大切なことをたくさん教えてくれたわ。▼
それにそのことが…
お父さんと結婚するきっかけにもなったの。▼
[カンナ]
そうだったんだ!▼
じゃあ、よかった!
お母さんがお父さんに弟子入りしてくれて!▼
[マトイ]
うふふ。本当ね。
カンナっていう素晴らしい子供も授かったしね。▼
[カンナ]
それで、あたしの弟子入りの件は…▼
[マトイ]
もちろん喜んで迎え入れるわ。▼
あたしの知っていることは全部、
惜しみなくカンナに教えてあげる。▼
[カンナ]
本当に!? やったー!
あたし頑張るね、できるだけ完璧に!▼
[マトイ]
もう、カンナったら。
そんなに完璧じゃなくてもいいわ。▼
離れて暮らしていたときは
そういうこともできなかったものね…▼
でも、これからはずっと一緒だもの。
あたしにできることはなんでもするつもりよ。▼
[カンナ]
うん!
あたしがんばるね! お師匠さん!▼
[マトイ]
うふふ。
呼び方は今までどおりのお母さんがいいな。▼

シャラ

[シャラ]
憎い…賊が憎いわ…
お祭りを台無しにするなんて…▼
カンナの笑顔が…
たくさん見れるいい機会だったのに…▼
絶対に許さない…
末代まで呪ってやるわ…▼
[カンナ]
大丈夫だよ、お母さん。▼
悪い人がいなくなれば、
お祭りだって再開されると思うし…▼
[シャラ]
カンナは優しいのね…
本当にいい子に育ってくれた…▼
そんないい子を悲しませた賊め…
永遠に解けない呪いをかけてやるわ…▼
[カンナ]
お、お母さんったら…
やり過ぎちゃダメだからね?▼
[シャラ]
カンナがそう言うなら…
できるだけ我慢するわ…▼
[カンナ]
そ、そうだ!
お母さんはお祭りで何がしたい?▼
食べたいものとか、
遊びたいものとかないの?▼
[シャラ]
私は特にないわ…
というか、お祭り自体に興味はないの…▼
私はただ…
カンナの幸せそうな顔が見れればいい…▼
[カンナ]
本当に?
それなら…はい!▼
[シャラ]
えっ…カンナ、顔を突き出してるけど…
どういうことなの?▼
[カンナ]
あたし…
今、幸せそうな顔をしてるでしょ?▼
[シャラ]
ふふふ…そうね…
とても幸せそうな顔をしているわ…▼
[カンナ]
なんであたしが
幸せそうな顔をしているかわかる?▼
[シャラ]
…この後のお祭りのことを考えてるの?▼
[カンナ]
違うよ!
お母さんと一緒にいるから幸せなの!▼
[シャラ]
カンナ…▼
[カンナ]
あたしはいつだって
お母さんがそばにいてくれれば幸せだよ!▼
[シャラ]
…………▼
[カンナ]
…お母さん?▼
[シャラ]
…泣いてないわよ。
少し日の光がまぶしいだけ…▼
[カンナ]
あはは!
今日はいい天気だもんね!▼
[シャラ]
夢としか思えないわ…▼
こんなに素直でいい子が…
私の子供として生まれてきてくれたなんて…▼
しかも愛して止まない
カムイとの間に…!▼
…もしかして、本当に夢なのかしら?▼
カンナ、お願いがあるの…
私のことをつねってみてくれる…?▼
[カンナ]
うん! わかったよ、お母さん!
えいっ!▼
[シャラ]
…痛いわ。▼
[カンナ]
あはは!
当たり前だよ、お母さん!▼
[シャラ]
…………▼
[カンナ]
…お母さん?
まだお日様がまぶしいの?▼
[シャラ]
…いいえ、違うわ。
…今は嬉しくて泣いているのよ。▼
[カンナ]
涙が止まるおまじないしてあげようか?▼
[シャラ]
要らないわ…
それ、目がカラカラになるやつだもの…▼
今は気が済むまで、
幸せを噛み締めさせて…▼

ジークベルト

[ジークベルト]
カンナ、せっかくのお祭りだというのに、
こんなことになってしまって申し訳ないね。▼
[カンナ]
なんで謝るの?
悪いのはお父さんじゃないよ!▼
[ジークベルト]
でも、カンナはこのお祭りを
すごく楽しみにしていただろう?▼
[カンナ]
それはそうだけど…
賊を退治したらお祭りもはじまると思うし!▼
それに僕、お父さんと一緒にいられれば
どんなときだって嬉しいもん!▼
[ジークベルト]
ははは。
私も同じだよ、カンナ。▼
[カンナ]
あっ、そうだ!
僕、お父さんにひとつお願いがあるんだ。▼
[ジークベルト]
お願い?
私にできることならなんでもするけれど…▼
[カンナ]
僕、お父さんから絵を描くのを教わりたい!▼
[ジークベルト]
絵か…
カンナは絵の勉強がしたいのかい?▼
[カンナ]
僕、お母さんから聞いたんだ!
お父さんはとっても素敵な絵を描くって!▼
[ジークベルト]
ははは。カムイは大袈裟だな。
私はそんな大した絵は描けないよ。▼
[カンナ]
でも、言ってたんだもん!▼
お父さんの絵を見ていると
とっても暖かい気持ちになる、って!▼
僕もそういう絵を描いてみたい!▼
[ジークベルト]
なるほど、
カンナの気持ちはわかったよ。▼
では、カンナには
一流の絵描きの先生をつけてあげよう。▼
[カンナ]
えっ?▼
[ジークベルト]
専門家にまかせた方が
カンナのためになると思うからね。▼
私も父上に一流の先生をつけてもらって
多くのことを学んだんだよ。▼
だから、私も同じようにカンナに…▼
[カンナ]
…………▼
[ジークベルト]
…カンナ?▼
[カンナ]
僕、お父さんがいい。
お父さんに絵を教えてもらいたい。▼
僕、もっともっと
お父さんと一緒にいたいんだもん!▼
[ジークベルト]
カンナ…▼
すまない。
カンナの気持ちに気づくことができなくて…▼
…わかった。
私がカンナに絵を教えてあげよう。▼
[カンナ]
本当に!?▼
[ジークベルト]
ああ、本当だよ。▼
と言っても、絵の先生のように
上手くは教えてあげられないと思うけれど…▼
[カンナ]
それでもいい!
僕、お父さんがいい!▼
[ジークベルト]
カンナ…▼
カンナには今まで、
とても寂しい思いをさせてしまっていたよね。▼
でも、これからはできるだけ
カンナと一緒の時間を作りたいと思っている。▼
それで今までのことを
許してもらおうというわけではないのだが…▼
[カンナ]
お父さん! 昔のことはもういいの!
僕は今、とっても幸せなんだから!▼
[ジークベルト]
…ありがとう、カンナ。▼
[カンナ]
さ、じゃあ早く賊を倒しに行こう!
お父さんとお祭りを回って…▼
その時の思い出を絵に描きたいから!▼
[ジークベルト]
ははは。わかったよカンナ。
では、いざ出撃だ!▼

フォレオ

[カンナ]
お父さん!
僕も可愛いお洋服が着たい!▼
[フォレオ]
うふふ。
いきなりどうしたんですか、カンナ?▼
可愛いお洋服とは
僕みたいな格好のことでしょうか?▼
[カンナ]
うん! 僕、可愛い小物とか
キラキラの装飾品とか大好きだし…▼
それに僕も、お父さんみたいに
かっこよくて可愛い人になりたいんだもん!▼
[フォレオ]
カンナは僕をそういう風に
見てくれていたんですね。▼
ありがとうございます。
とっても嬉しいですよ。▼
[カンナ]
えへへ…じゃあ僕も、
お父さんみたいなお洋服を着てもいい?▼
[フォレオ]
…………▼
[カンナ]
お父さん?▼
[フォレオ]
少しだけ心配です…
僕みたいなお洋服をカンナが着ることは…▼
[カンナ]
どうして?
あっ、髪型がよくない? 短すぎるかな?▼
[フォレオ]
いえ、そういうことではありません。
僕もそうだったんですが…▼
周囲の人に
変な目で見られてしまうかもしれません…▼
[カンナ]
どうして変な目で見られちゃうの?
お父さんはとっても可愛いのに!▼
[フォレオ]
世の中には色々な人がいますからね。▼
男の子が女の子みたいな格好をしているのを
変だって思う人もいるんです。▼
カンナが僕みたいな格好をしたい
という気持ちは嬉しいですが…▼
僕はカンナが傷つく姿を見たくありません…▼
[カンナ]
そんなのへっちゃらだもん!▼
格好いいものは格好いい!
可愛いものは可愛いもん!▼
僕が好きなお洋服を変だって言う人がいても
僕は好きってちゃんと言えるもん!▼
[フォレオ]
カンナ…▼
僕は今、とっても嬉しいです。▼
僕の内にあるささやかな勇気が
あなたの中にも宿っているのを知れましたから。▼
[カンナ]
それにお母さんみたいな人もいるでしょ?▼
お母さんはお父さんの格好を
変だなんて言わないもんね!▼
[フォレオ]
はい。
確かにそうですね。▼
カムイさんは僕の格好のことを
とても似合っていると褒めてくれました。▼
それから…二人だけで挙げた結婚式も、
ドレス姿の僕のことを褒めてくれて…▼
あんなに素晴らしい人は、
他にはいません…▼
[カンナ]
…そうだったんだ。
素敵な二人…なんだか憧れちゃうな。▼
でも僕は、そんな素敵な二人の
子供なんだもんね!▼
だから、僕は自分の好きなことは
ちゃんと好きだって言えるよ!▼
[フォレオ]
はい、カンナ。
あなたの気持ちはわかりました。▼
では、今度、街へ一緒に
可愛いお洋服を買いに行きましょうね。▼
[カンナ]
うん! それからね、
自分でも作ってみたいんだ。▼
お父さん…
僕にお洋服の作り方、教えてくれる?▼
[フォレオ]
もちろんです。▼
洋服の作り方も
可愛い刺繍の入れ方も教えちゃいますよ。▼
[カンナ]
やったー!
お父さん、大好き!▼
[フォレオ]
ふふふ。
僕もカンナのことが大好きですよ。▼

イグニス

[カンナ]
ひえっ! お父さん!
あそこに何かいるよ!▼
[イグニス]
何かってなんだ…?
はっきりと質問しろ、カンナ…▼
[カンナ]
そ、そんなこと言われてもわかんないもん!
わかんないから何かって言ってるの!▼
でも、ほら!
あそこの屋台の裏で何かが動いてる!▼
黒くてぎょろぎょろしてて…
あれ、本当になんなんだろう…▼
[イグニス]
ちゃ、ちゃんと確認してくれないと困るぞ…
変な想像をしてしまうからな…▼
[カンナ]
もしかして、あれ…
お化けとかじゃないかな?▼
[イグニス]
おおおおおお、お化け!?
そ、そんなわけないだろう!▼
ほら、空を見上げてみろ、カンナ…
太陽がさんさんと輝いているじゃないか。▼
こんな真昼間に…
お化けなど出てこない…はずだ…▼
そう。出ない、絶対に出ない…
絶対に絶対に…▼
[カンナ]
そ、そうなの?
でも僕、すごく怖いよ…▼
[イグニス]
何もそういうところが…
俺に似なくても良かったのにな…▼
[カンナ]
お、お父さん、
ちょっとあそこ確認してきてよ…▼
[イグニス]
お、俺が!?
俺がか!?▼
[カンナ]
だって僕、怖くて動けないもん!
お父さんなら大人だから平気でしょ?▼
[イグニス]
そ、そうだな…
俺は大人だから平気だ…▼
[カンナ]
じゃあ、お願い!
あそこに何がいるのか見てきてよ!▼
[イグニス]
…………▼
[カンナ]
…お父さん?▼
[イグニス]
カンナ、お祭りが再開したら何がしたい…?
俺はお前と楽しく遊びたい…▼
[カンナ]
う、うん。
僕もお父さんといっぱい遊びたいよ。▼
[イグニス]
輪投げや金魚すくいなど…
楽しいことが盛りだくさんだ…▼
祭りの喧騒、周囲から聞こえる楽しそうな声…
そして、眩しいほどのカンナの笑顔…▼
[カンナ]
お父さん、屋台の裏のお化けの確認は…▼
[イグニス]
もう少し待て…
今、準備をしているところだからな…▼
楽しい気持ちを体内に充満させれべ
恐怖という感情などすぐに消え去る。▼
[カンナ]
もしかして、お父さんも…
お化けのことが怖いの?▼
[イグニス]
いいや、怖くはない…▼
俺はこの世で唯一、怖いと思うのは…
お前やカムイを失うことくらいだ…▼
[カンナ]
お父さん…▼
[イグニス]
あと、お化けだ…▼
[カンナ]
…えっ!?
お父さん、今、お化けが怖いって言ったの?▼
[イグニス]
言っていない…
お前の気のせいだ…▼
[カンナ]
そ、そっか…
僕、何か勘違いしちゃったんだね。▼
[イグニス]
…カンナ、賊を退治しにいくぞ。▼
[カンナ]
えっ!?
でも、屋台の裏のぎょろぎょろは…▼
[イグニス]
お前と祭りで遊ぶことを考えていたら…
早く祭りを再開させたくなってきた…▼
[カンナ]
確かに僕も早く
お父さんとお祭りで遊びたいけど…▼
[イグニス]
なら、やることはひとつだ…▼
賊を退治する…
それ以外にかまっている暇などない…▼
[カンナ]
…そうだね、お父さん!
僕もそう思う!▼
よーし!
早くお祭りを再開させて、いっぱい遊ぶぞー!▼
[イグニス]
…ほっ。▼

ベロア

[カンナ]
あっ!?
あそこにあるのはもしかして…▼
[ベロア]
どうしたんですか、カンナ…?▼
[カンナ]
えへへ!
いいもの拾っちゃったー!▼
[ベロア]
それは…割れたお面ですか?▼
もうかぶれないし、飾れもしない…
だからこそはかなさを感じることができる…▼
とてもいい物を拾いましたね。
最高のセンスだと思います…▼
[カンナ]
じゃあ、お母さんにあげるよ!▼
[ベロア]
えっ、いいんですか…?
せっかくカンナが拾ったのに…▼
[カンナ]
うん!
お母さんの宝物の仲間に入れてくれる?▼
[ベロア]
もちろんです…
一番の宝物にしますよ。▼
[カンナ]
えへへー。
それならよかったー!▼
今日はお祭りの日だから
きっとまだまだ素敵な物が落ちてると思うの!▼
だから、悪い人を全部やっつけたら
お母さんと一緒に宝物探しをしたいな!▼
[ベロア]
それはいい考えですね…
ぜひ、一緒にやりたいです。▼
[カンナ]
やったー!
わーい!▼
[ベロア]
…でも、少し心配なこともあります。▼
[カンナ]
何が心配なの?▼
[ベロア]
カンナは…変わり者だって言われませんか?▼
わたしに似てしまって…
人とは違う感性を持っているようですから…▼
[カンナ]
あたし、別に変わり者でもいいもん!▼
[ベロア]
ですが、周囲に理解者がいないと
寂しい思いをすることもあると思います…▼
わたしはカンナに…
寂しい思いをして欲しくありません…▼
[カンナ]
それなら安心して!▼
あたしを理解してくれる人は
すぐそばにいるから!▼
[ベロア]
そうなのですか?▼
[カンナ]
お母さん!
あたしの一番の理解者はお母さんだよ!▼
[ベロア]
カンナ…▼
[カンナ]
だから、お母さんがそばにいてくれたら
あたしは絶対に寂しくなんてならないの!
[ベロア]
…わかりました。▼
わたしはもう絶対に…
カンナのそばを離れません。▼
カンナの一番の理解者として…
常にあなたを見守ります。▼
[カンナ]
えへへ!
ありがとう、お母さん!▼
あ、見て見て!
あっちに割れたお皿が落ちてるよ!
[ベロア]
ふふふ…本当ですね…
カムイにも見せてあげたい…▼
ここが安全な場所になったら、
家族みんなで宝物を探しましょうか…▼
[カンナ]
うん!▼

ルッツ

[ルッツ]
むむむ。
お祭りが中止になっちゃって残念だよ。▼
こんなに面白そうな屋台が
たーくさん並んでるのにさ。▼
[カンナ]
僕、お父さんとお祭りで遊べるの
すっごく楽しみにしてたんだ!▼
[ルッツ]
あはは! 僕もだよ、カンナ!
お祭りが再開したらいっぱい一緒に遊ぼうね!▼
[カンナ]
うん!
お父さん!▼
[ルッツ]
そうだカンナ、賊を倒しに行く前に…
当てもの屋のくじを引いてみてくれない?▼
お金は置いておいたから。
お店の人にも怒られないはずだよ。▼
[カンナ]
うん! いいよ!▼
ええと、景品は…っと。
1等はお花の髪飾りかあ!▼
僕、1等を当てて、
お母さんにこの髪飾りをあげたい!▼
[ルッツ]
ははは。
きっとカムイも喜ぶはずだよ。▼
[カンナ]
よーし!
えーっと…これだぁぁぁぁ!▼
[ルッツ]
…残念、4等だね。
このお面が4等の景品かな。▼
[カンナ]
やったー!
僕、お面でも嬉しいよ!▼
あっ、でもお母さんに
髪飾りをあげるはずだったのに…▼
[ルッツ]
それなら僕にまかせてよ!
あとでばっちり1等賞を引いておくから!▼
[カンナ]
すごーい! それなら安心だね!
お父さんは僕たち家族のヒーローだよ!▼
[ルッツ]
えっへへー。
そう言ってくれるとうれしいな!▼
でも…カンナも1等を引くかと思ったのに
なんだか意外だったよ。▼
僕の子どもだから、
きっと運がいいと思ったんだけどなぁ。▼
[カンナ]
お父さん…
僕、すごく運がいいよ?▼
[ルッツ]
ん? そうなの?
何か心当たりがあるかい?▼
たとえばすごい大金を拾ったりだとか、
何もしなくても敵が逃げていったりとか。▼
[カンナ]
ううん。そういうのはないよ。
でも僕はすっごく運がいいんだ!▼
だって…お父さんとお母さんの
子供に生まれたからね!▼
[ルッツ]
…!!▼
…カンナ、残念だけどそれは違うよ。▼
[カンナ]
えっ!? ど、どうして!?▼
[ルッツ]
世界一運がいいのはやっぱり、僕の方さ。▼
だってカンナが僕の子供として…
生まれてきてくれたんだからね。▼
1等賞を当てるより、お金を拾うより…
ずっとすごい奇跡が僕を選んでくれたんだもん。▼
ありがとう、カンナ。▼
[カンナ]
あ…▼
えへへ…
ありがとう、お父さん!▼
じゃあ、僕とお父さんは
世界一運がいい親子だね!▼
[ルッツ]
うん! その通りだね!▼
さっきカンナは僕のことを
ヒーローみたいって言ってくれたけど…▼
カンナこそ、僕のヒーローなんだよ。▼
[カンナ]
じゃあヒーロー同士、
早く賊を倒しに行こう!▼
正義の味方、カンナ参上!▼
[ルッツ]
同じく正義の味方、ルッツ参上!▼

オフェリア

[カンナ]
お母さん…
あたし…病気かも…▼
[オフェリア]
えっ?▼
[カンナ]
だって…
見て、このアザ…▼
最近、できたアザなんだけど…
何もしてないのに、いきなり出てきて…▼
[オフェリア]
!?▼
…………▼
ガクガクガクガクガク…
ブルブルブルブルブル…▼
[カンナ]
ど、どうしたの?
そんなに震えて…▼
お母さんも病気なの?▼
[オフェリア]
ち、違うよ!
私は感動してるの!▼
というのもね、カンナ…
それは病気じゃないの。▼
選ばれし者の紋章なんだよ!▼
[カンナ]
えっ?
選ばれし者?▼
選ばれし者って、お母さんとおじいちゃんが
いつも楽しそうに言い合ってる、あれ?▼
[オフェリア]
そうそう! あれだよ!▼
まあ、このアザのことは
ホントは私もよく知らないんだけど…▼
とにかく! じゃじゃーん!
その選ばれし者の紋章は、私にもあるわ!▼
つまり、あなたも私と同じ
選ばれし者の仲間入りってこと!▼
[カンナ]
そ、そうなんだーっ!
やったー!!▼
[オフェリア]
ああ、うれしい…
うれしすぎる…▼
…そうだ、あれを渡さないと。
満を持して、あなたにこれを贈るわ。▼
[カンナ]
わぁー、なにこれ!?
きれいな石!!▼
[オフェリア]
それは選ばれし者だけが所持を許される
選ばれし石よ。▼
子どもの成長を祝うこのお祭りで、
あなたに渡そうと思っていたの!▼
キラキラして、かわいいでしょう?▼
[カンナ]
うん、すっごくかわいい!▼
[オフェリア]
でもね、まだ名前がないの。
さっそく名前をつけましょう。▼
[カンナ]
名前?▼
[オフェリア]
ええ、この選ばれし石は
選ばれし者による命名を欲しているわ。▼
これは選ばれし者としての初仕事…
そう思って、気合いを入れて取り組んで…▼
[カンナ]
わ、わかった。
でも、どんな名前がいいのかなぁ…▼
うーん…難しい…▼
[オフェリア]
うふふ。
今は難しく感じるかもね。▼
カムイさんも昔、
選ばれし者の真似ごとをしたことがあってね…▼
あのときは、すごく苦労してたよ。▼
[カンナ]
お父さんも?
[オフェリア]
そう。あの人が初めて考え出した名前は
ビューティフルストーンという凡庸なものだった。▼
正直、私はガッカリしたんだけど、
彼は初心者なりにがんばって…▼
結果、「ガムシャラ・ガムガム」っていう
衝撃的な名前を生み出したのよ!▼
あの刹那…私の乙女心が躍動して、
慈愛の恋心へと変幻したの…▼
[カンナ]
ガムシャラ・ガムガム…▼
すごい…
あたしもそんな素敵な名前、つけられるかなぁ…▼
[オフェリア]
難しく考えることはないわ。
気を楽にして、己の魂に問うのよ。▼
あなたは選ばれし者なんだから、
自然とぽんぽん出てくるはず。▼
いわゆる、血の定めってやつね。▼
[カンナ]
わかった…とりあえず賊を倒しながら
いくつか考えてみるから…▼
お祭りが始まったら
聞いてもらってもいい?▼
[オフェリア]
もちろんよ。▼
あぁ…このこと、みんなに話したいなー!
父さんなんて、腰抜かしてよろこぶと思うわ…▼
[カンナ]
おじいちゃんとかみんなには…
あたしから話そうと思う。▼
[オフェリア]
えっ?▼
[カンナ]
これはあたしの大事な成長だからね。
自分の言葉で発表したいの。▼
[オフェリア]
カンナ…
あなた、大人になったわね…▼
母さん、うれしいわ。▼
[カンナ]
えへへ。
そう言ってもらえて、あたしもうれしい。▼
[オフェリア]
ああ、浮かれてる場合じゃないわね。
石の名前を決めないと。▼
何がいいかな…
ぶつぶつ…ぶつぶつぶつ…▼

ソレイユ

[カンナ]
ねえ、お母さん! さっき屋台に
すっごくかわいい女の子たちがいたね!▼
[ソレイユ]
うん! いたいた!
カンナ、よく見てたねー。▼
…って、やけにうれしそうだね?▼
[カンナ]
…なんか…あたし…
あの子たちを見てたら、ドキドキしちゃったの…▼
[ソレイユ]
…………▼
えっ?
なになになに? どういうこと?▼
そ、それって…
どういう感じの気持ちなの?▼
もしかして、無性に彼女たちと
おしゃべりしたくなったりする?▼
[カンナ]
するするっ!▼
[ソレイユ]
も、もしかして…すっごく
情熱的な口説き文句を言いたくなる感じ?▼
[カンナ]
そうそう! それそれ!
お母さん、すごいね!▼
お母さんったら
あたしの心を見透かしているみたい!▼
な、なんかちょっと恥ずかしいよ…▼
[ソレイユ]
おお…
神様…▼
[カンナ]
どうしたの、お母さん?▼
[ソレイユ]
ご、ごめん…
ちょっと気が遠くなりかけて…▼
[カンナ]
気が遠くなるって、
具合でも悪いの!?▼
[ソレイユ]
ううん! 違うの!
ついに同士が舞い降りたと思うとつい…!▼
こりゃあ神に感謝だね…▼
[カンナ]
お母さん?▼
[ソレイユ]
カンナ、よく聞いて。
その感じ…あたしもなるんだ。▼
あたしもかわいい女の子たちを見ていると
ドキドキして話しかけたくなるんだよ!▼
[カンナ]
えーっ? そうだったの?
じゃああたしとお母さんは仲間だねっ!▼
[ソレイユ]
うん。
女の子好きな仲間ができて嬉しい!▼
しかも同士が、
こーーんなに可愛いあたしの娘だし!▼
んーーーホントかわいいなあ!
カンナは世界一可愛い女の子だよ!▼
[カンナ]
あはは! お母さんも素敵だよ!
食べちゃいたいぐらいー!▼
[ソレイユ]
ありがとうー!▼
今日はせっかくの子どものお祭りだし、
可愛いカンナをもっと喜ばせたいなー。▼
なにか無いかな…
…あっ。▼
もしかしたら
魔法の粉が使えるかも…▼
[カンナ]
…魔法の粉?▼
[ソレイユ]
そう。
昔、カムイがくれたんだ。▼
その粉を飲むと、
性別が逆に見えてくるっていう代物でさ!▼
[カンナ]
なにそれっ?
おもしろそう!▼
[ソレイユ]
でしょーっ!?
それを使うとね、▼
華の無い野郎どもがみーんな
可愛い女の子に見えちゃうんだよ!▼
カムイはもちろん…
父さんもめちゃくちゃ可愛かった…▼
[カンナ]
それやりたいやりたーい!▼
[ソレイユ]
わかった!
じゃあお祭りが終わったら持ってくるね。▼
あっちにいるふんどしの人も
うちの軍の男たちもみーんな、▼
可愛い女の子に見えるから
楽しみにしてて…▼
[カンナ]
ふんどしの人も!?
恥ずかしい! でも楽しみーっ!▼
賊を倒したら待ってるからね、
あたしの可愛い母さん!▼

エポニーヌ

[カンナ]
…ねえ、お母さん…
…相談があるの…▼
[エポニーヌ]
ど、どうしたの…
そんなにモジモジして…▼
[カンナ]
その、ちょっと恥ずかしい相談なの…
ココじゃ大きな声で言えないけど…▼
[エポニーヌ]
わかったわ、ゆっくりでイイから…
聞かせてちょうだい?▼
[カンナ]
あのね…今…あたしたちは
賊と戦ってるでしょ…なのにね…▼
なんか、あたし…考えちゃうの…▼
あの賊と、この賊が…
好きどうしだったら、どうしよう…とか…▼
[エポニーヌ]
!?!?▼
な、なんですってーっ!?!?▼
[カンナ]
それがすごく恥ずかしくて、
でもすごく楽しくて…▼
でも、そんなこと考えててイイのかなって…
不安で…▼
[エポニーヌ]
えええええっと…
カムイには言った?▼
[カンナ]
言ってない…
言えないよこんなコト…▼
でもなんとなく、お母さんなら…
わかってくれそうな気がしたから…▼
[エポニーヌ]
ま、まあね…わかるけど…
いろんな意味で、わかるけど…▼
でも、めちゃくちゃ複雑な心境よ…
子どもにはまともな道を進んでほしいし…▼
[カンナ]
やっぱりこれ…
良くないコトなんだよね…?▼
[エポニーヌ]
…………▼
ちょっと待って、その答えは考えさせて!
今から一人で会議する!▼
[カンナ]
…わ、わかった…▼
[エポニーヌ]
…エポニーヌ。
よーく考えるのよ、エポニーヌ…▼
この子にとってとても大事な瞬間がきたわ。
人生の分岐点と言っても過言ではない…▼
それがよくないことと言えば、
この子は健全な道に進む。▼
でもそうなると、母子がこの話題で盛り上がる
奇跡の楽しみはなくなってしまう…▼
だからといって、推奨してしまったら、
この子の未来は…▼
そもそも、そんなことをしたら…▼
カムイに
めちゃくちゃ叱られるような気が…▼
…ん?▼
ああ、でもカムイも
指輪とあたしの薬指で妄想していたし…▼
いやいや、あれとこれではモノが違うわ…
問題の規模が大違いよ…▼
[カンナ]
お母さん…たくさん汗かいて、
怖いカオして、大丈夫?▼
なんか、さっきと比べて
すごくやつれたような気もするけど…▼
[エポニーヌ]
…………▼
…と、とりあえず、カンナ…
この問題は、いったんあたしが預かるわ…▼
賊を倒したら、改めて考えましょう。
いいわね?▼
[カンナ]
わかった。それまで敵を昇天させてくるね。
あたしのすごいモノで…▼
[エポニーヌ]
くっ…!
言葉遣いまで浸透している…!▼
あたしに似てくれたといううれしさと…
似てしまっていいのかという苦悩…▼
どうしたらイイのかしら…▼

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Last-modified: 2020-08-31 (月) 15:58:59
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