会話集/章別会話
エピローグ†
〈バレンシア暦402年 鳥の節〉
- [アルム]
- …………
- [セリカ]
- アルム、ここにいたのね。▼
- [アルム]
- セリカ……▼
- [セリカ]
- どうしたの?
もうすぐ戴冠式がはじまるわよ。▼
- [アルム]
- うん。▼
まさか、セリカの父さんが
座っていた玉座に▼
僕が座ることになるなんてね。▼
- [セリカ]
- ……父の玉座ではないわ。▼
もうこの国はソフィアじゃない。
バレンシア統一王国よ。▼
そしてアルム、
あなたはその初代国王――▼
- [アルム]
- セリカ……▼
- [セリカ]
- 誤解しないで。▼
あの人を恨んでいるわけではないの▼。
ただ、哀れな人だと思うわ。▼
もし、そばにいられたら
救うことができたのかもしれない。▼
それが少し悲しいだけ……▼
- [アルム]
- そうだね……▼
僕もセリカも、
父さんのそばにいられなかった。
もっとお互いを
知ることができていたら▼
違う結末が
あったのかもしれない。▼
- [セリカ]
- ……ミラさまとドーマも
そうだったのかしら?▼
- [アルム]
- うーん……
それはどうかなあ。▼
何百年もけんかしてたんだろ?
さすがに無理かも……▼
- [セリカ]
- やだ、アルムったら。
ばちがあたるわよ?▼
- [アルム]
- おっと……
ごめんなさい!▼
でも、ミラもドーマも
いまはいっしょに眠っているんだね。▼
- [セリカ]
- ええ。▼
このバレンシア大陸を見下ろす
山の頂に……▼
知ってる?
アルム。▼
神竜の眠る地には
神樹が生えてくるんですって。▼
- [アルム]
- へえ……
立派な樹になるんだろうなあ。▼
- [セリカ]
- ええ。
何百年も何千年もかけて……▼
そのとき、このバレンシアは
どうなっているのかしら。▼
神の力を失っても
人の営みは続いていくのかしら……▼
- [アルム]
- 続いていくんじゃない。
続けていこう。▼
続けていける国を
僕と、セリカと、みんなで作っていこう。▼
- [セリカ]
- アルム……▼
ええ、そうね。
私たちならできるわ。▼
- [アルム]
- ああ。▼
人が、自分の強さを信じる力――▼
これがミラとドーマが僕らに残した、
最後の力だ。▼
――さあ、いこう。
セリカ。▼
- [セリカ]
- はい――▼
エンディング†
(ムービー:バルコニーへ向かうアルムとセリカ)
(一枚絵)
- [ナレーション]
- かくして
おおいなる戦いの幕は下りた。
多くの犠牲をはらい、いまようやく
バレンシアに平和がおとずれる。
この戦いが
いったいなんであったのか。
その問いに
答えるものはいない。
ただひとつ言えること――
それは、人が
再び驕りたかぶるとき
あらたなる戦乱の炎が
地上を焼き尽くし
すべてが失われてしまうで
あろうということ。
もっとも醜く恐ろしいもの――
それは、人の心の中にこそ
存在するのかもしれない。
コメント†
- 神樹って、覚醒の頃のヴァルム帝国の時全然述べてもいませんでしたけど? そしてうぬ殿が間違った方向の政治をすることになった -- 名無しさん
- 覚醒って…ECHOESより前に出た作品なんだからそういう話出てこなくて当たり前でしょうに、ちっとは考えて物言いなよ --
- 確か神樹は覚醒で16章に出てきたチキのいたところであるミラの大樹のことだと思います --