オープニングシナリオ†
- [ナーガ]
- …よく来てくれました、
異界の戦士たち。▼
- [クロム]
- 俺たちを呼んだという事は…
あの世界が危ないんだな?▼
- [ナーガ]
- そうです。以前あなたたちの救った
8人の子供たちよりも少し早く…▼
宝玉と台座を手にした3人が
姫君と再会を果たしました。▼
ですが彼らに残された時間は
もう後僅か。▼
このままでは邪竜の手にかかり、
姫君もろとも殺されてしまう運命…▼
姫君を失った世界には
もはや滅びの運命が待つのみです。▼
どうか…
あの世界を助けてくれませんか。▼
- [クロム]
- 大丈夫だ。
俺たちが絶対に救ってみせる。▼
- [ナーガ]
- …ありがとう。
異界の戦士たち。▼
それでは、今からあなたたちを
終末の世界へと飛ばします。▼
以前もお話ししましたが…▼
今から飛ぶ世界は、
あなたたちの世界とよく似た世界。▼
もしかしたら、あなたたちの大切な者と
同じ存在に出会うかもしれません…▼
もし勇気づけてやりたいのならば、
近くで戦ってあげて下さい。▼
- [クロム]
- あぁ、わかった。▼
- [ナーガ]
- …おそらくこれが、あの世界での
最後の戦いとなるでしょう…▼
神竜の巫女を失ったあの世界で、
この干渉が実を結ぶかはわかりません…▼
それでも私は…信じています。▼
邪竜の中に眠る、
僅かに残る希望の灯を。▼
そして、あなたたちの起こす、
絶望を越える奇跡を。▼
さぁ、異界の戦士たちよ…
どうか世界の運命を…変えて下さい。▼
戦闘中†
1ターン目開始前†
マイユニット(男性・僕)†
- [ルキナ]
- 3人とも、
よく戻ってきてくれました…!▼
- [セレナ]
- ルキナも無事で良かったわ。▼
はい、台座と宝玉!
苦労したんだから、感謝しなさいよね?▼
- [ロラン]
- 恩着せがましいですよ、セレナ。
もっと普通に渡したらどうですか。▼
- [セレナ]
- なによ! どう渡したっていいでしょ!?
あんたも嫌みったらしいわね!▼
- [ルキナ]
- …うふふ、相変わらずですね。
何だか安心しました…▼
宝玉と台座を取り返してくれて、
本当にありがとうございます…!▼
- [ジェローム]
- これからは肌身離さず持っていろ。▼
いつ宝玉が揃っても…
すぐに儀式に向かえるように。▼
- [ルキナ]
- はい…!▼
- [セレナ]
- ところで、こっちの様子はどうだった?
国の人たちは無事?▼
- [ルキナ]
- あ…はい、国の民たちは、
被害も少なく…▼
…………▼
- [セレナ]
- ? ルキナ?▼
- [ルキナ]
- …っ、すみません…!
実は、チキさんが…!▼
- [セレナ]
- え…!?▼
- [ジェローム]
- …神竜の巫女に、
何かあったのだな。▼
- [ルキナ]
- はい…城に侵入してきた敵の手から
私を庇って、チキさんは…!▼
すみません…私がしっかりしていれば、
こんなことには…!▼
- [ロラン]
- …ルキナは悪くありませんよ。
あなたの命があっただけでも、良かった…▼
- [セレナ]
- 辛かったわね、ルキナ。
そんな時に独りにして…悪かったわ。▼
- [ルキナ]
- …いえ。
すみません、取り乱して…▼
でもチキさんは最期に、人はまだ
負けていないと言って下さいました。▼
それに、みんなはきっと
無事でいるから…信じていてと。▼
現にこうやって、
3人は戻ってきてくれました。▼
ですから、残りのみんなも
きっと大丈夫。▼
私は、そう信じています。▼
- [ジェローム]
- そうだな…私も信じている。▼
皆が無事に戻ったら
すぐにでも覚醒の儀を行うために、▼
虹の降る山に向かうぞ。▼
- [ロラン]
- …あの地にも既に
屍兵がはびこっているでしょうね。▼
もし戦闘になったら、敵は僕たちに任せて
ルキナはまっすぐ祭壇に向かって下さい。▼
- [セレナ]
- 覚醒の儀ができたら
あとはこっちのもんよ!▼
ギムレーなんかやっつけて、
世界に平和を取り戻すんだから!▼
- [ルキナ]
- みんな…
ありがとうございます。▼
- (暗転)
- [ギムレー]
- …何やら楽しい計画を
練っているようだね?▼
- [ルキナ]
- 誰!?▼
- [ギムレー]
- …我は、ギムレー。▼
破滅と滅亡の竜…▼
久しぶりだね、ナーガの子。
神竜の巫女を屠った時以来かな?▼
- [ルキナ]
- そんな…!
じゃあ、チキさんを殺したのは…!▼
- [ギムレー]
- あぁ。この僕だ。▼
お前の代わりとはいえ、神竜の巫女を
始末できたのは好都合だったよ。▼
…もう少しすれば、いよいよ
この世界を滅ぼすことができる。▼
だけど、君たちが宝玉と台座を
持ち出してくれたおかげで▼
祭壇に集まる力の量が
減ってしまった。▼
バラバラに安置しているとはいえ、
あれには強大な力が宿っている。▼
早く返してもらわないと困るんだ。
…さあ、宝をこちらへ寄越せ。▼
- [ルキナ]
- …それはできません。▼
- [ギムレー]
- なぜだい? 君たちが
持っていても仕方ないだろう。▼
残りの宝玉は、
もう戻ってこないというのに。▼
- [ジェローム]
- 宝玉が戻らない…?
…あいつらが、死んだとでも言うのか。▼
- [ギムレー]
- そうだよ。君たちの仲間は
我が教団の最強の駒に始末を命じた。▼
残念ながらもう生きてはいまい。▼
- [ジェローム]
- 最強の駒だと…?
だが、結末を見たわけではないのだろう?▼
死んでいるのは、
お前の駒の方かもしれんぞ。▼
- [セレナ]
- そうよ…あいつらが死ぬわけない!▼
殺したって死ぬはずないのよ!▼
あたしたちは、あんたなんかの
言葉に惑わされないんだから!▼
- [ロラン]
- それに、彼らが死んだことに対して
何の根拠も証拠もない。▼
到底信用できるはずがありません。
…脅しとしては三流以下ですね。▼
- [ギムレー]
- …………▼
では、宝はどうしても
渡さないと言うんだね?▼
- [ルキナ]
- …はい。▼
- [ギムレー]
- …仕方ないね。
あまり力を使いたくは無かったんだけど…▼
- (暗転)
- [ルキナ]
- うあああああぁっ!!▼
くっ…!
みんな…大丈夫ですか!?▼
- [ギムレー]
- 次は確実に仕留める。
さぁ、台座と宝玉を渡せ!▼
- [ルキナ]
- いやです!!▼
- [ギムレー]
- へぇ…? 逆らうんだね。
じゃあ君から死んでもらうよ!▼
- [セレナ]
- …っ!
死なせないわ、ルキナ…!▼
- [ルキナ]
- !? セレナ…?▼
- [ギムレー]
- 何の真似だい?▼
- [セレナ]
- ルキナ…あんたへの攻撃は、
あたしが代わりに受け止めてあげる!▼
だから…
だからその隙に逃げなさい!!▼
- [ルキナ]
- セレナ!? だ、だめです!
そんなことしたら、あなたが…!▼
- [セレナ]
- 馬鹿じゃないの!?▼
あんたが死んだら、この世界が
どうなるかわかってんでしょ!?▼
- [ルキナ]
- …それは…▼
- [セレナ]
- …母さんがよく言ってたのよ。▼
王族を守るのは
天馬騎士団の務めだ、って。▼
あたしは天馬騎士団じゃないけど…
きっと母さんなら…母さんならこうしたわ!▼
世界を救うために、
ルキナを死なせるわけにはいかないのよ!▼
- [ギムレー]
- なかなか小賢しい真似を
してくれるね?▼
けど、君みたいな小娘ひとり、
盾の代わりにもならないよ。▼
優秀だった君の母親を真似たところで、
君が役立たずであることに変わりは無いんだ。▼
- [セレナ]
- ………っ!!▼
- [ロラン]
- …僕はセレナが
役立たずであるなどとは思いません。▼
- [セレナ]
- ロラン!?▼
- [ロラン]
- 彼女はこの世界を救うために、
今できうる最良の方法を取りました。▼
僕もそれに賛同します。▼
力を合わせて攻撃を防げば、▼
ルキナ一人ぐらい
逃げる隙は作れるかもしれません。▼
- [セレナ]
- 馬鹿ね、ロラン。
あんたまで死ぬことないのに。▼
- [ロラン]
- ただの情で
残ったわけではありませんよ。▼
ルキナを逃がすのなら
1人より2人の方が勝率が上がるでしょう?▼
…それだけのことです。▼
- [セレナ]
- あんたほんっとに
素直じゃないわね…▼
でもまぁ、
そういうことにしといてあげるわ。▼
- [ロラン]
- ありがとうございます。▼
- [セレナ]
- …ふふ。▼
- [ジェローム]
- …………▼
- [ジェローム]
- …私もここに残ろう。▼
- [セレナ]
- ジェローム…▼
- [ジェローム]
- 先程の理論で言うと
2人より3人…▼
いや、3人と1頭のほうが、
勝率は上がるだろう?▼
- [ロラン]
- ! いいんですか、ジェローム。
ミネルヴァまで…▼
- [ジェローム]
- …ミネルヴァも、ルキナを
逃がすために戦いたいと言った。▼
それに…こいつはもう、
相棒と死に別れるのは嫌なんだそうだ。▼
今度こそ、最期まで共に在りたいと…
そう…言っていた。▼
- [ロラン]
- …そうですか。▼
- [ジェローム]
- …ルキナ。
後のことを任せる形になって、すまない。▼
あいつらと…残りの仲間と、
絶対に合流するんだぞ。▼
- [ルキナ]
- そんな…
セレナ、ロラン、ジェローム…!▼
- [セレナ]
- なにぐずぐずしてんのよ!
早く行きなさいよ! ルキナっ!!▼
- [ロラン]
- ルキナ!▼
- [ジェローム]
- ルキナ…!▼
- [ルキナ]
- ……!!
こんな…こんなことって…!▼
…世界を救うためには、みんなを
犠牲にして逃げるしかないんですか!?▼
私にもっと力があれば…
みんなを守れる力があれば!!▼
私は…私はもう…
誰にも死んで欲しくないのに!!▼
- [ギムレー]
- ははははは!
なかなか見物だね?▼
どうするんだい、ナーガの子。▼
仲間を見捨て、
少しばかり己の死期を延ばすかい?▼
それともここに残り、
仲間たちの努力を無にするかい?▼
僕はどちらでも構わないよ!?
所詮結果は同じことだ!▼
- [ルキナ]
- …っ!▼
- [ギムレー]
- …いいか、人は負けた。
人に未来など無い。▼
お前の父も母も…死んだ。▼
そして、お前も…▼
―――死ぬ!!!!▼
- [???]
- …そうはさせるか!!▼
- [ギムレー]
- !!?▼
- (暗転)
- [ルキナ]
- !? なに…?
ファルシオンが、光ってる…?▼
それに…
それに、あの声は…!!▼
- [???]
- …しっかりするんだ!!▼
俺たちがお前の力になる!
お前たちは誰ひとり、死なせはしない!▼
- [ギムレー]
- まさか…あいつは葬ったはずだ!▼
この僕が! この手で!!
ここに存在することなどありえない…!▼
運命が覆ることなど、
あるはずがないのに…!!▼
- [???]
- そんなことはない!
運命は覆せる!▼
覆してみせる!
俺たちが…この手で!!▼
- (暗転)
- [クロム]
- よし、みんな準備はいいな!?
これがこの地での最後の戦いだ!▼
誰も犠牲にすることなく
終わらせるぞ!!▼
- [セレナ]
- …な、何なの!?
一体どこから現れたわけ…!?▼
- [ロラン]
- こちらに攻撃してこない所を見るに、
敵ではなさそうですが…▼
- [ジェローム]
- …だが、敵の罠ではないとも言い切れん。
私は騙されたりはせんぞ。▼
- [ルキナ]
- あれは…お父様?
そんな…そんなまさか…!!▼
- [ギムレー]
- …さては、ナーガの仕業だね…▼
今更何をしても無駄だと
わかりきっているはずなのに、▼
別の世界にまで手出しをするとは、
小賢しい真似を…!▼
- [ギムレー]
- …まぁいい、非力な虫けらが
何人増えたところで所詮結果は同じ…▼
せっかくまた会えたんだ。
僕の兵たちに歓迎させてあげるよ。▼
ひと思いに死んでいたほうが
ましだったと後悔するがいい…▼
- [クロム]
- くっ…屍兵か!!▼
- [ギムレー]
- さぁクロム…君の戦う
懐かしい姿を、僕によく見せてくれ。▼
そして昔と同じように…
僕の元に向かっておいで。▼
その時はもう一度、
僕のこの手で…▼
クッ…ククク…▼
ハハハハハハハハ…!!!▼
緑軍の隣に血縁者を待機させると、
会話が発生することがあります。
マイユニット(女性・あたし)†
- [ルキナ]
- 3人とも、
よく戻ってきてくれました…!▼
- [セレナ]
- ルキナも無事で良かったわ。▼
はい、台座と宝玉!
苦労したんだから、感謝しなさいよね?▼
- [ロラン]
- 恩着せがましいですよ、セレナ。
もっと普通に渡したらどうですか。▼
- [セレナ]
- なによ! どう渡したっていいでしょ!?
あんたも嫌みったらしいわね!▼
- [ルキナ]
- …うふふ、相変わらずですね。
何だか安心しました…▼
宝玉と台座を取り返してくれて、
本当にありがとうございます…!▼
- [ジェローム]
- これからは肌身離さず持っていろ。▼
いつ宝玉が揃っても…
すぐに儀式に向かえるように。▼
- [ルキナ]
- はい…!▼
- [セレナ]
- ところで、こっちの様子はどうだった?
国の人たちは無事?▼
- [ルキナ]
- あ…はい、国の民たちは、
被害も少なく…▼
…………▼
- [セレナ]
- ? ルキナ?▼
- [ルキナ]
- …っ、すみません…!
実は、チキさんが…!▼
- [セレナ]
- え…!?▼
- [ジェローム]
- …神竜の巫女に、
何かあったのだな。▼
- [ルキナ]
- はい…城に侵入してきた敵の手から
私を庇って、チキさんは…!▼
すみません…私がしっかりしていれば、
こんなことには…!▼
- [ロラン]
- …ルキナは悪くありませんよ。
あなたの命があっただけでも、良かった…▼
- [セレナ]
- 辛かったわね、ルキナ。
そんな時に独りにして…悪かったわ。▼
- [ルキナ]
- …いえ。
すみません、取り乱して…▼
でもチキさんは最期に、人はまだ
負けていないと言って下さいました。▼
それに、みんなはきっと
無事でいるから…信じていてと。▼
現にこうやって、
3人は戻ってきてくれました。▼
ですから、残りのみんなも
きっと大丈夫。▼
私は、そう信じています。▼
- [ジェローム]
- そうだな…私も信じている。▼
皆が無事に戻ったら
すぐにでも覚醒の儀を行うために、▼
虹の降る山に向かうぞ。▼
- [ロラン]
- …あの地にも既に
屍兵がはびこっているでしょうね。▼
もし戦闘になったら、敵は僕たちに任せて
ルキナはまっすぐ祭壇に向かって下さい。▼
- [セレナ]
- 覚醒の儀ができたら
あとはこっちのもんよ!▼
ギムレーなんかやっつけて、
世界に平和を取り戻すんだから!▼
- [ルキナ]
- みんな…
ありがとうございます。▼
- (暗転)
- [ギムレー]
- …何やら楽しい計画を
練っているようね?▼
- [ルキナ]
- 誰!?▼
- [ギムレー]
- …我は、ギムレー。▼
破滅と滅亡の竜…▼
久しぶりね、ナーガの子。
神竜の巫女を屠った時以来かしら?▼
- [ルキナ]
- そんな…!
じゃあ、チキさんを殺したのは…!▼
- [ギムレー]
- えぇ。このあたしよ。▼
あなたの代わりとはいえ、神竜の巫女を
始末できたのは好都合だったわ。▼
…もう少しすれば、いよいよ
この世界を滅ぼすことができる。▼
だけど、あなたたちが宝玉と台座を
持ち出してくれたおかげで▼
祭壇に集まる力の量が
減ってしまったの。▼
バラバラに安置しているとはいえ、
あれには強大な力が宿っている。▼
早く返してもらわないと困るのよ。
…さあ、宝をこちらへ寄越して。▼
- [ルキナ]
- …それはできません。▼
- [ギムレー]
- どうして? あなたたちが
持っていても仕方ないでしょう?▼
残りの宝玉は、
もう戻ってこないのに。▼
- [ジェローム]
- 宝玉が戻らない…?
…あいつらが、死んだとでも言うのか。▼
- [ギムレー]
- そうよ。あなたたちの仲間は
我が教団の最強の駒に始末を命じたの。▼
残念ながらもう生きてはいないわ。▼
- [ジェローム]
- 最強の駒だと…?
だが、結末を見たわけではないのだろう?▼
死んでいるのは、
お前の駒の方かもしれんぞ。▼
- [セレナ]
- そうよ…あいつらが死ぬわけない!▼
殺したって死ぬはずないのよ!▼
あたしたちは、あんたなんかの
言葉に惑わされないんだから!▼
- [ロラン]
- それに、彼らが死んだことに対して
何の根拠も証拠もない。▼
到底信用できるはずがありません。
…脅しとしては三流以下ですね。▼
- [ギムレー]
- …………▼
では、宝はどうしても
渡さないと言うのね?▼
- [ルキナ]
- …はい。▼
- [ギムレー]
- …仕方ないわね。
あまり力を使いたくは無かったんだけど…▼
- (暗転)
- [ルキナ]
- うあああああぁっ!!▼
くっ…!
みんな…大丈夫ですか!?▼
- [ギムレー]
- 次は確実に仕留めるわ。
さぁ、台座と宝玉を渡して!▼
- [ルキナ]
- いやです!!▼
- [ギムレー]
- ふぅん…? 逆らうのね。
じゃあ、あなたから死んでもらうわ!▼
- [セレナ]
- …っ!
死なせないわ、ルキナ…!▼
- [ルキナ]
- !? セレナ…?▼
- [ギムレー]
- 何の真似?▼
- [セレナ]
- ルキナ…あんたへの攻撃は、
あたしが代わりに受け止めてあげる!▼
だから…
だからその隙に逃げなさい!!▼
- [ルキナ]
- セレナ!? だ、だめです!
そんなことしたら、あなたが…!▼
- [セレナ]
- 馬鹿じゃないの!?▼
あんたが死んだら、この世界が
どうなるかわかってんでしょ!?▼
- [ルキナ]
- …それは…▼
- [セレナ]
- …母さんがよく言ってたのよ。▼
王族を守るのは
天馬騎士団の務めだ、って。▼
あたしは天馬騎士団じゃないけど…
きっと母さんなら…母さんならこうしたわ!▼
世界を救うために、
ルキナを死なせるわけにはいかないのよ!▼
- [ギムレー]
- なかなか小賢しい真似を
してくれるわね?▼
けど、あなたみたいな小娘ひとり、
盾の代わりにもならないわ。▼
優秀だったあなたの母親を
真似たところで、▼
あなたが役立たずであることに
変わりは無いのよ?▼
- [セレナ]
- ………っ!!▼
- [ロラン]
- …僕はセレナが
役立たずであるなどとは思いません。▼
- [セレナ]
- ロラン!?▼
- [ロラン]
- 彼女はこの世界を救うために、
今できうる最良の方法を取りました。▼
僕もそれに賛同します。▼
力を合わせて攻撃を防げば、▼
ルキナ一人ぐらい
逃げる隙は作れるかもしれません。▼
- [セレナ]
- 馬鹿ね、ロラン。
あんたまで死ぬことないのに。▼
- [ロラン]
- ただの情で
残ったわけではありませんよ。▼
ルキナを逃がすのなら
1人より2人の方が勝率が上がるでしょう?▼
…それだけのことです。▼
- [セレナ]
- あんたほんっとに
素直じゃないわね…▼
でもまぁ、
そういうことにしといてあげるわ。▼
- [ロラン]
- ありがとうございます。▼
- [セレナ]
- …ふふ。▼
- [ジェローム]
- …………▼
- [ジェローム]
- …私もここに残ろう。▼
- [セレナ]
- ジェローム…▼
- [ジェローム]
- 先程の理論で言うと
2人より3人…▼
いや、3人と1頭のほうが、
勝率は上がるだろう?▼
- [ロラン]
- ! いいんですか、ジェローム。
ミネルヴァまで…▼
- [ジェローム]
- …ミネルヴァも、ルキナを
逃がすために戦いたいと言った。▼
それに…こいつはもう、
相棒と死に別れるのは嫌なんだそうだ。▼
今度こそ、最期まで共に在りたいと…
そう…言っていた。▼
- [ロラン]
- …そうですか。▼
- [ジェローム]
- …ルキナ。
後のことを任せる形になって、すまない。▼
あいつらと…残りの仲間と、
絶対に合流するんだぞ。▼
- [ルキナ]
- そんな…
セレナ、ロラン、ジェローム…!▼
- [セレナ]
- なにぐずぐずしてんのよ!
早く行きなさいよ! ルキナっ!!▼
- [ロラン]
- ルキナ!▼
- [ジェローム]
- ルキナ…!▼
- [ルキナ]
- ……!!
こんな…こんなことって…!▼
…世界を救うためには、みんなを
犠牲にして逃げるしかないんですか!?▼
私にもっと力があれば…
みんなを守れる力があれば!!▼
私は…私はもう…
誰にも死んで欲しくないのに!!▼
- [ギムレー]
- ははははは!
なかなか見物ね?▼
どうするつもりかしら、ナーガの子。▼
仲間を見捨て、
少しばかり己の死期を延ばす?▼
それともここに残って、
仲間たちの努力を無にする?▼
あたしはどちらでも構わないわよ!?
所詮結果は同じことだもの!▼
- [ルキナ]
- …っ!▼
- [ギムレー]
- …いいか、人は負けた。
人に未来など無い。▼
お前の父も母も…死んだ。▼
そして、お前も…▼
―――死ぬ!!!!▼
- [???]
- …そうはさせるか!!▼
- [ギムレー]
- !!?▼
- (暗転)
- [ルキナ]
- !? なに…?
ファルシオンが、光ってる…?▼
それに…
それに、あの声は…!!▼
- [???]
- …しっかりするんだ!!▼
俺たちがお前の力になる!
お前たちは誰ひとり、死なせはしない!▼
- [ギムレー]
- まさか…あいつは葬ったはずよ!▼
このあたしが! この手で!!
ここに存在することなどありえない…!▼
運命が覆ることなど、
あるはずがないのに…!!▼
- [???]
- そんなことはない!
運命は覆せる!▼
覆してみせる!
俺たちが…この手で!!▼
- (暗転)
- [クロム]
- よし、みんな準備はいいな!?
これがこの地での最後の戦いだ!▼
誰も犠牲にすることなく
終わらせるぞ!!▼
- [セレナ]
- …な、何なの!?
一体どこから現れたわけ…!?▼
- [ロラン]
- こちらに攻撃してこない所を見るに、
敵ではなさそうですが…▼
- [ジェローム]
- …だが、敵の罠ではないとも言い切れん。
私は騙されたりはせんぞ。▼
- [ルキナ]
- あれは…お父様?
そんな…そんなまさか…!!▼
- [ギムレー]
- …さては、ナーガの仕業ね…▼
今更何をしても無駄だと
わかりきっているはずなのに、▼
別の世界にまで手出しするなんて、
小賢しい真似を…!▼
- [ギムレー]
- …まぁいいわ、非力な虫けらが
何人増えたところで所詮結果は同じよ…▼
せっかくまた会えたんだもの。
あたしの兵たちに歓迎させてあげる。▼
ひと思いに死んでいたほうが
ましだったと後悔するがいいわ…▼
- [クロム]
- くっ…屍兵か!!▼
- [ギムレー]
- さぁクロム…あなたの戦う
懐かしい姿を、あたしによく見せて。▼
そして昔と同じように…
あたしの元に向かって来てちょうだい。▼
その時はもう一度、
あたしのこの手で…▼
クッ…ククク…▼
ハハハハハハハハ…!!!▼
緑軍の隣に血縁者を待機させると、
会話が発生することがあります。
ルキナと会話†
クロム†
- [ルキナ]
- お父様…!
やはり、お父様なのですね!?▼
- [クロム]
- ルキナ…!
無事か!?▼
- [ルキナ]
- お父様…! お父様…っ!
これが幻と言うならそれでもいい…▼
せめて今だけは
この幻が消えないでいて…!▼
- [クロム]
- いや、俺は幻ではない。
だが…お前の本当の父親でもないんだ。▼
- [ルキナ]
- え…?▼
- [クロム]
- …俺は異界と呼ばれる
別世界からやってきたクロムだ。▼
だから、
お前の父親とは別人…なんだ。▼
- [ルキナ]
- 別世界の、お父様…
そうですか…▼
けれど、こうやってもう一度
お父様にお会いできて…幸せです。▼
- [クロム]
- そうか…そう言ってくれるか。▼
- [ルキナ]
- お父様…別人であっても、
あなたは私の大切なお父様です。▼
その声も、その優しい瞳も、
私に剣を教えてくれた、逞しいその腕も…▼
遠い記憶の中のお父様と
何ひとつ変わりません。▼
もう会えないと思っていたのに、
もう言葉を交わせないと思っていたのに…▼
こんな形で
お会いできるだなんて…▼
あぁ…話したいことがたくさんあるのに、
何も言葉が出てきません…▼
お父様…
おとう…さま…っ!▼
- [クロム]
- ルキナ…すまない。▼
お前をこんな辛い戦いに
駆り出させてしまったのは、▼
この世界の俺が死んでしまった事が
原因なのだろう…?▼
代わりにはならないかもしれない。
だが謝らせてくれ…▼
- [ルキナ]
- いいえ…
お父様は何も悪くありません。▼
私こそ、こんな世界を
お父様にお見せして、すみません…▼
私の力が足りないばかりに、この国を、
大切な民たちを辛い目に遭わせました…▼
- [クロム]
- いや、
お前は立派に戦っている。▼
こんな絶望の世界で、
諦めないでいてくれて、感謝しているんだ。▼
それに…後もう少しなんだ。
もう少しでこの世界は変わる!▼
俺も手を貸すから、共に戦おう!
俺が必ず…お前の事を守る!▼
- [ルキナ]
- !!
や…止めて下さい!▼
- [クロム]
- ルキナ…?▼
- [ルキナ]
- ごめんなさい。
今の言葉は…とても嬉しいです。▼
さっきだって
お父様が来てくださらなければ、▼
私も仲間たちも
死んでしまっていたでしょう。▼
ですが、私はもうこれ以上、
お父様が戦って傷つくのは見たくない!▼
昔お父様は今と同じように
私達を守ると言ってくれた…▼
そしてそのまま帰らぬ人となった…▼
異界のお父様とはいえ、私はもう
これ以上あなたを失いたくないのです!▼
- [クロム]
- そうだったのか…▼
…だがそれなら尚更、
もう一度誓わせてくれ…!!▼
今度こそ必ず…
ルキナ、お前を守ると!▼
大事な娘を守り通して、
父親としての責務を果たさせて欲しい!▼
- [ルキナ]
- ですが、それでは…!▼
- [クロム]
- 安心しろ…! もうこれ以上
俺の娘を泣かせたりはしない…!▼
- [ルキナ]
- !!▼
…………▼
…わかりました。▼
ですが約束して下さい…!
決して死なないと…!▼
- [クロム]
- ああ、必ず…!
約束だ…!▼
- [ルキナ]
- ありがとうございます、お父様…
必ず無事に帰って下さい…▼
そして…帰りを待っている、
あなたにとっての本物の娘と…▼
どうか、今度こそ、
しあわせに…▼
マイユニット(女性・私)と親子†
- [ルキナ]
- お母様…!?▼
あなたは、やっぱり…!
でも、どうして…!?▼
- [ルフレ]
- ルキナ…ルキナなんですね?
ああ、無事でよかったです…!!▼
- [ルキナ]
- ち、近づかないで!▼
- [ルフレ]
- ルキナ…?▼
- [ルキナ]
- だって…お母様がここにこうして
いるはずがありません…!▼
これは、ギムレーが作り出した
お母様の幻かもしれない!▼
こうやって私の事を
たぶらかそうとしているのでは…!?▼
- [ルフレ]
- …そうですね。
そう思われても仕方ありません。▼
これはこの世界で我が子を
守り切れなかった、▼
自分自身の責任ですもの…▼
- [ルキナ]
- こ、この世界…?▼
- [ルフレ]
- そうです。私は異界から
時空を超えてきた者。▼
この世界のルフレとは
別の存在なんです。▼
- [ルキナ]
- …………
- [ルフレ]
- 信じなくてもいい。
信じられなくてもいいんです。▼
でも・・・私はどんな事があっても
あなたを守ります!▼
あなたには幸せになって欲しいんです。
希望の未来を生きてほしいんです。▼
そのためなら、私は何でもします。
母親として、あなたを絶対に守ります!▼
だってそれが・・・私にできる、
精一杯のことですから!▼
- [ルキナ]
- お母様…▼
…………
ごめ…なさ……▼
ごめんなさい、お母様…!▼
今の言葉が…幻のわけありません!
あなたは私の、お母様です…!▼
ううっ…! ううっ…!▼
- [ルフレ]
- ルキナ…!
信じて…くれるんですね…!?▼
- [ルキナ]
- お母様…! お母様…っ!▼
- [ルフレ]
- ありがとうございます、ルキナ…
私のことを信じてくれて。▼
これまで守ってあげられなくて、
寂しい思いをさせて、ごめんなさい。▼
そして・・・これからも独りで生きていく
あなたを助けられない母を許して…▼
本当にごめんなさい…▼
- [ルキナ]
- いいえ、お母様…
こうして会えただけで、十分です。▼
幼い頃、私を抱きしめてくれたその胸に、
私を導いてくれたその手に、声に、▼
そのぬくもりに…
私はどれだけ焦がれた事か…▼
これだけで私は、
これからも強く生きていけます…▼
- [ルフレ]
- …ルキナ…▼
- [ルキナ]
- さぁお母様
もうこれくらいにしましょう。▼
本当はずっとこうしていたい…
話したいこともたくさんあるけれど…▼
私には、やるべき事がある。▼
- [ルフレ]
- ええ…そうですね。
- [ルキナ]
- お母様。
協力して…下さいますか?▼
- [ルフレ]
- もちろんですよ…!
そのためにここへ来たんですから!▼
- [ルキナ]
- ありがとうございます、お母様。▼
その姿…
目に焼き付けておきます。▼
いつかお母様が恋しくなった時、
たまらなく会いたくなった時…▼
その笑顔を…
いつでも、思い出せるように。▼
マイユニット(女性・あたし)と親子†
- [ルキナ]
- お母様…!?▼
あなたは、やっぱり…!
でも、どうして…!?▼
- [ルフレ]
- ルキナ…ルキナなのね?
ああ、無事で良かった!!▼
- [ルキナ]
- ち、近づかないで!▼
- [ルフレ]
- ルキナ…?▼
- [ルキナ]
- だって…お母様がここにこうして
いるはずはありません…!▼
これは、ギムレーが作り出した
お母様の幻かもしれない!▼
こうやって私の事を
たぶらかそうとしているのでは…!?▼
- [ルフレ]
- …そうね。
そう思われても仕方ないわ。▼
これはこの世界で我が子を
守り切れなかった、▼
自分自身の責任だもの…▼
- [ルキナ]
- こ、この世界…?▼
- [ルフレ]
- そう。あたしは異界から
時空を越えてきた者。▼
この世界のルフレとは
別の存在なの。▼
- [ルキナ]
- …………▼
- [ルフレ]
- 信じなくてもいい。
信じられなくてもいい。▼
でも…あたしはどんな事があっても
あなたを守るから!▼
あなたには幸せになって欲しいの。
希望の未来を生きて欲しいの。▼
そのためなら、あたしは何でもする。
お母さんとして、あなたを絶対に守る!▼
それがあたしにできる…
精一杯のことだから!▼
- [ルキナ]
- お母様…▼
…………
ごめ…なさ……▼
ごめんなさい、お母様…!▼
今の言葉が…幻のわけありません!
あなたは私の、お母様です…!▼
ううっ…! ううっ…!▼
- [ルフレ]
- ルキナ…!
信じて…くれるのね…!?▼
- [ルキナ]
- お母様…! お母様…っ!▼
- [ルフレ]
- ありがとう、ルキナ…
あたしのことを信じてくれて。▼
これまで守ってあげられなくて、
寂しい思いをさせて、ごめんね。▼
そして…これからも独りで生きていく
あなたを助けられない母を許して…▼
本当にごめんなさい…▼
- [ルキナ]
- いいえ、お母様…
こうして会えただけで、十分です。▼
幼い頃、私を抱きしめてくれたその胸に、
私を導いてくれたその手に、声に、▼
そのぬくもりに…
私はどれだけ焦がれた事か…▼
これだけで私は、
これからも強く生きていけます…▼
- [ルフレ]
- …ルキナ…▼
- [ルキナ]
- さぁお母様…
もうこれくらいにしましょう。▼
本当はずっとこうしていたい…
話したいことも沢山あるけれど…▼
私には、やるべき事がある。▼
- [ルフレ]
- ええ…そうね。
- [ルキナ]
- お母様。
協力して…下さいますか?▼
- [ルフレ]
- もちろん…!
そのためにここへ来たのだから!▼
- [ルキナ]
- ありがとうございます、お母様。▼
その姿…
目に焼き付けておきます。▼
いつかお母様が恋しくなった時、
たまらなく会いたくなった時…▼
その笑顔を…
いつでも、思いだせるように。▼
スミアと親子†
- [スミア]
- ああ…ルキナ、
無事で良かったです…!▼
- [ルキナ]
- お母様…!
お母様なのですね!?▼
先ほど現れた援軍の中に、お母様に
似た方がいるとは思っていましたが…▼
まさか、本当にお母様だったなんて…!
お会いできて嬉しいです、お母様…!▼
- [スミア]
- ルキナ…見ていたんですね。
私が異界から来るところを。▼
- [ルキナ]
- 異界…?
では、お母様は異界から?▼
- [スミア]
- はい。私は異界と呼ばれる
別世界から来ました…▼
あなたが危ないと聞いたので
少しでも力になれればと思って来たのです。▼
別人ではありますが、母親として
必ずあなたを守ってみせます…!▼
- [ルキナ]
- そんな…そんな事は嫌です!▼
- [スミア]
- えぇっ!?
どうしてですか?▼
わ、私が落ちこぼれだからですか?
でも、あなたのためなら私にだって…!▼
- [ルキナ]
- 違うんです。お母様は
とても強い戦士だったと聞いています…!▼
ですが、だからこそお母様に
ここでご無理をなさらないで欲しいんです!▼
だって…お母様には自分の世界での
人生があるのでしょう?▼
あなたの本物の娘だって…
きっと帰りを待っています。▼
- [スミア]
- …ルキナ…▼
- [ルキナ]
- それにこの現状を見て下さい…
圧倒的なギムレーの軍勢…▼
私達の戦力はもう残り少ない。
この絶望的な状況に、▼
お母様を巻き込むわけには参りません!▼
- [スミア]
- ルキナ…あなたの優しい気持ちが
十分伝わってきました。▼
でもね…子供はね…
もっと親に甘えるべきなのですよ?▼
迷惑だとか…
そんな事は言わないで。▼
そんなことを言われたら、
悲しくなっちゃいますよ。▼
あなただって、大切な私の
娘であることに変わりは無いんですから。▼
だからもっと甘えて下さい…ね?▼
- [ルキナ]
- お母様…
いいん、ですか…?▼
- [スミア]
- もちろんですよ。
ルキナ。どうか信じて下さい。▼
私は絶対に死なないと。
そして、この世界は必ず救えると。▼
そうすれば…
私はあなたの力になれます。▼
- [ルキナ]
- ありがとう…ございます。
私も戦いたいです…お母様と共に。▼
- [スミア]
- …良かった。▼
さぁ、行きましょうルキナ。
あなたの未来に明るい火を灯すために…!▼
- [ルキナ]
- はいっ…!
お母様…!!▼
ソワレと親子†
- [ソワレ]
- キミは…
この世界のルキナだね?▼
- [ルキナ]
- あなたは…お母様!▼
やはり、先ほどの援軍の中に
お母様もいらしたのですね!?▼
ずっと…似ている方がいると
思っていました…!▼
- [ソワレ]
- そうか。キミは素晴らしい
観察眼を持っているんだね。▼
キミの言う通り、ボクはあの時
異界からこちらに来たんだ。▼
この世界が危ないと聞いて、
キミ達を助けに来たんだよ。▼
本当の母親ではなくて、
申し訳ないんだけど…▼
- [ルキナ]
- そんな…!
そのようなことを言わないで下さい!▼
私は…例え別人であっても、もう一度
お母様とお会いできて嬉しいです…!▼
- [ソワレ]
- …そう言ってくれるのか。
ありがとう、ルキナ。▼
キミの様子はさっきから見ていたよ。
決死の表情で戦うキミをね。▼
キミはこの世界でどれほどの死線を
くぐり抜けてきたというんだ…▼
母として、キミを守ってやれなくて
本当にすまない…!▼
- [ルキナ]
- いいえ…お母様。あの日私は、
お母様のおかげで命を救われた。▼
私がこうして戦えるのは、
お母様と…そしてお父様のおかげです。▼
お二人は、たとえ死んでしまったとしても
私の中で行き続けています。▼
この大切な血を
絶やすわけにはいかない…▼
その思いがあったからこそ、
この絶望的な状況にあっても、▼
仲間たちと共に
生き抜いて来られたんです。▼
- [ソワレ]
- ルキナ…
キミはとても優しい子だね…▼
ボクたちの血を大切にしてくれて
ありがとう。▼
この世界のボクも、
きっとそう思っているよ。▼
- [ルキナ]
- …お母様…
お母…様…うっ、ううっ…!▼
- [ソワレ]
- よしよし…いい子だ。▼
さぁ、ここは母であるボクに任せて、
キミは一旦体勢を立て直すんだ。▼
- [ルキナ]
- お任せして…良いのですか?▼
- [ソワレ]
- ああ! ボクがどれだけ強かったか
忘れたとは言わせないよ?▼
今この時こそ、この母の力を
屍兵たちに知らしめる時だ…!▼
これまで訓練してきた全てを…
ボクの全てを…ここでぶつける!▼
- [ルキナ]
- ありがとうございます…お母様。▼
マリアベルと親子†
- [マリアベル]
- そこにいるのは、
ルキナですわね?▼
- [ルキナ]
- お、お母様!?
…死んだはずなのに、どうして!?▼
- [マリアベル]
- そうでしたわね…この世界のわたくしは
既に死んでしまった身…▼
お話しましょう。わたくしはこの世界とは
異なる世界のマリアベルですわ。▼
あなたが窮地に陥っていると聞き、
はるばる助けにやってきたんですのよ。▼
- [ルキナ]
- では先ほどの援軍の中にいたのは
やはり…!!▼
- [マリアベル]
- あら、見られていたんですのね?▼
少々着地に
失敗してしまったのですけれど、▼
いつもなら、あのような
はしたない真似は…▼
- [ルキナ]
- お母…様…! うっ…うぅっ…▼
- [マリアベル]
- !?
ど、どうして泣くんですの!?▼
わたくしが無様に転ぶのが
そんなに悲しかったんですの!?▼
- [ルキナ]
- ち、違います…!▼
別人でも…お母様に会えて…
私、うれしくて…っ!▼
- [マリアベル]
- ルキナ…どうか泣かないで下さいまし。
そんなに泣かれるとわたくしまで…▼
うっ…ぐすっ…▼
- [ルキナ]
- お母様…▼
- [マリアベル]
- ルキナ、可哀相に…
こんなに傷だらけになって…▼
今まで、頑張って戦ってきたんですのね…▼
- [ルキナ]
- いいえ…私はお母様に
褒められるようなことは何も…▼
それどころか、
私の力が及ばないばかりに、▼
お母様たちの守ろうとした世界を
こんな風にしてしまいました…▼
- [マリアベル]
- 何を言うんですの!?
貴方は良くやっていますわ。▼
貴方はわたくしの誇り…わたくしに似て
どこに出しても恥ずかしくない、▼
優秀で愛おしい愛娘ですわ!▼
- [ルキナ]
- !! お母様…!▼
- [マリアベル]
- ルキナ、心配は無用ですわよ。
わたくしが来たからには、▼
全ての屍兵どもを…ギムレーを、
ギタギタに蹴散らして差し上げます!▼
- [ルキナ]
- わかりました…!
お母様がその気なら、▼
私もこの剣で、
敵をボコボコにぶちのめしてみせます!▼
- [マリアベル]
- うふふ、
その意気ですわルキナ。▼
さぁ、そうと決まれば行きますわよ!
わたくしたちは絶対に負けませんわ!▼
- [ルキナ]
- はい…!▼
オリヴィエと親子†
- [オリヴィエ]
- 良かった、
間に合いました…!▼
ルキナ、ルキナ…可哀相に…
こんなに傷だらけになって…▼
- [ルキナ]
- ま、まさか…
お母様なのですか?▼
私は…
幻を見ているのですか?▼
- [オリヴィエ]
- いいえ。私は…ナーガ様の力によって
違う世界からやってきたオリヴィエ。▼
だからあなたの
本当のお母さんではないんです…▼
- [ルキナ]
- 違う世界の…お母様?▼
- [オリヴィエ]
- はい。でも…あなたがクロム様と
私の娘ということに変わりはありません。▼
だから少しだけ、
あなたを抱きしめさせてください…!▼
- [ルキナ]
- …お母様…▼
- [オリヴィエ]
- よしよし、ルキナ…
私の可愛い娘。▼
こんな状況の中で…
今までよく頑張りましたね…▼
- [ルキナ]
- ふふ、お母様ったら…
子供みたいで、恥ずかしいですよ…▼
それに、久しぶりにお会いできたのに、
これじゃあお顔が見えません…▼
- [オリヴィエ]
- あ…!
ご、ごめんなさい…!!▼
- [ルキナ]
- …良かった。
やっとお顔が見えました。▼
お母様、助けに来て下さって
ありがとうございます。▼
…けれど、こんな危険な地で
お母様を戦わせるわけにいきません。▼
今のうちに、元の世界に
戻って下さい…▼
- [オリヴィエ]
- でも、それじゃああなたが…!▼
- [ルキナ]
- いいえ、お会いできただけで十分です。
それだけで私は頑張れますから…▼
- [オリヴィエ]
- い…いやです!!▼
- [ルキナ]
- お母様…!?▼
- [オリヴィエ]
- 私たちの軍は…ここに来る前に
あなたの仲間たちに会ってきたんです!▼
- [ルキナ]
- !!▼
- [オリヴィエ]
- みんな…イーリスに戻るために
必死で戦っていました!▼
厳しい状況の中で、
世界を救うことを…▼
あなたに宝玉を届けることを、
一番の使命として!!▼
- [ルキナ]
- …みんな…▼
- [オリヴィエ]
- それなのに…
みんなが頑張っているのに、▼
私はルキナのお母さんなのに、▼
私だけあなたに何も
してあげられないのは嫌なんです!▼
非力な私があなたの役に
立てるかはわかりませんが…▼
母親として全てを賭して
娘を守ります!▼
だから…だから、
私も一緒に戦わせて下さい!▼
- [ルキナ]
- お母…様…
ありがとう…ございます…▼
でも、どうか命を落とさないで…
最後まで生きていると約束してください…!▼
- [オリヴィエ]
- ええ、もちろんです!▼
ルキナ†
- [ルキナ]
- あれが…お父様が死んだ未来を
そのまま生き続けた私なのですね。▼
こちらの世界を助けるのは、
これで3度目…▼
お父様からの
情報から考えるに、▼
この世界には5つの宝玉と台座が
1つも欠けずに存在しているようですね。▼
これは…
とても幸運なことです。▼
私たちの未来では
宝玉が1つ行方不明の状態で、▼
不完全な覚醒を儀を
行なうことしかできなかった。▼
そのためファルシオンも
神剣としての力を得ることはできず…▼
ナーガ様の力で時間遡行を
行なうことでしか、▼
ギムレーに対抗する術は
ありませんでした。▼
…けれど、この世界は違います。▼
私たちの世界よりも深い絶望の代わりに、
私たちの世界よりも強い希望がある。▼
以前助けた8人が戻ってくれば…
全ての宝玉を揃えることができる。▼
うまくいけば、過去に飛ばなくても
この時代で決着がつくかもしれません。▼
本当なら、私もそうしたかった。
過去のお父様まで巻き込みたくは無かった。▼
自分の生きた時代を…
この手で救いたかった。▼
…悔やんでも、仕方がありませんね。▼
今は、目の前の敵に
全力を尽くしましょう。▼
さぁ、頑張ってください…ルキナ。
私も頑張りますから。▼
私が掴めなかったもう一つの未来を…
あなたに掴んでもらうために。▼
セレナと会話†
ティアモ†
- [ティアモ]
- セレナ…!
セレナなのね!▼
- [セレナ]
- か、母さん!?
なんでここに!?▼
- [ティアモ]
- ああ…良かった、
無事だったのね!▼
- [セレナ]
- ちょ、ちょっと!
急に抱きつくんじゃないわよ!▼
- [ティアモ]
- セレナ…さっきルキナを
守ろうとしてたのは、とても立派だったわよ。▼
あなたがあたしと同じ気持ちで
いてくれたのがとても嬉しかったわ…▼
主君を守るという天馬騎士の魂…
あなたはしっかり受け継いでくれたのね…!▼
- [セレナ]
- か、勝手に話を進めないでよ!▼
なんで母さんがこんな所にいるの?
あんたは、もう死んだはずじゃ…!▼
- [ティアモ]
- !! ごめんなさい…
あたしはこの世界のティアモじゃない…▼
別の世界から来たティアモなのよ。▼
- [セレナ]
- 別世界…!? じゃあ…
本当の母さんじゃないの…?▼
- [ティアモ]
- ええ。一時的にあなた達に協力するため、
ナーガ様の力でここにやってきたの。▼
- [セレナ]
- じゃあ、本物でもないのに、
勝手に抱きつくんじゃないわよ…▼
- [ティアモ]
- そうね…
ごめんなさい、セレナ。▼
- [セレナ]
- 全く母さんって昔からそうやって…
自分の気持ちをあたしにも押しつけてさ…▼
自分にできる事が
娘にもできるって思いこんだり、▼
自分の気持ちと娘の気持ちが
おんなじだなんて勝手に決め付けたり…!▼
- [ティアモ]
- え…?▼
- [セレナ]
- ううっ…うううっ…!
そんな…母さんが…▼
あたし…昔から…
だい、大嫌い…だった…▼
だいきらいだったのよ…!!▼
うううっ、うわあああ…!!▼
- [ティアモ]
- セレナ…!▼
- [セレナ]
- 母さん…母さん!▼
ううっ…ううっ…!▼
- [ティアモ]
- …ごめんね、セレナ…▼
あなたにはいくら謝っても足りないわ…
ほんとに…ごめんなさい。▼
- [セレナ]
- も、もう離れなさいよ…▼
- [ティアモ]
- もう…大丈夫…?▼
- [セレナ]
- ふ…ふん、
大丈夫に決まってるじゃない。▼
…………▼
ごめん、母さん…
やっぱり…▼
やっぱりあたしも、
おんなじ気持ち…かも。▼
また会えて…良かったよ…▼
- [ティアモ]
- !! セレナ…!
そう…ありがとう…!!▼
- [セレナ]
- だから抱きつくなって言ってんでしょ!
暑苦しいのよ!▼
それにここは戦場よ!
わかってんの!?▼
- [ティアモ]
- 確かに、今は戦闘中だわ。▼
じゃあセレナの気持ちも聞けたことだし、
そろそろ行きましょうか?▼
- [セレナ]
- …そうね。娘がどれだけ強く育ったか、
見せてあげる!▼
- [ティアモ]
- ふふふ、楽しみね!▼
マイユニット(男性・僕)と親子†
- [ルフレ]
- セレナ…! 無事だったんだね…!
良かった…!▼
- [セレナ]
- と、父さん…!?
まさか、生きてたの!?▼
- [ルフレ]
- いや…僕は正確には
この世界の人間じゃない。▼
ナーガ様の力に導かれて、
別の世界からここにやってきたんだ。▼
- [セレナ]
- べ、別の世界…?▼
- [ルフレ]
- ああ。この世界を救うために、
僕も力を貸すよ!▼
- [セレナ]
- そんな…今更、
助けなんていらないわよ!▼
- [ルフレ]
- え…?▼
- [セレナ]
- 父さん達がいなくなってから…
これまであたし達だけでやってきたのよ!▼
今更助けに来るなんて、
都合の良い話だわ…!▼
それに、そんなにホイホイ来られるなら、
どうして今まで助けてくれなかったの!▼
父さんがいなくなった時、
母さんが死んだ時…▼
どうして来てくれなかったの!?▼
- [ルフレ]
- セレナ…▼
- [セレナ]
- …あたし達に手助けなんて
要らない。▼
あたし達は自分達の手で…
未来をつかみ取るんだから!▼
- [ルフレ]
- …すまない。君の気持ちも考えずに、
差し出がましい事をしてしまった…▼
- [セレナ]
- 勝手にいなくなって…
勝手に助けになんて来ないでよ…▼
うっ…うううっ…▼
- [ルフレ]
- でも僕は…君に拒まれたとしても
大事な娘を守りたい…▼
こうしてせっかく出会えたのに
君が傷つく姿を見ているだけなんて…▼
僕にはできない!▼
- [セレナ]
- 父さん…▼
…………▼
ごめん、父さん…
嘘よ…さっきのは嘘。▼
あたし…本当は父さんと…
父さんと…また会えて…▼
- [ルフレ]
- いや…もういいんだ、セレナ…▼
あとは僕に任せて
君たちはいったん体勢を整えるんだ。▼
- [セレナ]
- 大丈夫なの…?▼
- [ルフレ]
- 大丈夫…僕は…
父さんは絶対に負けない。▼
娘を前にして
負けたりなんかしないさ!▼
- [セレナ]
- …ありがと、父さん…▼
さっき言えなかったけど…
ほんとはね、会えて嬉しいの。▼
別人でも、生きてる父さんに会えて、
助けに来てくれて、嬉しいのよ…▼
だけど、だからこそ…
絶対に無事で帰りなさいよね。▼
元の世界にいる…
あんたの本当の娘のために。▼
フレデリクと親子†
- [フレデリク]
- セレナさんですよね!?
無事であんしんしました…▼
- [セレナ]
- 父さん!?
なんで父さんがここに…!!▼
- [フレデリク]
- 私は先ほど、別世界より
この世界へとやってきた異界の者…▼
つまりこの世界で死んでしまった
フレデリクとは別人となります。▼
ですが、私たちが親子であるということに
違いはありません。▼
ここでは父として、
貴方をお守り致しますよ。▼
- [セレナ]
- そんな…また父さんに
会えるだなんて…▼
- [フレデリク]
- セレナさん…
先ほどはよくやりましたね。▼
わが身を顧みずクロム様のご息女を
守ろうとしたのは、とても立派でした…▼
あれはまさに、
騎士としてあるべき姿です…▼
私が理想に追い求めた生き様を、
娘の貴方が体現していた…!▼
- [セレナ]
- あ…あのね、あの時あたし…
もし父さんと母さんだったら、▼
ああいう風に
行動するかなって思ったの。▼
父さんも母さんも、
クロム様に仕える騎士だったから、▼
何としてでも、あの子を…
ルキナを守っただろうって!▼
あたし、二人の姿を思い浮かべて、
勇気を出したの…!▼
- [フレデリク]
- セレナさん…!▼
- [セレナ]
- でも…すごく…怖かったんだから…!
ううっ…ううっ!▼
- [フレデリク]
- ええ、分かっていますよ…
よく頑張りましたね。▼
貴方は私の自慢の娘ですよ…!▼
…さぁ、貴方は安全な場所で
体勢を整えてください!▼
屍兵どもは、この私が
相手をしますので!!▼
- [セレナ]
- ううん、父さんとはいえ、
甘えるわけにはいかないわ。▼
あたしだって小さい頃からずっと、
父さんに戦い方を教わって…▼
強くなったんだもの。▼
父さん達が死んだ後も
ずっと戦い続けてきたのよ…!▼
- [フレデリク]
- ふふっ…セレナさん、
とても勇ましい、良い顔をするのですね。▼
- [セレナ]
- こ、こんな時に変な事言わないでよ!
女の子に言うセリフじゃないわよ?▼
- [フレデリク]
- いいえ、あなたは立派です。
立派な騎士セレナです…▼
- [セレナ]
- も、もう! からかわないでよ!
あたしは、そんなんじゃないんだから!▼
ほら、早く行くわよ!▼
あたしが立派に戦うところ、
あんたに見せてあげるから…▼
今は主君じゃなくて
あたしのことだけ見ておきなさいよ!?▼
- [フレデリク]
- はい。娘の勇姿、
この目にしかと焼き付けておきますよ。▼
- [セレナ]
- ふふ、そうね。
しっかり見ておいて。▼
…忘れんじゃないわよ。
元の世界に戻っても。▼
もう会えなくなっても…ね。▼
ヴィオールと親子†
- [ヴィオール]
- ふぅ…何とか間に合ったようだね。
ごきげんよう、セレナくん。▼
- [セレナ]
- えっ…?▼
- [ヴィオール]
- セレナくん…
そんな傷だらけの姿でかわいそうに…▼
これで間に合わなかったとしたら、
私はもう貴族失格になる所だったよ。▼
- [セレナ]
- その話し方は…父さん!?
まさか、生きてたの…!?▼
- [ヴィオール]
- いんや。私は異界から来た人間だ。
君の父親とは別人だよ。▼
この世界が危ないと聞いて、
華麗に君を救いに来たというわけだ。▼
この世界で果てた私の代わりに、
共に手を取り合い戦おうではないか。▼
- [セレナ]
- た、助けに来てくれたのは嬉しいけど…
ここは危険なのよ!?▼
別世界から来たのなら、元の世界で
父さんがすべきこともあるんでしょ?▼
- [ヴィオール]
- そうだね…もちろんあるとも。
こう見えて暇ではないのでね。▼
だが、我が娘の危機とあらば
例え異界からでも駆けつける。▼
それが美しき貴族としての
有り方だとは思わないかね?▼
- [セレナ]
- もう…そうやっていっつも
のらりくらりとかわすんだから…▼
じゃあはっきり言わせてもらうわ!▼
向こうには父さんが愛する
仲間たちがいるんでしょ!?▼
こんな、実の娘とは別人の…
あたしみたいな存在よりも大事な人が!▼
それなのに、ここで死んだりしたら
どうするつもりなのよ!▼
- [ヴィオール]
- なんと…私の事を
気にかけてくれているのだね。▼
優しい子だ…このような世界でも
優しく真っすぐに育ってくれて私は嬉しいよ。▼
- [セレナ]
- だから今はそういう話を
してるんじゃなくて…!▼
- [ヴィオール]
- …娘よりも大切なことなど、
あるものか。▼
- [セレナ]
- え…?▼
- [ヴィオール]
- 先程…君は私に、自分よりも
大切な者がいるだろうと言ったね?▼
確かに、私には元の世界に
大切な人たちがいる。▼
だがね…それに優劣をつける気は無い。
どれも等しく、一番大切なのだよ。▼
別人であろうとなかろうと関係は無い。
だから君が私の大切な人である以上、▼
ここがどんな世界であろうと、
君が別人であろうと…▼
君よりも大切なことなど、無いのだよ。▼
- [セレナ]
- と、父さん…
それ、本当なの…?▼
あたしなんかが父さんに頼っても…
迷惑じゃないの…?▼
- [ヴィオール]
- もちろんだよ。
さぁ、涙を拭きたまえ。▼
その奥ゆかしいところ、そしてその涙が
何よりも君の優しさの証だよ…▼
さぁ、私が力を貸すから、
共に未来を掴みに行こうではないか。▼
- [セレナ]
- …うん!
父さん…ありがとう。▼
ソールと親子†
- [ソール]
- セレナかい!?
この世界のセレナなんだね!?▼
良かった、無事で…!▼
- [セレナ]
- と…父さん!?
父さん! 父さん!▼
- [ソール]
- わ、わわ…
いきなり抱きつかれると困っちゃうな。▼
- [セレナ]
- 父さんが生きていてくれたなんて…!
ううっ…! ううっ…!▼
- [ソール]
- よしよし…
セレナ、大変だったね…▼
でもごめん、僕は…▼
この世界のソールは、
生き返ったわけじゃないんだ…▼
- [セレナ]
- えっ…?▼
- [ソール]
- 僕は異界のソール。
君のお父さんとは…別人なんだ。▼
違う世界から一時的に
手助けに訪れたに過ぎない。▼
- [セレナ]
- そ、そんな…!▼
- [ソール]
- 僕はこの戦いが終わったら、
すぐにここを去らなければならないんだ…▼
- [セレナ]
- …………▼
あーあ、
せっかく喜んだのに損しちゃった!▼
- [ソール]
- ごめん…セレナ。▼
- [セレナ]
- でも…確かに父さん、
すごく若いしカッコいいね。▼
もしかして別の世界って
今よりも過去の世界なの?▼
- [ソール]
- あ、うん…▼
- [セレナ]
- もう…父さん…▼
ぬか喜びさせるくらいなら、
現れないでよ…▼
うっ…ううっ…▼
- [ソール]
- ごめんね、セレナ…▼
- [セレナ]
- あたし…父さんのことが…
すごく好きだったの…▼
しっかり者過ぎる母さんと違って、
いつでも穏やかで優しかった父さんが…▼
- [ソール]
- ありがとう…▼
でもただ君とこうして話して、
そのまま帰るつもりはないからね。▼
この場は必ず父親として娘を守り切る…
そう誓うよ!▼
- [セレナ]
- ふん…父さんったら…▼
やっぱり…大好き。▼
カラムと親子†
- [セレナ]
- はぁ、はぁ…なかなかキツいわね…
でも、もうちょっと頑張らないと…▼
…!? 弓矢!?
しまった、このままじゃ…!▼
- [セレナ]
- え…? 当たって…ない…?
どうして…▼
- (カラム登場)
- [カラム]
- 大丈夫かい? セレナ…▼
- [セレナ]
- 父さん!? な、なんでここに!?
あんた死んだんじゃなかったの!?▼
- [カラム]
- そうだね…この世界の僕は
もう死んだって聞いてる…▼
でも、僕は君の父さんとは別人。
違う世界から来たカラムなんだ…▼
だから、こうやって生きた姿で
セレナと話すことができる…▼
- [セレナ]
- そうだったの…
守ってくれてありがとう、父さん。▼
…でも、もう
今みたいなことはしないで。▼
- [カラム]
- どうして? 僕はセレナを
守るためにここまで来たのに…▼
- [セレナ]
- め、迷惑だって言ってんのよ!
皆を守るのは、あたしの役目なんだから!▼
この世界の守り手は、
もうあんたじゃなくて…あたしなの!▼
あんたがしてきたみたいに、皆のことは
あたしがこの命に代えても守るんだから!▼
- [カラム]
- …だからさっき、
ルキナの盾になろうとしたんだね…▼
- [セレナ]
- そうよ! だから…
あんたがいなくたって、大丈夫なの!▼
ずっとそう思って…頑張ってきたの!
それなのに…▼
今更出てこられたら、
あたし、あたし…!▼
- [カラム]
- …セレナ…
そうだよね…ごめん…▼
君はずっと頑張ってきたのに、
今更出てきて勝手だと思う…▼
でも、僕は君が死ぬところは
見たくないんだ…▼
- [セレナ]
- わかってるわよ、そんなこと!▼
でも、あたしだって…
父さんが死ぬとこなんか見たくない!▼
誰かがあたしを守って死ぬなんて、
もうたくさんよ!▼
- [カラム]
- わかったよ、セレナ。
じゃあ…こうしよう。▼
僕は君を死なせたくないし、
君は僕を死なせたくない。▼
それなら、
お互い守り合って戦うのはどうかな?▼
今よりは戦いが楽になるはずだし、▼
君ほどの守り手なら…
それぐらい簡単だろう?▼
- [セレナ]
- 父さん…▼
…わかったわ。あたしがどれだけ
有能か見せつけてやるんだから!▼
- [カラム]
- はは…それは楽しみだな。▼
- [セレナ]
- …ありがとね、父さん。▼
別人だけど一目会えて…
ちょっとだけ、嬉しいわよ。▼
ロンクーと親子†
- [ロンクー]
- セレナか…▼
- [セレナ]
- えっ…!?
あなた、もしかして…父さん!?▼
- [ロンクー]
- そう呼ばれるのが正しいのかどうか…
俺にはわからん。▼
だがこの世界のロンクーは…
確かにお前の父親だ。▼
- [セレナ]
- この世界…?
何言ってんのよ?▼
- [ロンクー]
- 俺は別の世界のロンクー。▼
お前たちの世界が危ないと聞き、
その運命を変えるためにここまで来た。▼
- [セレナ]
- ふーん…じゃあ、
あなたは父さんとは別人なのね。▼
- [ロンクー]
- ほう…?
あまり、驚かないんだな。▼
- [セレナ]
- 驚いてるわよ…すごく。▼
でも、父さんが言ってたのよ。
『戦場では冷静でいろ』って。▼
だからあたしはそれを守ってるのよ。▼
- [ロンクー]
- …大したものだな。▼
- [セレナ]
- ふふっ、そうでしょ?▼
最初はできっこないって思ってたけど、
慣れれば簡単よ。▼
仲間が死んでも、大怪我しても、
屍兵に囲まれても取り乱さなかったわ。▼
…さっきだって、ギムレーを前にしても
怖くなんか…なかったし…▼
だから…父さんを、目にしたぐらいで、
どうって、こと……っ!▼
- [ロンクー]
- !!
セレナ…▼
- [セレナ]
- ほんとよ、ほんとに今まで、
ずっと平気だったんだから…!▼
ずっと、父さんみたいに冷静にって
頑張ってきたの。▼
だから、これは…
泣いてるわけじゃ…▼
…!▼
- [ロンクー]
- …もういい。
もう…強がるな。▼
俺がいるのに…
自分を取り繕う必要なんてない。▼
泣きたいのなら…
思い切り泣け。▼
- [セレナ]
- うっ…ううっ…!▼
うわぁあああん…!!!▼
父さん…父さん!!
会えて嬉しい…!▼
別人でも、会えて嬉しいのよ!
父さん…!!!▼
- [ロンクー]
- すまない…俺の言葉のせいで、
お前にはずっと辛い思いをさせてきたのだな。▼
だが、もういい。
もう俺の代わりになどなろうとしなくていい。▼
戦場で冷静であるのと、
気持ちを押し込める事は違う…▼
これからは、泣きたいときに泣け。
我慢などするな。▼
この世界の俺も…
きっとそう望んでいる。▼
- [セレナ]
- この世界の…父さんも…▼
- [ロンクー]
- いいか…セレナ。
俺も長い間ここには留まれない。▼
しかし、お前だけは必ず守り通し、
この窮地を乗り切ると誓う…!▼
だから今だけは…俺を
父と思って頼ってくれるか?▼
- [セレナ]
- うん…もちろんよ。
ありがとう…父さん。▼
父さんも、絶対に無事でいてよね。
また死んだりしたら…許さないんだから…▼
リヒトと親子†
- [リヒト]
- 無事だったんだね!
良かった…!▼
- [セレナ]
- な、なんで子供が…?▼
ここは危険よ!
早くどこかへ逃げなさい!▼
- [リヒト]
- も~!
子供扱いしないでよ!▼
君はセレナでしょ!?▼
- [セレナ]
- …え?
どうしてあたしの名前を…!?▼
ていうか、あんた…
どこかで見たことがあるような…▼
- [リヒト]
- 僕はリヒトだよ!▼
- [セレナ]
- リヒトって、
父さんの名前じゃない?▼
確かに似てるような
気はするけど…まさか。▼
- [リヒト]
- うん、僕は君のお父さんだよ!▼
ここよりちょっと昔の別世界から
来たから、こんな姿だけど…▼
君が僕の娘だってことは
変わらないから!▼
- [セレナ]
- そ、そうなの…
何だか信じられないけど、▼
父さんだって思ったら
妙に納得できるっていうか…▼
若い頃の父さんって
こんなに可愛かったのね。▼
- [リヒト]
- 感心してる場合じゃないよ!▼
それよりセレナ、
さっきの怪我はもう大丈夫なの?▼
- [セレナ]
- ええ、大丈夫よ。
あの程度…ちょっとした掠り傷よ。▼
- [リヒト]
- そ、そんな…
結構危なかったと思うんだけど…▼
とにかく、ここは父さんに任せて、
セレナは安全な所にいてよ!▼
- [セレナ]
- い、嫌よ…! 父さんって言ったって
子供に変わりはないじゃない。▼
任せてなんておけないわ!▼
それに…もう嫌なのよ。
父さんの死に際を二度も見るなんて!▼
- [リヒト]
- …!!▼
- [セレナ]
- あんたは知らないのよ…▼
父親を目の前で殺された…
哀れな娘の気持ちなんて…ううっ!▼
- [リヒト]
- セレナ…ごめんね。▼
この世界の僕は死んでしまっただけじゃなく、
娘に心の傷を負わせていたんだね…▼
確かに子供の僕じゃ、
頼りなく見えるかもしれないけど…▼
でも大丈夫。▼
こう見えても実力は結構あるんだよ!
軍のみんなからも頼りにされてるんだ!▼
- [セレナ]
- 父さん…▼
- [リヒト]
- だから心配しないで!
必ず君を守るから!▼
この世界のリヒトの代わりに誓うよ!
二度と君を悲しませないって!▼
- [セレナ]
- と、父さん…わかったわ。▼
でも守られてるだけじゃ嫌!
あたしにも父さんを守らせて?▼
- [リヒト]
- …うん、わかった。頼むよ!
親子でお互いを助け合って戦おう!▼
- [セレナ]
- そうね…!
それならきっと大丈夫よ。▼
ありがとね、父さん…▼
ガイアと親子†
- [セレナ]
- えっ…父さん!?
父さんが…見えるわ…▼
これってもしかして、幻…?▼
- [ガイア]
- 幻じゃねえよ。▼
- [セレナ]
- う、嘘よ…!
だって父さんは死んだはずだもの…!▼
- [ガイア]
- 俺はこの世界の人間じゃない。
別世界からお前達を助けに来たんだ。▼
さっきいきなり援軍が現れただろ?
あの時、この世界に来たんだよ。▼
- [セレナ]
- …でも、敵の罠だってことも…▼
- [ガイア]
- …はぁ。意外と疑り深いんだなお前。
さすがは俺の娘だ。▼
まぁ、お前が信じたくないと言うのなら、
それでも構わない。▼
どちらにしろ俺は
ここに長居はできないからな。▼
だが、これだけは
受け取ってくれないか?▼
- [セレナ]
- えっ…?
これって…お菓子…?▼
- [ガイア]
- ああ…お前に渡せればと思って、
俺の世界から持ってきたんだ。▼
この世界の父の形見とでも
思いながら、食べてくれ…▼
- [セレナ]
- このお菓子…さわれるわ。
それに、甘い香りも…▼
………
この香り…父さんの匂いだわ。▼
あたしを抱っこしてくれた時、
手を繋いでくれた時、▼
いつも父さんからしてた匂いと、
おんなじなの…▼
ま、幻じゃないのね…
うっ…ううっ…▼
ここにいる父さんも、
幻じゃないのね!?▼
- [ガイア]
- おいおい、
菓子でそう判断しちまうのか…?▼
ははっ…まぁいい。
それも俺たちらしいか。▼
- [セレナ]
- ううっ…ううっ!
父さん…父さぁん…!▼
う、疑ったりして、ごめんなさい…!
会えて嬉しい…嬉しいのよ、父さん…!▼
- [ガイア]
- おい、こら…セレナ。
そう泣かれると戦いにくいだろう?▼
気持ちは分かるが今は泣き止んでくれ。
ほら、そんなに抱きつくな。▼
- [セレナ]
- …どうせ抱きつかれるなら、
母さんのほうがいい?▼
- [ガイア]
- こら、父親をからかうな。▼
- [セレナ]
- ふふ、ごめんなさい。▼
助けに来てくれて…ありがとう。
異界の父さん…▼
- [ガイア]
- …良い笑顔だ。▼
お前のその笑顔が見れて、俺も
ここに来た甲斐があったってもんだ。▼
- [セレナ]
- …あたしも
父さんの顔が見れて良かったわ。▼
- [ガイア]
- さぁ、セレナ。
今からは俺も力を貸す。▼
お前の命を脅かすやつらは、
全員俺が始末してやる…!▼
グレゴと親子†
- [グレゴ]
- おしっ! 無事みてぇだな!
何よりだぜ、セレナ!▼
- [セレナ]
- え…あんたまさか…
父さんなの?▼
- [グレゴ]
- ってもまぁ、正確には
本物のお前の親父じゃねぇがな。▼
俺は異界から来たグレゴ。▼
この世界で死んじまったグレゴとは
別人だよ。▼
- [セレナ]
- 異界の…?
で、でもどうして?▼
- [グレゴ]
- お前が危ないって聞いて
飛んできたんだよ。▼
別の世界とはいえ、死にそうな娘を
助けたくない親なんていねぇだろ?▼
- [セレナ]
- はぁ!?
助けに来たって…今更!?▼
あたしたちは父さんの助けなんて、
いらないわよ!▼
- [グレゴ]
- なんだぁ?
ほんとにお前は天邪鬼だなー。▼
嬉しいなら嬉しいって
素直に言ってくれりゃいいんだぞ?▼
ったく、その性格は
誰に似たんだか…▼
- [セレナ]
- 知らないわよ、そんなの!▼
- [グレゴ]
- あはは、すまねぇな。▼
だが俺が死んじまったせいで…
この世界のお前には、▼
ずいぶん
苦労をかけちまったようだ…▼
- [セレナ]
- ホントよ…! 父親のくせに、
娘を独り置いていって…!▼
あんたがいなくなってから、
どれだけ寂しい思いをしたか…!▼
- [グレゴ]
- セレナ…▼
- [セレナ]
- それに…
戦地に出るって決めた時は、▼
こんなあたしでも、父さんみたいに
立派に戦えるようにって思って…▼
初めての兵種は
父さんと同じ…▼
大好きな父さんとおんなじ、
傭兵にしたんだからね!▼
ちゃんとわかってるの!?▼
- [グレゴ]
- ああ、もちろんだ…
お前の想い、ちゃんとわかってる。▼
ああ…ダメだな。そんな話聞いたら
泣きたくなっちまうじゃねぇか。▼
ありがとよ…セレナ。
俺の後を継いで、戦ってくれて。▼
その姿、きっとこの世界の俺も
誇らしく思ってるぜ。▼
- [セレナ]
- そんなこと、言われなくても…
わかってるわよ…!▼
- [グレゴ]
- そうだな、悪い悪い。▼
いいかセレナ、
今からお前の背中は俺が守る。▼
お前をここで失うわけにいかねぇ。
娘を絶対に死なせやしないぜ。▼
父親の名にかけてな!▼
- [セレナ]
- はいはい。じゃあせいぜいあたしの足を
引っ張らないように頑張ってよね!▼
………▼
…ありがと、父さん。▼
ほんとは父さんと一緒に戦うこと…
夢だったんだからね。ずっと。▼
リベラと親子†
- [リベラ]
- セレナさん…どこにいるのです?
あんな攻撃を受けて、大丈夫でしょうか…▼
神よ…どうかあの子を
お守りください…!▼
- [セレナ]
- …父さん?▼
そこにいるのは…
まさか、父さんなの?▼
- [リベラ]
- !! セレナさん…!
良かった、無事だったのですね…!▼
神よ…このような絶望の未来で
我が子が無事であった事に感謝します…▼
- [セレナ]
- そ、その話し方…
間違いない、父さんだわ。▼
でも、どうしてここに?▼
神様の力で生き返った…
わけないわよね?▼
- [リベラ]
- はい…
私は、あなたの父親ではありません。▼
神のお導きによって、異界と呼ばれる
別世界から来たリベラなのです。▼
- [セレナ]
- 別人…?▼
じゃあ、生き返ったわけじゃないけど、
神様の力でここまで来たってこと?▼
- [リベラ]
- その通りですよ。▼
- [セレナ]
- ば、馬鹿じゃないの!?▼
- [リベラ]
- セ…セレナさん?▼
- [セレナ]
- そうやっていっつも
父さんは神様神様って…!▼
神様のために祈って、
神様の名前の元に戦って、▼
最期は…その神様の元に
行っちゃったわ。あたしを独り置いて!▼
本当に神様に頼れるっていうのなら…
この状況を…何とかしてよ…!▼
本物の父さんを…生き返らせてよ!
うううっ…ううっ!▼
- [リベラ]
- セレナさん…
すみません…私が軽率でした。▼
ただ…どうか嘆かないで下さい。
この世界のリベラはあなたを守り、▼
未来の平和の礎となり、
なるべくして神の御許へと向かったのです。▼
- [セレナ]
- …………▼
- [リベラ]
- あなたが独り取り残されたという事実は
抗いようもない事実ですが…▼
この世界で散った彼のことを、
悪く言わないであげて下さい…▼
彼自身にも心残りがあったことに
違いはないのですから…▼
- [セレナ]
- わ、わかってるわよ…
そんなこと!▼
父さんは…あたしやみんなを
守るために戦ってくれたんだから!▼
父さんは、あたしの誇りなの…
好きだったのよ…すごく!▼
あんたのこと、
大好きだったんだからね!▼
- [リベラ]
- セレナさん…
…ありがとうございます。▼
その言葉…きっと神の御許にいる
彼の元まで届いている事でしょう…▼
さぁ、ここは私に任せて、
あなたはやるべき事をするのです。▼
今だけでも、私を父と思って
頼ってくれませんか?▼
- [セレナ]
- …ふ、ふん。
仕方ないわね。▼
お願いしても…いい?▼
- [リベラ]
- もちろんですよ。▼
- [セレナ]
- ふふ…ありがと、父さん。▼
ヘンリーと親子†
- [ヘンリー]
- そこにいるのはセレナだね?
無事で良かったよ~。▼
- [セレナ]
- 父さん!?
な、なんで父さんがここにいるの!?▼
まさか…屍兵…?▼
- [ヘンリー]
- 違うよ~。僕は屍兵じゃない。
別の世界からやってきたヘンリーなんだ。▼
今から君の力になるから、
邪魔な屍兵がいたら言ってよ。▼
…すぐに跡形もなく消してあげる。▼
- [セレナ]
- ま、待って父さん!
敵はとても強力なのよ?▼
力になってくれるのはいいけど、、
それで死なれでもしたら逆に迷惑よ!▼
- [ヘンリー]
- 大丈夫だよ、僕はここでは
死なないような気がするし~。▼
セレナは心配性なんだね。
でも、気遣ってくれてありがとう。▼
- [セレナ]
- き、気遣ってなんてないわよ!
勘違いしないでよね!▼
まったく…
相変わらず掴みどころが無いんだから。▼
ほんと…嫌になるぐらい
昔とおんなじだわ…▼
- [ヘンリー]
- へぇ、こっちの僕も
こんな感じだったの~?▼
- [セレナ]
- そうよ。父さんはそうやって
いっつもヘラヘラ笑って、▼
わけわかんないことばっか言って、
ほんと頼りない父親だったわ。▼
- [ヘンリー]
- そっかぁ…ごめんね。▼
- [セレナ]
- …でも、母さんが帰って来なくなった後は
ずっとあたしと一緒にいてくれた。▼
大丈夫だよって…
母さんがいなくても僕がいるからって…▼
なのに…なのに…▼
どうしてあたしを置いて
死んじゃったのよぉ…!!▼
ほんとに…わけわかんない父親よ!
最後の…最後まで!▼
うっ…うぅっ…!▼
- [ヘンリー]
- …セレナ。▼
この世界の僕は、
そんな風に死んでしまったんだね…▼
…でも大丈夫さ。僕は
君の前で死んだりなんてしない。▼
- [セレナ]
- ううっ…ぐすっ。
だから、なんでそう言いきれるのよ!?▼
- [ヘンリー]
- 僕が闇魔法を会得している
からかもしれないけど…▼
身体に流れ込んでくるのがわかるんだ…
この世界の僕の魂…そしてその声が…▼
- [セレナ]
- 父さんが…?▼
- [ヘンリー]
- …うん。
彼が言ってるんだ。▼
セレナを守ってくれって…
僕も力を貸すからって。▼
彼がついているから、僕は死なないよ。
…絶対に。▼
- [セレナ]
- 父さん…!!▼
- [ヘンリー]
- さぁ、だからここは僕に任せて!▼
- [セレナ]
- …そうね。あたしの父さんが
ついてるなら、きっと大丈夫。▼
ごめんね、父さん。
やっぱりその力、貸してもらうことにする。▼
あたしも頑張るわ…
父さんの愛した、この世界を守るために。▼
ドニと親子†
- [ドニ]
- そこにいるのは、セレナだべな?
無事で良かったべ!▼
おら、ここの辿りつくまであんたが心配で
心臓が止まるかと思ったべ…!▼
- [セレナ]
- そのしゃべり方…
もしかして父さんなの?▼
- [ドニ]
- ああ…すまねぇだ。異界のおらも
田舎なまりは直らなかっただべな。▼
- [セレナ]
- い、異界…?▼
- [ドニ]
- ああ。おらはこの世界のドニじゃないべ。
別の世界からセレナを助けに来ただよ。▼
- [セレナ]
- ふーん…じゃああんたは、
別世界の父さんってことなのね。▼
- [ドニ]
- 信じてもらえただか?▼
- [セレナ]
- そうね…嘘を言っているとも思えないし、
信じてあげるわ。▼
…でも、助けなんていらない。
今のうちにさっさと帰りなさいよ!▼
- [ドニ]
- えぇっ…!?▼
- [セレナ]
- だって…あんたには向こうの生活だって、
守りたい人だっているんでしょ?▼
なのにここで死んだりでもしたら、
あたし…▼
- [ドニ]
- おらのことを
考えてくれてるんだべな…▼
セレナ…優しい子に育ってくれて
おら嬉しいだよ。▼
この世界のおらも、
きっと喜んでくれているはずだべ…▼
でも、だからこそ…おらは
優しい娘のために、戦わねばならねぇだ。▼
- [セレナ]
- な、何言ってんのよ!
あんたあたしの話聞いてた!?▼
死んじゃったら元の世界に
帰れなくなるのよ!?▼
- [ドニ]
- 大丈夫だ。安心して見ているだ。
異界のおらは半端なく強いだよ!▼
決して娘の前で…
二度も死ぬような姿は見せねえだ!▼
- [セレナ]
- 父さん…▼
馬鹿なんだから…ほんとに。▼
でも…
ありがとう、父さん…▼
- [ドニ]
- セレナ…▼
- [セレナ]
- けど、あたしだって父さんに
負けないぐらい強いんだからね!▼
娘の強さを見て
腰抜かすんじゃないわよ!?▼
あたしだって、この世界のために…
あたしのできることをするわ!▼
- [ドニ]
- ああ!
その意気だべ、セレナ!▼
セレナ†
- [セレナ]
- はぁ…なんで
元の世界も救ってないのに、▼
わざわざ他の世界を救わなきゃ
いけないわけ…?▼
よりによって、あたしたちのいた世界と
同じような世界だし…▼
あたしだって、向こうにいるうちに
助けが来たらどれだけ良かったか…▼
…って、向こうにいるの、
この世界のあたし!?▼
まずいまずい…隠れなきゃ!▼
- (セレナ退場)
- [異界のセレナ]
- はぁ、はぁ…敵はまだいるのね…
頑張らなきゃ…▼
あと少しなんだから…
こんなとこで、諦めたりしないわ!▼
- (異界のセレナ退場、セレナ再登場)
- [セレナ]
- …行ったみたいね。
今のがこの世界のあたし…▼
髪もボサボサだし、肌つやは悪いし、
服だって破れてるし、体も傷だらけ…▼
…正直、見てられなかったわ。▼
まるで、過去に飛ぶ前の…
あたし自身みたいじゃない。▼
…そうよね。この世界のあたしも、
あたしと同じ…▼
ううん、それ以上に頑張ってる。
羨んだりしてる場合じゃないわ。▼
あたしは、過去に飛ぶことができたけど
こっちの世界はそうじゃない。▼
あたしたちが助けないと
滅びてしまう世界…なのよね。▼
…よし、待ってなさいよセレナ!
あんたはあたしが助けてあげる!▼
平和になったら…綺麗な服着て、
髪や肌もちゃんとして、▼
ちゃんと可愛くなりなさいよ!▼
もう元の世界に戻れないかもしれない、
あたしの代わりに…ね。▼
ジェロームと会話†
セルジュ†
- [セルジュ]
- ジェローム…
この世界の、ジェロームなのね?▼
- [ジェローム]
- な…そ、そんなバカな?
お前は!?▼
- [セルジュ]
- うふふ、母の事をお前なんて
言ってはいけないわよ?▼
でも良かった。
あなたが無事で、安心したわ。▼
- [ジェローム]
- …ま、待て!近づくな!▼
- [セルジュ]
- どうして?▼
- [ジェローム]
- これは…罠だ。▼
私の母はずっと前に
屍兵に殺されている。▼
どれだけ会いたくても、
どれだけミネルヴァが恋しがっても、▼
会えるはずがない…
会えるはずがないんだ!!▼
だから貴様は…
貴様は、偽物だ…!▼
- [セルジュ]
- …………▼
そうね、偽物と言われれば…
それは私には否定できないわ。▼
- (ミネルヴァの鳴き声)
- [ジェローム]
- ミネルヴァ…?▼
なんて、嬉しそうに鳴くんだ…▼
- [セルジュ]
- ありがとう、ミネルヴァちゃん。▼
別人でも、会えて嬉しいと…
そう言ってくれて。▼
- [ジェローム]
- わかるのか。
ミネルヴァの言うことが…▼
そんな…ではお前は、
本物の、母さんなのか…?▼
- [セルジュ]
- 本物かと問われれば…違うと答えるわ。
私は異界から来たセルジュ。▼
つまり…
あなたのお母さんとは別人なの。▼
けれど、あなたと私が
親子ということに変わりは無いのよ。▼
- [ジェローム]
- …では、やはり偽物なのだな。▼
ならば、早く私とミネルヴァから…
離れ……▼
…………▼
- [セルジュ]
- ジェローム…泣かないで。▼
私が偽物だと思うのなら、
涙を見せるのはおかしいわ。▼
- [ジェローム]
- 私は、泣いてなど…▼
- [セルジュ]
- いいえ、あなたは…▼
- (ジェロームの仮面が外れる)
- [ジェローム]
- !!▼
- [セルジュ]
- …重い仮面ね。とても。▼
あなたはこの仮面に…
どれだけの涙を隠してきたのかしら。▼
ごめんなさい…寂しい思いをさせて。
最後まで、あなたを守ってあげられなくて。▼
私には…あなたのこれまでの苦労が
ちゃんとわかるわ。▼
今までよく…頑張ったわね?▼
- [ジェローム]
- ………っ!▼
- [セルジュ]
- でもあと少し…あと少しなんだから
一緒に頑張りましょう。▼
あなたが私を母と認めたくないのなら
それでも構わない。▼
けれど私は…あなたのために戦うわ。▼
この世界のセルジュの分まで、
きっと守るから。▼
- [ジェローム]
- …………▼
協力してくれるのか…?
お前にとって…迷惑ではないのか?▼
- [セルジュ]
- 迷惑だなんて、
思うわけがないわ。▼
子供の事で苦労するのは
母にとって最高の幸せなのよ?▼
- [ジェローム]
- そうか…すまない。▼
…ありがとう、母さん。
俺は…あなたに一目会えて…▼
- [セルジュ]
- これ、返すわね。▼
- (ジェローム、仮面を着ける)
- [ジェローム]
- …母さん?▼
- [セルジュ]
- …うふふ。そんなこと、
言われなくてもわかるわよ。▼
ありがとう、ジェローム。
私も…すごく嬉しいわ。▼
マイユニット(男性・僕)と親子†
- [ルフレ]
- ジェロームだね!?
良かった…無事でいてくれて!▼
- [ジェローム]
- なにっ!?
お前は、まさか、父さん…!?▼
生きていたというのか…!?▼
- [ルフレ]
- いや、僕は異界から来た人間なんだ…
だから君の本当のお父さんじゃない。▼
けれど、いなくなった
この世界の僕に代わって、▼
ジェロームやミネルヴァのために
戦わせて欲しいんだ!▼
- [ジェローム]
- …………▼
- [ルフレ]
- …ジェローム?▼
- [ジェローム]
- …馴れ馴れしく私を呼ぶな。▼
この局面でそのような
都合のいい話があるわけがない。▼
これは私たちを騙すために
ギムレーが仕掛けた罠かもしれない。▼
だとしたら、お前はただの幻影。
幻に名を呼ばれる筋合いなど無い!▼
- [ルフレ]
- !! ジェローム…▼
…いい判断だ。
どんな時でも冷静さを失わない…▼
君はそうやって
仲間を支え続けてきたんだね。▼
- [ジェローム]
- なっ…!!▼
- [ルフレ]
- 君がそう判断するならそれでいい。
僕には近づかないことだ。▼
僕は君の遠方から支援しよう。
それで…いいかい?▼
- [ジェローム]
- ………▼
もし、戦闘中に思わぬ
出来事に遭遇したら…▼
- [ルフレ]
- え?▼
- [ジェローム]
- もし、戦闘中に思わぬ
出来事に遭遇したら、▼
仲間達が混乱したとしても
常に冷静さを失わずに見極めろ…▼
私にそう教えたのは…父さんだった。▼
- [ルフレ]
- うん…君はそれを見事に体現している。
立派だと思うよ。▼
- [ジェローム]
- と…父さん…くっ…▼
- [ルフレ]
- ジェローム…
認めてくれるんだね、僕のことを。▼
- [ジェローム]
- 息子に否定されて
あんな反応をするなんて、▼
父さんしかいないだろうからな…▼
- [ルフレ]
- はは…ありがとう、と
言っていいのかな。▼
- [ジェローム]
- 疑ってすまなかった、父さん。▼
…では、協力してくれるか。
俺たちの、運命の戦いに…!▼
- [ルフレ]
- ああ、任せてくれ!▼
フレデリクと親子†
- [フレデリク]
- ジェロームさん!
良かった、無事でしたか…!▼
- [ジェローム]
- な…! き、貴様…!
父さんなのか!?▼
しかしそんなバカな…?▼
- [フレデリク]
- ええ…この世界の私は
とうの昔に他界しております。▼
私はこの世界とは
別の世界より訪れし者。▼
…正確には、
貴方の父親ではないのです。▼
- [ジェローム]
- 別の世界だと…!?
そんなことが…▼
- [フレデリク]
- ジェロームさん…▼
先程、クロム様のご息女を守ろうと
自ら盾になったのは…立派でした。▼
その身を呈してでも主君を
守ろうとする騎士の精神…▼
貴方にもしっかりと
受け継がれていたのですね。▼
- [ジェローム]
- …私の両親は共に
主に仕える騎士だったからな。▼
私がそうなることは当然だろう。
別に、褒めるようなことではない。▼
- [フレデリク]
- いいえ、同じ騎士として、
私は貴方を尊敬しますよ。▼
きっと、この世界の私も
同じことを思っているはずです。▼
…ですが、父親としては…▼
どうしても、手放しであなたを
褒めてやることはできません。▼
- [ジェローム]
- …何故だ。
私の命は、主君のためにある。▼
主君を守れるのなら、
私はここで散っても構わない。▼
騎士の使命を全うするのなら、
父さんも母さんも本望なのではないのか?▼
- [フレデリク]
- …父としては、今の問いに対して
肯定の意を表すことはできません。▼
そんなに立派でなくとも良い。
ただ…生きていて欲しい、と…▼
息子に対しては、
そう思ってしまうのですよ。▼
- [ジェローム]
- …!! それは…!▼
- [フレデリク]
- …ジェロームさん?▼
- [ジェローム]
- それは、私が両親を失った時に
何度も思ったことだ。▼
民たちを守り、散っていった二人に、
何度も、何度も…!▼
- [フレデリク]
- …そう…ですか。
ごめんなさい、ジェロームさん…▼
…ですが私も今、
同じ気持ちなのですよ。▼
だから、いくら騎士としての使命を
全うするためとはいえ、▼
ここで散っても良いなどと
言うのはやめて下さい。▼
もし貴方が死んだら、
誰が主君をお守りするのですか。▼
いつだって、絶対にあるはずなのです。
主君を守り、自分も生きる方法が。▼
- [ジェローム]
- 父さん…▼
- [フレデリク]
- そして…私はその方法を作るために
ここまで来ました。▼
ジェロームさん。今は騎士としてではなく、
父親として、あなたをお守り致します。▼
だから、貴方は生きて下さい。
最後まで、絶対に。▼
- [ジェローム]
- …わかった。
だが、やはり私は騎士だ。▼
父さんや母さんと同じ…騎士なんだ。
ただ守られるなど、性に合わん。▼
だから…
共に戦ってくれるか。父さん。▼
- [フレデリク]
- はい、もちろんですよ…!▼
- [ジェローム]
- …礼を言う。▼
ヴィオールと親子†
- [ヴィオール]
- ジェロームくん、
ジェロームくんどこだね?▼
先ほどの凄まじい攻撃を受けて
無事であるならいいのだが…▼
ああ、貴族的に心配だ…▼
…ん? 何やらこちらに
向かってくる飛竜が…▼
敵か? いや、あれは…!▼
(ミネルヴァの声)
みみみミネルヴァちゃんーーー!?▼
- [ジェローム]
- と、父さん!?
これは…どういうことだ!?▼
- [ヴィオール]
- ジェロームくん!!
良かった無事だったのだね!▼
- [ジェローム]
- どうして貴様がここにいるんだ…?
死んだはずではなかったのか?▼
- [ヴィオール]
- それを説明したいのは山々なのだが、
さ、先にミネルヴァちゃんを離してくれたまえ!▼
痛い痛い痛い!
頭に噛み付くのはご勘弁願うよ…!▼
- [ジェローム]
- ミネルヴァ!▼
- [ヴィオール]
- …ふぅ、
礼を言うよジェロームくん。▼
2人とも元気そうで何よりだ。
私の心配は杞憂だったようだね。▼
- [ジェローム]
- …それより、説明しろ。
貴様、本当は生きていたのか?▼
- [ヴィオール]
- 父を貴様呼ばわりとは…
貴族の子息としては少々口が悪いね。▼
…まぁいい。私がここに
存在する理由についてだが…▼
それは私が
異界から来た者だからだ。▼
別の世界から、
優雅かつ華麗に君を助けに来たのだよ。▼
つまり、私はこの世界のヴィオールとは
似て非なる別人ということになるね、▼
- [ジェローム]
- 異界…なるほど、貴様の言い分
説得力はある。納得はしたが…▼
- [ヴィオール]
- なんと…
相変わらず貴様呼ばわりかい?▼
この世界の私は
君に何をしでかしたというのかね?▼
- [ジェローム]
- 色々…だ。▼
- [ヴィオール]
- どういうことだね?▼
- [ジェローム]
- 私は勉学から武道、
貴族としての嗜みから帝王学まで、▼
何から何まで
貴様に教わった。▼
私は父が大好きだった…
尊敬していたのだ、貴様のことを!▼
だからこそ、死なれた時…▼
私がどれほど辛い思いを
味わったか…!▼
- [ヴィオール]
- …………▼
- [ジェローム]
- か、必ず帰ると、言ったくせに…!
母さんと、ミネルヴァと、3人で…!▼
でも、帰ってきたのは
傷だらけのミネルヴァだけだった…!▼
き、貴様はうそつきだ…
嘘つきで、最低の、父さんだ…!▼
- [ヴィオール]
- それは確かに…私は貴様と
呼ばれても仕方ないね。▼
すまない…ジェロームくん。
本当に、申し訳ない事をした。▼
だがね、この世界の私は…
きっとその約束を果たすはずだった。▼
3人で、生きて君の元に
帰るはずだったんだ。▼
ただ…その約束を果たせるほどの
幸運に…彼は恵まれなかった。▼
散った彼がどれ程無念だったか…
それだけは、どうかわかって欲しい。▼
- [ジェローム]
- …………▼
- [ヴィオール]
- もう遅いかもしれないが…
私が彼の約束の続きになろう。▼
君が幸せに暮らせる未来を作るために、
共に戦わせてくれたまえ。▼
腕前なら私の方が若い分
少しは勝っているはずだよ。▼
- [ジェローム]
- …………▼
ありがとう、父さん…▼
さっきは
最低などと言ってすまなかった。▼
本当は、俺は…▼
- [ヴィオール]
- いんや。言わなくていい。▼
- [ジェローム]
- なぜ…▼
- [ヴィオール]
- 続きは、ここを切り抜けてから
聞かせてくれたまえ。▼
君がそう約束してくれるのなら
私は続きを聞くために、▼
必ず最後まで生き残るからね。▼
今度こそ…必ずだ。▼
- [ジェローム]
- 父さん…▼
…ああ。約束だ。▼
ソールと親子†
- [ソール]
- ジェローム! 無事かい?
ああ…こんなに傷だらけになって…!▼
- [ジェローム]
- まさか…父さんなのか!?▼
- [ソール]
- えっと…僕は正確に言うと、
君の父親のソールじゃない。▼
僕は一時的に君たちを助けにやってきた
別世界の人間なんだよ。▼
- [ジェローム]
- べ、別世界だと…!?▼
- [ソール]
- うん、だからこの世界には
あまり長い時間留まれないけれど、▼
できる限り君たちに
協力させてもらうよ!▼
- [ジェローム]
- そんな…それならなぜ、
今まで…!▼
- [ソール]
- えっ…?▼
- [ジェローム]
- そんな力があるのなら、
これまでなぜ助けに来てくれなかった?▼
私たちは何度も何度も…助けを…
欲していたというのに…!▼
- [ソール]
- !!
ジェローム…済まない。▼
- [ジェローム]
- 父さんがいれば乗り越えられた
局面が沢山あった…▼
もっと多くの仲間を、民たちを
犠牲にせずに済んだ…▼
もしかしたら父さん自身や母さんだって
死なずに済んだかもしれない!▼
なのに、こんな風に
助けに来られたら…▼
今までどうしようもないと思って
諦めてきたこと全てを、▼
後悔してしまうではないか…!▼
- [ソール]
- …そうだね。
本当に…その通りだ。▼
僕だって、もっと早く助けに来られたら
どれだけ良かったか…▼
そうしたら、君にこうやって
寂しい思いなんてさせずに済んだのに!▼
- [ジェローム]
- 父さん…▼
- [ソール]
- でも…今度は間に合ったんだ。
君が死んでしまう前に、ここに来られた。▼
君にとってはもう遅いかもしれないけど…
父親として、戦わせてくれないかな。▼
君と、ミネルヴァを全力で守る。▼
それが…今まで君に
何もできなかった情けない父親の、▼
今できる唯一のことだから…!▼
- [ジェローム]
- …わかった。父さん。
礼を言う…▼
つい熱くなってしまったが…
父さんは何も悪くなど無い。▼
本当に憎むべきなのは…あの邪竜だ。
当たるような真似をしてしまって、すまない。▼
- [ソール]
- ううん、いいんだ。
そんなの気にしちゃいないよ。▼
- [ジェローム]
- 協力してくれるか、父さん。
俺たちの…未来のために。▼
- [ソール]
- もちろんだよ!▼
ヴェイクと親子†
- [ヴェイク]
- おうおう、くたばってねぇか!
ジェローム!▼
- [ジェローム]
- なっ…!
まさか、お前は…!?▼
- [ヴェイク]
- 父親をお前呼ばわりとは
ひっでーなぁ…▼
けどその口の悪さが
俺様に似てるってか?▼
- [ジェローム]
- バカなことを言うな。
私は口が悪いわけではない。▼
相手に相応しく振る舞っているだけだ。▼
だが、お前は本当に父さんなのか?
一体どうやって…▼
- [ヴェイク]
- まぁ正確に言えば、
俺様はお前の親父じゃねぇ。▼
異界から一時的にお前達のことを助けに来た
別世界のヴェイクってわけだ。▼
- [ジェローム]
- 別世界のヴェイク…だと?▼
- [ヴェイク]
- おうよ、俺様たちのいた世界も
結構大変な所だったけどよ、▼
お前らも相当大変な所を
生き抜いてきたみてぇだな。▼
全く、よく生き残ったもんだぜ!
さっすが俺様の息子だな!▼
- [ジェローム]
- …負けたくは無かったからな…▼
- [ヴェイク]
- へ?▼
- [ジェローム]
- 負けたくなかったのだ。
この絶望に…最後まで。▼
だから…今まで誰にも、何者にも
負けないよう、必死に戦ってきた。▼
どんなに苦しい戦況でも、
決して諦めはしなかった。▼
- [ヴェイク]
- へぇ、お前…見かけによらず
負けず嫌いなんだな。▼
- [ジェローム]
- …お前に、そう教えられたからな。▼
- [ヴェイク]
- 俺様に?▼
- [ジェローム]
- ああ。
『俺様がいなくても負けんじゃねぇぞ』▼
父さんが屍兵の討伐に
出かける前に言った言葉だ。▼
…それが、私が聞いた父さんの
最後の言葉となった。▼
それ以来…私は、
その言葉を胸に今まで生きてきた。▼
- [ヴェイク]
- ったく…俺様ももう少し
かっこいい言葉を遺してくたばれよな…▼
- [ジェローム]
- 別にかっこ悪い遺言だなどと
思ったことはないがな。▼
それに…私はその言葉に、
幾度も救われてきた。▼
- [ヴェイク]
- そっか。じゃあ…今からは
俺様が隣にいても、負けるなよ。▼
- [ジェローム]
- 何だそれは。▼
- [ヴェイク]
- そのままの意味だよ。▼
今から一緒に戦ってやるけど、
気ぃ抜いて負けんじゃねぇぞってことだ!▼
- [ジェローム]
- …ふん。
そんなもの、当然だ。▼
そちらこそ、息子の強さを見て
怖気づくなよ。▼
- [ヴェイク]
- へへっ、言うじゃねーか。
そんじゃ行くぞ、ジェローム!▼
- [ジェローム]
- あぁ!▼
カラムと親子†
- [ジェローム]
- はぁ…何とか、まだ戦えるな。▼
せめて残りの奴らが戻ってくるまでは
耐えたいところだが…▼
- (ミネルヴァの鳴き声)
- [ジェローム]
- …ミネルヴァ?▼
なぜ、何もないところに向かって
そんなに…▼
- (カラム登場)
- [カラム]
- …ジェローム。▼
- [ジェローム]
- なにっ…!?
父さんなのか!?▼
いや…しかし、なぜそんな事が…!?
まさか、屍兵…!?▼
- [カラム]
- ううん…僕は異界から来たカラム。
この世界とは別の世界の人間なんだ…▼
- [ジェローム]
- なんだと…?
では、屍兵ではないのだな?▼
- [カラム]
- そうだよ…▼
- [ジェローム]
- …なら、安心した。▼
別人とはいえ、一目会えて良かった。
ミネルヴァも喜んでいる…▼
だが、ここは危険だ。
今のうちに元の世界に帰れ。▼
- [カラム]
- えっ…ダメだよ。僕も一緒に戦う…
そのために異界から来たんだから…▼
- [ジェローム]
- 助けなどいらん…▼
- [カラム]
- えっ…?▼
- [ジェローム]
- 私たちはこれまで
自分たちだけの力でやってきた。▼
誰にも頼らず、
誰の助けも受けずに。▼
それに…
私は皆の守り手だ。▼
民を守って散った父さんの代わりに、
私が皆を守ると決めて生きてきた。▼
父さんの立っていた場所には…
もう次の人間が…私が立っている。▼
今更出てきた
異界の者の力など、頼るまでもない。▼
- [カラム]
- ジェローム…▼
- [ジェローム]
- …わかったなら、さっさと行け。▼
- [カラム]
- そう言って、僕を死なせないように
しようとしてくれてるんだね…▼
- [ジェローム]
- 私はそんなできた人間ではない。▼
- [カラム]
- ううん…わかるよ。
君の本当の気持ち…▼
だって僕は…君の父親だから。▼
- [ジェローム]
- …………▼
- [カラム]
- ありがとう…僕の後を継いで、
守り手としてずっと戦ってくれて…▼
この世界の僕は、
もう君を守ることはできないけど…▼
せめて彼の代わりに、
君の力になりたいんだ。▼
今更出てきて力を貸すだなんて
勝手な父親だけど…許してほしい。▼
僕も、君たちに
一目会えて良かったよ。▼
ジェロームも、ミネルヴァも…
絶対に守ってみせるから…▼
- (カラム退場)
- [ジェローム]
- …! 待て…!▼
…………▼
すまない、父さん…
あんな言い方をしてしまって。▼
本当は、父さんが来てくれて、
俺は……▼
ロンクーと親子†
- [ロンクー]
- …この辺りの敵は、片付いたか…▼
- (ジェローム登場)
- [ジェローム]
- …お前は?▼
- [ロンクー]
- !!▼
…………
俺は、異界から来た援軍だ。▼
- [ジェローム]
- …そう、なのか。
先程から気になっていたのだが、▼
お前の戦い方は見事だな。
攻めにも守りにもまるで隙がない。▼
- [ロンクー]
- …そうか。▼
- [ジェローム]
- それに…お前を見ていると、
誰かを思い出すんだ。▼
そう…まるで、私の…▼
- [ロンクー]
- …戦場での雑談は無用だ!
失礼する…!▼
- [ジェローム]
- あ…おい!?▼
- (ミネルヴァの鳴き声)
- [ロンクー]
- ミネルヴァ…?▼
…っ! しまった…!▼
- [ジェローム]
- お前、今…ミネルヴァと言ったな?
なぜ私の飛竜の名を知っている?▼
それに…ミネルヴァの今の鳴き声は…
父さんを呼ぶ時のものと同じだった。▼
もう何年も聞くことのなかった
鳴き声を…どうして今…▼
- [ロンクー]
- それは…▼
- [ジェローム]
- 父さん…なんだな?▼
- [ロンクー]
- …………▼
- [ジェローム]
- …本当は、似ていると思っていた。
援軍が現れた時から、ずっと…!▼
その動きも、その構えも、
声も、話し方も…!▼
…父さんなんだな?
例え別人でも、私の…!▼
- [ロンクー]
- …すまない。
名乗るつもりは無かったのだが…▼
俺の若い姿を知る、ミネルヴァまでは
誤魔化せなかったな。▼
…こんな状況で、よく頑張った。
よく生きていてくれた…ジェローム。▼
- [ジェローム]
- …!! …っ!!
父さ……▼
- [ロンクー]
- 泣くな、ジェローム。
その仮面は何のためだ?▼
相手に動揺や焦りを悟らせないための
仮面だろう?▼
なのに、こんなに簡単に…
相手に感情を悟らせてはいけない。▼
- [ジェローム]
- …無茶を言うな。▼
私は…父さんのように
常に冷静ではいられないんだ…▼
- [ロンクー]
- いや…俺だって、
常にそうあれる訳ではない。▼
女に近づかれたら…
とてもではないが平静を保てない。▼
お前の母…セルジュのおかげで
随分改善されたがな。▼
だがお前には明確な弱点は無い。
お前は…俺よりもずっと強い。▼
戦いの腕も…
そしてその心も。▼
- [ジェローム]
- 父さん…!▼
- [ロンクー]
- 俺は、お前を守るためにここまで来た。▼
名乗ったからには、
父としてお前を守らせてもらうぞ。▼
お前も、ミネルヴァも、
決して死なせはしない。▼
- [ジェローム]
- すまない…父さん。
だが、俺も共に戦う。▼
俺は、強き戦士であった父さんに
近づきたくて、日々鍛錬を積んできた。▼
その成果を見てくれないか。
この世界の…父さんの代わりに。▼
- [ロンクー]
- ああ。もちろんだ。▼
…行くぞ、ジェローム!▼
- [ジェローム]
- ああ!▼
リヒトと親子†
- [リヒト]
- ジェロームだね!▼
- [ジェローム]
- !? 子供…?
どうして子供がここに…!▼
- [リヒト]
- …やっぱりそうなるよね。
僕は君の父さんなんだけどなぁ…▼
- [ジェローム]
- …何を言っている!?
私の父は既に死んだ身だ!▼
どうやって紛れ込んだかは知らんが、
早くここから逃げた方が身のためだぞ!▼
- [リヒト]
- ううん、僕は逃げたりしないよ。▼
僕は君を助けるために、
別の世界から来たんだから。▼
その世界はここより昔の世界だから
こんな子供の姿だけど…▼
ここでは父親として、君を守ってみせる。
大切な息子の…君をね。▼
- [ジェローム]
- …なんだと?
そんな話、信用できるわけが…▼
(ミネルヴァの鳴き声)
ミネルヴァ?▼
- [リヒト]
- ありがとう、ミネルヴァ!
君には僕がわかるんだね!▼
そうだよね、君は幼い頃の僕にも
会ってるはずだもん。▼
どう?
この姿、懐かしいでしょ?▼
- [ジェローム]
- ……どういうことだ?▼
本当にこの子供が…
私の父さんだというのか?▼
それなら、お前が父さんだと言うのなら…
証拠を見せてくれ。▼
- [リヒト]
- えっ? 証拠…?
でも何をすればいいの?▼
- [ジェローム]
- 私は幼い頃、父さんから魔法を
教わっていたにもかかわらず、▼
母さんの後を継いで
ドラゴンナイトになることを決めた。▼
その時父さんが
私に言った言葉はわかるか…?▼
- [リヒト]
- そんなぁ…それって僕にとっては、
これからもっと先の話でしょ?▼
そんなの、今の僕にわかるわけ…▼
- [ジェローム]
- …………▼
- [リヒト]
- あ…ううん。
やっぱり、何となくならわかるよ。▼
きっと僕ならこう言うと思うんだ。▼
君がどんな道を進もうと、
僕はずっと見守っていきたいし…▼
男として頼りがいのある騎士に
なりたいなら、その選択は正しいと思う。▼
でも……少し…寂しい、かな?▼
- [ジェローム]
- …!▼
- [リヒト]
- ど、どうかな?▼
- [ジェローム]
- …………▼
- [リヒト]
- ジェローム…?
やっぱり、不正解だったかな?▼
- [ジェローム]
- …いや、正解だ。▼
あまりにも記憶の父さんの言葉と
同じだったので…少し、驚いていた。▼
- [リヒト]
- じゃあ僕がリヒトだって
認めてくれる?▼
- [ジェローム]
- ああ…
疑ったりして、悪かった。▼
- [リヒト]
- 良かった!▼
- [ジェローム]
- 俺は、父さんの後は継がなかった。
だが…父さんは俺の憧れだった。▼
頼りがいのある背中、
優しく大きな手、▼
その手から放たれる強力な魔法。
全て、鮮明に思い出せる。▼
…見せてくれるか、父さん。
俺にもう一度…懐かしいその姿を。▼
- [リヒト]
- ジェローム…
で、でも、今の僕の姿は…▼
- [ジェローム]
- ああ、わかっている。▼
だた、今なら見える気がするんだ。
もう二度と見ることが叶わないはずの…▼
大好きだった、
あの頃の父さんの姿が。▼
- [リヒト]
- !!▼
…わかったよ、ジェローム。
そこまで言われちゃ仕方ないね。▼
父さんのかっこいい姿、
嫌ってほど見せてあげるよ!▼
- [ジェローム]
- ありがとう…父さん。▼
ガイアと親子†
- (ミネルヴァの鳴き声)
- [ジェローム]
- …ミネルヴァ?
どうして、なぜそんなに鳴いて…▼
!? 人影…?▼
- [ガイア]
- お、おいちょっと…こらやめろ!
ミネルヴァ!!▼
- [ジェローム]
- なにっ…!?
まさか…父さんなのか!?▼
- [ガイア]
- ちっ、見つかったか。
お前に顔を見せたくなかったんだが…▼
- [ジェローム]
- なぜ父さんが!?
父さんは死んだはずではないのか?▼
- [ガイア]
- ああ…
この世界のガイアは、な。▼
俺は異界から来た者。
お前の父さんとは別人だ。▼
さっきいきなり援軍が現れたろ?
あの時こっちの世界に来たんだよ。▼
- [ジェローム]
- そんな事がありえるのか?▼
- [ガイア]
- それがありえるんだな。
俺も最初は驚いたさ。▼
だから…お前もきっと
信じてくれないと思っていた。▼
お前に会って偽者だ何だと
疑われるぐらいなら…▼
いっそのこと会わない方が
いいと思ったんだ。▼
- [ジェローム]
- だからコソコソと
盗賊のようにしていたのか。▼
- [ガイア]
- いやまぁ俺、元々盗賊だしな…▼
- [ジェローム]
- …………▼
…疑うわけ、ないだろう。▼
- [ガイア]
- は? 何か言ったか?▼
- [ジェローム]
- …何でもない。▼
ミネルヴァがあんなに喜んでいたんだ。
本物だと信じるしかないだろう?▼
ただ、私ひとりだったら絶対に
信用しなかったがな。▼
- [ガイア]
- 何だよそれ…判断は完全に
ミネルヴァ任せなのかよ。▼
じゃあジェロームに信用してもらえらのは
ミネルヴァのおかげってことか。▼
よしよし、ミネルヴァ。
お前には特別に菓子をやるからな。▼
- [ジェローム]
- …………▼
- [ガイア]
- ん? どうしてジェローム。▼
- [ジェローム]
- ……っ!▼
- [ガイア]
- !?▼
ジェローム?
な、泣いているのか…?▼
すまん、お前も菓子が欲しかったんだな。
ほら、この中から好きなやつを…▼
- [ジェローム]
- いらん! 私は子供か!
そんなことで泣いているのではない!▼
ただ…お前がそうやって
ミネルヴァに菓子を与える光景が…▼
すごく…
懐かしくて…▼
- [ガイア]
- …ジェローム。▼
…すまないな、この世界で
寂しい思いをたくさんさせてしまって。▼
その思いに報いるには安すぎる対価だが、
ここでは俺がお前をミネルヴァを守る。▼
だから、安心してくれ。▼
- [ジェローム]
- …あぁ。ありがとう。
…父さん。▼
グレゴと親子†
- [グレゴ]
- よう!
生きてるみてぇだな、ジェローム!▼
- [ジェローム]
- …なっ!▼
- [グレゴ]
- 何よりだぜ~。死んじまったら
何にもならねぇからな。▼
- [ジェローム]
- き、貴様どうして…!?▼
- [グレゴ]
- おいおい、父ちゃんに対して
貴様はねえだろう?▼
っても…俺は正確には
お前の父ちゃんじゃねーか。▼
- [ジェローム]
- …?▼
- [グレゴ]
- 俺は別の世界からやってきたんだ。▼
つまり死んだお前の父親のグレゴとは、
同一人物でもあり別人でもあるわけよ。▼
- [ジェローム]
- そう…なのか。▼
- [グレゴ]
- けどまぁ、細かい事は気にするな。
どっちにしろ今生の別れだ。▼
- [ジェローム]
- どういうことだ…?▼
- [グレゴ]
- この世界にいられる時間は長くない。
終わったらすぐに帰らないといけねぇんだ。▼
だからよ、俺にもちゃんと活躍するとこ、
分けてくれよ? いいだろ?▼
- [ジェローム]
- ならば私は…
父さんに言っておきたい事がある…▼
- [グレゴ]
- おうよ、なんかあるなら
今のうちに言っとけ。▼
- [ジェローム]
- ミネルヴァについての事だ…▼
- [グレゴ]
- ミネルヴァ? ああ…お前の相棒は
この世界のセルジュから引き継いだのか?▼
- [ジェローム]
- そうだな。こいつは私の半身だ…
仲間達とはまた違う結び付きがある。▼
言葉は交わせずとも、
心は繋がっている…▼
- [グレゴ]
- そうか。そりゃこの世界の
セルジュも喜んでるだろうぜ。▼
…で、なんだ?▼
- [ジェローム]
- 礼を言わせて欲しいんだ。
ミネルヴァとこうしていられることに対しての。▼
昔ミネルヴァは父さんによって
命を救われたと聞いたことがあるからな…▼
- [グレゴ]
- お、おいおい、
それほどのもんじゃねぇよ。▼
- [ジェローム]
- いや…私が今ここにあるのは、
仲間たちとミネルヴァのおかげ…▼
つまり父さんのおかげと言っても
過言ではない。▼
- [グレゴ]
- ジェローム…▼
- (ミネルヴァの鳴き声)
- [ジェローム]
- ふっ…こいつも命の恩人に
再会できて喜んでいるようだ…▼
- [グレゴ]
- そうか。なら救われた命、
ここで落とすなんてことだけは止めてくれよ。▼
まぁお前らを守るために、
俺もこの世界に来たわけだしな。▼
お前らは俺が守ってやるから、
大船に乗ったつもりでいてくれや!▼
- [ジェローム]
- …父さん。▼
- [グレゴ]
- 絶対に死なせないぜ。ジェローム。
お前も…ミネルヴァも。▼
生きて生きて生き抜いて、
幸せな未来ってやつを掴んでくれ。▼
この世界の俺の分まで、な。▼
- [ジェローム]
- ああ…ありがとう。
父さん。▼
リベラと親子†
- [リベラ]
- ジェロームさん…!
生きていてくれたのですね。▼
ああ、良かった…!▼
- [ジェローム]
- まさか…父さん?
天に召されたのではなかったのか…!?▼
- [リベラ]
- はい。この世界のリベラは
そうだったと聞いています。▼
- [ジェローム]
- この世界…?▼
- [リベラ]
- 私は別世界より訪れし者。
この世界の住人ではないのです…▼
- [ジェローム]
- な、なんだと…?▼
- [リベラ]
- 残念ながら私はこの世界に
長居することは叶いません。▼
ただ少しでも…あなた達に
協力させてもらえないでしょうか…!▼
- [ジェローム]
- そんな助けなど…不要だ。▼
去らねばならないというなら、
今すぐに去ればいい…▼
- [リベラ]
- ジェロームさん…?▼
- [ジェローム]
- この世界には、
これまで救いの手など無かった…▼
だからこれからも私達の未来は
私達の手で勝ち取る。▼
今更、神のきまぐれのような
助けなどいるものか…!▼
- [リベラ]
- 貴方の言う通りですね…
私には、言い訳をする余地もありません。▼
ならば…
助けることが叶わないというのなら、▼
せめてあなたの盾となりましょう。▼
あなたに向かってくる攻撃の全て…
この私が受け止めましょう…▼
- [ジェローム]
- !! 止めろ!
頼む、それだけは…止めてくれ!▼
私はもうこれ以上、父さんが
死んでいく姿など見たくない…!▼
戦いたいのなら、
好きにすればいい!▼
だが…私を守って死ぬなどという
馬鹿なことはやめてくれ!▼
- [リベラ]
- この身を案じてくださるのですか?
私は本物の父ではないというのに…▼
- [ジェローム]
- …勘違いするな。
例え別人だとしても、▼
同じ姿の者に死なれては
寝覚めが悪い…それだけだ。▼
- [リベラ]
- …そうですか。▼
では、盾としてではなく、
貴方の剣として…▼
共に戦うことをお許しくださいますか?▼
- [ジェローム]
- …わかった。
だが…絶対に死ぬな。▼
- [リベラ]
- …ありがとうございます、
ジェロームさん。▼
突き放すような言い方をしても…
私には貴方の優しさが痛いほどわかります。▼
生まれてきてくれて…そして素晴らしい
人間に育ってくれて…ありがとう…▼
- (リベラ退場)
- [ジェローム]
- …………▼
…礼を言うのは、こちらの方だ。▼
ありがとう、父さん…▼
あんな言い方しかできなくて、
すまない…▼
ヘンリーと親子†
- [ヘンリー]
- ねぇねぇ、
君はジェロームじゃないの~?▼
- [ジェローム]
- と…父さん!?▼
- [ヘンリー]
- やっぱりジェロームなんだね?
良かった良かった~。▼
さっきすごい攻撃を受けてたから、▼
もしかして死んじゃったんじゃないかって
ヒヤヒヤしてたんだよ~。▼
- [ジェローム]
- 父さんこそ、
死んだはずではなかったのか…?▼
- [ヘンリー]
- うん、死んだよ。
この世界のヘンリーはね。▼
けど僕は異界からやってきた人だから、
君のお父さんとは別人なんだ。▼
あまり長い時間留まることはできないけど、
君の手助けをさせてもらうよ~!▼
- [ジェローム]
- いや…今の話が真実だと言うのなら…
手助けなどは不要だ。▼
父さんは元いた世界に帰ってくれ…▼
- [ヘンリー]
- え~!?
なんで~?▼
- [ジェローム]
- 異界の人間とはいえ、
父さんの死んでいく姿など…▼
私はもう、見たくないんだ…▼
- [ヘンリー]
- でもジェローム。それは僕からすれば
まったく同じ気持ちなんだよ?▼
異界とはいえ息子が死ぬのを前に、
逃げ帰るなんてできないからね。▼
- [ジェローム]
- 父さん…
そう言ってくれるのは嬉しいが…▼
- [ヘンリー]
- 大丈夫だよ~!
二人の想いが同じなら、▼
きっとこの苦境を
乗り越えられるはずだよ~!▼
- (ミネルヴァの鳴き声)
- [ジェローム]
- ミネルヴァ…?▼
- [ヘンリー]
- あはは、ごめんごめん。
二人じゃなかったね。▼
ミネルヴァとジェロームと僕、
三人の想いが同じなら、きっと大丈夫。▼
そうだよね、ミネルヴァ!▼
- [ジェローム]
- …父さんも、わかるのか?
ミネルヴァの言葉が…▼
- [ヘンリー]
- うん。だって、家族だもん。▼
ミネルヴァも、ジェロームも、
それからセルジュも。▼
みんな僕の大事な家族で…
絶対に死んで欲しくない人たちなんだ。▼
…だから一緒に戦ってもいいよね?
ジェローム。▼
- [ジェローム]
- …そうか。そこまで言われては、
その想いを無下にもできんな。▼
…わかった。力を貸してくれ。
ただし、絶対に死ぬなよ?▼
- [ヘンリー]
- もちろんだよ!▼
- [ジェローム]
- ありがとう、父さん…▼
ドニと親子†
- [ドニ]
- ジェロームだべな!?
あぁ、無事で良かっただ~。▼
- [ジェローム]
- なっ…!? 父さん!?
私は夢か幻でも見ているのか?▼
- [ドニ]
- えっ?▼
- [ジェローム]
- 父が若い姿でこの場に
現れるなど…▼
そんなこと…あるわけがない…!▼
それとも私自身も
もう死んでしまったとでも言うのか…?▼
- [ドニ]
- おおーい、しっかりするだよ。
おらは幻なんかじゃないだ!▼
それにあんたもまだ生きてるだよ!?▼
- [ジェローム]
- ならば…どうして?▼
- [ドニ]
- おらはこの世界の人間じゃねぇだ。
別の世界からあんたを助けに来ただよ!▼
だからあんまり長くは居られねぇけど、
できる限り一緒に戦うだよ!▼
- [ジェローム]
- …そういうことか。▼
だがもはやそれは
夢や幻と同じようなものだな…▼
- [ドニ]
- いや、違うだ!
おらは生きてるだよ!▼
- [ジェローム]
- お前が生きた人間だと言うのは
もうわかっている。▼
…ただ、別世界の父が
一時的にやってきたというなら…▼
それは幻と同じようなことだと
言っているんだ。▼
今こうして父と再び会話していることが、
明日には幻のように感じてしまうと…▼
- [ドニ]
- …………▼
ジェローム…
寂しいんだべな。▼
- [ジェローム]
- …それをお前が言うか?▼
戦争でお前を…父を亡くした息子の
気持ちが、お前にわかるのか…?▼
- [ドニ]
- …わかるべ。▼
- [ジェローム]
- え…▼
- [ドニ]
- おれも…父ちゃんを戦争で亡くしたべ。
すごく辛くて…苦しくて…悲しかっただ。▼
だから、自分の子供だけには
同じ思いをさせるもんかと思ってただ。▼
けど、あんたには父親どころか
母親まで失う痛みを味わわせた。▼
ほんとに、すまねぇだ…▼
だとも…いや、だからこそ、
今だけはおらに、▼
息子を守るために
頑張らせてくれないだか?▼
- [ジェローム]
- …………▼
父さん…▼
- [ドニ]
- おらにはおらのできることをする。▼
この手で、あんたとミネルヴァを
絶対に守って見せるべ!▼
- [ジェローム]
- …命を落とさないと、約束できるか?
今度こそ。▼
- [ドニ]
- ああ、もちろんだ! 父ちゃんの
強さを今こそ見せてやるだよ!▼
- [ジェローム]
- そうか…わかった。
では、共に戦おう、父さん。▼
私も…今私ができることをする…▼
お前と…
父さんと、同じように。▼
ジェローム†
- [ジェローム]
- …あれが、異界の私か。▼
ふむ…こちらのミネルヴァも
なかなかに愛らしいな。▼
だが、うろこや羽にツヤが無い。
体も傷だらけだ…▼
異界の私の方も先程の攻撃で
かなり消耗している。▼
早く終わらせないと
命を落としてしまうかもしれん。▼
過去だけでなく異界の運命にまで
干渉するのには気が進まないが…▼
あんな姿を見せられてしまうと
手を貸さずにはいられんな。▼
…お前の戦い、
微力ながら私も協力しよう…▼
お前とミネルヴァは私たちが
何としてでも守ってやる。▼
だから死ぬんじゃない…
死ぬんじゃないぞ…!▼
- (ジェローム退場、異界のジェローム登場)
- [異界のジェローム]
- …どうした、ミネルヴァ?
こっちに敵がいるのか?▼
なぜそんなに向こうの方ばかり
見つめて…▼
- (ミネルヴァの鳴き声)
- [異界のジェローム]
- ミネルヴァ…?
礼を言っているのか…?▼
いったい、誰に……▼
ロランと会話†
ミリエル†
- [ロラン]
- か、母様…!?
母様なのですね!?▼
- [ミリエル]
- ロラン…この状況の中、
よく無事でいてくれましたね。▼
- [ロラン]
- ううっ…母様!
会いたかったです…!▼
母様が行方不明になってから
何度も戦場の跡を回りましたが、▼
ついに母様の
遺体は確認できなかった。▼
だから、だから…
きっと生きていると思っていたんです!▼
- [ミリエル]
- !!▼
- [ロラン]
- 良かった…
僕は…信じていました…!▼
- [ミリエル]
- …………▼
ロラン…申し訳ありません。▼
最初に言っておくべきでしたが…
私は、貴方の母親ではない。▼
私は、この世界の
ミリエルではないのです…▼
- [ロラン]
- えっ…? こ、こんな時に
冗談は止めて下さい、母様!▼
- [ミリエル]
- いえ、冗談ではありません。
私は異界と呼ばれる別世界の人間。▼
貴方の母親のミリエルとは…
同一人物ではありますが、▼
別人とも言える存在なのです…▼
- [ロラン]
- そ、そんな事…理解できない!
そんな不可解なことを母様が言うだなんて…!▼
- [ミリエル]
- そう言われても仕方ありませんね…▼
仮に立場が逆だった場合、
私もそう考えるでしょう…▼
ですが、これは
紛れもない事実なのです。▼
- [ロラン]
- じゃあ、やっぱり…
僕の母様は…▼
- [ミリエル]
- ぬか喜びをさせてしまって…
本当にすみません。▼
貴方は、私が生きていると
ずっと信じてくれていたのに…▼
私では、その思いに報いるだけの
答えを貴方に与えることはできない…▼
- [ロラン]
- …いいえ。いいんです。
僕も本当は、わかっていたんです。▼
…僕の母様はもういない。▼
遺体を見なかったのをいいことに、
都合の良い夢を見ていたんです。▼
いつまでも認めないままだと、
母様が報われませんね。▼
…ありがとうございます、異界の母様。
僕の目を覚ましてくださって。▼
別の世界の母様であっても…
また会えて嬉しいです…▼
- [ミリエル]
- そう言ってくれるのですね…
ありがとうございます…ロラン。▼
せめてこの世界のミリエルに代わり、
貴方に力を貸しましょう。▼
この世界の私ができなかった分まで、
貴方のことを守ります。▼
- [ロラン]
- 母様…嬉しいです。
母様と共に戦うのは、僕の憧れでしたから。▼
これも、異界から助けに
来て下さったおかげですね。▼
- [ミリエル]
- ロラン…▼
- [ロラン]
- しかし、異界…ですか。▼
…僕には到底
理解が及ばない世界ですね。▼
世界が平和になった暁には、
その理をぜひ解き明かしたいものです…▼
- [ミリエル]
- ふふっ…こんな時に
そんな事を言うだなんて。▼
我が子ながら困ったものですね。▼
ですが…憧れを持つのは
素晴らしい事です。▼
前向きな心は、
生きる力へと昇華されるのですから。▼
- [ロラン]
- はい…! 母様!▼
マイユニット(男性・俺)と親子†
- [ルフレ]
- ロラン!生きていてくれたか!▼
- [ロラン]
- ま、まさか父様なのですか…!?▼
- [ルフレ]
- いや…俺は別の世界から
やってきたルフレだ。▼
だから正確には
お前の父親じゃない。▼
- [ロラン]
- えっ…?▼
- [ルフレ]
- だから父親として偉そうな事は
言えないかもしれないが…▼
この限られた時間の中で
お前の事を守らせて欲しいんだ…!▼
こんなことしかできなくて
本当にすまないが…▼
- [ロラン]
- 父様…僕は逆に
あなたに謝らなければなりません…▼
- [ルフレ]
- ロラン…?▼
- [ロラン]
- あなたは僕の憧れでした…▼
あなたは軍略家としても、
いち戦闘員としても、▼
そして、皆の大切な仲間としても、
常に軍を支え続けてきた…▼
- [ルフレ]
- そんな大層なものじゃないぞ。▼
- [ロラン]
- いえ…そんなことはないです。
僕もあなたのようになりたくて…▼
必死に努力して、この世界を救おうと
頑張ってきたつもりです…▼
ですが、その努力も甲斐はなく、
世界は滅びへと近づきつつあります…▼
家族や、仲間や、
沢山の民達も死なせてしまいました…!▼
だから僕は…
あなたの息子失格なんです。▼
父さんが守ろうとした世界を、
僕は救えなかった…▼
- [ルフレ]
- ロラン…▼
お前はそうやって自分を追い込む程、
懸命に努力をし続けてきたんだな…▼
大丈夫だ。お前は俺と同じ…
いやそれ以上の存在じゃないか?▼
- [ロラン]
- …なぜそんな事を言うのですか?
気休めは止めてください。▼
- [ルフレ]
- 確かにこの世界は
一度滅びに向かったかもしれない。▼
でもそれを巻き返しているのは
お前や仲間の努力によるものだ。▼
今こうしてそれが実を結ぼうと
しているんじゃないのか?▼
この世界の俺たちが為し得なかった事を、
お前はちゃんとやり遂げようとしているんだぞ?▼
- [ロラン]
- !!▼
父様…ありがとうございます。▼
そう言って頂けただけで、
僕は…僕は…!▼
- [ルフレ]
- あと少しだ…あと少し頑張れば、
もうすぐ平和がやってくる!▼
だからロラン、頑張ろう…!▼
- [ロラン]
- は…はいっ!▼
フレデリクと親子†
- [フレデリク]
- ロランさんですか?
無事で何よりです…!▼
- [ロラン]
- ま…まさか父様、
でも一体どうして…?▼
- [フレデリク]
- 私はこの世界の
フレデリクではないのです。▼
異界と呼ばれる別世界からやってきた
貴方の父とは異なる存在なのですよ。▼
留まれる時間は
決して長くはありませんが、▼
その間だけでもどうか
父親として、貴方を守らせて下さい。▼
- [ロラン]
- そうだったのですか…▼
…父様。
お気持ちはとてもありがたいです。▼
ですが、この世界は今にも
闇に包まれようとしています。▼
せっかく生き延びた父様にご迷惑を
おかけするわけには参りません。▼
僕は父様とお会いできただけで十分です。
さぁ、早く元の世界へ戻って下さい。▼
- [フレデリク]
- いえ、そんなわけには…▼
- [ロラン]
- …だめです、父様!▼
- [フレデリク]
- …まったく、その生真面目で
融通のきかない所は誰に似たのでしょうね。▼
- [ロラン]
- え?▼
- [フレデリク]
- ですが、同時に貴方は愚かしい程に
他人の事を想う…優しい子です。▼
そんな貴方が、この世界を生きるのに
どれほど辛い思いをしたでしょう。▼
私は、貴方に幸せになって欲しいのです。
今まで苦労をした分まで。▼
この世界の私が…
幸せにしてやれなかった分まで。▼
- [ロラン]
- 父…様…▼
- [フレデリク]
- だから…ロランさん。▼
こんな時くらいは、
私に…父親に甘えてはくれませんか?▼
- [ロラン]
- いえ、ですが、それでは…!▼
- [フレデリク]
- 大丈夫ですよ。息子を置いて、
誰が二度も死ぬものですか!▼
…この世界で倒れた私の分まで、
貴方を守り通すと約束しますよ!▼
- [ロラン]
- …………▼
わかりました。
ではそのお力、お借りします。▼
憧れだった父様と共に戦えるなんて、
光栄ですよ。▼
- [フレデリク]
- さぁ、では行きますよロランさん!
共にこの世界の希望を取り戻しましょう!▼
- [ロラン]
- はい!▼
ヴィオールと親子†
- [ヴィオール]
- そこを往くのはロランくんかな?▼
- [ロラン]
- と、父様!?
生きておられたのですか!?▼
いえ、でも父様の遺体は確かに
この手で埋葬しました…!▼
ということは、屍兵…?▼
くっ…!
こんな時に父様の姿で…!▼
- [ヴィオール]
- え!?
ちょ、ちょっと君!?▼
- [ロラン]
- 今度こそ安らかにお眠りください、
父様!!!!▼
- [ヴィオール]
- うおぉ!? ままま待ちたまえ!
私は屍兵ではないのだよ!!▼
ほら見たまえこの健康的な肌を!
それに目だって光っていない!!▼
- [ロラン]
- えっ…?
ど、どういう事ですか?▼
- [ヴィオール]
- 私は異界よりこの世界へと訪れし者。
別の世界の人間なのだよ…!▼
だから亡くなった君の父親とは
別人ということになる。▼
君を助けにここまで来たのだよ!
敵ではないし、ましてや屍兵でもない!▼
- [ロラン]
- そう…だったのですか…
異界の…父様……▼
- [ヴィオール]
- わかってくれて何よりだよ。
すっかり寿命が縮んでしまった。▼
それにしても、君があまりにも躊躇いなく
かかってくるので少々驚いたよ…▼
この世界の私は、君にとって
あまり良い父ではなかったのかな?▼
- [ロラン]
- いえ、それは…
昔、父様に教わったからです。▼
『貴族たるもの、民衆を守るために
時には情を切り捨てた行動も厭うな』と。▼
- [ヴィオール]
- ほほう、では君は私の教えに
忠実に行動したというわけだね。▼
- [ロラン]
- はい。だから仲間を守るためには、
例え父様の姿の敵であっても…▼
…………▼
- [ヴィオール]
- ロランくん?▼
- [ロラン]
- 例え父様の屍兵でも、この世界のために
倒さなくてはいけないと…必死だったんです!▼
けれど…心が痛まなかったはずありません!
大好きだった父様を倒したくはない!▼
あなたが良い父親で無かったわけが…
あるはずないじゃないですか…!▼
異界の父様であっても…
一目会えて、僕は…僕は…っ!▼
- [ヴィオール]
- !!
そうか…済まない。▼
私の言葉は
少々冷淡に聴こえてしまったかな…▼
どうか許してくれたまえ。
あまりこの場所に留まれない以上、▼
名残惜しさは残したくなかったんだよ…▼
- [ロラン]
- …いえ…いいんです。
むしろこちらが謝らなければ。▼
父様、すみません…
僕はもう…大丈夫です。▼
- [ヴィオール]
- …いい子だ…ロランくん。▼
身体中は満身創痍だというのに、
その澄み切った笑顔は、▼
まさにヴィオール家の跡を継ぐに
相応しい、貴族らしい顔だよ。▼
…さて、そろそろ行くとするかね。
世界を救うため、共に戦おうではないか。▼
- [ロラン]
- 力を貸して下さるのですか…?▼
- [ヴィオール]
- 当たり前だよ。貴族的に優雅な戦い…
しかと見ていてくれたまえ!▼
- [ロラン]
- ありがとうございます、父様…!▼
カラムと親子†
- [カラム]
- 君は…この世界のロランだね?▼
- [ロラン]
- 父様!? まさか…!
どうして父様が…?▼
- [カラム]
- 僕は異界という
別世界から来たカラム…▼
だからこの世界で死んでしまった
君の父親とは別人なんだ…▼
- [ロラン]
- そ、そんなことが…!?▼
- [カラム]
- でも君が生きていてくれて良かった…
無事…とは言えないかもしれないけど。▼
- [ロラン]
- 生きていても…僕達はきっともうすぐ…
死んでしまう運命なんです…▼
- [カラム]
- えっ…?▼
- [ロラン]
- 最期に別世界とは言え、
父様と会えて良かったです…▼
- [カラム]
- な、何を言っているんだい、ロラン…?
ここまで来て諦めるのかい…?▼
- [ロラン]
- でも敵の勢力は依然強大で…▼
我々に残された力は
あまりにも心もとない…▼
僕達にはもうどうする事も…!▼
- [カラム]
- ロラン…▼
そうか。それは僕も父親を
名乗る資格があるということかもね…▼
- [ロラン]
- え…?▼
- [カラム]
- 度重なる戦いの連続で心身共に
疲れ切ってしまったのかと思ったけど、▼
君はそうじゃない…さっきまで
仲間達と共に頑張っていたじゃないか。▼
なのに今になって
どうして弱音を吐いているんだい?▼
それはきっと…▼
- [ロラン]
- は、はい…すみません。▼
つい父様を前に、
泣きごとを言ってしまっただけです…▼
- [カラム]
- やっぱりそうだったんだね。でもいいさ。
今のは僕しか聞いていないし…▼
- [ロラン]
- 父様…▼
- [カラム]
- よしよし…ロラン。よく頑張ったね。
でももう少しだよ?▼
この局面を乗り切れば
勝利はもうすぐだ…▼
わずかな間だけど僕も協力するから、
共にがんばろう?▼
- [ロラン]
- は…はい!わかりました!
ありがとうございます…父様。▼
ソールと親子†
- [ソール]
- ああ、無事だったんだね!ロラン!
良かったよ…!▼
- [ロラン]
- !! と、父様!?▼
と、父様がいます…
しゃべっています…▼
僕の視覚と聴覚はついに
おかしくなってしまったんでしょうか…?▼
- [ソール]
- あはは、
その反応、君らしいよ…▼
君は僕に似て、まず自分を
疑ってしまう性格なんだろうね。▼
でも僕は…幻じゃないんだよ。▼
- [ロラン]
- で…では本当に
本物の父様なのですか?▼
今までどこかで、
生きていたのですか?▼
- [ソール]
- いや、僕は異界という
別の世界からやってきた人間。▼
だから君の本当の父親ではないんだ。
ぬか喜びさせたなら、すまない…▼
- [ロラン]
- 謝らないで下さい…別人であろうと、
あなたは父様には変わりありません。▼
一目お会いしたかったです…父様。▼
- [ソール]
- 僕も、君に会えてよかったよ。▼
ロラン…こんな世界で、
よく頑張ったね…▼
ここに来るまでの君の辛さは、
想像もつかないよ…▼
- [ロラン]
- いいえ…父様も昔は気苦労が
絶えなかったと聞きました。▼
それに比べればまだまだです…▼
- [ソール]
- そういう残念なやくどころも、
親子だと似てしまうんだね。▼
- [ロラン]
- …でも僕からすれば、
それは勲章です。▼
決して目立つ役割ではないけれど、
確かに必要とされている…▼
僕のその立ち位置こそが、
父様の息子である証なんですから。▼
- [ソール]
- そう言ってくれるのかい…
ありがとう…ロラン。▼
もっと君とこうしていたいけど、
おしゃべりはここまでにしよう。▼
僕も力を貸すから、
共に未来を掴むために戦うよ!▼
- [ロラン]
- !! ですが、父様を危険な目に
遭わせるわけには…!▼
- [ソール]
- 大丈夫だよ、ロラン。▼
僕が何のためにここに来たと
思っているんだい?▼
異あっ間で辛い思いをしてきた息子を
助けるためなんだよ。▼
こんな時ぐらい、
素直に甘えてもいいんだ。▼
この世界の…僕の代わりにさ。▼
- [ロラン]
- 父様…
…ありがとうございます。▼
ではせめて、
この薬を持っていってください。▼
- [ソール]
- 薬…?▼
- [ロラン]
- はい、僕が調合したんですよ。▼
生前の父様に教わって、
母様と改良を重ねた特別なものです。▼
切り傷程度ならすぐに塞がりますよ。▼
この世界の父様はいつも、
それを持って戦場に行っていました。▼
- [ソール]
- …そうか。
ありがとう、ロラン。▼
僕の薬を君が受け継いでくれてるなんて、
何だか嬉しいな。▼
でも、これを使うことが無いように
うまくやってみせるよ。▼
…みていて、ロラン!
僕が昔、それだけ強い戦士だったかを!▼
- [ロラン]
- はい、しっかり
目に焼き付けておきます。▼
これからずっと…忘れないように。▼
僕をもう一度助けに来てくれた、
もうひとりの父様のことを。▼
ヴェイクと親子†
- [ヴェイク]
- そこにいるのはロランか!
いやー無事で良かったぜ!▼
- [ロラン]
- …ま、まさか父様?
いやそんなバカな…!▼
- [ヴェイク]
- なんだ? こっちのお前も
随分ヒョロヒョロしてやがるな…▼
まぁ食うにも困りそうな
この世界の惨状を考えれば…仕方ねぇか。▼
- [ロラン]
- な、なぜ父様が…!?▼
- [ヴェイク]
- 俺様は、お前の父親じゃねぇ。
こことは別の世界のヴェイクだよ。▼
救いを求めるお前らの声を聞いて、
助っ人として参上してやったぜ。▼
- [ロラン]
- そんな事があり得るのですか…?
な、納得できません…!▼
- [ヴェイク]
- ったく…お前はいつもそうやって
チマチマ頭で考えようとしやがる。▼
父親だろうがなんだろうが
強力な仲間が増える…▼
それでいいじゃねぇか!▼
- [ロラン]
- そうはいきませんよ。▼
この局面だからこそ不測の事態にも
冷静に…対処する必要が…▼
…………っ!▼
- [ヴェイク]
- お前…しゃべってる途中から
泣き出すのは止めろよな?▼
- [ロラン]
- ち…違います…!
目にゴミが…入っただけです!▼
- [ヴェイク]
- 眼鏡してるのにか?▼
- [ロラン]
- と…父様が突然現れたのですから…!
僕だって…感傷的にもなります!▼
- [ヴェイク]
- へいへい、
こみ上げてきちまったってわけか?▼
へっ、お前の涙腺は
その固い頭と違って正直みたいだな。▼
嬉しい時は嬉しい…
それでいいんだよ。▼
- [ロラン]
- すみません…父様…
戦場で…涙など見せてしまって…▼
- [ヴェイク]
- いいんだよ、ロラン。
正直な気持ちを見せたってことは、▼
俺様を父親だって
認めてくれたってことだろ?▼
今まで我慢してきた分、
思いっきり甘えてくれりゃいいんだよ!▼
- [ロラン]
- !! はい…▼
- [ヴェイク]
- さぁてと! わかり合えたところで、
親子仲良く屍兵退治に向かうとするか!▼
ロラン! ボサッとしてやがると
置いていくからな!!▼
- [ロラン]
- ありがとうございます…父様。▼
遅れないように、ついていきますね。
早くこの涙が乾くように。▼
そして…父様の姿を少しでも多く、
この目に焼きつけておけるように。▼
ロンクーと親子†
- [ロンクー]
- お前がこの世界の…
ロランか。▼
- [ロラン]
- 父様!?
父様が生きて目の前に…!?▼
あ、あり得るはずがありません!
だって父様はもう…!▼
だとするとこれは…
屍兵……!?▼
- [ロンクー]
- お前がそう判断する気持ちはわかる。
この世界の俺は死んだ存在だからな…▼
だが俺は、屍兵などではない。▼
別の世界からやってきた、
お前の父とは異なる人間だ。▼
- [ロラン]
- そんな…別の世界の父様が、
どうしてこのような世界に…?▼
- [ロンクー]
- …戦いに来た。
俺が動く理由は常にそこにある。▼
- [ロラン]
- た、戦いにって…! ダメです父様!
ここはとても危険な世界なんですよ!?▼
異界のあなたがわざわざ
命を犠牲にする必要はありません!▼
- [ロンクー]
- ではそんな世界で、お前は
援軍の力も借りず戦うというのか?▼
- [ロラン]
- …はい。もしかしたら
負けてしまうかもしれませんが…▼
それでも、父様をもう一度失うよりは
ましな選択かと思います。▼
- [ロンクー]
- 負けるかもしれない…か。
甘いな、お前は。▼
そのような思いで戦っていたのなら、
お前が生き残ったのは偶然でしかない。▼
- [ロラン]
- !!▼
- [ロンクー]
- 生死を賭けた戦いに於いて、
勝つか負けるかはその者の運命次第…▼
…だが、最初から勝ちたいという
意志のない者には、▼
絶対に勝利は訪れん…!
その事は肝に銘じておけ。▼
- [ロラン]
- と、父様…!
すみません…その通りです。▼
- [ロンクー]
- …いや、済まない。
俺も声を荒げてしまった…▼
だが戦士として、お前には
常に強くあって欲しいのだ…▼
この世界で果ててしまった俺の分もな…▼
- [ロラン]
- 僕も、父様を失ってから、
父様のようになろうと頑張ってきました。▼
けれど、まだまだだったようですね。
僕はまだ父様には及ばない。▼
不思議ですね…
悔しいはずなのに、▼
まだ目指すものがこんなに遠いのだと、
何だか嬉しくもありますよ。▼
- [ロンクー]
- 向上心、というやつか…
さすがはミリエルの息子だな。▼
- [ロラン]
- それに、父様に叱咤された時…
なんだか懐かしかったです。▼
父様も母様も、躾には厳しい方でしたから
昔を思い出してしまいましたよ。▼
- [ロンクー]
- ふっ…俺からすれば息子を怒るのは
これが初めてなんだがな?▼
- [ロラン]
- ふふ、そうなんですね。▼
では僕は…父様の本当の息子より早く、
父様に怒られた、ということですか。▼
- [ロンクー]
- そうだな…すまない。
父親面をしてしまって…▼
- [ロラン]
- いえ、嬉しかったです。まるで、
あなたの本当の息子になったようで…▼
おかげで元気が出てきました。▼
…父様、すみません。
やはり僕に力を貸してくれますか?▼
- [ロンクー]
- ああ、もちろんだ!▼
- [ロラン]
- ありがとうございます、父様。▼
リヒトと親子†
- [リヒト]
- ロランだね!
無事で良かったよ!▼
- [ロラン]
- 子供がこんなところに…!?
それに、どうして僕の名前を…?▼
- [リヒト]
- 子供扱いしないでよー!▼
僕はリヒト。
君のお父さんなんだよ!▼
- [ロラン]
- と、父様!?
信じられません…!▼
だって、父様は既に
亡くなっています。▼
まさか、生まれ変わりか何かでしょうか…?
これは興味深い…▼
- [リヒト]
- お、面白いこと言うね…
けど、生まれ変わりでもないんだ。▼
僕はここよりちょっと過去から来た
別の世界のリヒトなんだ。▼
だから、正確には君のお父さんとは
別人なんだけど…▼
- [ロラン]
- …そうなんですね。例え別人でも、
再び父様と会えたことは嬉しいです。▼
ですがここは危険です。
いつ命を落としてもおかしくない…▼
僕が父様を守りますから、
離れないようにして下さいね。▼
- [リヒト]
- え!? だ、ダメだよ。
僕がロランを守るんだから!▼
じゃないと僕がここに来た意味が…▼
- [ロラン]
- いいえ。意味はあります。▼
父様がいてくださるだけで、
僕はいつもより強くなれるんですよ。▼
- [リヒト]
- そ、そんな嘘いらないよ!▼
- [ロラン]
- …父様。
僕は父様と母様の子なのに、▼
幼い頃はあまり魔法が
得意ではありませんでした。▼
母様曰く、僕には魔法の素養が
ほとんどなかったのだとか。▼
けれど僕は今、
魔法を使う兵種についています。▼
それが何故だか…わかりますか?▼
- [リヒト]
- …えっと…▼
- [ロラン]
- それは…父様がずっと、▼
魔法の練習をする僕のことを
見守っていて下さったからですよ。▼
あなたが見ていてくれたから、
僕はくじけなかった。▼
どんな障害があろうと負けなかった。▼
だから今だって…父様がいてくれるだけで、
僕は諦めずに戦えるんですよ。▼
この気持ちに…
嘘なんか一つもありません。▼
- [リヒト]
- ロラン…▼
- [ロラン]
- 見ていて下さい、父様。▼
あの頃苦手だった風の魔法…
今は僕の一番得意な魔法なんです。▼
…父様と、おんなじでしょう?▼
- [リヒト]
- うっ…うぅ、ロラン…!
あ、ありがとう…!!▼
- [ロラン]
- な、なぜ泣くのですか父様!?▼
- [リヒト]
- だ、だって、嬉しくて…!!
この世界の僕たちはいないけど、▼
こうやって、君が…僕とミリエルの
後を継いでくれてるんだって思ったら、▼
すごく、嬉しくて…!▼
で、でも僕だって戦うよ!
僕もロランのことを守る!▼
だって僕は…僕は君の…
お父さんなんだから…!!▼
うっ…ぐすっ…ぐすっ…▼
- [ロラン]
- …ふふ、異界の父様はやはり
まだ少し幼いようですね。▼
でもいつかその手が
幼い僕の頭を撫でて…▼
その瞳が
成長する僕を見守るのでしょう。▼
…少しだけ、羨ましいですね。
あなたの本当の息子のことが。▼
けれど、こうして来て下さったことは
決して忘れません。▼
例え、あなたが元の世界に戻り、
僕のことなど忘れてしまっても…ずっと。▼
ガイアと親子†
- [ガイア]
- ロランか…!
よく生きていてくれた。▼
- [ロラン]
- え…! そんな…まさか…
父様!?▼
- [ガイア]
- いや、俺はこの世界の人間じゃない。▼
異界という
別世界からやってきたんだ。▼
だから、俺はガイアではあるが…
正確にはお前の父親じゃないんだ。▼
- [ロラン]
- そ、そうですか…▼
- [ガイア]
- だがお前たちを助けに来た事に
変わりはない…▼
お前は増援軍としての俺を
良いように利用すればいい。▼
さぁ、この隙に体制を整えろ。▼
- [ロラン]
- ならが父様、
一つだけ聞かせて下さい。▼
- [ガイア]
- な、なんだよ…いきなり?▼
- [ロラン]
- あなたはこの世界で僕を庇うようにして
この世を去りました…▼
もしここで同じ状況になってしまったら、
父様は同じように行動しますか…?▼
- [ガイア]
- …………▼
- [ロラン]
- どうですか…?▼
- [ガイア]
- 同じ行動は…取らないな。▼
- [ロラン]
- そ、そうですか…▼
- [ガイア]
- 残念なのか嬉しいのか、
どっちかはっきりしろ。▼
別にお前を見捨てる気で
いるわけじゃない。▼
俺はお前を守りつつ、
自分の身も守る。▼
- [ロラン]
- えっ…!?▼
- [ガイア]
- 息子の死を目にするのはご免だが、
自分が死ぬのもご免だからな!▼
だから両方守る…!
それが俺の答えだ。▼
- [ロラン]
- 父様…▼
………っ!▼
- [ガイア]
- ど、どうした、ロラン?▼
- [ロラン]
- うっ…ううっ…いえ…その…
すみません。▼
その答えが父様らしいな思ったら、
なぜか、涙が…!▼
- [ガイア]
- 全く…もう少し肩の力を抜け。
それが最後まで生き残るコツだぞ?▼
お前はミリエルに似て、
真面目すぎる所があるからな…▼
- [ロラン]
- …父様には敵わないですね。▼
- [ガイア]
- ふふ…今はこれくらいにしておこう。
敵をせん滅することが先決だからな。▼
- [ロラン]
- はい…協力してくれますか?
父様!▼
- [ガイア]
- ああ、もちろんだ。▼
グレゴと親子†
- [ロラン]
- と、父様…なのですか?▼
- [グレゴ]
- おうよ、ロラン。死の淵から
お前のために遥々やってきたぜ。▼
- [ロラン]
- そ、そんなまさか…!?▼
- [グレゴ]
- がっはっは、すまん、冗談だ!
俺は異界からやって来た人間。▼
この世界で死んだ、
お前の親父とは別人なのさ。▼
- [ロラン]
- 別人…ですか。▼
- [グレゴ]
- …そう残念がるなよ。▼
俺がお前の親父だってことには
何の変わりもねぇんだぞ?▼
…って言っても無理な話か。▼
- [ロラン]
- そちらの世界はこことは違って
平和なのですか?▼
- [グレゴ]
- いや、俺の世界でも
同じような戦争をしている。▼
今はまだ俺も生きてはいるが、
この先は正直どうなるかわからんな。▼
- [ロラン]
- そうですか…それなら父様、
この世界に構う必要はありません。▼
早く帰って下さい。▼
- [グレゴ]
- おいおい、待てよ。
俺はお前を助けに来たんだぜ?▼
- [ロラン]
- この世界はもう大丈夫です。▼
あなたがいなくたって、
僕達が必ず守りますから。▼
ですから父様は早く帰って
自分の世界を守って下さい…!▼
- [グレゴ]
- ロラン…お前嘘が下手だな?▼
- [ロラン]
- …!▼
- [グレゴ]
- お前よ…この世界で俺が死ぬかもしれないって
考えてくれてるんだろ…?▼
この危険な戦いで俺が死ぬくらいなら、
元の世界に戻ってもらった方がいい、ってよ。▼
- [ロラン]
- …………▼
- [グレゴ]
- 大丈夫だって、心配すんな。▼
俺はこの世界も守り、
そして自分の世界も守るからよ!▼
そしてもちろん息子のお前もな!▼
- [ロラン]
- …父様。▼
- [グレゴ]
- なんだ? 一度死んだ父親の言う事は
信じられねえってか…?▼
- [ロラン]
- そんなわけないですよ。
別人であれ、あなたは父様に違いありません。▼
でも…いいのですか?▼
僕達よりも大事な世界が…仲間が…
待っているんじゃないですか?▼
- [グレゴ]
- 大事な息子や世界に
順序なんかねえんだよ!▼
ほら、お前はグチグチ
泣きごと言ってねぇで、▼
この隙に回復するなり、
仲間を助けるなりしてこい!▼
- [ロラン]
- は、はい…!
ありがとうございます…父様。▼
リベラと親子†
- [リベラ]
- あなたはロランさん…!?
この世界のロランさんですね?▼
- [ロラン]
- と、父様…!?▼
- [リベラ]
- ああ…ご無事で良かった。▼
先程の攻撃のせいで倒れているのではと
心配していたのですよ。▼
- [ロラン]
- 父様、なぜあなたがここに?▼
まさか神の奇跡によって
甦ったのですか?▼
- [リベラ]
- いいえ…死人を生き返らせる奇跡は
例え神であっても不可能でしょう。▼
私は異界のリベラ。
この世界とは異なる世界の人間なのです。▼
- [ロラン]
- 異界の…父様…▼
ですが、世界を飛び越えるなど、
それこそ神の成せる業ではないのですか?▼
- [リベラ]
- そうですね…
しかし神の力にも限度があります。▼
私がこの場に居られる時間は
決して長くはありません。▼
ただその間だけでもせめて…
あなたを守らせてもらえますか?▼
- [ロラン]
- いえ、父様…あなたに
元の世界での人生があるのなら、▼
すぐに戻るべきです。▼
見ての通り、ここはとても…
危険な場所なんです。▼
- [リベラ]
- だからこそ私はここにやってきたのです。
大切な息子を、助けるために。▼
- [ロラン]
- 死んでしまうかもしれないのですよ!?▼
- [リベラ]
- …それでも構いません。
例えこの異界の地で朽ち果てようとも、▼
我が子を守れるのなら悔いはありません。
喜んでこの身を神へと捧げましょう。▼
- [ロラン]
- 父様…! 僕は、僕はあなたの
本当の息子ではないのに…▼
そこまで言っていただけて…
僕は光栄です…▼
- [リベラ]
- 当り前でしょう…ロランさん。
我が子に優劣などありはしません。▼
- [ロラン]
- ありがとうございます…▼
ですが父様、僕も父様のためなら
この身を神に捧げる覚悟はあります。▼
この身で父様が守れるのなら、
平和な未来など見られなくても構いません。▼
- [リベラ]
- !! そんな…!▼
- [ロラン]
- それが嫌なら約束して下さい。
決して死なないと。▼
僕は二度も父様が
神の元へ旅立つ姿など見たくありません。▼
- [リベラ]
- わかりました…お約束します。
私は死にません。神に誓って。▼
…では行きますよ、ロランさん。▼
今こそ二人で協力し、この状況に
光明を見出しましょう。▼
- [ロラン]
- はい!
父様、宜しくお願いします!▼
ヘンリーと親子†
- [ヘンリー]
- 無事で良かったよ~ロラン!▼
- [ロラン]
- あなたは…!
もしかして…父様なのですか!?▼
- [ヘンリー]
- 他に誰がいるっていうの~?▼
- [ロラン]
- ですが、まさかそんな…!
父様はずっと前に死んでしまったはず…!▼
それとも禁断の闇魔法を使って、
魔界から甦ったとでも言うんですか?▼
- [ヘンリー]
- あはは、残念だけど違うよ~。▼
そういうのがあれば良いけど、
今まで聞いた事はないし…▼
それに僕は魔界じゃなくて
異界からやってきたんだよ~。▼
- [ロラン]
- 異界…ということは、
別の世界の父様なのですか?▼
- [ヘンリー]
- そうだよ~。
この世界のヘンリーとは別人なんだ。▼
ロランが危ないって聞いたから、
助けに来たんだよ。▼
だから消して欲しい屍兵がいたら言ってね~。
すぐに倒してあげるから~。▼
- [ロラン]
- と、父様…
お気持ちはありがたいです…▼
でも異界のあなたをこんな危険な戦場に
出させるわけにはいきません…!▼
- [ヘンリー]
- え~? なんで~?▼
- [ロラン]
- 命を落とす危険だってあるんですよ?▼
異界の父様に
迷惑をかけるなんてできませんよ!▼
それに…僕はもう、
あなたが死ぬところなんて見たくない…▼
- [ヘンリー]
- ロラン…気持ちはわかるけど、
僕が勝てる可能性だってあるじゃない?▼
しかもこの戦いは君達が乗り越えるべき
大事な戦いなんだよね~?▼
- [ロラン]
- それはそうですけど…▼
- [ヘンリー]
- じゃあ、僕が死ぬことを恐れて
貴重な戦力を無下に断るのは、▼
愚かな選択なんじゃないかな~?▼
そんな甘い考えで、
この世界が救えるの~?▼
- [ロラン]
- …!▼
- [ヘンリー]
- 本当はわかってるはずだよ、ロラン。
こんな好機をモノにしない手は無いって。▼
だって君は…
あのミリエルの子だもの。▼
そこまで僕のことを
大切に思ってくれるのは嬉しいけど、▼
今この時だけは、
その優しさが悪い方にも働くんだ。▼
ほら、感情に流されないで
もう一度判断してみてよ。▼
僕は…どうすればいい?▼
- [ロラン]
- …………▼
父様…すみません。
力を…あなたの力を貸して下さい。▼
あの竜を倒して、
この世界を救うために!▼
- [ヘンリー]
- あはは、やっと言ってくれたね~。
良かった。これで僕は君の力になれる。▼
君の邪魔をする奴らは全員
倒しちゃうから、見ててよね!!▼
- [ロラン]
- はい、ありがとうございます…!▼
ですが、絶対に死なないで…▼
…いえ、僕が死なせはしません。▼
父様を死なせることなく、
この世界を救う…!▼
それが今、僕がすべきこと…
この戦いに対する僕の答えです!▼
- [ヘンリー]
- …そっか。
君の答えは、いつだって優しいね。▼
その優しさが甘さに繋がることもあるけれど、
立派な答えだと思うよ…ロラン。▼
これなら、僕たちが帰った後も
大丈夫そうだね…▼
よーし、それじゃあ
あと少し頑張ろう!▼
ドニと親子†
- [ドニ]
- ロランだべな!?
無事で良かっただ!▼
- [ロラン]
- そ、その声は…父様!?▼
いえ、でも若すぎますし、
父様はずっと前に死んでしまったはず…!▼
父様に弟がいたという話も
聞いたことがありませんし、▼
屍兵にしては彼ら特有の
身体的特徴が見当たりません…▼
一体これは…▼
- [ドニ]
- お、おーい!
戻ってくるだよ、ロラン!▼
おらはこの世界のドニじゃねぇだ。
異界から助っ人としてやってきただよ!▼
- [ロラン]
- 異界…そんな世界があるのですか?▼
- [ドニ]
- おらにもよくわかんねぇけど、
そういう風に説明を受けてきただよ。▼
- [ロラン]
- そうですか…では、あなたは
この世界の者ではないのですね。▼
ならばなおさら、
ここから避難して下さい。▼
ここはとても危険な場所なんです。▼
- [ドニ]
- 何言ってるだ、ロラン!
だからこそこの地に来ただよ!▼
息子を危険な場所に独り置いていくなんて、
おらにはできないべ!▼
- [ロラン]
- ですが、このままでは父様は…
父様は、あの時のように…!▼
- [ドニ]
- ロラン…もしかしてこの世界で
おらが死んだ事と重ねてるだか…?▼
- [ロラン]
- …………▼
- [ドニ]
- ロラン?▼
- [ロラン]
- 重ねない方が、無理でしょう…
どれだけ夢に見たと思っているんです。▼
父様が、僕と母様を逃がすために
ただ一人で残った、その後ろ姿を…▼
そしてその身を、
刃が貫く瞬間を…▼
もう一度あんな光景を見るぐらいなら、
僕は…僕は…!!▼
- [ドニ]
- …ロラン。大丈夫だ…
もうおらは死んだりしない。▼
今のおらは、多分あんたが知るおらよりも
ちょっとだけ強いと思うんだべ。▼
それに、今のおらはひとりじゃない。
おらには異界から来た仲間がいる。▼
皆が助けてくれるから、
おらは負けないだ。▼
だから、どうか安心して
任せて欲しいべ。▼
- [ロラン]
- 父様…!▼
- [ドニ]
- それでも心配なら、ロラン。
あんたがおらを守ってくれ。▼
ミリエルの子なら、きっと冷静に
戦況を分析してくれるべな。▼
おらはちょっと周りを見ないクセがあるから
サポートしてくれると助かるべ。▼
- [ロラン]
- わ、わかりました…!
僕が父様を死なせはしません!▼
では宜しくお願いします! 父様!▼
- [ドニ]
- よーし、いくべ!▼
ロラン†
- [ロラン]
- なるほど、あれがこの世界の
僕自身というわけですね。▼
ルキナを庇って残ると言った時は
流石に少々焦りましたが…▼
どうにか間に合ったようで良かったです。▼
別人とはいえ、自分が倒れる姿を
目の当たりにするのは辛いですからね。▼
…そういえば、異界の僕には
話しかけても良いものなのでしょうか?▼
自分自身と会話ができる機会など、
滅多にあるものではないですし、▼
相手の反応も気になるところです。
是非実験を試みたいところですが…▼
…………▼
…いえいえ、ダメですね。▼
この実験を行うに当たっては
相手の心理的負担が大きすぎます。▼
ましてや今は、世界の未来を決める
大切な戦いの最中。▼
そんな暇があれば一人でも多くの
敵を倒すべきでしょう。▼
…安心して下さい、異界のロラン。
僕が及ばずながら力になります。▼
だから、どうか幸せな未来を
掴んで下さいね。▼
- (ロラン退場、異界のロラン登場)
- [異界のロラン]
- ?? 何やら向こうに
僕とよく似た方がいるような…▼
気のせい、でしょうか…?▼
緑軍死亡†
ルキナ†
- [ルキナ]
- うそ…こんな…
あと少し…だったのに…▼
あと少しで…この世界を…
それ…なのに…▼
…お父様…みんな……
ごめん…なさ……▼
緑軍ルキナ死亡でゲームオーバー
セレナ†
- [セレナ]
- あたし…頑張った…わよね…母さん…
ねぇ…そうだって…言っ……▼
ジェローム†
- [ジェローム]
- よく頑張ったな…ミネルヴァ…
これで…もう…辛い思い…など……▼
ロラン†
- [ロラン]
- 見てみたかった…ですね…
この目で…平和な…未来…を……▼
コメント(誤字・脱字報告)†