章別会話
正義の盗賊団†
ナレーション†
アカネイアの王都、
パレスが落城してから
数日後のことである。▼
パレス城下に、
一組の男女が現れた。▼
男の名はリカード、
女の名はレナと言う。▼
オープニング†
- [リカード]
- ひゃ~!これがあの
千年王宮と言われるパレス城っすか?
大きなお城っすね~。▼
これならお宝も
わんさかありますよね~レナさん。▼
- [レナ]
- …リカード、
もうやめませんか?
こんなこと。▼
- [リカード]
- えー!?
だってさ~、おいらたちは義賊だし、▼
貧しい人たちにお金を恵むために
命をかけて盗みに入るんですから~。▼
- [レナ]
- で、でも…▼
- [リカード]
- とは言っても、こんだけ大きなお城だし
警備の兵士たちもわんさかいて、
簡単には忍び込めないっす。▼
そこでね、レナさん。
おいら、用心棒を探してくるから、
ちょっとここで待っててよ。▼
すぐ戻ってくるからさ!▼
- [レナ]
- あ、早く
帰って来てくださいね!▼
(場面転換)
- [ならずもの]
- だからよお、ちょっと
手当をしてもらいたいだけなんだよ。▼
- [レナ]
- は、放してください!
私は人を待っているのです。▼
- [ならずもの]
- いいじゃねえか。
ちょっとだけなんだから。▼
- [レナ]
- い、いや!放して!▼
- [ナバール]
- おいお前…
その女を放してやれ。▼
- [ならずもの]
- 何だよ、
お前には関係ねえだろう!▼
- [ナバール]
- …そうか。
ならば仕方がない。▼
- [ならずもの]
- お、お、おい…冗談だろ?▼
ま、まさか、お前・・・
ナバール…!
た、助けてくれぇっ!▼
- [ナバール]
- ……▼
- [レナ]
- ナバールさんと言われるのですか?
私は…レナと申します。
本当にありがとうございました。▼
- [ナバール]
- …このあたりは物騒だ。
気をつけるんだな。▼
- [レナ]
- あ、ナバールさん!
ちょっと待ってください。▼
あ、あの…
私たちの用心棒を
お願いできませんか?▼
- [ナバール]
- 用心棒だと?▼
- [レナ]
- はい、私たちは故あって、
用心棒になっていただける方を
探しているのです。▼
- [ナバール]
- …だが、俺は高いぞ。▼
- [レナ]
- お、お金ならリカードが何とか…
あ、いえ、そんなに…お高いのですか?▼
あまり持ち合わせはありません…
ですが、村の人たちを救うために
どうしても人手がいるのです…▼
- [ナバール]
- ……。
まあいい、詳しい話を聞かせろ。▼
- [レナ]
- ああ!ありがとうございます!
ナバールさん!▼
(場面転換)
- [リカード]
- おーい!あんた大丈夫か?▼
傷は浅いぞー、しっかりしろ。▼
- [カシム]
- み、水…▼
- [リカード]
- 水か?ほらよ!▼
- [カシム]
- ごくごくごくごくごくごくごくっ。▼
ぶはぁっ!▼
- [リカード]
- うげ、汚いなあ。
おい、大丈夫かい?▼
- [カシム]
- はあ…ありがとう。
ぼくの名はカシムって言うんだ。
君は?▼
- [リカード]
- おいら、リカードさ。▼
こんなところで行き倒れになったら、
死んじまうよ。
一体どうしたのさ?▼
- [カシム]
- ぼくの家には、
幼い兄弟と病気の母がいて
どうしてもお金がいるんだ。▼
この街にはぼくを雇ってくれそうな
人がいると聞いて、飲まず食わずで
ここまでたどり着いたんだけど…▼
- [リカード]
- ふ~ん、そうだったの。▼
あ、だったら
おいらの仲間になってくれよ!
うまくいったら、金をはずむぜ。▼
- [カシム]
- 本当かい!?
じゃあ、ぼくも一緒に行くよ!▼
- [レナ]
- リカード!リカード!▼
- [リカード]
- あれ?レナさんだ!
レナさ………ええ?▼
あ、あの、
隣のあんちゃんは、何者っすか?▼
- [レナ]
- リカード、こちらナバールさん。
危ない所を助けていただいたの。▼
- [ナバール]
- ……▼
- [リカード]
- うわわ~
なんかおっかねえっす!▼
あ、そうだレナさん。
おいらも仲間を見つけたっすよ。▼
- [カシム]
- ハンターのカシムです。
ぼくもリカードさんに助けられました。▼
- [リカード]
- いやあ、
助けたなんて、大げさ大げさ~。▼
- [レナ]
- ふふ。リカード、
私、あなたのこと誤解してました。▼
私、盗賊のお仕事って
あまり良く知らなくて、▼
悪い事する人ばかりだと思っていたけど
あなたは違うのですね。▼
人々を救うためには、
どうしてもお金が必要なのですよね?▼
- [リカード]
- ま、ま~ね。
そ、そんなところかな。
ははは…▼
- [カシム]
- ぼ、ぼくは母さんが病気で、
お金が…▼
- [ナバール]
- お前たち…▼
もし嘘をついていたら…
俺が舌を切ってやるからな。▼
- [リカード]
- あ、あははははは…
と、とにかく人は集まったっす。
じゃあ作戦会議と行くっすよ!▼
(場面転換)
- [リカード]
- これが、
そこのパレス城の見取り図だよ。▼
- [レナ]
- まあ、リカードいつの間に?▼
- [リカード]
- へっ!?
こ、これはその…
旅の人にもらったの。▼
- [ナバール]
- リカード、舌を出せ。▼
- [リカード]
- ひえええ!
い、いやいや、
あ、あのさ…▼
さっき隣の部屋を通りかかったら
置いてあったんで、
ちょっと借りてきたんだよ。▼
- [レナ]
- まあ、リカード。
無断で持ち出すなんて
良くないわ。▼
それじゃ泥棒と間違われても
仕方ないですよ。▼
後で私が謝りに行くから、
もうそんな事しないでね?▼
- [リカード]
- うん、もうしない。
約束するよ。▼
- [ナバール]
- リカード、早く計画を話せ。▼
- [リカード]
- え?ああ、はいはい。▼
まず、ここに城壁があります。
ここはおいらが乗り越えて
扉を開けます。▼
そして、ここまで来たら、
ナバールさんが先頭で進む。▼
んで、おいらとカシムは、
後ろからくっついてって、▼
ナバールさんが
討ちもらしたやつを
倒していくっつう寸法っすよ。▼
- [ナバール]
- 俺の剣を受けて
生きている奴がいるとも
思えんが…▼
- [リカード]
- ひえ!おっかねえおっかねえ。▼
ま、お宝を見つけてからが、
おいらの力の見せどころっす。▼
- [ナバール]
- …いつも
俺が見ている事を忘れるな。▼
- [リカード]
- や、やだな~ナバールさん!
おいらがネコババするとでも
思ってるの?▼
- [ナバール]
- ああ、そうだ。▼
- [リカード]
- う。う~おいらは
苦しんでいる人たちを救おうとして、
こんなにも頑張っているのに、▼
仲間からも信用してもらえないなんて、
なんてかわいそうなんだろう…
うええ~ん!▼
- [レナ]
- ああ、リカード!
泣かないで…▼
ナバールさん、言いすぎです。
リカードは
傷つきやすいのですから…▼
- [リカード]
- うわ~ん!
レナさ~ん!▼
- [レナ]
- リカード、大丈夫よ。
私は、あなたを信じています。▼
- [カシム]
- ふむふむ…なるほど…
そうやって人を信用させるのか…▼
- [ナバール]
- …リカード、
シスターから離れろ。▼
- [リカード]
- ひ、ひええ!
わかりましたよ。▼
でさ、さっきの続きだけど、
レナさんも一番後ろから
ついてきてくださいね。▼
- [レナ]
- 私も一緒に行くのですか?▼
そりゃあレナさんが来てくれないと、
いざって時に怪我を治してくれる人が
いないじゃないですか。▼
それに、レナさんがいないと、
ナバールさんも一緒に来てくれないって
言ってますよ。▼
- [ナバール]
- そんな事を言った覚えはない…▼
- [リカード]
- いやいや、
おいらにはわかるんだよな~▼
ナバールさんって結構
女に甘いタイプでしょう?▼
ほら、目尻に、
女難の相が現れてるッスよ。▼
- [ナバール]
- お前と言う奴は…
よくそれだけ
口から出任せを言えるものだな。▼
- [リカード]
- ん?
カシム、何してるんすか?▼
さっきからおいらたちの会話を
メモったりして?▼
- [カシム]
- あ、いや、これはその…
参考にしようと思って。▼
- [ナバール]
- …こいつの真似をして
サギ師にでもなるつもりか。▼
- [リカード]
-
やだな!おいら
陽気で可愛いから
何しても笑って許してもらえるけど、▼
カシムが
おいらの真似をしても、
似合わないっすよ~。▼
- [レナ]
- あの…みんなで
何をこそこそ話しているの?▼
- [リカード]
- あはは。
なんでもないっす、レナさん。▼
じゃあおいらは
ひと眠りしますんで、
おやすみなさ~い。▼
- [ナバール]
- …調子のいい奴だ。
シスター、俺も休ませてもらう。▼
- [レナ]
- はい。
おやすみなさい、ナバールさん。▼
- [カシム]
- 紅の剣士ナバールも
すっかりリカードの口車に
乗せられているみたいですね。▼
- [レナ]
- そうですか?
私にはリカードが
いじめられているように見えますが…▼
- [カシム]
- あはは。シスターはいい人ですね。
じゃ、ぼくも少し休ませてもらいます。
あなたは?▼
- [レナ]
- 私は、もう少しここにいます。▼
- [カシム]
- そうですか。
…でも、あまり自分を
責めない方がいいですよ。▼
- [レナ]
- ……。
人を助けるのは
こんなにも難しい事なのですか…▼
私は罪を犯そうと
しているのでしょうか…?▼
ああ、神よ!
私たちを守りたまえ…▼
(場面転換)
- [リカード]
- うひゃ~、
ざっくざっくお宝が眠ってるっす~。▼
盗賊にはたまらないっすよ~。
やっぱパレス城っすね~。▼
こりゃ気合入れて宝箱を開けないと
朝んなっちまう~。▼
戦闘開始†
マリス初戦時†
- [マリス]
- ここは通さない。
悪く思うな。▼
マリス撃破時†
ダイス初戦時†
- [ダイス]
- 俺もやとわれの身だ、
仕事はやらなきゃな。
さあ、始めるとしようぜ!▼
ダイス撃破時†
会話(リカード→敵軍マリス)※所持金500G以上†
- [リカード]
- おーい!おねーさん!▼
- [マリス]
- なんだ、ガキが
ちょろちょろするな。
危ないぞ。▼
- [リカード]
- ガキじゃないッス。
おいら盗賊なのさ。▼
ねえ、おいらたちの仲間に
ならないかい?▼
- [マリス]
- 何だって?▼
- [リカード]
- おいら盗賊だから、
宝箱を開けることなんか
朝飯前なんだ。▼
だから、金には不自由しないよ、
どうだい?▼
- [マリス]
- おいガキ。
その話は本当だろうな。▼
- [リカード]
- ガキじゃないって言ってんじゃん。
ま、信用しないなら
他を当たるけどね。▼
- [マリス]
- ふーん、面白そうな話だな。
お前の話に乗ってやってもいい。▼
しかし、
裏切ったら痛い目を見るぜ。
わかったか?▼
- [リカード]
- いいっすよ。じゃ、決まりだね。
先に前金で500ゴールド渡すから、
後は成功報酬ってことでどう?▼
- [マリス]
- 500ゴールド?
へえ、ちょうどいい。
いいぜ。俺もお前の仲間になってやる。▼
会話(マリス→敵軍ダイス)†
- [マリス]
- …というわけなんだ、親父。▼
- [ダイス]
- なるほどな、
面白そうな話じゃねえか。▼
よしわかった。
俺もお前に付き合うぜ。▼
- [マリス]
- 親父ならそう言ってくれると
思ってたんだ。▼
- [ダイス]
- ほう、わかってるじゃねえか。
さすが俺の一人娘だ。▼
人生ってのは、
いちかばちかのバクチよ。
勝つとわかりきった勝負より…▼
どっちに転ぶか
わからねえ方が面白え。▼
リカード死亡時†
- [リカード]
- ひええ、そんな~…▼
レナ死亡時†
- [レナ]
- ああ…これは…
罰なのでしょうか…▼
ナバール死亡時†
- [ナバール]
- 鈍った…か…▼
カシム死亡時†
- [カシム]
- 母さん…
すみません…▼
マリス死亡時†
ダイス死亡時†
バーム初戦時†
- [バーム]
- なんだぁてめえら!
おれたちの宝を
横取りしようってのか!▼
バーム撃破時†
- [バーム]
- お、お宝が…
ちきしょ…う…▼
クリア後†
- [兵士]
- カミュ様!
王宮に賊が侵入したとのことです!▼
- [カミュ]
- 何?王宮の宝物庫を襲うとは、
恐れを知らぬ者たちだな。
よし、全員捕らえろ!▼
(場面転換)
- [兵士]
- 捕らえろ!
いたぞ!こっちだ!▼
- [リカード]
- うわっ!
は、離せよこいつ、
やーめーろー!▼
- [レナ]
- ああ…!▼
- [リカード]
- レ、レナさん!▼
…はっ、何だあんた!?▼
- [カミュ]
- 私は、グルニアのカミュ。
このパレスを任されている者だ。▼
お前たちはこのパレスに
侵入した賊か?
ふむ…シスターもいるのか。▼
シスター、どうしたのだ。
何故このような事を?▼
- [レナ]
- あなたがカミュ将軍ですか?▼
確かに私たちは、
ここの財宝欲しさに盗みに入りました。
でもそれは、アカネイアの人々のため。▼
あなたは、ご存じないのですか?▼
この聖アカネイアの人々が
どれほどドルーア軍に
苦しめられているのかを…▼
ドルーア軍が
攻め込んで来てからというもの、▼
このアカネイアは
変わり果ててしまいました。▼
多くの人々が家を焼かれ、土地を失い、
満足に食べることさえできません。▼
カミュ将軍!
あなたはそれでも平気なのですか!▼
- [カミュ]
- シスター、私とて
アカネイアの悲惨な状況には
心を痛めている。▼
だが私は軍人だ。祖国グルニア軍が、
ドルーアの配下にある以上、
皇帝の命令には従わねばならん。▼
- [レナ]
- カミュ将軍!
あなたは、ドルーアの手先なのですか?▼
- [カミュ]
- そう取られても…仕方がない。▼
- [ニーナ]
- 待ってください!▼
カミュ将軍、あなたは
ドルーア軍の手先などでは
ないでしょう?▼
あなたはメディウス皇帝の命令に背いて
わたくしに、王女としての
名誉と自由を与えてくれました。▼
あなたも心の中では、
ドルーア軍を憎んでいるはず…▼
- [カミュ]
- …そうかもしれない。
だが、私に何が出来るというのだ…!▼
- [ニーナ]
- ただ、この者たちを
見逃してくだされば良いのです。▼
さ、シスター、あなたたちが得た
財宝は差し上げます。▼
どうか困っている人たちに、
分け与えてください。▼
- [レナ]
- あなたは、ニーナ王女ですね?
ああ、ありがとうございます!
これで貧しい人を救うことができます。▼
- [ニーナ]
- カミュ将軍、お願いです。
この者たちを、安全な所へ。▼
- [カミュ]
- はは、
ニーナ姫のご命令とあれば、
やむを得んな。▼
(場面転換)
- [カミュ]
- このまま、まっすぐ行けば
村を出られるはずだ。
さ、行け!▼
- [リカード]
- ラッキー!じゃあな、あばよ!▼
- [レナ]
- カミュ将軍、ありがとうございます。
ニーナ姫にもよろしくお伝えください。
このご恩は一生忘れません。▼
- [リカード]
- レナさん、早く早く~!
行きますよ~!▼
- [レナ]
- では、お元気で!▼
- [カミュ]
- ……▼
- [ナレーション]
- グルニアのブラックナイト
カミュ。▼
彼の祖国は、ドルーア軍と
同盟していたとはいえ、彼自身は
ドルーアを良く思っていなかった。▼
ニーナを殺さずにかくまっていたのは、
ドルーアへのささやかな抵抗なのか…
それとも…▼
コメント†