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会話集/記憶の欠片
黎明の誓い†
- [フェルナン]
- クレーベ!▼
- [クレーベ]
- フェルナン……
本当に来たんだな。▼
- [フェルナン]
- ああ!▼
これで俺も、晴れて
名誉あるソフィア騎士団の一員だ。▼
- [クレーベ]
- やれやれ……▼
これでまた私は
お前の家族に恨まれてしまう。▼
フェルナンが危ないことをするときは
いつもクレーベが原因だ、とな。▼
- [フェルナン]
- 仕方ないだろう。▼
女の姉上と木登りや川遊びはできないし、
やっても面白くはない。▼
……まあ、クレアみたいな
例外はいるが。▼
- [クレーベ]
- クレアのことなら、
母上は毎日頭を抱えているよ。▼
これでは嫁の貰い手がないとな。▼
お前が騎士団に入ったと知ったら、
あいつも後を追ってくるかもしれないぞ。▼
仲間外れがなによりも嫌いだからな。▼
- [フェルナン]
- ははは……▼
いくらクレアでも、
そこまではしないだろう。▼
そろそろ刺繍のひとつでも覚えて
しおらしくなる年頃だ。▼
この国のことは俺たちに任せて、
大人しくしていてもらうさ。▼
- [クレーベ]
- この国か……▼
- [フェルナン]
- クレーベ?▼
- [クレーベ]
- いや……▼
陛下にお仕えする騎士である身で
このようなことを口にしたくはないが▼
最近の王宮内での
ドゼーの台頭は目に余る。▼
もはやこのソフィアの実権を握っているのは
やつだと言ってもいいだろう。▼
- [フェルナン]
- ああ、あのタヌキ親父か。▼
父上も、なにかと圧力をかけられ
難儀しているよ。▼
- [クレーベ]
- お前の父上はお優しい方だからな。▼
領民の生活を苦しめるようなことは
したくないのだろう。▼
だが、いまのソフィアで
ドゼーの不興を買うのはまずい。▼
うまく立ち回ることも必要だ。▼
- [フェルナン]
- ……そうだな。
俺も、マイセン卿の二の舞はごめんだ。▼
- [クレーベ]
- あのことは
いまでも悔やまれるよ。▼
私は卿になら、陛下を正しく導くことも
できたのではないかと思っているんだ。▼
まあ、放逐されたいまとなっては
叶わぬことだがな。▼
- [フェルナン]
- あーあ、しかし……▼
後継ぎがみんないなくなって、
ソフィア王家はどうなるんだ?▼
騎士団がいても守るべき王がいないなんて、
笑えない冗談だぞ。▼
- [クレーベ]
- 口を慎め、フェルナン。▼
陛下はまだお若い。
お世継ぎが生まれることもあるだろう。▼
われわれ騎士に王を選ぶことはできないが
民のためにできることはあるはずだ。▼
それが、
誇りあるソフィア貴族の務めだろう?▼
- [フェルナン]
- クレーベ……
ああ、そうだな。▼
たとえ王がおらずとも、
この国は俺たち騎士が守ってみせる!▼
…というわけで、よろしく頼むぞ。
先輩。▼
- [クレーベ]
- ははっ……
ああ、任せておけ。▼
コメント†
Last-modified: 2020-09-29 (火) 15:58:48