章別会話
12章外伝 裏切りの持つ価値は†
ナレーション†
同盟軍は
首都パレスを奪回した勢いにのって▼
アカネイア王国旧領の大半を
奪回することに成功した。▼
だが、すべてが
彼らの手に戻ったわけではない。▼
アカネイアの西方では
ドルーアに寝返った騎士ホルスが▼
依然、アカネイア王国への復帰を
拒み続けていた。▼
彼が忠誠心厚き騎士だった事を
知るニーナは▼
彼が抵抗を続けることに
疑問を持ちながらも▼
他の騎士たちの手前、マルスに
討伐を頼むしか方法はなかった--▼
オープニング†
民のために †
- [デジャニラ]
- ホルスよ。
反乱軍が首都パレスを
奪い取ったらしいな。▼
あのいまいましい
アカネイアの小娘め……▼
やはり
生かしておくべきではなかったわ。
グルニアのカミュがなんと言おうとな。▼
- [ホルス]
-
……▼
- [デジャニラ]
- ん? どうした、ホルス。
まさか祖国に戻れる…
などとは考えていまいな?▼
もし、そなたが裏切れば
この地に住まう
そなたの領民どもがどうなるか--▼
- [ホルス]
- わかっている!▼
もはや私はアカネイアの騎士ではない。
ドルーアに降った日から
この時が来るのを覚悟していた。▼
- [デジャニラ]
- それでよい。
ならば兵を率い反乱軍を討つのだ。
そなたの大切な民のためにな…▼
戦闘開始†
進軍はしない(1ターン終了後)†
- [兵士]
- ホルス様
兵の配置を終了しました。▼
- [ホルス]
- そうか…▼
- [兵士]
- 進軍なさいますか?▼
- [ホルス]
- …いや、それにはおよばん。
敵を引きつけてから
じっくり叩けばいい。▼
よいか。敵が仕かけてくるまで
こちらから手出しをするなよ。▼
会話(マルス→敵軍ホルス)†
- [マルス]
- ホルス殿!
私はアリティアのマルスです。
どうか武器をおさめてください。▼
- [ホルス]
- ……
ニーナ様は…ご無事か?▼
- [マルス]
- はい、今は後方におられます。
あなたの事を
心配しておられました。▼
- [ホルス]
- そうか…ならば
あの日パレスに殉じた
騎士たちの魂も安らげる。▼
ではマルス王子
剣を構えてくれ。▼
- [マルス]
- ホルス殿! なぜ……▼
- [ホルス]
- 私はドルーアに与した裏切り者だ。
ここで戦うより他に道はない。▼
ニーナ様はパレスに戻られ
アカネイア再興は果たされた。
ならば、思い残すことはない。▼
ホルス撃破時†
- [ホルス]
- これで…いい…
裏切り者には…無様な最期こそ…
ふさわしい……▼
村(上)†
- [村人]
- ああ、同盟軍の方々ですね。
お待ちしておりました。▼
どうかホルス様を……
あの方をお救いください。▼
この地を継がれたホルス様は
いつも私たち領民を守り
励ましてくださいました。▼
あの方のおかげで
いま、私たちは生きています。▼
ですから、今度は私たちが
あの方をお助けしたいのです。▼
ここに、先の戦いで
村の者が手に入れた
魔道書があります。▼
これを差し上げますから
ホルス様を救うため
お役に立ててください。▼
村(下)†
- [村長]
- この地を治めるホルス様は
かつては
アカネイア騎士団の一員でした。▼
ですがパレス陥落時……
あの方はドルーア帝国に降伏し
それからはドルーアの言いなりに……▼
ホルス様が
騎士の名を汚した裏切り者……
そう言われているのは知っています。▼
ですが違うのです。
あの方はわしらのために……▼
お願いです。
ホルス様の汚名をそそいでください。▼
この武器は
かつてホルス様のご先祖より
たまわった槍。▼
ホルス様の汚名をそそぐために
どうかお使いください。▼
デジャニラ初戦時†
- [デジャニラ]
- いまいましい反逆者ども。
わが攻撃を受けるがよい!▼
デジャニラ撃破時†
- [デジャニラ]
- ……おの…れ…▼
戦いの終わり(デジャニラ撃破時、ホルスが生存している場合)†
- [ホルス]
- デジャニラが討たれた、だと!?▼
全軍、武器をおさめろ!
もう我々が
アカネイアと戦う必要はない!!▼
これで、ようやく終わる……▼
クリア後†
裏切りが価値を持つとき(ホルスが生存している場合) †
- [ホルス]
- 見事だ、マルス王子。
もはやあらがわぬ。▼
私はどうなってもよいから
部下と民には
温情をもって接してもらいたい。▼
- [村人]
- お、お待ちください!▼
- [兵士]
- こらっ、待たぬか!▼
- [兵士]
- …申しわけありません。
この者が、どうしてもお話をと…▼
- [マルス]
- かまわない。どうしたんです?▼
- [村人]
- ホルス様は
私たちを守るために
ドルーアへと降られたのです。▼
ドルーアはホルス様を脅したのです。
逆らえば村々を焼き滅ぼすと。
だから……▼
- [ホルス]
- やめないか。▼
- [村人]
- しかし、ホルス様……▼
- [ホルス]
- どんな理由があれ裏切りは裏切り。
私は、アカネイア騎士の名を
汚したのだ。▼
- [ホルス]
- その罪は、万死に値する。
もし望めるなら
騎士らしい最期を……▼
- [ニーナ]
- いいえ。それはなりません。▼
- [ホルス]
- !! ニーナ様…▼
- [ニーナ]
- 久しぶりですね。ホルス。
話は聞きました。▼
あなたの言うように
アカネイア騎士の名を汚した罪は
万死に値…いえ、それ以上です。▼
- [マルス]
- ニーナ様、なにを……▼
- [ニーナ]
- ですから、あなたには
騎士らしい死など授けません。
生きて汚名をそそぐのです。▼
- [ホルス]
- !! なんと……
私に生きよ、と?▼
- [ニーナ]
- あなたは、民を守るために
出来るかぎりのことをした。
それは誇るべきことです。▼
ですが、ここで死んでは
ただ裏切り者としてのみ
名を残してしまう。▼
それは、あなたに従う部下たちも
裏切り者の汚名を着たまま
ということです。▼
それでもいいのですか?▼
- [ホルス]
- …それは……▼
- [ニーナ]
- これからの行いで
あなたが間違っていなかったことを
示すのです。▼
それでこそ、あなたを信じて従い
不幸にも散っていった者たちも
浮かばれる……▼
裏切りを行った価値が
本当にあったと
言えるのではありませんか?▼
- [ホルス]
- ニーナ様……▼
- [ニーナ]
- 生きて、共に戦ってください。
私たちと共に。▼
死ぬことは許しません。
いいですね。ホルス。▼
- [ホルス]
- …はい。
ニーナ様の、御心のままに……▼
裏切りの持つ価値は(ホルスが死亡している場合) †
- [マルス]
- ニーナ様
西方の鎮圧が完了しました。▼
- [ニーナ]
- ホルスは、どうなりましたか?▼
- [マルス]
- 残念ながら……▼
- [ニーナ]
- そうですか…▼
マルス、やはり私には
ホルスが本心からアカネイアを
裏切ったとは思えないのです。▼
- [マルス]
- 私もそう思います。
おそらくは、領民を人質にとられ
おどされていたのでしょう。▼
- [ニーナ]
- ホルスは、きっと
民を守るため
ドルーアに降った…▼
でも、後の世には
ただ裏切り者としてのみ
伝わるのでしょう。▼
民を守ろうとした者が
「裏切り」の言葉1つで
ぬぐいがたい汚名を残してしまう。▼
マルス
この言葉が持つ価値って
一体何なのでしょうね……▼
コメント†