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章別会話
オープニング†
~~ 第17章 黎明 ~~
鷹王、動く†
(暗転、フェニキス城)
- [ティバーン]
- ……▼
- [ニアルチ]
- …で、ありまして……▼
タナス公爵の館から
脱出を果たされたリュシオン様は、
無事セリノスの森へ逃れられたようです。▼
ただ…タナス公爵が
リュシオン様を捕獲するための部隊を編成し
森に突入したとの報告もございまして…▼
もはや、一刻の猶予もございません。▼
【タカ王】ティバーン様のお力をもちまして、
“ニンゲン”どもを出し抜き、
リュシオン様をお救いいただきたく…!▼
どうか、どうか、
よろしくお願い致します!▼
- [ティバーン]
- ……ネサラは、
どうして来ない?▼
- [ニアルチ]
- …その……我が王は
こちらに姿を現すわけには
いきませんので…その……▼
- [ヤナフ]
- どういううことだ、じいさん!?▼
キルヴァス王は【白の王子】の
ご友人なんだろ?▼
- [ニアルチ]
- いえ…なんと申しますか…
ふ、複雑な事情がございまして……▼
- [ティバーン]
- どんな事情かは知らんが、
リュシオンの身に何かあったら…
ただではおかんぞ。▼
- [ニアルチ]
- い、いえ、その!
その点は心配ありません。▼
タナス公爵の美術品に対する
執着は異常ともいえるほど…▼
それゆえ、リュシオン様に
危害を加えるどころか▼
まともにふれることすら
できないだろうと、ぼっちゃ…
王は、そう申されておりました。▼
だからこそ、今回の取引に
応じましたので……▼
- [ウルキ]
- 取引……?▼
- [ニアルチ]
- あっ…!
あわわわ…▼
- [ヤナフ]
- ちょっとまてよ!▼
つまり、おまえたちカラスの民が
王子をはめたってことか!?▼
- [ニアルチ]
- は、はめた・・・というか
その……
も、申し訳ございませんっ!!▼
- [ティバーン]
- そういうことか…▼
ネサラはリュシオンのことを
品物としてニンゲンに
売り渡したというんだな?▼
- [ニアルチ]
- いえ、その…
品物と申してるのは
相手の方でして、その……▼
- [ティバーン]
- 同じことだっ!▼
同属であるリュシオンを
取引材料として利用したことに
何らかわりないっ!!▼
- [ニアルチ]
- ひぃっ……▼
- [ティバーン]
- ネサラのことだ、▼
リュシオンが自ら逃げ出さなければ、
ほとぼりが冷めた頃に
助け出すつもりだったんだろう。▼
だがな、友を信じてついて行った
リュシオンの気持ちを…▼
あいつは踏みにじったんだ。
俺は、それが許せん!▼
- [ニアルチ]
- どうか、どうか…
お怒りをお静め下さい……▼
この爺を、哀れとおぼしめください。
どうか、このとおりでございます……▼
- [ヤナフ]
- 信じらんねー。
…なんだってカラスってのは、
こうも後ろ暗い生き方してんのかね。▼
おれたちには、さっぱりわかんないぜ。
なぁ、じいさん。▼
- [ニアルチ]
- ……我が国には
我が国なりの…事情があるのです。▼
それよりも、時間がございません。
一刻も早くリュシオン様を…!▼
その後であれば、どんな責めも
この爺めが、受けましょう。▼
八つ裂きにして下さって
結構ですから……▼
ですから…リュシオン様を…
お願いします…!▼
- [ティバーン]
- おまえに頼まれなくとも、
リュシオンは俺たちが助け出す。▼
…キルヴァスに帰って
ネサラに伝えろ。
フェニキス王ティバーンが▼
後で必ず挨拶に行くとな。▼
- [ニアルチ]
- ……は、ははぁっ!▼
- [ヤナフ]
- ……あー…
なんか、年寄り
いじめたみたいで気分悪ぃ。▼
- [ウルキ]
- ……王よ、
どう動きましょうか?▼
- [ティバーン]
- ウルキ、おまえの耳で
リュシオンの羽音を聞き分け、
その方向を示せ。▼
- [ウルキ]
- はっ!▼
- [ティバーン]
- ヤナフ、おまえの目で
木々の割れ目から道を探り出せ。▼
- [ヤナフ]
- おまかせを!▼
- [ティバーン]
- ニンゲンどもめ…▼
20年前の過ちを
また繰り返そうって腹なら…容赦しねえ!▼
(暗転、べグニオン、マナイル大神殿)
- [アイク]
- !…セネリオか?
ずいぶん早起きだな。▼
- [セネリオ]
- おはようございます。
僕はいつも、こんなものですよ。▼
- [アイク]
- そうか。▼
- [セネリオ]
- アイクこそ…
今朝は、お早いですね。▼
- [アイク]
- 今日こそ任務完了、と
いきたいからな。
気合をいれてみたってところだ。▼
- [セネリオ]
- そうですね…
昨日、一昨日のセリノス捜索では、
サギの民を見つけられませんでした…
あの森の中にいることは
間違いないと思うのですが……▼
- [アイク]
- ああ。代わりに出くわす
タナス公とその配下が
まだ森の中で頑張っているようだからな。▼
- [セネリオ]
- 残すは森の中心部付近です。
今日の捜索で…何らかの進展があるでしょう。▼
- [アイク]
- 長い一日になりそうだな。▼
(暗転、セネリオの結果報告画面へ)
(暗転、拠点メニュー画面へ)
(召使☆☆)†
- [タニス]
- アイク殿!▼
先日捕えたタナス公の召使いが
貴殿にどうしても
話したいことがあるそうだ。▼
(タニス消え、代わりに召使いの文官が登場)
- [アイク]
- …なんだ?▼
- [文官]
- あの…傭兵殿。
あなたがたは…その……
タナス公を追って…▼
セリノスの森を
探索なさってると伺いました。▼
- [アイク]
- それが、どうしたんだ?▼
- [文官]
- ……タナス公は…
領地が隣接していることもあり……
セリノスの森を熟知しています。▼
かなり以前より、▼
何度も何度も、私兵を投じては、
サギの生き残りがいないかどうか…
調べさせていました。▼
- [アイク]
- そうか…、それで、あいつの兵は
森を自由自在に動き回れるのか。▼
- [文官]
- 実は私も…森の奥に
連れていかれたことがあります。▼
- [アイク]
- あんたみたいな神官を?▼
- [文官]
- …神に仕える者が呼びかければ、
サギが姿を現すと考えたようです。▼
数十人の清らかな乙女を
連れて行って試したりもしていました。▼
- [アイク]
- ……もちろん、
見つからなかったんだな?▼
- [文官]
- はい。
それだけに、今回…▼
法外な金額を払ってセリノスの王族を…
手に入れた時の喜びようは…
常軌を逸したものでした。▼
でもまさか…
神使様にまで楯突かれるなどと
なんと…罰当たりな。▼
- [アイク]
- それで…あんたは、▼
あいつを裏切ってでも、
森について知っている事を
教えてくれようと思ったんだな?▼
- [文官]
- はい。
まず、森の最奥部は…
大きく何層かに分かれています。▼
確か…3つか…
もう少しあったように思います。▼
色を失くした森は、
見通しが悪く…泥に足をとられ、
思うように進めませんでした。▼
同行した兵士たちの話では、▼
装備は、やりすぎだと思うほどに
しておくと間違いないとのことでした。▼
一度足を踏み入れたら、
そう簡単には出て来れないからと……▼
- [アイク]
- …タナス公の私兵団の
特徴を教えてくれるか?▼
- [文官]
- …とにかく大勢……
様々な兵種を揃えていました。▼
特に、騎馬部隊と魔道士部隊…
この二つが強力だと聞いたように思います。▼
きっとどこかでぶつかるでしょうから
最低限、彼らに対する備えだけは
しておく事をお勧めします。▼
- [アイク]
- ありがとう。▼
- [文官]
- ………私の両親は…
セリノスの大虐殺に参加しました。▼
老人となった今でも、
あの夜のことを思い出しては
夜中に泣きながら祈っています。▼
…私は…両親の助けになりたくて
聖職についたというのに…
雇われた先が、タナス公の館で……▼
あの方の悪事を知りながらも
元老院議員という地位が恐ろしく…
これまで何もできませんでした。▼
傭兵殿…どうか、あの
セリノスの若者を救ってあげて下さい。
どうか……お願いします。▼
- [アイク]
- わかっている。
あんな奴の手に
みすみす渡すつもりはない。▼
(ジル☆)†
- [アイク]
- ここにいたのか。▼
- [ジル]
- ……▼
- [アイク]
- ベグニオンに着いて、
ずいぶん日が経つ。
なのに、どうしてここに残っている…?▼
俺たちの仲間になった素振りで、
なにか企んでいるのか?▼
- [ジル]
- …………▼
私は、何も知らなかったんだ。▼
デインの片田舎の…
ダルレカ地方で生まれ…育ち……▼
軍人の父を見て…
いつか私も……父が誇れるような
立派な軍人になるのだと……▼
……疑うこともなく…生きてきた。▼
- [アイク]
- …………▼
- [ジル]
- デインの学問所では、
最初に何を教えられるか…知っているか?▼
『半獣は悪だ』
『半獣は敵だ』
『半獣は…抹殺すべし』▼
デイン軍は、定期的に
半獣狩りを行う。▼
ベグニオンからの逃亡者が……
山や森に…隠れているから……▼
- [アイク]
- ……▼
- [ジル]
- でも、それは…
デインでは、当然のことなんだ。▼
【ラグズ】なんて言葉…
誰も、教えてはくれなかった!▼
半獣が…あんな者たちだなんて…
誰も……▼
- [アイク]
- …………▼
- [ジル]
- 海で…鳥の半獣を見たとき……
私は確信した。何もかも教えられたとおりだ。
半獣は悪だ。人間を脅かす者どもだと…▼
……だけど…あの後……
船を押し出していた竜たちを見て…
…わからなくなった。▼
………胸が苦しくて…壊れそうだった。▼
私が信じてきたものは…
すべて偽りだったのではないか…?
その不安は…広がるばかりで……▼
- [アイク]
- …それで、変な理屈をこねて
船に居座ってたのか。▼
- [ジル]
- …わかっていたのか?▼
- [アイク]
- 俺が見てきた『軍人』って奴らは、
みんな、自分の誇りを守るためなら
敵の施しなど受けないって奴ばかりだった。▼
あんたも、そうだと思ったから…
それを抑えてまで、
残りたい事情があるんだろうってな。▼
- [ジル]
- ………そうか…▼
(目を伏せる)
- [アイク]
- それで、結論はでたのか?
あんたは…これからどうしたい?▼
- [ジル]
- ……私は、ここにいたい。
海では…過去の自分を守るために…
半獣の粗探しをするつもりで…いた。▼
でも、今は違う。▼
半じゅ………
………いや、ラグズだな。▼
ラグズとはどういう者たちなのか…
自分の目に映るものを信じ…
…受け止めたいと思う。▼
- [アイク]
- …そうか。
じゃあ、いたいだけいればいい。▼
- [ジル]
- ……感謝する。
おまえたちに出会えて…よかった。▼
(ダラハウ☆)†
- [ダラハウ]
- はは~ん
はっは~ん、は~ん。▼
- [アイク]
- …………
おい、あんた。
ちょっといいか?▼
- [ダラハウ]
- あら、隊長さん。
ごきげんいかが~?▼
- [アイク]
- “団長”だ。
……やけに楽しそうだな?▼
- [ダラハウ]
- ここのお庭がステキだからよ~。
ダラハウ、花も緑も大好きなのよ~。
団長さんはどんな感じ~?▼
- [アイク]
- 普通な感じだな。▼
- [ダラハウ]
- それはちょっと悲しいのね~。▼
『普通』と『つまらない』は
とっても近い感覚なのよ~。
団長さんは、もっと感動しなきゃ~。▼
見慣れたものでも、よ~く見れば、
小さな発見あるものよ~。
発見があれば、感動があるはずよ~。▼
それが人生!ダラハウそう思うのよ~。▼
- [アイク]
- …………
それは、そうかもしれん。▼
クリミアにいて…親父がいた時だったら、
もっと共感できたかもな。
けどな…今の俺に、そんな余裕はない。▼
本当は…すぐにでもデインの奴らを
潰しに行きたいぐらいなんだ。
花を見てる暇なんかない。▼
- [ダラハウ]
- ……そんな風に焦ってる間は、
デインに勝てるわけないのね~。▼
- [アイク]
- なんだと?▼
- [ダラハウ]
- 戦いはまだこれからなのよ~。
準備の間にそんなんだったら、
戦う頃には、くたくたよ~。▼
(消える)
- [アイク]
- …待て!
……………▼
コメント†
Last-modified: 2024-11-08 (金) 17:49:37