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章別会話
パレス陥落†
ナレーション†
- [ナレーション]
- 暗黒戦争の頃…
大陸最大の王国、
聖アカネイアの王都パレスは、▼
暗黒竜メディウス率いる
ドルーア軍の激しい攻撃にさらされ、
絶望的な状況の中にあった。▼
パレス城内にも帝国兵の足音が迫り…
万策尽きたパレス王は、
司祭ボアに密命を下した。▼
戦闘開始†
- [ボア]
- ニーナ様、
千年王宮と呼ばれたこのパレスも
もはやこれまでです。▼
急いで
ここから脱出致しましょう。▼
- [ニーナ]
- でも、お父様は…？
お父様を置いてはいけません。▼
- [ボア]
- ニーナ様、
これは陛下のご命令です。▼
ニーナ様さえ逃げ切れれば、
パレスを復興させることも
出来ると…▼
アカネイアの明日のために、
どうかニーナ様…▼
- [ニーナ]
- たとえお父様のご命令であっても、
わたくしだけ
逃げるわけには参りません。▼
このパレス城で、
お父様と最後までご一緒いたします。▼
- [ボア]
- ニーナ様……どうか、
陛下のお心をお察しください。
今は一刻を争う時なのです。▼
- [ニーナ]
- いいえ。
たとえ何と言われようと、
わたくしはここに残ります。▼
- [トムス]
- ボア様！ ニーナ様！
ここにおられましたか。▼
敵軍は間近に迫っております。
どうかお早く、お逃げください。▼
- [ボア]
- そうか…やむを得ぬ。▼
トムス、ミシェラン。
ニーナ姫をここからお連れせよ。▼
- [ミシェラン]
- はっ。▼
- [ニーナ]
- やめて、ボア様！
お父様！ お父様…！▼
- [ボア]
- …すみませぬ、ニーナ姫。▼
さあ、皆の者、急ぐのだ！▼
- [グーベル]
- ふふふふははは！
アカネイア軍の残党め、
こんなところに隠れていたか。▼
もう諦めることだな。
おとなしく我らに従えば、
命だけは助けてやろう。▼
- [ボア]
- むう…これまでか…▼
- [ニーナ]
- ボア様、ここは？▼
- [ボア]
- パレス城の一室です。▼
残念ながら…
帝国軍に包囲されてしまいました…
わたしの判断が甘かったようです。▼
姫様に、あんな無礼を
働いてまでお連れしたのに…
申し訳のないことを致しました。▼
- [ニーナ]
- いいえ。
わたくしも子供じみた振る舞いを
してしまいました。▼
詫びねばならぬのは、
わたくしの方です。▼
それで司祭様、
これからどうするのですか？▼
- [ボア]
- 残念ですが…
もはや降伏するしかありません。▼
姫様には手出しをせぬように、
わたしが彼らと交渉いたします。▼
- [ミディア]
- ボア様！
一戦も交えずに
降伏せよと言われるのですか？▼
私は嫌です！
あんな奴らに降伏するなんて、
私にはとても我慢できません！▼
- [ボア]
- ミディアよ、わがままを言うな。
お前はニーナ様を
戦いに巻き込むつもりか。▼
姫は、アカネイアの民にとって、
最後の希望なのだ。▼
もし姫の身に何かあれば、
お前は何と言って
言い訳をするつもりか。▼
- [ミディア]
- そ…そうでした…
申し訳ありません。▼
- [ニーナ]
- 司祭様。
わたくしも
ミディアの気持ちと同じです。▼
たとえ滅び行く運命であったとしても、
わたくしたちは、
最後まで気高くありたい。▼
ミディアたちが
戦ってくれるというのなら、▼
わたくしは最後の望みを、
彼らに託したいのです。▼
司祭様、どうか
わたくしの願いを叶えてください。▼
- [ボア]
- ニーナ様…
それほどまでのご決心なら、
もうわたしは何も申せません。▼
すべては、姫のお心のままに…
守護神ナーガも
我らを見守ってくれるでしょう。▼
- [ニーナ]
- ありがとう、ボア司祭。▼
ミディア、お願いね。
あなたの勇姿、
この目に焼きつけておきます。▼
- [ミディア]
- ニーナ様…▼
- [ニーナ]
- トムス、ミシェラン、トーマス。
ミディアを助けてあげて下さい。
あなたたちのこと、決して忘れません。▼
- [トムス]
- はっ！▼
- [ミディア]
- よし、みんな行くぞ！▼
アカネイアにも
本物の騎士がいることを、
帝国兵に思い知らせてやるのだ！▼
まずは、全員で
近くにある宝箱の小部屋へ向かう。▼
私やトムス、ミシェランが
小部屋の入り口を守れば、中は安全だ。
みんな急いで小部屋の中へ！▼
戦闘開始†
会話（ニーナ⇔ミディア）†
- [ミディア]
- ニーナ様！ ご無事ですか？▼
- [ニーナ]
- ええ、大丈夫です。▼
ミディア、わたくしの身に
もしものことがあった時は…▼
わたくしの事はかまわず…
皆とお逃げなさい。▼
- [ミディア]
- しかし…▼
- [ニーナ]
- わたくしは、
この戦いで皆を失いたくはないのです。▼
ミディア！
あなたはアストリアを
探しているのでしょう？▼
わたくしに
かまわず逃げてください。▼
- [ミディア]
- ニーナ様を残して
パレスを後にしては、このミディア、
これ以上の屈辱はありません。▼
どうか、もう少し我慢してください。
私が必ず、敵をせん滅して
ご覧に入れます。▼
会話（ニーナ⇔ボア）†
- [ニーナ]
- ボア様…
戦いはどうなっていますか？▼
- [ボア]
- うむ…戦況はかなり不利です。
この老体には荷が重いですな。▼
- [ニーナ]
- 司祭様…▼
司祭様は、ここでしばらく
休んでいてください。▼
かわりに、わたくしが
みんなの手当てをいたします。▼
- [ボア]
- しかし、ニーナ様…▼
- [ニーナ]
- 皆が危険な時に、
一人何もしないわけには参りません。
わたくしも戦います。▼
会話（ボア⇔ミディア）†
- [ボア]
- 大丈夫か、ミディア。▼
- [ミディア]
- はい、もちろんです。
ニーナ様を無事にお連れするまで、
倒れるわけにはいきません。▼
ボア様。
我らパラディンは、魔法に強い。
敵の魔道士は私が片付けます。▼
- [ボア]
- うむ、わかった。
頼んだぞ。▼
ニーナ死亡時†
- [ニーナ]
- もう…
これまでなのですね…▼
ボア撤退時†
- [ボア]
- ここで
死ぬわけにはいかぬ…
生きて王命を果たさねば…▼
- [ニーナ]
- 司祭様！
ご無事ですか…？▼
- [ボア]
- ニーナ様、申し訳ありませぬ…
このざまでは足手まとい…
わたしは後方へ下がります…▼
ミディア撤退時†
- [ミディア]
- く…！
こんなところで…
終わるわけには…▼
- [ニーナ]
- ミディア！？ いけません！
下がってください。
アストリアのためにも、どうか…！▼
- [ミディア]
- ニーナ様…
すみません…▼
トムス死亡時†
- [トムス]
- むう…
ニーナ様…お許しを…▼
ミシェラン死亡時†
- [ミシェラン]
- むう…
ニーナ様…お許しを…▼
トーマス死亡時†
- [トーマス]
- ニーナ様…
お役に…立てず…▼
グーベル初戦時†
- [グーベル]
- ふふふはははは！
愚かにもまだ抵抗するか…
では私の実力を見せてやろう！▼
グーベル撃破時†
- [グーベル]
- な、なんという…不運だ…▼
クリア後†
（大量の敵ユニット現る）
- [兵士]
- ニーナ姫はここだ！
増援部隊、一個大隊全軍をもって
ニーナ姫を包囲せよ！▼
決して逃がすな！▼
- [ミディア]
- ！
そんな…
さらにあれほどの増援が…▼
- [ニーナ]
- もう…
これまでなのでしょうか…▼
- [兵士]
- よく聞けアカネイアの者どもよ！
もはや貴様らに勝ち目はない。
早く降伏することだな。▼
- [ニーナ]
- …………▼
（場面転換）
- [カミュ]
- よかった、間に合ったようだな。
よし、もういい。
双方とも武器をおさめるのだ。▼
- [兵士]
- あなたはカミュ将軍！
どうしてこちらに…▼
- [カミュ]
- アカネイアの姫君が
この部屋にいると聞いたが、
事実なのか？▼
- [兵士]
- はっ！
少数ですが、
護衛の騎士たちも一緒です。▼
少々てこずりましたが
もはや捕えるのは時間の問題かと。▼
- [カミュ]
- そうか、ご苦労だったな。
もういい、後は私に任せろ。▼
- [兵士]
- はっ！▼
- [カミュ]
- アカネイアの者たちよ聞いてくれ。
私はグルニア騎士団の指揮官カミュだ。▼
君たちの戦いぶりには敬意を表するが、
これ以上の流血は、
双方にとって無意味だ。▼
ここはおとなしく、
武器をおさめてくれないか。
私は今から君たちのところへ行く。▼
武器は、何一つ持っていない。
グルニアの名誉にかけて、君たちを
欺くことはしないと約束しよう。▼
- [ニーナ]
- グルニアのカミュ…
あの男が、黒騎士と
恐れられるカミュ将軍なのですね。▼
アカネイアを滅亡に追いやり、
多くの人々を殺した…▼
司祭様…
わたくしはあの男が憎い！
あの男だけは許せません！▼
- [ミディア]
- 姫様、任せてください。
カミュは私が仕留めます。▼
カミュは、私にとっても親の仇。
最後に奴と戦えるなら、
これほど嬉しいことはありません。▼
- [ボア]
- 待てミディア、早まるな。
そんな事をすれば
姫様にどのような災いが及ぶか…▼
カミュは黒騎士と恐れられる男だが、
騎士としての誇りも、
人一倍強いと聞いている。▼
彼ならば、ニーナ様を
守ってくれるかもしれぬ…▼
- [ニーナ]
- 司祭様！
わたくしは、
守って欲しくなどありません！▼
- [ミディア]
- 静かに！ カミュが来ました！▼
（場面転換）
- [ミディア]
- 死ねぇ、カミュ！▼
- [カミュ]
- ……！▼
…女か。
突然の事で、
手加減できなかった、すまない。▼
しかし、アカネイア聖騎士ともあろう
者が、卑怯な真似をするものだ。
丸腰の相手に、刃物で不意討ちとは。▼
アカネイア軍のふがいなさは
常々感じてはいたが、
騎士の誇りまで失ったか。▼
これでは国が滅ぶのも無理はない。▼
- [ミディア]
- っ！ 言わせておけば！
私とて、貴様が相手でなければ、
こんなみじめな真似はするものか！▼
誇りだと…？ 馬鹿を言うな！
貴様の国は、アカネイアを裏切り、
ドルーアの奴隷に成り下がった！▼
貴様は何だ！
たかが奴隷部隊の指揮官ではないか！▼
…もういい、私を殺せ！
遠慮はいらん！▼
- [カミュ]
- お前を殺すつもりはない。
それより、ニーナ王女は…▼
（場面転換）
- [ニーナ]
- もう、こうなった以上は…▼
- [ボア]
- ニーナ様、なにをするのです！
おやめください！▼
- [ニーナ]
- 司祭様、止めないで！
ミディアが失敗した以上、
もう生きる望みはありません…▼
- [カミュ]
- あなたがニーナ王女か。▼
それにしてもこの騎士といい
あなたといい、アカネイアの人間は
どうしてこうもみな無責任なのか。▼
グルニアならば、
子供でさえそんな甘えたことは言わない。▼
- [ニーナ]
- 無礼な！ わたくしの
どこが無責任だと言うのです。
甘えているとはどういう意味ですか！？▼
- [カミュ]
- あなたは王族だ。
それも王が亡くなられて、今となっては
アカネイアの全責任を負わねばならぬ。▼
それが簡単に死ぬなどと…
わがままはいい加減にされよ。▼
…死ぬ事はたやすい事だ。
しかしそれでは、
残された人々はどうなるのだ？▼
あなたは王族としての責任を
投げ出すおつもりか？▼
- [ニーナ]
- 父上を死に追いやりながら、
よくもそんな勝手なことを…！▼
- [カミュ]
- 残念ながら…
あなたの父上は、
王として失格だった。▼
快楽に溺れ、政治を忘れ、
民を見捨てた。
その結果が、この惨めな敗戦だ。▼
民を絶望の淵に陥れたのは他ならぬ、
アカネイア王だろう。▼
王には、民を守る義務がある。▼
アカネイア王は、あなたにとっては
良い父上だったのかもしれぬが、
民にとっては無能な王だった。▼
厳しいようだが、それが事実だ。▼
- [ニーナ]
- …民たちには申し訳なく思っています。
父上には何度も申し上げましたが、
聞いてはくださらなかった。▼
ですが、
すでにアカネイアは滅びたのです。
今更わたくしに何をせよと…！▼
- [カミュ]
- 少なくとも、
メディウス皇帝には
姫を殺すつもりはない。▼
ならばできる限り生き続け、
アカネイアの民に希望を与える…▼
姫は民たちに愛されていると聞く。
人々にとって姫こそが、
アカネイアの希望なのだ。▼
- [ニーナ]
- ああっ……！▼
- [カミュ]
- ニーナ姫、
不幸な戦争はもう終わったのだ。▼
私は一度グルニアへ帰国するが、
数ヶ月後には、占領軍司令官として
このパレスへ戻って来る。▼
私は政治家ではないが、
この荒れ果てた大地を見ると、
心が痛む…▼
一日も早く、緑豊かなアカネイアを
取り戻したいと願っている。▼
ニーナ姫、私を助けてくれないか？
民とともに、アカネイアを
立て直してはくれないか？▼
- [ニーナ]
- …わかりました。
あなたを信じましょう。▼
けれど、あなたへの憎しみが
消えたわけではありません。▼
- [カミュ]
- 私の命でよければ、
いつでも差し上げる。
それで気がすむなら、たやすい事だ。▼
- [ニーナ]
- いいえ。今は
アカネイアのために我慢します。▼
けれど、いつかきっと、
アカネイア同盟の大軍を率いて、
ドルーアに戦いを挑みます。▼
その時、もしあなたが
邪魔をするのなら、容赦はしません。
覚えておいてください。▼
- [カミュ]
- 承知した。
…ニーナ姫よ。▼
あなたが民から慕われるのは、
その美しさゆえと思っていたが、
どうもそればかりではなかったようだ。▼
- [ニーナ]
- …言い方は無礼ですが、
ほめ言葉と受け取っておきましょう。▼
- [カミュ]
- ははは、これは失礼した。▼
私は辺境の武人ゆえ、
このような無骨な物言いしかできぬが、
どうか許されよ。▼
- [ニーナ]
- いいえ、良いのです。
わたくしも強くならねばなりません。▼
司祭様、ミディア、それにみんな、
聞いてください。
わたくしは決心しました。▼
どんなに苦しくとも耐え抜いて、
いつか必ず、祖国アカネイアを
帝国から取り戻してみせます。▼
みんなも辛いかもしれませんが、
どうか我慢してください。▼
そしていつの日にか、きっと、
このパレスで再会いたしましょう！▼
- [ボア]
- ニーナ様…▼
- [ミディア]
- ニーナ様っ…！▼
- [ナレーション]
- こうして、
大陸最大の都パレスは、
帝国の支配するところとなった。▼
ニーナたちの約束は、
果たして実現されるのか？▼
その答えを知るには、
更に数年の歳月が必要だった。▼
コメント†
Last-modified: 2023-12-29 (金) 14:25:18
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