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| | マイユニット女性・私
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- [ミタマ]
- 帰りたい ああ帰りたい 帰りたい…▼
- [カムイ]
- もう、ミタマったら…▼
せっかくのお祭りなのに、
帰りたいだなんて言わないでください。▼
- [ミタマ]
- ああ、お母さま…▼
- [カムイ]
- いいですか?
今日は子どものためのお祭りです。▼
賊を追い払ったら、
母さんと屋台を巡りましょう?▼
…そうそう。
的当ての景品にびっくり箱がありました。▼
あれを取ってアサマさんを
びっくりさせるとかどうですか?▼
あなた、そういうの好きですよね?▼
- [ミタマ]
- なるほど、確かにおもしろそうですわ。
でも違うのです…▼
お祭りが面倒だから
帰りたいと言っているのではありませんの…▼
- [カムイ]
- えっ?▼
- [ミタマ]
- ここで一句。▼
母知らず 子の悩みは 別ものぞ…▼
- [カムイ]
- …ど、どういうことですか?▼
- [ミタマ]
- その…わたくし…
体調があまり思わしくありませんの…▼
- [カムイ]
- そうなんですか!?▼
- [ミタマ]
- はい…
ちょっと寒気がするといいますか…▼
- [カムイ]
- ええっ!
それは大変です!▼
- [ミタマ]
- いえ、気にするほどではありませんの。
少し身体が冷えただけのことですから。▼
何か羽織るものでもあればと
思っているのですが…▼
- [カムイ]
- 羽織るもの…▼
…あ、それでしたら
ぴったりのものがあります。▼
あなたは幸運の星の下に
生まれたのかも知れませんね。▼
- [ミタマ]
- どういうことですの?▼
- [カムイ]
- あの…実は今日、あなたにこれを
贈ろうと思っていたのです。▼
- [ミタマ]
- これは…▼
- [カムイ]
- はい、熊の毛皮です。▼
- [ミタマ]
- まあ…すごいですわ。
羽織物に仕立ててありますのね。▼
- [カムイ]
- 私とアサマさんで力を合わせて
作ったんですよ。▼
- [ミタマ]
- お父様と?▼
- [カムイ]
- はい。昔…アサマさんは
それと同じものを作って、▼
私にプレゼントしてくれたことがあるんです。
いわば思い出の品ですね。▼
それで、今度はそれと同じものを
ミタマにも使ってほしいという話になって…▼
あなたのために作りました。
とっても温かいんですよ。▼
- [ミタマ]
- あらまあ…
お父様にそんな甲斐性があったとは…▼
- [カムイ]
- ミタマ。今日ぐらいは
アサマさん譲りの毒舌を吐かずに、▼
素直に受け取ってもらえるとうれしいです。▼
- [ミタマ]
- ふふ…この状況でそんなことを言うほど
愚か者ではありませんわ。▼
ありがとうございます…
お母様。▼
寒気する 体に手製の 羽織り物…▼
心より感謝します。
とても幸せな気分ですわ。▼
- [カムイ]
- そうですか…よかった。
ではそれで身体を温めてください。▼
賊のほうは私たちで
退治してしまいます!▼
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