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会話集/章別会話

オープニング

1章 ソフィアへ!
バレンシア暦401年 花の節

ラムの村

マイセンの家

(ムービー:剣の訓練をするアルムとマイセン)

[マイセン]
よし、アルム。
今日の修業はここまでだ。▼
ずいぶんと腕を上げたな。
やはりお前は筋がいい。▼
[アルム]
じいさん……▼
本当に?
本当に、そう思う?▼
[マイセン]
ああ。
わしもいつまで相手をしてやれるか……▼
[アルム]
じゃあ、
あの…………▼
……そろそろ、
村の外にいってもいいかな?▼
[マイセン]
……!▼
それとこれとは話は別だ。
村を出ることは、一歩たりとも許さん。▼
[アルム]
なんでだよ!
もう、僕は子供じゃない。▼
剣の腕だって
認めてくれるんだろ?▼
危険な目にあったって、
自分の身くらい自分で守れるさ。▼
[マイセン]
アルム……
そういう問題ではないのだ。▼
[アルム]
じゃあ
どういう問題なんだよ?!▼
[マイセン]
それは…………▼
[アルム]
……グレイたちから聞いたんだ。▼
ここ数年の日照り続きで
食べるものに困った人たちが▼
盗みや略奪に手をそめて、
町や村が荒らされているんだって。▼
食料目当ての盗賊が
この村の近くにまで出るらしいんだ。▼
それに、隣のリゲル帝国は
数年前から国境に兵を進めている。▼
あいつらが『神々の盟約』を破ったせいで
魔物まで出るようになってしまった。▼
[マイセン]
………………▼
[アルム]
今、この国には
困っている人がたくさんいるんだ。▼
ねえ、お願いだよ。
じいさん。▼
僕は、もっと広い世界で
誰かの役に立ちたい。▼
じいさんやセリカが話してくれた世界を
自分の目で見てみたいんだ。▼
だから……▼
[マイセン]
……お前ひとり、剣を携えて
この村を出たところで何ができる。▼
[アルム]
……!!▼
[マイセン]
つまらぬ盗賊相手に
おめおめと命を落とすのが関の山だ。▼
国だ、世界だと夢を語る前に
己の足元を見るがいい。▼
とにかく、村を出ることは許さん。▼

マイセンの足音と扉が閉まる音

[アルム]
…………なんだよ!!▼
じゃあ、何のために
僕に剣を教えたんだよ?!▼
毎日毎日、
この小さな村で修行ばかり……▼
僕の剣は
何のための剣なんだよ!!▼
教えてくれよ、
じいさん…………!▼

突然馬の鳴き声が響く

[アルム]
……なんだろう?
騒がしいな。▼
村の入口の方だ。
行ってみよう。▼

出入り口

[ロビン]
おっ!
きたな、アルム。▼
お前のじいさんにお客さんだぜ。
まずは、話をきいてみたらどうだ?▼

グレイと会話

[グレイ]
どうも騎士って信用できないんだよな。▼
おいアルム、
お前も油断するなよ。▼

ロビンと会話

[ロビン]
こんな田舎の村まで
何の用だろうな?▼
それにしてもさ、
騎士ってかっこいいよな……▼

クリフと会話

[クリフ]
こんな田舎に、
わざわざ何しにきたのかな。▼
やっかいなことに
ならなきゃいいけど……▼

エフィと会話

[エフィ]
あっ、アルム!
剣のお稽古は終わったの?▼
マイセンさん、厳しいから……
けがだけはしないでね。▼

ルカと会話

[ルカ]
君が、マイセン卿の孫の
アルムくんですか。▼
はじめまして。
私はルカ。▼
ソフィア解放軍のものです。▼
[アルム]
ソフィア……
解放軍?▼
なんですか、それ?
ソフィア騎士団なら知ってるけど……▼
[ルカ]
ああ……
この村には、まだ知らせが届いていないのですね。▼
わかりました。
順をおってお話しましょう。▼
――先日、国王リマ四世陛下が
お亡くなりになりました。
宰相ドゼーによって弑逆されたのです。▼
[アルム]
なんだって?!
王さまがドゼーに殺された……?!▼

(一枚絵:ソフィア城を手中に収めんとするドゼー)

[ルカ]
宰相ドゼーは、このソフィア王国を
リゲル帝国に売ったのです。▼
その見返りに、リゲル帝国での地位を
約束されているのでしょう。▼
今、ソフィア城は
ドゼーとリゲル軍に占領され▼
多くの人々が不当にしいたげられ、
苦しんでいます。▼
ドゼーに反発する
ソフィア騎士団のクレーベ卿は▼
有志と解放軍を結成し抵抗しているのですが
戦況は思わしくありません。▼
そこで、かつてソフィア一の英雄と呼ばれた
マイセン卿にお力添え願えないかと▼
私をこのラムの村につかわしたのです。▼
[ルカ]
――こういう訳です。
アルムくん。▼
私を、マイセン卿の家へ案内していただけるでしょうか。▼
[アルム]
あ、うん……▼
[グレイ]
おいおい……▼
最近、物騒だとは思ってたけど
これほどとはなあ。▼
[ロビン]
せ、戦争になっちまうのか?!▼
[クリフ]
なるんじゃなくて、
もうなってるんだってば。▼
[エフィ]
そんな……
こわいわ。▼
マイセンさんが戦争にいってしまったら、
アルムはどうなるの?▼
[クリフ]
さあね……▼

(場所がマイセンの家へ変わる)

[ルカ]
……▼
[アルム]
あっ、ルカ!
もう話は終わったのか?▼
それで……
じいさん、なんだって?▼
[マイセン]
……だめでした。▼
マイセン卿は、私たち
解放軍に参加する意思はないそうです。▼
[アルム]
そんな……!▼
じいさんは
今でもすごく強いんだ。▼
ドゼーなんて
あっという間に倒してくれるさ。▼
なのに、みんなが苦しんでいるのに
なにもしないなんて……!▼
[ルカ]
マイセン卿のお考えは分かりませんが、
私たちも期待しすぎたのかもしれません。▼
アジトに戻って、クレーベにはそう報告しましょう。▼
……マイセン卿も歳をとられた、
ということでしょうか。▼
[アルム]
…………!!▼
[ルカ]
では、アルムくん。
私はこれで。▼
いろいろ
ありがとうございました。▼
[アルム]
……じいさん……
………………▼

(出入り口に場所が変わる)

[アルム]
待ってくれ、ルカ!!▼
[ルカ]
アルムくん……
なんでしょう?▼
[アルム]
じいさんのかわりに、
僕を解放軍に入れてくれないか?▼
[ルカ]
えっ……
君が?▼
[ロビン]
お、おい、アルム!
なに言いだすんだよ!▼
そんなこと、
できるわけないだろ?!▼
[グレイ]
そりゃあ、お前の剣の腕前は
たいしたもんだけど……▼
わかってるのか?
戦争に参加するってことなんだぜ。▼
[アルム]
ああ、わかってる。▼
じいさんがやらないっていうなら、
僕がやってやる。▼
じいさんのかわりに、
みんなのために戦うんだ。▼
[ルカ]
アルムくん……▼
[アルム]
ルカ。僕は小さい頃から
じいさんに剣を叩きこまれてきた。▼
剣だけじゃない。
兵法や医学、天気や地形……▼
戦いに関するいろんなことを
教わったんだ。▼
だから、僕の力がみんなの役に立てれば
それはじいさんの力ってことだ。▼
じいさんが臆病な年寄りなんかじゃ
ないってことを、僕が証明してみせる!▼
[ルカ]
………………▼
いいかもしれませんね。▼
[アルム]
えっ……
じゃあ……!▼
[クリフ]
ルカ……
それ、本気で言ってるの?▼
[ルカ]
ええ、もちろん。▼
あのマイセン卿の血をひく
アルムくんが参加するとなれば▼
解放軍の兵士たちの士気も
あがることでしょう。▼
そこに、そこまで言うのであれば
私も君の力に興味があります。▼
ぜひ、わが解放軍で
存分に力をふるってください。▼
[アルム]
ルカ……!
ありがとう!!▼
[グレイ]
うへぇ……
マジかよ。▼
[エフィ]
アルム、
そんな危ないことやめて!▼
アルムになにかあったら
私、私……▼
[アルム]
ごめんよ、エフィ。
もう決めたんだ。▼
ねえ、みんなもいっしょに
行かないか?▼
[エフィ]
え……?▼
[クリフ]
いっしょにって……
解放軍に入れってこと?▼
[アルム]
うん。
いい考えだと思うんだけど。▼
みんな、僕といっしょに
じいさんから剣や弓を習ったじゃないか。▼
じゅうぶん戦えるさ。▼
[ロビン]
で、でも……
あんなのお遊びだろ?!▼
本物の戦争じゃ、通用しないさ。▼
[グレイ]
――俺、
行ってもいいぜ。▼
[ロビン]
グレイ!
正気か?!▼
[グレイ]
ああ。▼
この村にいても、リゲルに攻めこまれて
やられちまうか奴隷にされるかだろ。▼
そんなのを黙って待つのも
ごめんだしな。▼
[ロビン]
お、お前……
ええーっ……?▼
[ルカ]
ありがとうございます、みなさん。
大歓迎ですよ。▼
解放軍は今、ひとりでも多くの戦力を
必要としていますから。▼
戦い方は実践の中で
私がお教えしましょう。▼
もちろん、
給金もお支払しますよ。▼
[ロビン]
え……給金?
お、お金がもらえるのか?▼
[ルカ]
はい。▼
一兵士として軍で雇用するのですから、
当然です。▼
[ロビン]
そ、そうなんだ……
うち、弟と妹がたくさんいて……▼
父ちゃんと母ちゃん、
苦労してんだよな……▼
………………▼
[アルム]
ロビン。
無理に行くことはないよ。▼
みんなも、時間をかけて
ゆっくり考えてくれ。▼
一旦解散して
またあとでここに集まろう。▼
僕もじいさんに
あいさつしてくるよ。▼

(上記イベントの後再び話しかける)

[ルカ]
私のことは
お気になさらず。▼
マイセン卿に
あいさつしてきてください。▼

マイセンの家(上記イベントの後)

[アルム]
じいさん、ただいま!
あのさ、話があるんだけど……▼
……じいさん?
いないのかな。▼
じいさん!
じいさーん!!▼

出入り口(マイセンの家へ行った後)

[ロビン]
おっ、きたな。
アルム、こっちだ!▼
[アルム]
ロビン……!▼
よかった、
いっしょに行ってくれるんだな。▼
[ロビン]
ああ。
父ちゃんたちは心配してたけど……▼
アルムにだけいい格好、
させられないからな。▼
[グレイ]
なに言ってんだ、
金目当てのくせに。▼
[ルカ]
かまいませんよ。▼
戦う理由は高潔であらねば、などと
言うつもりはありません。▼
ところで、アルムくん。▼
マイセン卿には
ちゃんと挨拶できましたか?▼
[アルム]
それが、その……
会えなかったんだ。▼
[ルカ]
おや、それは困りましたね。
そろそろ出発したいのですが……▼
[アルム]
いいんだ。
行こう。▼
[ルカ]
え?
ですが……▼
[アルム]
じいさんには、あとから手紙でも書くよ。
さあ、早く出発しよう。▼
[ルカ]
……そうですか。
では、行きましょう。▼

〈ルカ・グレイ・ロビンが仲間になりました。〉

クリフと会話

[クリフ]
僕も行ってもいいよ。▼
解放軍って、ソフィア中で
戦ってるんだろ?▼
世界を見て回れると思えば
悪くないんじゃない。▼
ま、死ぬかもしれないけど。▼

〈クリフを仲間にしますか?〉
・はい
・いいえ

(はいを選択)

〈クリフが仲間になりました。〉

(いいえを選択)

[クリフ]
……あっそ。
別にいいよ。どうしても行きたいわけじゃないし。▼

(再度話しかける)

[クリフ]
……なに?
いっしょに来いっていうの?▼

エフィと会話

[エフィ]
わ、私も行く!▼
アルムが行くんだったら、
どこにだっていっしょに行くわ!▼

〈エフィを仲間にしますか?〉
・はい
・いいえ

(はいを選択)

〈エフィが仲間になりました。〉

(いいえを選択)

[エフィ]
そう……▼
アルムがそういうなら
私、ここで待ってるね。▼
アルムが帰ってくるのを、
ずっと待ってるから……▼

(再度話しかける)

[エフィ]
なあに?▼
いっしょに
つれていってくれるの?▼

村を出る

[ロビン]
なあ、アルム……
本当にいいのか?▼
[アルム]
え……
なにが?▼
[ロビン]
マイセンじいさんのことだよ。▼
俺のうちは
父ちゃんも母ちゃんも弟も妹も……▼
とにかく、たくさんいるから
俺ひとりいなくなったところで▼
まあ、そんなに
寂しくもないだろうけどさ。▼
お前のところは
孫ひとり、じいさんひとりだろ。▼
[アルム]
うん……▼
でも、じいさんはずっと
僕を村から出してくれなかったし、▼
解放軍に入るのも
きっと許してくれないよ。▼
でも、僕は
今度こそ出ていくつもりだった。▼
じいさんの力を証明するためだけじゃなくて
僕自身のために。▼
[グレイ]
お前、村を出たいって
ずっと言ってたもんな。▼
やっぱりアレか?▼
広い世界で
自分の力を試したい、ってやつ?▼
[アルム]
うーん……
そういうのも、ないとは言えないけど……▼
なんだかずっと、誰かに呼ばれているみたいな気がして。▼
[グレイ]
……はあ?▼
[アルム]
あはは……、おかしいだろ?
でも本当なんだ。▼
[ロビン]
それって、セリカのことか?▼
[アルム]
え……
セリカ?▼
なんでそこで
セリカが出てくるんだよ。▼
[ロビン]
だって、お前ら
すごく仲良かったから。▼
ちょっと俺たちが
入りこめないくらいにさ。▼
[アルム]
………………

(一枚絵:お守りを持って遠くを見つめるアルム)

[アルム]
――そうかもしれない。▼
セリカ、君なのか?
僕を呼んでいるのは……▼
今、どこにいるのかも
わからないのに▼
なぜだろう。
いつも君の存在を感じるんだ。▼
セリカ――
この旅で、いつか君に会えるのかな……▼

ワールドマップ

[ルカ]
さて、まずは
南の砦をめざしましょう。▼
あそこは今、
ドゼー軍の手に落ちていますが▼
私たちの仲間が
取りもどすために戦っているのです。▼
われわれ解放軍の味とは
南の砦のさらに先にあります。▼
さあ、では
気を引きしめていきましょう。▼

ラムの林

戦闘前

[盗賊]
おい、そこのお前ら!
ちょっと待ちな。▼
この林を通りたいんなら
出すもん出してもらわねえとなあ?▼
へっへっへ……▼
[ルカ]
おや。
さっそく出ましたね。▼
[アルム]
えっ……
盗賊?!▼
村を出てから、まだ少ししか
歩いていないのに……▼
[ルカ]
驚いている場合ではありませんよ。▼
さあ、みなさん。
準備はよろしいですか?▼
[アルム]
う、うん。▼
よし、行くぞ!
みんな!▼

戦闘開始時

[アルム]
ようし、僕が道を作る!
みんな続け!!▼
[ルカ]
アルムくん、
ひとりで先走ってはいけません。▼
各々が戦闘の経験を積まないと
いつまでたっても未熟なままです。▼
役割を分担し、
機会を作ってあげましょう。▼
[アルム]
そ、そっか……
うん、わかった!▼

戦闘後 

[アルム]
よし、勝ったぞ!▼
[ルカ]
お見事でした、アルムくん。▼
あの戦いっぷり……
さすが、マイセン卿のお孫さんですね。▼
[アルム]
そ、そうかな?
へへっ……▼

盗賊の森

戦闘前

[ルカ]
おっと……
みなさん、静かに!▼
[アルム]
ルカ、どうしたんだ?▼
[盗賊]
…………▼
[アルム]
あっ、また盗賊……?!
こんなにたくさんいるのか?▼
[ルカ]
恐らく、この付近に
盗賊たちのアジトでもあるのでしょう。▼
いちいち相手をしていては
きりがありませんね。▼
見つからないよう、ここに隠れて
やり過ごしましょう。▼
[盗賊(左)]
……しかし、さっき捕まえたのは
なかなかいい女だったな。▼
[盗賊(右)]
今ごろアジトでお楽しみか。
お頭がうらやましいぜ。▼
[盗賊(左)]
へへへ……▼
[アルム]
なんだって?!
誰か捕まっているのか?▼
[ルカ]
あっ、待ちなさい!
アルムくん……!!▼
[アルム]
おい、待て。
お前たち!▼
[盗賊(右)]
ああ?
なんだ、てめえ。▼
[アルム]
捕まえた人はどこにいる?!
今すぐ解放しろ!!▼
[盗賊(左)]
何をえらそうに……▼
[盗賊(右)]
俺たちにけんか売ろうってのか?!
いい度胸だな。▼
[ルカ]
はあ……
仕方ありません。▼
いきますよ、みなさん!▼

戦闘開始時

[ルカ]
見てください。
やつはアーチャーです。▼
離れた敵を攻撃することが可能なので、
うかつに近づくと危険ですよ。▼
やつを倒そうと思うのなら
相応の傷を覚悟しなければなりません。▼
体力に自信のない者は
避けたほうが賢明でしょう。▼

戦闘終了後 

[ルカ]
ふう……
なんとか片づきましたね。▼
[アルム]
ごめんよ、ルカ。
思わず飛び出しちゃって……▼
[ルカ]
あやまることはありませんよ。▼
それより
捕まった人をさがさなければ。▼
やつらの話していたアジトが
この近くにあるはずです。▼

盗賊のほこら

ワールドマップ

[アルム]
あのほこらは……?▼
[グレイ]
ああ、アルムは
村から出たことがないから知らないのか。▼
あのほこらは
大地母神ミラをまつってたんだけど▼
ここんとこの飢饉やらなんやらで
誰もお参りなんてしなくなっちまったんだ。▼
盗賊たちが住みつくには
ちょうどいいだろうな。▼
[アルム]
じゃあ、
捕まった人もあそこにいるのかな……▼

入り口

[盗賊]
な、なんだ?!
ひいっ、勘弁してくれ!▼
俺はただの見張りだよう!!▼

〈盗賊は逃げていった……〉

(2回目以降)

[盗賊]
て、てめえら、
またきたのか?!▼
だから俺は、ただの見張りだって!!▼

〈盗賊は再び逃げていった……〉

ダンジョン内

[アルム]
敵がどこに進んでいるかわからないな……
慎重に進もう。▼

(移動中ボイス)

[アルム]
洞窟のなかに充満するものは
うごめく人の気配と、かびの匂いだ。
女神を祀るために造られたこの場所も
今ではすっかり盗賊たちの
居心地のいいねぐらになってしまっているようだ。

ミラ神像

戦闘前

[盗賊頭]
ああ?
なんだ、てめえら。▼
これからお楽しみだってのに
野暮な真似しやがって……▼
おい、お前ら!
とっとと片づけちまいな!!▼

盗賊頭と戦闘

[盗賊頭]
ちっ、
調子に乗りやがって……▼
正義の味方気取りか?
うっとうしんだよ!!▼

盗賊頭を撃破

[盗賊頭]
ぐあぁあああっ……!
ちきしょうっ…………▼

シルクと会話

(一枚絵:シルクを助けるアルム)

[アルム]
おい、大丈夫か?
しっかりしろ!▼
[???]
……う……▼
あ、あなたは誰です……?
私は……いったい……▼
[アルム]
君は、盗賊につかまって
このアジトに捕えられていたんだ。▼
でも、もう大丈夫だよ。▼
盗賊たちは
みんな僕らがやっつけたから。▼
[???]
そ、そうだったのですか……▼
私、盗賊にかこまれて
気を失ってしまって……▼
助けてくださって
ありがとうございます。▼
[アルム]
君……
名前は?▼
[シルク]
はい。
シルクと申します。▼
ここからはるか東、
ノーヴァ島の修道院からまいりました。▼

(暗転)

[グレイ]
それで、シルクさんよお。▼
あんた、いったい何の用があって
そんな遠くからわざわざ来たんだ?▼
[シルク]
!!
そ、そうです!▼
私には、
大切な使命があるのです!▼
ラムの村の、マイセンさまに
お会いしなければ……▼
[アルム]
うちのじいさんに?
マイセンは、僕の祖父なんだ。▼
[シルク]
えっ……▼
では、あなたが
マイセンさまのお孫さんなのですか?▼
…………!!▼
その、左手のあざは……▼
[アルム]
ああ、これかい?▼
めずらしいだろう?
生まれつきなんだ。▼
昔、同じようなあざがある女の子が
村にいたんだよ。▼
[シルク]
……そうですか。
あなたが……▼
[アルム]
……?
どうしたんだい、シルク。▼
[シルク]
……アルムさま。
あなたにお渡ししたいものがあります。▼
どうぞ、これを
お受け取りください。▼

(表示:ミラの歯車)

[アルム]
え……
これは?▼
[シルク]
『ミラの歯車』……▼
大地母神ミラさまのお力を
封じこめた宝具です。▼
きっと、アルムさまの
お役に立ちますよ。▼
[アルム]
でも、いいのかい?
これは、じいさんに渡すものじゃ……▼
[シルク]
いいえ。
あなたがお使いください。▼
アルムさまは、すでに村を出て
旅をされているのでしょう?▼
これは、あなたにこそ
必要なものなのです。▼
[アルム]
そうなのか……
じゃあ、ありがたく受け取るよ。▼
これは、どうやって使うんだい?▼
[シルク]
『ミラの歯車』は
こちらの意思で使えるものではありません。▼
使うべきときがきたら、
歯車が教えてくれます。▼
[アルム]
えっ、歯車が?
それはどういう……▼
[シルク]
あ……▼
さっそく、ミラさまがあなたに
なにか伝えたいようですよ。▼

(ミラの歯車が光る)

[アルム]
……っ!
歯車が光ってる……▼
これは……?!▼
(一枚絵:荒廃したソフィア王国)
……ここは……
どこだ?▼
……!!
あれは……ソフィア城?!▼
じゃあここが
ソフィアだというのか?▼
いったいどうして……
なぜこんなことに…………!▼

(シルクとの会話画面に)

[アルム]
……うわあああーっ!!!▼
[シルク]
アルムさま……
なにが見えました?▼
[アルム]
い、いま、頭の中に……!▼
シルク、
これはいったい……?!▼
[シルク]
落ちついてください、アルムさま。
それは現実ではありません。▼
ですが、これから起こりえること……
あるいは、かつて起こったこと。▼
それらをミラさまのお力を通じて
見ることができるのです。▼
[アルム]
いま見た光景が
これから起こると……?▼
[シルク]
まだ決まったわけではありません。▼
もし不吉なものを見たのであれば
そうならないように努めよと……▼
それがきっと、
ミラさまの思し召しなのです。▼
[アルム]
…………▼

〈ミラの歯車を手に入れた。〉

[シルク]
アルムさま……▼
私はここにたどりつくまで、
ソフィアの荒廃を見てきました。▼
神の恵みも、導いてくれるはずの王も失い
人々はみな途方に暮れています。▼
こんな有様をほうってはおけません。▼
どうか私も
アルムさまと共にゆかせてください。▼

〈シルクを仲間にしますか?〉
・はい
・いいえ

(はいを選択)

〈シルクが仲間になりました。〉

(いいえを選択)

[シルク]
そうですか……▼
ごいっしょできないのは残念ですが、
アルムさまがそう言われるのなら……▼

(再度話しかける)

[シルク]
なんでしょう?▼
私の力を
必要としてくださるのですか?▼

ラムの谷

戦闘前

[ルカ]
…………!▼
アルムくん、あれをごらんなさい。▼
[アルム]
えっ?▼
あ、あれは……!▼
[ドゼー軍兵士]
…………▼
[アルム]
ソフィア軍の兵士だ……▼
じゃあ、あいつらはドゼー軍ってこと?▼
[ルカ]
そうです。▼
いよいよ、南の砦が近づいてきましたからね。▼
ぞうやら盗賊たちを雇い、
このあたりを守らせているようです。▼
油断してはいけませんよ。▼
[アルム]
う、うん……!▼

戦闘開始時

[ルカ]
アルムくん。
あの兵士を見てください。▼
皮の盾を装備しています。
これは少々やっかいですね。▼
やつを倒せば
奪うことができるのですが……▼

戦闘終了後

[アルム]
よし、なんとか片づいたかな。▼
[ルカ]
ありがとうございます、みなさん。▼
さあ、仲間のいる南の砦は
すぐそこです。▼
合流できれば
この先の戦いも楽になりますよ。▼
[アルム]
ルカの仲間か……▼
どんな人たちなんだろう?
楽しみだな。▼
[解放軍兵士]
ああっ?!
ル、ルカさま……!▼
もう、ここまで
いらしていたのですね。▼
[ルカ]
あなたは解放軍の……!▼
どうしました。
南の砦で、何かあったのですか?▼
[解放軍兵士]
ううっ……
申し訳ありません、ルカさま。▼
ルカさまが旅立たれてから、戦況が悪化し
砦の解放軍はやむなく撤退……▼
指揮をとられていたクレアさまは
敵に捕らえられてしまいました……!▼
[ルカ]
クレアが?!
そんな……!▼
[アルム]
ルカ……▼
[ルカ]
……私の責任です。▼
不慣れなクレアに指揮をまかせ、
戦場をはなれてしまった私の……▼
[アルム]
それは違うよ。▼
ルカは、クレーベって人の指示で
じいさんを訪ねてきたんだろ?▼
だったら、責任はその人のものだ。
ルカのせいじゃない。▼
[ルカ]
アルムくん……▼
[アルム]
それより、
今できることを考えよう。▼
そのクレアって人は
まだ生きてるんだろう?▼
だったら、僕たちで
南の砦を取り戻せばいいんだ。▼
[ロビン]
え……
俺たちだけで?!▼
砦にいるのは、れっきとした
王さまの軍隊だった連中だぞ?▼
[アルム]
それでも戦わなくちゃ
先にすすめないだろ。▼
みんな、覚悟を決めよう。▼
僕たちはもう、
解放軍の一員なんだ。▼
[ロビン]
アルム……▼
[グレイ]
しょーがねえ、
やってやるか。▼
クレアって、女の子だろ?▼
きっと助けてあげたらさあ……
ひひ……▼
[ロビン]
お前……
そんな理由かよ。▼
[グレイ]
なんだよ、興味ねえのか?▼
[ロビン]
……ないとは言わない。▼
[グレイ]
だろ?
じゃあ決まりだな。▼
[ルカ]
みなさん……▼
ありがとうございます、
みなさん。▼
あなたたちを解放軍にむかえられて
本当によかった……▼
[アルム]
ルカ……▼
[ルカ]
それと、アルムくん。▼
たしかに、この事態の責任は
クレーベにあるのかもしれません。▼
でも、どうか
彼を責めないでやってください。▼
捕えられているクレアは
クレーベの妹なのです。▼
いちばん胸を痛めているのは
きっと彼なのでしょうから……▼
[アルム]
妹……▼
そうか。
うん、わかったよ。▼

南の砦

戦闘前

[ドゼー軍兵士]
なんだ、お前ら?!▼
しょうこりもなくまた来たか。
反乱軍どもめ!!▼
[アルム]
反乱軍じゃない、
解放軍だ!▼
いくぞ、みんな!▼

戦闘開始時

[ルカ]
気をつけてください。
やつは強力な弓を持っています。▼
相当の実力者が
慎重に近づかないと危険ですよ。▼

戦闘終了後

[アルム]
やった……!
砦を取り戻したぞ!▼
[ルカ]
ありがとうございます、
みなさん……!▼
敗れた仲間たちも、
きっとこれで……▼
[アルム]
ルカ……
さあ、クレアをさがそう。▼

南の砦内部

ワールドマップ(クレアを仲間にせず進もうとした場合)

[ルカ]
ちょ、ちょっと待ってください。▼
先に進むのなら、まず砦の中から
クレアを助け出しましょう。▼

牢獄

[ルカ]
クレア!▼
[クレア]
まあ、ルカ!
助けにきてくださったのね。▼
早くここから
出してくださいまし!▼

クレアと会話

(牢屋の鍵を取る前)

[クレア]
まず、わたくしを
ここから出してくださいまし!▼

(牢獄の鍵を取った後)

[アルム]
よし、開いた!

(クレアの一枚絵)

[クレア]
ねえ、あなた。
手を貸してくださらない?▼
[アルム]
えっ?
あ、うん……▼
[アルム]
ごめんあそばせ。
……ふう。▼
やっとこのせまくて汚いところから
出られましたわ!▼
ありがとうございます。
ええと……▼
[ルカ]
彼はアルムくん。
われわれのあたらしい仲間です。▼
[クレア]
まあ、そうでしたの!
歓迎いたしますわ。▼
わたくしはクレア。
仲良くしてさしあげてもよろしくってよ。▼
[アルム]
えっと……▼
こ、こちらこそよろしく。
クレア。▼
[クレア]
それで、アルムは
どちらのご出身ですの?▼
[アルム]
えっ、出身?
僕はラムの村からきたんだけど……▼
[クレア]
村?▼
村っていうのは、あの
畑を耕したり牛を飼ったりする……▼
[アルム]
ああ、うん。
そうだね。▼
[クレア]
まあ!▼
わたくし、村のかたと
お話するなんて初めてですわ!▼
じゃあ、アルムも
牛を追ったりなさいますの?▼
うーん、とてもそうは
見えませんけれど……▼
[アルム]
ええと……
その……▼
[ルカ]
クレア。
アルムくんが困っていますよ。▼
[クレア]
あら……▼
そうでしたわ、わたくしったら。
また忘れていました。▼
お兄さまに、わが解放軍は
ソフィア騎士団とはちがう。▼
貴族ばかりではないのだから
気をつけなさいと言われましたのに……▼
ごめんなさいね、アルム。
どうかお気を悪くなさらないで。▼
[アルム]
ううん、全然。
気にしてないよ。▼
[クレア]
まあ……
アルムはお優しいのね。▼
わたくし、また村のことを
お聞きしてもよろしいかしら?▼
[アルム]
うん、もちろん。▼
[クレア]
うれしい!▼
じゃあ、これからも牛や豚の話を
たくさん聞かせてくださいませね!▼
[アルム]
う、うん……▼

〈クレアが仲間になりました。〉

[ロビン]
……なんか
すげえ女だな。▼
[グレイ]
お、おう。
でも美人だぜ?▼
[ロビン]
…………▼
[グレイ]
……おい。
なに考えてるんだよ。▼
[ロビン]
えっ?
いや、別に。▼
[グレイ]
ふーん……▼

クレアを助けずに部屋を出ようとした場合

[クレア]
ちょっと、お待ちなさい!
どこへ行かれるおつもり?▼
まず、わたくしを
ここから出してくださいまし!▼

ソフィアの南1

戦闘終了後

[フェルナン]
クレア!
無事だったのか?!▼
[クレア]
まあ、フェルナン。▼
どして
あなたがここに?▼
[フェルナン]
どうしてもなにも……▼
君が敵にとらえられたと聞いて
助けにむかっていたんだ。▼
クレーベはアジトを
動けないからな。▼
だが、これは一体……
なんだ、こいつらは?▼
[アルム]
えっ……
僕らのこと?▼
[クレア]
こいつじゃありませんわ。
アルムです!▼
アルムは、マイセン卿の
お孫さんですのよ。▼
[フェルナン]
マイセン卿の……
孫?▼
おい、ルカ!
どういうことだ。▼
マイセン卿を迎えにいったのでは
なかったのか?▼
[ルカ]
残念ながら、マイセン卿は
おつれできませんでした。▼
ですが、アルムくんとその友人達が
力を貸してくれることになりました。▼
[フェルナン]
孫と、その友人だと?▼
こんな連中、
ただの平民ではないか!▼
解放軍は
子供の遊び場ではないのだぞ?!▼
[ルカ]
フェルナン……▼
彼らは、真剣に
戦ってくれています。▼
現に、われわれが撤退せざるをえなかった
南の砦を、取り戻してくれたのですよ。▼
彼らの力は、私が保証します。▼
[フェルナン]
ふん、どうだか……▼
騎士団にも所属していない
田舎貴族のお前になにがわかる。▼
[ルカ]
…………▼
[アルム]
……おい!
いいかげんにしろよ!▼
僕になら
なにを言ってもかまわない。▼
でも、
ルカまで悪く言わないでくれ。▼
[フェルナン]
なんだと?▼
平民が……
この俺に指図するつもりか。▼
[クレア]
アルムのいうとおりですわ。
いいかげんになさいまし!▼
フェルナン、お兄さまのいわれたことを
お忘れですの?▼
[フェルナン]
クレーベが……?▼
[クレア]
貴族も平民も関係ない。▼
共に力をあわせて戦わないと
ドゼーを倒すことなどできないと……▼
あれほど、おっしゃっていたでは
ありませんか。▼
ただでさえ解放軍はドゼー軍に押され、
危機的な状況ですのよ?▼
[フェルナン]
…………▼
おい、お前たち。▼
[アルム]
……なんだい?▼
[フェルナン]
クレーベに免じて
解放軍への参加は認めてやろう。▼
だが、くれぐれも
分をわきまえろよ。▼
さあ、クレア。
君が無事ならもうこいつらに用はない。▼
共に帰って
クレーベに報告しよう。▼
[クレア]
いやです!
わたくしはアルムといっしょに行きますわ。▼
[フェルナン]
……そうか。
では、好きにするといい。▼

(フェルナン退場)

[ロビン]
……な、なんだあいつ?!▼
あんなに失礼なやつ
はじめて見たぞ!!▼
[グレイ]
ルカのおかげで、
騎士も嫌なやつばかりじゃないって▼
わかったつもりだったけど……▼
やっぱりいるんだな、
ああいうの。▼
[クレア]
ごめんなさい……▼
不愉快な思いをさせて
しまいましたわね。▼
[グレイ]
やめろよ。▼
あんなやつのために、
あんたが謝らないでくれ。▼
[クレア]
グレイ……
[ロビン]
お前……
いいかっこしやがって。▼
[グレイ]
ん?
なにが?▼
[クレア]
あの……▼
どうか、フェルナンを
悪く思わないでくださいませね。▼
以前は、あんな人では
ありませんでしたのよ。▼
[グレイ]
以前はって……
なにかあったのか?▼
[クレア]
それは……▼
[ルカ]
こんな時代ですからね。▼
いろいろ、言いづらいことも
起こるのですよ。▼
さあ、いきましょう。▼

ソフィアの南2

戦闘終了後

[ルカ]
みなさん、
お疲れさまでした。▼
さあ、解放軍のアジトは
すぐそこです。▼
みなさんのことは、一足先に使いを出して、
クレーベに報告してあります。▼
きっと待ちかねていますよ。
早くむかいましょう。▼

解放軍のアジト

ワールドマップ(クレーベを仲間にせず進もうとした場合)

[クレア]
まあ、アルム。
どこへ行くおつもりですの?▼
まずはアジトで
お兄さまに会ってくださいな。▼

入り口

[パイソン]
待ちな。▼
ここは解放軍のアジトだ。
あやしいやつは通さないぞ。▼
[アルム]
えっ?
あの、僕らは……▼
[ルカ]
パイソン……▼
ふざけないでください。
アルムくんたちが驚いていますよ。▼
[パイソン]
へへっ……
ああルカ、生きてたんだ。▼
南の砦で
くたばったかと思ったぜ。▼
そいつが、うわさの
英雄マイセンの孫?▼
[ルカ]
ええ。
クレーベは奥に?▼
[パイソン]
ああ。
さっさと行きなよ、お待ちかねだぜ。▼
[パイソン]
――あ、ちょっと!▼
[アルム]
えっ……
なに?▼
[パイソン]
奥は魔物が出るから気をつけなよ。▼
[アルム]
ええっ?!▼
アジトなのに、
魔物が出るのかい?▼
[パイソン]
アジトっつっても、
ここはさびれた地下墓地を▼
勝手に使ってるだけなんでね。▼
どうも、ミラの力の近くには
魔物がわきやすいらしい。▼
いくら倒してもきりがないんで
最近はほっといてんのよ。▼
ま、ここの魔物に
やられるくらいなら▼
解放軍で戦うなんて
無理ってことさ。▼
せいぜいがんばれよ。▼
[アルム]
な、なんだか……▼
とんでもないところに
きちゃったな……

(パイソンに再度話しかける)

[パイソン]
クレーベさまなら奥だよ。
早く行けば?▼

ダンジョン内

(移動中ボイス)

[アルム]
地下に広がる巨大な墓地。
身分ある人々の眠る由緒正しき墓地だ。
しかしいまは魔物となって蘇った
死者の腐臭に満ちている。

ミラ神像

[クレーベ]
クレア!!▼
[クレア]
お兄さま▼
[クレーベ]
ああ、よかった……
クレア……!▼
お前にまでなにかあったら
私は……▼
[クレア]
お兄さま……顔色が悪いわ。
ごめんなさい、心配させてしまって。▼
でも、もう大丈夫ですわ。
アルムたちが助けてくれましたの。▼
[クレーベ]
ああ……
君がアルムだね。▼
[アルム]
あっ……
は、はい。▼
[クレーベ]
はは……
かしこまることはないさ。▼
君は妹の恩人だ。
楽にしてくれ。▼
私はクレーべ。
この解放軍のリーダーをつとめている者だ。▼
よろしく頼むよ、アルム。▼
[アルム]
よ、よろしく。
クレーべ。▼
[グレイ]
すげー……
本物のクレーベだぜ。
[ロビン]
えっ?
あの人、有名なのか?▼
[グレイ]
ロビン……
お前、知らないのかよ。▼
クレーベっつったら
ソフィア騎士団の指揮官で▼
王国一の騎士とまで
言われてるんだぜ。▼
[ロビン]
へ、へえ……
すごい人なんだなあ。▼
でも、そんな人がいるのに
ドゼーに負けてるのか?▼
[グレイ]
それは……
言ってやるなよ。▼
[ルカ]
クレーべ。
それで、戦況のほうは?▼
[クレーベ]
いいとは言えないな。▼
南の砦の敗北で、
また多くの仲間を失った。▼
兵たちの士気も、すっかり
下がってしまっている。▼
だからこそ、マイセン卿を
お迎えしたかったのだが……▼
[アルム]
……じいさんは、
きっと考えがあるんだよ。▼
それがなんなのか、
僕にはわからないけど……▼
でも、僕がじいさんの分も戦って
役に立ってみせるよ。▼
だから……!▼
[クレーベ]
アルム。
わかっているとも。▼
マイセン卿がおじけづいたなどと
われわれも思ってはいないさ。▼
それより……▼
君に、マイセン卿のかわりに
頼みたいことがあるんだ。▼
[アルム]
えっ……
なに?▼
僕にできることなら
なんでもするよ。▼
[クレーベ]
そうかい?
じゃあ言わせてもらおう。▼
この解放軍の
あらたなリーダーになってもらいたい。▼
[アルム]
…………ええっ?!▼
ぼ、僕がリーダー?!
無理だよ、そんなこと……!▼
[フェルナン]
クレーべ!▼
なにを言いだすんだ?!
ふざけるのもいいかげんにしろ!▼
[クレーベ]
私は真剣だ。▼
フェルナン。
お前もわかっているだろう。▼
ソフィア騎士団を元としたこの解放軍も、
いまや大半は平民出身の志願兵たちだ。▼
いくら志を同じにしても、貴族である私に
彼らの心をつかむのは難しい。▼
マイセン卿は一兵士から騎士となり
伯爵にまでなったお方。▼
だからこそ、ここまで国民に
慕われているのだ。▼
その孫であるアルムこそ、この解放軍の
旗印としてふさわしいと思わないか?▼
[フェルナン]
ああ、思うものか!▼
平民どもがいうことを聞かぬのであれば
放逐すればよいだけのこと。▼
[クレーベ]
フェルナン……▼
そんなことをできる余裕が
いまの解放軍にあると思うか?▼
[フェルナン]
…………
[ルカ]
私は賛成です。▼
[フェルナン]
ルカ?!
[ルカ]
アルムくんの実力は騎士団出身の
あなたがたと比べても遜色ありません。▼
クレーベの統率力に
限界がきているいま、▼
あらたなリーダーとなりうるのは
彼しかいないでしょう。▼
[フェルナン]
貴様……
口をつつしめ!▼
[ルカ]
私は真実を述べたまでです。▼
南の砦には、
長く共に戦った仲間たちもいました。▼
このまま戦いつづけることが
最善だとは思えません。▼
[アルム]
ま……、待って!
待ってくれよ。▼
そりゃ、できることなら
なんでもするっていったけど……▼
[クレーベ]
もちろん、
そこまで多くのものは求めない。▼
実質的な軍務は
今までどおりわれわれが行おう。▼
君はただ、リーダーの座に
ついてくれるだけでいいんだ。▼
それで兵士たちの士気があがり
統率がとれるなら、安いものだろう?▼
これこそ、マイセン卿の孫である
君にしかできないことだ。▼
[アルム]
そ、そうかな……
[クレア]
アルム……
わたくしからもお願いします。▼
お兄さまのご心労は
誰よりもわたくしが知っております。▼
お願いです。
お兄さまを助けてさしあげて……▼
[アルム]
クレア……▼
………………
………………▼
……わかった。
僕でよければ、やってみるよ。▼
[クレーベ]
本当かい?
アルム!▼
ありがとう、助かるよ。▼
[アルム]
で、でも
あんまり期待はしないでよ?▼
[クレーベ]
ははっ……
ああ、わかっているさ。▼
[クレア]
ああ、よかった……▼
大丈夫、アルムなら
きっと立派なリーダーになりますわ。▼
[ルカ]
ええ。
私もそう思います。▼

(一枚絵:フェルナンがクレーベの胸ぐらを掴む)

[フェルナン]
……いいかげんにしろ!
クレーベ!!▼
[クレーベ]
フェルナン……▼
[フェルナン]
俺は、お前がリーダーだからこそ
この解放軍に参加したんだ!▼
それがなんだ、
こんな平民の小僧がリーダーだと?!▼
[クレーベ]
平民ではない。
彼はマイセン卿の血をひいている!▼
[フェルナン]
そのマイセンだとて、
英雄だなんだともてはやされてはいるが▼
もとの素性は
知れたものではないではないか。▼
あのような者、名誉あるソフィア貴族の
風上にもおけぬわ!▼
あんな老いぼれの名にすがるとは……
堕ちたものだな、クレーべ。▼
[クレーベ]
フェルナン……!▼
[フェルナン]
俺は、
前々から不満だったのだ。▼
もともと、この解放軍の目的は
伝統ある貴族の名において▼
このソフィアにあらたな秩序を
作りあげることではなかったのか?▼
それが、最近では軍の中枢にまで
平民たちが大きな顔でのさばっている。▼
お前の副官のフォルスや、
あのパイソンもそうだ。▼
[クレーベ]
彼らは戦場で
それだけの功績を上げている!▼
手柄をたてた者に
相応の立場を与えなければ▼
兵たちの不満がつのり、
解放軍など立ちゆかないだろう。▼
フェルナン……▼
お前が平民たちに
寛容になれないことはわかっている。▼
だが、われわれの理想のためにも
現実を見てくれないか。▼
[フェルナン]
……無理だ、クレーべ。▼
平民の小僧にひざまづくくらいなら
俺は死んだほうがましだ。▼
どうやら、共に歩めるのも
ここまでのようだな。▼
俺は
解放軍をぬけさせてもらう。▼
……さよなら、クレーベ。▼
[クレーベ]
フェルナン……!▼

(フェルナン退場)

[アルム]
い、いいのかい?
クレーベ!▼
[クレーベ]
……ああ。▼
最近、フェルナンとは衝突が絶えなかった。
いつかはこうなると思っていたよ。▼
私の理想に、彼が無理をしてまで
つきあうことはない。▼
これでよかったんだ。▼
[アルム]
クレーベ……▼
あの、僕……
うまくいえないけど、がんばるよ。▼
[クレーベ]
アルム……
ありがとう。▼
準備がととのったら
いよいよソフィア城にむかうことになる。▼
まだまだ、解放軍について
わからないことも多いだろう?▼
ここにいるやつらに
聞いてみるといい。▼

〈クレーベが仲間になりました。〉

フォルスと会話

[フォルス]
やあ、はじめまして。
君たちを歓迎するよ。▼
僕はフォルス。
クレーべさまの副官をつとめている。▼
ソフィア城には、もちろん僕も
つれていってくれるんだろう?▼

〈フォルスを仲間にしますか?〉
・はい
・いいえ

(はいを選択)

〈フォルスが仲間になりました。〉

(いいえを選択)

[フォルス]
そ、そうか……
いや、気にしないでくれ。▼
留守を守るのも
りっぱな任務だからな。▼

(再度話しかける)

[フォルス]
どうしたんだい。
僕の手助けが必要なのかな?▼

入り口(クレーベを仲間にした後)

パイソンと会話

[パイソン]
なんだ、
いよいよ出発か。▼
えっ、俺?
俺はどっちでもいいぜ。▼
ついていっても、いかなくても……
あんたが決めなよ。▼

〈パイソンを仲間にしますか?〉
・はい
・いいえ

(はいを選択)

〈パイソンが仲間になりました。〉

(いいえを選択)

[パイソン]
あっそ。
じゃ、お前らだけでがんばってね。▼

(再度話しかける)

[パイソン]
……なによ。▼
俺についてきてほしいんなら
素直に言えば?▼

ソフィアの門

ワールドマップ

[クレーベ]
さあ、目指すはソフィア城だ。▼
われわれは、なんとしてもあの城を
ドゼーから取り戻さねばならない。▼
頼りにしているぞ、リーダーどの。▼
[アルム]
う、うん……!▼

戦闘前

(リゲル城内)

[ドゼー]
はーっはっはっは!▼
まったく、
なんと座り心地のよい玉座だ。▼
あの無能なリマ四世に座らせておくなど
つくづく惜しいことをした。▼
リゲル王国がこのバレンシアを
支配したあかつきには▼
わしはソフィア王として
この城に君臨できるのだ。▼
そのためには、なんとしても
反乱軍どもを叩きつぶさねば……▼
一時は壊滅寸前まで追いつめたというのに。
あやつらめ、また息を吹き返しおった。▼
もうじき、この城まで
迫ってくるというではないか。▼
いったい
なにがあったのだ……?▼
[ドゼー軍兵士]
申しあげます、ドゼーさま!▼
ソフィアの森で
反乱軍のフェルナンをとらえました!▼
[ドゼー]
なんだと?▼
フェルナンといえば、
あのクレーベの右腕ではないか。▼
その男が、
なぜそんなところにいる?▼
[ドゼー軍兵士]
さあ、さっさと歩け!▼
[フェルナン]
離せ!
俺はもう、解放軍ではない!!
[ドゼー]
なに?
お前、反乱軍を離脱したというのか。▼
[フェルナン]
……っ!▼
[ドゼー]
どうやら、
くわしく話を聞かねばならぬようだな。▼

(暗転)

[ドゼー]
なんだと、
マイセンの孫を……?▼
[フェルナン]
ああ。▼
クレーベは
当初の理想を見失ってしまった。▼
老いぼれた英雄の名にすがり
その孫をリーダーにまつりあげたのだ。▼
あのような解放軍など
もうどうなろうと知ったことではない。▼
さあ、殺すならさっさと殺せ。▼
[ドゼー]
孫……孫だと……?▼
……そうか、そういうことか。
ルドルフめ……!▼
[フェルナン]
えっ?▼
[ドゼー]
……ああ、お前には関係ない。
こちらの話だ。▼
そうだな。▼
フェルナン、お前は
ここで殺すには惜しい男だ。▼
――来るがいい。▼
お前にふさわしい、
新しい主を紹介してやろう。▼
[フェルナン]
新しい主……?
おい、どういう意味だ!▼

(ムービー:『黒の貴公子』)
(暗転:ソフィアの門)

[アルム]
ここがソフィア城……
とうとうここまできたんだ……▼
[クレーベ]
ああ。
やったな、アルム。▼
さあ、胸をはって堂々と
みなに命じてくれ。▼
[アルム]
さあ、いこう!
みんな。▼
ソフィアの城を
僕たちの手に取りもどすんだ!!▼

(兵士たちの鬨の声)
(暗転:ソフィア城ベランダ)

[ベルクト]
あれが解放軍?▼
なんだ、田舎者の集まりではないか。▼
[ドゼー]
ええ、
おっしゃるとおりでございます。▼
あのような輩、
リゲル帝国随一の将軍である▼
ベルクトさまの手をわずらわせるまでも
ございません。▼
わが親衛隊の戦いを、
どうぞ高みからお楽しみください。▼
[ベルクト]
そうさせてもらおう。
なあ、リネア?▼
[リネア]
私は、
戦などとても……!▼
おそろしくて
見ていることはできません。▼
[ベルクト]
ははっ、
冗談だよ。▼
[ドゼー]
では、私はこれで……▼
[ベルクト]
ああ。▼
お前に貸しあたえた
『竜の盾』の力、見せてもらうぞ。▼
[ドゼー]
はっ!
おまかせください。▼

(ドゼー退場)

[ベルクト]
…………▼
おい、お前。
フェルナンといったな。▼
[フェルナン]
……はい。▼
[ベルクト]
解放軍の新たなリーダーは
アルムというそうだな。▼
そいつが平民だという話は本当か。▼
[フェルナン]
本当です。▼
クレーベをはじめ、みな
英雄マイセンの孫だと信じていますが……▼
[ベルクト]
ふん、愚かなことを。▼
貴族は貴族に、
平民は平民に生まれつくものだ。▼
羊は獅子の王になれはしない。▼
[フェルナン]
…………!▼
ええ、ええ!▼
そのとおりです。
ベルクトさま……!▼
[ベルクト]
ソフィア騎士団のクレーベか……▼
わがリゲル帝国にも名を響かせる
猛将であったはずだが▼
そのようなあやまちを犯すとは。▼
解放軍の終焉も
そう遠くはなさそうだ。▼
そうなれば、このソフィアは
われわれリゲル帝国のもの……▼
リネア!▼
[リネア]
はい、なんでしょう。
ベルクトさま。▼
[ベルクト]
待っていろ、リネア。▼
俺は、ルドルフ陛下のあとを継いで
皇帝となり▼
やがてこのバレンシア大陸
すべての王になる。▼
そしてお前は、その皇紀だ。
楽しみだろう?▼
[リネア]
……ベルクトさま、私は……▼
[ベルクト]
――どうやら始まるようだ。▼
せいぜい、楽しませてもらうぞ。
アルムとやら。▼

戦闘開始時

[ドゼー]
反乱軍の虫けらどもめ。
よくぞここまでこられたものだ。▼
だが、お前たちに
このわしが倒せるものか。▼
ゆけ、スレイダー!▼
騎兵隊をひきいて
やつらをけちらすのだ!▼

スレイダーと戦闘

[スレイダー]
お前たち……!▼
思いだしたぞ、
あの田舎の村のガキどもか。▼
[アルム]
えっ……?▼
お前は、
セリカをつれていこうとした……!?▼
[スレイダー]
ああ、そうだ。
まんまと逃げられてしまったがな。▼
私の名はスレイダー。▼
ちょうどいい、
あのときの借りを返してもらおう!▼

スレイダーを撃破

[スレイダー]
くっ……!
冗談ではない。▼
こんなところで
死んでたまるものか……!▼
[ドゼー]
なに?!
スレイダーがやられただと?▼
くそっ……
反乱軍どもめ、おぼえておれ。▼
わしは退却する!
お前たち、あとはまかせたぞ。▼

ドゼーと戦闘

[ドゼー]
くそっ、反乱軍どもめ……▼
だが、ベルクトさまから
お借りしたこの『竜の盾』があれば▼
貴様らなどに負けるはずもない!▼

ドゼーを撃破

[ドゼー]
ぐうっ……!!▼
ち、ちがう……!
わしは……▼
[スレイダー]
くっ……!
いい気になるなよ。▼
いいことを教えてやろう。
お前らが倒したドゼーは替え玉だ。▼
ほんものはとっくに
自分の砦へ退却した。▼
私も失礼させてもらうぞ。
こんな戦で死んでたまるものか!▼

戦闘終了後

[ベルクト]
ちっ……
ドゼーめ、口ほどにもない。▼
[フェルナン]
ベルクトさま、いかがなされます?▼
[ベルクト]
この城にいるわが手勢では相手にならん。
撤退だ。▼
ソフィアの森の本隊と合流する。
お前もこい、フェルナン。▼
[フェルナン]
はっ!▼
[ベルクト]
アルムか……
覚えておいてやろう。▼
[アルム]
ドゼーの軍勢が撤退してゆく……▼
えっと……
僕たち、勝ったのかな?▼
[クレーベ]
ああ!
そうとも、アルム。▼
とうとう、ソフィア城を
私たちの手に取り戻したのだ……!!▼
[アルム]
本当に?▼
やった……
やったぞ!!▼
[クレア]
うふふっ!▼
これもすべてわたくしの活躍のおかげ……
と、言いたいところですけど。▼
お礼をいわせてくださいな、アルム。▼
この勝利は、新たなリーダーとして
みなを率いてくれたあなたのおかげですわ。▼
[ロビン]
うーん……
でもさあ。▼
結局、ドゼーもスレイダーも
逃げちまったな。▼
[グレイ]
ロビン、お前……
空気ぶちこわす天才だな。▼
いいじゃねえか、
とりあえず喜ぼうぜ。▼
[ルカ]
グレイくんの
いうとおりですよ。▼
たしかに、あのふたりを逃したことは
痛恨の極みです。▼
でも、ソフィア王国の象徴たる
この城を取りもどすことは▼
われわれ解放軍の
第一の目標だったのですから。▼
[クレーベ]
そうだな。▼
リゲル帝国が介入してきたいま、
これで戦いが終わるわけではないが……▼
いまはただ、
この勝利に酔うことにしよう。▼
[アルム]
クレーベ……
うん、僕もそう思うよ。▼
みんな、本当に
がんばったんだから。▼
[クレーベ]
よし!
ではいこうか。▼
城の人々も、
解放軍の英雄をお待ちかねだぞ。▼
[アルム]
えっ!?▼
英雄って、僕のこと?
ちょ、ちょっと待ってよ……!▼

ソフィア城

中央ホール

[クレーベ]
みんな、聞いてくれ。▼
ここに、われわれ解放軍の目標であった
ソフィア城の奪還は達成された。▼
だが、首謀者であるドゼーは
自分の砦へと逃れ……▼
リゲル軍も
あいかわらず国内にとどまっている。▼
真にソフィアを解放するには、ドゼーを討ち
リゲル軍を撤退させることが必要だ。▼
――そこで、アルム。▼
[アルム]
えっ、なんだい?▼
[クレーベ]
この解放軍のリーダーは君だ。
アルム、君の意見を聞かせてくれ。▼
[アルム]
僕の意見?
それは、ええっと……▼
[ルカ]
このまま城にとどまり
防戦に徹するのもひとつの手でしょう。▼
それとも、こちらから
打って出るのか。▼
どちらでも、私たちは
君の意見に従いますよ。▼
[アルム]
ルカ……▼
…………▼
僕は、いままで
ラムの村から出たことがなかったんだ。▼
だから、この戦いで初めて
自分の住んでいる国が▼
どういうことになっているのか知った。▼
うわさ話で聞くのとは
ぜんぜん違う……▼
本当に苦しんでいる人がいて、
傷ついている人がいる。▼
でも、
みんなと戦っていくうちに▼
自分の手で、そういう人たちを
助けられることも知ったんだ。▼
――僕は、前に進みたい。▼
ひとりでも多くの人を
少しでも早く助けたい。▼
浅はかな、
考えなしな意見かもしれない。▼
でも、僕は戦いたいんだ。
ソフィアを取りもどすために。▼
みんな……
ついてきてくれるかな。▼
[ルカ]
アルムくん……▼
[クレア]
ええ、ええ!
もちろんですわ、アルム……▼
[クレーベ]
――では、決まりだな。▼
諸君!▼
われわれ解放軍はこれより北へ進軍し
ドゼー、およびリゲル軍を撃退する!▼

(兵士たちの鬨の声)

[ロビン]
なんか……
かっこいいな、アルム。▼
[グレイ]
のんきなこと
いってんじゃねえよ!▼
アルムのやつ、
リゲル帝国と戦争するっつってんだぜ?▼
[ロビン]
あ、え……
ええーっ?!▼
で、でも、
ソフィアから出ていってもらうだけだろ?▼
[グレイ]
そんだけですめば世話ねえよ。▼
あーあ、どんどんとんでもねえことになってくなあ……▼
[ロビン]
…………▼
[グレイ]
なんだよ?
俺の顔になんかついてるのか。▼
[ロビン]
いや……
グレイ。▼
お前、こうなることを
わかってたんじゃないか?▼
[グレイ]
はあ?
なんだそりゃ。▼
[ロビン]
だって、昔からよく言ってたじゃないか。
アルムは俺たちとはちがうって。▼
あれって、もしかして
こういうことかと思ってさ。▼
[グレイ]
あれは……
そんな、深い意味はねえよ。▼
[ロビン]
そうか?
俺は、いまはそう思う。▼
やっぱり、アルムは
俺たちとは違うんだな。▼
誇らしいけど、
なんだかくやしいな……▼
[グレイ]
ロビン……▼

謁見の間

[老人]
おお、お待ちしておりました。
解放軍のみなさま。▼
わしはソフィア国王に
長くお仕えしていたものです。▼
どうぞ、この城のことなら
なんなりとお聞きください。▼
[アルム]
ありがとう、助かるよ。▼
城にきたのは初めてで
なにもわからないんだ。▼
マイセンじいさんから、
いろいろ話は聞いてるけど……▼
[老人]
マイセンとは……
あのマイセン将軍のことで?▼
[アルム]
うん。
僕は孫のアルム。▼
じいさんはむかし、
城に仕えていたんだよね?▼
[老人]
そうですが……
妙ですな。▼
将軍のことはよく存じておりますが
ご家族などいらっしゃらなかったと……▼
[アルム]
えっ……?▼
[クレーベ]
ご老人、
なにを言うのだ。▼
このアルムは、
れっきとしたマイセン卿の孫で……▼
[老人]
いいえ、わしはたしかに
ご本人からお聞きしました。▼
わしには妻も子もおらぬ、と。▼
[アルム]
そんな……
じゃあ、僕は……?▼
[クレーベ]
――アルム。
気にすることはない。▼
このご老人は
なにか思いちがいをしているのだ。▼
[アルム]
う、うん……▼
[クレーベ]
………………▼

(↑のイベント後)

[老人]
うーん…… 妙ですのう……▼

階段前

(謁見の間に入る前)

[ソフィア兵]
こちらにはまだ
お入りいただくことはできません。▼
どうぞ、ほかの場所を
ご覧ください。▼

(謁見の間に入った後)

[ソフィア兵]
お待ちしておりました。
アルムさま。▼
どうぞ
この階段をおあがりください。▼
バルコニーで
あるお方がお待ちです。▼
[アルム]
えっ?
あるお方って……▼
[ソフィア兵]
それは申しあげられません。▼
さあ、早く。▼
[アルム]
……?
誰だろう。▼

バルコニー

[マイセン]
――きたか、アルム。▼
[アルム]
じいさん?!
どうしてここに……▼
[マイセン]
さあ、どうしてであろうな。▼
……アルム、
ずいぶんと立派になった。▼
村を出て、いろいろなものを
見たのであろう。▼
[アルム]
あ……▼
僕、あいさつもせずに
村を出てしまって、その……▼
悪いとは思ってるよ。
でも、後悔はしていないんだ。▼
いま、解放軍のリーダーを
まかせてもらっててさ。
南の砦も、この城も
僕たちが取りもどしたんだよ。▼
だから……▼
[マイセン]
アルム。
今さら、お前のしたことを責めはしない。▼
わしが聞きたいのはただひとつ。
お前に覚悟があるかどうかだ。▼
[アルム]
覚悟……?
[マイセン]
そうだ。▼
歩みだした以上
お前の運命はとめられはしない。▼
しかし、誰もがお前のゆく道を
祝福するわけではないだろう。▼
立ちふさがる幾多の困難や
思いもかけぬ悲劇……▼
人がなにかを為そうとするとき、
これらは避けられないものだ。▼
[アルム]
…………
[マイセン]
多くのものの命を背負い
思いを受けとめ▼
それでもソフィアを……
いや、この世界を救うために▼
戦いつづける覚悟が、お前にはあるのか?▼
[アルム]
……ああ!▼
じいさん、僕は難しいことは
まだよくわからない。▼
でも、たとえ誰になにを言われても
自分の力でソフィアを取りもどしたい。▼
僕がなにを、どこまでできるのか
精一杯やりきってみたいんだ。▼
[マイセン]
そうか……▼
あいつと同じ目をしている。
血は争えんな。▼
[アルム]
えっ?
あいつって……▼
[マイセン]
それは
じきにわかることだ。▼
[アルム]
じいさん……▼
あのさ、さっき
変な話をきいたんだけど……▼
うわっ?!
な、なんだ?▼
[マイセン]
おお……▼
民衆たちが、英雄の姿を
一目見ようと集まってきておる。▼
アルム、こちらへきなさい。▼
[アルム]
わあ……▼
[マイセン]
よく見ておくがいい。▼
この人々の思いを背負い、
お前はこの先も歩いてゆくのだ。▼
それを決して忘れるでないぞ。▼

エンディング

(一枚絵)

[ナレーション]
こうして、ソフィア城は
ドゼーの手から解放され
人々は若き英雄の登場に
歓喜した。
しかし、それはさらに辛く苦しい戦いの
序曲にすぎないことを
このときのアルムは
まだ知るよしもないのであった――

(リゲル城)

[リゲル兵]
申しあげます!▼
ソフィア城が解放軍の手により
奪還されました!▼
[ルドルフ]
…………▼
ソフィア城にいた
ベルクトはどうした。▼
[リゲル兵]
撤退し、本隊と合流されたと
聞いております。▼
[ジュダ]
おお、情けない……▼
皇帝陛下直属の
リゲル騎士団ともあろうお方が。▼
わしの妖術軍団なら
このような有様にはならぬものを。▼
[マッセナ]
ジュダどの、
無礼であろう!▼
[ジュダ]
いえ、そのような……▼
わしは
真実を述べたまでのこと。▼
[ルドルフ]
その、解放軍のリーダーは
アルムといったか。▼
[リゲル兵]
はい。▼
ソフィア騎士団のクレーベにかわり
最近就任したと聞いております。▼
[ルドルフ]
そうか……▼

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Last-modified: 2020-08-27 (木) 00:12:39
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