章別会話
ナレーション†
(大陸地図 デイン王国周辺にフォーカス)
<ナレーター>
ダルレカ水門での戦いは
アイクたちに
現実を叩きつけた。▼
クリミア軍が進軍する先は
当然、戦場となる。▼
そして戦場となれば、その地は
大きな損害をこうむることになる。▼
水害によって倒壊した家屋、
土を流された田畑。
雪の中、呆然と立ち尽くす村人たち。▼
彼らにとってクリミア軍は
紛れもなく侵略者であった。▼
しかし、自分たちにも
救わねばならない祖国がある。▼
志なかばにして
果てた者たちのためにも
歩みを止めるわけにはいかない。▼
アイクたちクリミア軍が、
デインの人々のために
今、できることは、▼
一刻も早く
デイン王都ネヴァサに辿り着き
この戦いを終結させることだけだった。▼
(地図が2回に分かれて白くなる。2回目で完全な白。)
「第21章 王なき王都」
オープニング†
狂王の真意†
(「デイン王城」の絵が数秒間表示された後、城内の背景)
(中央左:カサタイ 右向き 右端:デイン兵 左向き)
- [カサタイ]
- ええい! まだか!?
まだ…陛下はお戻りにならぬのか!?▼
- [デイン兵]
- はっ! 何度となく
使者を送ってはおりますが、
明確な答えを得られることはなく……▼
- [カサタイ]
- クリミア軍勢は、もう
そこまで迫ってきておるというのに……
陛下はなにを考えておられるのだ。▼
王都を死守するため…せめて指揮官には、
【四駿】クラスの将を配していただかなければ…
万が一ということにもなりかねぬ………▼
(右端人物変更→イナ 左向き)
- [イナ]
- ………これで十分と、
王はお考えなのでしょう。▼
- [カサタイ]
- イナ殿…! あなたは、よく…
そんなに落ち着いていられ…▼
- [イナ]
- デインの兵は、
大陸一とうたわれる精鋭ばかり……▼
数にしても…いまだクリミア軍を
はるかに上回っていますから。▼
- [カサタイ]
- し、しかしですな!▼
ここはデインの王都なのですぞ!?
他国に陥落させられる恐れがあるなら、
どんなことをしても守るべき場所!▼
私や…失礼だがイナ殿、
あなた程度の将では…
とても勤まらぬ大役であると考えるが!?▼
- [イナ]
- ……それは…そのとおりだと思います。▼
- [カサタイ]
- で、では…!
あなたは、なぜ…この役を任じられた時に、
強硬に辞さなかったのだ!?▼
- [イナ]
- ………あなたなら、できますか?
王の勅命と聞かされ…それに背くことが?▼
- [カサタイ]
- …うぅ…▼
- [イナ]
- ………………
1つ、私が気づいたことを
お話ししておきましょう。▼
…もし、私たちが
王都を守りきれなかったとしても……
王は…心を大きくは動かされないでしょう。▼
……王は、デインという国そのものには…
執着を持っておられませんから……▼
- [カサタイ]
- !?▼
…な、なにを…言っておるのだ!?
そなた…自分の口にしておることを
ちゃんと理解しているか…?▼
- [イナ]
- ……はい。▼
- [カサタイ]
- バカな!!
どこの世界に、自国の陥落に
心を動かさぬ王がいるのだ!?▼
…そんな非常識なことがあってたまるものか!▼
- [イナ]
- ……カサタイ将軍。
真実から目をそらさないでください。▼
- [カサタイ]
- 真実!? ハッ 何が真実かっ!
そなたの勝手な当て推量ではないか…っ!!▼
- [イナ]
- ではなぜ、王は突然…クリミアを攻めたのでしょう?▼
- [カサタイ]
- そ、それは…
あの国が、邪悪なる半獣どもと
手を組んだことへの制裁としてだろうて。▼
- [イナ]
- 確かに…表向きはそうなっています。▼
でも、おかしいと思われませんか?
制裁であれば、まず宗主国である
ベグニオンに訴え出るべきでしょう。▼
ベグニオンに協力と理解を乞い、
それを得た上で宣戦布告するべきです……▼
この手順を無視すれば、
文明社会の秩序を乱す輩として…
後に、他国につけ入る隙を与えてしまいます。▼
それを…王はあえて『奇襲』という
最悪の形をとられた……▼
……王は、武力によってクリミア王都を
陥落させた後、王城を乗っ取られました。▼
そして今…それを足がかりに
ガリア攻略を開始されている……▼
つまり…王の目的は、初めから
クリミア侵略などではなかったのです。▼
ガリアをつけば、遠からず
フェニキス、キルヴァス、ゴルドア……
ラグズ勢の参戦は容易に想像できます。▼
その情勢に持ち込めれば、ベグニオンも
デインにつかざるを得ない。▼
大陸中を巻き込む戦乱……
それこそが…王の望みなのではないでしょうか。▼
- [カサタイ]
- ………た、確かに……
そう考えれば…辻褄があってくる……▼
が、しかし……そのために…
クリミアを…同じ人間の国を犠牲にするなど……
正気の沙汰とは…思え…ない……▼
- [イナ]
- ……話を、戻しましょう。
野望を叶えるため…
王は新たな居城を手に入れられました…▼
もはや…デインの地は…民は……
顧みられぬ存在なのです……▼
…王は…ご自身のおられる場所こそが
己の王国たらんとお考えなのかも知れません。▼
- [カサタイ]
- ……だが! 世界に覇を唱えるならば
兵力はどんなにあろうとも困らぬはず…!▼
元から持っている力を、むざむざ
捨てるような真似は…愚の骨頂だ……▼
- [イナ]
- ………ですから、これが
デインに与えられた…1度きりの機会なのです。▼
……ここでクリミア軍を止め……
王の求めるような価値を示さぬ限り………
この地は、間違いなく王に見放されます。▼
- [カサタイ]
- そんな…ばかなことが……▼
- [イナ]
- 援軍はきません。
全力で戦い、自分で生を勝ち取る以外に……
私たちに生き残る術は残されていないのです。▼
- [カサタイ]
- …………そ、そんな……
そんな………▼
- [イナ]
- しっかりしてください。
それでも王は…この王都のために
1つだけ…『切り札』を用意しました。▼
それを使って…
この危機を乗り切るのです。▼
『切り札』を使うためには……
カサタイ将軍、あなたの協力が不可欠です…
勝つために…私を信用して下さい。▼
- [カサタイ]
- ………………………………
………………わかりました…
この際、どんなわずかな希望にもすがりましょう。▼
イナ殿…いえイナ将軍。
……あなたを信じますぞ。▼
裏切り†
(画面フェードアウト→背景 雪がふるテント 中央左:アイク 右向き)
- [アイク]
- とうとうたどり着いたな。
ここがデイン王都か…▼
国王アシュナード…
奴さえ討てれば、
この戦は終わるんだな?▼
(右端:ナーシル 左向き 登場)
- [ナーシル]
- ……アイク、ここには…▼
- [アイク]
- なんだ、ナーシル?▼
- [ナーシル]
- 王都を攻めるには…
人数が少なすぎはしないか?▼
相手は…狂王と呼ばれるほどの男…
どんな卑劣な罠を用意しているか…▼
(中央右:ティアマト 左向き 登場)
- [ティアマト]
- その可能性はありそうね。▼
クリミア軍が攻めてきた報は
伝わっているでしょうに…
あまりにも静か過ぎるわ。▼
(左端:セネリオ 右向き 登場)
- [セネリオ]
- どうやら、戦える者はすべて
兵力として駆りだされたようですね。▼
女子供は…戦を避けて
地方に避難したというところでしょう。▼
- [アイク]
- 俺たちは侵略者じゃない。
民間の者には手出しは……▼
- [セネリオ]
- そんなことは、相手には
分かりません。▼
みな、自分の国の軍が
クリミアの民に何をしたか知っている。▼
その仕返しをされると思えば
動作も機敏になるというものです。
(右端人物変更 ナーシル→エリンシア 左向き)
- [エリンシア]
- クリミアの民が……
どうなったというのです?▼
牢獄に捕らえられているのは、兵士だけでは?▼
- [セネリオ]
- ……あなたは、本当に
国を統べる者としての教育を
受けていないのですね。▼
戦に負けた国がどうなるか…▼
家、土地、畑、全てを荒らされ、
その国の民は……
もはや同じ人間としては扱われない。▼
クリミアの民も…
特にデインの支配力が強い
王都近郊では、▼
半獣…ラグズ以下の扱いを
うけていることでしょう……▼
- [エリンシア]
- ……そんな……
どうしてそんな……
ひどい……▼
- [セネリオ]
- それがわかっているから、
自分達を守るものとして
民衆は国に税を納めているんです。▼
…国民を守る王族や貴族が
戦に敗れるというのは、
それだけ罪深いものなのですよ。▼
民に対する裏切りに他ならない。▼
- [エリンシア]
- ……う……
… … … ……▼
- [アイク]
- セネリオ、もうよせ!▼
- [セネリオ]
- …………▼
- [ティアマト]
- 姫…それでも、
国民の多くは王家の復活を願っています。▼
もう1度、自分達の平和な生活を
取り戻してくれることを信じて。▼
- [アイク]
- 俺たちにできるのは、一刻も早く
デイン国王を討ち、クリミアから
デイン軍を追い出すことだ。▼
それができるのは、あんただけなんだ。
…わかるだろう?▼
- [エリンシア]
- ……は…はい…▼
私…私が……
………クリミアの民を…救います。必ず……▼
(人物変更 エリンシア→ナーシル 左向き)
- [アイク]
- ティアマト、セネリオ、
それからナーシル。▼
聞いての通りだ。
俺は、ここで退くことはせん。▼
罠があるなら
それごと打ち破ってやる。
この戦は、ここで終わらせる!▼
- [ティアマト]
- ええ、そうしましょう!▼
- [セネリオ]
- …全ては、あなたの望むままに。
僕も全力を尽くします。▼
- [ナーシル]
- ………▼
(暗転)
(戦績報告)
(拠点での進撃準備開始)
【情報】†
<難民 ☆>†
(背景:降雪中の雪原、左端:アイク、中央右:ジル)
- [ジル]
- …あの、将軍……
ありがとうございました。▼
- [アイク]
- ん?▼
- [ジル]
- 敵であるダルレカの領民に…
ご厚情を…賜り……
…本当に……なんとお礼を……▼
- [アイク]
- 兵糧のことか…▼
とても十分といえる量じゃないが、
できるだけのことはしたかった。
あんたが気にすることはない。▼
- [ジル]
- アイク将軍……▼
- [???](声のみ)
- お、お嬢様!
フィザット家のお嬢様じゃないですか!▼
- [ジル]
- !?▼
(ジル中央左に移動して右を向く。中央右に女性登場)
- [女性]
- ああ、やっぱり!
シハラム様のお嬢様だ。
よかった…生きておられたんですね?▼
- [ジル]
- …あなた…ダルレカの…▼
- [女性]
- はい。▼
ルマ村のソフィーです!
村では暮らせなくなったんで…
妹と2人で王都まで逃げてきました。▼
あの戦いで…
シハラム様たちといっしょに
お嬢様も戦死されたのかとばかり……▼
よかった…本当によかった…▼
- [ジル]
- …………▼
- [アイク]
- ………▼
- [女性]
- そちらは…護衛の傭兵さんですか?
お嬢様のこと、よろしくお願いします。▼
シハラム様の大切なお嬢様です。
クリミア軍なんかに捕まらないよう…
ぜったいに守ってあげてくださいね!▼
- [アイク]
- !▼
- [ジル]
- あ、あの…
私たちは……▼
- [女性]
- いいですか、お嬢様!▼
水門のこと…わたしはわかってます。
シハラム様は、戦に勝つためとはいえ
あんなことをご自分の意志でなさる方じゃない。▼
仕事の合間に、部下の方々と
野良仕事を手伝ってくださったり…▼
私の妹が重い病になった時も
ご自分の騎竜に乗せて王都の
お医者さまのところへ運んでくださった……▼
あんなに私たち領民1人1人のために
心を砕いてくださった方はいません。▼
- [ジル]
- …………▼
- [女性]
- 憎いのは、クリミア軍です!▼
あいつらがデインに来なければ…
戦いは起きなかった。
シハラム様を失わずに済んだ…▼
わたしは…▼
(右端に女の子登場)
- [女の子]
- ねえちゃん…
おなか…すいた……▼
(女性、妹の方を振り返る)
- [女性]
- …いい子ね。▼
後で姉ちゃんが食べるものを
探してくるから。
あと少し、我慢するのよ。▼
- [女の子]
- これ… あっちの
へいたいさん…くれた。
あたし…たべていい?▼
- [女性]
- ばか!
そんなもの捨てなさいっ!▼
クリミアから施しを受けるくらいなら、
餓死するほうがましなんだから!!▼
- [女の子]
- …うっぇ うええっ……▼
(女の子消え、女性はジルの方を振り向く)
- [女性]
- ……お嬢様!▼
逃げて…生き延びてくださいね。
わたしたちも、泥をすすって
草を食べてでも生きていきます。▼
そしていつか…
クリミア軍に思い知らせてやるんだ。▼
私には無理でも、私の子が…
子が無理なら孫が……いつかかならず……▼
……じゃあ、失礼します。▼
お嬢様、約束ですよ。
シハラム様のためにも…
ぜったい死なないでくださいね!▼
(女性消える)
- [ジル]
- ……あ……!▼
- [アイク]
- ………▼
- [ジル]
- ………………
……す、すみま…せん。
…………………………▼
- [アイク]
- …いや。
………………▼
<ミスト ☆>†
(背景:降雪中の天幕前、中央左:アイク)
- [アイク]
- ミスト。▼
(中央右にミスト登場)
- [ミスト]
- ……お兄ちゃん。▼
- [アイク]
- …………平気か?▼
- [ミスト]
- ………▼
ここまで……来れたね。
わたしたち……
デイン王に勝てるのかな……▼
- [アイク]
- もちろん、勝つさ。▼
俺たちが負ければ……
クリミアは
もう2度と蘇らないかもしれない……▼
- [ミスト]
- …………
どうしよう、お兄ちゃん……
わたし……怖い……▼
お守りがわりだったメダリオンが
なくなっちゃったせいで……
すごく、不安なの……▼
- [アイク]
- ミスト……▼
- [ミスト]
- ずっと…メダリオンのこと……
お母さんだと思って、話しかけてたの。▼
…お父さんが…いなくなってからは……
2人ともに話してる…気持ちで……▼
どこに…いっちゃったんだろう……▼
- [アイク]
- ……きっと見つけてやるから。▼
大丈夫だ。あれがなくったって
親父も母さんも……
俺たちを見守っててくれるさ。▼
- [ミスト]
- …………
そうだよね……ごめんなさい。▼
心の中に…お父さん、お母さん……
それから、傍には…
お兄ちゃんと…みんなが居てくれる。▼
だから、メダリオンがなくても…
わたしは平気。▼
きっと…大丈夫。うん。▼
- [アイク]
- …その調子だ。▼
(右端にナーシル登場)
- [ナーシル]
- アイク、ミスト。
2人とも、話をするなら
中に入ったらどうだい?▼
雪は解けかけていても、まだ外は冷えるよ。▼
(ミスト左端に移動し、ナーシルの方を向く)
- [ミスト]
- あ、ナーシルさん!▼
- [アイク]
- 確かに、体が冷えたな。
天幕に戻るか?▼
- [ミスト]
- うん! 行こ、お兄ちゃん!
ナーシルさん!▼
(ミスト・アイク消える)
- [ナーシル]
- …………
すまない……▼
(左端にミスト現れる)
- [ミスト]
- ナーシルさん、どうしたの?
早く早く!▼
- [ナーシル]
- ……あ、ああ。▼
(ミスト消える)
………………▼
進撃前†
(拠点メニュー後)
(背景:降雪中城門前、左端:ベグニオン兵、中央右:アイク)
- [ベグニオン兵]
- アイク将軍!
王城の門が開かれました!!▼
- [アイク]
- なにっ!?▼
どういうつもりだ…?▼
(ベグニオン兵消え、右端にエリンシア登場)
- [エリンシア]
- これが、敵の罠でしょうか?▼
(中央左にセネリオ登場)
- [セネリオ]
- …予想外の展開です。
篭城するほうが圧倒的に
優位であるはずなのに……▼
敵の策が…まったく読めません。▼
(左端にティアマト登場)
- [ティアマト]
- でも、私たちは退かない。
そうよね、アイク?▼
- [アイク]
- ああ、どうせ読めないんなら
どう攻めても同じことだ。
策なら、戦いながら立てればいい。▼
いくぞ!
クリミア軍、出撃っ!!▼
(暗転)
(マップ画面:城内の各所が映し出され、玉座前で停止)
- [デイン兵A](中段)
- て、敵兵進入っ!▼
- [カサタイ](下段)
- …なんと!
もう、動いたのか!?▼
無謀な……罠であると
勘ぐりもしなかったというのか?
まさか本当に…乗ってくるとは…▼
- [イナ](上段)
- ……クリミア軍を率いる
アイクという将軍は…▼
ろくな兵法も用いず、
本能のまま戦う手合いであるとか。▼
- [カサタイ](下段)
- 豪胆というか…型破りというか……
まったく…信じられませんな……▼
- [イナ](上段)
- では、予定通り…
城門を閉ざし彼らの退路を塞いで下さい。
ここで一気に勝負をつけましょう。▼
- [カサタイ](下段)
- …で、では、そろそろ……▼
イナ殿がおっしゃっていた―――
陛下がこの城に残された『切り札』とやらを
お見せ願えますかな?▼
奴等をここにおびき寄せさえすれば、
一網打尽にできるほどの…『切り札』とは
いったいどのようなものが…?▼
- [イナ](上段)
- ……カサタイ将軍…▼
これから何を見ても……
驚かないで下さいね。
必ず…私を信じると…▼
- [カサタイ](下段)
- 誓いましょう。
…デイン王宮騎士の名にかけ
私はイナ殿を裏切りはしない。▼
- [イナ](上段)
- ありがとうございます…▼
………▼
(マップ画面:イナ、竜に化身する)
- [カサタイ](下段)
- イ、イナ将軍…!?
あなたは……▼
- [イナ](上段)
- ……………▼
- [カサタイ](下段)
- ひっ…!▼
- [イナ](上段)
- カサタイ将軍!
約束を…お忘れですか…?▼
なにがあろうと…
この王都を…守りぬくのですよね?▼
- [カサタイ](下段)
- ……あ…あぁ…………
…そうだ…そのとおり……
しかし…なるほど…▼
……それで陛下は……
あなたに王都を……
……イナ将軍……………▼
- [イナ](上段)
- ………▼
(消える)
- [カサタイ](下段)
- この戦い…勝てるぞ!
幻のゴルドア竜が…
我らの側についておるのだ!!▼
これは吉兆だ!
デインは敗れぬ!!▼
デイン王国軍は不滅だ!
クリミア軍など蹴散らすのだ!!▼
(消える)
- [デイン兵B](中段)
- デイン軍万歳!▼
- [デイン兵A](下段)
- デイン軍に勝利あれ!!
(歓声があがる)
(暗転)
(背景:城内廊下、左端:ベグニオン兵)
- [ベグニオン兵A]
- 報告します!
後方にて、城門が閉じられました!▼
(ベグニオン兵A消える、左端に別のベグニオン兵現れる)
- [ベグニオン兵B]
- 我が軍は、完全に城内に
閉じ込められましたっ!!▼
(ベグニオン兵B消え、中央左にベグニオンA登場)
- [ベグニオン兵A]
- 敵襲っ! 敵襲っ!!!▼
(ベグニオン兵消え、中央左にアイク登場)
- [アイク]
- みんな、落ち着け!
うろたえるな!!▼
(中央右にティアマト登場)
- [ティアマト]
- アイク! ここにいたのね…▼
- [アイク]
- ティアマト!
エリンシア姫たちは!?▼
- [ティアマト]
- 大丈夫よ。
姫も、補給部隊も…
護衛部隊が守っているわ。▼
- [アイク]
- セネリオ、これが敵の罠だと思うか?▼
(右端にセネリオ登場)
- [セネリオ]
- ……おそらく…▼
- [ティアマト]
- 罠だとすれば、その目的は?▼
- [セネリオ]
- ………クリミア軍を分断し、
戦力を削ぐことが目的でないとすれば…▼
相手は…どんな策を弄してでも
ここで我々を一網打尽にしようという
目論見だと思われます。▼
- [ティアマト]
- …となると、デイン側には
相当な切り札があると考えられるわね。▼
もしここで私たちクリミア軍が勝利すれば…
デイン王国は陥落することになるもの。▼
- [アイク]
- …必ず潰す自信があるということか?
デイン王アシュナード……
俺たちを甘く見たことを…後悔させてやる。▼
- [セネリオ]
- いずれにせよ、慎重にいかなくては。▼
王女を守るための兵は惜しまず、
少数精鋭で特攻部隊を編成し、
玉座に向かわせましょう。▼
特攻部隊の人選は、慎重に行なってください。▼
- [アイク]
- わかった。▼
(マップ画面)
【デイン王城】
(出撃開始)
進撃後†
カサタイ初戦時†
- [カサタイ](上段)
- 我らにも後がない。
もはや下がることなどできぬ!▼
なんとしてもクリミア軍を壊滅させ、
陛下にお戻りいただくのだ!▼
カサタイをタウロニオで攻撃†
- [カサタイ]
- タウロニオ殿!?
まさか貴方が裏切るとは…▼
- [タウロニオ]
- …許せ。▼
- [カサタイ]
- …この痴れ者が!!▼
カサタイ撃破時†
- [カサタイ](上段)
- 勢いは……止められぬか……▼
だが…まだ…負けたわけではない……
……イナ将…軍……
…王都を…守りたまえ………▼
タウロニオ初戦時†
- [タウロニオ](上段)
- 来いっ!
わしを見事打ち倒し、
屍を踏み越えてみせよ!▼
子供(サザやトパック等)で攻撃時†
- [タウロニオ](上段)
- なんと……
このような幼子まで
戦に出ねばならんとは……▼
タウロニオ撃破時†
- [タウロニオ](上段)
- …………戦いに生き……
……戦いに…死す………▼
会話(アイク→タウロニオ)†
- [アイク](上段)
- ……なんだ…?
…あんたは、どうして
そんな顔で俺を見ている…!?▼
- [タウロニオ](下段)
- わしはタウロニオ。
デイン王国の将だ。▼
……クリミアの若き将よ、
そなたに1つ聞きたい。▼
そなたのその剣技……
誰に師事したものだ?▼
わしの知る限り…それは、
我が友1人のものであった。▼
- [アイク](上段)
- …親父だ。
剣の扱いは親父に習った。▼
- [タウロニオ](下段)
- ……そうか。
そなたガウェインの子か……▼
- [アイク](上段)
- ! あんたは
親父の知り合いなのか?▼
- [タウロニオ](下段)
- …古い友だ。
奴は、どうしておる?▼
- [アイク](上段)
- …………▼
親父は…もういない。
デインの将に敗れて…
……死んだ……▼
- [タウロニオ](下段)
- まさか…!?
あのガウェインを破るとは…
そのような使い手が…▼
- [アイク](上段)
- ……全身に…
黒い鎧をまとった騎士だった……▼
- [タウロニオ](下段)
- 漆黒の騎士…か……
あの男の力……
…まさか…それほどとは……▼
- [アイク](上段)
- ……………▼
- [タウロニオ](下段)
- …そなた、他に兄弟は?▼
- [アイク](上段)
- 妹が1人…▼
- [タウロニオ](下段)
- ならば、そなたとは戦えんな。▼
その剣技…失われるには
あまりに惜しいものだ。▼
―――わしは投降する。
投獄なり処刑なり…
好きにするがいい。▼
- [アイク](上段)
- 正気か!?▼
- [タウロニオ](下段)
- ……いたって。
どの道、この戦を
死に場所と定めておったのだ。▼
わしは先代の王の御世より長く
この国に仕えてきた。▼
だが恐怖で民を縛り…
ただ戦を繰り返すばかりの
現王には……もはや従えぬ。▼
- [アイク](上段)
- ……死ぬぐらいなら、
俺たちの仲間になってくれ。
あんたの力こそ、惜しい。▼
- [タウロニオ](下段)
- デインの将であった者を
使うというのか……?▼
それはできぬ。
クリミアの者たちが
到底、納得すまい。▼
- [アイク](上段)
- そんな綺麗事を言ってられるほど、
俺たちの軍に余裕はない。▼
……頼む。力を貸してくれ。▼
- [タウロニオ](下段)
- ………承知した。▼
1度は捨てた命だ。
そなたが拾うというなら
好きに使うがいい。▼
アイクが玉座の間の入り口に到達した時†
- [アイク](下段)
- アシュナード……
どこだ!?▼
- [イナ](上段)
- …………▼
- [アイク](下段)
- !!
……ゴルドアの…
竜鱗族………!?▼
- [イナ](上段)
- ……お待ちしていました。
あなたが
アイク将軍ですね?▼
- [アイク](下段)
- !
……おまえは?▼
- [イナ](上段)
- …イナと申します。
王に命じられ、この王都を守る者……▼
- [アイク](下段)
- …退け。
無駄な戦いをする気はない。▼
- [イナ](上段)
- 残念ながら、ここに王はいません。▼
- [アイク](下段)
- !?▼
- [イナ](上段)
- 王とデイン軍は、
クリミア王都を陥落させた後、
そのまま、そこに留まられています。▼
- [アイク](下段)
- なんだと…!?
王都を放棄してか?▼
- [イナ](上段)
- ………………▼
戦いの終結を望む気持ちは…
こちらも同じこと……▼
ならば、あなたが王を討つため
クリミアへ向かうよりも▼
私がここであなたを討ち、
クリミア軍を撃破するほうが
ずっと早いと思いますが?▼
- [アイク](下段)
- …確かに、それも一理ある。▼
かといってクリミアを
おまえたちの好きにさせたままにはできん!▼
- [イナ](上段)
- …両方を立てることはできません。
互いの利を主張すればこそ
戦いがおきる……▼
どちらも退けないのであれば…
強者が生き残るまで。▼
私は私の利を持って…
あなたを倒します。▼
- [アイク](下段)
- !▼
イナ初戦時†
- [イナ](上段)
- その短い命を
少しでも長らえたいのであれば……▼
あなたは私に、
近づくべきではありませんでした。▼
アイクvsイナ†
- [アイク](上段)
- どうして、竜鱗族のあんたが……
デイン王に仕えているんだ!?▼
- [イナ](下段)
- ……私は……
愛する人の…
お傍にいたいだけです……▼
…あの方は…私の全て……▼
だから…あなたを倒さなければ……
………私は…私は……▼
ミストvsイナ†
- [ミスト](上段)
- あ、あなたは…
竜鱗族の方ですよね?▼
わたしたち…
南の海で困っている時に、
竜の王子さまに助けてもらったんです。▼
……だから…あなたとは
戦いたくないんだけど……
………やっぱり…ダメですか?▼
- [イナ](下段)
- ……クルトナーガ様に
お会いになられたのですね。▼
私も…クルト様が
助けられた者の命を……
この手で奪いたくはありません……▼
- [ミスト](上段)
- じゃあ…!▼
- [イナ](下段)
- ………ごめんなさい…
…それでも…やはり……
戦いをやめることはできない……▼
獣牙族vsイナ†
- [イナ](上段)
- 獣牙族……
あなた方に1度だけ忠告します。
化身を解いて逃げてください。▼
何者も…竜に勝つことはできません。▼
鳥翼族vsイナ†
- [イナ](上段)
- フェニキスの鳥翼族ですか……▼
あなた方は、我々
竜鱗族の力を知りながら……
あえて、向かってくるというのですね?▼
リュシオンをイナの攻撃対象にさせた場合†
- [イナ](上段)
- …セリノスの王子……
そのように不用意に姿をさらして……
………死にたいのですか?▼
イナ撃破時†
- [イナ](上段)
- …………▼
クリア後†
(背景:玉座前、中央左:イナ)
- [イナ]
- ……強い、ですね。
私の負けです。▼
(中央右にアイク登場)
- [アイク]
- おとなしく降伏しろ。
命まではとらない。▼
- [イナ]
- …それは…………できません。▼
- [アイク]
- なに!?▼
- [イナ]
- 私は…
あの方の元へ戻らなくては……▼
(イナ消える)
- [アイク]
- ! 待てっ!▼
(マップ画面:イナが玉座の間の入り口に走り出すと、イナの面前にナーシル現れる)
- [アイク](上段)
- ナーシル!
よかった、そいつを捕まえてくれ。▼
- [ナーシル](下段)
- ………▼
(マップ画面:ナーシル、イナをかわしてアイクの方を見る)
- [ナーシル](下段)
- ……すまない。▼
- [アイク](上段)
- ナーシル!?▼
(マップ画面:アイク、ナーシルの面前まで進むとナーシルに殴られ、よろける)
- [アイク](上段)
- くっ……!▼
(マップ画面:ティアマトとセネリオがアイクに近寄る)
- [セネリオ](下段)
- アイク!▼
- [ティアマト](中段)
- ナーシル!
あなた、何を…!?▼
(ナーシル、イナの方を振り返る)
- [ナーシル](下段)
- 早く逃げろ…▼
- [イナ](上段)
- …………▼
(マップ画面:イナ逃げる)
(暗転)
(背景:玉座前、中央左:ナーシル、中央右:アイク)
- [アイク]
- ……あんたが
裏切り者だったのか?▼
- [ナーシル]
- …………▼
- [アイク]
- 敵に情報を漏らしていたのは…
あんただっていうのか?
…まさか…ミストのメダリオンも…?▼
- [ナーシル]
- …………▼
- [アイク]
- ……どうして黙っている!?▼
あんたは、元々、
デイン王の配下だったっていうのか?
ラグズのあんたが…どうして?▼
- [ナーシル]
- …………▼
- [アイク]
- くそっ…!▼
- [ナーシル]
- …………▼
- [アイク]
- …疑いが晴れるまで、
あんたの身柄を拘束する。▼
(左端にベグニオン兵登場)
尋問はしない…
自分から話したくなったら
…俺を呼べ。▼
- [ナーシル]
- ……▼
(ナーシル・ベグニオン兵消える)
- [アイク]
- ………▼
(暗転)
(背景:マップ画面)
- [ナーシル](上段)
- ……バルメニー神殿を
調べてくれ…▼
- [アイク](上段)
- …なんだって!?▼
- [ナーシル](下段)
- …………▼
- [アイク](上段)
- …………▼
(暗転)
【クリミア王城】
(背景:玉座前、中央左:アシュナード、右端:プラハ)
- [アシュナード]
- 王都がおちたか…
くく、なんとも無様なものだ。▼
どんなに強固に育てた軍とても、
戦がなくばすぐに鈍る。▼
戦という餌のない
兵の存在とはなんだろうな?▼
- [プラハ]
- お、お言葉ながら陛下…
デイン軍の主力は
ほぼこちらに移っておりますので……▼
- [アシュナード]
- 兵力は十分に残した。
それでしのげぬとは…
イナには期待しすぎたかもしれんな。▼
竜鱗族といっても、
しょせんその程度ということか。▼
- [プラハ]
- は……▼
- [アシュナード]
- それよりも、漆黒の騎士…
あやつはどうした。
王都で会ったのだろう?▼
- [プラハ]
- はっ。
陛下に、これをと……▼
- [アシュナード]
- とうとう我が手に戻ったか。
包みを解いて、中を見せろ。▼
- [プラハ]
- は…はい……▼
- [アシュナード]
- くく…直接触れぬよう、
注意するのだぞ。▼
- [プラハ]
- ……こちらに……▼
- [アシュナード]
- これは…見事なものだ。
我の起こした戦いの気に
よく反応しておる。▼
- [プラハ]
- ……こ、これが、
エルランのメダリオン……▼
- [アシュナード]
- そうだ。
かつて、世界に
大洪水をおこし…▼
テリウス以外の大陸を全て
水の底に沈めた邪神が封じられている。▼
- [プラハ]
- ……この蒼白い光は…▼
- [アシュナード]
- この王宮…そして我自身やそなた…
もろもろが放つ、負の気によるものだ。
邪神はすなわち負そのもの。▼
互いに呼応してこのような光を発するのだ。▼
それゆえ、『炎の紋章』なる
俗称で呼ぶ学者もいると聞くな。▼
- [プラハ]
- …………▼
- [アシュナード]
- くくく 震えておるのか?
確かに、この光は人を魅了する。▼
…負の衝動のまま、
全ての生物を斬り殺すとは……
どのような心地がするものかと。▼
まるで誘っているようではないか。▼
- [プラハ]
- …そ、その……
報告が…まだ残っておりますが……▼
- [アシュナード]
- おい!▼
(左端にデイン兵登場)
- [デイン兵]
- はっ!▼
- [アシュナード]
- メダリオンを包みに戻し、
宝物庫に入れておくのだ。▼
- [デイン兵]
- はっ!▼
(デイン兵消える)
- [アシュナード]
- …続けろ。▼
- [プラハ]
- はっ……!▼
…漆黒の騎士は、陛下のご要望通り、
セリノスの王女を手に入れるべく
動いております。▼
フェニキスに向かうと申しておりました。▼
- [アシュナード]
- ほぅ、
王子ではなく王女をと、決めたか。
…理由を聞いたか?▼
- [プラハ]
- はい。学者に調べさせたところ、▼
20年もの間、世俗より断たれていた
王女の方が、より効果の高い呪歌謡い
であろうという見解でしたので。▼
- [アシュナード]
- しかし…
フェニキスのタカ王を出し抜いて、
王女をさらうことができるのか?▼
- [プラハ]
- ……タカ王とて、常に
王女の側にいるわけではありません。▼
ご存知の通り、漆黒の騎士は
怪しげな“転移の粉”を持っています。▼
あれほどの使い手が、神出鬼没なれば…
この世界に敵う者がおりましょうか……▼
もちろん…我が陛下という例外を
除いての話でございますが。▼
- [アシュナード]
- クククク あやつとは1度、
やりあわねばならん。▼
しかし、それはまだ先の話だ。
あれほどの手駒は、そうは手に入らぬからな。▼
- [プラハ]
- 確かに……▼
- [アシュナード]
- …して、プラハよ。
このところ失策続きのおまえは
自分の価値をどう示す?▼
我の手駒でい続けるには、
それなりの成果を上げてもらわねばな。▼
…おまえも、このラジャイオンの
餌になりたいか?▼
(ガオーという獣の声)
- [プラハ]
- ……め、滅相もありません。▼
- [アシュナード]
- くくく
我はどちらでも構わん。
せいぜいあがいてみせよ。▼
- [プラハ]
- はっ……
で、では、これにて……▼
- [アシュナード]
- ……1つ聞き忘れたな。
王都陥落の後、イナはどうした。▼
- [プラハ]
- 使いの者の話では、
敵の手をからくも逃れ…
行方知れずということです。▼
ですが……
あの者のことです、
必ず陛下の元へ戻るのでは…▼
- [アシュナード]
- 始末しろ。▼
- [プラハ]
- !?▼
- [アシュナード]
- あやつは用済みだ。
おまえの手に余るようなら
だまして捕まえるだけでもよい。▼
- [プラハ]
- ぎ…御意……▼
コメント†